JP2001322819A - 合成石英ガラス及びその製造方法 - Google Patents

合成石英ガラス及びその製造方法

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JP2001322819A JP2000383140A JP2000383140A JP2001322819A JP 2001322819 A JP2001322819 A JP 2001322819A JP 2000383140 A JP2000383140 A JP 2000383140A JP 2000383140 A JP2000383140 A JP 2000383140A JP 2001322819 A JP2001322819 A JP 2001322819A
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porous silica
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Koji Matsuo
浩司 松尾
Hisatoshi Otsuka
久利 大塚
Kazuo Shirota
和雄 代田
Shigeru Maida
繁 毎田
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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    • C03B19/14Other methods of shaping glass by gas- or vapour- phase reaction processes
    • C03B19/1453Thermal after-treatment of the shaped article, e.g. dehydrating, consolidating, sintering
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2201/00Type of glass produced
    • C03B2201/06Doped silica-based glasses
    • C03B2201/08Doped silica-based glasses doped with boron or fluorine or other refractive index decreasing dopant
    • C03B2201/12Doped silica-based glasses doped with boron or fluorine or other refractive index decreasing dopant doped with fluorine

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 酸素ガス、水素ガス及びシリカ製造原料
ガスをバーナーから反応域に供給し、この反応域におい
てシリカ製造原料ガスの火炎加水分解によりシリカ微粒
子を生成させると共に、上記反応域に回転可能に配置さ
れた基材に上記シリカ微粒子を堆積させて多孔質シリカ
母材を作製し、この母材をガラス化して石英ガラスを得
る合成石英ガラスの製造方法において、ガラス化工程
が、多孔質シリカ母材をフッ素化合物ガス又はフッ素化
合物ガスと不活性ガスとの混合雰囲気下で緻密化する第
一の工程と、第一の工程で緻密化した母材を真空又は不
活性ガス雰囲気下で溶融ガラス化する第二の工程からな
り、かつ第一工程終了後の多孔質シリカ母材のかさ密度
を第一工程前のかさ密度の1.5〜3倍とすることを特
徴とする合成石英ガラスの製造方法。 【効果】 真空紫外領域において高い透過性を有する合
成石英ガラスを従来よりも低コストで製造することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エキシマレーザー
光のような短波長の紫外線に対して高い透過性を示す、
特に真空紫外領域での透過性が良好である合成石英ガラ
ス及びこれを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】合成石
英ガラスは、その特徴である低熱膨張性及び高純度品質
により、以前から半導体製造においてシリコンウエーハ
の酸化・拡散工程で用いられる熱処理用炉芯管などに使
用されてきた。また、上記特性に加えて紫外線の高透過
性により、LSI製造時のリソグラフィー装置材料とし
て欠かせないものとなっている。
【0003】リソグラフィー装置における合成石英ガラ
スの役割は、シリコンウエーハ上への回路パターンの露
光、転写工程で用いられるステッパー用レンズ材料やレ
チクル(フォトマスク)基板材料である。
【0004】ステッパー装置は、照明系部、投影レンズ
部、ウエーハ駆動部から構成されており、光源から出た
光を照明系が均一な照度の光としてレチクル上に供給
し、投影レンズ部がレチクル上の回路パターンを正確に
かつ縮小してウエーハ上に結像させる役割をもってい
る。これら照明・投影系の素材に要求される品質は、第
一に光源からの光の透過性の高いことである。
【0005】近年、LSIはますます多機能、高性能化
しており、ウエーハ上の素子の高集積化技術が研究開発
されている。素子の高集積化のためには、微細なパター
ンの転写が可能な高い解像度を得る必要があり、それは
光源の短波長化により可能となる。
【0006】現在、光源として利用されている紫外線の
波長は248nm(KrF)が主流であるが、193n
m(ArF)への移行が急がれており、また将来的には
157nm(F2)への移行が有力視されている。
【0007】200nm以下の波長の真空紫外域に使用
する素材としては、透過性のみであればフッ化カルシウ
ム単結晶も使用可能と考えられるが、素材強度、熱膨張
率、レンズとして使用するための表面研磨技術等、実用
レベルで克服すべき問題が多い。このため、合成石英ガ
ラスは、将来的にもステッパーを構成する素材として非
常に重要な役割を担うと考えられる。
【0008】しかしながら、高い紫外線透過性を有して
いる石英ガラスであっても、200nm以下の真空紫外
域では透過性が次第に低下していき、石英ガラスの本質
的な構造による吸収領域である140nm付近になると
光を通さなくなる。
【0009】この領域までの範囲では、石英ガラス内の
欠陥構造に起因する吸収帯が存在するため、欠陥構造の
種類や生成の度合いにより透過性に大きな差が生じる。
【0010】リソグラフィー装置で使用される紫外線の
透過性が低い場合、吸収された紫外線が石英ガラス中で
熱エネルギーに変換されるため、照射にしたがってガラ
ス内部で部分的な緻密化、いわゆるコンパクションが発
生する。コンパクションが発生すると、屈折率の均一性
が失われるだけでなく、高精度に研磨された表面の状態
も変化してしまい、もはやステッパーとして設計した性
能を発揮できなくなる。
【0011】このため、石英ガラス中の欠陥構造は、そ
れが使用波長付近に強い吸収を持つものであれば、装置
材料としての透過性の低下のみならず、耐久性の低下も
引き起こすことになる。
【0012】石英ガラス中の代表的な欠陥構造には、S
i−Si結合とSi−O−O−Si結合があり、Si−
Si結合は酸素欠損型欠陥といわれ、163nm及び2
45nmに吸収帯を示す。
【0013】この酸素欠損型欠陥は、215nmに吸収
帯を示すSi・欠陥構造(E’センター)の前駆体でも
あるため、F2(157nm)ではもちろんのこと、K
rF(248nm)やArF(193nm)を光源とす
る場合にも非常に問題となる。
【0014】一方、Si−O−O−Si結合は酸素過剰
型欠陥といわれ、325nmに吸収帯を示すものであ
る。
【0015】その他に、Si−OH結合やSi−Cl結
合も160nm付近に吸収帯を示すため、真空紫外域で
高い透過性を有する石英ガラスを製造するには、酸素欠
損型欠陥の抑制に加えて、OHやCl濃度を低濃度に制
御することが重要となる。
【0016】以上のような知見から、真空紫外用の石英
ガラスの製造は、Si−OHを低減できるスート法、つ
まり多孔質シリカ母材を作製してこれを溶融ガラス化す
る方法が好ましい。
【0017】しかしながら、単純にスート法で合成石英
ガラスを製造してみると、OH基濃度が数ppmレベル
になるとSi−Si結合が多く生成し、163nm付近
において極めて大きな吸収を示すようになる。
【0018】これを解決する従来の方法として、スート
法により多孔質シリカ母材を作製し、これをフッ素化合
物ガス雰囲気下で溶融ガラス化する方法が知られてい
る。これは、ガラス化時にフッ素化合物をドープして結
合エネルギーの高いSi−F結合を形成させ、耐紫外線
の良好な石英ガラスを得る方法である。Si−F結合の
生成に伴って、Si−Si結合の生成も抑制される。
【0019】しかしながら、この方法では、SiF4
ような高価なフッ素化合物ガスを昇温時からガラス化終
了までの長時間、高温下で使用するため、製造コスト面
から問題となる。
【0020】他の方法では、生成したSi−Si結合を
水素アニールなどの後工程で処理し、Si−H結合等に
変換する方法がとられているが、この方法は高圧下の水
素雰囲気で行われるため、装置的に複雑になる。
【0021】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、合成石英ガラス製造工程において、多孔質シリカ母
材のガラス化時にSi−Si結合が生成されにくく、そ
の結果として真空紫外領域において高い透過性を有する
合成石英ガラス及びかかる合成石英ガラスを従来よりも
低コストで製造する方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、合成石英ガラス製造工程において、多孔質シリカ
母材をフッ素化合物ガス又はフッ素化合物ガスと不活性
ガスとの混合雰囲気下で緻密化することによりSi−F
結合が生成され、後工程での真空又は不活性ガス雰囲気
下におけるガラス化によりSi−Si結合の生成が抑制
されることを知見した。
【0023】その結果、溶融ガラス化時にフッ素化合物
ガスを使用する必要がなくなり、真空紫外領域において
高い透過性を有する合成石英ガラスを従来よりも低コス
トで製造する方法としての本発明をなすに至ったもので
ある。
【0024】即ち、本発明は、(1)酸素ガス、水素ガ
ス及びシリカ製造原料ガスをバーナーから反応域に供給
し、この反応域においてシリカ製造原料ガスの火炎加水
分解によりシリカ微粒子を生成させると共に、上記反応
域に回転可能に配置された基材に上記シリカ微粒子を堆
積させて多孔質シリカ母材を作製し、この母材をガラス
化して石英ガラスを得る合成石英ガラスの製造方法にお
いて、ガラス化工程が、多孔質シリカ母材をフッ素化合
物ガス又はフッ素化合物ガスと不活性ガスとの混合雰囲
気下で緻密化する第一の工程と、第一の工程で緻密化し
た母材を真空又は不活性ガス雰囲気下で溶融ガラス化す
る第二の工程からなり、かつ第一工程終了後の多孔質シ
リカ母材のかさ密度を第一工程前のかさ密度の1.5〜
3倍とすることを特徴とする合成石英ガラスの製造方
法、(2)第一の工程における緻密化温度を800℃以
上1300℃未満とすることを特徴とする(1)記載の
合成石英ガラスの製造方法、(3)第二の工程における
ガラス化温度を1300℃以上とすることを特徴とする
(1)又は(2)記載の合成石英ガラスの製造方法、
(4)多孔質シリカ母材製造時にバーナーの原料ガス供
給部から原料ガスと共にフッ素化合物ガスを供給し、フ
ッ素含有多孔質シリカ母材を作製し、これを緻密化した
後、ガラス化することを特徴とする(1)乃至(3)の
いずれか1項記載の合成石英ガラスの製造方法、(5)
(1)乃至(4)のいずれか1項記載の方法により得ら
れ、OH基濃度が20ppm以下、フッ素原子濃度が5
00ppm以上であることを特徴とする合成石英ガラス
を提供する。
【0025】本発明によれば、上記の方法を利用するこ
とにより、石英ガラス中のSi−Si結合の生成を抑制
し、真空紫外領域において高い透過性を有する合成石英
ガラスを低コストで製造することができるようになった
ものである。
【0026】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明は、合成石英ガラスの製造に係るものであり、本
発明における合成石英ガラスの製造方法は、酸素ガス、
水素ガス及びシリカ製造原料ガスをバーナーから反応域
に供給し、この反応域においてシリカ製造原料ガスの火
炎加水分解によりシリカ微粒子を生成させると共に、上
記反応域に回転可能に配置された基材に上記シリカ微粒
子を堆積させて多孔質シリカ母材を作製し、次いでガラ
ス化工程としてこの母材を緻密化した後、溶融ガラス化
させて石英ガラスを得るものである。
【0027】上記において、多孔質シリカ母材を製造す
る方法自体は公知の方法、条件を採用し得、例えば酸素
ガス、水素ガス、シリカ製造原料ガスの流量などは、通
常の流量範囲を選択し得る。なお、シリカ製造原料ガス
としては、四塩化ケイ素などのクロロシランやテトラメ
トキシシラン等のアルコキシシランなどの公知のケイ素
化合物が使用されるが、Si−Cl結合の紫外線吸収を
考慮すると、Clを含まないアルコキシシランが好まし
い。
【0028】また、この多孔質シリカ母材を製造する際
に、CHF3、CF4などのフッ素化合物ガスを供給し
て、多孔質シリカ母材にフッ素を導入することができ
る。
【0029】本発明においては、上記の方法で製造され
た多孔質シリカ母材に対し、ガラス化工程の第一の工程
で緻密化を行う。
【0030】ここでは、フッ素化合物ガス又はフッ素化
合物ガスと不活性ガスの混合雰囲気下で母材を800℃
以上1300℃未満の範囲で加熱し、緻密化する。好ま
しくは1000℃以上1300℃未満の範囲であり、1
300℃以上であると母材の一部又は全部がガラス化す
るおそれがある。フッ素化合物ガスにはSiF4、CH
3、CF4などが選択され、不活性ガスにはヘリウム、
アルゴンなどが選択され得る。この場合、この緻密化工
程は、通常1〜10時間、特に1〜5時間が好ましい。
【0031】緻密化の度合いは、多孔質シリカ母材の単
位体積あたりの質量を表すかさ密度の変化で評価する。
第一工程終了後のかさ密度は、第一工程前の1.5〜3
倍、好ましくは2倍程度とする。かさ密度の変化が1.
5倍未満であると母材内へのフッ素ドープが不十分とな
り、ガラス化時にSi−Si結合が生成し易くなり、3
倍を超えると母材表面がガラス化してしまうので、第二
の工程におけるガラス化が不完全となり、内部に不透明
部分が残り易くなるおそれがある。
【0032】次いで、第一の工程で緻密化された多孔質
シリカ母材は、第二の工程で、1300℃以上、好まし
くは1300〜1700℃、更に好ましくは1300〜
1600℃、特には1400〜1600℃の温度でガラ
ス化されるが、炉内の雰囲気は真空又はヘリウムやアル
ゴンなどの不活性ガス雰囲気とする。
【0033】なお、第一の工程と第二の工程を同一の炉
にて連続して行っても良い。ガラス化後は同炉内にて急
冷もしくは放冷にて室温まで冷却される。
【0034】このようにして得られた合成石英ガラス
は、OH基含有量を20ppm以下とすることが好まし
い。20ppmを超えると、160nm付近に吸収をも
つSi−OH結合の影響が大きくなるおそれがある。
【0035】また、得られた合成石英ガラス中のフッ素
元素含有量は500ppm以上が好ましく、より好まし
くは1000ppm以上、更に好ましくは3000pp
m以上である。
【0036】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。また、この実施例に記載されている多孔質
シリカ母材の処理温度などの条件は、この発明をその範
囲に限定することを意味しない。
【0037】[実施例1]H2ガスを3.0m3/Hr、
2ガスを5.5m3/Hr、原料としてのテトラメトキ
シシランを900g/Hrのガス条件で、多孔質シリカ
母材を酸水素火炎での加水分解により製造し、得られた
多孔質シリカ母材を1000℃で3時間加熱処理した。
【0038】炉内の雰囲気はSiF4/He(1:1)
雰囲気として、混合ガスを1.0L/minの流量で炉
内に導入した。
【0039】上記加熱処理後に炉内から母材を取り出し
てかさ密度を測ったところ、熱処理前後でかさ密度が
2.4倍に増加した。
【0040】次に、上記母材をHe雰囲気下で1500
℃まで昇温して合成石英ガラスを得た。ガラス化には1
5時間を要した。
【0041】OH基及びフッ素原子濃度を測定したとこ
ろ、それぞれ6ppm、3000ppmであった。
【0042】真空紫外領域の透過率を測定したところ、
160nmから240nmの範囲での吸収は非常に弱
く、157.6nmで75.6%と高い透過性を示し
た。
【0043】多孔質シリカ母材の緻密化によるかさ比の
変化及び得られた合成石英ガラス物性値及びSiF4
費量を表1に、透過率曲線を図1にそれぞれ示す。
【0044】[実施例2]H2ガスを3.0m3/Hr、
2ガスを5.5m3/Hr、原料としてのテトラメトキ
シシランを900g/Hr、テトラフルオロシランを
3.0L/Hrのガス条件で、多孔質シリカ母材を酸水
素火炎での加水分解により製造し、得られた多孔質シリ
カ母材を1000℃で1時間加熱処理した。
【0045】炉内の雰囲気はSiF4/He(1:1)
雰囲気として、混合ガスを2.0L/minの流量で炉
内に導入した。
【0046】上記加熱処理後に炉内から母材を取り出し
てかさ密度を測ったところ、熱処理前後でかさ密度が
2.0倍に増加した。
【0047】次に、上記母材を真空下で1500℃まで
昇温して合成石英ガラスを得た。ガラス化には15時間
を要した。
【0048】OH基及びフッ素原子濃度を測定したとこ
ろ、それぞれ8ppm、3400ppmであった。
【0049】真空紫外領域の透過率を測定したところ、
160nmから240nmの範囲での吸収は非常に弱
く、157.6nmで78.3%と高い透過性を示し
た。
【0050】多孔質シリカ母材の緻密化によるかさ比の
変化及び得られた合成石英ガラス物性値及びSiF4
費量を表1に、透過率曲線を図1にそれぞれ示す。
【0051】[比較例1]実施例1と同じガス条件で多
孔質シリカ母材を酸水素火炎での加水分解により製造
し、得られた多孔質シリカ母材を500℃で3時間加熱
処理した。
【0052】炉内の雰囲気はSiF4/He(1:1)
雰囲気として、混合ガスを1.0L/minの流量で炉
内に導入した。
【0053】上記加熱処理後に炉内から母材を取り出し
てかさ密度を測ったところ、熱処理前後でかさ密度はほ
とんど変化しなかった。
【0054】次に、上記母材をHe雰囲気下で1500
℃まで昇温して合成石英ガラスを得た。ガラス化には2
0時間を要した。
【0055】OH基及びフッ素原子濃度を測定したとこ
ろ、それぞれ5ppm、1020ppmであった。
【0056】真空紫外領域の透過率を測定したところ、
163nm付近に強い吸収が見られた。157.6nm
で透過率は51.9%に低下した。
【0057】多孔質シリカ母材の緻密化によるかさ比の
変化及び得られた合成石英ガラス物性値及びSiF4
費量を表1に、透過率曲線を図1にそれぞれ示す。
【0058】[比較例2]実施例1と同じガス条件で多
孔質シリカ母材を酸水素火炎での加水分解により製造
し、得られた多孔質シリカ母材を600℃で3時間加熱
処理した。
【0059】炉内の雰囲気はSiF4/He(1:1)
雰囲気として、混合ガスを1.0L/minの流量で炉
内に導入した。
【0060】上記加熱処理後に炉内から母材を取り出し
てかさ密度を測ったところ、熱処理前後でかさ密度はほ
とんど変化しなかった。
【0061】次に、上記母材をHe雰囲気下で1500
℃まで昇温して合成石英ガラスを得た。ガラス化には1
5時間を要した。
【0062】OH基及びフッ素原子濃度を測定したとこ
ろ、それぞれ10ppm、1500ppmであった。
【0063】真空紫外領域の透過率を測定したところ、
163nm付近に強い吸収が見られた。157.6nm
で透過率は58.5%に低下した。
【0064】多孔質シリカ母材の緻密化によるかさ比の
変化及び得られた合成石英ガラス物性値及びSiF4
費量を表1に、透過率曲線を図1にそれぞれ示す。
【0065】[比較例3]実施例1と同じガス条件で多
孔質シリカ母材を酸水素火炎での加水分解により製造
し、得られた多孔質シリカ母材をSiF4雰囲気下15
00℃で10時間かけガラス化した。炉内はSiF4
He(1:1)雰囲気として、混合ガスを1.0L/m
inの流量で導入した。
【0066】得られたOH基及びフッ素原子濃度を測定
したところ、それぞれ4ppm、3500ppmであっ
た。
【0067】真空紫外領域の透過率を測定したところ、
157.6nmでの透過率は76.0%であった。合成
石英ガラス物性値及びSiF4消費量を表1に示す。
【0068】
【表1】 * ガラス化時 ** 第一工程終了後のかさ密度/第一工程前のかさ密
度 *** 157.6nmでの透過率(サンプル厚さは
6.3±0.1mm)
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、合成石英ガラス製造工
程において、多孔質シリカ母材をフッ素化合物ガス又は
フッ素化合物ガスと不活性ガスの混合雰囲気下で緻密化
することにより、後工程でのガラス化においてSi−S
i結合の生成を抑制し、真空紫外領域において高い透過
性を有する合成石英ガラスを従来よりも低コストで製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1,2及び比較例1,2の条件で製造し
た合成石英ガラスの真空紫外透過率曲線(透過率曲線測
定時のサンプル厚さは6.3±0.1mm)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/20 502 G03F 7/20 502 (72)発明者 代田 和雄 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社精密機能材料研究所 内 (72)発明者 毎田 繁 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社精密機能材料研究所 内 Fターム(参考) 2H095 BA02 BA07 BC27 2H097 BA10 CA13 GB01 LA10 4G014 AH14 AH21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素ガス、水素ガス及びシリカ製造原料
    ガスをバーナーから反応域に供給し、この反応域におい
    てシリカ製造原料ガスの火炎加水分解によりシリカ微粒
    子を生成させると共に、上記反応域に回転可能に配置さ
    れた基材に上記シリカ微粒子を堆積させて多孔質シリカ
    母材を作製し、この母材をガラス化して石英ガラスを得
    る合成石英ガラスの製造方法において、ガラス化工程
    が、多孔質シリカ母材をフッ素化合物ガス又はフッ素化
    合物ガスと不活性ガスとの混合雰囲気下で緻密化する第
    一の工程と、第一の工程で緻密化した母材を真空又は不
    活性ガス雰囲気下で溶融ガラス化する第二の工程からな
    り、かつ第一工程終了後の多孔質シリカ母材のかさ密度
    を第一工程前のかさ密度の1.5〜3倍とすることを特
    徴とする合成石英ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】 第一の工程における緻密化温度を800
    ℃以上1300℃未満とすることを特徴とする請求項1
    記載の合成石英ガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】 第二の工程におけるガラス化温度を13
    00℃以上とすることを特徴とする請求項1又は2記載
    の合成石英ガラスの製造方法。
  4. 【請求項4】 多孔質シリカ母材製造時にバーナーの原
    料ガス供給部から原料ガスと共にフッ素化合物ガスを供
    給し、フッ素含有多孔質シリカ母材を作製し、これを緻
    密化した後、ガラス化することを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれか1項記載の合成石英ガラスの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項記載の方
    法により得られ、OH基濃度が20ppm以下、フッ素
    原子濃度が500ppm以上であることを特徴とする合
    成石英ガラス。
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JP2018140922A (ja) * 2016-06-03 2018-09-13 クアーズテック株式会社 シリカガラス部材

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