JP2001322520A - 駐車支援装置 - Google Patents

駐車支援装置

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JP2001322520A JP2000192782A JP2000192782A JP2001322520A JP 2001322520 A JP2001322520 A JP 2001322520A JP 2000192782 A JP2000192782 A JP 2000192782A JP 2000192782 A JP2000192782 A JP 2000192782A JP 2001322520 A JP2001322520 A JP 2001322520A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転者が駐車する際の操舵のタイミングと操
舵量とを容易に把握することができる駐車時の操舵支援
装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 コントローラ11には、ハンドル7の操
舵角を検出する操舵角センサ10と、車両のヨー角方向
の角速度を検出するヨーレートセンサ12と、車両のヨ
ー角の0度位置を設定する操作スイッチ13とが接続さ
れている。コントローラは、ヨーレートセンサから検出
されたヨー方向角速度を積分して車両のヨー角を算出
し、それを基に車両が駐車過程のどのステップにあるか
を特定する。そして、各ステップに応じた操作方法や操
作タイミングを音声による操舵情報としてスピーカ14
を介して運転者に提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駐車時の操舵支援
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の後進時に運転者が車両の死
角により目標とする場所が見えなくなった場合に、モニ
タに車両の後方視界を写し出すようにした装置が提案さ
れている。例えば、特公平2−36417号公報には、
車両後方を撮影するテレビカメラと、このテレビカメラ
のとらえた映像を写し出すモニタテレビと、タイヤ操舵
角に係る情報信号を出力するセンサと、このセンサから
の情報信号に応じてマーカー信号を発生し、テレビ画面
上にマーカーを重畳表示させる回路とからなる車両の後
方監視モニタ装置が開示されている。この装置では、タ
イヤの操舵角データとその操舵角に対応する車両の後進
方向に沿ったマーカー位置データがROMに蓄積されて
おり、そのときの操舵角に応じた車両の予想後進軌跡が
マーカーの列としてテレビ画面上にテレビカメラで撮影
された映像に重畳して表示される。
【0003】このような装置によれば、車両後進時に後
方の道路状況等の視界と共に操舵角に応じた車両の予想
後進軌跡がモニタテレビの画面上に表示されるため、運
転者は、後方を振り向くことなくテレビ画面を見たまま
でハンドルを操作して車両を後退させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】縦列駐車する場合に
は、例えば道路と平行に車両を後退させ、適当な位置で
ハンドルを切って駐車スペースへ進入し、さらにハンド
ルを逆方向へ切り返して目標とする駐車位置へ車両を誘
導する必要がある。しかしながら、従来の後方監視モニ
タ装置では、運転者はテレビ画面上で後方の視界と車両
の予想後進軌跡とを見ただけでは、どこでハンドルを切
り始めたり、切り返せばよいのか、また操舵量をどの程
度にすればよいのか判断し難かった。よって、車両の位
置に応じた具体的な操作方法や操作タイミングを知るこ
とができれば、操作に不慣れな運転者でも容易に操舵可
能となり好適である。また、テレビ画面以外からの操舵
情報も得ることができれば、運転者は常にテレビ画面を
見ている必要が無く、車両周囲を見ながら運転すること
ができる点で望ましい。
【0005】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、運転者が駐車する際の操舵のタイミングを容易
に把握することができる駐車時の操舵支援装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の操舵支援装置は、車両のヨー角を検出する
ヨー角検出手段と、前記ヨー角の0度位置を設定する基
準設定手段と、前記ヨー角を基に車両の位置を特定し、
運転者に操舵情報を提供する案内手段とを備えることを
特徴とする。
【0007】前記ヨー角検出手段は、ハンドルの操舵角
を検出する操舵角センサと、車両のヨー方向角速度を検
出するヨーレートセンサとを備えていてもよく、あるい
は、ハンドルの操舵角を検出する操舵角センサと、車両
の進行距離を検出する距離センサとを備えていてもよ
い。
【0008】前記操舵情報には、前記ヨー角が所定角度
となった際に、ハンドルを切り返させ及び/又は前記操
舵角を最大にさせるための案内情報、及び/又は、前記
ヨー角が所定角度となった際に、車両を目標駐車位置で
停車させるための案内情報が含まれていると好適であ
る。
【0009】前記操舵情報は、音、振動、或いは画像に
よるものであってもよい。また、車両の後方を撮影する
カメラと、車両の運転席に配置され且つ前記カメラによ
る映像を表示するモニタとを更に備え、前記操舵情報に
は、前記モニタ上で駐車スペースを示すラインとほぼ重
なることによりハンドルを切り返させ及び/又は前記操
舵角を最大にさせるタイミングを知らせる車両を模した
車両マークが含まれる。前記案内手段は、前記ヨー角と
比較して車両の位置を特定するための設定値を記憶し、
この設定値を基に運転者に操舵情報を提供してもよい。
また、前記設定値を修正する調整手段を備えてもよい。
さらに、目標駐車位置に対する後退運転開始位置を測定
する測定手段を備えてもよい。また、前記測定手段は車
両側方の障害物との距離を測定する測定手段であっても
よい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。 実施の形態1.本実施の形態1は、本出願人による特願
平11−254191号明細書及び図面に開示された態
様によって車両を目標駐車スペースに誘導する場合に適
用される操舵支援装置に関するものである。図4に示す
模式図のように、目標とする駐車スペースTと平行とな
るように運転操作された車両位置Nから、操舵開始位置
M、フル切り位置Pを経て駐車スペースTに縦列駐車す
る運転者の操舵を支援するための装置である。なお、フ
ル切り位置Pは、車両1の寸法や最小回転半径Rcなど
から決定され、本実施の形態では、車両1のリヤアクス
ルと目標とする駐車スペースTの幅方向との成す角が例
えば39°に設定されている。
【0011】図1に示されるように、車両1の後部に車
両1の後方の視界を撮影するカメラ2が取り付けられて
いる。カメラ2の視界範囲の近接側端部に車両1の後部
バンパー3が入っている。車両1の運転席にはカラータ
イプの液晶ディスプレイからなるモニタ4が配置されて
いる。なお、モニタ4は、ナビゲーション装置の表示装
置として使用されるものでもよい。操舵輪としての前輪
6はハンドル7の操作により操舵される。
【0012】図2にこの発明の実施の形態に係る縦列駐
車時の操舵支援装置の構成を示す。カメラ2に画像処理
装置8が接続され、この画像処理装置8にモニタ用コン
トローラ9を介してモニタ4が接続されている。また、
ハンドル7の操舵軸にはハンドル7の操舵角を検出する
操舵角センサ10が取り付けられており、この操舵角セ
ンサ10はコントローラ11に接続されている。コント
ローラ11には、車両のヨー角方向の角速度を検出する
ヨーレートセンサ(ジャイロ)12、車両のヨー角の0
度位置を設定する操作スイッチ13、さらに、運転者に
対して操舵情報を音声で案内するためのスピーカ14が
接続されている。
【0013】コントローラ11は、操舵角センサ10で
検出したハンドル7の操舵角から前輪6の操舵角を演算
して画像処理装置8へ出力する。画像処理装置8は、C
PU15と、制御プログラムを記憶したROM16と、
カメラ2からの映像データを処理する画像処理用プロセ
ッサ17と、画像処理用プロセッサ17で処理された映
像データが格納される画像メモリ18aと、作業用のR
AM18bとを備えている。
【0014】ROM16には、ハンドル7の操舵に拘わ
らずモニタ4の画面の所定位置に固定表示される固定ガ
イド表示の表示データが記憶されている。固定ガイド表
示は、図3(a)に実線で示されるように、車両1が直
進後退したときの車両1の両側部の予想位置を示す一対
の車幅ガイドライン20及び21と、これら車幅ガイド
ライン20及び21の上端部すなわち後方の映像を表示
する画面19において車幅ガイドライン20及び21の
後端部にそれぞれ配置された黄色の円形のアイマーク2
2及び23とを有している。アイマーク22及び23
は、画面19において目標駐車スペースの目標点S1と
重なったときに、運転者にフル切り位置であることを知
らせるためのマークである。アイマーク22は右後方駐
車用、アイマーク23は左後方駐車用である。また、固
定ガイド表示は、画面19内の上部に左右対称に配置さ
れた青色の一対の操舵開始ガイドライン24及び25を
有している。操舵開始ガイドライン24及び25は、道
路と平行に直進後退する車両1が縦列駐車のために操舵
を開始するタイミングを示すものであり、それぞれ所定
長さの線分として描かれている。
【0015】CPU15は、ROM16に記憶された制
御プログラムに基づいて動作し、コントローラ11の出
力信号からそのときの操舵角での後退時の車両1の予想
軌跡を演算し、この予想軌跡に基づいて操舵角に対応し
た位置に車幅の目安を示す移動ガイド表示26をカメラ
2の映像に重畳させて表示する表示データを所定周期で
作成する。
【0016】移動ガイド表示26は、図3(a)に破線
で示されるように、その時点の操舵角での後退時の車両
1の予想軌跡と対応し、モニタ4の画面19において車
両後端からほぼホイールベース長の位置に車幅の長さを
有する線分27と、その線分27の両端から車幅の間隔
を保って車両後端へ延びる一対のサイドライン28と、
車両の中間部を示し車幅方向に延びる一対の線分29、
30を有している。ハンドル7の操舵に応じて、移動ガ
イド表示26は、例えば図3(c)に破線で示されるよ
うに、左右方向へ湾曲するように移動する。
【0017】さらに、CPU15は、コントローラ11
の出力信号に基づき、そのときの操舵角に応じてモニタ
4の画面19の操舵開始ガイドライン24及び25上に
沿って移動する赤色の円形の操舵量ガイドマーク31を
カメラ2の映像に重畳させて表示する表示データを所定
周期で作成する。ハンドル7を左に切ると、例えば図3
(c)に示されるように、画面左側の操舵開始ガイドラ
イン24上に操舵量ガイドマーク31が移動表示され、
一方、ハンドル7を右に切ると、図3(e)に示される
ように、画面右側の操舵開始ガイドライン25上に操舵
量ガイドマーク31が移動表示される。操舵量ガイドマ
ーク31は、画面19において目標点S1と重なったと
きに、運転者にその操舵角を保持して後退すればフル切
り位置に到達することができる旨を知らせるためのマー
クである。
【0018】ここで、操舵開始ガイドライン24及び2
5を描く方法を説明する。図4に示されるように、車両
1が駐車スペースTに適正に駐車した状態における車両
1のリヤアクスルの中心を原点とし、道路と平行で車両
1の後退方向にY軸をとり、Y軸と直角にX軸をとる。
また、駐車スペースTの奥のコーナーを目標点S1と
し、その座標をS1(W/2、a)とする。ここで、W
は車幅を、aはリヤオーバハングを示す。車両位置Qに
ある車両1がハンドル7の操舵角を最大にして半径Rc
で旋回しつつ後退し、車両位置Pになったところでハン
ドル7を反対方向へ操舵角が最大になるように切り返
し、この状態で車両1を半径Rcで後退させて駐車スペ
ースTに適正に駐車するものとする。
【0019】まず、車両位置Pから最大操舵角における
リヤアクスル中心の旋回半径Rcで駐車スペースTへ後
退するときの旋回中心Cから見た車両位置Pの角度γ
は、 γ=cos-1[(Rc−W/2)/{(Rc+W/2)2+a2}1/2]−tan
-1{a/(Rc+W/2)} となる。車両位置Pにおけるリヤアクスル中心P0の座
標(P0x、P0y)は、上記の角度γを用いて、 P0x=−Rc(1−cosγ) P0y=−Rc・sinγ で表される。さらに、このリヤアクスル中心P0の座標
から、駐車スペースTを仮に車両位置Qに平行移動させ
た場合の目標点S1に対応する駐車スペースの奥のコー
ナーである点Q1の座標(Q1x、Q1y)は、 Q1x=−2Rc(1−cosγ)+W/2 Q1y=−2Rc・sinγ+a と求められる。
【0020】従って、目標点S1と点Q1とを結ぶ直線
Lは、 Y={sinγ/(1−cosγ)}・X−{sinγ/(1−cosγ)}・(W/2)
+a で表され、車両1が車両位置Qにあるときのモニタ4の
画面19上における目標点S1を始点とし、直線Lに沿
って後方へ延長した線分が操舵開始ガイドラインとな
る。この操舵開始ガイドラインをY軸に関して左右対称
に描き、これらを操舵開始ガイドライン24及び25と
する。車両1の移動に伴って、モニタ4の画面19上に
映った駐車スペースTの目標点S1が操舵開始ガイドラ
イン24または25と重なれば、その場所がこの発明の
操舵支援装置によって縦列駐車可能な場所であると判断
することができる。
【0021】次に、操舵量ガイドマーク31を描く方法
について説明する。半径Rで旋回しつつ後退することに
より車両位置Pに至るY軸と平行な任意の車両位置Mを
考える。駐車スペースTを仮に車両位置Mに平行移動さ
せた場合の目標点S1に対応する駐車スペースの奥のコ
ーナーである点M1の座標(M1x、M1y)は、 M1x=−(R+Rc)・(1−cosγ)+W/2 M1y=−(R+Rc)sinγ+a となり、このY座標M1yを用いて旋回半径Rを求める
と、 R=(a−M1y)/sinγ−Rc となる。そこで、ハンドル7の操舵角に応じて操舵開始
ガイドライン24及び25上に沿って移動する円形の操
舵量ガイドマーク31をカメラ2の映像に重畳させて表
示し、操舵量ガイドマーク31がモニタ4の画面19上
に映る駐車スペースTの目標点S1に重なるようにハン
ドル7を操舵したときに、ちょうど上記の式の旋回半径
Rが得られるように、操舵量ガイドマーク31の位置を
設定する。
【0022】次に、本実施の形態に係る操舵支援装置の
動作について説明する。尚、以下の表1に、駐車過程の
各ステップにおける音声操舵情報の内容の一例を示す。
【0023】
【表1】
【0024】まず、運転者がシフトレバー5を後進位置
に操作すると、画像処理装置8は、図3に示されるよう
に、モニタ4の画面19上に車幅ガイドライン20,2
1、アイマーク22,23、操舵開始ガイドライン2
4,25、移動ガイド表示26及び操舵量ガイドマーク
31をカメラ2の映像に重畳させて表示する。そして、
運転者は図4に示される、道路と平行な車両位置Nにお
いて操作スイッチ13を作動させる。操作スイッチ13
の作動により、コントローラ11は、かかる車両位置N
を車両ヨー角の0度位置として設定すると共に、図5及
び表1に示されるように、ステップ1として、縦列駐車
モードに入ったことを案内する音声操舵情報をスピーカ
14を介して運転者に提供する。引き続き、コントロー
ラ11は、青色の線(操舵開始ガイドライン24及び2
5)が目標点S1と一致するまで車両を後退させる旨の
後退目標案内用の操舵情報を提供する。
【0025】運転者は、上記操舵情報に従って車両1を
道路と平行に直進後退させると、画面19上で目標点S
1が次第に操舵開始ガイドライン24に近づき、図3
(b)に示されるように、目標点S1が操舵開始ガイド
ライン24に重なったところで、縦列駐車可能な車両位
置Mであると判断して車両1を停止させる。
【0026】ここで、運転者がハンドル7を左方へ切る
と、その操舵角は操舵角センサ10により検出され、操
舵角が36度を超えると、コントローラ11は、ステッ
プ2として、赤色のマーク(操舵量ガイドマーク31)
が目標点S1と一致するまでハンドルを切る旨の操舵目
標案内用の音声操舵情報を提供する。運転者が上記操舵
情報に従ってハンドル7を切ると、操舵量ガイドマーク
31が操舵開始ガイドライン24上に沿って画面19の
上方から下方へ向かって次第に移動し、運転者は、上記
操舵情報に従って図3(c)に示されるように操舵量ガ
イドマーク31が目標点S1に重なったところで、ハン
ドル7の操舵角を保持する。次に、コントローラ11
は、ステップ3として、黄色のマーク(アイマーク22
及び23)が目標点S1と一致するまで後退する旨の後
退目標案内用の音声操舵情報を提供する。
【0027】運転者は、上記操舵情報に従って、ハンド
ルの操舵角を保持しつつ車両1を後退させる。これによ
り、車両1は半径Rで旋回し、画面19上で目標点S1
が次第に左後方駐車用のアイマーク23に近づいてく
る。このように車両1が旋回を開始すると、ヨーレート
センサ12により車両のヨー角方向の角速度が検出さ
れ、かかる角速度を時間積分することによって操作スイ
ッチ13を作動させた車両位置Nを0度とした車両のヨ
ー角すなわち旋回角度が検出される。そして、コントロ
ーラ11は、車両の旋回角度が32度を超えたところ
で、ステップ4として、画面19上でアイマーク23が
目標点S1に重なるフル切り位置Pに車両が接近してい
ることを案内する旨の接近合図音を操舵情報として提供
する。さらに、コントローラ11は、車両の旋回角度が
34度を超えたところで、ステップ5として、車両が更
にフル切り位置Pに接近したことを案内する旨の接近合
図音を操舵情報として提供する。
【0028】ここで、本実施の形態では、フル切り位置
Pに達する車両1の旋回角度は、39度に設定されてい
る。よって、コントローラ11は、車両1がフル切り位
置Pに達する手前の車両の旋回角度が36度を超えたと
きに、ステップ6として、画面19上でアイマーク23
が目標点S1に一致する旨の一致合図音を操舵情報とし
て提供する。そして、運転者は、図3(d)に示される
ように、目標点S1がアイマーク23に重なったとき
に、車両位置Pに達したと判断して車両1を停止させ
る。
【0029】次に、コントローラ11は、ステップ7と
して、ハンドルを反対方向(右方向)へ一杯に切る旨の
フル切り案内用の音声操舵情報を提供する。運転者は、
かかる操舵情報に従って、ハンドル7を反対方向へ切り
返し操舵角を最大にして車両1を後退させる。このと
き、コントローラ11は、ハンドル7が一杯に切られて
いることを確認したら、すなわち、操舵角センサ10に
より操舵角度が540度に達していることを確認した
ら、ハンドルをフル切り状態のまま後退する旨の後退案
内用の音声操舵情報も提供する。
【0030】運転者は、かかる操舵情報に従って、車両
1を駐車スペースT内に入るよう後退させる。この間
も、ヨーレートセンサ12により車両のヨー角方向の角
速度が検出されており、旋回角度が20度まで減少する
と、コントローラ11は、ステップ8として、前方に駐
車済みの車両などを想定した前方警告案内用の音声操舵
情報を提供する。そして、さらに車両の後退が進み、旋
回角度が10度まで減少すると、コントローラ11は、
ステップ9として、駐車完了位置すなわち駐車スペース
Tに接近した旨の停止案内用の音声操舵情報を提供す
る。運転者は、かかる操舵情報を基に、図3(e)に示
されるように、車幅ガイドライン20が路側ライン32
と平行になったところで、車両1を停止させ、縦列駐車
を完了する。
【0031】以上説明したように、本実施の形態におけ
る操舵支援装置においては、ステップ3からステップ6
までの後退中、及び、ステップ7からステップ9までの
フル切り後退中には、運転者はスピーカ14から提供さ
れる音声操舵情報に注意することによって、常に画面1
9を見続けなくてもよく、車両1の前方及び両側方の外
周囲を実際に目で見て確認しながら後退することが可能
となる。また、運転者は、音声による操舵情報を得るこ
とができるので、操舵支援装置の操作に慣れていない初
心者でも確実に駐車を行うことができる。
【0032】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されるものではなく、以下のような改変を施すことが
できる。 実施の形態2.実施の形態1においては、ヨー角を検出
する手段として、ヨーレートセンサ12すなわちヨー角
方向の角速度を検出するレートジャイロを用いていた
が、これに代えて、ヨー角そのものを検出するポジショ
ンジャイロを用いることもできる。
【0033】実施の形態3.また、実施の形態1におい
て、ヨーレートセンサ12に代えて、後退時に車両の進
行距離を検出する距離センサが用いられていても良い。
すなわち、図4において車両の旋回半径Rは、操舵角セ
ンサ10により操舵角が得られれば車種に特有なものと
して算出でき、距離センサにより検出された後退距離
は、かかる旋回半径Rの円弧長さとして認識され、コン
トローラ11は、旋回半径R及び円弧長さより、車両の
ヨー角すなわち旋回角度を算出することができる。
【0034】実施の形態4.さらに、本発明の操舵支援
装置は、縦列駐車における操舵支援に限定されるわけで
はなく、並列駐車における操舵支援に用いることも可能
である。すなわち、操作スイッチ13を作動させた車両
ヨー角の0度位置から、車両のヨー角が90度変化した
旋回位置を並列駐車の完了位置として設定し、運転者に
種々の操舵情報を提供することも可能である。
【0035】実施の形態5.また、実施の形態1におい
ては、操舵情報として主に音声が用いられていたが、操
舵情報はこれに限定されるものではなく、信号音などの
音声以外の聴覚的情報でもよく、ハンドルなどを介して
伝達される振動など触覚的情報でもよい。また、モニタ
画面上の案内表示の一部又は全部を点滅させたり、色を
変化させたり、若しくは大きさを変化させるといった視
覚的情報を同時に提供したり、モニタ画面上に運転者が
次に行うべき操作の内容をメッセージ表示させるように
してもよい。
【0036】実施の形態6.また、上述した実施の形態
において、アイマーク22及び23に代えて、図6に示
す車両マーク40を用いることもできる。すなわち、車
両マーク40は、車両の平面を模擬的に示した表示であ
り、モニタ画面19の中でその位置及び大きさが変化し
ない表示である。そして、車両マーク40の形状は、車
両がフル切り位置Pに達した際に、モニタ画面19上に
表示される車両後方映像のうちの駐車スペースTを示す
ラインとちょうど重なる形状となっている。運転者は、
上述した実施の形態と同様に、ステップ2の音声情報に
従い、図3(c)に示されるように操舵量ガイドマーク
31が目標点S1に重なるまでハンドル7を操舵し、そ
の操舵角を維持したまま車両を後退させる。コントロー
ラは、ヨーレートセンサ12により検出した車両の旋回
角度が32度を超えたところで、図6に示すように、操
舵開始ガイドライン24,25及び操舵量ガイドマーク
31の表示を消去すると共に、車両マーク40をモニタ
画面19に表示する。また、上述したステップ3の音声
情報と同様な音声情報として、車両マーク40が駐車ス
ペースTを示すラインと重なるまで後退させることを案
内する音声情報を提供する。運転者は、これによりモニ
タ画面19で車両マーク40が駐車スペースTを示すラ
インと重なったとき、車両がフル切り位置にあることを
知ることができる。しかも、車両マーク40が車両を模
した形状となっており、その表示が駐車スペースTを示
すラインと重なることから、感覚的に車両がフル切り位
置に到達したことが理解しやすくなっている。また、車
両マーク40は常に表示されているわけではなく、ヨー
レートセンサ12により検出した車両の旋回角度に基づ
き必要なときにだけ表示されるので、車両を模した大型
の表示でありながら、モニタ画面を見にくくすることは
ない。
【0037】実施の形態7.上述した実施の形態1〜6
においては、カメラ2を用いて車両後方の映像を撮影し
て、その映像を固定表示ガイド、移動表示ガイド等とと
もに、モニタ4に重畳表示させていたが、この実施の形
態7は、カメラ2及びモニタ4を用いない操舵支援装置
に関するものである。図7にこの発明の実施の形態7に
係る操舵支援装置の構成を示す。コントローラ51に
は、車両のヨー角方向の角速度を検出するヨーレートセ
ンサ52、車両が並列駐車あるいは縦列駐車のいずれを
行わせるかをコントローラ51に知らせる機能選択スイ
ッチ56、車両の駐車動作を開始することをコントロー
ラ51に知らせ、コントローラ51にヨー角の0度の位
置を設定させるスタートスイッチ53が接続されてい
る。さらに、運転者に対して操舵情報を音で案内するた
めのブザー54及び操舵情報を視覚で案内するためのL
ED55が接続されている。
【0038】コントローラ51は、図示しないCPUと
制御プログラムを記憶したROMと作業用のRAMとを
備えている。ROMには、ハンドル7が最大に操舵され
て車両が旋回する場合の最小旋回半径Rcのデータが記
憶されている。CPUはROMに記憶された制御プログ
ラムに基づいて動作する。コントローラ51は、ヨーレ
ートセンサ52から入力される車両の角速度から車両の
ヨー角を算出し、車両の旋回角度を算出して駐車運転中
の各ステップにおける操作方法や操作タイミングに関す
る情報をブザー54及LED55に出力する。
【0039】ここで、この実施の形態の操舵支援装置
が、車両にどのような軌跡を描かせて駐車を支援するの
かを説明する。まずはじめに、図8を用いて、並列駐車
を行う場合について説明する。車両1が駐車しようとす
る駐車スペースTの入口の中央点を原点Oとし、道路と
垂直で駐車スペースTにおける車両1の後退方向にY軸
をとり、道路と平行にすなわち、Y軸と直角にX軸をと
る。また、駐車スペースTの駐車枠の幅をW1とする。
リヤアクスル中心HOが駐車スペースTの幅方向の中央
になり且つ駐車スペースTの長さ方向に平行になる車両
位置H1に、車両1が適正に駐車されるように操舵支援
装置が運転者を支援するものとする。
【0040】まず、初期停車位置として、駐車スペース
Tに垂直で車両1のリヤアクスル中心EOが駐車スペー
スTの入口からDの距離で且つ駐車スペースTの側部T
1と車両1の運転者の位置DRとが一致する車両位置E
1に車両1を停止させるものとする。次に、車両位置E
1にある車両1が、ハンドル7の操舵角を左側最大にし
て半径Rcで旋回しつつ、旋回角度θまで前進し、車両
位置F1になったところで、ハンドル7の操舵角を右側
最大にして旋回半径Rcで旋回しつつ、旋回角度φだけ
後退し、車両1が駐車スペースTに平行になった車両位
置G1でハンドル7を直進状態に戻してさらに後退して
駐車スペースT内の車両位置H1に適正に駐車するもの
とする。また、車両位置E1,F1,G1におけるリヤ
アクスル中心をそれぞれ、EO,FO,GOとする。
【0041】ここで、車両位置E1における運転者の位
置DRとリヤアクスル中心EOとのX軸方向の距離をL
とすると、車両位置E1から車両位置F1まで車両1が
旋回する際の旋回中心C1の座標(C1x,C1y)
は、 C1x=L−W1/2 C1y=−(D+Rc) で表される。車両位置F1から車両位置G1まで車両1
が旋回する際の旋回中心C2の座標(C2x,C2y)
は、 C2x=−(Rc+Rc)・sinθ+C1x=−2Rc・sinθ+L−W1/2 C2y=(Rc+Rc)・cosθ+C1y=2Rc・cosθ−(D+Rc) で表され、このうち、X座標C2xは、 C2x=−Rc としても表される。
【0042】X座標C2xの2つの関係式からsinθ
は、 sinθ=(Rc+L−W1/2)/2Rc で表され、このθの値を既知のRc、L及びW1を用い
て算出することができ、このθの値をコントローラ51
は設定値θとして記憶している。さらに、車両位置F1
から車両位置G1まで車両1が旋回する旋回角度φは、 φ=π/2−θ で表される。
【0043】次に、本実施の形態に係る操舵支援装置の
並列駐車時の動作について説明する。まず、運転者が車
両1を車両位置E1に停止させ、並列駐車を選択するた
めに、機能選択スイッチ56を作動させる。コントロー
ラ51は、機能選択スイッチ56の作動により並列駐車
のプログラムを起動させる。さらに運転者がスタートス
イッチ53を作動させると、コントローラ51は車両位
置E1を車両のヨー角が0度の位置として設定する。次
に、運転者は、ハンドル7を左側最大に操舵してフル切
り状態にし、そのまま車両1を前進させる。
【0044】コントローラ51は、ヨーレートセンサ5
2から入力される車両1の角速度から車両のヨー角を算
出して、設定値θの値とを比較する。車両1が、車両位
置E1から車両位置F1に近づくにつれて、コントロー
ラ51は、ヨー角と設定値θとの差を基に、車両位置F
1に接近したことを知らせる接近情報と、車両位置F1
に到達したことを知らせる到達情報とを操舵情報として
ブザー54およびLED55を介して運転者に知らせ
る。例えば、接近情報として、ブザー54が「ピッ、ピ
ッ」という間欠音を発すると共に、LED55が点滅す
る。この間欠音及び点滅の周期は、ヨー角と設定値θと
の差が少なくなると共に短くなる。ヨー角と設定値θと
の差がなくなると、到達情報として、ブザー54が「ピ
ー」という連続音を発すると共に、LED55が点灯す
る。運転者は、到達情報に従って車両1を車両位置F1
に停止させる。次に、運転者は、ハンドル7を右側最大
に操舵してフル切り状態にし、そのまま車両1を後退さ
せる。運転者は、車両1が駐車スペースTに平行になっ
た車両位置G1で、車両1を停止させる。運転者は、車
両位置G1で、ハンドルを直進状態に戻してから車両1
を後退させ、駐車スペースTに車両1が収まったら駐車
を完了する。駐車完了時、車両1のヨー角は、車両位置
E1に対してほぼ90°であるため、車両位置E1に対
する車両1のヨー角を基に駐車完了情報を運転者に知ら
せてもよい。
【0045】次に、図9を用いて、縦列駐車を行う場合
について説明する。車両1のリヤ左端が駐車スペースT
の奥のコーナーS2に一致するように、車両1を駐車ス
ペースTに駐車するものとする。この状態の車両位置M
1における車両1のリヤアクスル中心MOを原点とし、
道路と平行で車両1の後退方向にY軸をとり、Y軸と直
角にX軸をとる。また、駐車スペースTの奥のコーナー
の座標をS2(W2/2,a2)とする。ここで、a
2、W2は、車両1のリヤオーバハング、車幅をそれぞ
れ示す。車両位置J1にある車両1が、ハンドル7の操
舵角を右側最大にして半径Rcで旋回しつつ前進し、車
両位置K1になったところで、操舵角を左側最大にして
半径Rcで旋回しつつ後退し、車両位置L1になったと
ころで操舵角を右側最大にして半径Rcで旋回しつつ後
退し、駐車スペースT内の車両位置M1に適正に駐車す
るものとする。
【0046】まず、駐車スペースTの前方の所定位置に
駐車中の車両91を目安にして、車両1を車両位置J1
に停車した状態を初期停車位置として、縦列駐車を開始
するものとする。車両位置J1は、車両1の運転者の位
置DRのY座標が駐車中の車両91の後端91aのY座
標に一致する位置で且つ駐車スペースTに平行な位置で
あり並びに車両1と車両91とが所定の車両間隔dであ
る位置とする。したがって、車両位置J1のリヤアクス
ル中心JOの座標(JOx,JOy)は、車両91の後
端部91aの座標と運転者の位置DRとリヤアクスル中
心JOとの関係および車両間隔dから一義的に定められ
る。車両位置J1にある車両1が、ハンドル7の操舵角
を右側最大にして半径Rcで旋回しつつ車両位置K1ま
で前進する。その際の旋回中心をC3とし、旋回角度を
βとする。また、車両位置K1にある車両1が操舵角を
左側最大にして半径Rcで旋回しつつ車両位置L1まで
後退する。その際の旋回中心をC4とし、旋回角度をδ
とする。さらに、車両位置L1でハンドル7を反対方向
に切り返して、操舵角を右側最大にして半径Rcで旋回
しつつ車両位置M1まで後退する。その際の旋回中心を
C5とし、旋回角度をαとする。また、車両位置K1,
L1におけるリヤアクスル中心をそれぞれKO,LOと
する。
【0047】旋回角度α,β,δには、 δ=α−β の関係がある。旋回中心C5の座標(C5x,C5y)
は、 C5x=−Rc C5y=0 で表される。旋回中心C4の座標(C4x,C4y)
は、 C4x=C5x+(Rc+Rc)・cosα=−Rc+2Rc・cosα C4y=C5y−(Rc+Rc)・sinα=−2Rc・sinα で表される。旋回中心C3の座標(C3x,C3y)
は、 C3x=C4x−(Rc+Rc)・cosβ=−Rc+2Rc・cosα−2Rc・cosβ C3y=C4y+(Rc+Rc)・sinβ=−2Rc・sinα+2Rc・sinβ で表される。また、車両位置J1のリヤアクスル中心J
Oの座標(JOx,JOy)は、 JOx =−Rc・(1−cosα)−Rc・(1−cosα−1+cosβ)+Rc・(1−cosβ) =2Rc・(cosα−cosβ) ……………(1) JOy =−Rc・sinα−Rc・(sinα−sinβ)+Rc・sinβ =2Rc・(sinβ−sinα) ……………(2) で表される。
【0048】ここで、式(1)及び(2)を三角関数の
公式を用いて、変形すると、 tan(α/2+β/2)=JOx/JOy sin2(α/2−β/2)=(JOx2 +JOy2)/(16Rc2) となり、α、βを、既知のリヤアクスル中心JOの座標
(JOx,JOy)を用いて算出することができ、この
値が設定値α、βとしてコントローラ51に記憶されて
いる。リヤアクスル中心JOの座標(JOx,JOy)
は、車両1を車両91の後方に無理のない操作で駐車で
きる値として、例えば、JOx=2.3m、JOy=
4.5mの値を用いている。リヤアクスル中心JOの座
標JOxおよびJOyは、車両1の車格、操舵特性など
に応じて値を設定することが望ましい。
【0049】次に、本実施の形態に係る操舵支援装置の
縦列駐車時の動作について説明する。まず、運転者が、
運転者の位置DRのY座標が駐車中の車両91の後端9
1aのY座標に一致し、車両1が車両91に対して車両
間隔dとなるように車両位置J1に停止させる。縦列駐
車を選択するために、機能選択スイッチ56を作動させ
ると、コントローラ51は、縦列駐車のためのプログラ
ムを起動させる。さらに運転者がスタートスイッチ53
を作動させると、コントローラ51は、車両位置J1を
車両のヨー角が0度の位置として設定する。次に、運転
者は、ハンドル7を右側最大に操舵してフル切り状態に
し、そのまま車両1を前進させる。コントローラ51
は、ヨーレートセンサ52から入力される車両1の角速
度から車両のヨー角を算出して、このヨー角と設定値β
の値とを比較する。車両1が、車両位置J1から車両位
置K1に近づくにつれて、コントローラ51は、ヨー角
と設定値βとの差を基に、並列駐車時と同様に、車両位
置K1に接近したことを知らせる接近情報と、車両位置
K1に到達したことを知らせる到達情報とをブザー54
およびLED55を介して運転者に知らせる。
【0050】運転者は、到達情報に従って車両1を車両
位置K1に停止させる。次に、運転者は、ハンドル7を
左にいっぱい操舵してフル切り状態にし、そのまま車両
1を後退させる。コントローラ51は、車両のヨー角と
設定値α(=β+δ)の値とを比較する。車両1が、車
両位置K1から車両位置L1に近づくにつれて、すなわ
ち、車両のヨー角が設定値αの値に近づくにつれて、コ
ントローラ51は、ヨー角と設定値αとの差を基に、並
列駐車時と同様に、車両位置L1に接近したことを知ら
せる接近情報と、車両位置L1に到達したことを知らせ
る到達情報とをブザー54およびLED55を介して運
転者に知らせる。運転者は、到達情報に従って車両1を
車両位置L1に停止させる。次に、運転者は、車両位置
L1でハンドル7を反対方向に切り返して、右側最大に
操舵してフル切り状態にし、そのまま車両1を後退させ
る。運転者は、車両1が駐車スペースTに平行になる車
両位置M1で、車両1を停止させ駐車が完了する。駐車
完了時、車両1のヨー角は、車両位置J1に対してほぼ
0°であるため、車両位置J1に対する車両1のヨー角
を基に駐車完了情報を運転者に知らせてもよい。
【0051】以上のように、この実施の形態の操舵支援
装置は、カメラ2及びモニタ4を必要とせず、ナビゲー
ションシステムやカメラ2等の装着されていない車両に
おいても、適切な操舵支援が可能となる。
【0052】なお、この実施の形態7ではヨー角を検出
するのに、ヨーレートセンサを用いたが、ヨー角を検出
する手段は、実施の形態2あるいは3のように、ポジシ
ョンジャイロを用いる方法や左右車輪にそれぞれ回転セ
ンサを装着しそれらの回転差からヨー角を検出する方法
でもよく、さらに、地磁気センサやGPSシステムを用
いた方法でもよい。接近情報や到達情報を運転者に知ら
せる手段は、LED55やブザー54に限定されるもの
ではなく、LCD、ランプでもよく、ディスプレー上に
文字、マークを表示してもよい。また、音声によるもの
であってもよく、ハンドル7などを介して伝達される振
動でもよい。さらに、接近情報や到達情報は、接近ある
いは到達の目標となる車両位置ごとに、LED55の点
滅周期やブザー54の音量及び音色を変えてもよい。ま
た、機能選択スイッチとスタートスイッチとに代えて、
縦列駐車スタートスイッチと並列駐車スタートスイッチ
とを備える構成としてもよい。この場合、駐車の形態に
応じたスタートスイッチを押して駐車操作を開始する。
さらに、スタートスイッチ53を作動させる代わりに、
運転者の声をコントローラに認識させて、駐車操作の開
始をコントローラに知らせてもよい。また、駐車時のハ
ンドル操作は、フル切り操作でなくても、運転者が所定
のハンドル角で保持して駐車操作を行えるように、ハン
ドル舵角センサを設けて、ハンドル舵角を運転者に知ら
せてもよい。
【0053】実施の形態8.実施の形態7においては、
予め定められた駐車を開始するための初期停車位置に、
コントローラ51がこの初期停車位置を基準にした並列
駐車のための設定値θや縦列駐車のための設定値α、β
をコントローラ51のROMに記憶していた。しかしな
がら、この実施の形態8では、初期停車位置を運転者が
適当な位置に設定できるようにしたものである。すなわ
ち、運転者がコントローラに予め定められた設定値θ,
α,βの値を修正してコントローラに再設定できるもの
である。
【0054】図10にこの発明の実施の形態に操舵支援
装置の構成を示す。この操舵支援装置の構成は、図7に
示した実施の形態7の装置において、チェックモードス
イッチ62及び調整スイッチ63を追加し、またコント
ローラ51の代わりにコントローラ61を設けたもので
ある。チェックモードスイッチ62及び調整スイッチ6
3はコントローラ61に接続されている。なお、調整ス
イッチ63は、シーソースイッチのように2方向に操作
できるものであり操作量に応じて、設定値θ,α,βの
値を修正してコントローラ61に再設定できるものであ
る。
【0055】ここで、この実施の形態の操舵支援装置
が、コントローラ61に予め定められた並列駐車に使用
する設定値θをどのようにして修正し再設定するか、図
8を用いて説明する。まず、運転者が車両1を駐車スペ
ースT内の適正な車両位置H1に停止させ、適当な距離
だけ真っ直ぐ前進させ、車両位置G1付近の適当な位置
に停止させる。ここで、運転者がチェックモードスイッ
チ62を作動させるとともに、並列駐車を選択するため
に機能選択スイッチ56を作動させる。コントローラ6
1は、チェックモードスイッチ62の作動により、チェ
ックモードのプログラムを起動させ、機能選択スイッチ
56の作動により並列駐車のための設定値θを再設定す
る制御を行う。さらにコントローラ61は、スタートス
イッチ53の作動によりこの車両位置をヨー角0度の位
置として設定する。次に、運転者は、ハンドル7を右側
最大に操舵してフル切り状態にし、そのまま車両1を前
進させる。コントローラ61は、ヨー角を算出して、角
度π/2から設定値θを引いた値であるφとヨー角とを
比較する。車両1が、前進して車両位置F1付近に近づ
くにつれて、コントローラ61は、ヨー角とφとの差を
基に、ヨー角とφとの差が0に接近したことを知らせる
接近情報と、ヨー角とφとの差が0に到達したことを知
らせる到達情報とをブザー54およびLED55を介し
て運転者に知らせる。運転者は、到達情報に従って車両
1を停止させる。次に、運転者は、ハンドル7を右側最
大に操舵してフル切り状態にし、そのまま車両1を後退
させる。運転者は、車両1が駐車スペースTと垂直にな
ったら、車両1を停止させる。
【0056】この車両停止位置が、車両位置E1と一致
していれば、運転者が設定値θを調整する必要はない。
しかし、車両停止位置が、車両位置E1より車両前方に
位置している場合、運転者が調整スイッチ63を一方向
に操作すると、設定値θを大きめに修正する信号がコン
トローラ61に入力される。一方、車両停止位置が、車
両位置E1より車両後方に位置している場合、運転者が
調整スイッチ63を他方向に操作すると、設定値θを小
さめに修正する信号がコントローラ61に入力される。
このようにして、並列駐車のための設定値θを修正して
コントローラ61に再設定することができる。運転者は
チェックモードスイッチ62の作動を解除して、実施の
形態7に示した操作方法で並列駐車を行うことにより、
再設定したθの値が適正か否かを判断することができ
る。
【0057】次に、コントローラ61が、縦列駐車に使
用する設定値α及びβをどのように修正し再設定する
か、図9を用いて説明する。まず、運転者が車両1を駐
車スペースT内の車両位置M1付近の適当な車両位置に
停止させ、運転者がチェックモードスイッチ62を作動
させるとともに、縦列駐車を選択するために機能選択ス
イッチ56を作動させる。コントローラ61は、チェッ
クモードスイッチ62の作動により、チェックモードの
プログラムを起動させるとともに、機能選択スイッチ5
6の作動により縦列駐車のための設定値α及びβを再設
定する制御を行う。さらに、コントローラ61はスター
トスイッチ53の作動によりこの車両位置をヨー角0度
の位置として設定する。次に、運転者は、ハンドル7を
右側最大に操舵してフル切り状態にし、そのまま車両1
を前進させる。コントローラ61は、ヨー角を算出し
て、設定値αとヨー角とを比較する。車両1が、前進し
て車両位置L1付近に近づくにつれて、コントローラ6
1は、ヨー角とαとの差を基に、ヨー角とαとの差が0
に接近したことを知らせる接近情報と、ヨー角とαとの
差が0に到達したことを知らせる到達情報とをブザー5
4およびLED55を介して運転者に知らせる。運転者
は、到達情報に従って車両1を車両位置L1付近に停止
させる。次に、運転者は、ハンドル7を左側最大に操舵
してフル切り状態にし、そのまま車両1を前進させる。
車両1が、前進して車両位置K1付近に近づくにつれ
て、コントローラ61は、ヨー角がβ(=α−δ)に接
近したことを知らせる接近情報と、ヨー角がβに到達し
たことを知らせる到達情報とをブザー54およびLED
55を介して運転者に知らせる。運転者は、到達情報に
従って車両1を車両位置K1付近に停止させる。さら
に、運転者は、ハンドル7を右側最大に操舵してフル切
り状態にし、そのまま車両1を後退させる。車両1が、
駐車スペースTと平行になったら、車両1を停止させ
る。この車両停止位置が、車両位置J1と一致していれ
ば、運転者が設定値α及びβを調整する必要はない。し
かし、車両停止位置が、車両位置J1に対して、ずれて
いる場合は、運転者が調整スイッチ63を操作して、設
定値α及びβを調整する。このようにして、縦列駐車の
ための設定値α及びβを修正してコントローラ61に再
設定することができる。
【0058】以上のように、並列駐車のための設定値θ
や縦列駐車のための設定値α及びβを運転者が修正して
再設定できるので、車両の違いに応じて、また駐車スペ
ースの周囲の状況に対応してより適切な操舵支援が可能
となる。また、車両の違いごとに、別のコントローラを
製造する必要がなく、部品点数の増加を防止できるとと
もに部品管理が容易となって、部品コストを低減でき
る。
【0059】なお、この実施の形態では、チェックモー
ドスイッチ62をスタートスイッチ53と別個に設けた
が、例えば、スタートスイッチ53を3秒間作動し続け
ると、コントローラ61がチェックモードのプログラム
を起動するようにしてチェックモードスイッチ62を省
略することもできる。
【0060】実施の形態9.上述した実施の形態1〜8
において、特に縦列駐車の場合は、例えば図9に示され
るように、初期停車位置J1のX方向の位置は、駐車中
の車両91の側面と自車両1の側面の間隔が、所定の車
両間隔dとなるように調節して運転操作をする必要があ
った。この操作は一般に困難で、実際の間隔は設定値d
からずれた値となる。このずれは結果として駐車完了位
置のずれに影響する。これに対し、この実施の形態は、
車両1の側方に駐車中の車両91などとの間の距離を測
定する距離センサを備える。縦列駐車開始時に、上記セ
ンサにより駐車中の車両91との間隔を測定し、測定し
たデータを基に、初期停車位置J1のリヤアクスル中心
JOの座標(JOx,JOy)を修正し、さらに、設定
値α、βおよびこれらから求められるδの値を修正計算
した後、これらの値をそのときの縦列駐車において目標
となる設定値とする。並列駐車開始時に、駐車スペース
脇に駐車中の車両との間隔を測定することにより、駐車
の可否を判断し、運転者に通知してもよい。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
操舵支援装置によれば、車両のヨー角より車両が駐車過
程のどの段階にあるかを検出することができ、後退運転
中の各ステップにおける操作方法や操作タイミングを案
内することにより、運転者が操作方法に慣れていない場
合においても、誤りなく操作が行えて駐車を完了させる
ことができる。
【0062】請求項2に記載の操舵支援装置によれば、
車両の旋回角速度からヨー角を検出することができる。
【0063】請求項3に記載の操舵支援装置によれば、
車両の旋回半径及び後退距離からヨー角を検出すること
ができる。
【0064】請求項4に記載の操舵支援装置によれば、
運転者は、操作に慣れていなくても、ハンドルを切り返
し及び/又は操舵角を最大にすべきタイミングを容易に
知ることが可能となる。
【0065】請求項5に記載の操舵支援装置によれば、
運転者は、操作に慣れていなくても、駐車を完了し車両
を停止させるタイミングを容易に知ることが可能とな
る。
【0066】請求項6に記載の操舵支援装置によれば、
音による操舵情報を得ることにより、運転者はモニタ画
面を常に見ていなくても操舵情報を得ることができ、車
両の外周囲を見ながら運転することができる。
【0067】請求項7に記載の操舵支援装置によれば、
振動による操舵情報を得ることができるので、聴覚に頼
らずに操作が容易に行える。
【0068】請求項8に記載の操舵支援装置によれば、
画像による操舵情報を得ることができるので、運転者は
車両後方映像と画像情報とを見ながら操舵することで的
確な操舵支援を受けられる。
【0069】請求項9に記載の操舵支援装置によれば、
駐車スペースを示すラインと重なるような車両を模した
車両マークを有するので、運転者は、ハンドルを切り返
し及び/又は操舵角を最大にすべきタイミングが感覚的
に理解しやすい。
【0070】請求項10に記載の操舵支援装置によれ
ば、案内手段が、ヨー角と比較して車両の位置を特定す
るための設定値を記憶し、この設定値を基に運転者に操
舵情報を提供するので、カメラ及びモニタが搭載されて
いない車両においても、適切な操舵支援が可能となる。
【0071】請求項11に記載の操舵支援装置によれ
ば、ヨー角と比較して車両の位置を特定するための設定
値を修正できるので、車両の違いに応じて、また駐車ス
ペースの周囲の状況に対応してより適切な操舵支援が可
能となる。
【0072】請求項12に記載の操舵支援装置によれ
ば、目標駐車位置に対する後退運転開始位置を測定する
測定手段を備えているので、駐車開始時における車両の
位置が初期停車位置に対してずれても、車両を目標駐車
位置に適切に駐車することができる。
【0073】請求項13に記載の操舵支援装置によれ
ば、測定手段が車両側方の障害物との距離を測定するの
で、他の車両等の自車両周辺物を利用して、車両を目標
駐車位置に適切に駐車することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る操舵支援装置を搭
載した車両の側面図である。
【図2】 実施の形態1に係る操舵支援装置の構成を示
すブロック図である。
【図3】 縦列駐車時のモニタ画面を段階的且つ模式的
に示す図である。
【図4】 縦列駐車時の車両の位置を段階的且つ模式的
に示す図である。
【図5】 縦列駐車時の各ステップにおける音声操舵情
報を説明する図である。
【図6】 車両を模した車両マークを有する実施の形態
におけるモニタ画面を模式的に示す図である。
【図7】 実施の形態7に係る操舵支援装置の構成を示
すブロック図である。
【図8】 実施の形態7に係る並列駐車時の車両の位置
を段階的且つ模式的に示す図である。
【図9】 実施の形態7に係る縦列駐車時の車両の位置
を段階的且つ模式的に示す図である。
【図10】 実施の形態8に係る操舵支援装置の構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】
1…車両、10…操舵角センサ、12,52…ヨーレー
トセンサ(ヨー角検出手段)、13…操作スイッチ(基
準設定手段)、14…スピーカ(案内手段)、40…車
両マーク、53…スタートスイッチ(基準設定手段)5
4…ブザー(案内手段)、55…LED(案内手段)。
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月6日(2001.6.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 駐車支援装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駐車支援装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の後進時に運転者が車両の死
角により目標とする場所が見えなくなった場合に、モニ
タに車両の後方視界を写し出すようにした装置が提案さ
れている。例えば、特公平2−36417号公報には、
車両後方を撮影するテレビカメラと、このテレビカメラ
のとらえた映像を写し出すモニタテレビと、タイヤ操舵
角に係る情報信号を出力するセンサと、このセンサから
の情報信号に応じてマーカー信号を発生し、テレビ画面
上にマーカーを重畳表示させる回路とからなる車両の後
方監視モニタ装置が開示されている。この装置では、タ
イヤの操舵角データとその操舵角に対応する車両の後進
方向に沿ったマーカー位置データがROMに蓄積されて
おり、そのときの操舵角に応じた車両の予想後進軌跡が
マーカーの列としてテレビ画面上にテレビカメラで撮影
された映像に重畳して表示される。
【0003】このような装置によれば、車両後進時に後
方の道路状況等の視界と共に操舵角に応じた車両の予想
後進軌跡がモニタテレビの画面上に表示されるため、運
転者は、後方を振り向くことなくテレビ画面を見たまま
でハンドルを操作して車両を後退させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】縦列駐車する場合に
は、例えば道路と平行に車両を後退させ、適当な位置で
ハンドルを切って駐車スペースへ進入し、さらにハンド
ルを逆方向へ切り返して目標とする駐車位置へ車両を誘
導する必要がある。しかしながら、従来の後方監視モニ
タ装置では、運転者はテレビ画面上で後方の視界と車両
の予想後進軌跡とを見ただけでは、どこでハンドルを切
り始めたり、切り返せばよいのか、また操舵量をどの程
度にすればよいのか判断し難かった。よって、車両の位
置に応じた具体的な操作方法や操作タイミングを知るこ
とができれば、操作に不慣れな運転者でも容易に操舵可
能となり好適である。また、テレビ画面以外からの操舵
情報も得ることができれば、運転者は常にテレビ画面を
見ている必要が無く、車両周囲を見ながら運転すること
ができる点で望ましい。
【0005】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、運転者が駐車する際の操舵のタイミングを容易
に把握することができる駐車支援装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は、後退駐車を支援する駐車支援装置であっ
て、車両のヨー角を検出するヨー角検出手段と、前記ヨ
ー角の基準位置を設定する基準設定手段と、前記ヨー角
を基に車両の位置を特定するコントローラと、前記コン
トローラにより特定された車両の位置を基に運転者に操
舵情報を提供する案内手段とを備えることを特徴とす
る。前記ヨー角検出手段は、車両のヨー方向角速度を検
出するヨーレートセンサであってもよい。前記ヨー角検
出手段は、ハンドルの操舵角を検出する操舵角センサ
と、車両のヨー方向角速度を検出するヨーレートセンサ
とを備えていてもよいし、あるいは、ハンドルの操舵角
を検出する操舵角センサと、車両の進行距離を検出する
距離センサとを備えていてもよい。前記操舵情報には、
前記ヨー角が所定角度となった際に、ハンドルを切り返
させ及び/又はハンドルの操舵角を最大にさせるための
案内情報が含まれていてもよい。前記操舵情報には、前
記ヨー角が所定角度となった際に、ハンドルを切り返さ
せ及び/又はハンドルを直進状態にさせるための案内情
報が含まれていてもよい。前記操舵情報には、前記ヨー
角が所定角度となった際に、車両を目標駐車位置で停車
させるための案内情報が含まれていてもよい。前記操舵
情報は、音、振動、光、あるいは、視覚的情報によると
好適である。
【0007】上述の目的を達成するため、別の本発明
は、一定の操舵角に保持された状態で前進動作を行った
後、停止した状態で逆方向に操舵して一定の操舵角に保
持された状態で後退動作を行って後退駐車をするために
用いられる駐車支援装置であって、車両のヨー角を検出
するヨー角検出手段と、前記ヨー角の基準位置を設定す
る基準設定手段と、前記ヨー角を基に車両の位置を特定
するコントローラと、前記コントローラにより特定され
た車両の位置を基に運転者に操舵情報を提供する案内手
段とを備えることを特徴とする。前記コントローラは、
前記ヨー角と比較して車両の位置を特定するための設定
値を記憶し、この設定値により特定された車両の位置を
基に前記案内手段は運転者に操舵情報を提供するように
してもよい。駐車支援装置は、前記設定値を修正する調
整手段をさらに備えていると好適である。前記コントロ
ーラが特定する車両の位置は、後退駐車のための後退を
開始する位置であって、ヨー角検出手段により検出され
たヨー角は、基準設定手段により設定された基準位置を
基準に対して所定値になった位置であってもよい。前記
コントローラが特定する車両の位置は、縦列駐車のため
に後退する車両のハンドル切り返し点を定める位置であ
って、ヨー角検出手段により検出されたヨー角が、基準
設定手段により設定された基準位置になった位置であっ
てもよい。前記コントローラが特定する車両の位置は、
縦列駐車のための後退を完了する位置であって、ヨー角
検出手段により検出されたヨー角が、基準設定手段によ
り設定された基準位置を基準に対して所定値になった位
置であってもよい。前記コントローラが特定する車両の
位置は、並列駐車のために後退する車両のハンドルを直
進後退状態に戻す点を定める位置であって、ヨー角検出
手段により検出されたヨー角が、基準設定手段により設
定された基準位置に対して所定位置になった位置であっ
てもよい。
【0008】前記基準設定手段は、縦列駐車の際に、運
転者の位置と駐車スペースに対する所定の位置とが車両
前後方向において一致する車両位置を前記基準位置とし
て設定するようにしてもよい。前記基準設定手段は、並
列駐車の際に、運転者の位置と駐車スペースに対する所
定の位置とが車両左右方向において一致する車両位置を
前記基準位置として設定するようにしてもよい。
【0009】前記駐車支援装置は、目標駐車位置に対す
る後退運転開始位置を測定する測定手段を備えていても
よい。前記測定手段は車両側方の障害物との距離を測定
する測定手段であってもよい。前記駐車支援装置は、
両の後方を撮影するカメラと、車両の運転席に配置され
且つ前記カメラによる映像を表示するモニタとを更に備
え、前記操舵情報には、前記モニタ上で駐車スペースを
示すラインとほぼ重なることによりハンドルを切り返さ
せ及び/又は前記操舵角を最大にさせるタイミングを知
らせる車両を模した車両マークが含まれていると好適で
ある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。 実施の形態1.本実施の形態1は、本出願人による特願
平11−254191号明細書及び図面に開示された態
様によって車両を目標駐車スペースに誘導する場合に適
用される駐車支援装置に関するものである。図4に示す
模式図のように、目標とする駐車スペースTと平行とな
るように運転操作された車両位置Nから、操舵開始位置
M、フル切り位置Pを経て駐車スペースTに縦列駐車す
る運転者の操舵を支援するための装置である。なお、フ
ル切り位置Pは、車両1の寸法や最小回転半径Rcなど
から決定され、本実施の形態では、車両1のリヤアクス
ルと目標とする駐車スペースTの幅方向との成す角が例
えば39°に設定されている。
【0011】図1に示されるように、車両1の後部に車
両1の後方の視界を撮影するカメラ2が取り付けられて
いる。カメラ2の視界範囲の近接側端部に車両1の後部
バンパー3が入っている。車両1の運転席にはカラータ
イプの液晶ディスプレイからなるモニタ4が配置されて
いる。なお、モニタ4は、ナビゲーション装置の表示装
置として使用されるものでもよい。操舵輪としての前輪
6はハンドル7の操作により操舵される。
【0012】図2にこの発明の実施の形態に係る縦列駐
に適用した駐車支援装置の構成を示す。カメラ2に画
像処理装置8が接続され、この画像処理装置8にモニタ
用コントローラ9を介してモニタ4が接続されている。
また、ハンドル7の操舵軸にはハンドル7の操舵角を検
出する操舵角センサ10が取り付けられており、この操
舵角センサ10はコントローラ11に接続されている。
コントローラ11には、車両のヨー角方向の角速度を検
出するヨーレートセンサ(ジャイロ)12、車両のヨー
角の0度位置を設定する操作スイッチ13、さらに、運
転者に対して操舵情報を音声で案内するためのスピーカ
14が接続されている。
【0013】コントローラ11は、操舵角センサ10で
検出したハンドル7の操舵角から前輪6の操舵角を演算
して画像処理装置8へ出力する。画像処理装置8は、C
PU15と、制御プログラムを記憶したROM16と、
カメラ2からの映像データを処理する画像処理用プロセ
ッサ17と、画像処理用プロセッサ17で処理された映
像データが格納される画像メモリ18aと、作業用のR
AM18bとを備えている。
【0014】ROM16には、ハンドル7の操舵に拘わ
らずモニタ4の画面の所定位置に固定表示される固定ガ
イド表示の表示データが記憶されている。固定ガイド表
示は、図3(a)に実線で示されるように、車両1が直
進後退したときの車両1の両側部の予想位置を示す一対
の車幅ガイドライン20及び21と、これら車幅ガイド
ライン20及び21の上端部すなわち後方の映像を表示
する画面19において車幅ガイドライン20及び21の
後端部にそれぞれ配置された黄色の円形のアイマーク2
2及び23とを有している。アイマーク22及び23
は、画面19において目標駐車スペースの目標点S1と
重なったときに、運転者にフル切り位置であることを知
らせるためのマークである。アイマーク22は右後方駐
車用、アイマーク23は左後方駐車用である。また、固
定ガイド表示は、画面19内の上部に左右対称に配置さ
れた青色の一対の操舵開始ガイドライン24及び25を
有している。操舵開始ガイドライン24及び25は、道
路と平行に直進後退する車両1が縦列駐車のために操舵
を開始するタイミングを示すものであり、それぞれ所定
長さの線分として描かれている。
【0015】CPU15は、ROM16に記憶された制
御プログラムに基づいて動作し、コントローラ11の出
力信号からそのときの操舵角での後退時の車両1の予想
軌跡を演算し、この予想軌跡に基づいて操舵角に対応し
た位置に車幅の目安を示す移動ガイド表示26をカメラ
2の映像に重畳させて表示する表示データを所定周期で
作成する。
【0016】移動ガイド表示26は、図3(a)に破線
で示されるように、その時点の操舵角での後退時の車両
1の予想軌跡と対応し、モニタ4の画面19において車
両後端からほぼホイールベース長の位置に車幅の長さを
有する線分27と、その線分27の両端から車幅の間隔
を保って車両後端へ延びる一対のサイドライン28と、
車両の中間部を示し車幅方向に延びる一対の線分29、
30を有している。ハンドル7の操舵に応じて、移動ガ
イド表示26は、例えば図3(c)に破線で示されるよ
うに、左右方向へ湾曲するように移動する。
【0017】さらに、CPU15は、コントローラ11
の出力信号に基づき、そのときの操舵角に応じてモニタ
4の画面19の操舵開始ガイドライン24及び25上に
沿って移動する赤色の円形の操舵量ガイドマーク31を
カメラ2の映像に重畳させて表示する表示データを所定
周期で作成する。ハンドル7を左に切ると、例えば図3
(c)に示されるように、画面左側の操舵開始ガイドラ
イン24上に操舵量ガイドマーク31が移動表示され、
一方、ハンドル7を右に切ると、図3(e)に示される
ように、画面右側の操舵開始ガイドライン25上に操舵
量ガイドマーク31が移動表示される。操舵量ガイドマ
ーク31は、画面19において目標点S1と重なったと
きに、運転者にその操舵角を保持して後退すればフル切
り位置に到達することができる旨を知らせるためのマー
クである。
【0018】ここで、操舵開始ガイドライン24及び2
5を描く方法を説明する。図4に示されるように、車両
1が駐車スペースTに適正に駐車した状態における車両
1のリヤアクスルの中心を原点とし、道路と平行で車両
1の後退方向にY軸をとり、Y軸と直角にX軸をとる。
また、駐車スペースTの奥のコーナーを目標点S1と
し、その座標をS1(W/2、a)とする。ここで、W
は車幅を、aはリヤオーバハングを示す。車両位置Qに
ある車両1がハンドル7の操舵角を最大にして半径Rc
で旋回しつつ後退し、車両位置Pになったところでハン
ドル7を反対方向へ操舵角が最大になるように切り返
し、この状態で車両1を半径Rcで後退させて駐車スペ
ースTに適正に駐車するものとする。
【0019】まず、車両位置Pから最大操舵角における
リヤアクスル中心の旋回半径Rcで駐車スペースTへ後
退するときの旋回中心Cから見た車両位置Pの角度γ
は、 γ=cos-1[(Rc−W/2)/{(Rc+W/2)2+a2}1/2]−tan
-1{a/(Rc+W/2)} となる。車両位置Pにおけるリヤアクスル中心P0の座
標(P0x、P0y)は、上記の角度γを用いて、 P0x=−Rc(1−cosγ) P0y=−Rc・sinγ で表される。さらに、このリヤアクスル中心P0の座標
から、駐車スペースTを仮に車両位置Qに平行移動させ
た場合の目標点S1に対応する駐車スペースの奥のコー
ナーである点Q1の座標(Q1x、Q1y)は、 Q1x=−2Rc(1−cosγ)+W/2 Q1y=−2Rc・sinγ+a と求められる。
【0020】従って、目標点S1と点Q1とを結ぶ直線
Lは、 Y={sinγ/(1−cosγ)}・X−{sinγ/(1−cosγ)}・(W/2)
+a で表され、車両1が車両位置Qにあるときのモニタ4の
画面19上における目標点S1を始点とし、直線Lに沿
って後方へ延長した線分が操舵開始ガイドラインとな
る。この操舵開始ガイドラインをY軸に関して左右対称
に描き、これらを操舵開始ガイドライン24及び25と
する。車両1の移動に伴って、モニタ4の画面19上に
映った駐車スペースTの目標点S1が操舵開始ガイドラ
イン24または25と重なれば、その場所がこの発明の
駐車支援装置によって縦列駐車可能な場所であると判断
することができる。
【0021】次に、操舵量ガイドマーク31を描く方法
について説明する。半径Rで旋回しつつ後退することに
より車両位置Pに至るY軸と平行な任意の車両位置Mを
考える。駐車スペースTを仮に車両位置Mに平行移動さ
せた場合の目標点S1に対応する駐車スペースの奥のコ
ーナーである点M1の座標(M1x、M1y)は、 M1x=−(R+Rc)・(1−cosγ)+W/2 M1y=−(R+Rc)sinγ+a となり、このY座標M1yを用いて旋回半径Rを求める
と、 R=(a−M1y)/sinγ−Rc となる。そこで、ハンドル7の操舵角に応じて操舵開始
ガイドライン24及び25上に沿って移動する円形の操
舵量ガイドマーク31をカメラ2の映像に重畳させて表
示し、操舵量ガイドマーク31がモニタ4の画面19上
に映る駐車スペースTの目標点S1に重なるようにハン
ドル7を操舵したときに、ちょうど上記の式の旋回半径
Rが得られるように、操舵量ガイドマーク31の位置を
設定する。
【0022】次に、本実施の形態に係る駐車支援装置
動作について説明する。尚、以下の表1に、駐車過程の
各ステップにおける音声操舵情報の内容の一例を示す。
【0023】
【表1】
【0024】まず、運転者がシフトレバー5を後進位置
に操作すると、画像処理装置8は、図3に示されるよう
に、モニタ4の画面19上に車幅ガイドライン20,2
1、アイマーク22,23、操舵開始ガイドライン2
4,25、移動ガイド表示26及び操舵量ガイドマーク
31をカメラ2の映像に重畳させて表示する。そして、
運転者は図4に示される、道路と平行な車両位置Nにお
いて操作スイッチ13を作動させる。操作スイッチ13
の作動により、コントローラ11は、かかる車両位置N
を車両ヨー角の0度位置として設定すると共に、図5及
び表1に示されるように、ステップ1として、縦列駐車
モードに入ったことを案内する音声操舵情報をスピーカ
14を介して運転者に提供する。引き続き、コントロー
ラ11は、青色の線(操舵開始ガイドライン24及び2
5)が目標点S1と一致するまで車両を後退させる旨の
後退目標案内用の操舵情報を提供する。
【0025】運転者は、上記操舵情報に従って車両1を
道路と平行に直進後退させると、画面19上で目標点S
1が次第に操舵開始ガイドライン24に近づき、図3
(b)に示されるように、目標点S1が操舵開始ガイド
ライン24に重なったところで、縦列駐車可能な車両位
置Mであると判断して車両1を停止させる。
【0026】ここで、運転者がハンドル7を左方へ切る
と、その操舵角は操舵角センサ10により検出され、操
舵角が36度を超えると、コントローラ11は、ステッ
プ2として、赤色のマーク(操舵量ガイドマーク31)
が目標点S1と一致するまでハンドルを切る旨の操舵目
標案内用の音声操舵情報を提供する。運転者が上記操舵
情報に従ってハンドル7を切ると、操舵量ガイドマーク
31が操舵開始ガイドライン24上に沿って画面19の
上方から下方へ向かって次第に移動し、運転者は、上記
操舵情報に従って図3(c)に示されるように操舵量ガ
イドマーク31が目標点S1に重なったところで、ハン
ドル7の操舵角を保持する。次に、コントローラ11
は、ステップ3として、黄色のマーク(アイマーク22
及び23)が目標点S1と一致するまで後退する旨の後
退目標案内用の音声操舵情報を提供する。
【0027】運転者は、上記操舵情報に従って、ハンド
ルの操舵角を保持しつつ車両1を後退させる。これによ
り、車両1は半径Rで旋回し、画面19上で目標点S1
が次第に左後方駐車用のアイマーク23に近づいてく
る。このように車両1が旋回を開始すると、ヨーレート
センサ12により車両のヨー角方向の角速度が検出さ
れ、かかる角速度を時間積分することによって操作スイ
ッチ13を作動させた車両位置Nを0度とした車両のヨ
ー角すなわち旋回角度が検出される。そして、コントロ
ーラ11は、車両の旋回角度が32度を超えたところ
で、ステップ4として、画面19上でアイマーク23が
目標点S1に重なるフル切り位置Pに車両が接近してい
ることを案内する旨の接近合図音を操舵情報として提供
する。さらに、コントローラ11は、車両の旋回角度が
34度を超えたところで、ステップ5として、車両が更
にフル切り位置Pに接近したことを案内する旨の接近合
図音を操舵情報として提供する。
【0028】ここで、本実施の形態では、フル切り位置
Pに達する車両1の旋回角度は、39度に設定されてい
る。よって、コントローラ11は、車両1がフル切り位
置Pに達する手前の車両の旋回角度が36度を超えたと
きに、ステップ6として、画面19上でアイマーク23
が目標点S1に一致する旨の一致合図音を操舵情報とし
て提供する。そして、運転者は、図3(d)に示される
ように、目標点S1がアイマーク23に重なったとき
に、車両位置Pに達したと判断して車両1を停止させ
る。
【0029】次に、コントローラ11は、ステップ7と
して、ハンドルを反対方向(右方向)へ一杯に切る旨の
フル切り案内用の音声操舵情報を提供する。運転者は、
かかる操舵情報に従って、ハンドル7を反対方向へ切り
返し操舵角を最大にして車両1を後退させる。このと
き、コントローラ11は、ハンドル7が一杯に切られて
いることを確認したら、すなわち、操舵角センサ10に
より操舵角度が540度に達していることを確認した
ら、ハンドルをフル切り状態のまま後退する旨の後退案
内用の音声操舵情報も提供する。
【0030】運転者は、かかる操舵情報に従って、車両
1を駐車スペースT内に入るよう後退させる。この間
も、ヨーレートセンサ12により車両のヨー角方向の角
速度が検出されており、旋回角度が20度まで減少する
と、コントローラ11は、ステップ8として、前方に駐
車済みの車両などを想定した前方警告案内用の音声操舵
情報を提供する。そして、さらに車両の後退が進み、旋
回角度が10度まで減少すると、コントローラ11は、
ステップ9として、駐車完了位置すなわち駐車スペース
Tに接近した旨の停止案内用の音声操舵情報を提供す
る。運転者は、かかる操舵情報を基に、図3(e)に示
されるように、車幅ガイドライン20が路側ライン32
と平行になったところで、車両1を停止させ、縦列駐車
を完了する。
【0031】以上説明したように、本実施の形態におけ
駐車支援装置においては、ステップ3からステップ6
までの後退中、及び、ステップ7からステップ9までの
フル切り後退中には、運転者はスピーカ14から提供さ
れる音声操舵情報に注意することによって、常に画面1
9を見続けなくてもよく、車両1の前方及び両側方の外
周囲を実際に目で見て確認しながら後退することが可能
となる。また、運転者は、音声による操舵情報を得るこ
とができるので、駐車支援装置の操作に慣れていない初
心者でも確実に駐車を行うことができる。
【0032】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されるものではなく、以下のような改変を施すことが
できる。 実施の形態2.実施の形態1においては、ヨー角を検出
する手段として、ヨーレートセンサ12すなわちヨー角
方向の角速度を検出するレートジャイロを用いていた
が、これに代えて、ヨー角そのものを検出するポジショ
ンジャイロを用いることもできる。
【0033】実施の形態3.また、実施の形態1におい
て、ヨーレートセンサ12に代えて、後退時に車両の進
行距離を検出する距離センサが用いられていても良い。
すなわち、図4において車両の旋回半径Rは、操舵角セ
ンサ10により操舵角が得られれば車種に特有なものと
して算出でき、距離センサにより検出された後退距離
は、かかる旋回半径Rの円弧長さとして認識され、コン
トローラ11は、旋回半径R及び円弧長さより、車両の
ヨー角すなわち旋回角度を算出することができる。
【0034】実施の形態4.さらに、本発明の駐車支援
装置は、縦列駐車における駐車支援に限定されるわけで
はなく、並列駐車における駐車支援に用いることも可能
である。すなわち、操作スイッチ13を作動させた車両
ヨー角の0度位置から、車両のヨー角が90度変化した
旋回位置を並列駐車の完了位置として設定し、運転者に
種々の操舵情報を提供することも可能である。
【0035】実施の形態5.また、実施の形態1におい
ては、操舵情報として主に音声が用いられていたが、操
舵情報はこれに限定されるものではなく、信号音などの
音声以外の聴覚的情報でもよく、ハンドルなどを介して
伝達される振動など触覚的情報でもよい。また、モニタ
画面上の案内表示の一部又は全部を点滅させたり、色を
変化させたり、若しくは大きさを変化させるといった視
覚的情報を同時に提供したり、モニタ画面上に運転者が
次に行うべき操作の内容をメッセージ表示させるように
してもよい。
【0036】実施の形態6.また、上述した実施の形態
において、アイマーク22及び23に代えて、図6に示
す車両マーク40を用いることもできる。すなわち、車
両マーク40は、車両の平面を模擬的に示した表示であ
り、モニタ画面19の中でその位置及び大きさが変化し
ない表示である。そして、車両マーク40の形状は、車
両がフル切り位置Pに達した際に、モニタ画面19上に
表示される車両後方映像のうちの駐車スペースTを示す
ラインとちょうど重なる形状となっている。運転者は、
上述した実施の形態と同様に、ステップ2の音声情報に
従い、図3(c)に示されるように操舵量ガイドマーク
31が目標点S1に重なるまでハンドル7を操舵し、そ
の操舵角を維持したまま車両を後退させる。コントロー
ラは、ヨーレートセンサ12により検出した車両の旋回
角度が32度を超えたところで、図6に示すように、操
舵開始ガイドライン24,25及び操舵量ガイドマーク
31の表示を消去すると共に、車両マーク40をモニタ
画面19に表示する。また、上述したステップ3の音声
情報と同様な音声情報として、車両マーク40が駐車ス
ペースTを示すラインと重なるまで後退させることを案
内する音声情報を提供する。運転者は、これによりモニ
タ画面19で車両マーク40が駐車スペースTを示すラ
インと重なったとき、車両がフル切り位置にあることを
知ることができる。しかも、車両マーク40が車両を模
した形状となっており、その表示が駐車スペースTを示
すラインと重なることから、感覚的に車両がフル切り位
置に到達したことが理解しやすくなっている。また、車
両マーク40は常に表示されているわけではなく、ヨー
レートセンサ12により検出した車両の旋回角度に基づ
き必要なときにだけ表示されるので、車両を模した大型
の表示でありながら、モニタ画面を見にくくすることは
ない。
【0037】実施の形態7.上述した実施の形態1〜6
においては、カメラ2を用いて車両後方の映像を撮影し
て、その映像を固定表示ガイド、移動表示ガイド等とと
もに、モニタ4に重畳表示させていたが、この実施の形
態7は、カメラ2及びモニタ4を用いない駐車支援装置
に関するものである。図7にこの発明の実施の形態7に
係る駐車支援装置の構成を示す。コントローラ51に
は、車両のヨー角方向の角速度を検出するヨーレートセ
ンサ52、車両が並列駐車あるいは縦列駐車のいずれを
行わせるかをコントローラ51に知らせる機能選択スイ
ッチ56、車両の駐車動作を開始することをコントロー
ラ51に知らせ、コントローラ51にヨー角の0度の位
置を設定させるスタートスイッチ53が接続されてい
る。さらに、運転者に対して操舵情報を音で案内するた
めのブザー54及び操舵情報を視覚で案内するためのL
ED55が接続されている。
【0038】コントローラ51は、図示しないCPUと
制御プログラムを記憶したROMと作業用のRAMとを
備えている。ROMには、ハンドル7が最大に操舵され
て車両が旋回する場合の最小旋回半径Rcのデータが記
憶されている。CPUはROMに記憶された制御プログ
ラムに基づいて動作する。コントローラ51は、ヨーレ
ートセンサ52から入力される車両の角速度から車両の
ヨー角を算出し、車両の旋回角度を算出して駐車運転中
の各ステップにおける操作方法や操作タイミングに関す
る情報をブザー54及びLED55に出力する。
【0039】ここで、この実施の形態の駐車支援装置
が、車両にどのような軌跡を描かせて駐車を支援するの
かを説明する。まずはじめに、図8を用いて、並列駐車
を行う場合について説明する。車両1が駐車しようとす
る駐車スペースTの入口の中央点を原点Oとし、道路と
垂直で駐車スペースTにおける車両1の後退方向にY軸
をとり、道路と平行にすなわち、Y軸と直角にX軸をと
る。また、駐車スペースTの駐車枠の幅をW1とする。
リヤアクスル中心HOが駐車スペースTの幅方向の中央
になり且つ駐車スペースTの長さ方向に平行になる車両
位置H1に、車両1が適正に駐車されるように駐車支援
装置が運転者を支援するものとする。
【0040】まず、初期停車位置として、駐車スペース
Tに垂直で車両1のリヤアクスル中心EOが駐車スペー
スTの入口からDの距離で且つ駐車スペースTの側部T
1と車両1の運転者の位置DRとが一致する車両位置E
1に車両1を停止させるものとする。次に、車両位置E
1にある車両1が、ハンドル7の操舵角を左側最大にし
て半径Rcで旋回しつつ、旋回角度θまで前進し、車両
位置F1になったところで、ハンドル7の操舵角を右側
最大にして旋回半径Rcで旋回しつつ、旋回角度φだけ
後退し、車両1が駐車スペースTに平行になった車両位
置G1でハンドル7を直進状態に戻してさらに後退して
駐車スペースT内の車両位置H1に適正に駐車するもの
とする。また、車両位置E1,F1,G1におけるリヤ
アクスル中心をそれぞれ、EO,FO,GOとする。
【0041】ここで、車両位置E1における運転者の位
置DRとリヤアクスル中心EOとのX軸方向の距離をL
とすると、車両位置E1から車両位置F1まで車両1が
旋回する際の旋回中心C1の座標(C1x,C1y)
は、 C1x=L−W1/2 C1y=−(D+Rc) で表される。車両位置F1から車両位置G1まで車両1
が旋回する際の旋回中心C2の座標(C2x,C2y)
は、 C2x=−(Rc+Rc)・sinθ+C1x=−2Rc・sinθ+L−W1/2 C2y=(Rc+Rc)・cosθ+C1y=2Rc・cosθ−(D+Rc) で表され、このうち、X座標C2xは、 C2x=−Rc としても表される。
【0042】X座標C2xの2つの関係式からsinθ
は、 sinθ=(Rc+L−W1/2)/2Rc で表され、このθの値を既知のRc、L及びW1を用い
て算出することができ、このθの値をコントローラ51
は設定値θとして記憶している。さらに、車両位置F1
から車両位置G1まで車両1が旋回する旋回角度φは、 φ=π/2−θ で表される。
【0043】次に、本実施の形態に係る駐車支援装置
並列駐車時の動作について説明する。まず、運転者が車
両1を車両位置E1に停止させ、並列駐車を選択するた
めに、機能選択スイッチ56を作動させる。コントロー
ラ51は、機能選択スイッチ56の作動により並列駐車
のプログラムを起動させる。さらに運転者がスタートス
イッチ53を作動させると、コントローラ51は車両位
置E1を車両のヨー角が0度の位置として設定する。次
に、運転者は、ハンドル7を左側最大に操舵してフル切
り状態にし、そのまま車両1を前進させる。
【0044】コントローラ51は、ヨーレートセンサ5
2から入力される車両1の角速度から車両のヨー角を算
出して、設定値θの値とを比較する。車両1が、車両位
置E1から車両位置F1に近づくにつれて、コントロー
ラ51は、ヨー角と設定値θとの差を基に、車両位置F
1に接近したことを知らせる接近情報と、車両位置F1
に到達したことを知らせる到達情報とを操舵情報として
ブザー54およびLED55を介して運転者に知らせ
る。例えば、接近情報として、ブザー54が「ピッ、ピ
ッ」という間欠音を発すると共に、LED55が点滅す
る。この間欠音及び点滅の周期は、ヨー角と設定値θと
の差が少なくなると共に短くなる。ヨー角と設定値θと
の差がなくなると、到達情報として、ブザー54が「ピ
ー」という連続音を発すると共に、LED55が点灯す
る。運転者は、到達情報に従って車両1を車両位置F1
に停止させる。次に、運転者は、ハンドル7を右側最大
に操舵してフル切り状態にし、そのまま車両1を後退さ
せる。運転者は、車両1が駐車スペースTに平行になっ
た車両位置G1で、車両1を停止させる。運転者は、車
両位置G1で、ハンドルを直進状態に戻してから車両1
を後退させ、駐車スペースTに車両1が収まったら駐車
を完了する。駐車完了時、車両1のヨー角は、車両位置
E1に対してほぼ90°であるため、車両位置E1に対
する車両1のヨー角を基に駐車完了情報を運転者に知ら
せてもよい。
【0045】次に、図9を用いて、縦列駐車を行う場合
について説明する。車両1のリヤ左端が駐車スペースT
の奥のコーナーS2に一致するように、車両1を駐車ス
ペースTに駐車するものとする。この状態の車両位置M
1における車両1のリヤアクスル中心MOを原点とし、
道路と平行で車両1の後退方向にY軸をとり、Y軸と直
角にX軸をとる。また、駐車スペースTの奥のコーナー
の座標をS2(W2/2,a2)とする。ここで、a
2、W2は、車両1のリヤオーバハング、車幅をそれぞ
れ示す。車両位置J1にある車両1が、ハンドル7の操
舵角を右側最大にして半径Rcで旋回しつつ前進し、車
両位置K1になったところで、操舵角を左側最大にして
半径Rcで旋回しつつ後退し、車両位置L1になったと
ころで操舵角を右側最大にして半径Rcで旋回しつつ後
退し、駐車スペースT内の車両位置M1に適正に駐車す
るものとする。
【0046】まず、駐車スペースTの前方の所定位置に
駐車中の車両91を目安にして、車両1を車両位置J1
に停車した状態を初期停車位置として、縦列駐車を開始
するものとする。車両位置J1は、車両1の運転者の位
置DRのY座標が駐車中の車両91の後端91aのY座
標に一致する位置で且つ駐車スペースTに平行な位置で
あり並びに車両1と車両91とが所定の車両間隔dであ
る位置とする。したがって、車両位置J1のリヤアクス
ル中心JOの座標(JOx,JOy)は、車両91の後
端部91aの座標と運転者の位置DRとリヤアクスル中
心JOとの関係および車両間隔dから一義的に定められ
る。車両位置J1にある車両1が、ハンドル7の操舵角
を右側最大にして半径Rcで旋回しつつ車両位置K1ま
で前進する。その際の旋回中心をC3とし、旋回角度を
βとする。また、車両位置K1にある車両1が操舵角を
左側最大にして半径Rcで旋回しつつ車両位置L1まで
後退する。その際の旋回中心をC4とし、旋回角度をδ
とする。さらに、車両位置L1でハンドル7を反対方向
に切り返して、操舵角を右側最大にして半径Rcで旋回
しつつ車両位置M1まで後退する。その際の旋回中心を
C5とし、旋回角度をαとする。また、車両位置K1,
L1におけるリヤアクスル中心をそれぞれKO,LOと
する。
【0047】旋回角度α,β,δには、 δ=α−β の関係がある。旋回中心C5の座標(C5x,C5y)
は、 C5x=−Rc C5y=0 で表される。旋回中心C4の座標(C4x,C4y)
は、 C4x=C5x+(Rc+Rc)・cosα=−Rc+2Rc・cosα C4y=C5y−(Rc+Rc)・sinα=−2Rc・sinα で表される。旋回中心C3の座標(C3x,C3y)
は、 C3x=C4x−(Rc+Rc)・cosβ=−Rc+2Rc・cosα−2Rc・cosβ C3y=C4y+(Rc+Rc)・sinβ=−2Rc・sinα+2Rc・sinβ で表される。また、車両位置J1のリヤアクスル中心J
Oの座標(JOx,JOy)は、 JOx =−Rc・(1−cosα)−Rc・(1−cosα−1+cosβ)+Rc・(1−cosβ) =2Rc・(cosα−cosβ) ……………(1) JOy =−Rc・sinα−Rc・(sinα−sinβ)+Rc・sinβ =2Rc・(sinβ−sinα) ……………(2) で表される。
【0048】ここで、式(1)及び(2)を三角関数の
公式を用いて、変形すると、 tan(α/2+β/2)=JOx/JOy sin2(α/2−β/2)=(JOx2 +JOy2)/(16Rc2) となり、α、βを、既知のリヤアクスル中心JOの座標
(JOx,JOy)を用いて算出することができ、この
値が設定値α、βとしてコントローラ51に記憶されて
いる。リヤアクスル中心JOの座標(JOx,JOy)
は、車両1を車両91の後方に無理のない操作で駐車で
きる値として、例えば、JOx=2.3m、JOy=
4.5mの値を用いている。リヤアクスル中心JOの座
標JOxおよびJOyは、車両1の車格、操舵特性など
に応じて値を設定することが望ましい。
【0049】次に、本実施の形態に係る駐車支援装置
縦列駐車時の動作について説明する。まず、運転者が、
運転者の位置DRのY座標が駐車中の車両91の後端9
1aのY座標に一致し、車両1が車両91に対して車両
間隔dとなるように車両位置J1に停止させる。縦列駐
車を選択するために、機能選択スイッチ56を作動させ
ると、コントローラ51は、縦列駐車のためのプログラ
ムを起動させる。さらに運転者がスタートスイッチ53
を作動させると、コントローラ51は、車両位置J1を
車両のヨー角が0度の位置として設定する。次に、運転
者は、ハンドル7を右側最大に操舵してフル切り状態に
し、そのまま車両1を前進させる。コントローラ51
は、ヨーレートセンサ52から入力される車両1の角速
度から車両のヨー角を算出して、このヨー角と設定値β
の値とを比較する。車両1が、車両位置J1から車両位
置K1に近づくにつれて、コントローラ51は、ヨー角
と設定値βとの差を基に、並列駐車時と同様に、車両位
置K1に接近したことを知らせる接近情報と、車両位置
K1に到達したことを知らせる到達情報とをブザー54
およびLED55を介して運転者に知らせる。
【0050】運転者は、到達情報に従って車両1を車両
位置K1に停止させる。次に、運転者は、ハンドル7を
左にいっぱい操舵してフル切り状態にし、そのまま車両
1を後退させる。コントローラ51は、車両のヨー角と
設定値α(=β+δ)の値とを比較する。車両1が、車
両位置K1から車両位置L1に近づくにつれて、すなわ
ち、車両のヨー角が設定値αの値に近づくにつれて、コ
ントローラ51は、ヨー角と設定値αとの差を基に、並
列駐車時と同様に、車両位置L1に接近したことを知ら
せる接近情報と、車両位置L1に到達したことを知らせ
る到達情報とをブザー54およびLED55を介して運
転者に知らせる。運転者は、到達情報に従って車両1を
車両位置L1に停止させる。次に、運転者は、車両位置
L1でハンドル7を反対方向に切り返して、右側最大に
操舵してフル切り状態にし、そのまま車両1を後退させ
る。運転者は、車両1が駐車スペースTに平行になる車
両位置M1で、車両1を停止させ駐車が完了する。駐車
完了時、車両1のヨー角は、車両位置J1に対してほぼ
0°であるため、車両位置J1に対する車両1のヨー角
を基に駐車完了情報を運転者に知らせてもよい。
【0051】以上のように、この実施の形態の駐車支援
装置は、カメラ2及びモニタ4を必要とせず、ナビゲー
ションシステムやカメラ2等の装着されていない車両に
おいても、適切な駐車支援が可能となる。
【0052】なお、この実施の形態7ではヨー角を検出
するのに、ヨーレートセンサを用いたが、ヨー角を検出
する手段は、実施の形態2あるいは3のように、ポジシ
ョンジャイロを用いる方法や左右車輪にそれぞれ回転セ
ンサを装着しそれらの回転差からヨー角を検出する方法
でもよく、さらに、地磁気センサやGPSシステムを用
いた方法でもよい。接近情報や到達情報を運転者に知ら
せる手段は、LED55やブザー54に限定されるもの
ではなく、LCD、ランプでもよく、ディスプレー上に
文字、マークを表示してもよい。また、音声によるもの
であってもよく、ハンドル7などを介して伝達される振
動でもよい。さらに、接近情報や到達情報は、接近ある
いは到達の目標となる車両位置ごとに、LED55の点
滅周期やブザー54の音量及び音色を変えてもよい。ま
た、機能選択スイッチとスタートスイッチとに代えて、
縦列駐車スタートスイッチと並列駐車スタートスイッチ
とを備える構成としてもよい。この場合、駐車の形態に
応じたスタートスイッチを押して駐車操作を開始する。
さらに、スタートスイッチ53を作動させる代わりに、
運転者の声をコントローラに認識させて、駐車操作の開
始をコントローラに知らせてもよい。また、駐車時のハ
ンドル操作は、フル切り操作でなくても、運転者が所定
のハンドル角で保持して駐車操作を行えるように、ハン
ドル舵角センサを設けて、ハンドル舵角を運転者に知ら
せてもよい。
【0053】実施の形態8.実施の形態7においては、
予め定められた駐車を開始するための初期停車位置に、
コントローラ51がこの初期停車位置を基準にした並列
駐車のための設定値θや縦列駐車のための設定値α、β
をコントローラ51のROMに記憶していた。しかしな
がら、この実施の形態8では、初期停車位置を運転者が
適当な位置に設定できるようにしたものである。すなわ
ち、運転者がコントローラに予め定められた設定値θ,
α,βの値を修正してコントローラに再設定できるもの
である。
【0054】図10にこの発明の実施の形態に駐車支援
装置の構成を示す。この駐車支援装置の構成は、図7に
示した実施の形態7の装置において、チェックモードス
イッチ62及び調整スイッチ63を追加し、またコント
ローラ51の代わりにコントローラ61を設けたもので
ある。チェックモードスイッチ62及び調整スイッチ6
3はコントローラ61に接続されている。なお、調整ス
イッチ63は、シーソースイッチのように2方向に操作
できるものであり操作量に応じて、設定値θ,α,βの
値を修正してコントローラ61に再設定できるものであ
る。
【0055】ここで、この実施の形態の駐車支援装置
が、コントローラ61に予め定められた並列駐車に使用
する設定値θをどのようにして修正し再設定するか、図
8を用いて説明する。まず、運転者が車両1を駐車スペ
ースT内の適正な車両位置H1に停止させ、適当な距離
だけ真っ直ぐ前進させ、車両位置G1付近の適当な位置
に停止させる。ここで、運転者がチェックモードスイッ
チ62を作動させるとともに、並列駐車を選択するため
に機能選択スイッチ56を作動させる。コントローラ6
1は、チェックモードスイッチ62の作動により、チェ
ックモードのプログラムを起動させ、機能選択スイッチ
56の作動により並列駐車のための設定値θを再設定す
る制御を行う。さらにコントローラ61は、スタートス
イッチ53の作動によりこの車両位置をヨー角0度の位
置として設定する。次に、運転者は、ハンドル7を右側
最大に操舵してフル切り状態にし、そのまま車両1を前
進させる。コントローラ61は、ヨー角を算出して、角
度π/2から設定値θを引いた値であるφとヨー角とを
比較する。車両1が、前進して車両位置F1付近に近づ
くにつれて、コントローラ61は、ヨー角とφとの差を
基に、ヨー角とφとの差が0に接近したことを知らせる
接近情報と、ヨー角とφとの差が0に到達したことを知
らせる到達情報とをブザー54およびLED55を介し
て運転者に知らせる。運転者は、到達情報に従って車両
1を停止させる。次に、運転者は、ハンドル7を右側最
大に操舵してフル切り状態にし、そのまま車両1を後退
させる。運転者は、車両1が駐車スペースTと垂直にな
ったら、車両1を停止させる。
【0056】この車両停止位置が、車両位置E1と一致
していれば、運転者が設定値θを調整する必要はない。
しかし、車両停止位置が、車両位置E1より車両前方に
位置している場合、運転者が調整スイッチ63を一方向
に操作すると、設定値θを大きめに修正する信号がコン
トローラ61に入力される。一方、車両停止位置が、車
両位置E1より車両後方に位置している場合、運転者が
調整スイッチ63を他方向に操作すると、設定値θを小
さめに修正する信号がコントローラ61に入力される。
このようにして、並列駐車のための設定値θを修正して
コントローラ61に再設定することができる。運転者は
チェックモードスイッチ62の作動を解除して、実施の
形態7に示した操作方法で並列駐車を行うことにより、
再設定したθの値が適正か否かを判断することができ
る。
【0057】次に、コントローラ61が、縦列駐車に使
用する設定値α及びβをどのように修正し再設定する
か、図9を用いて説明する。まず、運転者が車両1を駐
車スペースT内の車両位置M1付近の適当な車両位置に
停止させ、運転者がチェックモードスイッチ62を作動
させるとともに、縦列駐車を選択するために機能選択ス
イッチ56を作動させる。コントローラ61は、チェッ
クモードスイッチ62の作動により、チェックモードの
プログラムを起動させるとともに、機能選択スイッチ5
6の作動により縦列駐車のための設定値α及びβを再設
定する制御を行う。さらに、コントローラ61はスター
トスイッチ53の作動によりこの車両位置をヨー角0度
の位置として設定する。次に、運転者は、ハンドル7を
右側最大に操舵してフル切り状態にし、そのまま車両1
を前進させる。コントローラ61は、ヨー角を算出し
て、設定値αとヨー角とを比較する。車両1が、前進し
て車両位置L1付近に近づくにつれて、コントローラ6
1は、ヨー角とαとの差を基に、ヨー角とαとの差が0
に接近したことを知らせる接近情報と、ヨー角とαとの
差が0に到達したことを知らせる到達情報とをブザー5
4およびLED55を介して運転者に知らせる。運転者
は、到達情報に従って車両1を車両位置L1付近に停止
させる。次に、運転者は、ハンドル7を左側最大に操舵
してフル切り状態にし、そのまま車両1を前進させる。
車両1が、前進して車両位置K1付近に近づくにつれ
て、コントローラ61は、ヨー角がβ(=α−δ)に接
近したことを知らせる接近情報と、ヨー角がβに到達し
たことを知らせる到達情報とをブザー54およびLED
55を介して運転者に知らせる。運転者は、到達情報に
従って車両1を車両位置K1付近に停止させる。さら
に、運転者は、ハンドル7を右側最大に操舵してフル切
り状態にし、そのまま車両1を後退させる。車両1が、
駐車スペースTと平行になったら、車両1を停止させ
る。この車両停止位置が、車両位置J1と一致していれ
ば、運転者が設定値α及びβを調整する必要はない。し
かし、車両停止位置が、車両位置J1に対して、ずれて
いる場合は、運転者が調整スイッチ63を操作して、設
定値α及びβを調整する。このようにして、縦列駐車の
ための設定値α及びβを修正してコントローラ61に再
設定することができる。
【0058】以上のように、並列駐車のための設定値θ
や縦列駐車のための設定値α及びβを運転者が修正して
再設定できるので、車両の違いに応じて、また駐車スペ
ースの周囲の状況に対応してより適切な駐車支援が可能
となる。また、車両の違いごとに、別のコントローラを
製造する必要がなく、部品点数の増加を防止できるとと
もに部品管理が容易となって、部品コストを低減でき
る。
【0059】なお、この実施の形態では、チェックモー
ドスイッチ62をスタートスイッチ53と別個に設けた
が、例えば、スタートスイッチ53を3秒間作動し続け
ると、コントローラ61がチェックモードのプログラム
を起動するようにしてチェックモードスイッチ62を省
略することもできる。
【0060】実施の形態9.上述した実施の形態1〜8
において、特に縦列駐車の場合は、例えば図9に示され
るように、初期停車位置J1のX方向の位置は、駐車中
の車両91の側面と自車両1の側面の間隔が、所定の車
両間隔dとなるように調節して運転操作をする必要があ
った。この操作は一般に困難で、実際の間隔は設定値d
からずれた値となる。このずれは結果として駐車完了位
置のずれに影響する。これに対し、この実施の形態は、
車両1の側方に駐車中の車両91などとの間の距離を測
定する距離センサを備える。縦列駐車開始時に、上記セ
ンサにより駐車中の車両91との間隔を測定し、測定し
たデータを基に、初期停車位置J1のリヤアクスル中心
JOの座標(JOx,JOy)を修正し、さらに、設定
値α、βおよびこれらから求められるδの値を修正計算
した後、これらの値をそのときの縦列駐車において目標
となる設定値とする。並列駐車開始時に、駐車スペース
脇に駐車中の車両との間隔を測定することにより、駐車
の可否を判断し、運転者に通知してもよい。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
駐車支援装置によれば、車両のヨー角より車両が駐車過
程のどの段階にあるかを検出することができ、後退運転
中の各ステップにおける操作方法や操作タイミングを案
内することにより、運転者が操作方法に慣れていない場
合においても、誤りなく操作が行えて駐車を完了させる
ことができる。
【0062】請求項2及び3に記載の駐車支援装置によ
れば、車両の旋回角速度からヨー角を検出することがで
きる。
【0063】請求項に記載の駐車支援装置によれば、
車両の旋回半径及び後退距離からヨー角を検出すること
ができる。
【0064】請求項に記載の駐車支援装置によれば、
運転者は、操作に慣れていなくても、ハンドルを切り返
し及び/又はハンドルを最大にすべきタイミングを容易
に知ることが可能となる。
【0065】請求項6に記載の駐車支援装置によれば、
運転者は、操作に慣れていなくても、ハンドルを切り返
し及び/又はハンドルを直進状態にすべきタイミングを
容易に知ることが可能となる。
【0066】請求項に記載の駐車支援装置によれば、
運転者は、操作に慣れていなくても、駐車を完了し車両
を停止させるタイミングを容易に知ることが可能とな
る。
【0067】請求項に記載の駐車支援装置によれば、
音による操舵情報を得ることにより、運転者はモニタ画
面を常に見ていなくても操舵情報を得ることができ、車
両の外周囲を見ながら運転することができる。
【0068】請求項に記載の駐車支援装置によれば、
振動による操舵情報を得ることができるので、聴覚に頼
らずに操作が容易に行える。
【0069】請求項10及び11に記載の駐車支援装置
によれば、それぞれ光及び視覚的情報による操舵情報を
得ることができるので、運転者は車両後方映像と光及び
視覚的情報による情報とを見ながら操舵することで的確
駐車支援を受けられる。
【0070】請求項12に記載の駐車支援装置によれ
ば、車両のヨー角より車両が駐車過程のどの段階にある
かを検出することができ、後退運転中の各ステップにお
ける操作方法や操作タイミングを案内することにより、
運転者が操作方法に慣れていない場合においても、誤り
なく操作が行えて駐車を完了させることができる。
【0071】請求項13に記載の駐車支援装置によれ
ば、コントローラが、ヨー角と比較して車両の位置を特
定するための設定値を記憶し、案内手段がこの設定値を
基に運転者に操舵情報を提供するので、カメラ及びモニ
タが搭載されていない車両においても、適切な駐車支援
が可能となる。
【0072】請求項14に記載の駐車支援装置によれ
ば、ヨー角と比較して車両の位置を特定するための設定
値を修正できるので、車両の違いに応じて、また駐車ス
ペースの周囲の状況に対応してより適切な駐車支援が可
能となる。
【0073】請求項15に記載の駐車支援装置によれ
ば、後退駐車のための後退開始位置に関する情報を提供
することが可能となる。
【0074】請求項16に記載の駐車支援装置によれ
ば、縦列駐車時のハンドル切り返し点に関する情報を提
供することが可能となる。
【0075】請求項17に記載の駐車支援装置によれ
ば、縦列駐車時の後退完了位置に関する情報を提供する
ことが可能となる。
【0076】請求項18及び20に記載の駐車支援装置
によれば、運転者が特別な操作をしなくても基準位置の
設定を行うことができる。
【0077】請求項19に記載の駐車支援装置によれ
ば、並列駐車時においてハンドルを直進状態に戻す位置
に関する情報を提供することが可能となる。
【0078】請求項21に記載の駐車支援装置によれ
ば、目標駐車位置に対する後退運転開始位置を測定する
測定手段を備えているので、駐車開始時における車両の
位置が初期停車位置に対してずれても、車両を目標駐車
位置に適切に駐車することができる。
【0079】請求項22に記載の駐車支援装置によれ
ば、測定手段が車両側方の障害物との距離を測定するの
で、他の車両等の自車両周辺物を利用して、車両を目標
駐車位置に適切に駐車することができる。
【0080】請求項23に記載の駐車支援装置によれ
ば、駐車スペースを示すラインと重なるような車両を模
した車両マークを有するので、運転者は、ハンドルを切
り返し及び/又は操舵角を最大にすべきタイミングが感
覚的に理解しやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る駐車支援装置を搭
載した車両の側面図である。
【図2】 実施の形態1に係る駐車支援装置の構成を示
すブロック図である。
【図3】 縦列駐車時のモニタ画面を段階的且つ模式的
に示す図である。
【図4】 縦列駐車時の車両の位置を段階的且つ模式的
に示す図である。
【図5】 縦列駐車時の各ステップにおける音声操舵情
報を説明する図である。
【図6】 車両を模した車両マークを有する実施の形態
におけるモニタ画面を模式的に示す図である。
【図7】 実施の形態7に係る駐車支援装置の構成を示
すブロック図である。
【図8】 実施の形態7に係る並列駐車時の車両の位置
を段階的且つ模式的に示す図である。
【図9】 実施の形態7に係る縦列駐車時の車両の位置
を段階的且つ模式的に示す図である。
【図10】 実施の形態8に係る駐車支援装置の構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】 1…車両、10…操舵角センサ、12,52…ヨーレー
トセンサ(ヨー角検出手段)、13…操作スイッチ(基
準設定手段)、14…スピーカ(案内手段)、40…車
両マーク、51,61…コントローラ、53…スタート
スイッチ(基準設定手段)54…ブザー(案内手
段)、55…LED(案内手段)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60R 21/00 626 B60R 21/00 626G 1/00 1/00 A H04N 7/18 H04N 7/18 J (72)発明者 鈴木 功 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 安藤 雅彦 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 木村 富雄 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 寺村 公佑 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 5C054 CE11 FE13 FE14 HA30

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後退駐車時の操舵を支援する装置であっ
    て、 車両のヨー角を検出するヨー角検出手段と、 前記ヨー角の0度位置を設定する基準設定手段と、 前記ヨー角を基に車両の位置を特定し、運転者に操舵情
    報を提供する案内手段とを備えることを特徴とする操舵
    支援装置。
  2. 【請求項2】 前記ヨー角検出手段は、ハンドルの操舵
    角を検出する操舵角センサと、車両のヨー方向角速度を
    検出するヨーレートセンサとを備えていることを特徴と
    する請求項1に記載の操舵支援装置。
  3. 【請求項3】 前記ヨー角検出手段は、ハンドルの操舵
    角を検出する操舵角センサと、車両の進行距離を検出す
    る距離センサとを備えていることを特徴とする請求項1
    に記載の操舵支援装置。
  4. 【請求項4】 前記操舵情報には、前記ヨー角が所定角
    度となった際に、ハンドルを切り返させ及び/又は前記
    操舵角を最大にさせるための案内情報が含まれることを
    特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の操舵支
    援装置。
  5. 【請求項5】 前記操舵情報には、前記ヨー角が所定角
    度となった際に、車両を目標駐車位置で停車させるため
    の案内情報が含まれることを特徴とする請求項1乃至4
    の何れか1項に記載の操舵支援装置。
  6. 【請求項6】 前記操舵情報は、音によることを特徴と
    する請求項1乃至5の何れか1項に記載の操舵支援装
    置。
  7. 【請求項7】 前記操舵情報は、振動によることを特徴
    とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の操舵支援装
    置。
  8. 【請求項8】 前記操舵情報は、画像によることを特徴
    とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の操舵支援装
    置。
  9. 【請求項9】 車両の後方を撮影するカメラと、 車両の運転席に配置され且つ前記カメラによる映像を表
    示するモニタとを更に備え、 前記操舵情報には、前記モニタ上で駐車スペースを示す
    ラインとほぼ重なることによりハンドルを切り返させ及
    び/又は前記操舵角を最大にさせるタイミングを知らせ
    る車両を模した車両マークが含まれることを特徴とする
    請求項8に記載の操舵支援装置。
  10. 【請求項10】 前記案内手段は、前記ヨー角と比較し
    て車両の位置を特定するための設定値を記憶し、この設
    定値を基に運転者に操舵情報を提供する請求項1乃至7
    の何れか1項に記載の操舵支援装置。
  11. 【請求項11】 前記設定値を修正する調整手段をさら
    に備えた請求項10に記載の操舵支援装置。
  12. 【請求項12】 目標駐車位置に対する後退運転開始位
    置を測定する測定手段を備えた請求項1乃至11の何れ
    か1項に記載の操舵支援装置。
  13. 【請求項13】 前記測定手段は車両側方の障害物との
    距離を測定する測定手段である請求項12に記載の操舵
    支援装置。
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