JP3546863B2 - 駐車支援装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、駐車支援装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の後進時に運転者が車両の死角により目標とする場所が見えなくなった場合に、モニタに車両の後方視界を写し出すようにした装置が提案されている。例えば、特公平2−36417号公報には、車両後方を撮影するテレビカメラと、このテレビカメラのとらえた映像を写し出すモニタテレビと、タイヤ操舵角に係る情報信号を出力するセンサと、このセンサからの情報信号に応じてマーカー信号を発生し、テレビ画面上にマーカーを重畳表示させる回路とからなる車両の後方監視モニタ装置が開示されている。この装置では、タイヤの操舵角データとその操舵角に対応する車両の後進方向に沿ったマーカー位置データがROMに蓄積されており、そのときの操舵角に応じた車両の予想後進軌跡がマーカーの列としてテレビ画面上にテレビカメラで撮影された映像に重畳して表示される。
【0003】
このような装置によれば、車両の後進時に後方の道路の状況等の視界と共に操舵角に応じた車両の予想後進軌跡がモニタテレビの画面上に表示されるため、運転者は、後方を振り向くことなくテレビ画面を見たままでハンドルを操作して車両を後退させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば並列駐車や縦列駐車を行う際に、従来の後方監視モニタ装置において、運転者がテレビ画面上で後方の視界と車両の予想後進軌跡とを見ただけでは、どのタイミングでどの程度の操舵角で駐車のための運転操作をすればよいのか判断し難く、駐車時の十分な支援を行うことができないという問題点があった。
また、従来の後方監視モニタ装置では、運転者がテレビ画面を見ながら運転操作を行う必要があるが、運転者は車両周辺への安全確認も行わなければならず、運転者にかかる負担が大きいという問題点もあった。
この発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、運転者に大きな負担をかけることなく駐車の際の運転操作を的確に案内することができる駐車支援装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、請求項1に記載の本発明は、車両を一定の操舵角に保持した状態で前進させた後、ほぼ停止した状態で逆方向に操舵して一定の操舵角に保持した状態で後退させ、最終的に目標駐車スペースに駐車させるための駐車支援装置であって、駐車を開始する基準位置における車両のヨー角の基準を設定するスイッチ手段と、前記車両の進行距離を計測する距離計と、前記一定の操舵角に対応した旋回半径の情報と駐車を開始する基準位置に対するハンドル切り返し位置における車両の目標ヨー角とを記憶する記憶手段を有し、この旋回半径の情報と前記進行距離とに基づいて前記スイッチ手段によって設定された基準位置からの車両の実際のヨー角を検出し、前記実際のヨー角と記憶手段に記憶された前記目標ヨー角との比較に基づいて車両の位置を特定するコントローラと、前記コントローラにより特定された車両の位置を基に運転者に駐車支援情報を提供する案内手段とを備えたことを特徴とする。
また、同目的を達成する請求項2に記載の本発明は、車両を一定の操舵角に保持した状態で後退させた後、ほぼ停止した状態で逆方向に操舵して一定の操舵角に保持した状態で後退させ、最終的に目標駐車スペースに駐車させるための駐車支援装置であって、駐車を開始する基準位置における車両のヨー角の基準を設定するスイッチ手段と、前記車両の進行距離を計測する距離計と、前記一定の操舵角に対応した旋回半径の情報と駐車を開始する基準位置に対するハンドル切り返し位置における車両の目標ヨー角とを記憶する記憶手段を有し、この旋回半径の情報と前記進行距離とに基づいて前記スイッチ手段によって設定された基準位置からの車両の実際のヨー角を検出し、前記実際のヨー角と記憶手段に記憶された前記目標ヨー角との比較に基づいて車両の位置を特定するコントローラと、前記コントローラにより特定された車両の位置を基に運転者に駐車支援情報を提供する案内手段とを備えたことを特徴とする。
さらに、同目的を達成する請求項3に記載の本発明は、車両を一定の操舵角に保持した状態で前進させた後、ほぼ停止した状態で逆方向に操舵して一定の操舵角に保持した状態で後退させ、その後ほぼ停止した状態でさらに逆方向に操舵して一定の操舵角に保持した状態で後退させ、最終的に目標駐車スペースに駐車させるための駐車支援装置であって、駐車を開始する基準位置における車両のヨー角の基準を設定するスイッチ手段と、前記車両の進行距離を計測する距離計と、前記一定の操舵角に対応した旋回半径の情報と駐車を開始する基準位置に対するハンドル切り返し位置における車両の目標ヨー角とを記憶する記憶手段を有し、この旋回半径の情報と前記進行距離とに基づいて前記スイッチ手段によって設定された基準位置からの車両の実際のヨー角を検出し、前記実際のヨー角と記憶手段に記憶された前記目標ヨー角との比較に基づいて車両の位置を特定するコントローラと、前記コントローラにより特定された車両の位置を基に運転者に駐車支援情報を提供する案内手段とを備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の本発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の駐車支援装置において、前記一定の操舵角が最大舵角であり、前記旋回半径の情報が最小旋回半径の値であることを特徴とするものである。
【0006】
請求項1〜3に記載の駐車支援装置によれば、旋回半径の情報と進行距離とから車両のヨー角が検出され、運転者には、そのヨー角に基づいて特定された車両の位置に応じて、駐車支援情報が提供される。
請求項4に記載の駐車支援装置によれば、旋回半径の情報として、コントローラにより予め記憶された車両に固有且つ既知の最小半径の値が用いられる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1にこの発明の実施の形態に係る駐車支援装置の構成を示す。コントローラ1には、車両の進行距離を計測することができる距離計2が接続されると共に、車両が並列駐車を行うことをコントローラ1に知らせるための並列モードスイッチ3と車両が縦列駐車を行うことをコントローラ1に知らせるための縦列モードスイッチ4とからなるスイッチモジュール5が接続されている。さらに、コントローラ1には、運転者に対して運転操作の情報を案内するためのスピーカ6が接続されている。
【0008】
コントローラ1は、図示しないCPUと制御プログラムを記憶したROMと作業用のRAMとを備えている。
ROMには、車両のハンドルが最大に操舵されて車両が旋回する場合の最小旋回半径Rcに関わるデータが記憶されると共に並列駐車時及び縦列駐車時の駐車支援を行う制御プログラムが格納されている。CPUはROMに記憶された制御プログラムに基づいて動作する。コントローラ1は、円弧と半径との関係から中心角を求める要領で、距離計2から入力される車両の進行距離(円弧)と、上記の最小旋回半径Rcのデータ(半径)とから、ハンドルが最大に操舵された状態で車両が旋回した場合の車両のヨー角(中心角)を算出する。そして、ヨー角より車両の旋回角度を求めて駐車運転中の各ステップにおける操作方法や操作タイミングに関する情報をスピーカ6に出力する。
【0009】
ここで、この実施の形態の駐車支援装置が、車両にどのような軌跡を描かせて駐車を支援するのかを説明する。
まず、図2を用いて、並列駐車を行う場合について説明する。
車両10が駐車しようとする駐車スペースTの入口の中央点を原点Oとし、道路と垂直で駐車スペースTにおける車両10の後退方向にY軸をとり、道路と平行にすなわち、Y軸と直角にX軸をとる。また、駐車スペースTの駐車枠の幅をW1とする。リヤアクスル中心HOが駐車スペースTの幅方向の中央になり且つ駐車スペースTの長さ方向に平行になる車両位置H1に、車両10が適正に駐車されるように駐車支援装置が運転者を支援するものとする。
【0010】
まず、初期停車位置として、駐車スペースTに垂直で車両10のリヤアクスル中心EOが駐車スペースTの入口からDの距離で且つ駐車スペースTの側部T1と車両10の運転者の位置DRとが一致する車両位置E1に車両10を停止させるものとする。
次に、車両位置E1にある車両10が、ハンドルの操舵角を左側最大にして半径Rcで旋回しつつ、旋回角度θまで前進し、車両位置F1になったところで、ハンドルの操舵角を右側最大にして旋回半径Rcで、旋回角度φだけ後退し、車両10が駐車スペースTに平行になった車両位置G1でハンドルを直進状態に戻してさらに後退して駐車スペースT内の車両位置H1に適正に駐車するものとする。
また、車両位置E1,F1,G1におけるリヤアクスル中心をそれぞれ、EO,FO,GOとする。
【0011】
ここで、車両位置E1における運転者の位置DRとリヤアクスル中心EOとのX軸方向の距離をLとすると、車両位置E1から車両位置F1まで車両10が旋回する際の旋回中心C1の座標(C1x,C1y)は、
C1x=L−W1/2
C1y=−(D+Rc)
で表される。
車両位置F1から車両位置G1まで車両10が旋回する際の旋回中心C2の座標(C2x,C2y)は、
C2x=−(Rc+Rc)・sinθ+C1x=−2Rc・sinθ+L−W1/2
C2y=(Rc+Rc)・cosθ+C1y=2Rc・cosθ−(D+Rc)
で表され、このうち、X座標C2xは、
C2x=−Rc
としても表される。
【0012】
X座標C2xの2つの関係式からsinθは、
sinθ=(Rc+L−W1/2)/2Rc
で表され、このθの値を既知のRc、L及びW1を用いて算出することができ、このθの値をコントローラ1は設定値θとして記憶している。
さらに、車両位置F1から車両位置G1まで車両10が旋回する旋回角度φは、
φ=π/2−θ
で表される。
【0013】
次に、本実施の形態に係る駐車支援装置の並列駐車時の動作について説明する。
まず、運転者が車両10を車両位置E1に停止させ、ここで並列モードスイッチ3を作動させると、コントローラ1は、車両位置E1を車両のヨー角が0度の位置として設定すると共に並列駐車のプログラムを起動させる。次に、運転者は、ハンドルを左側最大に操舵してフル切り状態にし、そのまま車両10を前進させる。
【0014】
コントローラ1は、距離計2によって計測された車両の進行距離と、車両に固有のフル切り時の最小旋回半径とから車両の実際のヨー角を算出して、その実際のヨー角を目標ヨー角である設定値θと比較する。車両10が、車両位置E1から車両位置F1に近づくにつれて、コントローラ1は、ヨー角と設定値θとの差を基に、車両位置F1に接近したことを知らせる接近情報と、車両位置F1に到達したことを知らせる到達情報とをスピーカ6を介して運転者に知らせる。
例えば、接近情報として、スピーカ6から「ピッ、ピッ」という間欠音が発せられ、この間欠音の周期は、ヨー角と設定値θとの差が少なくなると共に短くなる。ヨー角と設定値θとの差がなくなると、到達情報として、スピーカ6から「ピー」という連続音が発せられる。
運転者は、到達情報に従って車両10を車両位置F1に停止させる。次に、運転者は、ハンドルを右側最大に操舵してフル切り状態にし、そのまま車両10を後退させる。コントローラ1は、車両10のヨー角が90度に近づくにつれて、車両10が駐車スペースTに平行になった車両位置G1に接近したことを知らせる接近情報と、車両位置G1に到達したことを知らせる到達情報とをスピーカ6を介して運転者に知らせる。運転者は、到達情報に従って車両10を車両位置G1で停止させた後、ハンドルを直進状態に戻してから車両10を後退させ、駐車スペースTに車両10が収まったら駐車を完了する。
【0015】
次に、図3を用いて、縦列駐車を行う場合について説明する。
車両10のリヤ左端が駐車スペースTの奥のコーナーS2に一致するように、車両10を駐車スペースTに駐車するものとする。この状態の車両位置M1における車両10のリヤアクスル中心MOを原点とし、道路と平行で車両10の後退方向にY軸をとり、Y軸と直角にX軸をとる。また、駐車スペースTの奥のコーナーの座標をS2(W2/2,a2)とする。ここで、a2、W2は、車両10のリヤオーバハング、車幅をそれぞれ示す。
車両位置J1にある車両10が、ハンドルの操舵角を右側最大にして半径Rcで旋回しつつ前進し、車両位置K1になったところで、操舵角を左側最大にして半径Rcで旋回しつつ後退し、車両位置L1になったところで操舵角を右側最大にして半径Rcで旋回しつつ後退し、駐車スペースT内の車両位置M1に適正に駐車するものとする。
【0016】
まず、駐車スペースTの前方の所定位置に駐車中の車両20を目安にして、車両10を車両位置J1に停車した状態を初期停車位置として、縦列駐車を開始するものとする。
車両位置J1は、車両10の運転者の位置DRのY座標が駐車中の車両20の後端20aのY座標に一致する位置で且つ駐車スペースTに平行な位置であり並びに車両10と車両20とが所定の車両間隔dである位置とする。したがって、車両位置J1のリヤアクスル中心JOの座標(JOx,JOy)は、車両20の後端部20aの座標と運転者の位置DRとリヤアクスル中心JOとの関係および車両間隔dから一義的に定められる。
車両位置J1にある車両10が、ハンドルの操舵角を右側最大にして半径Rcで旋回しつつ車両位置K1まで前進する。その際の旋回中心をC3とし、旋回角度をβとする。また、車両位置K1にある車両10が操舵角を左側最大にして半径Rcで旋回しつつ車両位置L1まで後退する。その際の旋回中心をC4とし、旋回角度をδとする。さらに、車両位置L1でハンドルを反対方向に切り返して、操舵角を右側最大にして半径Rcで旋回しつつ車両位置M1まで後退する。その際の旋回中心をC5とし、旋回角度をαとする。
また、車両位置K1,L1におけるリヤアクスル中心をそれぞれKO,LOとする。
【0017】
旋回角度α,β,δには、
δ=α−β
の関係がある。
旋回中心C5の座標(C5x,C5y)は、
C5x=−Rc
C5y=0
で表される。
旋回中心C4の座標(C4x,C4y)は、
C4x=C5x+(Rc+Rc)・cosα=−Rc+2Rc・cosα
C4y=C5y−(Rc+Rc)・sinα=−2Rc・sinα
で表される。
旋回中心C3の座標(C3x,C3y)は、
C3x=C4x−(Rc+Rc)・cosβ=−Rc+2Rc・cosα−2Rc・cosβ
C3y=C4y+(Rc+Rc)・sinβ=−2Rc・sinα+2Rc・sinβ
で表される。
また、車両位置J1のリヤアクスル中心JOの座標(JOx,JOy)は、
JOx =−Rc・(1−cosα)−Rc・(1−cosα−1+cosβ)+Rc・(1−cosβ)
=2Rc・(cosα−cosβ) ……………(1)
JOy =−Rc・sinα−Rc・(sinα−sinβ)+Rc・sinβ
=2Rc・(sinβ−sinα) ……………(2)
で表される。
【0018】
ここで、式(1)及び(2)を三角関数の公式を用いて、変形すると、
tan(α/2+β/2)=JOx/JOy
sin(α/2−β/2)=(JOx+JOy)/(16Rc
となり、α、βを、既知のリヤアクスル中心JOの座標(JOx,JOy)を用いて算出することができ、この値が設定値α、βとしてコントローラ1に記憶されている。
なお、本実施の形態では、リヤアクスル中心JOの座標(JOx,JOy)は、車両10を車両20の後方に無理のない操作で駐車できる値として、例えば、JOx=2.3m、JOy=4.5mの値を用いており、また、車両間隔dは、50〜60cmの値を用いている。しかしながら、本発明は、これらの値に限定されるものではなく、リヤアクスル中心JOの座標JOxおよびJOyなどは、車両10の車格、操舵特性などに応じて設定することが可能である。
【0019】
次に、本実施の形態に係る駐車支援装置の縦列駐車時の動作について説明する。
まず、運転者が、運転者の位置DRのY座標が駐車中の車両20の後端20aのY座標に一致し、車両10が車両20に対して車両間隔dとなるように車両位置J1に停止させる。ここで、縦列モードスイッチ4を作動させると、コントローラ1は、車両位置J1を車両のヨー角が0度の位置として設定すると共に縦列駐車のためのプログラムを起動させる。次に、運転者は、車両10のハンドルを右側最大に操舵してフル切り状態にし、そのまま車両10を前進させる。コントローラ1は、距離計2によって計測された車両の進行距離と、車両に固有のフル切り時の最小旋回半径とから車両の実際のヨー角を算出して、この実際のヨー角と目標ヨー角である設定値βの値とを比較する。車両10が、車両位置J1から車両位置K1に近づくにつれて、コントローラ1は、ヨー角と設定値βとの差を基に、並列駐車時と同様に、車両位置K1に接近したことを知らせる接近情報と、車両位置K1に到達したことを知らせる到達情報とをスピーカ6を介して運転者に知らせる。
【0020】
運転者は、到達情報に従って車両10を車両位置K1に停止させる。次に、運転者は、ハンドルを左にいっぱい操舵してフル切り状態にし、そのまま車両10を後退させる。コントローラ1は、車両の実際のヨー角と目標ヨー角である設定値α(=β+δ)の値とを比較する。車両10が、車両位置K1から車両位置L1に近づくにつれて、すなわち、車両のヨー角が設定値αの値に近づくにつれて、コントローラ1は、ヨー角と設定値αとの差を基に、並列駐車時と同様に、車両位置L1に接近したことを知らせる接近情報と、車両位置L1に到達したことを知らせる到達情報とをスピーカ6を介して運転者に知らせる。
【0021】
運転者は、到達情報に従って車両10を車両位置L1に停止させる。次に、運転者は、車両位置L1でハンドルを反対方向に切り返して、右側最大に操舵してフル切り状態にし、そのまま車両10を後退させる。コントローラ1は、車両10のヨー角が0度に近づくにつれて、車両10が駐車スペースT内の車両位置M1に接近したことを知らせる接近情報と、車両位置M1に到達したことを知らせる到達情報とをスピーカ6を介して運転者に知らせる。これにより、運転者は、車両位置M1で車両10を停止させ、駐車を完了することができる。
【0022】
以上のように、この実施の形態の駐車支援装置は、カメラやモニタ等の装着されていない車両においても、適切な駐車支援が可能となり、運転者に大きな負担をかけることなく駐車の際の運転操作を的確に案内することができる。
【0023】
また、本発明では、距離計により車両のヨー角が検出できるので、既存の車両の距離計を使用して即ちヨー角検出のための専用の手段を新たに設けなくても、ヨー角の検出を行うことができ、あるいは、車両に設けられた既存の距離計よりも更に精度がよく円弧距離計測に適した専用の距離計を設けることによって、より精度の高いヨー角検出を行うこともでき、それによって更に正確な駐車支援を行うことも可能となる。
【0024】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、例えば以下のような改変が可能である。すなわち、最大舵角で車両を進行させることに限定されるものではなく、運転者にとって分かり易い一定の操舵角(例えばハンドルの一回転分や二回転分などの操舵角)の状態を連ねて最終的に目標駐車スペースに車両を移動させる態様を広く包含する。そして、かかる態様により、一定の操舵角のときの車両に固有且つ既知の旋回半径(実施の形態では最大舵角時の最小旋回半径)を用いることによって、ヨー方向に関する情報の直接的な計測手段ではない距離計を用い、しかも距離計という一つの計測手段だけで、車両のヨー角の検出を行うことができるようになっている。
また、縦列駐車・並列駐車ともに、ハンドルの操舵時には車両が完全に停止していることには限定されず、多少動きながらハンドルを操舵するような態様でもよい。また、駐車開始位置(位置E1,J1)から車両を前進させそのあと後退させるに際して、上述した実施の形態では、開始位置からの前進は目標駐車スペースと逆側(図2では左側、図3では右側)すなわち離隔する側に旋回前進させるものであったが、この態様に代えて、開始位置から一旦、目標駐車スペースに接近する側(図2では右側、図3では左側)に前進旋回させ、そのあと逆方向に操舵して目標駐車スペースと離隔する側(図2では左側、図3では右側)に旋回前進させ、すなわち、開始位置から蛇行するように前進旋回させ、その後、上述の実施の形態と同様に後退させて、目標駐車スペースに至るような態様であってもよい。
さらに、上述した実施の形態では、前進しながら車両位置を駐車開始位置(位置E1,J1)に合せていたが、本発明はこれに限定されず、後退しながら車両を駐車開始位置に合せるようにしてもよい。
【0025】
なお、スピーカから出力される音は、間欠音や連続音に限定されるものではなく、例えば人間の声を模した音声であってもよい。さらに、運転者に知らせる接近情報及び到達情報などの駐車支援情報は、スピーカから出力される音などの聴覚的情報はもちろん、LED、ブザー、LCD、ランプや、ディスプレー上に表示される文字やマークなどの視覚的情報であってもよい。また、接近情報や到達情報は、接近あるいは到達の目標となる車両位置ごとに、出力態様を変更してもよく、例えばスピーカから発する音の音量及び音色を変えたり、内容の異なる音声を発するようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の駐車支援装置によれば、カメラやモニタ等の装着されていない車両においても、適切な駐車支援が可能となり、運転者に大きな負担をかけることなく駐車の際の運転操作を的確に案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る駐車支援装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に関し、並列駐車時の車両の位置を段階的且つ模式的に示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に関し、縦列駐車時の車両の位置を段階的且つ模式的に示す図である。
【符号の説明】
1…コントローラ、2…距離計、6…スピーカ。

Claims (4)

  1. 車両を一定の操舵角に保持した状態で前進させた後、ほぼ停止した状態で逆方向に操舵して一定の操舵角に保持した状態で後退させ、最終的に目標駐車スペースに駐車させるための駐車支援装置であって、
    駐車を開始する基準位置における車両のヨー角の基準を設定するスイッチ手段と、
    前記車両の進行距離を計測する距離計と、
    前記一定の操舵角に対応した旋回半径の情報と駐車を開始する基準位置に対するハンドル切り返し位置における車両の目標ヨー角とを記憶する記憶手段を有し、この旋回半径の情報と前記進行距離とに基づいて前記スイッチ手段によって設定された基準位置からの車両の実際のヨー角を検出し、前記実際のヨー角と記憶手段に記憶された前記目標ヨー角との比較に基づいて車両の位置を特定するコントローラと、
    前記コントローラにより特定された車両の位置を基に運転者に駐車支援情報を提供する案内手段と
    を備えたことを特徴とする駐車支援装置。
  2. 車両を一定の操舵角に保持した状態で後退させた後、ほぼ停止した状態で逆方向に操舵して一定の操舵角に保持した状態で後退させ、最終的に目標駐車スペースに駐車させるための駐車支援装置であって、
    駐車を開始する基準位置における車両のヨー角の基準を設定するスイッチ手段と、
    前記車両の進行距離を計測する距離計と、
    前記一定の操舵角に対応した旋回半径の情報と駐車を開始する基準位置に対するハンドル切り返し位置における車両の目標ヨー角とを記憶する記憶手段を有し、この旋回半径の情報と前記進行距離とに基づいて前記スイッチ手段によって設定された基準位置からの車両の実際のヨー角を検出し、前記実際のヨー角と記憶手段に記憶された前記目標ヨー角との比較に基づいて車両の位置を特定するコントローラと、
    前記コントローラにより特定された車両の位置を基に運転者に駐車支援情報を提供する案内手段と
    を備えたことを特徴とする駐車支援装置。
  3. 車両を一定の操舵角に保持した状態で前進させた後、ほぼ停止した状態で逆方向に操舵して一定の操舵角に保持した状態で後退させ、その後ほぼ停止した状態でさらに逆方向に操舵して一定の操舵角に保持した状態で後退させ、最終的に目標駐車スペースに駐車させるための駐車支援装置であって、
    駐車を開始する基準位置における車両のヨー角の基準を設定するスイッチ手段と、
    前記車両の進行距離を計測する距離計と、
    前記一定の操舵角に対応した旋回半径の情報と駐車を開始する基準位置に対するハンドル切り返し位置における車両の目標ヨー角とを記憶する記憶手段を有し、この旋回半径の情報と前記進行距離とに基づいて前記スイッチ手段によって設定された基準位置からの車両の実際のヨー角を検出し、前記実際のヨー角と記憶手段に記憶された前記目標ヨー角との比較に基づいて車両の位置を特定するコントローラと、
    前記コントローラにより特定された車両の位置を基に運転者に駐車支援情報を提供する案内手段と
    を備えたことを特徴とする駐車支援装置。
  4. 前記一定の操舵角は最大舵角であり、前記旋回半径の情報は最小旋回半径の値であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の駐車支援装置。
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