JP2001322164A - ポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法及び発泡容器 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法及び発泡容器

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JP2001322164A
JP2001322164A JP2000146284A JP2000146284A JP2001322164A JP 2001322164 A JP2001322164 A JP 2001322164A JP 2000146284 A JP2000146284 A JP 2000146284A JP 2000146284 A JP2000146284 A JP 2000146284A JP 2001322164 A JP2001322164 A JP 2001322164A
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sheet
molding
polypropylene resin
container
foamed
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JP2000146284A
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Hisaji Tokunaga
久次 徳永
Koichi Kawachi
浩一 河内
Yuichi Kadoya
雄一 門屋
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面平滑で外観美麗なポリプロピレン系樹脂発
泡容器を提供する。 【解決手段】ポリプロピレン系樹脂発泡シートの含水分
量を600ppmとして熱成形するか、又は含水分を2
000ppm以下として、シートの両面に成形型を接触
させて熱成形する事を特徴とする成形方法及び容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリプロピレン系樹
脂発泡シートの成形方法及び発泡容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリプロピレン系樹脂からな
る発泡容器は軽量で、断熱性および緩衝性を有すること
から、幅広い分野に利用されている。また、これら性能
に加え耐熱性、耐油性を有しており、食品容器、包装容
器等の新規素材としての期待も大きい。
【0003】発泡容器の食品用途では容器表面の美麗さ
がその製品の販売にとって重要となる。そのためポリプ
ロピレン系樹脂発泡シートの成形時には、シート表面の
状態を見ながら、成形条件を調整しなければならない場
合がある。特にシート製造から長期間を経た後に成形す
る場合に、シート表面の気泡が大きくなり、更に成形で
伸ばされる事によって、得られた成形品の表面平滑性が
損なわれ、外観が良くない状態となる事がある。この場
合には、シートの表面温度を下げる等の成形条件の調整
を行うが、これらの調整により、成形サイクルが長くな
り、生産性の低下となる問題があった。又前記の調整に
よっても、外観美麗な発泡容器を得る事ができず、シー
トを廃棄する事もあった。そこで、シート製造からの経
過日数に関係せず、常に外観美麗であり、一様な発泡容
器を得ることのできるシート管理、成形法の構築が求め
られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】熱可塑性樹脂発泡シー
トを各種形状の容器として用いる際、表面の美麗さが要
求される。本発明は、表面平滑性に優れ、外観美麗な発
泡容器を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は含有
水分量が600ppm以下、好ましくは400ppm以
下であるシートを熱成形することを特徴とするポリプロ
ピレン系樹脂発泡容器である。このようにシートの含有
水分量を調整することにより、外観美麗な容器を得るこ
とができる。また、過剰に水分を含んだシートにおいて
も、その含有水分量が2000ppm以下であれば、シ
ートの両面を成形型に接触させて成形することにより外
観美麗な容器を得ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細について説明
する。
【0007】熱可塑性樹脂発泡容器の表面状態は各種食
品用途において非常に重要である。この表面状態の不良
は成形前に問題なくとも、成形すると発生する。すなわ
ち、成形時、更に詳しくは成形する際のシート加熱時に
表面状態の悪化が生じるのである。例えば、同じ素性の
シートであっても、保存状態により、長期に保存した後
に成形を行うと表面状態に差が見られ、状態が悪化する
ものが出てくる。この原因が何によるかを検討した結
果、シートの含有水分量が成形品の表面状態と密接に関
係していることがわかり、本発明に至った。
【0008】本発明におけるシートの含有水分量とは、
シートに用いられる樹脂の融点以上にシートを加熱した
時に発生する気化水分の全量を測定した値を示し、測定
は二次成形直前に行った。本発明の請求項1は、これに
より測定したシートの含有水分量が600ppm以下で
熱成形することを特徴とするポリプロピレン系樹脂発泡
シートの成形方法であり、シートの含有水分量は、40
0ppm以下であることがより好ましい。シートの含有
水分量を上記の範囲内に抑制する手法としては、得られ
たシートをポリエチレン系樹脂フィルム、若しくはアル
ミ製梱包材料等の防湿梱包袋により梱包する方法、シリ
カゲル等の乾燥剤を入れた容器内にシートを保管する方
法、また、乾燥状態に設定した装置内に保管する方法の
いずれでもよく、またこれらに限定されない。含有水分
量が600ppmを超えるシートの場合、一般の真空成
形ではシートの型に接触していない面にて破泡が起き、
外観が低下するため好ましくない。また、本発明の請求
項2は、含有水分量が2000ppm以下であるシート
の両面に成形型を接触させて熱成形することを特徴とす
るポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法である。
この成形方法では、2000ppm以下までは表面状態
良好な発泡容器が得られる。ここでシートの含有水分量
が2000ppmを超えると、やはり容器の外観低下が
起き好ましくない。
【0009】本発明における熱成形とは、一般に知られ
る真空成形法、又はシートの片面をプラグに接触させて
成形を行うプラグアシスト法をさし、プラグの形状、材
質は特に限定されるものではない。また、請求項2に記
載の成形方法とは、シートの両面に一対をなす雌雄型を
接触させて成形を行う、いわゆるマッチモールド成形と
称される方法をさす。これら成形に用いられる型の形状
および材質、成形機の種類、サイズは特に限定されな
い。成形前にシートを加熱軟化させる方法として非接触
加熱である赤外線ヒーター等による輻射加熱が挙げられ
るが、これに限定されず、公知のシート加熱方法を適応
することができる。
【0010】本発明におけるポリプロピレン系樹脂と
は、プロピレンを主な成分として重合してなる重合体で
ある。それには、例えばプロピレン単独重合体、プロピ
レンとコモノマー、例えばエチレン、α−オレフィン、
ビニルモノマーとの共重合体でプロピレン比率が70重
量%以上とするランダム若しくはブロック共重合体など
があり、これらを単独であるいは混合して使用すること
ができる。混合物を押出発泡に用いる際の混合方法とし
ては、特に限定するものではないが、発泡シート成形時
に押出機へ攪拌混合した原料を直接投入する方法、また
は攪拌混合した原料を単軸または二軸押出機にて溶融混
合してペレット化し、発泡押出時に使用する方法のいず
れであっても良い。また、本発明の発泡シートを製造す
る際に、更に発泡シートの物性を阻害しない程度に、適
宜の気泡調整剤、架橋剤、樹脂溶融特性調整剤、発泡助
剤、充填剤、安定剤、酸化防止剤、顔料等を混合しても
よい。
【0011】上記ポリプロピレン系樹脂を発泡させるに
は熱分解型の化学発泡剤を用いることができ、主に重曹
とクエン酸の混合物により代表されるものであるが、こ
れに限定されない。前記ポリプロピレン系樹脂100重
量部に対し該発泡剤を0.1から5.0重量部、好まし
くは1.0から4.0重量部添加するとよい。0.1重
量部より小さい添加量では発泡体に要求される断熱性、
軽量性等を満たす発泡倍率を維持するに不十分であり好
ましくない。また、5.0重量部を超えると発泡剤の分
散性、分解性が不十分となり安定した発泡体の形成が困
難となり好ましくない。化学発泡剤の添加方法としては
特に限定するものではないが、ポリプロピレン系樹脂に
ドライブレンドする方法や、押出機のホッパー中で定量
フィーダーを使用して添加する方法、或いはポリプロピ
レン系樹脂やポリエチレン樹脂等のポリオレフィン系樹
脂をベースとするマスターバッチを作成し添加する方法
のいずれであっても良い。
【0012】シートを製造する際に用いる押出機として
は、単軸押出機、多軸押出機、タンデム押出機が挙げら
れ、原料を投入するにはこれら押出機上のホッパーより
原料を投入することができる。製造する際は、押出機内
にて溶融軟化された樹脂を直線状の金口を有したダイス
(T−ダイス)から押出し、次いで内部に冷却媒体を流
通させた金属製の冷却ロールに接触させ冷却する方法、
若しくは環状の押出機金口より押出した後に円筒環状の
冷却装置に接触させ冷却し、ある一定のラインにて切り
開きシート状物とする方法のいずれでもよい。押出機内
にて溶融樹脂を混練、搬送させるべく設けられるスクリ
ューは、径や混練部の有無またその形状について特に限
定されない。
【0013】このように押出発泡して得られたシートの
密度は250kgm-3を超え、850kgm-3以下であ
ることが好ましい。シート密度が250kgm-3より小
さいと、断熱性は向上するが強度が低下し、また成形性
が低下するため好ましくない。また、850kgm-3
超えると所望の断熱性、軽量性が得られず好ましくな
い。
【0014】
【実施例】以下に本発明について実施例を挙げてさらに
詳しく説明する。
【0015】(実施例1)ポリプロピレン系樹脂(チッ
ソ社製、FH3400:ホモポリプロピレン、MFR=
4.0)を100重量部と発泡剤(クラリアント社製、
CF40E)を1.5重量部とを攪拌混合したものをス
クリュー径90mmの単軸押出機(ノンベント)を用い
てシリンダー温度210#Cにて溶融軟化し、190℃に
設定した1300mm巾の単層T型ダイスより押出し
た。得られた発泡シートをアルミ袋で梱包し、14日間
恒温恒湿状態(23℃、50%R.H.)に保管した
後、片面真空タイプの成形型を用いて真空成形を行っ
た。 (実施例2)ポリプロピレン系樹脂(チッソ社製、FH
3400:ホモポリプロピレン、MFR=4.0)を1
00重量部と発泡剤を2重量部とを攪拌混合したものを
スクリュー径90mmの単軸押出機(ノンベント)を用
いて溶融軟化し、環状の押出機金口より押出された溶融
樹脂を円筒環状の冷却装置により冷却して得られた円筒
環状シートの一部を切り開いてシート状物とした。得ら
れたシートをシリカゲルを入れた容器内に14日間保管
し、片面真空タイプの成形型を用いて真空成形を行っ
た。 (実施例3)実施例2に記載の製造方法により得られた
シートを40℃、80%R.H.の多湿状態に1日間保
管した後、マッチモールドタイプの成形型を用いて成形
を行った。 (比較例1)実施例2に記載の製造方法により得られた
シートを40℃、80%R.H.の多湿状態に1日間保
管した後、真空成形を行った。 (比較例2)実施例2に記載の製造方法により得られた
シートを40℃、80%R.H.の多湿状態に7日間保
管した後、マッチモールドタイプの成形型を用いて成形
を行った。
【0016】実施例および比較例における各評価は下記
のように実施した。 (シート密度)ミラージュ貿易社製電子比重計(MD−
200S)にて測定した。 (シート内の含有水分量) 測定機:水分量測定装置 (三菱化成社製、VA−0
6) 5mm×5mmの小片に多数切り出したシートを上記測
定機内の試料ボートに注入し、次いでボートを180℃
に加熱された水分気化装置内に移動し、気化された水分
の全量を測定した。含有水分量の測定は成形直前に実施
した。 (容器外観)容器の外観は下記に従って評価した。 表面平滑性が高く、表面荒れが見られない:○ 表面が荒れており、外観が悪い :×
【0017】上記測定により得られた測定結果を表1に
示す。表中の成形方法の欄のMMはマッチモールド成形
を示す。
【0018】実施例および比較例のシートの成形を行っ
たところ実施例のシートでは表面状態の良好な容器が得
られたのに対し、比較例のシートでは外観美麗な容器は
得られなかった。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】ポリプロピレン系樹脂発泡シートを二次
成形する際に、シートの含有水分量を調整する、また成
形法を最適化することにより、外観美麗で表面平滑性の
高い容器を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:04 B65D 1/00 C B29L 22:00 81/16 B Fターム(参考) 3E033 BA16 CA03 CA08 FA04 3E066 AA01 BA01 CA01 DA01 KA01 KA20 MA01 4F208 AA11D AC03 AG20 AH52 AH58 MA01 MA05 MA06 MB01 MC04 MG13 MH06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含有水分量が600ppm以下であるシー
    トを熱成形することを特徴とするポリプロピレン系樹脂
    発泡シートの成形方法。
  2. 【請求項2】含有水分量が2000ppm以下であるシ
    ートの両面に成形型を接触させて熱成形することを特徴
    とするポリプロピレン系樹脂発泡シートの成形方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のシートの密度が2
    50kgm-3を超え、850kgm-3以下のポリプロピ
    レン系樹脂発泡シートの成形方法。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3に記載の成形方法で
    成形されてなるポリプロピレン系樹脂発泡容器。
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