JP2001321832A - 折曲げ加工方法及び折曲げ加工システム - Google Patents

折曲げ加工方法及び折曲げ加工システム

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JP2001321832A
JP2001321832A JP2000138809A JP2000138809A JP2001321832A JP 2001321832 A JP2001321832 A JP 2001321832A JP 2000138809 A JP2000138809 A JP 2000138809A JP 2000138809 A JP2000138809 A JP 2000138809A JP 2001321832 A JP2001321832 A JP 2001321832A
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bend
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  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製品加工後の製品精度の確認による不良率の
削減、オペレータと折曲げ加工機のロス時間を省いてワ
ークの生産性及び品質の向上を図る。 【解決手段】 ボトムダイとトップダイの長手方向の両
側に設けたワーク撮像手段によりワークの折曲げ加工状
態が撮像される(ステップS3)。この撮像された画像
に基づいてワークの曲げ加工状態が予め入力された目標
値に一致するよう折曲げ加工を行うべくベンドビームと
クラウニングの位置制御が行われ、テスト加工を行わな
くともワークの適正な折曲げ加工が行われる(S5)。
ワークの曲げ加工状態が目標値に一致したときのベンド
ビームの位置データがメモリに記憶して蓄積され、デー
タ取り時間の大幅な短縮となる(S10)。この蓄積さ
れたベンドビームの位置データに基づいて次のワークの
折曲げ加工が行われ、製品の品質の安定化につながる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、折曲げ加工方法及
び折曲げ加工システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、折曲げ加工機としての例えばしご
き折曲げ機は、ワークをボトムダイとトップダイとの協
働で押圧固定した状態でベンドビームを揺動せしめてベ
ンドビームに備えられた曲げ金型でワークを折り曲げる
ように構成されている。
【0003】従来、折曲げ加工を行う際には図22に示
されているようにワークの形状寸法や曲げ寸法や曲げ角
度や折曲げ手順などの加工プログラムが作成され、予め
折曲げ加工機の制御装置に入力されている(ステップS
101)。
【0004】折り曲げられたワークの寸法や曲げ角度を
正確に出すためには、とりあえず折曲げ加工を行ってか
らその製品の寸法や曲げ角度をノギスやプロトラクター
などの測定機器を使用して確認される(ステップS10
2及びS103)。
【0005】測定結果のデータが目標値になっていると
きは連続生産が開始される(ステップS104及びS1
06)が、目標値になっていないときは測定結果を基に
してオペレータが経験と勘で補正を制御装置に入力し、
再度折曲げ加工が実施される(ステップS104及びS
105)。正確な曲げ加工が行われるまで上記のステッ
プS102〜S105の製品テスト加工が繰り返し行わ
れて製品が完成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の折曲
げ加工方法においては、正確な製品が完成するまで幾つ
かの不良品を作ってしまうことになり、コストアップに
つながってしまうという問題点があった。
【0007】また、オペレータが製品の曲げ寸法や曲げ
角度を測定することにより、ステップS103〜S10
5では折曲げ加工機が停止するので、この加工機停止時
間が長くなるために生産性が低下してしまうという問題
点があった。
【0008】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、製品加工後の製品精度の確認
による不良率の削減、オペレータと折曲げ加工機のロス
時間を省いてワークの生産性及び品質の向上を図り得る
折曲げ加工方法及び折曲げ加工システムを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明の折曲げ加工方法は、ワーク
をボトムダイとトップダイとの協働で押圧固定した状態
で、ベンドビームのクラウニング位置を調整せしめると
共にベンドビームを前後方向、上下方向に揺動せしめて
ベンドビームに備えられた曲げ金型で前記ワークに折曲
げ加工を行う折曲げ加工方法において、ボトムダイとト
ップダイの長手方向の両側の少なくとも一側に設けたワ
ーク撮像手段によりワーク端面の折曲げ加工状態を撮像
し、この撮像した画像に基づいてワーク端面の曲げ加工
状態を予め入力された目標値に一致せしめるよう折曲げ
加工を行うべくベンドビームとクラウニングの位置制御
を行い、前記ワーク端面の曲げ加工状態が目標値に一致
したときのベンドビームの位置データをメモリに記憶し
て蓄積せしめ、この蓄積されたベンドビームの位置デー
タに基づいて次のワークの折曲げ加工を行うことを特徴
とするものである。
【0010】したがって、ワーク撮像手段によりワーク
の両側の少なくとも一側の端面が撮像されるので、曲げ
角度や折曲げ長さなどのワークの折曲げ加工状態が検出
される。テスト加工を行わなくともワーク撮像手段の検
出データに基づいてワークの適正な折曲げ加工が行われ
ると共に折曲げ加工が行われる過程で適正な折曲げ加工
のためのデータが取得されるので、データ取り時間の大
幅な短縮となり、しかも、テスト加工が行われないので
不良数の大幅削減となる。折曲げ加工毎に取得されるデ
ータはメモリに蓄積されて次回の折曲げ加工に反映され
るので、製品の品質の安定化につながる。
【0011】上記のことから、新規製品の加工確認時間
の大幅短縮となり、小ロットの生産にも効率よく対応で
きる。
【0012】請求項2によるこの発明の折曲げ加工方法
は、ワークをボトムダイとトップダイとの協働で押圧固
定した状態で、ベンドビームのクラウニング位置を調整
せしめると共にベンドビームを前後方向、上下方向に揺
動せしめてベンドビームに備えられた曲げ金型で前記ワ
ークに折曲げ加工を行う折曲げ加工方法において、ボト
ムダイとトップダイの長手方向の両側の少なくとも一側
に設けたワーク撮像手段によりワーク端面の折曲げ加工
状態を撮像し且つこの撮像した画像に基づいてワーク端
面の曲げ角度を検出し、この検出された曲げ角度の測定
値と予め入力された曲げ角度の目標値とを比較して前記
測定値を目標値に一致せしめるよう折曲げ加工を行うべ
くベンドビームとクラウニングの位置制御を行い、前記
測定値が目標値に一致したときのベンドビームの位置デ
ータをメモリに記憶せしめ、前記ベンドビームをワーク
から離反せしめたときのワークのスプリングバック量を
前記ワーク撮像手段により検出し、前記メモリ内のベン
ドビームの位置データからさらに前記スプリングバック
量の分だけ折曲げるべく前記ベンドビームを揺動せしめ
ると共にこのときのベンドビームの位置データをメモリ
に記憶して蓄積し、この蓄積されたベンドビームの位置
データに基づいて次のワークの折曲げ加工を行うことを
特徴とするものである。
【0013】したがって、ワーク撮像手段によりワーク
の曲げ角度が検出されるときは、曲げ角度の測定値が目
標値に一致するよう折り曲げられた後にベンドビーム側
から離反したときに生じるワークのスプリングバック量
のデータも正確に取得されるので、このスプリングバッ
ク量を考慮した正確な折曲げ加工が行われる。また、デ
ータ取り時間の大幅な短縮、不良数の大幅削減、製品の
品質の安定化、新規製品の加工確認時間の大幅短縮、小
ロットの生産に対応できるという点で、請求項1記載の
作用と同様である。
【0014】請求項3によるこの発明の折曲げ加工方法
は、ワークをボトムダイとトップダイとの協働で押圧固
定した状態で、ベンドビームのクラウニング位置を調整
せしめると共にベンドビームを前後方向、上下方向に揺
動せしめてベンドビームに備えられた曲げ金型で前記ワ
ークに折曲げ加工を行う折曲げ加工方法において、ボト
ムダイとトップダイの長手方向の両側の少なくとも一側
に設けたワーク撮像手段によりワーク端面の折曲げ加工
状態を撮像し且つこの撮像した画像に基づいてワーク端
面の折曲げ長さを検出し、この検出された折曲げ長さの
測定値と予め入力された折曲げ長さの目標値とを比較し
て前記測定値を目標値に一致せしめるようワークを移動
せしめてボトムダイとトップダイとによるワークの折曲
げ位置決めを行い、前記測定値が目標値に一致したとき
のワークの位置決めデータをメモリに記憶せしめて蓄積
し、この蓄積されたワークの位置決めデータに基づいて
次のワークの折曲げ加工を行うことを特徴とするもので
ある。
【0015】したがって、ワーク撮像手段によりワーク
の折曲げ長さが検出されるときは、折曲げ長さの測定値
が目標値に一致するようにワークの折曲げ位置決めが行
われるので正確な折曲げ加工が行われ、次回に反映され
るためのデータも取得される。また、データ取り時間の
大幅な短縮、不良数の大幅削減、製品の品質の安定化、
新規製品の加工確認時間の大幅短縮、小ロットの生産に
対応できるという点で、請求項1記載の作用と同様であ
る。
【0016】請求項4によるこの発明の折曲げ加工方法
は、ワークをボトムダイとトップダイとの協働で押圧固
定した状態で、ベンドビームのクラウニング位置を調整
せしめると共にベンドビームを前後方向、上下方向に揺
動せしめてベンドビームに備えられた曲げ金型で前記ワ
ークに折曲げ加工を行う折曲げ加工方法において、ボト
ムダイとトップダイの長手方向の両側の少なくとも一側
に設けたワーク撮像手段によりワーク端面の折曲げ加工
状態を撮像し且つこの撮像した画像に基づいてワーク端
面の折曲げ長さを検出し、この検出された折曲げ長さの
測定値と予め入力された折曲げ長さの目標値とを比較し
て前記測定値を目標値に一致せしめるようワークを移動
せしめてボトムダイとトップダイとによるワークの折曲
げ位置決めを行い、前記測定値が目標値に一致したとき
のワークの位置決めデータをメモリに記憶せしめて蓄積
し、ベンドビームに備えられた曲げ金型で前記ワークに
折曲げ加工を行う際に、前記ワーク撮像手段によりワー
ク端面の曲げ角度を検出し、この検出された曲げ角度の
測定値と予め入力された曲げ角度の目標値とを比較して
前記測定値を目標値に一致せしめるよう折曲げ加工を行
うべくベンドビームとクラウニングの位置制御を行い、
前記測定値が目標値に一致したときのベンドビームの位
置データをメモリに記憶せしめ、前記ベンドビームをワ
ークから離反せしめたときのワークのスプリングバック
量を前記ワーク撮像手段により検出し、前記メモリ内の
ベンドビームの位置データからさらに前記スプリングバ
ック量の分だけ折曲げるべく前記ベンドビームを揺動せ
しめると共にこのときのベンドビームの位置データをメ
モリに記憶して蓄積し、メモリに蓄積された上記のワー
クの位置決めデータとベンドビームの位置データに基づ
いて次のワークの折曲げ加工を行うことを特徴とするも
のである。
【0017】したがって、折曲げ長さの測定値が目標値
に一致するようにワークの折曲げ位置決めが行われて折
曲げ長さの正確な折曲げ加工が行われ、しかもスプリン
グバック量を考慮して曲げ角度の測定値が目標値に一致
するよう折り曲げられ正確な折曲げ加工が行われ、次回
に反映されるためのデータも取得される。また、データ
取り時間の大幅な短縮、不良数の大幅削減、製品の品質
の安定化、新規製品の加工確認時間の大幅短縮、小ロッ
トの生産に対応できるという点で、請求項1記載の作用
と同様である。
【0018】請求項5によるこの発明の折曲げ加工方法
は、請求項3又は請求項4記載の折曲げ加工方法におい
て、前記ワーク撮像手段によるワークの折曲げ後の折曲
げ長さの測定値が予め入力された折曲げ後の折曲げ長さ
の目標値と異なるときは折曲げ前の折曲げ長さの測定値
と折曲げ後の折曲げ長さの測定値との差から伸び値を計
算し、この伸び値を次のワークの折曲げ加工時に折曲げ
前の折曲げ長さの目標値に反映すべくメモリに記憶せし
めることを特徴とするものである。
【0019】したがって、最初の折曲げ加工において真
の伸び値が計算されて次のワークの折曲げ加工時に反映
されるので、次回以降のワークの折曲げ長さは確実に正
確になり、高品質の製品が効率よく生産される。
【0020】請求項6によるこの発明の折曲げ加工シス
テムは、ワークをボトムダイとトップダイとの協働で押
圧固定した状態で、ベンドビームを前後方向に移動する
ベンド前後駆動装置と、ベンドビームを上下方向に移動
するベンド上下駆動装置と、ベンドビームのクラウニン
グ位置を調整するベンドクラウニング装置とを用いて前
記ベンドビームを揺動せしめてベンドビームに備えられ
た曲げ金型でワークに折曲げ加工を行う折曲げ加工機を
備えた折曲げ加工システムにおいて、ボトムダイとトッ
プダイの長手方向の両側の少なくとも一側に、ワークの
折曲げ加工状態を撮像し且つこの撮像した画像に基づい
てワーク端面の曲げ角度及び/又は折曲げ長さの測定値
を検出するワーク撮像手段を設け、予め入力されたワー
クの曲げ角度及び/又は折曲げ長さの目標値と、ワーク
を折曲げたときのベンドビームの位置データを記憶する
メモリを設け、ワーク撮像手段により検出されたワーク
端面の前記測定値と、予め入力された前記目標値とを画
面に表示するワーク端面表示装置を設け、ワーク端面表
示装置に表示されるワーク端面の測定値を前記目標値に
一致せしめるようベンドビームを揺動してワークを折曲
げた後に前記ベンドビームをワークから離反したときに
ワーク撮像手段により検出された測定値と前記目標値と
の差をスプリングバック量として計算し、このスプリン
グバック量の分だけ前記目標値に加算した仮目標値を計
算する演算装置を設け、この演算装置で計算された仮目
標値をワーク端面表示装置に表示せしめる指令を与える
と共にワーク端面表示装置に表示されたワーク端面の測
定値を前記仮目標値に一致せしめるようベンドビームを
揺動してワークを折曲げたときのベンドビームの位置デ
ータをメモリに記憶して蓄積せしめる指令を与える第1
指令部を設け、前記メモリに蓄積されたベンドビームの
位置データに基づいて次のワークの折曲げ加工を行う指
令を与える第2指令部を設けてなることを特徴とするも
のである。
【0021】したがって、請求項1記載の作用と同様で
あり、ワーク撮像手段によりワークの両側の少なくとも
一側の端面が撮像され、曲げ角度や折曲げ長さなどのワ
ークの折曲げ加工状態が検出されるので、特にこの場合
はテスト加工を行わなくともオペレータが画面でワーク
の両側の少なくとも一側の端面の折曲げ加工状態を確認
しながら、手動でワークの適正な折曲げ加工を行える。
折曲げ加工が行われる過程で適正な折曲げ加工のための
データが取得されるので、データ取り時間の大幅な短縮
となり、しかも、テスト加工が行われないので不良数の
大幅削減となる。折曲げ加工毎に取得されるデータはメ
モリに蓄積されて次回の折曲げ加工に反映されるので、
製品の品質の安定化につながる。その結果、新規製品の
加工確認時間の大幅短縮となり、小ロットの生産にも効
率よく対応できる。
【0022】請求項7によるこの発明の折曲げ加工シス
テムは、ワークをボトムダイとトップダイとの協働で押
圧固定した状態で、ベンドビームを前後方向に移動する
ベンド前後駆動装置と、ベンドビームを上下方向に移動
するベンド上下駆動装置と、ベンドビームのクラウニン
グ位置を調整するベンドクラウニング装置とを用いて前
記ベンドビームを揺動せしめてベンドビームに備えられ
た曲げ金型でワークに折曲げ加工を行う折曲げ加工機を
備えた折曲げ加工システムにおいて、ボトムダイとトッ
プダイの長手方向の両側の少なくとも一側のに、ワーク
の折曲げ加工状態を撮像し且つこの撮像した画像に基づ
いてワーク端面の曲げ角度及び/又は折曲げ長さを検出
するワーク撮像手段を設け、予め入力されたワークの曲
げ角度及び/又は折曲げ長さの目標値と、ワークを折曲
げたときのベンドビームの位置データを記憶するメモリ
を設け、ワーク撮像手段により検出されたワーク端面の
測定値と、予め入力された目標値とを比較判断して前記
測定値を目標値に一致せしめるようワークを折曲げるべ
く前記ベンド上下駆動装置、ベンド前後駆動装置、ベン
ドクラウニング装置のうちの該当する装置を駆動制御す
る指令を与える比較判断装置を設け、ベンドビームをワ
ークから離反したときにワーク撮像手段により検出され
た測定値と前記目標値との差をスプリングバック量とし
て計算し、このスプリングバック量の分だけ前記目標値
に加算した仮目標値を計算する演算装置を設け、この演
算装置で計算された仮目標値に対してワーク撮像手段に
より検出されるワーク端面の測定値を一致せしめるべく
さらにワークを折曲げるべくベンド上下駆動装置、ベン
ド前後駆動装置、ベンドクラウニング装置のうちの該当
する装置を駆動制御する指令を与えると共に前記測定値
が仮目標値に一致したときのベンドビームの位置データ
をメモリに記憶して蓄積せしめる指令を与える第1指令
部を設け、前記メモリに蓄積されたベンドビームの位置
データに基づいて次のワークの折曲げ加工を行う指令を
与える第2指令部を設けてなることを特徴とするもので
ある。
【0023】したがって、請求項6記載の作用とほぼ同
様であり、特にこの場合は自動的にワークの適正な折曲
げ加工が行われる点が請求項6記載の作用と異なる。
【0024】請求項8によるこの発明の折曲げ加工シス
テムは、請求項6又は7記載の折曲げ加工システムにお
いて、前記ワーク撮像手段が、ワーク端面までの距離を
検出する距離検出器と、レンズの焦点距離を変化せしめ
るズーム機構と、ワーク端面に焦点位置を合わせて撮像
倍率を一定にするレンズ位置調整機構と、からなること
を特徴とするものである。
【0025】したがって、ワーク端面がワーク撮像手段
により撮像倍率を一定とした状態で撮像されるので、ワ
ーク端面の形状の画像に基づいて曲げ角度や折曲げ長さ
が正確に検出測定される。
【0026】請求項9によるこの発明の折曲げ加工シス
テムは、請求項6〜8のうちのいずれか一つに記載の折
曲げ加工システムにおいて、折曲げ加工機が、トップダ
イ及びボトムダイの長手方向のほぼ中央部に、ほぼ水平
方向で後方に向けて伸縮自在に延伸すると共に折り曲げ
られるワークのフランジ面で押圧可能に設けた上下に2
本の第1検出部材と第2検出部材と、この第1、第2検
出部材のほぼ水平方向の移動位置を測定する第1、第2
位置測定装置と、からなるワーク曲げ角度検出装置を備
えてなることを特徴とするものである。
【0027】したがって、2本の第1、第2検出部材の
先端が折り曲げられるワークのフランジ面により押圧さ
れて移動するときの第1、第2検出部材の位置が第1、
第2位置測定装置により測定されるので、2本の第1、
第2検出部材の先端の位置の差によりワークの曲げ角度
が計算される。これによりワークの中央部の曲げ角度が
測定され、ワークの左右の曲げ角度が撮像手段により測
定されるので、ワークの曲げ角度が高精度に測定される
ことから、ベンドビームはクラウニング装置でより一層
高精度に微調整できるので、ワークの曲げ角度が一様に
曲げ加工される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の折曲げ加工方法及
び折曲げ加工システムの実施の形態について、折曲げ加
工機としての例えばしごき折曲げ機を例にとって図面を
参照して説明する。
【0029】図2及び図3を参照するに、本発明の実施
の形態に係わる折曲げ加工機1は、加工機本体の下部フ
レームとしての例えば下側クランプビーム3が備えられ
ており、この下側クランプビーム3の上部に設けた支持
ブラケット5に枢軸7を支点としてラムとしての例えば
上側クランプビーム9が図2において上下方向(Z軸方
向)へ揺動自在に設けられている。
【0030】下側クランプビーム3の前部(図3におい
て左部)には下部フロントプレート11が画定されてお
り、この下部フロントプレート11の上面には図2にお
いて左右方向(図3においてX軸方向)へ延伸した固定
金型としての例えばボトムダイ13が設けられている。
上側クランプビーム9の前部には上部フロントプレート
15が固定されており、この上部フロントプレート15
の下部にはボトムダイ13と対向した可動金型としての
例えば交換可能なトップダイ17が設けられている。こ
のトップダイ17のほば中央部には図2において2点鎖
線の部分に金型交換ユニット(図示省略)が設けられて
いる。
【0031】また、上部フロントプレート15の上部に
おける上側クランプビーム9上にはボトムダイ13とト
ップダイ17との協働でワークをクランプ・アンクラン
プせしめるラム上下駆動装置19が設けられている。
【0032】このラム上下駆動装置19としては、偏心
部としての例えばクランプ用偏心カム21を備えたクラ
ンプ用クランク軸23が図2において左右方向(X軸方
向)に延伸された状態でクランク軸用ブラケット25を
介して上側クランプビーム9の上に軸承されている。
【0033】クランプ用クランク軸23は図2において
右側のクランク軸用ブラケット25の側面に設けたクラ
ンプ用回転駆動手段としての例えばクランプ用サーボモ
ータ27の出力軸に図示せざるモータブレーキ付きギヤ
機構を介して回転駆動されるべく連結されている。した
がって、クランプ用クランク軸23のクランプ用偏心カ
ム21はほぼ垂直面で回転されることとなる。
【0034】図2ないしは図4を参照するに、クランプ
用偏心カム21にはクランプアーム29の上端が枢軸3
1で軸承されていると共にクランプアーム29の下端が
下部フロントプレート11に揺動支点としての例えば揺
動軸33でもって装着されている。
【0035】上記構成により、クランプ用サーボモータ
27を駆動せしめると、ギヤ機構を介してクランプ用ク
ランク軸23のクランプ用偏心カム21が回転される。
このクランプ用偏心カム21の回転によりクランプアー
ム29が揺動軸33を支点として揺動される。したがっ
て、クランプ用偏心カム21の回転により上部フロント
プレート15が昇降するのでトップダイ17が上昇され
ることになり、ワークWがボトムダイ13とトップダイ
17との間にクランプ・アンクランプされる。
【0036】図3及び図6を参照するに、下側クランプ
ビーム3の上部の支持ブラケット5にはベンドビーム4
5を前後方向に駆動せしめるベンド前後駆動装置35が
設けられており、ベンド前後駆動装置35としては本実
施の形態では図6に示されているように3個の偏心部3
7を備えた水平駆動用偏心軸39(A軸)がX軸方向へ
延伸された状態で軸承されており、この水平駆動用偏心
軸39は水平駆動用サーボモータ41に連動連結されて
いる。
【0037】また、水平駆動用偏心軸39の各偏心部3
7には伝達リンク43が前後方向(Y軸方向)へ揺動自
在に設けられており、3個の伝達リンク43の前端部に
はベンドビーム45の後端部がベンドクラウニング装置
47を構成する連結軸49又は連結クランク軸51(ク
ラウニング軸)を介して連結されており、連結軸49及
び連結クランク軸51は下側クランプビーム3の上面を
水平方向に移動自在なピンブラケット53に支承されて
いる。
【0038】図3を参照するに、上記のベンドビーム4
5の図3において左側にはX軸方向へ延伸した前記ベン
ドビーム45の一部を構成する曲げ型ホルダ55がガイ
ド部材57を介して昇降自在に取り付けられている。上
記曲げ型ホルダ55にはワークWの突出部を上方向へ折
り曲げる上曲げ型59と、ワークWの突出部を下方向へ
折り曲げる下曲げ型61が上下に離隔して設けられてい
る。なお、上記上曲げ型59と下曲げ型61はX軸方向
へ延伸されている。
【0039】図5及び図6を参照するに、上記のベンド
ビーム45のベンドクラウニング装置47は、曲げ線B
Lに対するベンドビーム45に備えられた上下曲げ金型
59,61の前後方向の傾き位置を微調整するための装
置であり、3個の伝達リンク43のうちの図6において
中央の伝達リンク43は連結軸49で連結され、左右の
伝達リンク43は連結クランク軸51で連結されてい
る。図6において左側の連結クランク軸51はピンブラ
ケット53に取り付けられた左クラウニング用モータ6
3で回転駆動され、右側の連結クランク軸51はピンブ
ラケット53に取り付けられた右クラウニング用モータ
65で回転駆動される。
【0040】したがって、曲げ線BLに対する上下曲げ
金型59,61の前後方向の傾き位置は、左右の伝達リ
ンク43の連結クランク軸51が左、右クラウニング用
モータ65で回転駆動されることにより微調整される。
【0041】より詳しくは、折曲げ加工前の無負荷状態
では図6に示されているように曲げ線BLと上下曲げ金
型59,61の位置はほぼ平行な状態にあるが、折曲げ
加工時の負荷状態では図7に示されているようにワーク
Wの曲げ線BLと上下曲げ金型59,61の位置が平行
となっていないために図9(A),(B)に示されてい
るようにワークWの曲げ角度にずれが生じてしまう。こ
のずれを解消するために、左、右クラウニング用モータ
65の回転駆動により図8の実線に示されているように
曲げ線BLと上下曲げ金型59,61の位置がほぼ平行
となるように微調整されることによってワークWの長手
方向に一様な曲げ角度が得られる。
【0042】上記曲げ型ホルダ55を上下方向(Z軸方
向)へ揺動させるベンド上下駆動装置67としては、下
側クランプビーム3に偏心部としての例えばベンド用偏
心カム69を備えたベンド用クランク軸71(D軸)が
ベンド用回転駆動手段としての例えばベンド用サーボモ
ータ73により回転駆動されるように構成されており、
図3及び図4に示されているように曲げ型ホルダ55の
下部に設けた上下動アーム75の下端部がベンド用偏心
カム69に軸承されている。
【0043】図4を参照するに、ベンド用クランク軸7
1の軸端には従動ギヤ77が設けられており、この従動
ギヤ77に噛合する駆動ギヤ79がベンド用サーボモー
タ73の駆動軸に設けられている。
【0044】上記構成により、ベンド用サーボモータ7
3によりベンド用クランク軸71が回転駆動されると曲
げ型ホルダ55が上方向へ揺動して、上曲げ型59の先
端部の高さ位置がボトムダイ13の上面の高さ位置とほ
ぼ同じにする。また、ワークWがボトムダイ13上の所
定位置に位置決めされると共に、クランプ用サーボモー
タ27を適宜に操作してクランプ用クランク軸23が回
転駆動されてワークWが挟圧固定される。
【0045】ワークWが挟圧固定された状態のもとで、
ベンド用サーボモータ73を適宜に操作して曲げ型ホル
ダ55、上曲げ型59が上方向へ更に揺動されることに
より、ワークWにおけるトップダイ17、ボトムダイ1
3から後方向へ突出した突出部が、上方向へ折り曲げら
れる。
【0046】なお、ワークWの突出部が下方向に折り曲
げられるときには、下曲げ型61とボトムダイ13のク
リアランスが調節され、ベンド用サーボモータ73によ
りベンド用クランク軸71が回転駆動されて曲げ型ホル
ダ55が下方向へ揺動して、下曲げ型61が下方へ揺動
されて折り曲げられる。
【0047】再び図2を参照するに、下側クランプビー
ム3には、折曲げ加工されるワークWの端面形状を撮像
してこの撮像された画像に基づいて曲げ角度及び折曲げ
長さを測定するワーク撮像手段としての例えばCCDカ
メラ81がボトムダイ13とトップダイ17の長手方向
の両側に位置して設けられている。つまり、照明装置8
3の照明によりCCDカメラ81で撮像された画像は画
像処理装置85に入力され、この画像処理装置85を経
てCRTなどのワーク端面表示装置87により表示して
オペレータがモニタできるように構成されている。
【0048】なお、ワーク端面表示装置87にはベンド
ビーム45の水平駆動用偏心軸39(A軸)とベンド用
クランク軸71(D軸)とを回転駆動せしめて曲げ金型
の位置を移動せしめるための手動モードと自動モードに
切り換えられるように構成されており、図12に示され
ているように手動パルサー89が設けられており、ま
た、ベンドビーム45のクラウニング量を調整するため
の左クラウニング釦91と右クラウニング釦93、さら
にワークを折曲げ加工したときのベンドビーム45の位
置データを後述する制御装置95のメモリ97に登録す
るための登録ボタン99が設けられている。上記の手動
パルサー89、左右クラウニング釦93、登録ボタン9
9はそれぞれ後述する制御装置95に接続されている。
【0049】図10を参照するに、CCDカメラ81に
は、ワークWの端面までの距離を測定する距離検出器と
しての例えば距離センサ101と、レンズの焦点距離を
変化せしめるズーム機構103及びワークWの端面に焦
点位置を合わせるためのレンズ位置調整機構105を備
えた光学レンズ107と、ズーム機構103及びレンズ
位置調整機構105を制御するレンズ制御回路109が
設けられている。これにより、CCDカメラ81のレン
ズの焦点は自動的にワークWの端面の位置に合わされる
ので、CCDカメラ81の撮像倍率を一定とした状態で
ワークWの端面の形状が撮像される。このワークWの端
面形状の画像に基づいて「曲げ角度」及び「折曲げ長
さ」が正確に検出測定される。
【0050】図11を参照するに、制御装置95として
は、中央処理装置としての例えばCPU111に、ワー
クWの材質や板厚、形状、曲げ角度、折曲げ寸法、折曲
げ方向、加工プログラムなどのデータを入力するための
キーボードなどの入力装置113と、CRTディスプレ
イなどの表示装置115と、入力装置113から入力さ
れるデータや、ワークを折曲げ加工したときのベンドビ
ーム45の位置データなどを記憶するメモリ97が接続
されている。
【0051】さらに、CPU111には、CCDカメラ
81により測定されたワークの折曲げ特性値としての例
えば曲げ角度や折曲げ寸法の測定値と、予め入力された
ワークWの折曲げ加工の目標値とを比較判断して測定値
を目標値に一致せしめるようワークWを折曲げ加工すべ
くベンド上下駆動装置67、ベンド前後駆動装置35、
ベンドクラウニング装置47を駆動制御する指令を与え
る比較判断装置117が電気的に接続されている。
【0052】さらに、CPU111には、スプリングバ
ック後のCCDカメラ81によるワークWの測定角度と
目標角度との差をスプリングバック量として計算する演
算装置119が接続されている。
【0053】さらに、CPU111には、CCDカメラ
81により測定されたワークの曲げ角度に基づいて折曲
げ加工後のワークWにスプリングバック量があるか否か
を判断すると共にワークWにスプリングバック量がある
ときにこのスプリングバック量の分だけさらにワークW
を折曲げ加工すべくベンド上下駆動装置67、ベンド前
後駆動装置35、ベンドクラウニング装置47を駆動制
御する指令を与える第1指令部121が接続されてい
る。
【0054】さらに、CPU111には、メモリ97に
記憶されたベンドビーム45の位置データに基づいて次
のワークの折曲げ加工を行う指令を与える第2指令部1
23が接続されている。
【0055】上記構成による作用について、手動モード
にて折曲げ加工が行われる場合について図1のフローチ
ャート図を参照して説明する。
【0056】ワークの材質、板厚、形状寸法、曲げ寸
法、曲げ角度、曲げ方向、折曲げ手順などの加工プログ
ラムが作成され、予め制御装置95に入力装置113に
より入力されてメモリ97に記憶されている(ステップ
S1)。
【0057】加工すべきワークWは、例えば板状のワー
クWを上下からクランプし、且つこのクランプしたワー
クWを旋回自在及び移動位置決め自在のマニピュレータ
(図示省略)により折曲げ加工機1の折曲げ位置に位置
決めされてから、トップダイ17が下降されてボトムダ
イ13との協働により挟圧固定される(ステップS
2)。
【0058】製品の展開長データを基にして、CCDカ
メラ81のズーム機構103によりフォーカスポジッシ
ョニングが行われる。ワークの側面から照明装置83の
光が当てられ、ワークの側面で反射される光によりワー
クの端面をCCDカメラ81で撮像される。CCDカメ
ラ81で撮像された画像は画像処理装置85を経てワー
ク端面表示装置87に表示される(ステップS3)。
【0059】ワーク端面表示装置87の画面にはステッ
プS1における入力値の目標角度(0〜135°)の目
標角度ラインSLが表示される。図12では2点鎖線の
ように曲げ角度が90°に目標角度ラインSLが表示さ
れている。手動パルサー89がオペレータにより旋回さ
れながらベンドビーム45のD軸、A軸を駆動せしめて
曲げ加工が行われる。このとき、ワークWは目標角度に
なるように、つまり、図13に示されているようにワー
クWのフランジ面が目標角度ラインSLに重なるまでベ
ンドビーム45により追い込まれる。
【0060】また、CCDカメラ81にて測定検出した
「曲げ角度」が、逐次、オペレータにより直接入力され
て画面上に表示しても構わない。
【0061】なお、上記のようにワークWのフランジ面
が目標角度ラインSLに重なるように手動パルサー89
が旋回させていく際に、図16に示されているようにワ
ークWの右、左にて曲げ角度に差(θ≠θ)が生じ
てしまう場合がある。この現象は、ワークWがオフセッ
トされて折曲げ加工が行われたり、また特にR曲げ加工
が行われるときに顕著に左右差が生じることがある。
【0062】このとき、例えば右側の曲げ角度θが左
側の曲げ角度θより大きい場合(θ>θ)は、角
度のきつい方(θ)の左クラウニング釦91を押し
て、所定量、手動パルサー89を旋回させることにより
クラウニングがかけられて左右の角度差を解消せしめる
ことができる。このクラウニング量も制御装置95のメ
モリ97内へ登録されることとなる(ステップS4及び
S5)。
【0063】ステップS5においてワークWのフランジ
面が目標角度ラインSLに重なった時点で、オペレータ
がワーク端面表示装置87の登録ボタン99を押すこと
により、ベンドビーム45の現在位置の測定値が制御装
置95のメモリ97に記憶される(ステップS6)。
【0064】次いで、図14に示されているように、オ
ペレータは手動パルサー89を旋回してベンドビーム4
5がワークWから離れるまで後退せしめると、スプリン
グバックで戻ったときのワークWの曲げ角度がCCDカ
メラ81により測定される(ステップS7及びS8)。
【0065】このとき、ワークWのスプリングバック
(SB)量が殆どないためにワークWのフランジ面が目
標角度ラインSLに重なっている場合には、オペレータ
がワーク端面表示装置87の登録ボタン99を押すこと
により、ワークWを目標角度にするためのベンドビーム
45の最終座標位置のデータが制御装置95のメモリ9
7に登録される(ステップS9及びS10)。
【0066】ステップS9において、図14に示されて
いるようにワークWのSB量Δθがある場合には、演算
装置119によりCCDカメラ81で測定されたスプリ
ングバック後のワークWの測定曲げ角度と目標角度との
角度差がSB量Δθとして計算される(ステップS1
2)。さらに、この計算されたSB量Δθの分が目標角
度90°に対して付加した仮目標角度(90°−Δθ)
が演算装置119により計算されて仮目標角度が図15
に示されているように仮目標ラインTLとして画面上に
表示される(ステップS13)。
【0067】再びステップS4に戻って、ワークWのフ
ランジ面が図15に示されているように仮目標ラインT
Lに重なるまでベンドビーム45により追い込まれるよ
うに曲げ加工が行われる(ステップS13からS4
へ)。
【0068】なお、ステップS5において予めSB量Δ
θが判明している場合は、目標角度90°に対してSB
量Δθの分だけ付加した仮目標ラインTL(90°−Δ
θ)が設定されることとなり、この設定された仮目標ラ
インTL(90°−Δθ)にフランジ面が重なるように
ベンドビーム45により追い込まれる。
【0069】再びステップS5〜S9の工程を経て、ス
テップS9において図15の2点鎖線に示されているよ
うにワークWのフランジ面が目標角度ラインSLに重な
っている場合には、オペレータがワーク端面表示装置8
7の登録ボタン99を押すことにより、ワークWが目標
角度になるためのベンドビーム45の最終座標位置のデ
ータが制御装置95のメモリ97に記憶される。次回の
折曲げ加工時にはこの登録された最終座標位置のデータ
に基づいてベンドビーム45が作動することとなる(ス
テップS9及びS10)。
【0070】次の曲げフランジがある場合には、再びス
テップS2へ戻って曲げ位置決めが行われる。次の曲げ
フランジがない場合には折曲げ加工終了となる(ステッ
プS11)。
【0071】以上のように、テスト加工を行わなくと
も、オペレータが画面でワークの両側端面の折曲げ加工
状態を確認しながら、手動でワークの適正な折曲げ加工
を行えるので不良数の大幅削減となる。この過程で適正
な折曲げ加工のためのデータが取得されるので、データ
取り時間の大幅な短縮となる。また、折曲げ加工毎に取
得されるデータはメモリに蓄積されて次回の折曲げ加工
に反映されるので、製品の品質の安定化につながる。
【0072】上記の実施の形態では、オペレータが手動
モードにてワーク端面表示装置87の画面を見ながら左
右の両端の曲げ角度を目標角度に追い込んでいく場合に
ついて説明したが、自動モードに切り換えて自動的に行
うことができる。基本的には手動モードのステップと同
様であるので、異なる点を中心に自動モードの作用につ
いて簡単に説明する。
【0073】CCDカメラ81により検出し測定された
ワークWの左右の曲げ角度情報に基づいて、D軸、A
軸、クラウニング軸がすべて自動にて制御されて目標角
度に追い込むようにベンドビーム45が揺動される。
【0074】ステップS3〜S6においては、比較判断
装置117によって、CCDカメラ81で測定される測
定曲げ角度が予め入力された目標角度に一致するように
ベンドビーム45が駆動制御され、一致した時点で自動
的にベンドビーム45の位置座標がメモリ97に登録さ
れる。
【0075】ステップS7〜S9においては、ベンドビ
ーム45がワークWから後退した後に、ワークWの左右
端面がCCDカメラ81により検出し測定されて、この
測定されたワークWの左右の測定曲げ角度と目標角度と
の差がSB量Δθとして演算装置119により自動的に
計算される。
【0076】ステップS9、S12及びS13において
は、第1指令部121によりSB量Δθがあるか否かを
判断されて、SB量Δθが殆どない場合はステップS1
0及びS11へ移行し、SB量Δθがある場合は上記の
メモリ97に登録されたベンドビーム45の位置座標か
らさらにSB量Δθの分だけ追い込んで折り曲げられ
る。
【0077】また、他の実施の形態としては、トップダ
イ17及びボトムダイ13のうちの長手方向の中央部に
ワーク曲げ角度検出装置125を設けることができる。
トップダイ17及びボトムダイ13のいずれの場合も同
様の構造であるので、トップダイ17に設けられたワー
ク曲げ角度検出装置125について説明する。
【0078】図17を参照するに、ワーク曲げ角度検出
装置125は、トップダイ17の後方側に検出装置収納
穴127がほぼ水平方向に向けて設けられており、この
検出装置収納穴127内に上下に2本の第1,第2検出
部材としての例えば第1、第2検出ピン129,131
が後方に向けてスプリング133などの弾性部材により
伸縮自在に延伸されており、この第1、第2検出ピン1
29,131のほぼ水平方向の移動位置を測定する第
1,第2位置検出装置としての例えば第1、第2位置セ
ンサ135,137が設けられている。なお、第1、第
2位置センサ135,137は制御装置95に接続され
ている。
【0079】上記構成により、ワークWが折り曲げられ
てワークWのフランジ面が2本の第1、第2検出ピン1
29,131の先端に接触し、これらの2本の第1、第
2検出ピン129,131がワークWのフランジ面によ
り押圧されて移動するときの第1検出ピン129の位置
が第1位置センサ135により測定され、第2検出ピン
131の位置が第2位置センサ137により測定され
る。したがって、2本の第1、第2検出ピン129,1
31の先端の位置の差によりワークWの曲げ角度が計算
される。
【0080】したがって、ワークWの中央部の曲げ角度
がワーク曲げ角度検出装置125で測定され、ワークW
の左右の曲げ角度はCCDカメラ81により測定される
ので、ワークWの曲げ角度が高精度に測定される。この
高精度に測定されたワークWの曲げ角度に基づいてベン
ドビーム45がベンドクラウニング装置47によってよ
り一層高精度に微調整可能となるので、ワークの曲げ角
度を高精度に一様に曲げ加工可能となる。
【0081】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。上述した実施の形態ではワークの折曲げ特性値
として曲げ角度の測定と補正について説明されている
が、ワークの折曲げ特性値してフランジ長さの測定と補
正について説明する。
【0082】図18及び図19を参照するに、加工すべ
きワークWは、前述した実施の形態のステップS2で説
明されているようにマニピュレータによりクランプされ
てから移動されて折曲げ加工機1の折曲げ位置に位置決
めされてから、トップダイ17とボトムダイ13との協
働により挟圧固定される(ステップS21)。
【0083】このワークWは、CCDカメラ81のズー
ム機構103によるズーム倍率及びワークWの端面との
距離情報に基づいて左側のフランジ長さL値と右側の
フランジ長さL値が検出され測定される。この左右フ
ランジ長さL,L値は図19に示されているように
トップダイ17とボトムダイ13の右側(後方側)の先
端部からベンドビーム45の方向(後方側)へ突出して
いる長さである(ステップS22)。
【0084】上記の検出測定された測定値としての左右
フランジ長さL,L値は、前述した実施の形態の制
御装置95の比較判断装置117により、予め加工プロ
グラムに入力されている目標値としての目標長さL
と同じか否かを比較判断される(ステップS23)。
【0085】なお、比較判断装置117には、折曲げ加
工前におけるワーク位置決め時のフランジ長さの測定値
が目標値に一致しているか否かを比較判断して、測定値
が目標値と異なっているときはワークWをアンクランプ
してから測定値を目標値に合わせるべくマニピュレータ
を移動せしめる指令を与える機能が備えられている。
【0086】したがって、目標長さL値と異なってい
る場合は、ステップS24に移行されてトップダイ17
とボトムダイ13との挟圧されているワークWが再度ア
ンクランプされた後に、マニピュレータにより旋回又は
移動による位置決め動作が再度行われて目標長さL
となるように補正され、トップダイ17とボトムダイ1
3でクランプされ再位置決めされる(ステップS24〜
S26)。
【0087】再び、ステップS22へ移行し、CCDカ
メラ81によりワークWの左側のフランジ長さL値と
右側のフランジ長さL値が検出測定され、ステップS
23にて比較判断装置117により目標長さL値と同
じか否かを比較判断される。目標長さL値と異なって
いる場合は、再びステップS24〜S26が繰り返され
るが、ステップS23にて目標長さL値と同じであっ
た場合は、ステップS27に移行されて折曲げ加工機1
により曲げ加工が行われる(ステップS27)。
【0088】次に、折曲げ加工後のワークWの伸び値の
検出によるワークWの位置決め補正について説明する。
【0089】ステップS27にて折曲げ加工後のワーク
Wのフランジ長さL値が、CCDカメラ81のズーム
機構103によるズーム倍率及びワークWの端面との距
離情報に基づいて検出される(ステップS28)。
【0090】上記の検出測定された測定値としてのフラ
ンジ長さL値は、前述した実施の形態の制御装置95
の比較判断装置117により、予め加工プログラムに入
力されている目標値としての折曲げ加工後の目標長さL
値と同じか否かを比較判断される(ステップS2
9)。
【0091】さらに、比較判断装置117には、折曲げ
加工後のフランジ長さの測定値が目標値に一致している
か否かを比較判断して、測定値が目標値と異なっている
ときは前述した実施の形態の演算装置119で真の伸び
値ΔLを計算し、次回のワークWの折曲げ加工に真の伸
び値ΔLを反映してワーク位置決め時のフランジ長さの
目標値を更新せしめる指令を与える機能が備えられてい
る。
【0092】折曲げ加工後のフランジ長さL値が目標
長さL値と同じであった場合は、真の伸び値により折
曲げ加工されたのでワーク位置決め時のフランジ長さの
目標長さL値はそのままで良いこととなる。
【0093】折曲げ加工後のフランジ長さL値が目標
長さL値と異なっている場合は、真の伸び値ΔLが演
算装置119により計算される。
【0094】例えば、目標長さL値が10mmに対してフ
ランジ長さL値が図20に示されているように11mmと
測定された場合は、真の伸び値ΔLが計算される。折曲
げ加工前のワーク位置決め時のフランジ長さL値が9.
5mmであるとすると、真の伸び値ΔLは1.5mm(ΔL=L
−L=11 mm−9.5 mm)となる。(ステップS3
0)。
【0095】この真の伸び値ΔL(1.5mm)は制御装置
95のメモリ97に記憶されることとなる(ステップS
31)。
【0096】次回のワークWのワーク位置決め時のフラ
ンジ長さの目標長さL値が上記の真の伸び値ΔLに基
づいて補正される。つまり、補正される目標長さL
は図21に示されているように8.5mm(=L−ΔL=1
0 mm−1.5 mm)となり、制御装置95のメモリ97に更
新して記憶されることとなり、次回のワークWの折曲げ
加工時にはステップS23に反映される。次回以降の製
品のフランジ長さは目標値のL値となり、高品質の製
品が効率よく生産される。
【0097】なお、この発明は前述した実施の形態に限
定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他
の態様で実施し得るものである。撮像手段としてのCC
Dカメラ81を左右両側の一側だけに設けるようにして
も対応可能である。
【0098】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明か
ら理解されるように、請求項1の発明によれば、ワーク
撮像手段によりワークの両側の少なくとも一側の端面を
撮像するので、曲げ角度や折曲げ長さなどのワークの折
曲げ加工状態を検出できる。テスト加工を行わなくとも
ワーク撮像手段の検出データに基づいてワークの適正な
折曲げ加工を行えると共にこの折曲げ加工が行われる過
程で適正な折曲げ加工のためのデータを取得できるの
で、データ取り時間の大幅な短縮を図ることができる。
しかも、テスト加工が行われないので不良数の大幅削減
を図ることができる。折曲げ加工毎に取得されるデータ
をメモリに蓄積して次回の折曲げ加工に反映できるの
で、製品の品質の安定化を図ることができる。また、新
規製品の加工確認時間を大幅短縮でき、小ロットの生産
にも効率よく対応できる。
【0099】請求項2の発明によれば、ワーク撮像手段
によりワークの曲げ角度が検出されるときは、曲げ角度
の測定値が目標値に一致するよう折り曲げられた後にベ
ンドビーム側から離反したときに生じるワークのスプリ
ングバック量のデータも正確に取得できるので、このス
プリングバック量を考慮した正確な折曲げ加工を行うこ
とができる。また、請求項1記載の効果と同様に、デー
タ取り時間の大幅な短縮、不良数の大幅削減、製品の品
質の安定化、新規製品の加工確認時間の大幅短縮を図る
ことができ、小ロットの生産に対応できる。
【0100】請求項3の発明によれば、ワーク撮像手段
によりワークの折曲げ長さが検出されるときは、折曲げ
長さの測定値が目標値に一致するようにワークの折曲げ
位置決めが行われるので正確な折曲げ加工が行われ、次
回に反映されるためのデータも取得される。また、請求
項1記載の効果と同様に、データ取り時間の大幅な短
縮、不良数の大幅削減、製品の品質の安定化、新規製品
の加工確認時間の大幅短縮を図ることができ、小ロット
の生産に対応できる。
【0101】請求項4の発明によれば、折曲げ長さの測
定値を目標値に一致するようにワークの折曲げ位置決め
が行われて折曲げ長さの正確な折曲げ加工を行うことが
でき、しかもスプリングバック量を考慮して曲げ角度の
測定値を目標値に一致するよう折り曲げられて正確な折
曲げ加工を行うことができ、次回に反映されるためのデ
ータも取得される。また、請求項1記載の効果と同様
に、データ取り時間の大幅な短縮、不良数の大幅削減、
製品の品質の安定化、新規製品の加工確認時間の大幅短
縮を図ることができ、小ロットの生産に対応できる。
【0102】請求項5の発明によれば、最初の折曲げ加
工において真の伸び値を計算して次のワークの折曲げ加
工時に反映できるので、次回以降のワークの折曲げ後の
折曲げ長さを確実に正確にでき、高品質の製品を効率よ
く生産できる。
【0103】請求項6の発明によれば、請求項1記載の
効果と同様であり、ワーク撮像手段によりワークの両側
端面を撮像し、曲げ角度や折曲げ長さなどのワークの折
曲げ加工状態を検出できるので、特にこの場合はテスト
加工を行わなくともオペレータにより画面でワークの両
側端面の折曲げ加工状態を確認しながら、手動でワーク
の適正な折曲げ加工を行うことができる。この折曲げ加
工が行われる過程で適正な折曲げ加工のためのデータを
取得できるので、データ取り時間の大幅な短縮を図るこ
とができる。しかも、テスト加工が行われないので不良
数の大幅削減を図れる。折曲げ加工毎に取得されるデー
タをメモリに蓄積して次回の折曲げ加工に反映できるの
で、製品の品質の安定化を図ることができる。また、新
規製品の加工確認時間を大幅短縮でき、小ロットの生産
にも効率よく対応できる。
【0104】請求項7の発明によれば、特にこの場合は
自動的にワークの適正な折曲げ加工を行える点で異なる
が、請求項6記載の効果とほぼ同様である。
【0105】請求項8の発明によれば、ワーク撮像手段
による撮像倍率を一定とした状態でワーク端面を撮像で
きるので、ワーク端面の形状の画像に基づいて曲げ角度
や折曲げ長さを正確に検出測定できる。
【0106】請求項9の発明によれば、2本の第1、第
2検出部材の先端が折り曲げられるワークのフランジ面
により押圧されて移動するときの第1、第2検出部材の
位置を第1、第2位置測定装置により測定できるので、
2本の第1、第2検出部材の先端の位置の差によりワー
クの曲げ角度を計算できる。これによりワークの中央部
の曲げ角度を測定でき、ワークの左右の曲げ角度を撮像
手段により測定できるので、ワークの曲げ角度を高精度
に測定できる。したがって、ベンドビームはクラウニン
グ装置でより一層高精度に微調整できるので、ワークの
曲げ角度を一様に曲げ加工できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の折曲げ加工システムのフ
ローチャート図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すもので、折曲げ加工
機の正面図である。
【図3】本発明の実施の形態を示すもので、折曲げ加工
機の背面から見た斜視図である。
【図4】折曲げ加工機を部分的に示す概略的な左側面図
である。
【図5】ベンドクラウニング装置を部分的に示す斜視図
である。
【図6】曲げ加工前のベンドクラウニング装置の状態を
説明する平面図である。
【図7】クラウニングを動作しないときのベンドクラウ
ニング装置の平面図である。
【図8】クラウニングを動作したときのベンドクラウニ
ング装置の平面図である。
【図9】(A)は図7の矢視A−A線の断面図で、
(B)は図7の矢視B−B線の断面図である。
【図10】CCDカメラのレンズ焦点を合わせるための
制御機構を示す概略説明図である。
【図11】制御装置の構成ブロック図である。
【図12】ワーク端面表示装置の画像での折曲げ加工状
態を示す説明図である。
【図13】ワーク端面表示装置の画像での折曲げ加工状
態を示す説明図である。
【図14】ワーク端面表示装置の画像での折曲げ加工状
態を示す説明図である。
【図15】ワーク端面表示装置の画像での折曲げ加工状
態を示す説明図である。
【図16】ワーク端面表示装置の画像での折曲げ加工状
態を示す説明図である。
【図17】本発明の他の実施の形態のワーク曲げ角度検
出装置の概略的な説明図である。
【図18】本発明の他の実施の形態の折曲げ加工システ
ムのフローチャート図である。
【図19】本発明の他の実施の形態の折曲げ加工時の概
略的な説明図である。
【図20】本発明の他の実施の形態の折曲げ加工時の概
略的な説明図である。
【図21】本発明の他の実施の形態の折曲げ加工時の概
略的な説明図である。
【図22】従来の折曲げ加工システムのフローチャート
図である。
【符号の説明】
1 折曲げ加工機 13 ボトムダイ 17 トップダイ 19 ラム上下駆動装置 35 ベンド前後駆動装置 45 ベンドビーム 47 ベンドクラウニング装置 67 ベンド上下駆動装置 81 CCDカメラ(ワーク撮像手段) 87 ワーク端面表示装置 95 制御装置 97 メモリ 117 比較判断装置 119 演算装置 121 第1指令部 123 第2指令部 125 ワーク曲げ角度検出装置 129 第1検出ピン(第1検出部材) 131 第2検出ピン(第2検出部材) 135 第1位置センサ(第1位置測定装置) 137 第2位置センサ(第2位置測定装置)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークをボトムダイとトップダイとの協
    働で押圧固定した状態で、ベンドビームのクラウニング
    位置を調整せしめると共にベンドビームを前後方向、上
    下方向に揺動せしめてベンドビームに備えられた曲げ金
    型で前記ワークに折曲げ加工を行う折曲げ加工方法にお
    いて、 ボトムダイとトップダイの長手方向の両側の少なくとも
    一側に設けたワーク撮像手段によりワーク端面の折曲げ
    加工状態を撮像し、この撮像した画像に基づいてワーク
    端面の曲げ加工状態を予め入力された目標値に一致せし
    めるよう折曲げ加工を行うべくベンドビームとクラウニ
    ングの位置制御を行い、前記ワーク端面の曲げ加工状態
    が目標値に一致したときのベンドビームの位置データを
    メモリに記憶して蓄積せしめ、この蓄積されたベンドビ
    ームの位置データに基づいて次のワークの折曲げ加工を
    行うことを特徴とする折曲げ加工方法。
  2. 【請求項2】 ワークをボトムダイとトップダイとの協
    働で押圧固定した状態で、ベンドビームのクラウニング
    位置を調整せしめると共にベンドビームを前後方向、上
    下方向に揺動せしめてベンドビームに備えられた曲げ金
    型で前記ワークに折曲げ加工を行う折曲げ加工方法にお
    いて、 ボトムダイとトップダイの長手方向の両側の少なくとも
    一側に設けたワーク撮像手段によりワーク端面の折曲げ
    加工状態を撮像し且つこの撮像した画像に基づいてワー
    ク端面の曲げ角度を検出し、 この検出された曲げ角度の測定値と予め入力された曲げ
    角度の目標値とを比較して前記測定値を目標値に一致せ
    しめるよう折曲げ加工を行うべくベンドビームとクラウ
    ニングの位置制御を行い、前記測定値が目標値に一致し
    たときのベンドビームの位置データをメモリに記憶せし
    め、 前記ベンドビームをワークから離反せしめたときのワー
    クのスプリングバック量を前記ワーク撮像手段により検
    出し、 前記メモリ内のベンドビームの位置データからさらに前
    記スプリングバック量の分だけ折曲げるべく前記ベンド
    ビームを揺動せしめると共にこのときのベンドビームの
    位置データをメモリに記憶して蓄積し、 この蓄積されたベンドビームの位置データに基づいて次
    のワークの折曲げ加工を行うことを特徴とする折曲げ加
    工方法。
  3. 【請求項3】 ワークをボトムダイとトップダイとの協
    働で押圧固定した状態で、ベンドビームのクラウニング
    位置を調整せしめると共にベンドビームを前後方向、上
    下方向に揺動せしめてベンドビームに備えられた曲げ金
    型で前記ワークに折曲げ加工を行う折曲げ加工方法にお
    いて、 ボトムダイとトップダイの長手方向の両側の少なくとも
    一側に設けたワーク撮像手段によりワーク端面の折曲げ
    加工状態を撮像し且つこの撮像した画像に基づいてワー
    ク端面の折曲げ長さを検出し、 この検出された折曲げ長さの測定値と予め入力された折
    曲げ長さの目標値とを比較して前記測定値を目標値に一
    致せしめるようワークを移動せしめてボトムダイとトッ
    プダイとによるワークの折曲げ位置決めを行い、前記測
    定値が目標値に一致したときのワークの位置決めデータ
    をメモリに記憶せしめて蓄積し、 この蓄積されたワークの位置決めデータに基づいて次の
    ワークの折曲げ加工を行うことを特徴とする折曲げ加工
    方法。
  4. 【請求項4】 ワークをボトムダイとトップダイとの協
    働で押圧固定した状態で、ベンドビームのクラウニング
    位置を調整せしめると共にベンドビームを前後方向、上
    下方向に揺動せしめてベンドビームに備えられた曲げ金
    型で前記ワークに折曲げ加工を行う折曲げ加工方法にお
    いて、 ボトムダイとトップダイの長手方向の両側の少なくとも
    一側に設けたワーク撮像手段によりワーク端面の折曲げ
    加工状態を撮像し且つこの撮像した画像に基づいてワー
    ク端面の折曲げ長さを検出し、 この検出された折曲げ長さの測定値と予め入力された折
    曲げ長さの目標値とを比較して前記測定値を目標値に一
    致せしめるようワークを移動せしめてボトムダイとトッ
    プダイとによるワークの折曲げ位置決めを行い、前記測
    定値が目標値に一致したときのワークの位置決めデータ
    をメモリに記憶せしめて蓄積し、 ベンドビームに備えられた曲げ金型で前記ワークに折曲
    げ加工を行う際に、前記ワーク撮像手段によりワーク端
    面の曲げ角度を検出し、 この検出された曲げ角度の測定値と予め入力された曲げ
    角度の目標値とを比較して前記測定値を目標値に一致せ
    しめるよう折曲げ加工を行うべくベンドビームとクラウ
    ニングの位置制御を行い、前記測定値が目標値に一致し
    たときのベンドビームの位置データをメモリに記憶せし
    め、 前記ベンドビームをワークから離反せしめたときのワー
    クのスプリングバック量を前記ワーク撮像手段により検
    出し、 前記メモリ内のベンドビームの位置データからさらに前
    記スプリングバック量の分だけ折曲げるべく前記ベンド
    ビームを揺動せしめると共にこのときのベンドビームの
    位置データをメモリに記憶して蓄積し、 メモリに蓄積された上記のワークの位置決めデータとベ
    ンドビームの位置データに基づいて次のワークの折曲げ
    加工を行うことを特徴とする折曲げ加工方法。
  5. 【請求項5】 前記ワーク撮像手段によるワークの折曲
    げ後の折曲げ長さの測定値が予め入力された折曲げ後の
    折曲げ長さの目標値と異なるときは折曲げ前の折曲げ長
    さの測定値と折曲げ後の折曲げ長さの測定値との差から
    伸び値を計算し、この伸び値を次のワークの折曲げ加工
    時に折曲げ前の折曲げ長さの目標値に反映すべくメモリ
    に記憶せしめることを特徴とする請求項3又は請求項4
    記載の折曲げ加工方法。
  6. 【請求項6】 ワークをボトムダイとトップダイとの協
    働で押圧固定した状態で、ベンドビームを前後方向に移
    動するベンド前後駆動装置と、ベンドビームを上下方向
    に移動するベンド上下駆動装置と、ベンドビームのクラ
    ウニング位置を調整するベンドクラウニング装置とを用
    いて前記ベンドビームを揺動せしめてベンドビームに備
    えられた曲げ金型でワークに折曲げ加工を行う折曲げ加
    工機を備えた折曲げ加工システムにおいて、 ボトムダイとトップダイの長手方向の両側の少なくとも
    一側に、ワークの折曲げ加工状態を撮像し且つこの撮像
    した画像に基づいてワーク端面の曲げ角度及び/又は折
    曲げ長さの測定値を検出するワーク撮像手段を設け、 予め入力されたワークの曲げ角度及び/又は折曲げ長さ
    の目標値と、ワークを折曲げたときのベンドビームの位
    置データを記憶するメモリを設け、 ワーク撮像手段により検出されたワーク端面の前記測定
    値と、予め入力された前記目標値とを画面に表示するワ
    ーク端面表示装置を設け、 ワーク端面表示装置に表示されるワーク端面の測定値を
    前記目標値に一致せしめるようベンドビームを揺動して
    ワークを折曲げた後に前記ベンドビームをワークから離
    反したときにワーク撮像手段により検出された測定値と
    前記目標値との差をスプリングバック量として計算し、
    このスプリングバック量の分だけ前記目標値に加算した
    仮目標値を計算する演算装置を設け、 この演算装置で計算された仮目標値をワーク端面表示装
    置に表示せしめる指令を与えると共にワーク端面表示装
    置に表示されたワーク端面の測定値を前記仮目標値に一
    致せしめるようベンドビームを揺動してワークを折曲げ
    たときのベンドビームの位置データをメモリに記憶して
    蓄積せしめる指令を与える第1指令部を設け、 前記メモリに蓄積されたベンドビームの位置データに基
    づいて次のワークの折曲げ加工を行う指令を与える第2
    指令部を設けてなることを特徴とする折曲げ加工システ
    ム。
  7. 【請求項7】 ワークをボトムダイとトップダイとの協
    働で押圧固定した状態で、ベンドビームを前後方向に移
    動するベンド前後駆動装置と、ベンドビームを上下方向
    に移動するベンド上下駆動装置と、ベンドビームのクラ
    ウニング位置を調整するベンドクラウニング装置とを用
    いて前記ベンドビームを揺動せしめてベンドビームに備
    えられた曲げ金型でワークに折曲げ加工を行う折曲げ加
    工機を備えた折曲げ加工システムにおいて、 ボトムダイとトップダイの長手方向の両側の少なくとも
    一側に、ワークの折曲げ加工状態を撮像し且つこの撮像
    した画像に基づいてワーク端面の曲げ角度及び/又は折
    曲げ長さを検出するワーク撮像手段を設け、 予め入力されたワークの曲げ角度及び/又は折曲げ長さ
    の目標値と、ワークを折曲げたときのベンドビームの位
    置データを記憶するメモリを設け、 ワーク撮像手段により検出されたワーク端面の測定値
    と、予め入力された目標値とを比較判断して前記測定値
    を目標値に一致せしめるようワークを折曲げるべく前記
    ベンド上下駆動装置、ベンド前後駆動装置、ベンドクラ
    ウニング装置のうちの該当する装置を駆動制御する指令
    を与える比較判断装置を設け、 ベンドビームをワークから離反したときにワーク撮像手
    段により検出された測定値と前記目標値との差をスプリ
    ングバック量として計算し、このスプリングバック量の
    分だけ前記目標値に加算した仮目標値を計算する演算装
    置を設け、 この演算装置で計算された仮目標値に対してワーク撮像
    手段により検出されるワーク端面の測定値を一致せしめ
    るべくさらにワークを折曲げるべくベンド上下駆動装
    置、ベンド前後駆動装置、ベンドクラウニング装置のう
    ちの該当する装置を駆動制御する指令を与えると共に前
    記測定値が仮目標値に一致したときのベンドビームの位
    置データをメモリに記憶して蓄積せしめる指令を与える
    第1指令部を設け、 前記メモリに蓄積されたベンドビームの位置データに基
    づいて次のワークの折曲げ加工を行う指令を与える第2
    指令部を設けてなることを特徴とする折曲げ加工システ
    ム。
  8. 【請求項8】 前記ワーク撮像手段が、ワーク端面まで
    の距離を検出する距離検出器と、レンズの焦点距離を変
    化せしめるズーム機構と、ワーク端面に焦点位置を合わ
    せて撮像倍率を一定にするレンズ位置調整機構と、から
    なることを特徴とする請求項6又は7記載の折曲げ加工
    システム。
  9. 【請求項9】 折曲げ加工機が、トップダイ及びボトム
    ダイの長手方向のほぼ中央部に、ほぼ水平方向で後方に
    向けて伸縮自在に延伸し且つ折り曲げられるワークのフ
    ランジ面で押圧可能に設けた上下に2本の第1、第2検
    出部材と、この第1、第2検出部材のほぼ水平方向の移
    動位置を測定する第1、第2位置測定装置と、からなる
    ワーク曲げ角度検出装置を備えてなることを特徴とする
    請求項6〜8のうちのいずれか一つに記載の折曲げ加工
    システム。
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