JP2001321377A - 超音波探触子及び超音波診断装置 - Google Patents

超音波探触子及び超音波診断装置

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JP2001321377A
JP2001321377A JP2000146731A JP2000146731A JP2001321377A JP 2001321377 A JP2001321377 A JP 2001321377A JP 2000146731 A JP2000146731 A JP 2000146731A JP 2000146731 A JP2000146731 A JP 2000146731A JP 2001321377 A JP2001321377 A JP 2001321377A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波探触子の駆動時の表面温度をシンプル
な構造で、高信頼度で検出することのできる超音波探触
子を提供する。 【解決手段】 複数の超音波振動子で構成される振動子
アレイ部14の前面に固定されたシリコンレンズ16
は、振動子ホルダ18aと共に回動する。そして、振動
子アレイ部14の超音波送受面と振動子ケース28の下
部カバー28bを構成する超音波透過部30の内壁面と
の間に満たされた油32の温度を熱電対36により測定
し、その温度に基づいて、超音波探触子10の生体接触
面の温度を管理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波探触子及び
超音波診断装置、特に、超音波振動子が液状の音響整合
材と共に、ケース内に収納されているタイプの超音波探
触子の改良、及びその超音波探触子を接続可能な超音波
診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、生体内に超音波を放射して前
記生体からの反射してくる超音波を受信することによ
り、画像情報を取得して生体内部の超音波画像を形成し
観察する超音波診断装置が広く普及している。超音波診
断装置には、実際に超音波の送受波を行う超音波振動子
を含む超音波探触子が接続されるが、この超音波探触子
は診断対象部位によって、様々な形態、形状、サイズを
有し、適宜使い分けられている。例えば、図3に示す超
音波探触子100は、経食道探触子であり、経口によっ
て食道壁から心臓等の超音波画像を得るための探触子で
ある。図3において、体腔内に挿入される先端部102
は、複数の超音波振動子を配列した振動子アレイ部10
4の超音波送受面側から見たものである。そして、先端
部102は体腔外から当該先端部102の位置や向きを
操作する操作部106に、挿入部108を介して接続さ
れている。前記挿入部108内には、超音波振動子の超
音波送受を行うための信号線や振動子アレイ104をメ
カニカルに駆動するためのワイヤ等が挿通されている。
この挿入部108は柔軟であり、挿入される例えば食道
等の体腔に沿って屈曲可能であり、先端部102の挿入
時の被検者の肉体的、精神的不快感を軽減しつつ、目的
とする診断位置に先端部102を容易に到達させること
ができる。例えば挿入部108は操作部106のダイア
ル106a,106bでの操作により先端部102を上
下、左右に屈曲可能であり、振動子アレイ104の超音
波送受面を適切な位置で適切な方向に向けることができ
る。
【0003】ところで、超音波探触子の超音波振動子は
駆動時に発熱することが知られている。前述したように
超音波探触子は生体に直接接触させるため、接触させた
時に生体組織に熱傷を与えないように配慮する必要があ
る。従来の超音波探触子は、駆動時の探触子表面温度が
所定温度(例えば、41℃)以下になるように温度制御
が行われている。この温度制御は、例えば、設計段階で
駆動時の表面温度が所定温度を越えないように、超音波
振動子を駆動する駆動制御部のチューニングを行った
り、駆動時の超音波振動子や当該超音波振動子の超音波
送受面に配置される音響レンズの表面温度を測定し、所
定温度を越える場合に、超音波振動子の駆動を停止した
りすることにより行い、生体組織の熱傷を防止してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、超音波探触子
の表面温度は、使用時の周囲温度や生体温度等、使用状
況により変化してしまう。前者のように設計時のチュー
ニングにより表面温度管理を行う場合、チューニングに
より設定された温度と実際の温度との間に誤差が生じ
る。この場合、使用状態が高温側にシフトした場合(周
囲温度や生体温度等が想定される平均温度より高い場
合)の安全性を考慮して前記チューニングは、より低温
側に設定する必要があり、通常状態(周囲温度や生体温
度が想定される平均温度以下の場合)においては、超音
波振動子の駆動を効率的かつ最適状態で行うことができ
ないという問題が生じる。この場合、形成される超音波
画像の品質に制限を与えてしまうという問題も生じる。
【0005】また、後者のように、駆動時の超音波振動
子の表面温度を測定する場合、超音波画像形成のために
超音波振動子がメカニカル走査される場合、超音波振動
子や音響レンズが移動するため直接センサを設けること
は困難である。さらに、超音波振動子や音響レンズに直
接センサを配置すると、配置したセンサが形成される超
音波画像に映り込んでしまったり、ノイズの原因になる
おそれがあり、形成する超音波画像の品質低下を招くと
いう問題がある。また、単一のセンサで振動子アレイや
音響レンズ全体の温度を測定することは、困難であり、
信頼性のある温度測定を行うためには、複数のセンサを
設ける必要がある。その結果、構造の複雑化、超音波探
触子の大型化、コストの増加等を招いてしまうという問
題を有する。つまり、シンプルな構成で信頼度の高い温
度管理を行うことができないという問題が生じる。
【0006】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、超音波探触子の駆動時の表面
温度をシンプルな構造で、高信頼度で検出することので
きる超音波探触子を提供することにある。また、高信頼
度温度検出が可能な超音波探触子を接続し、最適条件で
超音波探触子の駆動を行うことのできる超音波診断装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、生体内に超音波を放射して前記生体から超
音波の反射波を受信する超音波振動子と、前記超音波振
動子を内包し、超音波透過部を有する振動子ケースと、
少なくとも前記超音波振動子の超音波送受面と超音波透
過部の内面との間に満たされた液状の音響整合材と、前
記音響整合材の温度を検出する温度検出センサと、を含
むことを特徴とする。
【0008】ここで、液状の音響整合材とは、粘度の高
いゲル状の物質から粘度の低い油等、流動性を有する物
質である。
【0009】この構成によれば、超音波振動子の超音波
送受面と超音波透過部の内面との間に満たされた液状の
音響整合材の温度を測定することにより、超音波送受信
に影響を与えることなく、超音波探触子の表面近傍の温
度測定が可能になり、信頼度の高い超音波探触子の温度
管理を行うことができる。また、音響整合材は流動可能
な液状なので、音響整合材の温度の均一化が容易で、音
響整合材の任意の位置の温度を音響整合材全体の温度と
見なすことが可能になり、シンプルな構成で信頼度の高
い温度管理を行うことができる。
【0010】上記のような目的を達成するために、上記
構成において、前記超音波振動子は、メカニカル走査機
構に支持され、前記温度検出センサは、メカニカル走査
によって流動した音響整合材の温度を検出することを特
徴とする。
【0011】この構成によれば、超音波振動子のメカニ
カル走査により液状の音響整合材が流動・攪拌され、音
響整合材の温度分布を容易に均一化することができる。
その結果、別途音響整合材の流動手段を設けることな
く、信頼度の高い温度測定を容易に行うことができる。
【0012】上記のような目的を達成するために、上記
構成において、前記温度検出センサは、前記超音波振動
子の超音波透過経路から外れた位置に配置され、前記音
響整合材の温度を検出することを特徴とする。
【0013】この構成によれば、超音波振動子の超音波
送受信に影響を与えることなく、つまり、温度検出セン
サの存在が取得する超音波画像のノイズ要因になること
なく、音響整合材の温度を検出することができる。
【0014】上記のような目的を達成するために、上記
構成において、前記温度検出センサは、前記振動子ケー
スの側方内壁面でセンサ部を音響整合材中に浸けた状態
で固定されていることを特徴とする。
【0015】この構成によれば、超音波振動子の走査動
作を阻害することなく音響整合材の温度を安定的に検出
することができる。
【0016】上記のような目的を達成するために、上記
構成の超音波探触子を接続可能な超音波診断装置であっ
て、前記温度検出センサの検出情報に基づいて、前記超
音波振動子の温度制御を行う制御部を有することを特徴
とする。
【0017】ここで、制御部とは、超音波振動子の駆動
パワーを制御し、実質的な超音波振動子の温度制御を行
うものであり、超音波振動子の駆動パワーの増減及び停
止制御を含む。
【0018】この構成によれば、検出温度に基づく効率
的かつ最適な状態での超音波探触子の駆動を行うことが
可能になり、高品質の超音波画像を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、実施形態という)を図面に基づき説明する。な
お、本実施形態の超音波探触子は、先端部の内部構造が
図3に示す従来の超音波探触子100と異なるのみで、
外形形状は、超音波探触子100と略同一であるため、
外形形状や全体構造の説明に関しては、図3を流用し、
その詳細な説明は省略する。
【0020】図1は、本実施形態の超音波探触子10の
先端部12の内部構造の概略断面図であり、複数の超音
波振動子(圧電振動素子)を配列した振動子アレイ部1
4の超音波送受面14aに垂直な面に沿った構造を表す
縦断面図である。なお、図1に示す超音波探触子10
は、振動子アレイ部14が紙面上下方向に延びる回転軸
(不図示)の回りを回転し、三次元の超音波画像を形成
するものである。
【0021】前記振動子アレイ部14の超音波送受面1
4aの前面には、音響整合層となり音響レンズ等の機能
も果たすシリコンレンズ16が接着される。このシリコ
ンレンズ16、まず、振動子アレイ部14に接着し、次
に振動子ホルダ18aに組込み接着する。さらに振動子
ホルダ18aがプーリー18に接着される。そして、プ
ーリー18をステータ22に対して回転自在になるよう
に固定配置する。また、前記振動子アレイ部14を構成
する各超音波振動子に接続された信号線20aは振動子
ホルダ18aの中を通して、プーリー18の他面側、す
なわち、超音波送受面14aの反対側に引き出されると
共に束ねられ、信号ケーブル20として、図3における
挿入部108及び操作部106を介して後述する超音波
診断装置に導かれ電気的に接続される。
【0022】前述したように、前記プーリー18は、後
述する探触子ケースに対して固定的に配置されるステー
タ22に回動自在に支持されている。本実施形態の場
合、プーリー18は、メカニカル走査機構として、挿入
部108及び操作部106の内部に挿通された駆動用ワ
イヤ24の動作に基づくトルクを受けることにより所望
の方向に所定量回動する。この時のトルク制御は操作部
106のダイアル106a,106bの操作に基づいて
決定され、プーリー18が振動子アレイ部14及びシリ
コンレンズ16と共に回動する。また、プーリー18に
は、駆動用ワイヤ24とは別に、プーリー18の回動角
度を検出する角度検出用ワイヤ26が取り付けられてい
る。この角度検出用ワイヤ26は、駆動用ワイヤ24と
同様に、挿入部108を通って操作部106まで延びて
いる。なお、駆動用ワイヤ24及び角度検出用ワイヤ2
6ともに、プーリー18の両方向の回転に対応できるよ
うに、それぞれプーリー18と操作部106との間を往
復して渡されている。例えば、操作部106から駆動用
ワイヤ24の一方端を引くことによりプーリー18が右
回転し、それに応じて角度検出用ワイヤ26の一方端に
先端部12側への張力が生じ、また駆動用ワイヤ24の
他方端を引くことによりプーリー18が左回転し、それ
に応じて角度検出用ワイヤ26の他方端に先端部12側
への張力が生じる。
【0023】プーリー18、すなわち振動子アレイ部1
4の回転に伴う角度検出用ワイヤ26の動きは、操作部
106内に設けられたポテンショメータ(図示せず)に
伝達され、ポテンショメータはその動きに基づいて、振
動子アレイ部14の回転角に応じて電気信号を発生す
る。超音波診断装置は、生体で反射して受信された超音
波信号と角度を示す電気信号等に基づいて、超音波画像
形成のための演算を行う。なお、振動子アレイ部14の
回転と駆動用ワイヤ24の動きとは連動するので、振動
子アレイ部14の回転角度を駆動用ワイヤ24の動きに
基づいて検出してもよい。
【0024】本実施形態の超音波探触子10の振動子ア
レイ部14を含む上述の回転可能部分は、故障防止や超
音波探触子10使用後の洗浄を容易とするといった観点
から、上部カバー28a及び下部カバー28bで構成さ
れる振動子ケース28で密閉状態で覆われている。上部
カバー28aは、所定強度を有する樹脂等で構成されて
いる。一方、下部カバー28bは、底面に向けて配置さ
れる振動子アレイ部14の超音波送受面14a(シリコ
ンレンズ16)と対向する面に振動子アレイ部14から
発せられた超音波を透過できる超音波透過部30を有し
ている。図1の場合、下部カバー28b全体を超音波透
過性の材料、例えば、樹脂で構成し、部材の一体化、部
品点数の削減、シール性の向上等を行っている。なお、
超音波透過部30は、例えば、0.5mm程度の膜で構
成され、振動子アレイ部14を含む可動部分を外界から
完全に遮蔽しつつ、良好な超音波の送受信ができるよう
にしている。
【0025】前述したように、振動子アレイ部14に設
けられる超音波振動子は、信号ケーブル20により操作
部106側から伝達される駆動パルスで励振され超音波
を発生し、その超音波は超音波透過部30を介して生体
の被検部位へ放射される。また被検部位からのエコーは
超音波透過部30を介して超音波振動子に達し受信さ
れ、さらに電気信号に変換され、この電気信号が信号ケ
ーブル20を経由して操作部106側に伝達される。こ
のようにして、超音波探触子10は、被検部位の超音波
画像を得るための信号を生成する。ここで、シリコンレ
ンズ16は振動子アレイ部14とともに回転する。すな
わち、シリコンレンズ16は超音波透過部30と相対的
に回転するため、それら両者を互いに固着することはで
きない。一方、前述のように超音波振動子と被検部位と
の間での超音波の送受信を良好に行うためには、シリコ
ンレンズ16と超音波透過部30との間での超音波の伝
達損失を低減する必要がある。そこで、シリコンレンズ
16と超音波透過部30との間の微小間隙には、音響整
合材として油32が充填される。この油32は、上に述
べたこの境界での音響的な損失を低減できると共に、シ
リコンレンズ16を含む振動子アレイ部14の回動の抵
抗と成らない低粘度のものが選択されることが好まし
い。本実施形態の場合、後述する熱伝達性のことを更に
考慮すると、例えば、油が好適である。なお、油32が
振動子ケース28内のステータ22側に漏れ出さないよ
うにするため、各所にOリング34を配置しシールして
いる。これにより音響整合材である油32は、超音波振
動子で構成される振動子アレイ部14の超音波送受面1
4a(図1では超音波送受面14aに固定されたシリコ
ンレンズ16)と超音波透過部30の内面との間に満た
され、振動子ケース28内に封入される。
【0026】本実施形態の特徴的事項は、超音波探触子
10の使用中に前記音響整合材である油32の温度を測
定することにより、超音波探触子10の表面温度を管理
するところである。本実施形態においては、油32の温
度を測定するために、温度検出センサとして熱電対36
を超音波振動子の超音波透過経路から外れた位置、つま
り、振動子ケース28の下部カバー28bの側方内壁面
でセンサ部を油32中に浸けた状態で固定配置してい
る。もちろん、熱電対36の配置にあたって、油32に
漏れを防止するために、熱電対36の装着部は樹脂等で
シールしている。
【0027】ところで、超音波探触子10の使用時の温
度を正確に管理するためには、実際に生体が接触する超
音波透過部30表面の温度を測定することが望ましい
が、生体と接触する超音波透過部30の表面に熱電対3
6を配置することは、実質的に不可能であり、また、極
薄い超音波透過部30の内部に熱電対36を配置して温
度の測定を行うことも困難である。また、比較的広い面
積を有する超音波透過部30全体の温度を測定すること
も困難である。そこで、本実施形態の場合、超音波透過
部30に最も近い油32の温度を測定している。この
時、油32が熱伝導性の高い場合、油32全体の温度が
容易に均一化可能であり、単一の熱電対36で温度測定
を行っても、油32全体の温度と見なすことができる。
また、油32が均一温度であると見なせる場合、油32
内であれば、超音波振動子の超音波透過経路から外れた
位置で温度測定を行うことが可能になる。この場合、熱
電対36の存在が超音波の送受信に影響を与えること、
つまり、熱電対36が超音波画像に映り込んでしまうこ
とやノイズの原因に成ることを防止できる。さらに、熱
電対36を超音波振動子の超音波透過経路から外れた位
置に配置できることにより、超音波診断装置側に引き出
される信号線36aの配置も容易になる。
【0028】また、本実施形態の場合、超音波探触子1
0の振動子アレイ部14、シリコンレンズ16を含むプ
ーリー18が回動することにより、油32が攪拌され流
動する。その結果、特別な機構を設けることなく、油3
2の温度の均一化を容易かつ迅速に行うことが可能にな
る。もちろん、油32の攪拌は別途、攪拌手段を設けて
行ってもよい。
【0029】このように、超音波振動子の超音波送受面
14a(シリコンレンズ16)と超音波透過部30の内
面との間に満たされ、流動可能な液状の音響整合材、つ
まり油32の温度を測定することにより、超音波送受信
に影響を与えることなく、超音波探触子10の表面近傍
の温度測定が可能になり、信頼度の高い超音波探触子の
温度管理を行うことができる。また、温度測定位置も複
数設ける必要はなく、1カ所の温度測定で、全体的な温
度管理を行うことが可能になる。
【0030】図2には、本実施形態の超音波探触子10
を接続した超音波診断装置38の概略構成図が示されて
いる。超音波診断装置38は、信号ケーブル20を介し
て接続された超音波探触子10における超音波の送受信
を制御する超音波送受信制御部40、当該超音波送受信
制御部40で受信された超音波やケーブル26aを介し
てポテンショメータから得られる振動子アレイ部14の
回動角度に関する情報等に基づいて、超音波画像を形成
する画像形成部42、形成した超音波画像や各種データ
の表示を行うディスプレイ44、超音波の送受信に関す
る設定(送受信パワーやフォーカス、照射深度等)や画
像形成に関する各種設定を行う設定部46等を含んでい
る。
【0031】さらに、本実施形態の超音波診断装置38
は、熱電対36で測定した油32の温度に基づいて、超
音波診断装置38の制御を行う温度制御部48を有して
いる。この温度制御部48は、測定温度に基づいて、例
えば、超音波送受信制御部40に対して超音波の送信パ
ワーの増減を行う制御を行ったり、必要に応じて、超音
波振動子の駆動を停止を制御することができる。本実施
形態の場合、極薄い超音波透過部30の内側で流動する
油32の温度を測定しているので、油32の温度をほぼ
超音波探触子10の生体接触部の温度と見なすことが可
能で、その温度に基づいて、超音波の送信パワー等の制
御が可能であるが、必要に応じて、超音波透過部30に
おける温度減衰や油32における測定誤差等を考慮した
温度補正を行った後、超音波の送信パワー等の制御を行
ってもよい。
【0032】また、前記温度制御部48には、警報部5
0が接続され、温度異常が認められた時にディスプレイ
44に対して、メッセージやランプにより警報表示を出
力したり、図示しないスピーカを介して音声メッセージ
やアラームを出力して、超音波診断装置38の使用者に
注意を促すことを可能にしている。
【0033】このように、本実施形態の超音波診断装置
38によれば、超音波探触子10の生体接触部の温度に
基づいて、超音波の送信パワーの制御を容易に行うこと
が可能に成り、常に最適な状態で超音波探触子10の駆
動を行うことが可能になり、効率よく高品質の超音波画
像を得ることができる。
【0034】なお、本実施形態においては、経食道用の
小型の超音波探触子を例にとり説明したが、超音波振動
子の超音波送受面と前記超音波振動子を内包する探触子
ケースの内壁面との間に液状の音響整合材が満たされて
いる超音波探触子であれば、他のタイプや他の大きさの
超音波探触子でも、本実施形態と同様な構成で温度測定
を行うことが可能で、同様な効果を得ることができる。
また、図1の構成では、駆動用ワイヤ26を用いて、プ
ーリー18の回動を行う構成を説明しているが、モータ
やギア、その他の機構を利用してプーリー18を駆動さ
せるタイプの超音波探触子でも、本実施形態と同様な構
成で温度測定を行うことが可能で、同様な効果を得るこ
とができる。さらに、本実施形態では、プーリー18が
回動駆動するタイプを示したが、直線的な駆動や首振り
駆動するタイプの超音波探触子でも、本実施形態と同様
な構成で温度測定を行うことが可能で、同様な効果を得
ることができる。また、超音波振動子がメカニカル走査
しないタイプ、すなわち電子走査するタイプでも本実施
形態と同様な構成で温度測定を行うことが可能で、同様
な効果を得ることができる。なお、この場合、別途、音
響整合材を攪拌する攪拌手段を設けることが好ましい。
さらに、液状の音響整合材を油を例に取り説明したが、
液状であれば、粘度を有するものでも本実施形態と同様
な構成で温度測定を行うことが可能で、同様な効果を得
ることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、超音波振動子の超音波
送受面と超音波透過部の内面との間に満たされた液状の
音響整合材の温度を測定することにより、超音波送受信
に影響を与えることなく、超音波探触子の表面近傍の温
度測定が可能になり、信頼度の高い超音波探触子の温度
管理を行うことができる。
【0036】また、超音波診断装置において、液状の音
響整合材の温度検出の結果に基づき、超音波探触子の制
御を行うことにより、効率的かつ最適な状態で超音波探
触子の駆動が可能になり、高品質の超音波画像を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る超音波探触子の先端
部の構造を説明する断面図である。
【図2】 本発明の実施形態に係る超音波診断装置の構
成を説明する構成ブロック図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る超音波探触子の外形
形状を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 超音波探触子、12 先端部、14 振動子アレ
イ部、14a 超音波送受面 16 シリコンレンズ、
18 プーリー、18a 振動子ホルダ、20信号ケー
ブル、20a 信号線、22 ステータ、24 駆動用
ワイヤ、26角度検出用ワイヤ、28 振動子ケース、
28a 上部カバー、28b 下部カバー、30 超音
波透過部、32 油(音響整合材)、36 熱電対、3
8超音波診断装置、40 超音波送受信制御部、48
温度制御部、50 警報部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体内に超音波を放射して前記生体から
    超音波の反射波を受信する超音波振動子と、 前記超音波振動子を内包し、超音波透過部を有する振動
    子ケースと、 少なくとも前記超音波振動子の超音波送受面と超音波透
    過部の内面との間に満たされた液状の音響整合材と、 前記音響整合材の温度を検出する温度検出センサと、 を含むことを特徴とする超音波探触子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超音波探触子において、 前記超音波振動子は、メカニカル走査機構に支持され、 前記温度検出センサは、 メカニカル走査によって流動した音響整合材の温度を検
    出することを特徴とする超音波探触子。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の超音波探触子において、 前記温度検出センサは、 前記超音波振動子の超音波透過経路から外れた位置に配
    置され、前記音響整合材の温度を検出することを特徴と
    する超音波探触子。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の超音波探触子において、 前記温度検出センサは、前記振動子ケースの側方内壁面
    でセンサ部を音響整合材中に浸けた状態で固定されてい
    ることを特徴とする超音波探触子。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の超音波探触子を接続可能な超音波診断装置であって、 前記温度検出センサの検出情報に基づいて、前記超音波
    振動子の温度制御を行う制御部を有することを特徴とす
    る超音波診断装置。
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