JP4523700B2 - 超音波探触子及び超音波診断装置 - Google Patents

超音波探触子及び超音波診断装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波探触子及び超音波診断装置、特に、超音波振動子が液状の音響整合材と共に、ケース内に収納されているタイプの超音波探触子の改良、及びその超音波探触子を接続可能な超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、生体内に超音波を放射して前記生体からの反射してくる超音波を受信することにより、画像情報を取得して生体内部の超音波画像を形成し観察する超音波診断装置が広く普及している。超音波診断装置には、実際に超音波の送受波を行う超音波振動子を含む超音波探触子が接続されるが、この超音波探触子は診断対象部位によって、様々な形態、形状、サイズを有し、適宜使い分けられている。例えば、図3に示す超音波探触子100は、経食道探触子であり、経口によって食道壁から心臓等の超音波画像を得るための探触子である。図3において、体腔内に挿入される先端部102は、複数の超音波振動子を配列した振動子アレイ部104の超音波送受面側から見たものである。そして、先端部102は体腔外から当該先端部102の位置や向きを操作する操作部106に、挿入部108を介して接続されている。前記挿入部108内には、超音波振動子の超音波送受を行うための信号線や振動子アレイ104をメカニカルに駆動するためのワイヤ等が挿通されている。この挿入部108は柔軟であり、挿入される例えば食道等の体腔に沿って屈曲可能であり、先端部102の挿入時の被検者の肉体的、精神的不快感を軽減しつつ、目的とする診断位置に先端部102を容易に到達させることができる。例えば挿入部108は操作部106のダイアル106a,106bでの操作により先端部102を上下、左右に屈曲可能であり、振動子アレイ104の超音波送受面を適切な位置で適切な方向に向けることができる。
【0003】
ところで、超音波探触子の超音波振動子は駆動時に発熱することが知られている。前述したように超音波探触子は生体に直接接触させるため、接触させた時に生体組織に熱傷を与えないように配慮する必要がある。従来の超音波探触子は、駆動時の探触子表面温度が所定温度(例えば、41℃)以下になるように温度制御が行われている。この温度制御は、例えば、設計段階で駆動時の表面温度が所定温度を越えないように、超音波振動子を駆動する駆動制御部のチューニングを行ったり、駆動時の超音波振動子や当該超音波振動子の超音波送受面に配置される音響レンズの表面温度を測定し、所定温度を越える場合に、超音波振動子の駆動を停止したりすることにより行い、生体組織の熱傷を防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、超音波探触子の表面温度は、使用時の周囲温度や生体温度等、使用状況により変化してしまう。前者のように設計時のチューニングにより表面温度管理を行う場合、チューニングにより設定された温度と実際の温度との間に誤差が生じる。この場合、使用状態が高温側にシフトした場合(周囲温度や生体温度等が想定される平均温度より高い場合)の安全性を考慮して前記チューニングは、より低温側に設定する必要があり、通常状態(周囲温度や生体温度が想定される平均温度以下の場合)においては、超音波振動子の駆動を効率的かつ最適状態で行うことができないという問題が生じる。この場合、形成される超音波画像の品質に制限を与えてしまうという問題も生じる。
【0005】
また、後者のように、駆動時の超音波振動子の表面温度を測定する場合、超音波画像形成のために超音波振動子がメカニカル走査される場合、超音波振動子や音響レンズが移動するため直接センサを設けることは困難である。さらに、超音波振動子や音響レンズに直接センサを配置すると、配置したセンサが形成される超音波画像に映り込んでしまったり、ノイズの原因になるおそれがあり、形成する超音波画像の品質低下を招くという問題がある。また、単一のセンサで振動子アレイや音響レンズ全体の温度を測定することは、困難であり、信頼性のある温度測定を行うためには、複数のセンサを設ける必要がある。その結果、構造の複雑化、超音波探触子の大型化、コストの増加等を招いてしまうという問題を有する。つまり、シンプルな構成で信頼度の高い温度管理を行うことができないという問題が生じる。
【0006】
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、超音波探触子の駆動時の表面温度をシンプルな構造で、高信頼度で検出することのできる超音波探触子を提供することにある。また、高信頼度温度検出が可能な超音波探触子を接続し、最適条件で超音波探触子の駆動を行うことのできる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明は、食道に挿入される経食道超音波探触子において、生体内に超音波を放射して前記生体から超音波の反射波を受信する複数の振動素子からなるアレイ型超音波振動子と、前記超音波振動子を内包するケースであって、前記超音波振動子の送受波面に対向する内面と前記生体に接する外面とを備えた超音波透過部を有する振動子ケースと、操作部に設けられたダイヤルの操作によるトルクを受けることにより、前記振動子ケース内において前記超音波振動子の送受波面を前記超音波透過部の内面に対向させつつ所定の回転軸の回りで前記超音波振動子を回転させるメカニカル走査機構と、前記振動子ケース内における前記超音波振動子の超音波送受面と前記超音波透過部の内面との間の微小間隙を含むケース内空間に満たされた液状の音響整合材と、前記振動子ケースにおける側壁の内で超音波透過経路である前記微小間隙の側方であって前記操作部側の位置に、温度を検出するセンサ部を音響整合材中に浸けた状態で固定され、前記音響整合材の温度を検出する温度検出センサと、を含むことを特徴とする。
【0008】
ここで、液状の音響整合材とは、粘度の高いゲル状の物質から粘度の低い油等、流動性を有する物質である。
【0009】
この構成によれば、超音波振動子の超音波送受面と超音波透過部の内面との間に満たされた液状の音響整合材の温度を測定することにより、超音波送受信に影響を与えることなく、超音波探触子の表面近傍の温度測定が可能になり、信頼度の高い超音波探触子の温度管理を行うことができる。また、音響整合材は流動可能な液状なので、音響整合材の温度の均一化が容易で、音響整合材の任意の位置の温度を音響整合材全体の温度と見なすことが可能になり、シンプルな構成で信頼度の高い温度管理を行うことができる。
【0010】
上記のような目的を達成するために、上記構成において、前記超音波振動子は、メカニカル走査機構に支持され、前記温度検出センサは、メカニカル走査によって流動した音響整合材の温度を検出することを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、超音波振動子のメカニカル走査により液状の音響整合材が流動・攪拌され、音響整合材の温度分布を容易に均一化することができる。その結果、別途音響整合材の流動手段を設けることなく、信頼度の高い温度測定を容易に行うことができる。
【0012】
上記のような目的を達成するために、上記構成において、前記温度検出センサは、前記超音波振動子の超音波透過経路から外れた位置に配置され、前記音響整合材の温度を検出することを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、超音波振動子の超音波送受信に影響を与えることなく、つまり、温度検出センサの存在が取得する超音波画像のノイズ要因になることなく、音響整合材の温度を検出することができる。
【0014】
上記のような目的を達成するために、上記構成において、前記温度検出センサは、前記振動子ケースの側方内壁面でセンサ部を音響整合材中に浸けた状態で固定されていることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、超音波振動子の走査動作を阻害することなく音響整合材の温度を安定的に検出することができる。
【0016】
上記のような目的を達成するために、上記構成の超音波探触子を接続可能な超音波診断装置であって、前記温度検出センサの検出情報に基づいて、前記超音波振動子の温度制御を行う制御部を有することを特徴とする。
【0017】
ここで、制御部とは、超音波振動子の駆動パワーを制御し、実質的な超音波振動子の温度制御を行うものであり、超音波振動子の駆動パワーの増減及び停止制御を含む。
【0018】
この構成によれば、検出温度に基づく効率的かつ最適な状態での超音波探触子の駆動を行うことが可能になり、高品質の超音波画像を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)を図面に基づき説明する。なお、本実施形態の超音波探触子は、先端部の内部構造が図3に示す従来の超音波探触子100と異なるのみで、外形形状は、超音波探触子100と略同一であるため、外形形状や全体構造の説明に関しては、図3を流用し、その詳細な説明は省略する。
【0020】
図1は、本実施形態の超音波探触子10の先端部12の内部構造の概略断面図であり、複数の超音波振動子(圧電振動素子)を配列した振動子アレイ部14の超音波送受面14aに垂直な面に沿った構造を表す縦断面図である。なお、図1に示す超音波探触子10は、振動子アレイ部14が紙面上下方向に延びる回転軸(不図示)の回りを回転し、三次元の超音波画像を形成するものである。
【0021】
前記振動子アレイ部14の超音波送受面14aの前面には、音響整合層となり音響レンズ等の機能も果たすシリコンレンズ16が接着される。このシリコンレンズ16、まず、振動子アレイ部14に接着し、次に振動子ホルダ18aに組込み接着する。さらに振動子ホルダ18aがプーリー18に接着される。そして、プーリー18をステータ22に対して回転自在になるように固定配置する。また、前記振動子アレイ部14を構成する各超音波振動子に接続された信号線20aは振動子ホルダ18aの中を通して、プーリー18の他面側、すなわち、超音波送受面14aの反対側に引き出されると共に束ねられ、信号ケーブル20として、図3における挿入部108及び操作部106を介して後述する超音波診断装置に導かれ電気的に接続される。
【0022】
前述したように、前記プーリー18は、後述する探触子ケースに対して固定的に配置されるステータ22に回動自在に支持されている。本実施形態の場合、プーリー18は、メカニカル走査機構として、挿入部108及び操作部106の内部に挿通された駆動用ワイヤ24の動作に基づくトルクを受けることにより所望の方向に所定量回動する。この時のトルク制御は操作部106のダイアル106a,106bの操作に基づいて決定され、プーリー18が振動子アレイ部14及びシリコンレンズ16と共に回動する。また、プーリー18には、駆動用ワイヤ24とは別に、プーリー18の回動角度を検出する角度検出用ワイヤ26が取り付けられている。この角度検出用ワイヤ26は、駆動用ワイヤ24と同様に、挿入部108を通って操作部106まで延びている。なお、駆動用ワイヤ24及び角度検出用ワイヤ26ともに、プーリー18の両方向の回転に対応できるように、それぞれプーリー18と操作部106との間を往復して渡されている。例えば、操作部106から駆動用ワイヤ24の一方端を引くことによりプーリー18が右回転し、それに応じて角度検出用ワイヤ26の一方端に先端部12側への張力が生じ、また駆動用ワイヤ24の他方端を引くことによりプーリー18が左回転し、それに応じて角度検出用ワイヤ26の他方端に先端部12側への張力が生じる。
【0023】
プーリー18、すなわち振動子アレイ部14の回転に伴う角度検出用ワイヤ26の動きは、操作部106内に設けられたポテンショメータ(図示せず)に伝達され、ポテンショメータはその動きに基づいて、振動子アレイ部14の回転角に応じて電気信号を発生する。超音波診断装置は、生体で反射して受信された超音波信号と角度を示す電気信号等に基づいて、超音波画像形成のための演算を行う。なお、振動子アレイ部14の回転と駆動用ワイヤ24の動きとは連動するので、振動子アレイ部14の回転角度を駆動用ワイヤ24の動きに基づいて検出してもよい。
【0024】
本実施形態の超音波探触子10の振動子アレイ部14を含む上述の回転可能部分は、故障防止や超音波探触子10使用後の洗浄を容易とするといった観点から、上部カバー28a及び下部カバー28bで構成される振動子ケース28で密閉状態で覆われている。上部カバー28aは、所定強度を有する樹脂等で構成されている。一方、下部カバー28bは、底面に向けて配置される振動子アレイ部14の超音波送受面14a(シリコンレンズ16)と対向する面に振動子アレイ部14から発せられた超音波を透過できる超音波透過部30を有している。図1の場合、下部カバー28b全体を超音波透過性の材料、例えば、樹脂で構成し、部材の一体化、部品点数の削減、シール性の向上等を行っている。なお、超音波透過部30は、内面と外面とを備え、例えば、0.5mm程度の膜で構成され、振動子アレイ部14を含む可動部分を外界から完全に遮蔽しつつ、良好な超音波の送受信ができるようにしている。
【0025】
前述したように、振動子アレイ部14に設けられる超音波振動子は、信号ケーブル20により操作部106側から伝達される駆動パルスで励振され超音波を発生し、その超音波は超音波透過部30を介して生体の被検部位へ放射される。また被検部位からのエコーは超音波透過部30を介して超音波振動子に達し受信され、さらに電気信号に変換され、この電気信号が信号ケーブル20を経由して操作部106側に伝達される。このようにして、超音波探触子10は、被検部位の超音波画像を得るための信号を生成する。ここで、シリコンレンズ16は振動子アレイ部14とともに回転する。すなわち、シリコンレンズ16は超音波透過部30と相対的に回転するため、それら両者を互いに固着することはできない。一方、前述のように超音波振動子と被検部位との間での超音波の送受信を良好に行うためには、シリコンレンズ16と超音波透過部30との間での超音波の伝達損失を低減する必要がある。そこで、シリコンレンズ16と超音波透過部30との間の微小間隙には、音響整合材として油32が充填される。この油32は、上に述べたこの境界での音響的な損失を低減できると共に、シリコンレンズ16を含む振動子アレイ部14の回動の抵抗と成らない低粘度のものが選択されることが好ましい。本実施形態の場合、後述する熱伝達性のことを更に考慮すると、例えば、油が好適である。なお、油32が振動子ケース28内のステータ22側に漏れ出さないようにするため、各所にOリング34を配置しシールしている。これにより音響整合材である油32は、超音波振動子で構成される振動子アレイ部14の超音波送受面14a(図1では超音波送受面14aに固定されたシリコンレンズ16)と超音波透過部30の内面との間に満たされ、振動子ケース28内(ケース内空間)に封入される。
【0026】
本実施形態の特徴的事項は、超音波探触子10の使用中に前記音響整合材である油32の温度を測定することにより、超音波探触子10の表面温度を管理するところである。本実施形態においては、油32の温度を測定するために、温度検出センサとして熱電対36を超音波振動子の超音波透過経路から外れた位置、つまり、振動子ケース28の下部カバー28bの側方内壁面でセンサ部を油32中に浸けた状態で固定配置している。もちろん、熱電対36の配置にあたって、油32に漏れを防止するために、熱電対36の装着部は樹脂等でシールしている。
【0027】
ところで、超音波探触子10の使用時の温度を正確に管理するためには、実際に生体が接触する超音波透過部30表面の温度を測定することが望ましいが、生体と接触する超音波透過部30の表面に熱電対36を配置することは、実質的に不可能であり、また、極薄い超音波透過部30の内部に熱電対36を配置して温度の測定を行うことも困難である。また、比較的広い面積を有する超音波透過部30全体の温度を測定することも困難である。そこで、本実施形態の場合、微小隙間としての超音波透過経路から外れた側方位置(操作部側の位置)であって超音波透過部30に最も近い位置で油32の温度を測定している。この時、油32が熱伝導性の高い場合、油32全体の温度が容易に均一化可能であり、単一の熱電対36で温度測定を行っても、油32全体の温度と見なすことができる。また、油32が均一温度であると見なせる場合、油32内であれば、超音波振動子の超音波透過経路から外れた位置で温度測定を行うことが可能になる。この場合、熱電対36の存在が超音波の送受信に影響を与えること、つまり、熱電対36が超音波画像に映り込んでしまうことやノイズの原因に成ることを防止できる。さらに、熱電対36を超音波振動子の超音波透過経路から外れた位置に配置できることにより、超音波診断装置側(すなわち操作部側)に引き出される信号線36aの配置も容易になる。
【0028】
また、本実施形態の場合、超音波探触子10の振動子アレイ部14、シリコンレンズ16を含むプーリー18が回動することにより、油32が攪拌され流動する。その結果、特別な機構を設けることなく、油32の温度の均一化を容易かつ迅速に行うことが可能になる。もちろん、油32の攪拌は別途、攪拌手段を設けて行ってもよい。
【0029】
このように、超音波振動子の超音波送受面14a(シリコンレンズ16)と超音波透過部30の内面との間に満たされ、流動可能な液状の音響整合材、つまり油32の温度を測定することにより、超音波送受信に影響を与えることなく、超音波探触子10の表面近傍の温度測定が可能になり、信頼度の高い超音波探触子の温度管理を行うことができる。また、温度測定位置も複数設ける必要はなく、1カ所の温度測定で、全体的な温度管理を行うことが可能になる。
【0030】
図2には、本実施形態の超音波探触子10を接続した超音波診断装置38の概略構成図が示されている。超音波診断装置38は、信号ケーブル20を介して接続された超音波探触子10における超音波の送受信を制御する超音波送受信制御部40、当該超音波送受信制御部40で受信された超音波やケーブル26aを介してポテンショメータから得られる振動子アレイ部14の回動角度に関する情報等に基づいて、超音波画像を形成する画像形成部42、形成した超音波画像や各種データの表示を行うディスプレイ44、超音波の送受信に関する設定(送受信パワーやフォーカス、照射深度等)や画像形成に関する各種設定を行う設定部46等を含んでいる。
【0031】
さらに、本実施形態の超音波診断装置38は、熱電対36で測定した油32の温度に基づいて、超音波診断装置38の制御を行う温度制御部48を有している。この温度制御部48は、測定温度に基づいて、例えば、超音波送受信制御部40に対して超音波の送信パワーの増減を行う制御を行ったり、必要に応じて、超音波振動子の駆動を停止を制御することができる。本実施形態の場合、極薄い超音波透過部30の内側で流動する油32の温度を測定しているので、油32の温度をほぼ超音波探触子10の生体接触部の温度と見なすことが可能で、その温度に基づいて、超音波の送信パワー等の制御が可能であるが、必要に応じて、超音波透過部30における温度減衰や油32における測定誤差等を考慮した温度補正を行った後、超音波の送信パワー等の制御を行ってもよい。
【0032】
また、前記温度制御部48には、警報部50が接続され、温度異常が認められた時にディスプレイ44に対して、メッセージやランプにより警報表示を出力したり、図示しないスピーカを介して音声メッセージやアラームを出力して、超音波診断装置38の使用者に注意を促すことを可能にしている。
【0033】
このように、本実施形態の超音波診断装置38によれば、超音波探触子10の生体接触部の温度に基づいて、超音波の送信パワーの制御を容易に行うことが可能に成り、常に最適な状態で超音波探触子10の駆動を行うことが可能になり、効率よく高品質の超音波画像を得ることができる。
【0034】
なお、本実施形態においては、経食道用の小型の超音波探触子を例にとり説明したが、超音波振動子の超音波送受面と前記超音波振動子を内包する探触子ケースの内壁面との間に液状の音響整合材が満たされている超音波探触子であれば、他のタイプや他の大きさの超音波探触子でも、本実施形態と同様な構成で温度測定を行うことが可能で、同様な効果を得ることができる。また、図1の構成では、駆動用ワイヤ26を用いて、プーリー18の回動を行う構成を説明しているが、モータやギア、その他の機構を利用してプーリー18を駆動させるタイプの超音波探触子でも、本実施形態と同様な構成で温度測定を行うことが可能で、同様な効果を得ることができる。さらに、本実施形態では、プーリー18が回動駆動するタイプを示したが、直線的な駆動や首振り駆動するタイプの超音波探触子でも、本実施形態と同様な構成で温度測定を行うことが可能で、同様な効果を得ることができる。また、超音波振動子がメカニカル走査しないタイプ、すなわち電子走査するタイプでも本実施形態と同様な構成で温度測定を行うことが可能で、同様な効果を得ることができる。なお、この場合、別途、音響整合材を攪拌する攪拌手段を設けることが好ましい。さらに、液状の音響整合材を油を例に取り説明したが、液状であれば、粘度を有するものでも本実施形態と同様な構成で温度測定を行うことが可能で、同様な効果を得ることができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、超音波振動子の超音波送受面と超音波透過部の内面との間に満たされた液状の音響整合材の温度を測定することにより、超音波送受信に影響を与えることなく、超音波探触子の表面近傍の温度測定が可能になり、信頼度の高い超音波探触子の温度管理を行うことができる。
【0036】
また、超音波診断装置において、液状の音響整合材の温度検出の結果に基づき、超音波探触子の制御を行うことにより、効率的かつ最適な状態で超音波探触子の駆動が可能になり、高品質の超音波画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る超音波探触子の先端部の構造を説明する断面図である。
【図2】 本発明の実施形態に係る超音波診断装置の構成を説明する構成ブロック図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る超音波探触子の外形形状を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 超音波探触子、12 先端部、14 振動子アレイ部、14a 超音波送受面 16 シリコンレンズ、18 プーリー、18a 振動子ホルダ、20信号ケーブル、20a 信号線、22 ステータ、24 駆動用ワイヤ、26角度検出用ワイヤ、28 振動子ケース、28a 上部カバー、28b 下部カバー、30 超音波透過部、32 油(音響整合材)、36 熱電対、38 超音波診断装置、40 超音波送受信制御部、48 温度制御部、50 警報部。

Claims (2)

  1. 食道に挿入される経食道超音波探触子において、
    生体内に超音波を放射して前記生体から超音波の反射波を受信する複数の振動素子からなるアレイ型超音波振動子と、
    前記超音波振動子を内包するケースであって、前記超音波振動子の送受波面に対向する内面と前記生体に接する外面とを備えた超音波透過部を有する振動子ケースと、
    操作部に設けられたダイヤルの操作によるトルクを受けることにより、前記振動子ケース内において前記超音波振動子の送受波面を前記超音波透過部の内面に対向させつつ所定の回転軸の回りで前記超音波振動子を回転させるメカニカル走査機構と、
    前記振動子ケース内における前記超音波振動子の超音波送受面と前記超音波透過部の内面との間の微小間隙を含むケース内空間に満たされた液状の音響整合材と、
    前記振動子ケースにおける側壁の内で超音波透過経路である前記微小間隙の側方であって前記操作部側の位置に、温度を検出するセンサ部を音響整合材中に浸けた状態で固定され、前記音響整合材の温度を検出する温度検出センサと、
    を含むことを特徴とする超音波探触子。
  2. 請求項1記載の超音波探触子を接続可能な超音波診断装置であって、
    前記温度検出センサの検出情報に基づいて、前記超音波振動子の温度制御を行う制御部を有することを特徴とする超音波診断装置。
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