JP2001320076A - 半導体受光素子 - Google Patents

半導体受光素子

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JP2001320076A JP2000134122A JP2000134122A JP2001320076A JP 2001320076 A JP2001320076 A JP 2001320076A JP 2000134122 A JP2000134122 A JP 2000134122A JP 2000134122 A JP2000134122 A JP 2000134122A JP 2001320076 A JP2001320076 A JP 2001320076A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体受光素子において、ガイド層に導波さ
れた入射光を、効率よく光吸収層により光電変換して、
量子効率の高い半導体受光素子を提供する。 【解決手段】 半導体基板1上に、クラッド層2と5に
挟まれた形で、バンドギャップ波長が入射光波長よりも
短いガイド層3と、等しいか、あるいは長い半導体から
なる光吸収層4を形成し、ガイド層3に備えた入射端面
から見て、光吸収層4が形成された領域の後方に、入射
光を反射する反射ミラー7を形成する。 【効果】 反射ミラー7、及び光電変換部6の側方のメ
サ側壁での光の反射を利用することにより、光吸収層4
が形成された領域の実効的な長さが延長され、素子の光
電変換効率、即ち量子効率が改善するという効果が得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体受光素子に
関し、特に光通信システムの受信モジュール等に用いら
れる、基板面に対して平行に入射する光を利用する半導
体受光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】入射光が半導体基板と平行な方向から入
射する形態の素子(導波路型受光素子)は、高速、高感
度の素子であり、光通信システムの受信モジュールに用
いる半導体受光素子に、特に幹線系高速光通信用受光素
子に適している。しかし、光吸収層が光入射端面に接す
る形態の在来型の導波路型受光素子では、光電流が入射
端面近傍に集中しやすく、例えばエルビウムドープトフ
ァイバアンプ(EDFA)からの出射光のように強度の
高い光を入射した場合に入射端面が破壊されやすいとい
う問題点があった。そこで、透明な半導体層である光ガ
イド層に光を入射し、その入射部から数十ミクロン以上
離れた位置に形成された光電変換部まで光を導波させ、
光電変換部においてガイド層から層厚方向に染み出した
光(エバネッセント波)を、光吸収層で光電変換する形
態の素子(装荷型受光素子)が提案され、現在、研究・
開発が進められている。
【0003】図6は、「1999年秋季、第60回応用
物理学会学術講演会講演予稿集第3分冊、985頁、講
演番号1p−ZC−8」(以下、文献1と記す)にて報
告された装荷型受光素子を示す断面図である。同図に示
されるように、結晶層構造は、半絶縁性InP基板10
1上に、n+−InPクラッド層102、波長組成1.
3μm、層厚1μmのn+−InAlGaAsガイド層
103、層厚0.5μmのi−InGaAs光吸収層1
04およびp+−InPクラッド層105が、順次エピ
タキシャル成長されたされたものである。
【0004】そして、エピタキシャル成長結晶層に対し
て選択的にエッチングが施され、導波路となる領域は、
メサ構造に加工されている。さらに、メサ構造の入射端
面側の光吸収層104およびp+ −InPクラッド層1
05は除去されており、そのガイド層103の露出した
部分は、光電変換の行われない受動導波路部108にな
されている。そして、メサ構造の残りの部分が入射光を
光電変換する光電変換部106となる。ガイド層103
の入射端面より入射された光は、ガイド層103内を伝
播する途中で光吸収層104に染み出してそこで光電変
換される。光電変換されることなく後端側端面に到達し
た光は外部に放出され損失となる。また、光電変換によ
り生成された光電流は、n側およびp側に形成された電
極(図示なし)を介して外部に取り出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記文献1には、提案
された装荷型導波路型素子構造では、光電流10mAと
いう高光入力状態においても素子の劣化が見られないこ
とが報告されているが、上記素子構造では、ガイド層と
光吸収層との光学的結合が弱く、充分に光電変換が行わ
れないため、量子効率が低いことが問題となる。本発明
の課題は、上述した従来技術の問題点を解決することで
あって、その目的は、高い量子効率を有する導波路型半
導体受光素子を提供できるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、半導体基板上に、クラッド層に挟
まれたガイド層と光吸収層が形成され、前記ガイド層に
前記半導体基板と平行な方向から光を入射する端面を備
えた半導体受光素子において、前記入射端面から見て前
記光吸収層が形成された領域よりも後方に、入射光を反
射する反射ミラーが形成されていることを特徴とする半
導体受光素子が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1(a)は、本発明の第
一、第二の実施の形態を説明するための平面図であり、
図1(b)、(c)は、それぞれ図1(a)のA−A′
線、B−B′線での断面図である。同図に示されるよう
に、結晶層構造は、分子線エピタキシャル成長(MB
E)法を用いて、半絶縁性InP基板(以下、基板と記
す)1上に、層厚0.5μmのn+−InPクラッド層
(以下、nクラッド層と記す)2、波長組成1.3μ
m、層厚1μmのn+−InAlGaAsガイド層(以
下、ガイド層と記す)3、層厚0.5μmのi−InG
aAs光吸収層(以下、光吸収層と記す)4および層厚
1μmのp+−InPクラッド層(以下、pクラッド層
と記す)5を、順次エピタキシャル成長させて形成した
ものである。
【0008】そして、エピタキシャル成長層の導波路と
なる領域は、深さの異なる複数回のエッチングにより、
メサ構造に加工されている。すなわち、基板1が露出す
るまでエッチングされた領域、nクラッド層2が露出す
るまでエッチングされた領域、ガイド層3が露出するま
でエッチングされた領域、および、エッチングを施さ
ず、pクラッド層5が残った領域があり、pクラッド層
5が残った領域が、入射光を光電変換する光電変換部6
となり、また、ガイド層3が露出するまでエッチングさ
れた領域は、入射光を光電変換部6に導波するための受
動導波路部8となる。
【0009】そして、光電変換部6の後端の端面は、斜
め反射ミラー7を形成するために入射光の方向と直交し
ないように導波路方向に対して傾けて形成されている。
これらのエッチング工程後の素子上面に、酸化など不要
な化学反応を抑制し、素子の寿命を延ばすパッシベーシ
ョン膜としての窒化シリコン膜9が形成される。また、
光電変換部6の後方に、寄生容量低減のためのポリイミ
ド膜10が形成されている。さらに、電極引き出しのた
めに窒化シリコン膜9に窓開けが行われ、pクラッド層
5上にはp側電極としてのAuZnアロイ電極11が、
nクラッド層2上にはn側電極としてのAuGeNiア
ロイ電極12が形成される。そして、アロイ電極11、
12を拡大、延長する形でTiPtAu電極13a、1
3b、13cが形成される。さらに、劈開により露出さ
れた素子の入射端面には反射防止膜として窒化シリコン
膜14が形成される。
【0010】図2は、本発明の第一、第二実施の形態の
動作を説明するために、図1の半導体結晶の部分を模式
的に表したレイアウト図である。まず、受光素子として
の基本的な動作について述べる。図1(a)、(b)に
矢印で示した位置から信号光を入射する。この入射信号
光の波長は、光通信で通常用いられる波長帯である1.
55μm帯を想定している。入射された光はガイド層3
を光導波のためのコア層として伝播し、光電変換部6に
達し、そこで光電変換され、その光電流はTiPtAu
電極13a、13b、13cに接続された外部の電気回
路に電気信号として取り出される。
【0011】次に、図1を参照してより詳細に説明す
る。素子に入射された信号光はガイド層3中を伝播し、
その光パワーの一部は光電変換部6の光吸収層4で吸収
され光電変換されるが、一部は吸収されずに光電変換部
6の後端まで達する。従来はこの吸収されなかった光パ
ワー成分はそのまま損失となり、量子効率を低下させる
原因となっていた。一方、本実施の形態では、図2に模
式的に示すように、吸収されなかった光パワー成分は斜
め反射ミラー7で反射され、次に光電変換部6の側方の
メサ側壁で反射され、さらに反対側のメサ側壁でも反射
され、以降これを繰り返す。そして、このように光が反
射されながら伝播している間、常にそのパワーの一部が
光吸収層4に吸収され、光電変換される。即ち、斜め反
射ミラー7および光電変換部6の側方のメサ側壁での反
射により、光電変換部6の実効的な長さが延長され、素
子の光電変換効率、即ち量子効率が向上するという効果
が得られる。
【0012】図2では、入射光の入射方向と斜め反射ミ
ラー7の面の法線とのなす角(すなわち入射角)θA
35度となるよう設計されている。ガイド層3の屈折率
をn1=3.39、窒化シリコン膜9とポリイミド膜1
0の屈折率はほぼ等しいとして、これをn2=1.8と
すれば、斜め反射ミラー7において、光の反射率がほぼ
100%の反射、すなわち全反射を起こすための臨界角
はスネルの法則により、sin-1(n2/n1)=32.1
度と計算され、θA=35度はこれよりも大きい。した
がって、斜め反射ミラー7での反射は全反射となり、反
射ミラー7を透過して失われる光の損失分は極めて少な
い。また、斜め反射ミラー7で反射された光が光電変換
部6の側方のメサ側壁へ入射するときの入射角θBは、
θB=90度−2×θAより、20度である。このメサ側
壁上には窒化シリコン膜9が形成されているが、その外
側は空気であり、その屈折率を1とすれば、メサ側壁で
光が全反射するための臨界角は、sin-1(1/n1 )=
17.2度と計算され、θBはこれよりも大きい。した
がって、このメサ側壁での反射も全反射となり、透過光
による損失分が極めて少ない。即ち、本実施の形態で
は、ガイド層3の屈折率3.39、窒化シリコン膜9と
ポリイミド膜10の屈折率1.8に対してθAを35度
と設計することにより、斜め反射ミラー7、及び光電変
換部6の側方のメサ側壁での反射が全反射となり、損失
が少なく、量子効率が顕著に改善されるという効果が得
られる。
【0013】従来の装荷型受光素子では、在来型の導波
路型受光素子と比べれば入射端近傍への光電流集中が緩
和され、素子が劣化し破壊することは抑制されるもの
の、上記文献1にも記述が見られるように、光電流分布
は依然、光電変換部の前方に偏っていた。これに対し、
本実施の形態では斜め反射ミラー7が形成されているこ
とにより、光電流の偏りが平均化され、素子がより劣
化、破壊しにくくなるという効果が得られる。その理由
は、従来の装荷型受光素子と比べて量子効率が改善さ
れ、同じパワーの光を入射したとき、より大きな光電流
が素子から取り出されることとなるが、この光電流の増
加は、おもに光電変換部6の後方での増加によるもので
あるためである。これは、斜め反射ミラー7は光電変換
部6の後方に形成されているため、その反射光により、
擬似的に光電変換部6の後方から光を入射した状態とな
るためである。
【0014】なお、以上、第一の実施の形態の説明にお
いては、光を直線で近似して幾何学的な説明を行った
が、この近似は、素子内での入射光の広がり角が4〜
4.5度と、小さいことに基づいており、実験結果と比
較的よく一致する近似である。また、第一の実施の形態
では、n1=3.39、n2=1.8、θA=35度、θB
=20度である例を示したが、これら以外の値でも、第
一の実施の形態と同様の全反射条件を満たす数値の組み
合わせであれば、同等の効果が得られる。さらに、必ず
しも厳密に全反射条件が満たされなくても、近い数値で
あればほぼ同等の効果が得られる。
【0015】次に、本発明の第二の実施の形態について
説明する。本実施の形態が第一の実施の形態と異なる点
は、ポリイミド膜10の屈折率が1.6であり、窒化シ
リコン膜9の屈折率1.8よりも屈折率が小さい材料を
用いている点、および、窒化シリコン膜9の層厚が特に
0.56μmに設計されている点、および、図2におい
て、θA=20度、θB=50度と設計されている点であ
る。他の素子構造は第一の実施の形態と同様である。一
般に、それぞれ異なる屈折率を有する誘電体の多層構造
に光が入射(斜め入射も含む)するとき、その反射率は
誘電体の層厚、屈折率により変化することが知られてい
る。本実施の形態では、斜め反射ミラー7での反射率が
極大となる様、窒化シリコン膜9の層厚が設計されてい
る。即ち、斜め反射ミラー7への入射角は20度であ
り、全反射条件は満たされないものの、窒化シリコン膜
9の層厚が最適に設計されているので高い反射率が得ら
れ、第一の実施の形態と同様に量子効率の顕著な改善が
得られる。ここで、光電変換部6の側方のメサ側壁での
反射については、第一の実施の形態と同様、本実施の形
態においても全反射条件が満たされている。
【0016】なお、本実施の形態においてはポリイミド
膜10の屈折率が1.6、窒化シリコン膜9の屈折率が
1.8、層厚が0.56μm、θA=20度、θB=50
度である例を示したが、これら以外の値でも、反射ミラ
ー7での反射率が極大となる設計であれば、同等の効果
が得られる。さらに、必ずしも反射率が厳密に極大とな
る設計値でなくても、近い設計値であればほぼ同様の効
果が得られる。また、本実施の形態では光電変換部6の
後方の斜め反射ミラー7の外側にポリイミド膜10が形
成されている素子構造の例を示したが、この構造に限ら
ず、たとえば光電変換部6側方のメサ側壁の外側にポリ
イミド膜が形成された構造に対しても、このメサ側壁で
の反射率が極大となるよう、窒化シリコン膜9の層厚を
設計することが可能であり、その場合も量子効率の顕著
な改善が得られる。
【0017】また、本実施の形態においてはポリイミド
膜10の屈折率が窒化シリコン膜9の屈折率よりも小さ
い例を示したが、逆に、大きい場合でも、反射率を極大
とするように窒化シリコン膜9の膜厚を設計することが
でき、同様の効果を得ることができる。また、本実施の
形態において、ポリイミド膜10の代わりに、ポリイミ
ドと比較して、吸湿性が低いベンゾシクロブテン膜(B
CB膜)、あるいは金属膜など、ポリイミド以外の材料
を用いた場合でも、反射率を極大とするように窒化シリ
コン膜9の膜厚を設計することができ、同様の効果を得
ることができる。また、本実施の形態においてはθA
0度でない場合を示したが、θAを0度とした場合にも
反射率を極大とするように窒化シリコン膜9の膜厚を設
計することができる。この時も光電変換部6の実効的な
長さが延長されるという効果は同様であり、量子効率の
顕著な改善が得られる。
【0018】次に、図3は、本発明の第三の実施の形態
を説明するためのレイアウト図であって、第一の実施の
形態における図2に対応する図である。本実施の形態が
第一の実施の形態と異なる点は、図3に示したように、
斜め反射ミラー7が二つの面から構成されている点であ
る。これら二つの面はいずれも、その法線と入射光の入
射方向とのなす角θAが35度となるよう設計されてい
る。他の素子構造は第一の実施の形態と同様である。本
実施の形態では斜め反射ミラー7が二つの面から構成さ
れているため、第一の実施の形態において図2に示した
メサの鋭角部分がなくなる。したがって、素子作製プロ
セスにおいて、メサの鋭角部分におけるレジスト被覆性
が悪くなったり、素子が破損しやすいという問題がなく
なり、素子のプロセス歩留りが向上するという効果が得
られる。
【0019】図4は、本発明の第四の実施の形態を説明
するための断面図であって、第一の実施の形態における
図1(b)に対応する図である。本実施の形態が第一の
実施の形態と異なる点は、図4に示したように、斜め反
射ミラー7が基板1の面に対して垂直ではなく、逆メサ
状にθC=2度傾けて形成されている点である。このよ
うに逆メサ状に傾けた構造は、例えばドライエッチング
プロセスで、基板を傾けた状態でエッチングを行うこと
などにより形成できる。他の素子構造は第一の実施の形
態と同様である。本実施の形態では斜め反射ミラー7が
逆メサ状に傾けて形成されているため、斜め反射ミラー
7での反射光は光吸収層4へ近づく方向へ向かう。従っ
て、斜め反射ミラー7および光電変換部6の側方のメサ
側壁において反射を繰り返しながら反射光が進む際に、
基板1の方向に放射されて損失となる光の成分が少なく
なる。したがって、より顕著な量子効率改善効果を得る
ことができる。
【0020】図5(a)〜(c)は、本発明の第五の実
施の形態を説明するための平面図と断面図とレイアウト
図であって、第一の実施の形態における図1(a)、
(b)および図2(c)に対応する図である。本実施の
形態が第一の実施の形態と異なる点は、受動導波路部8
が形成されておらず、光電変換部6に基板1と平行な方
向から直接光を入射する点である。他の素子構造は第一
の実施の形態と同様である。本実施の形態の素子は光電
変換部6に基板1と平行な方向から直接光を入射する形
態の導波路型受光素子であるので、装荷型受光素子と比
べると光電流密度分布の入射端面近傍への偏りが大き
く、入射端面が劣化、破壊しやすい。しかしながら本実
施の形態では斜め反射ミラー7が形成されているので、
第一の実施の形態と同様に光電流密度分布が平均化さ
れ、通常の導波路型受光素子よりは入射端面が劣化、破
壊しにくいという効果が得られる。この効果の他、斜め
反射ミラー7および光電変換部6の側方のメサ側壁での
反射により、光電変換部6の実効的な長さが延長され、
素子の量子効率が向上するという効果などについても第
一の実施の形態と同様である。なお、同様に、第二、第
三、第四の実施の形態も通常の導波路型受光素子に適用
が可能である。
【0021】以上、第一から第五の実施の形態では、ガ
イド層3の上に直接光吸収層4が形成されている例を示
したが、必ずしも両者は直接接している必要はなく、両
者の間に、バンド不連続を緩和するための半導体層な
ど、他の半導体層が挿入されていても、前記実施の形態
と同等の効果が得られる。また、第一から第五の実施の
形態では、光電変換部6のフォトダイオードとしての構
造が、いわゆるPINフォトダイオード構造である場合
の例を示したが、この構造に限らず、光吸収層の上層、
あるいは下層にフォトキャリアをアバランシェ増倍させ
るための増倍層を挿入したアバランシェ・フォトダイオ
ード(APD)構造、あるいは光吸収層の上部にショッ
トキー電極を形成したショットキーフォトダイオード構
造などであっても、前記実施の形態と同等の効果が得ら
れる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体受
光素子は、光電変換部後方に反射ミラーを形成したもの
であるので、導波路型受光素子において、光電変換部後
方で反射された光をも光電変換に利用することができ、
光電変換部の実効的な長さを延長して、素子の光電変換
効率、即ち量子効率を向上させることができる。さら
に、光電変換部の側方のメサ側壁で光を多重反射させた
り、反射ミラーでの反射光が光吸収部に向かうように反
射ミラーを傾けたりすることにより、より高い量子効率
の受光素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一、第二の実施の形態を説明するた
めの半導体受光素子の平面図と断面図。
【図2】本発明の第一および第二の実施の形態における
半導体受光素子のレイアウト図。
【図3】本発明の第三の実施の形態における半導体受光
素子のレイアウト図。
【図4】本発明の第四の実施の形態を説明するための半
導体受光素子の断面図。
【図5】本発明の第五の実施の形態を説明するための半
導体受光素子の平面図、断面図およびレイアウト図。
【図6】従来の半導体受光素子の断面図。
【符号の説明】
1、101 半絶縁性InP基板(基板) 2、102 n+−InPクラッド層(nクラッド層) 3、103 n+−InAlGaAsガイド層(ガイド
層) 4、104 i−InGaAs光吸収層(光吸収層) 5、105 p+−InPクラッド層(pクラッド層) 6、106 光電変換部 7 斜め反射ミラー 8、108 受動導波路部 9、14 窒化シリコン膜 10 ポリイミド膜 11 AuZnアロイ電極 12 AuGeNiアロイ電極 13a、13b、13c TiPtAu電極 θA 入射光の入射方向と斜め反射ミラー面の法線との
なす角度 θB 斜め反射ミラーで反射された光が光電変換部の側
方のメサ側壁に入射するときの入射角度 θC 斜め反射ミラーの半絶縁性InP基板面に対する
傾き角度

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に、該半導体基板面と平行
    に、バンドギャップ波長が入射光波長よりも短い、光が
    入射する入射端面とこれに対向する後端側端面とを有す
    る光ガイド層が形成され、前記光ガイド層に接して、あ
    るいは近接して、バンドギャップ波長が入射光波長と等
    しいかあるいは長い半導体からなる光吸収層が形成され
    た半導体受光素子において、前記後端側端面には入射光
    を反射する反射ミラーが形成されていることを特徴とす
    る半導体受光素子。
  2. 【請求項2】 前記光吸収層が前記光ガイド層の全長に
    わたって形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の半導体受光素子。
  3. 【請求項3】 前記光吸収層は、その後端側端面が前記
    光ガイド層の後端側端面に接しており、かつ、前記光ガ
    イド層の入射端面から所定の距離の間は形成されておら
    ず、入射端面から離して形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の半導体受光素子。
  4. 【請求項4】 前記反射ミラーのなす平面が、入射光と
    反射光との半導体基板面上での投影像が一致しないよう
    に、前記入射端面に対して傾いていることを特徴とする
    請求項1〜3の何れかに記載の半導体受光素子。
  5. 【請求項5】 前記光ガイド層が、メサ状に加工されて
    メサ側壁を備えており、前記反射ミラーで反射された光
    が、前記光ガイド層のメサ側壁へ入射し、該メサ側壁で
    再度反射されることを特徴とする請求項1〜4の何れか
    に記載の半導体受光素子。
  6. 【請求項6】 前記光ガイド層のメサ側壁での反射が、
    複数回繰り返されることを特徴とする請求項5記載の半
    導体受光素子。
  7. 【請求項7】 前記反射ミラー、および/または、前記
    光ガイド層のメサ側壁、に入射する光の入射角が、全反
    射の臨界角と等しいかそれより大きいことを特徴とする
    請求項1〜6の何れかに記載の半導体受光素子。
  8. 【請求項8】 前記反射ミラー、および/または、前記
    光ガイド層のメサ側壁、の面上に誘電体膜が形成されて
    おり、それぞれの誘電体膜の膜厚が、前記反射ミラーま
    たは前記光ガイド層のメサ側壁における光の反射率が極
    大となるよう設計されていることを特徴とする請求項1
    〜7の何れかに記載の半導体受光素子。
  9. 【請求項9】 前記反射ミラーが複数の面より構成され
    ていることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の
    半導体受光素子。
  10. 【請求項10】 前記反射ミラー面における反射光が前
    記光吸収層に向かうように、前記反射ミラー面が前記半
    導体基板面に対して傾いていることを特徴とする請求項
    1〜9の何れかに記載の半導体受光素子。
  11. 【請求項11】 前記光吸収層で生成されたフォトキャ
    リアが注入されアバランシェ増倍を起こす増倍層を備え
    たことを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の半
    導体受光素子。
  12. 【請求項12】 前記光吸収層上にショットキー電極を
    備えたことを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載
    の半導体受光素子。
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