JP2001319441A - ディスクドライブ装置のヘッド支持部材 - Google Patents

ディスクドライブ装置のヘッド支持部材

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JP2001319441A
JP2001319441A JP2000133036A JP2000133036A JP2001319441A JP 2001319441 A JP2001319441 A JP 2001319441A JP 2000133036 A JP2000133036 A JP 2000133036A JP 2000133036 A JP2000133036 A JP 2000133036A JP 2001319441 A JP2001319441 A JP 2001319441A
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magnetic head
rotation fulcrum
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Takuro Kamiyama
卓郎 神山
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Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板バネ部材の捩れを抑制して、先端に装着し
た磁気ヘッドの傾きを修正する。 【解決手段】 磁気ヘッド(1)を先端に装着するとと
もに、後端部が板バネ部材(2)を介して台座(3)に
固定される。板バネ部材(3)を挟む後端部の両脇から
は後方へ第1,第2脚部(4)(5)が延出する。ま
た、中心軸を境として第1脚部(4)が存在する側の側
縁からは、昇降機構からの押上げ荷重を受ける突出片
(6)が側方に延出する。さらに、第1脚部(4)の後
端部下面を台座(3)と接触する第1回動支点(4a)
とし、一方、第2脚部(5)の後端部下面を台座(3)
と接触する第2回動支点(5a)とする。そして、第2
回動支点(5a)が、突出片(6)の押上げ動作に伴い
後方へ移動する構成としてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロッピー(登録
商標)ディスク等のディスクに対し磁気ヘッドが摺動接
触してデータの記録又は再生を行うディスクドライブ装
置に関し、特に磁気ヘッドを先端に装着して支持するヘ
ッド支持部材の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フロッピーディスク等のディスクに対し
磁気ヘッドが摺動接触してデータの記録又は再生を行う
ディスクドライブ装置にあっては、ヘッド支持部材によ
り磁気ヘッドが支持されている。このヘッド支持部材
は、ディスクの挿入又は引き出し動作に連動して昇降
し、ディスクの挿入軌道から磁気ディスクを退避させる
とともに、装填後のディスクに対して磁気ディスクを摺
動接触させる構造となっている。従来のこの種のヘッド
支持部材には、先端に磁気ヘッドを装着するとともに、
後端部が板バネ部材を介して台座に固定され、側面から
延出した突出片を押し上げてヘッド支持部材の先端部
(すなわち、磁気ヘッド)を持ち上げる構成のものがあ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した構成のヘッド
支持部材にあっては、側面から延出した突出片を押し上
げるため、後端部を台座に支持固定する板バネ部材に捩
りトルクが作用して、ヘッド支持部材が傾くおそれがあ
った。このようにヘッド支持部材が傾いた場合、先端に
装着した磁気ヘッドも傾斜するため、挿入されてくるデ
ィスクに傾斜した磁気ヘッドの一部が干渉して破損する
危険があり、改善が望まれていた。特に、近年のディス
クドライブ装置は薄型化が進行しており、ディスク挿入
時に持ち上げられた磁気ヘッドとディスクとの間隙は、
例えば0.5mm程度の微小間隔に設定されることもあ
り、僅かな磁気ヘッドの傾きによっても、ディスクに磁
気ヘッドが干渉してしまうおそれがあった。本発明はこ
のような事情に鑑みてなされたもので、先端に装着した
磁気ヘッドの昇降動作に伴う傾きを抑制することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】図19(a)は本発明の
ヘッド支持部材を模式的に示す図であり、同図を参照し
て本発明の構成を説明すると、請求項1の発明は、ディ
スクに対し磁気ヘッド(1)が摺動接触してデータの記
録又は再生を行うとともに、磁気ヘッド(1)の昇降機
構を備えたディスクドライブ装置において、磁気ヘッド
(1)を先端に装着するとともに、後端部が板バネ部材
(2)を介して台座(3)に固定されるヘッド支持部材
であって、板バネ部材(2)を挟む後端部の両脇から後
方へ延出する第1,第2脚部(4)(5)と、中心軸
(すなわち、ヘッド支持部材の長手方向に延びる中心軸
O)を境として第1脚部(4)が存在する側の側縁から
側方に延出し昇降機構からの押上げ荷重を受ける突出片
(6)とを備え、第1脚部(4)は後端部の下面に台座
(3)と接触する第1回動支点(4a)を有するととも
に、第2脚部(5)は後端部の下面に台座(3)と接触
する第2回動支点(5a)を有し、且つ、第2回動支点
(5a)は、突出片(6)の押上げ動作に伴い後方へ移
動することを特徴とする。
【0005】上述した構成において、突出片(6)に下
方から押上げ荷重が作用して該突出片(6)が持ち上げ
られると、ヘッド支持部材には、荷重点Pから遠い位置
にある第2回動支点(5a’)を支点として梃子の原理
による捩りトルクが作用して、第1回動支点(4a)が
台座(3)から浮き上がる。この捩りトルクにより、ヘ
ッド支持部材が全体的に捩られたと仮定した場合、同図
(b)に示すごとく、捩れ角θは、θ≒h/L
なる。また、第2回動支点を5a’よりも後方の5aに
移動させたときの捩れ角θは、同図(b)に示すごと
く、θ≒h/Lとなる。ここで、L<Lである
からθ>θとなり、第2回動支点を後方の5aに移
動させたときの方が、捩れ角が小さくなる。本発明は、
このような原理に基づき、第2回動支点(5a)を、少
なくとも第1回動支点(4a)よりも後方へ移動させる
ことで、ヘッド支持部材の捩れを抑制している。
【0006】なお、ヘッド支持部材は剛性が高く、実際
は板バネ部材(2)に捩れが生じることとなる。ただ
し、板バネ部材(2)もバネ力を有するため、捩れトル
クに対し抗力が生じて逆方向に捩り返そうとする。した
がって、実際の捩れはごく僅かであるが、近年の薄型デ
ィスクドライブ装置にあっては、そのごく僅かな捩れに
よる磁気ヘッド(1)の傾きが、ディスクとの干渉を生
じさせるおそれがある。本発明は、このようなごく僅か
な磁気ヘッドの傾きを高精度に修正するものである。
【0007】請求項2の発明は、第2脚部の後端を第1
脚部の後端よりも後方に延出し、該延出部を第2回動支
点としたことを特徴とする。第2脚部の後端を第1脚部
の後端よりも後方に延出する手法としては、例えば、第
2脚部の後端から後方へ延びる延出部を一体成形する手
法や、第2脚部の後端に突起物を接着する手法がある。
【0008】ここで、第1回動支点は、台座と線接触又
は点接触する突出部で形成し、一方、第2回動支点は、
前端縁部を第1回動支点と同一の幅方向位置に配置する
とともに、後方に向かって前記第1回動支点と同一高さ
の平坦面に形成することが好ましい(請求項3)。この
ように構成することで、第2回動支点を第1回動支点と
同一の幅方向位置(すなわち、前端縁部)から後方へ円
滑に支点移動させることが可能となる。さらに、第2回
動支点の前端縁部を、第1回動支点に対応する形状とす
れば、突出片が持ち上げられていない状態において(す
なわち、捩れが生じていない状態において)、第2回動
支点の前端縁部と第1回動支点が同じ形態をもってヘッ
ド支持部材の好ましい支持を実現できる(請求項4)。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。本実施形態では、フ
ロッピーディスクを記録媒体とするディスクドライブ装
置(FDD)に組み込まれるヘッド支持部材の構成例を
示す。そこで、まずディスクドライブ装置の全体構造に
ついて図面を参照して詳細に説明する。図1は本実施形
態に係るディスクドライブ装置の外観を示す斜視図、図
2は同ディスクドライブ装置の分解斜視図である。な
お、本実施形態においては、図1に示すように、フロッ
ピーディスク200の挿入口36aが設けられている側
を前部として、図示矢印で示すごとく前後の方向を定義
している。
【0010】図2に示すように、本実施形態のディスク
ドライブ装置は、キャリア10、スライダ20、フレー
ム30、及びカバー40を備え、後述するごとく、キャ
リア10とスライダ20が一体となってフレーム30に
組み込まれ、さらにフレーム30の上面にカバー40が
装着されて、図1に示すごとき外観を構成する。
【0011】図3はキャリアとスライダの構成を示す分
解斜視図、図4はスライダにキャリアを組み込んだ状態
を前方から見た斜視図、図5は同状態を後方から見た斜
視図である。図3に示すように、キャリア10には、天
板11の両側縁部からそれぞれ下方に延出して側壁1
2,12が形成してある。これら両側壁12,12は、
断面コ字状に屈曲形成されており、前部から天板11の
下側に差し込まれるフロッピーディスク200の側縁部
を協同して支持する機能を有している。
【0012】また、キャリア10の各側壁12,12に
は、昇降用の係合突起13と係合ピン14がそれぞれ側
方に延出して形成してある。後述するように、このうち
係合突起13は、スライダ20に形成した傾斜案内孔2
4と係合し(図4、図5参照)、一方、係合ピン14は
フレーム30に形成した上下案内溝34と係合する(図
7参照)。
【0013】さらに、キャリア10の天板11には、図
3に示すように、後部中央に後述する上側磁気ヘッド1
20を挿通するための開口15が形成してあり、さらに
その開口15を挟んで一方の側方に開閉レバー50が、
他方の側方に上側磁気ヘッド昇降機構60が設けられて
いる。これら開閉レバー50及び上側磁気ヘッド昇降機
構60については、追って詳細に説明する。
【0014】スライダ20は、図3に示すように、前枠
21の両側部から後方に側枠22,22が延出して平面
コ字状に形成されている。各側枠22,22の外側縁か
らは、下方に屈曲して側壁23,23が形成されてお
り、それら各側壁23,23に斜め前後方向に延びる昇
降用の傾斜案内孔24が形成してある。図4及び図5に
示すごとく、キャリア10は、スライダ20の下側に組
み込まれ、既述した係合突起13が傾斜案内孔24と係
合する。この傾斜案内孔24と係合突起13の係合によ
り、キャリア10とスライダ20は、傾斜案内孔24に
沿って斜め前後方向に相対移動可能となっている。
【0015】また、図3に示すように、スライダ20の
側壁は、中央部に切欠き23aを形成しており、図4及
び図5に示すごとく、この切欠き23aからキャリア1
0の係合ピン14が側方に露出している。さらに、切欠
き23aの上縁部分からは、前後スライド用の係合突起
25が側方に延出している。この係合突起25は、後述
するごとく、フレーム30に形成した支持溝35と係合
する。
【0016】図6に示すように、フレーム30は底板3
1を有し、底板31の両側縁から上方に側壁32,32
が延出するとともに、底板31の後端縁からは後部壁3
3が上方に延出している。そして、フレーム30の側壁
32,32には、上下方向に延びる上下案内溝34と、
前後方向に延びる支持溝35とが形成してある。
【0017】図7に示すように、キャリア10とスライ
ダ20は、一体となってフレーム30の内側に組み込ま
れ、このときキャリア10の係合ピン14がフレーム3
0の上下案内溝34と係合し、またスライダ20の係合
突起25がフレーム30の支持溝35と係合する。既述
したように、キャリア10とスライダ20は、傾斜案内
孔24と係合突起13の係合により、斜め前後方向に相
対移動可能となっているが(図4、図5参照)、フレー
ム30を基準としてそれら部材の動作をみた場合、キャ
リア10は係合ピン14がフレーム30の上下案内溝3
4と係合しているため、この上下案内溝34に沿って昇
降し、一方、スライダ20は係合突起25がフレーム3
0の支持溝35と係合しているため、この支持溝35に
沿って前後方向に移動する。
【0018】さらに、キャリア10の天板11とスライ
ダ20の側枠22との間には、付勢手段としてのコイル
バネ16が掛止してある。そして、キャリア10はこの
コイルバネ16により後方へ常時付勢されており、一
方、スライダ20はこのコイルバネ16により前方に常
時付勢されている。このため、規制のない状態では、キ
ャリア10は、フレーム30に形成した上下案内溝34
に沿って下降位置に移動し、スライダ20は、フレーム
に30に形成した支持溝35に沿って前方位置に移動す
る。なお、これらキャリア10とスライダ20の移動
は、後述する開閉レバー50に設けたカム部材54によ
って、その移動が選択的に規制される。
【0019】図8はキャリアに設けられた開閉レバーと
その周辺構造を拡大して示す平面図、図9(a)(b)
は同開閉レバーの動作を示す平面図である。キャリア1
0の天板11に設けられた開閉レバー50は、図8に示
すように、支軸51を中心に回動自在となっている。こ
の開閉レバー50の先端とキャリア10の天板11との
間には、付勢手段としてのコイルバネ52が係止してあ
り(図3参照)、このコイルバネ52により開閉レバー
50は図8の反時計方向へ常時付勢されている。
【0020】開閉レバー50の先端部には係合片53が
設けてあり、またキャリア10の天板11にはこの係合
片53の回動する軌道に沿って円弧状の案内孔17が形
成してある。係合片53はこの案内孔17を透して天板
11の下方、すなわちフロッピーディスク200の進入
経路に突き出している。キャリア10の前部からフロッ
ピーディスク200が差し込まれると、図9(a)に示
すごとく、フロッピーディスク200に設けられたシャ
ッタ201の一端隅部に係合片53が係合する。そし
て、この状態から更にフロッピーディスク200が後方
へ差し込まれると、図9(b)に示すごとく、フロッピ
ーディスク200に押圧されて開閉レバー50が図示時
計方向に回動するとともに、係合片53がフロッピーデ
ィスク200のシャッタ201を図示左方向へ押し開
く。この動作により、シャッタ201に形成してある窓
201aが、フロッピーディスク200内に収納された
磁気ディスク盤202を露出させる位置に移動する。
【0021】また、開閉レバー50の基端部にはカム部
材54が設けてある。一方、スライダ20の側枠22の
後端部内側縁には、図8に示すように、下方に延出して
第1当接壁26aが形成してあり、さらにこの第1当接
壁26aの縁部から屈曲して第2当接壁26bが形成し
てある。開閉レバー50は、キャリア10にフロッピー
ディスク200が差し込まれていない状態においては、
コイルバネ52の付勢力をもって、図8に示すように図
示反時計方向に回動した位置にある。このとき、カム部
材54の外周に形成したカム面54aが、スライダ20
の第2当接壁26bに当接して、キャリア10を上昇位
置に固定するとともに、スライダ20を後方位置に固定
する。
【0022】この状態から、キャリア10にフロッピー
ディスク200が差し込まれると、図9(b)に示した
ごとく、開閉レバー50が図示時計方向に回動する。こ
の回動に伴い、カム部材54のカム面54aがスライダ
20の第2当接壁26bより外側に移動し、カム面54
aと第2当接壁26bとの間の接触状態が解除される。
その結果、スライダ20がコイルバネ52の付勢力をも
って前方に移動し、同時にキャリア10が下降位置に移
動する。このときは、カム部材54が第1当接壁26a
に接触して開閉レバー50の図示反時計方向への回動を
規制するため、キャリア10及びスライダ20の上記位
置が固定される。
【0023】なお、スライダ20の前端縁には、例えば
図7に示すように、イジェクト釦27が設けてあり、こ
のイジェクト釦27の押圧操作によりスライダ20が後
方へ移動し、それに伴い第1当接壁26aによるカム部
材54の移動規制が解除される。その結果、開閉レバー
50がコイルバネ52の付勢力をもって、図9の反時計
方向に回動して同図(b)から(a)の状態に移動し
て、フロッピーディスク200を前方へ排出する。
【0024】図10及び図11はキャリアに設けた上側
磁気ヘッド昇降機構を示す図である。上側磁気ヘッド昇
降機構60は、後述する横方向に出没自在なスライド片
61を備えている。スライド片61は、リンク部材62
の回動に連動しており、図10(a)に示すごとくリン
ク部材62が支軸63を中心として図示反時計方向に回
動したとき、これに連動して突出する。また、図11
(a)に示すごとくリンク部材62が支軸63を中心と
して図示時計方向に回動したとき、これに連動して後退
するする。
【0025】リンク部材62の先端62aは、スライダ
20の側壁23に形成した縦方向の係合溝28と係合し
ている。そして、スライダ20がキャリアに対してに対
して斜め後方に相対移動したとき、この相対移動に伴
い、リンク部材62が図10に示すごとく反時計方向に
回動して、スライド片61を突出させる。また、スライ
ダ20がキャリア10に対してに対して斜め前方に相対
移動したとき、この相対移動に伴い、リンク部材62が
図10に示すごとく時計方向に回動して、スライド片6
1を後退させる。
【0026】図6に戻り、フレーム30には、フロッピ
ーディスク200に内蔵した磁気ディスク盤202(図
1参照)を回転駆動するためのディスク駆動機構70、
磁気ディスク盤202へのデータの記録/再生を行うた
めの磁気ヘッドユニット100、この磁気ヘッドユニッ
ト100を前後方向にステップ移動させるためのヘッド
駆動機構80等が搭載されている。また、フレーム30
の前面には、図7に示すように、前面ベゼル36が装着
される。前面ベゼル36には、フロッピーディスク20
0を差し込むための挿入口36aが形成してあり、この
挿入口36aの内側に防塵用の開閉シャッタ37(図2
参照)が設けられる。
【0027】図12(a)は磁気ヘッドユニットを示す
平面図、同図(b)は同じく正面図である。磁気ヘッド
ユニット100は、図12(b)に示すように、下側磁
気ヘッド110を支持するキャリッジと称する下側ヘッ
ド支持部材111と、上側磁気ヘッド120を支持する
上側ヘッド支持部材121とを備えている。本実施形態
では、この上側ヘッド支持部材121が本発明のヘッド
支持部材に相当する。
【0028】下側ヘッド支持部材111は、先端部に接
合板112を介して下側磁気ヘッド110が装着されて
おり、後端部には上側ヘッド支持部材121を固定する
ための台座113が形成されている。この下側ヘッド支
持部材111には、側縁部から軸受部114が延出して
おり、この軸受部114が図6に示したヘッド駆動機構
80に係合して同機構80の回転駆動力を受け、磁気ヘ
ッドユニット100を前後方向にステップ移動させる。
【0029】上側ヘッド支持部材121(本発明のヘッ
ド支持部材に相当)は、図13に示すごとく、先端にジ
ンバルバネと称する支持バネ122を介して上側磁気ヘ
ッド120が装着されている。また、後端部には板バネ
部材123がモールド成形により一体に取り付けてあ
り、この板バネ部材123が後方へ延出している。板バ
ネ部材123は基部123aが両側方に広がってT字状
を呈しており、該基部123aに締結孔123bが形成
してある。板バネ部材123の基部123aには、上面
に金属板からなる固定部材124が重ね合わされるとと
もに、ネジ等の締結具125が締結孔123bを貫通し
て台座113にねじ込まれ、これにより板バネ部材12
3の基部123aが台座113に固定される(図12参
照)。
【0030】また、上側ヘッド支持部材121の後端部
両脇からは、第1,第2脚部126,127がそれぞれ
後方へ延出している。これら第1,第2脚部126,1
27の後端部下面は、それぞれ第1,第2回動支点12
8,129を形成しており、それら回動支点128,1
29が台座113と接触するように配置してある(図1
2参照)。上述した固定部材124には、第1脚部12
6の後端部に対応する位置に第1カバー部124aが、
また第2脚部127の後端部に対応する位置に第2カバ
ー部124bがそれぞれ形成してある。これら各カバー
部124a、124bは、それぞれ対応する脚部12
6,127の後端部外周を覆い、第1,第2回動支点1
28,129の台座113からの過度な浮き上がりを規
制している。
【0031】さらに、台座113には、図12に示すご
とくコイルバネ130が設けてあり、このコイルバネ1
30により上側ヘッド支持部材121の上面中央部を下
方に付勢している。このコイルバネ130の付勢力をも
って、上側ヘッド支持部材121は先端が下降する方向
へ常時付勢されている。
【0032】上側ヘッド支持部材121において、第1
脚部126が存在する側の側縁からは、突出片131が
側方に延出している。この突出片131の側方には、図
14及び図15に示すごとく、既述した上側磁気ヘッド
昇降機構60(図10,図11参照)が配置されてお
り、同昇降機構60のスライド片61が突出片131の
下側に出没する構成となっている。すなわち、キャリア
10の上昇動作に伴い、スライド片61が突き出して突
出片131を下方から持ち上げる(図14参照)。この
とき突出片131には押上げ荷重が作用する。これによ
り、上側ヘッド支持部材121は、第1,第2回動支点
128,129を中心に回動して、先端に装着した上側
磁気ヘッド120を上昇させ、同ヘッド120と下側磁
気ヘッド110の間に、フロッピーディスク200が差
し込まれる間隙を形成する。
【0033】また、キャリア10の下降動作に伴い、ス
ライド片61が後退して突出片131の下方から退避す
る(図15参照)。これにより、上側ヘッド支持部材1
21は、第1,第2回動支点128,129を中心に回
動して、先端に装着した上側磁気ヘッド120を下降さ
せ、同ヘッド120を下側磁気ヘッド110に接触させ
る。
【0034】図16は第1脚部に形成した第1回動支点
を拡大して示す正面図、同図(b)は第2脚部に形成し
た第2回動支点の拡大正面図、同図(c)は各回動支点
の位置関係を示す底面図である。同図(a)に示すよう
に、第1回動支点128は、半円状の断面を有する湾曲
凸部で構成してあり、台座113に線接触している。こ
のように、第1回動支点128を台座113と線接触す
る構成とすることにより、上側ヘッド支持部材121を
円滑に回動させることが可能となる。なお、この第1回
動支点128は、台座113と点接触する形状(例え
ば、半球状)の突出部で構成することもできる。
【0035】一方、第2回動支点129は、図16
(b)に示すように下方に突出しており、前端縁部分が
第1回動支点128と対応する形状の湾曲部129aに
形成され、さらにその頂部から後方に連続して平坦面部
129bが形成されている。ここで、前端縁部分に形成
した湾曲部129aは、第1回動支点128と同一の幅
方向位置に形成してあり、さらに、平坦面部129b
は、上側ヘッド支持部材121を水平に配置したとき、
第1回動支点128の頂部と同一の高さ位置に形成して
ある。さらに、第2回動支点129の後端下縁(すなわ
ち、平坦面部129bの後端縁)は、図16(c)に示
すように、第1回動支点128より後方に延出させてあ
る。
【0036】各回動支点128,129を上述した構成
とすることにより、上側ヘッド支持部材121の先端が
下降した状態では、図17(a)に示すごとく、第2回
動支点129は湾曲部129aが台座に接触して、第1
回動支点128と同一幅方向位置で且つ同一高さとな
る。したがって、上側ヘッド支持部材121は平行に支
持される。
【0037】一方、突出片131に押上げ荷重が作用し
て上側ヘッド支持部材121の先端が持ち上げられたと
きは、第1回動支点128が台座113から浮き上がる
とともに、図17(b)に示すごとく、第2回動支点1
29における台座113との接触点が後方に移動し、平
坦面部129bの後端縁が回動支点となる。このように
第2回動支点129が後方に移動することにより、既述
したとおり板バネ部材123の捩れが抑制される。その
結果、上側ヘッド支持部材121の先端に装着した上側
磁気ヘッド120の傾きが修正される。
【0038】ここで、第2脚部127における第1回動
支点128と同一幅方向位置にある部位は、第2回動支
点129が後方へ支点移動するに伴い浮き上がる。この
浮き上がり高さが、第1回動支点128の浮き上がり高
さと同じになるように、第2回動支点129の後方への
支点移動量を設定することで、上側ヘッド支持部材12
1を平行に保持することができる。
【0039】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではない。例えば、後方へ延出させた第2脚部
127が板バネ部材123の基部123aと干渉するお
それのあるときは、図18(a)に示すごとく、板バネ
部材123の基部123aに切欠き140を形成する
か、あるいは図18(b)に示すごとく、基部123a
を段状に形成し、第2脚部127の後端部が干渉するお
それのある部位141を後退させるようにしてもよい。
また、固定部材124に形成した第2カバー部124b
が、第2脚部127の後端部と干渉するおそれのある場
合は、該第2カバー部124bを後方に移動させること
が好ましい。第2回動支点の後方への移動距離は、突出
片が持ち上げられたときに生じる磁気ヘッドの傾きを観
察し、その磁気ヘッドの傾きが修正されるように適宜調
整することが好ましい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第2脚部の後端部下面に形成した第2回動支点を、突出
片の押上げ動作に伴い後方へ移動する構成としたので、
板バネ部材の捩れが抑制され、その結果、先端に装着し
た磁気ヘッドの傾きを修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るディスクドライブ装置
の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係るディスクドライブ装置
の分解斜視図である。
【図3】キャリアおよびスライダの構成を示す分解斜視
図である。
【図4】スライダにキャリアを組み込んだ状態を前方か
ら見た斜視図である。
【図5】スライダにキャリアを組み込んだ状態を後方か
ら見た斜視図である。
【図6】フレームの構成を示す斜視図である。
【図7】スライダおよびキャリアを組み込んだフレーム
およびカバーを示す分解斜視図である。
【図8】開閉レバーとその周辺構造を拡大して示す平面
図である。
【図9】開閉レバーの作用を説明するための平面図であ
る。
【図10】キャリアに設けた上側磁気ヘッド昇降機構を
示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図11】同じくキャリアに設けた上側磁気ヘッド昇降
機構を示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図であ
る。
【図12】磁気ヘッドユニットを示す図で、(a)は平
面図、(b)は正面図である。
【図13】上側ヘッド支持部材を示す図で、(a)は平
面図、(b)は正面図である。
【図14】上側ヘッド支持部材の昇降動作を説明するた
めの図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図15】同じく上側ヘッド支持部材の昇降動作を説明
するための図で、(a)は平面図、(b)は正面図であ
る。
【図16】第1,第2回動支点を拡大して示す図であ
る。
【図17】第2回動支点の動作を示す拡大正面図であ
る。
【図18】本発明の変形例を示す平面図である。
【図19】本発明の作用を説明するための模式図であ
る。
【符号の説明】
10:キャリア 11:天板 12:側壁 13:係合突起 14:係合ピン 15:開口 16:コイルバネ 17:案内孔 20:スライダ 21:前枠 22:側枠 23:側壁 24:傾斜案内孔 25:係合突起 26a:第1当接壁 26b:第2当接壁 27:イジェクト釦 28:係合溝 30:フレーム 31:底板 32:側壁 33:後部壁 34:上下案内溝 35:支持溝 36:前面ベゼル 36a:挿入口 37:開閉シャッタ 40:カバー 50:開閉レバー 51:支軸 52:コイルバネ 53:係合片 54:カム部材 54a:カム面 60:上側磁気ヘッド昇降機構 61:スライド片 62:リンク部材 63:支軸 70:ディスク駆動機構 80:ヘッド駆動機構 100:磁気ヘッドユニット 110:下側磁気ヘッド 111:下側ヘッド支持部材 112:接合板 113:台座 114:軸受部 120:上側磁気ヘッド 121:上側ヘッド支持部材 122:支持バネ 123:板バネ部材 123a:基部 123b:締結孔 124:固定部材 124a:第1カバー部 124b:第2カバー部 125:締結具 126:第1脚部 127:第2脚部 128:第1回動支点 129:第2回動支点 129b:平坦面部 129a:湾曲部 130:コイルバネ 131:突出片 141:部 200:フロッピーディスク 201:シャッタ 201a:窓 202:磁気ディスク盤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクに対し磁気ヘッドが摺動接触し
    てデータの記録又は再生を行うとともに、前記磁気ヘッ
    ドの昇降機構を備えたディスクドライブ装置において、 磁気ヘッドを先端に装着するとともに、後端部が板バネ
    部材を介して台座に固定されるヘッド支持部材であっ
    て、前記板バネ部材を挟む後端部の両脇から後方へ延出
    する第1,第2脚部と、中心軸を境として前記第1脚部
    が存在する側の側縁から側方に延出し前記昇降機構から
    の押上げ荷重を受ける突出片とを備え、 前記第1脚部は後端部の下面に前記台座と接触する第1
    回動支点を有するとともに、前記第2脚部は後端部の下
    面に前記台座と接触する第2回動支点を有し、且つ、前
    記第2回動支点は、前記突出片の押上げ動作に伴い後方
    へ移動することを特徴とするヘッド支持部材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のヘッド支持部材におい
    て、 前記第2脚部の後端を第1脚部の後端よりも後方に延出
    し、該延出部を前記第2回動支点としたことを特徴とす
    るヘッド支持部材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のヘッド支持部材に
    おいて、 前記第1回動支点は、前記台座と線接触又は点接触する
    突出部で形成され、 前記第2回動支点は、前端縁部を第1回動支点と同一の
    幅方向位置に配置するとともに、後方に向かって前記第
    1回動支点と同一高さの平坦面に形成してあることを特
    徴とするヘッド支持部材。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のヘッド支持部材におい
    て、 前記第2回動支点の前端縁部は、第1回動支点に対応す
    る形状としてあることを特徴とするヘッド支持部材。
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