JP2001318323A - 接眼変倍光学系 - Google Patents
接眼変倍光学系Info
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Abstract
倍光学系であって、変倍比が3倍程度でありながら、小
型で、見掛視界、アイレリーフをともに十分大きくでき
る接眼変倍光学系を得る。 【構成】 対物光学系側から順に、負、正、正、正のレ
ンズ群を有し、最長焦点距離側から最短焦点距離側への
変倍に際し、第1レンズ群は対物光学系側に単調に移動
し、第2レンズ群は眼側に単調に移動し、第3レンズ群
は最初は第2レンズ群との間隔を広げ後に縮めるように
眼側に移動し、第4レンズ群は不動である。さらに、次
の条件式(1)を満足する接眼変倍光学系。 (1)0.4<{L23(max)−L23}/f
(h) 但し、 L23(max):変倍時の第2レンズ群と第3レンズ
群の軸上空気間隔の最大値、 L23:最長焦点距離における第2レンズ群と第3レン
ズ群の軸上空気間隔、 f(h):接眼変倍光学系全系の最短焦点距離。
Description
コープ、双眼鏡などの対物光学系と組み合わせて用いら
れる接眼変倍光学系に関する。
従来多数提案されている。例えば、特開平4-204616号公
報は、接眼変倍光学系に対物光学系と正立光学系を組み
合わせたアフォーカル変倍光学系を提案し、特開昭62-1
34617号公報や特開平6-175048号公報は、対物光学系と
正立光学系を含まない単独の接眼変倍光学系を提案して
いる。これらはいずれも、対物光学系や正立光学系を除
いた接眼変倍光学系だけに着目すると、物体側から順
に、負のパワーの第1移動レンズ群、視野絞りを挟んで
正のパワーの第2移動レンズ群、正のパワーの第3固定
レンズ群で構成されるいわゆるOE-ZOOMと呼ばれる3群
構成の接眼変倍光学系である。これは第1、第2の移動
レンズ群を互いに逆方向に移動させて変倍するとともに
視度の変化を補正する構成である。これらの従来の接眼
変倍光学系はいずれも変倍比が2倍程度である。
フと見掛視界を十分大きくする必要があるが、アイレリ
ーフと見掛視界を大きくすると大型化する傾向がある。
変倍比が3倍程度となるとこの傾向が顕著である。
ら、小型で、見掛視界、アイレリーフをともに十分大き
くできる接眼変倍光学系を得ることを目的とする。
と組み合わせて用いられる接眼変倍光学系であって、対
物光学系側から順に、負の第1レンズ群と、正の第2レ
ンズ群と、正の第3レンズ群と、正の第4レンズ群とか
らなり、変倍に際し、第1レンズ群、第2レンズ群及び
第3レンズ群はそれぞれ独立して光軸方向に移動し、第
4レンズ群は不動であり、次の条件式(1)を満足する
ことを特徴としている。 (1)0.4<{L23(max)−L23}/f
(h) 但し、 L23(max):変倍時の第2レンズ群と第3レンズ
群の軸上空気間隔の最大値、 L23:最長焦点距離における第2レンズ群と第3レン
ズ群の軸上空気間隔、 f(h):接眼変倍光学系全系の最短焦点距離、 である。より好ましくは、次の条件式(1’)を満足す
るのがよい。 (1’)0.65<{L23(max)−L23}/f
(h)
は、対物光学系と組み合わせて望遠鏡とした場合には最
高倍率の状態である。各レンズ群のより具体的な好まし
い移動態様を例示すると、最長焦点距離側から最短焦点
距離側への変倍に際し、第1レンズ群は対物光学系に単
調に移動し、第2レンズ群は眼側に単調に移動し、第3
レンズ群は最初は第2レンズ群との間隔を広げ後に縮め
るように眼側に移動する態様がある。
件式(2)を満足することが好ましい。 (2)7.0<L12/f(h) 但し、 L12:最短焦点距離における第1レンズ群と第2レン
ズ群の軸上空気間隔、 である。
件式(3)、(4)を満足することが好ましい。 (3)2.0<f4/f23<4.0 (4)0.3<f23/f2<0.6 但し、 f4:第4レンズ群の焦点距離、 f23:最長焦点距離における第2レンズ群と第3レン
ズ群の合成焦点距離、 f2:第2レンズ群の焦点距離、 である。
(1’)を満足することがより好ましい。 (1)0.65<{L23(max)−L23}/f
(h)
17に示すように、対物光学系50と組み合わせて用い
るもので、対物光学系50(物体)側から順に、負の第
1レンズ群10、視野絞りS、正の第2レンズ群20、
正の第3レンズ群30、及び正の第4レンズ群40から
なっている。変倍に際し、第1レンズ群10、第2レン
ズ群20、及び第3レンズ群30は互いに独立して光軸
方向に移動し、第4レンズ群は不動である。より具体的
には、全系の倍率(対物光学系50の焦点距離/接眼変
倍光学系の焦点距離)が最低から最大に変化するとき
(接眼変倍光学系の焦点距離が最長から最短に変化する
とき)、第1レンズ群10は単調に物体側に移動し、第
2レンズ群20は単調に眼側に移動し、第3レンズ群3
0は最初は第2レンズ群20との間隔を広げ後に縮める
ように眼側に移動する。視野絞りSは、第2レンズ群2
0と一緒に移動する。
の変化を小さくするための条件である。条件式(1)の
下限を越えると、中間焦点距離におけるアイレリーフの
落ち込み(アイレリーフが小さくなる)が顕著になる。
ズ群及び第3レンズ群が変倍に際して移動するスペース
を大きく確保し、変倍比を大きくするための条件であ
る。また、この条件式(2)を満足させ、第1レンズ群
と第2レンズ群の間に形成される物体像(対物光学系の
焦点位置)から、第1レンズ群及び第2レンズ群までの
距離それぞれを大きくすることによって、レンズ面の傷
や埃などを目立たなくする効果もある。
位置XからLF1の距離にある第1レンズ群10と、L
F2の距離にある第2レンズ群20それぞれのレンズ面
の視度(D1、D2)は、次式で表される。 D1=+1000×LF1/f2-4 2 (ディオプタ) D2=−1000×LF2/f2-4 2 (ディオプタ) 但し、 LF1;対物光学系の焦点位置Xから第1レンズ群の眼
側の面までの距離、 LF2;対物光学系の焦点位置Xから第2レンズ群の対
物光学系側の面までの距離、 f2-4;対物光学系の焦点位置Xより眼側の光学系の焦
点距離、 である。
置Xとレンズ面とが最も接近する低倍率時であり、これ
らD1、D2の値の絶対値をある程度大きくしないと、
低倍率時にレンズ面の傷や埃が目立つことになる。D
1、D2の値の絶対値を大きくするには、LF1、LF
2の値を大きくすればよいが、低倍率時におけるLF
1、LF2を大きくした上で変倍比を大きくするには、
第1レンズ群と第2レンズ群の移動スペースを確保する
するべく高倍率側の第1レンズ群と第2レンズ群の間隔
をある程度大きく確保する必要がある。条件式(2)を
満足させると、高倍率側の第1レンズ群と第2レンズ群
の間隔を大きく確保できるため、低倍率側でのLF1、
LF2も大きくすることができ、レンズ面の傷や埃など
を目立たなくすることができる。
に像面とレンズ面とが接近しすぎるためレンズ件の傷や
埃などが目立つようになる。また、十分な変倍比を確保
しながら移動量を小さくして、像面とレンズ面とが接近
しないようにすると、特に第2レンズ群のパワーを大き
くしなければならず、非点収差、歪曲収差などの補正が
困難になる。
ある。条件式(3)の下限を越えると、第2レンズ群と
第3レンズ群の移動量が増大し、小型化することができ
なくなる。条件式(3)の上限を越えると、収差補正、
特に非点収差、歪曲収差の補正が困難になる。
ズ群のパワーの比に関する条件である。少ない移動量で
高い変倍比を達成するためには正のパワーを有する第
2、第3レンズ群にそれぞれ大きな正のパワーを要する
が、これら2つの群に正のパワーをほぼ等しく分配する
ことが収差補正上有利である。条件式(4)の上限を越
えると、第2レンズ群の正レンズのパワーが強くなりす
ぎ、逆に下限を越えると、第3レンズ群の正のパワーが
強くなりすぎて、いずれも非点収差、歪曲収差の補正が
困難になる。さらに、色収差の補正をするためには、第
2レンズ群と第3レンズ群の少なくとも一方を正レンズ
と負レンズの貼り合わせレンズとすることが好ましい。
球面収差で表される色収差(軸上色収差)図及び倍率色
収差図中のd線、F線、C線はそれぞれの波長に対する
収差であり、Sはサジタル、Mはメリディオナル、ER
は射出瞳径、Bは見掛視界(半量)(°)である。ま
た、Wは実視界(半量)(°)、foは対物光学系の焦点
距離、feは接眼変倍光学系の焦点距離、rは曲率半
径、dはレンズ厚またはレンズ間隔、Nd はd線の屈折
率、νはアッベ数を示す。また、レンズ構成図中のEP
はアイポイントである。
場合を想定し、接眼変倍光学系の前方に4例共通の対物
光学系と展開した正立プリズムを入れた形で示す。図1
8はその一例で、対物光学系50と、正立光学系60
と、実施例2の接眼変倍光学系を組み合わせた図であ
る。対物光学系は特に限定されるものではなく、天体望
遠鏡や顕微鏡用のものでもよい。また、正立像を必要と
しない場合は正立プリズムはなくてもよい。
離(望遠鏡として最低倍率)時における接眼変倍光学系
のレンズ構成を示し、図2、図3、図4はそれぞれ、接
眼変倍光学系が、最長焦点距離時、中間焦点距離(望遠
鏡として中間倍率)時、最短焦点距離(望遠鏡として最
高倍率)における対物光学系を含んでの諸収差を示す。
表1は、対物光学系50を含む全系の数値データであ
る。面No.1〜6は対物光学系50(図示せず)、面No.
7〜10は正立光学系60(図示せず)、面No.11〜
13は負の第1レンズ群10、面No.14〜16は正の
第2レンズ群20、面No.17〜18は正の第3レンズ
群30、面No.19〜20は第4レンズ群40である。
対物光学系50は、物体側から順に、正レンズ、負レン
ズ、負レンズからなり、正立光学系60は2面の反射面
を有する2個の三角プリズム(直角プリズム)からな
り、第1レンズ群10は、対物光学系側から順に、正レ
ンズと負レンズの接合レンズからなり、第2レンズ群2
0は、対物光学系側から順に、負レンズと正レンズの接
合レンズからなり、第3レンズ群30は正の単レンズか
らなり、第4レンズ群40は正の単レンズからなる。低
倍率側から高倍率側への変倍は第1レンズ群10を対物
光学系50方向に、第2レンズ群20及び第3レンズ群
30を眼側に独立に移動させて行う。視野絞りSは、面
No.14の対物光学系側12.26mmの位置にある。
離(最低倍率)時における接眼変倍光学系のレンズ構成
を示し、図6、図7、図8はそれぞれ、接眼変倍光学系
が、最長焦点距離、中間焦点距離(中間倍率)、最短焦
点距離(最高倍率)における対物光学系を含んでの諸収
差を示す。表2はその数値データである。第2レンズ群
20が正の単レンズからなり、第3レンズ群30が正レ
ンズと負レンズの接合レンズとからなる点を除き、基本
的なレンズ構成及び変倍時の各レンズ群の移動態様は実
施例1と同様である。視野絞りSは、面No.14の対物
光学系側12.50mmの位置にある。
離(最低倍率)における接眼変倍光学系のレンズ構成を
示し、図10、図11、図12はそれぞれ、接眼変倍光
学系が最長焦点距離、中間焦点距離(中間倍率)、最短
焦点距離(最高倍率)における対物光学系を含んでの諸
収差を示す。表3はその数値データである。基本的なレ
ンズ構成及び変倍時の各レンズ群の移動態様は実施例2
と同様である。視野絞りSは、面No.14の対物光学系
側14.35mmの位置にある。
距離(最低倍率)時における接眼変倍光学系のレンズ構
成を示し、図14、図15、図16はそれぞれ、接眼変
倍光学系が、最低倍率時、中間焦点距離(中間倍率)
時、最短焦点距離(最高倍率)時における対物光学系を
含んでの諸収差を示す。表4はその数値データである。
基本的なレンズ構成及び変倍時の各レンズ群の移動態様
は実施例2と同様である。視野絞りSは、対物光学系側
7.70mmの位置にある。
す。
く補正されている。
りながら、小型で、見掛視界、アイレリーフをともに十
分大きくできる接眼変倍光学系が得られる。
ズ構成図である。
の状態における対物光学系を含んでの諸収差図である。
んでの諸収差図である。
物光学系を含んでの諸収差図である。
ズ構成図である。
の状態における対物光学系を含んでの諸収差図である。
んでの諸収差図である。
物光学系を含んでの諸収差図である。
ズ構成図である。
率)の状態における対物光学系を含んでの諸収差図であ
る。
含んでの諸収差図である。
対物光学系を含んでの諸収差図である。
ンズ構成図である。
率)の状態における対物光学系を含んでの諸収差図であ
る。
含んでの諸収差図である。
対物光学系を含んでの諸収差図である。
ある。
む望遠鏡のレンズ構成図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 対物光学系と組み合わせて用いられる接
眼変倍光学系であって、対物光学系側から順に、負の第
1レンズ群と、正の第2レンズ群と、正の第3レンズ群
と、正の第4レンズ群とからなり、 変倍に際し、第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レン
ズ群はそれぞれ独立して光軸方向に移動し、第4レンズ
群は不動であり、 次の条件式(1)を満足することを特徴とする接眼変倍
光学系。 (1)0.4<{L23(max)−L23}/f
(h) 但し、 L23(max):変倍時の第2レンズ群と第3レンズ
群の軸上空気間隔の最大値、 L23:最長焦点距離における第2レンズ群と第3レン
ズ群の軸上空気間隔、 f(h):接眼変倍光学系全系の最短焦点距離。 - 【請求項2】 請求項1記載の接眼変倍光学系におい
て、次の条件式(2)を満足する接眼変倍光学系。 (2)7.0<L12/f(h) 但し、 L12:最短焦点距離における第1レンズ群と第2レン
ズ群の軸上空気間隔。 - 【請求項3】 請求項2記載の接眼変倍光学系におい
て、次の条件式(3)、(4)を満足する接眼変倍光学
系。 (3)2.0<f4/f23<4.0 (4)0.3<f23/f2<0.6 但し、 f4:第4レンズ群の焦点距離、 f23:最長焦点距離における第2レンズ群と第3レン
ズ群の合成焦点距離、 f2:第2レンズ群の焦点距離。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項記載の
接眼変倍光学系において、次の条件式(1’)を満足す
る接眼変倍光学系。 (1’)0.65<{L23(max)−L23}/f
(h) - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項記載の
接眼変倍光学系において、最長焦点距離側から最短焦点
距離側への変倍に際し、第1レンズ群は対物光学系側に
単調に移動し、第2レンズ群は眼側に単調に移動し、第
3レンズ群は最初は第2レンズ群との間隔を広げ後に縮
めるように眼側に移動する接眼変倍光学系。
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