JP2001317837A - 吸収冷凍機及び吸収冷凍機の制御方法 - Google Patents
吸収冷凍機及び吸収冷凍機の制御方法Info
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Abstract
する吸収剤の量を、最適に制御する。 【解決手段】混合冷媒濃度検知手段からの信号により水
冷媒流入経路の流量制御手段を制御するとともに、混合
冷媒液面高さ検知手段からの信号と前記混合冷媒濃度検
知手段からの信号により吸収媒体流入経路の流量制御手
段を制御する。
Description
制御方法に係り、特に、冷媒を水、吸収媒体を塩類水溶
液としたときに好適な吸収冷凍機及びその制御方法に関
する。
温の冷熱を取り出せるという利点を有する吸収冷凍機が
注目されている。この混合冷媒を用いる吸収冷凍機で
は、蒸発器に純水冷媒を供給する経路と吸収媒体を供給
する経路が設けられている。そして、混合冷媒の液面高
さと混合冷媒の比重を検出して、吸収冷凍機の作動を制
御している。
混合冷媒の濃度を検出するものも知られている。この例
が、特開平11−264623号公報に記載されてい
る。
のものの中で、混合冷媒の比重を検出して吸収媒体の流
入量を制御し、混合冷媒の液面高さを検出して純水冷媒
の流入量を制御するものにおいては、純粋冷媒の流入量
を増加させるように制御すると、冷媒濃度が薄くなっ
て、冷媒の比重が小さくなり、溶液が必要以上に流入す
るという不具合があった。溶液が過剰に流入すると、混
合冷媒の濃度が高くなって蒸発伝熱性能が低下する。そ
の結果、吸収冷凍機の効率が低下するという不具合が生
じる。また、混合冷媒の濃度が高くなると、混合冷媒を
吸収器側にブローして冷媒濃度が一定になるよう制御手
段が制御するので、ブローした冷媒が無駄になる。
23号公報に記載のものは、混合冷媒の濃度を検出して
蒸発器へ流入する純水冷媒量を制御し、混合冷媒の液面
高さを検出して、吸収媒体の流入量を制御している。つ
まり、混合冷媒濃度が薄くなると純粋冷媒流入量を減少
させ、混合冷媒濃度が濃くなると純粋冷媒流入量を増加
させている。そして、混合冷媒の液面が低下したら、吸
収媒体を流入させている。
したり応答遅れがあると、冷媒の蒸発量が増大したとき
や冷媒の流入量が減少したときに、混合冷媒の液面が低
下するので、必要以上に溶液が流入することがあり、溶
液を無駄に消費するおそれがある。この現象は、特に起
動時に発生し易い。起動時には冷媒の発生量が充分でな
いので、低温蒸発器に供給される冷媒量が減少し、液面
が低下しやすい。液面が低下すると溶液が流入するが、
混合冷媒濃度が一定値でバランスするように溶液に見合
った量だけ純粋冷媒が流入し、溶液の流入量が過剰であ
れば、混合冷媒の量も過剰となる。その結果、混合冷媒
の液面高さが上昇し、サイクル内の液量バランスが偏
り、過剰なところでは冷媒ブローやオーバーフローによ
り、サイクル内の混合冷媒の循環量を調整することにな
る。また、液量のアンバランスによって、冷媒を自動希
釈する制御が働かず、吸収剤が結晶化するおそれがあっ
た。
ンクから供給するようにしたものにおいては、無駄に溶
液を補給してしまうために、冷凍サイクルに供給する溶
液量が増大するので、タンクへの補給メンテナンスの頻
度が増大したり、大きなタンクを設置する必要がある。
されたものであり、その目的は、蒸発器に補給する吸収
剤の量を制御して、効率の高い吸収冷凍機を実現するこ
とにある。本発明の他の目的は、蒸発器に補給する吸収
剤の量を制御して、過剰な溶液の供給を防ぐことにあ
る。本発明のさらに他の目的は、蒸発器に補給する吸収
剤の量を制御して、溶液補給用のタンクを小さくするこ
とにある。なお、吸収剤量の制御は最適に制御すること
が望ましいが、必ずしもそれに限るものではない。ま
た、これらの目的は、いずれかが達成されればよい。
の本発明の第1の特徴は、蒸発器と、吸収器と、再生器
と凝縮器とを有し、蒸発器の冷媒は塩類の吸収剤を含む
水である吸収冷凍機において、蒸発器の下部に設けた混
合冷媒タンクと、蒸発器に接続され第1の流量制御手段
を有する水供給路と第2の流量制御手段を有する吸収剤
を含む溶液の供給路と、混合冷媒タンクに設けられた混
合冷媒の液面高さを検出する液面高さ検出手段と混合冷
媒の濃度を検出する濃度検出手段と、混合冷媒濃度検出
手段からの信号に基づいて第1の流量制御手段を制御す
るとともに、液面高さ検出手段からの信号と濃度検出手
段からの信号に基づいて第2の流量制御手段を制御する
制御装置とを備えたものである。
特徴は、高温蒸発器と高温吸収器と低温蒸発器と低温吸
収器と再生器と凝縮器とを備え、低温蒸発器の冷媒は塩
類の吸収剤を含む水である吸収冷凍機において、低温蒸
発器の下部に設けた混合冷媒タンクと、低温蒸発器に接
続され第1の流量制御手段を有する水供給路と第2の流量
制御手段を有する吸収剤を含む溶液の供給路と、混合冷
媒タンクに設けられた混合冷媒の液面高さを検出する液
面高さ検出手段と混合冷媒の濃度を検出する濃度検出手
段と、混合冷媒濃度検出手段からの信号に基づいて第1
の流量制御手段を制御するとともに、液面高さ検出手段
からの信号と濃度検出手段からの信号に基づいて第2の
流量制御手段を制御する制御装置とを備えたものであ
る。
特徴は、冷媒に水を、吸収剤に塩類を用い少なくとも1
個の蒸発器を有する吸収式冷凍機の制御方法であって、
蒸発器のなかで最も低温で作動する蒸発器には吸収剤を
含む水を冷媒に用い、この蒸発器の下部に設けた冷媒タ
ンクに溜まる冷媒の液面高さの下限許容値H1と冷媒濃
度の所定値X1とを予めこの吸収冷凍機の制御装置に記
憶させ、冷媒タンクに設けた冷媒の液面高さ検出手段が
検出した液面高さが下限許容値H1よりも小さく、かつ
冷媒タンクに設けた冷媒の濃度検出手段が検出した冷媒
濃度が所定値X1よりも小さいときは、冷媒タンクに所
定時間だけ吸収剤を含む溶液を供給するものである。
特徴は、冷媒に水を、吸収剤に塩類を用い少なくとも1
個の蒸発器を有する吸収式冷凍機の制御方法であって、
蒸発器のなかで最も低温で作動する蒸発器には吸収剤を
含む水を冷媒に用い、この蒸発器の下部に設けた冷媒タ
ンクに溜まる冷媒に含まれる吸収剤の下限許容値W1を
記憶させ、冷媒タンクに設けた冷媒の液面高さ検出手段
が検出した液面高さと冷媒タンクに設けた濃度検出手段
が検出した冷媒濃度から求めた吸収剤の量が吸収剤の許
容下限値W1よりも小さいときには、所定時間だけ吸収
剤を含む溶液を冷媒タンクに供給するものである。
は、冷媒に水を、吸収剤に塩類を用い少なくとも1個の
蒸発器を有する吸収式冷凍機の制御方法であって、蒸発
器のなかで最も低温で作動する蒸発器には吸収剤を含む
水を冷媒に用い、この蒸発器の下部に設けた冷媒タンク
に溜まる冷媒に含まれる吸収剤の目標値W0を記憶さ
せ、前記冷媒タンクに設けた冷媒の液面高さ検出手段が
検出した液面高さと前記冷媒タンクに設けた濃度検出手
段が検出した冷媒濃度から求めた吸収剤の量が吸収剤の
目標値W0になるように吸収剤を含む溶液の冷媒タンク
への供給を制御するものである。
特徴は、冷媒に水を、吸収剤に塩類を用い少なくとも1
個の蒸発器を有する吸収式冷凍機の制御方法であって、
蒸発器のなかで最も低温で作動する蒸発器には吸収剤を
含む水を冷媒に用い、この蒸発器の下部に設けた冷媒タ
ンクに溜まる冷媒の液面高さの下限許容値H1と冷媒濃
度の所定値X1とこの所定値より小さい目標値X0とを
予めこの吸収冷凍機の制御装置に記憶させ、冷媒タンク
に設けた冷媒の濃度検出手段が検出した冷媒濃度が目標
値X0になるように蒸発器に供給する水の供給量を制御
し、冷媒タンクに設けた冷媒の液面高さ検出手段が検出
した液面高さが下限許容値H1よりも小さく、かつ濃度
検出手段が検出した冷媒濃度が所定値X1よりも小さい
ときは、冷媒タンクに所定時間だけ吸収剤を含む溶液を
供給するものである。
媒密度検出手段及び混合冷媒温度検出手段を含むとか、
吸収剤を含む溶液を所定時間冷媒タンクに供給した後の
予め定められた時間だけは、吸収剤を含む溶液を冷媒タ
ンクに供給しないようにするかしてもよい。
を用いて説明する。吸収冷凍機は、高温蒸発器11、低
温蒸発器12、高温吸収器21、低温吸収器22、高温
再生器31、低温再生器35、凝縮器41、溶液熱交換
器51、52、53、冷媒ポンプ61、62、溶液ポン
プ71、72、73および循環ポンプ20を備えてい
る。ここで、吸収冷凍機の冷媒は水であり、吸収剤は臭
化リチウムである。この臭化リチウムを含む水溶液を吸
収溶液という(以下、単に溶液という)。なお、低温の
冷熱を取り出すために、低温蒸発器12の冷媒として、
水に溶液を混合した混合冷媒を用いている。このように
構成した吸収冷凍機の動作を、以下に述べる。
されている。凝縮器41から高温蒸発器11に送られて
きた冷媒液は、高温蒸発器11の下部に設けられた冷媒
タンク17に溜められる。冷媒タンク17に溜まった冷媒
液は、冷媒ポンプ61により高温蒸発器11内の上部に配
置された散布装置13に送られ、伝熱管15上に散布さ
れる。散布された冷媒液は、伝熱管15上で蒸発する際
に蒸発潜熱により伝熱管15内を流れる流体を冷却す
る。
る伝熱管25が配置されている。高温再生器31または
低温再生器35で加熱濃縮された濃溶液は、溶液ポンプ
73により高温吸収器21内の上部に配置された溶液散
布装置23に送られる。そして、溶液散布装置23から
伝熱管25上に散布される。その際、蒸発器11で蒸発
した冷媒蒸気を吸収する。この溶液の吸収作用により、
蒸発器11内の圧力は低圧に保たれ、高温蒸発器11の
伝熱管15上に散布された冷媒は継続的に蒸発する。
吸収熱は、伝熱管25内を流れる冷却水により冷却され
る。冷媒蒸気を吸収して濃度が薄くなった溶液は、溶液
タンク27に溜められた後、溶液ポンプ71により溶液
熱交換器51を経由して低温吸収器22に送られる。
はブラインが流れる伝熱管16が配置されている。高温
蒸発器11の冷媒ポンプ61が高温蒸発器11内の散布
装置13へ冷媒を送る配管の途中から、低温蒸発器12
の冷媒タンク18に接続された配管48が分岐してい
る。この配管48の一端部は、液冷媒が溜まっている冷
媒タンク18の底面に開口している。この配管48によ
り、高温蒸発器11の冷媒タンク17から低温蒸発器1
2の冷媒タンク18へ冷媒が送られる。
48の途中に設けられた制御弁93により制御される。
低温蒸発器12の冷媒タンク18の冷媒は、溶液が混合さ
れた混合冷媒である。この混合冷媒の濃度制御について
は後述する。低温蒸発器12の冷媒タンク18の冷媒液
は、冷媒ポンプ62により低温蒸発器12内の上部に配置
された散布装置14に送られ、低温蒸発器12内の伝熱
管16上に散布される。そして、伝熱管16の表面で蒸発
するときの蒸発潜熱により内部を流れる冷水あるいはブ
ラインを冷却する。
を、バイパス配管82で接続し、このバイパス配管82
に濃度検出手段91を設ける。冷媒タンク18に、混合
冷媒の液面高さを検出する液面高さ検出手段92を設け
る。ここで、溶液タンク101は低温蒸発器12の冷媒
タンク18よりも上方に設置されている。また、溶液タ
ンク101と低温蒸発器12とは、連通配管102及び
溶液流入配管103で接続されている。溶液流入配管1
03の途中には、流量制御弁94が設けられている。
されている。溶液は、溶液熱交換器51からフロート弁
98を経由して低温吸収器22内の上部に配置された溶
液散布装置24に送られる。そして、低温吸収器22内
の伝熱管26上に散布される。低温吸収器22の下部に
はフロート弁98が配置されており、このフロート弁9
8の先端部に取付けたフロートの上下運動により、溶液
の流量が制御される。これにより、溶液タンク28の液
面高さは、所定範囲内に制御される。
れた溶液は、伝熱管26内を流れる流体により冷却さ
れ、低温蒸発器12で蒸発した冷媒蒸気を吸収する。こ
の溶液の吸収作用により、蒸発器の圧力は低圧に保た
れ、伝熱管16に散布された冷媒が継続的に蒸発でき
る。
器11内の伝熱管15とを配管83、84で接続し、閉
ループを形成する。そして、この閉ループの途中には循
環ポンプ20を設ける。循環ポンプ20の吸い込み配管
は、低温吸収器22内の伝熱管26の出口側に接続され
ている。循環ポンプ20は、低温吸収器22内の伝熱管
26と高温蒸発器11内の伝熱管15内に、冷却流体を
循環させる。
の流体は、加熱されて温度上昇する。その後、高温蒸発
器11内の伝熱管15に導かれて冷却される。高温蒸発
器11に配置された伝熱管15内の流体は、冷却されて
温度低下する。その後、低温吸収器22内の伝熱管26
に導かれる。これにより、低温吸収器22の吸収熱は、
高温蒸発器11に運ばれ放熱される。
温蒸発器11の双方よりも上部に配置されている。膨張
タンク107の下部は、循環ポンプ20の吸い込み側配
管に、閉ループの最も高い位置で配管接続されている。
これにより、温度変化があったときに、循環流体が膨張
や収縮しても循環流体の体積変化分を吸収できる。
が薄くなった溶液は、溶液タンク28に溜められる。そ
の後、溶液ポンプ72により溶液熱交換器51に送られ
る。溶液熱交換器51で、高温吸収器21からの溶液と熱
交換して温度上昇した稀溶液は、溶液熱交換器52に導
かれる。溶液熱交換器52で高温再生器31及び低温再
生器35から送られた溶液と熱交換して温度上昇した稀
溶液の一部は、溶液流入管37を介して低温再生器35
に導かれる。稀溶液の残りは、溶液熱交換器53および
溶液流入管33を経て高温再生器31に送られる。
石油焚きの燃焼器32で発生した熱で加熱されて沸騰す
る。溶液が沸騰して分離生成された冷媒蒸気は、低温再
生器35に送られる。冷媒蒸気を分離して濃縮された溶
液は、高温再生器31の溶液流出部34から流出し、溶液
熱交換器53に送られる。溶液熱交換器53に導かれた濃
溶液は、溶液熱交換器52から導かれた稀溶液と熱交換
する。
れている。伝熱管36の管内を、高温再生器31から導か
れた冷媒蒸気が流れる。溶液熱交換器52を経て低温再生
器35に送られた溶液は、伝熱管36の内部を流れる蒸
気により加熱されて沸騰する。溶液が沸騰して分離生成
された冷媒蒸気は、凝縮器41に送られる。
温再生器35と溶液ポンプ73の吸込み側とを接続する溶液
流出管38に導かれ、高温再生器31から溶液熱交換器
53を通ってきた溶液と合流する。その後、溶液ポンプ
73により溶液熱交換器52へ送られる。合流した濃溶
液は、溶液熱交換器52において溶液熱交換器51から
導かれた稀溶液と熱交換する。熱交換した濃溶液は、高
温吸収器21内の上部に配置された散布装置23へ送ら
れる。低温再生器35に配置した伝熱管36内を流通す
る、高温再生器31から導かれた冷媒は、低温再生器35
内で溶液を加熱して凝縮する。凝縮した冷媒は、絞り3
9を介して凝縮器42の冷媒タンク43に導かれる。
導かれた冷却水が流れている伝熱管42が配置されてい
る。低温再生器35から導かれた冷媒蒸気は、この伝熱
管42上で管内を流れる冷却水に冷却されて凝縮する。
凝縮した冷媒は、凝縮器42下部に設けた冷媒タンク4
3に溜められる。この液冷媒は低温再生器35から導か
れた液冷媒と混合する。そして、冷媒配管44及び絞り
45を通って高温蒸発器11に送られ、高温蒸発器11
の下部に設けた冷媒タンク17に溜められる。
える低温蒸発器12において、混合冷媒の濃度を制御す
る制御方法について以下に説明する。低温蒸発器12内
には混合冷媒が散布されているので、冷媒凍結温度が低
下する。そのため、通常の吸収冷凍機よりも低い温度で
冷媒が蒸発できる。これにより、低温度の冷水を取り出
すことが可能になる。
度が低下するので、0℃以下のブラインを取り出すこと
も可能である。ただし、必要以上に濃度を濃くすると蒸
発伝熱性能は低下するから、混合冷媒の濃度を必要充分
な目標値に制御しなければならない。低温蒸発器12で
混合冷媒が蒸発するときには、純水の冷媒は蒸発する
が、吸収剤である臭化リチウムは蒸発しない。そこで、
高温蒸発器からの冷媒流入量を制御して、混合冷媒の濃
度を目標値に制御する。
が不変であれば、混合冷媒濃度を目標濃度に維持するの
に必要な冷媒量は一定となり、混合冷媒の液面高さも変
化しない。しかし実際には、伝熱管上に散布される混合
冷媒の液滴が飛散したり、冷媒蒸気の流れとともに冷媒
液滴が低温蒸発器から低温吸収器へ流れ込むので、混合
冷媒中の臭化リチウム量が減少する。このような場合に
は、目標濃度に混合冷媒量を制御しても、混合冷媒の絶
対量が減少して液面高さが低下する。この不足量が所定
量以下になれば、溶液の補給が必要になる。
分に生成されておらず、低温蒸発器に純粋冷媒が補給さ
れていないときには、臭化リチウム量が減少していない
にもかかわらず、混合冷媒中の純粋冷媒が蒸発して液面
が低下することがある。このような場合には、溶液を補
給する必要はない。したがって、液面が所定値よりも低
くなっていても混合冷媒濃度が高くなっているときに
は、溶液を補給しない。この理由は以下の通りである。
分高いときに溶液を補給すると、混合冷媒中の臭化リチ
ウム量が過剰となる。そして、混合冷媒濃度を目標値に
維持するために、多量の冷媒を供給するように制御装置
が制御する。冷媒量を増量すると液面高さが増大し、吸
収サイクル内での溶液のバランスが崩れる。溶液のバラ
ンスが崩れたので、混合冷媒を吸収器へオーバーフロー
させる。混合冷媒のオーバーフローを可能にするため
に、低温蒸発器と低温吸収器の下部に設けられた仕切り
の上部は堰96になっている。混合冷媒のオーバーフロ
ーは、冷媒が無駄に消費されることを意味するから、冷
凍機の効率低下につながる。
したりして、低温蒸発器の混合冷媒中に溶液が流入する
と、混合冷媒中の臭化リチウム量が増加する。臭化リチ
ウム量が増加して混合冷媒濃度が上昇すると、制御装置
は目標濃度になるように冷媒量を増加させる。この場合
にも、低温蒸発器内の混合冷媒量が増加して、液面高さ
が増加するので、吸収器へ混合冷媒をオーバーフローさ
せる。この場合も、上記と同様の理由で冷媒が無駄に消
費される。
れる恐れがあった。そこで、制御装置97は、濃度検出
手段91及び液面高さ検出手段92からの信号を入力し
て、制御弁93及び制御弁94を制御する。すなわち、
低温蒸発器12の混合冷媒濃度の目標値X0とこの目標
値X0より大きい所定値X1を、予め制御装置97に記
憶させる。また、低温蒸発器12の下部に設けた冷媒タ
ンク18の液面高さの下限値H1も、制御装置97に記
憶させる。
は制御弁93を閉じて、純水冷媒流入量を停止させる。
低温蒸発器12では冷媒の蒸発が継続しているので、次
第に混合冷媒濃度は上昇し、目標値X0に近づく。これ
に対して、冷媒の濃度が目標値X0よりも高い場合には
制御弁93を開き、純水冷媒の流入量を増大させる。純
水冷媒量が増えるので、冷媒タンク18の冷媒濃度は低
下し、目標値X0に近づく。これにより、冷媒タンク1
8の混合冷媒の濃度は、目標値に制御される。なお本実
施例では、制御弁93を開閉制御しているが、制御弁の
開度をPID制御で変化させれば、より高精度に混合冷
媒濃度を目標値に制御できる。
く、かつ混合冷媒濃度が所定値X1よりも低い場合に
は、制御弁94を定められた時間だけ開く。これによ
り、混合冷媒中の臭化リチウムが減少しても、的確に臭
化リチウムを補給できる。
手段95を、混合冷媒の循環系路に設けている。そし
て、検出した冷媒温度が予め定めた混合冷媒濃度に対す
る凍結温度に近づいたら、凍結を防止するようにサイク
ルを制御している。これに代えて、混合冷媒濃度検出手
段からの信号に基づいて混合冷媒の凍結温度を求め、こ
の凍結温度に応じて凍結防止制御の動作限界温度を変化
させてもよい。この場合には、より高精度に凍結を防止
でき、信頼性の高い冷凍機が得られる。
給するために、混合冷媒の液面高さと混合冷媒濃度とい
う2つの基準を用いているが、混合冷媒中の臭化リチウ
ム量を基準にしてもよい。具体的には、制御装置97に
混合冷媒中の臭化リチウムの下限値W1を記憶させる。
混合冷媒の液面高さ検出手段からの信号と混合冷媒濃度
検出手段からの信号を用いて、混合冷媒中の臭化リチウ
ム量を演算し、その量が下限値W1より少ない場合に
は、制御弁94を所定時間開く。
高精度に制御できるので、無駄に溶液を追加したり、混
合冷媒量が少ないまま運転を続けてサイクルの液量バラ
ンスが崩れ冷媒をオーバーフローさせるなどの不具合を
防止できる。
すなわち冷媒タンク18に溶液を補給したすぐ後には、冷
媒タンク内の冷媒濃度が均一ではなく、濃度検出手段が
検出した濃度の検出値も低いままである。また、濃度を
所定値に維持するように純水冷媒を補給しようとしても
制御が追いつかない。その結果、冷媒の液面高さが低い
ままとなる恐れがある。このような状態で、さらに溶液
を補給すると、過剰な溶液補給となり、上述したように
効率が低下する。したがって、混合冷媒に溶液を補給し
てから予め定めた時間が経過するまでは、溶液を補給し
ないようにする。これにより、無駄な溶液補給や冷凍機
の効率低下を防止できる。
1に密度計を用いてもよい。また、密度計と温度計を用
いて濃度を求めてもよい。この場合、濃度の検出がより
高精度になる。また、吸収冷凍サイクルは蒸発器と吸収
器を2組備えた2段吸収冷凍サイクルを例に取ったが、
1段の吸収冷凍サイクルであっても同様の構成を採用で
きる。その場合、蒸発器の混合冷媒に混入する純粋冷媒
を保持するタンクを凝縮器または凝縮器から蒸発器に至
る冷媒経路に設置すればよい。さらに、上記各実施例で
は二重効用吸収冷凍機としているが、単効用吸収冷凍機
であっても同様にできることは言うまでもない。
許容量を記憶させたが、臭化リチウムの許容水溶液量を
記憶させてもよく、その際濃度毎の許容量を記憶させて
もよいことは言うまでもない。、
収冷凍機において、蒸発器の混合冷媒に補給する吸収剤
または冷媒の量を最低限に制御して、蒸発器内の混合冷
媒の濃度を所定濃度にすることが可能になったので、吸
収冷凍サイクル内の吸収剤の量を減少させることができ
る。
器、22…低温蒸発器、31…高温再生器、35…低温
再生器、41…凝縮器、51、52、53…溶液熱交換
器、61、62…冷媒ポンプ、71、72、73…溶液
ポンプ、20…循環ポンプ、91…冷媒濃度検出手段、
92…冷媒液面高さ検出手段、93、94…制御弁、9
7…制御装置、101…溶液タンク、107…膨張タン
ク。
Claims (8)
- 【請求項1】蒸発器と、吸収器と、再生器と凝縮器とを
有し、前記蒸発器の冷媒は塩類の吸収剤を含む水である
吸収冷凍機において、 前記蒸発器の下部に設けた混合冷媒タンクと、前記蒸発
器に接続され第1の流量制御手段を有する水供給路と第2
の流量制御手段を有する吸収剤を含む溶液の供給路と、
前記混合冷媒タンクに設けられた混合冷媒の液面高さを
検出する液面高さ検出手段と混合冷媒の濃度を検出する
濃度検出手段と、前記混合冷媒濃度検出手段からの信号
に基づいて前記第1の流量制御手段を制御するととも
に、前記液面高さ検出手段からの信号と前記濃度検出手
段からの信号に基づいて前記第2の流量制御手段を制御
する制御装置とを備えたことを特徴とする吸収冷凍機。 - 【請求項2】高温蒸発器と高温吸収器と低温蒸発器と低
温吸収器と再生器と凝縮器とを備え、前記低温蒸発器の
冷媒は塩類の吸収剤を含む水である吸収冷凍機におい
て、 前記低温蒸発器の下部に設けた混合冷媒タンクと、前記
低温蒸発器に接続され第1の流量制御手段を有する水供
給路と第2の流量制御手段を有する吸収剤を含む溶液の
供給路と、前記混合冷媒タンクに設けられた混合冷媒の
液面高さを検出する液面高さ検出手段と混合冷媒の濃度
を検出する濃度検出手段と、前記混合冷媒濃度検出手段
からの信号に基づいて前記第1の流量制御手段を制御す
るとともに、前記液面高さ検出手段からの信号と前記濃
度検出手段からの信号に基づいて前記第2の流量制御手
段を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする吸収
冷凍機。 - 【請求項3】冷媒に水を、吸収剤に塩類を用い少なくと
も1個の蒸発器を有する吸収式冷凍機の制御方法であっ
て、 前記蒸発器のなかで最も低温で作動する蒸発器には吸収
剤を含む水を冷媒に用い、この蒸発器の下部に設けた冷
媒タンクに溜まる冷媒の液面高さの下限許容値H1と冷
媒濃度の所定値X1とを予めこの吸収冷凍機の制御装置
に記憶させ、前記冷媒タンクに設けた冷媒の液面高さ検
出手段が検出した液面高さが前記下限許容値H1よりも
小さく、かつ前記冷媒タンクに設けた冷媒の濃度検出手
段が検出した冷媒濃度が前記所定値X1よりも小さいと
きは、冷媒タンクに所定時間だけ吸収剤を含む溶液を供
給することを特徴とする吸収冷凍機の制御方法。 - 【請求項4】冷媒に水を、吸収剤に塩類を用い少なくと
も1個の蒸発器を有する吸収式冷凍機の制御方法であっ
て、 前記蒸発器のなかで最も低温で作動する蒸発器には吸収
剤を含む水を冷媒に用い、この蒸発器の下部に設けた冷
媒タンクに溜まる冷媒に含まれる吸収剤の下限許容値W
1を記憶させ、前記冷媒タンクに設けた冷媒の液面高さ
検出手段が検出した液面高さと前記冷媒タンクに設けた
濃度検出手段が検出した冷媒濃度から求めた吸収剤の量
が前記吸収剤の許容下限値W1よりも小さいときには、
所定時間だけ吸収剤を含む溶液を前記冷媒タンクに供給
することを特徴とする吸収冷凍機の制御方法。 - 【請求項5】冷媒に水を、吸収剤に塩類を用い少なくと
も1個の蒸発器を有する吸収式冷凍機の制御方法であっ
て、 前記蒸発器のなかで最も低温で作動する蒸発器には吸収
剤を含む水を冷媒に用い、この蒸発器の下部に設けた冷
媒タンクに溜まる冷媒に含まれる吸収剤の目標値W0を
記憶させ、前記冷媒タンクに設けた冷媒の液面高さ検出
手段が検出した液面高さと前記冷媒タンクに設けた濃度
検出手段が検出した冷媒濃度から求めた吸収剤の量が前
記吸収剤の目標値W0になるように吸収剤を含む溶液を
前記冷媒タンクに供給制御することを特徴とする吸収冷
凍機の制御方法。 - 【請求項6】冷媒に水を、吸収剤に塩類を用い少なくと
も1個の蒸発器を有する吸収式冷凍機の制御方法であっ
て、 前記蒸発器のなかで最も低温で作動する蒸発器には吸収
剤を含む水を冷媒に用い、この蒸発器の下部に設けた冷
媒タンクに溜まる冷媒の液面高さの下限許容値H1と冷
媒濃度の所定値X1とこの所定値より小さい目標値X0
とを予めこの吸収冷凍機の制御装置に記憶させ、前記冷
媒タンクに設けた冷媒の濃度検出手段が検出した冷媒濃
度が前記目標値X0になるように前記蒸発器に供給する
水の供給量を制御し、前記冷媒タンクに設けた冷媒の液
面高さ検出手段が検出した液面高さが前記下限許容値H
1よりも小さく、かつ前記濃度検出手段が検出した冷媒
濃度が前記所定値X1よりも小さいときは、冷媒タンク
に所定時間だけ吸収剤を含む溶液を供給することを特徴
とする吸収冷凍機の制御方法。 - 【請求項7】前記混合冷媒濃度検出手段は、混合冷媒密
度検出手段及び混合冷媒温度検出手段を含むことを特徴
とする請求項3ないし6のいずれか1項に記載の吸収冷凍
機の制御方法。 - 【請求項8】吸収剤を含む溶液を所定時間前記冷媒タン
クに供給した後の予め定められた時間だけは、吸収剤を
含む溶液を前記冷媒タンクに供給しないことを特徴とす
る請求項3ないし6のいずれか1項に記載の吸収冷凍機の
制御方法。
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CN109458753A (zh) * | 2018-12-27 | 2019-03-12 | 双良节能系统股份有限公司 | 一种在线检测密度烟气型溴化锂吸收式低温冷水机组 |
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