JP2001316448A - 軟質組成物 - Google Patents

軟質組成物

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JP2001316448A JP2000172771A JP2000172771A JP2001316448A JP 2001316448 A JP2001316448 A JP 2001316448A JP 2000172771 A JP2000172771 A JP 2000172771A JP 2000172771 A JP2000172771 A JP 2000172771A JP 2001316448 A JP2001316448 A JP 2001316448A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】経時ブリージングの因子となる可塑剤等の2次
的手段を用いずにゴム硬度5以下で、しかも80℃以上
の耐熱性を有し、防振性,衝撃吸収性等に優れた軟質組
成物を提供する。また、組成物自体に自己粘着性を有す
るため、経時劣化の少ない新しい粘着性材料を提供す
る。 【解決手段】新規なポリウレタン樹脂で構成された耐熱
性に優れたゴム硬度5以下の軟質組成物であって、分子
量700〜2,000の末端に1級ヒドロキシル基を有
するポリオール若しくは、官能基数3、分子量6,00
0〜8,000の末端に1級ヒドロキシル基を部分的に
有するポリオールと理論量より少ないポリフェニルポリ
メチレンポリイソシアネートを反応させて得られること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防振材料,制振材料,
衝撃吸収材料,軟質注型材料,軟質充填材料,自己粘着
性材料等に有用な軟質組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般のエラストマーは、ポリオールオリ
ゴマーと官能基数2のイソシアネート化合物との反応に
よって得られる末端に活性なイソシアネート基を有する
プレポリマーを主剤とし、低分子量ポリオールおよび/
またはポリアミン類を硬化剤とし、必要に応じて各種材
料を配合したものが用いられている。このような原材料
を反応して得られるエラストマーは、強さ,伸びに優れ
た特性を示すが、ゴム硬度55未満のものを得ることが
できなかった。
【0003】従来、ウレタン樹脂からなる軟質組成物を
得ようとする場合、上記プレポリマーを主剤とし、官能
基2または3の分子量の大きいポリオールを硬化剤とし
て反応させることもできるが、ゴム硬度45未満のもの
を得ることができなかった。
【0004】また、上記組成中に可塑剤を多量に処方す
ることによって軟質組成物を得る方法はよく知られてい
る。しかしながら、かかる方法は得られる組成物の機械
的特性を著しく損ない、加えて可塑剤によるブリージン
グを発生し易く被着体を汚すか侵すと言う点が欠点であ
った。
【0005】また、官能基2または3の分子量の大きい
ポリオールを硬化剤として、理論量より少ない上記プレ
ポリマーを主剤として反応させることによって軟質組成
物を得る方法が知られている。しかしながら、かかる方
法は得られる組成物の機械的特性は優れているが耐久
性,特に耐熱性を損ない、例えば80℃の高温下では数
時間で分解してしまうと言う点が欠点であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る欠点を解消し、ゴム硬度が5以下でありながらも形状
安定性と耐熱性に優れている軟質組成物を提供すること
である。即ち、可塑剤によるブリージングの発生がな
く、常用80℃以上の耐熱性に優れたゴム硬度が5以下
の軟質組成物であり、この組成物を用いた防振・制振材
料,衝撃吸収材料および自己粘着性材料等を提供するこ
とである。
【0007】ところで、可塑剤等の二次的手段を用いず
に、ゴム硬度5以下の軟質で常用80℃以上の耐熱性を
持つ組成物は、現在までのところ提案されておらず、防
振・制振,衝撃吸収,緩衝材等の新材料等として、各産
業分野からこれら組成物の出現は強く期待されている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は叙上の点鑑み
て鋭意研究を重ねたところ、官能基数2、分子量700
〜2,000の末端に1級ヒドロキシル基を有するポリ
オール若しくは、官能基数3、分子量6,000〜8,
000の末端に1級ヒドロキシル基を部分的に有するポ
リオールと理論量より少ないポリフェニルポリメチレン
ポリイソシアートを反応させたポリウレタン樹脂が、ゴ
ム硬度が5以下でありながら形状安定性と耐熱性に優れ
ていることを見出し本発明に至った。
【0009】本発明によれば、ポリフェニルポリメチレ
ンポリイソシアネートは官能基数2.5〜2.8の架橋
性化合物であり、ベンゼン環に直接附加する高活性のイ
ソシアネート基を有するために、低活性なヒドロキシル
基に対しても1級ヒドロキシル基を適宜選択し、理論量
より多く使用することによりイソシアネート基の確かな
架橋反応を進め、耐熱性に優れた組成物を得ることが出
来ることが分かった。しかもポリフェニルポリメチレン
ポリイソシアネートは、組成物中のハードセグメントを
構成するが、その分子量は320〜360と小さいため
に、ソフトセグメントを構成するポリオールの官能基数
と分子量を選択することにより、得られる組成物中のポ
リフェニルポリメチレンポリイソシアネートの構成比率
は極めて小さく設定することが可能となり、極めて軟質
の組成物が得られることを見出した。
【0010】
【作用】本発明によれば、可塑剤等の二次的手段を用い
ずに、ゴム硬度5以下の軟質で常用80℃以上の耐熱性
を持つ組成物を提供できるため、防振・制振,衝撃吸
収,緩衝材等の新材料等として各産業分野に利用出来
る。しかも本発明の組成物は、自己粘着性を有するため
に、経時劣化の少ない新粘着材料としても利用出来る。
【0011】本発明に用いるポリオールの内の1つは、
官能基数2、分子量700〜2,000で末端に1級ヒ
ドロキシル基を有することが必要である。官能基数が2
未満の場合は未硬化組成物になりやすく、この分子量範
囲で官能基数が2より大きい場合は、ゴム硬度が5より
大きくなり好ましくない。分子量が700未満の場合
は、ゴム硬度が5より大きくなり好ましくなく、分子量
が2,000より大きい場合は、反応が十分に進まない
ためか、得られた組成物は耐熱性に欠け好ましくない。
ポリオールの末端が2級ヒドロキシル基の場合は、反応
が十分に進まないためか、未硬化物になるか、得られた
組成物は耐熱性に欠け好ましくない。
【0012】ここで、官能基数が2で、末端に1級ヒド
ロキシル基を有するポリオールとしては、ポリテトラメ
チレンポリオキシグリコール、ε−カプロラクトン系ポ
リオール、β−メチル−δ−バレロラクトン系ポリオー
ル、ポリエステル系ポリオールおよびカーボネート系ポ
リオール等の公知の材料を挙げることが出来る。これら
のポリオールは、単独で用いたり2種以上併用すること
が出来る。
【0013】本発明に用いるもう一つのポリオールは、
官能基数3、分子量6,000〜8,000で末端に1
級ヒドロキシル基を少なくとも部分的に有することが必
要である。官能基数が3未満の場合は、十分な架橋が構
成できないためか、得られた組成物は耐熱性に欠け好ま
しくなく、官能基数が3より大きい場合は、ゴム硬度が
5より大きくなり好ましくない。分子量が6,000未
満の場合は、ゴム硬度が5より大きくなり好ましくな
く、分子量が8,000より大きい場合は、ポリオール
末端の不飽和度が高くなり反応阻害をもたらすので好ま
しくない。ポリオールの末端が2級ヒドロキシル基であ
る場合には、反応が十分に進まないために、未硬化物に
なるか、得られた組成物は耐熱性に欠け好ましくない。
【0014】ここで、官能基数が3で、末端に1級ヒド
ロキシル基を部分的に有するポリオールとしては、例え
ばグリセリン、トリメチロールプロパン、もしくはヘキ
サントリオール等の3官能基数の活性水素化合物を開始
剤として1,2−ポロピレンオキサイドを開環附加重合
させ、次いでエチレンオキサイドを開環附加重合させる
公知の化合物を用いることが出来る。例えば、プレミノ
ールPML−7001,PML−7003,PML−7
005,エクセノール837、840,850、もしく
はアクリルポリマーをブレンドしたポリオールのエクセ
ノール911,910,940(旭硝子株式会社)等を
挙げることが出来る。また、これらの2種類以上の混合
物を使用することも出来るし、これらと前述の官能基数
2、分子量700〜2,000で末端に1級ヒドロキシ
ル基を有するポリオールの2種類以上の混合物を使用す
ることも可能である。
【0015】本発明に用いるポリフェニルポリメチレン
ポリイソシアネートは、官能基数2.5〜2.8である
のが好ましい。官能基数2.5未満の場合は、耐熱性に
欠け、また官能基数2.8より大きい場合は、ゴム硬度
が5より大きくなるために好ましくない。たとえば、ミ
リオネートMR−100,MR−200,MR−300
(日本ポリウレタン株式会社)等を挙げることができ
る。
【0016】更にまた、本発明に用いるポリフェニルポ
リメチレンポリイソシアネートは、理論量より少ない前
述のポリオールと公知の技術を用いて反応せしめ、末端
に活性イソシアネート基を残すプレポリマーとして用い
てもよいが、末端活性イソシアネート基残量は、29〜
23重量%、好ましくは29〜27重量%がより好まし
い。末端活性イソシアネート基残量が29重量%より大
きい場合は、プレポリマーとして用いる特徴に欠け、2
3重量%未満の場合は液粘度が高くなり作業性に支障を
生じるために好ましくない。プレポリマーとして用いる
必要性は特にないが、イソシアネート化合物とポリオー
ルの相溶性に優れる所から反応性をより確かに進めるこ
とが出来る。
【0017】本発明においては、前記の官能基数が2
で、末端に1級ヒドロキシル基を有するポリオールは、
理論量より少ないポリフェニルポリメチレンポリイソシ
アネートと反応させることが必要である。ポリオールの
水酸基(OH)に対するイソシアネートのイソシアネー
ト基(NCO)の当量比、即ちNCO/OHは0.48
〜0.41が好ましい。この当量比が0.48を超える
場合は、得られる組成物のゴム硬度が5を越え、脆い組
成物となるために好ましくなく、0.41未満の場合
は、形状保持性に欠け十分な組成物を得られないために
好ましくない。
【0018】また、前記の官能基数が3で、末端に1級
ヒドロキシル基を部分的に有するポリオールも、理論量
より少ないポリフェニルポリメチレンポリイソシアネー
トと反応させることが必要で、上記NCO/OHは0.
7〜0.61が好ましい。この当量比が0.7を超える
場合は、得られる組成物のゴム硬度が5を越え、脆い組
成物となるために好ましくなく、0.61未満の場合
は、形状保持性に欠けるために好ましくない。
【0019】従来、ポリオール成分に対して理論量より
少ないイソシアネート成分を反応させることは、得られ
る組成物の硬度が低下し、機械特性,耐熱性の著しい低
下を伴い、硬化不良に成りやすいとされている。本開発
においては、ポリオール成分に対して分子量の小さい架
橋性のイソシアネート化合物をさらに理論量より少なく
反応させるため、得られる組成物中のハードセグメント
(イソシアネート化合物)の構成重量分率が少なく、低
い硬度を達成できると推定される。また、活性の強い架
橋性のイソシアネート基であり、理論量より多い水酸基
の存在と1級ヒドロキシル基の存在から、イソシアネー
ト基の反応収率が高くなり得られる組成物の耐熱性が優
れるものと考えられる。
【0020】ここで、ポリフェニルポリメチレンポリイ
ソシアネートとポリオールとの間のウレタン化反応を行
わせるに当たって、適宜のウレタン化触媒を用いること
ができる。このウレタン化触媒としては、第3級アミン
化合物や有機金属化合物等の公知の触媒を用いることが
可能である。例えば、トリエチレンジアミン,N,N
‘−ジメチルヘキサメチレンジアミン,N,N‘−ジメ
チルブタンジアミン,オクチル酸鉛,ラウリル酸ジブチ
ル錫等が好適である。ただし、このウレタン化触媒を用
いることは本発明の必須の要件ではない。
【0021】また、本発明によるポリウレタン樹脂で構
成された軟質組成物は単体として用いることもできる
が,以下に示す成分を添加することが出来る。まず、可
塑剤を添加することが出来る。この可塑剤は、主成分と
しての前記ポリオールとイソシアネートの合計量100
重量部当たり15重量部未満に限って混合することが出
来る。この可塑剤を添加すると、その添加量が多くなる
に応じて得られる軟質組成物の硬度は低下する。従っ
て、この可塑剤の添加によって組成者硬度をある程度制
御することが可能になる。ただし、可塑剤を15重量部
以上添加すると、組成物の機械的特性を損ない、耐熱温
度が低下し、また、可塑剤を原因とするブリージングを
起こしやすくなる。適用可能な可塑剤の種類としては、
通常のポリウレタン樹脂用の可塑剤、例えばジオクチル
フタレート,ジブチルフタレート,トリスクロロエチル
フォスフェート,トリスクロロプロピルフォスフェート
等が挙げられる。
【0022】また、組成物の耐久性,安定性の向上を図
るために、安定剤として、熱安定剤,酸化防止剤,紫外
線吸収剤,紫外線安定剤,充填剤等を、支障のない限り
において、1種または2種以上混合して用いることも出
来る。さらに、前述したもの以外にも、顔料,染料,難
燃剤,消泡剤,分散剤,界面活性剤,水分吸着剤等を適
宜添加することも可能である。
【0023】而して、原料として用いられるポリオール
およびポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートは
それぞれ常温、もしくは加温した状態で、これら2成分
を混合する。添加剤を混合する場合には、予めポリオー
ルに混合させておくか、または主成分の混合時に添加し
てもよい。
【0024】前述の各成分を十分に混合したのち真空下
で脱泡して、常温〜120℃の金型に流し込み、常温〜
120℃で2日〜2時間ウレタン化反応を起こさせる。
しかる後に金型から取り出すことによってウレタン樹脂
から構成された軟質組成物が得られる。
【0025】以下、本発明の実施例を表1に、比較例を
表2〜表3によって具体的に説明する。なお,表1〜表
3に示す各素材は次のとおりである。
【0026】(1)官能基数が2で、末端に1級ヒドロ
キシル基を有するポリオール 表中番号1−1:β−メチル−δ−バレロラクトン系ポ
リオール(官能基数2、分子量1,000) 表中番号1−2:ポリエステル系ポリオール:3−メチ
ル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸反応のポリ
オール(官能基数2、分子量1,000) (2)官能基数が3で、末端に1級ヒドロキシル基を部
分的に有するポリオール: 表中番号2−1:ポリオキシポリプロピレン(末端部分
エチレン)トリオール(官能基数3、分子量6,50
0) 表中番号2−2:ポリオキシポリプロピレン(末端部分
エチレン)トリオール(官能基数3、分子量6,01
0) (3)その他のポリオール: 表中番号3−1:ポリオキシポリプロピレングリコール
(官能基数2、分子量1,000) 表中番号3−2:ポリオキシポリプロピレントリオール
(官能基数3、分子量6,000) (4)イソシアネート: 表中番号4−1:ポリフェニルポリメチレンポリイソシ
アネート(官能基数2.7) 表中番号4−2:カルボジイミド変性ジフェニルメタン
ジイソシアネート(官能基数2.0) 表中番号4−3:ジフェニルメタンジイソシアネートと
ポリオキシポリプロピレントリオール(分子量5,00
0)の反応させたプレポリマー(末端活性イソシアネー
ト基残量9.1重量%) 表中番号4−4:トリレンジイソシアネートとポリオキ
シポリプロピレンポリオール(官能基数2.5、分子量
2,500)の反応させたプレポリマー(末端活性イソ
シアネート基残量2.67重量%) (5)その他の添加剤: 表中番号5−1:触媒:ラウリル酸ジブチル錫 表中番号5−2:可塑剤:ジオクチルフタレート 表中番号5−3:消泡剤:商品名 シリコン消泡剤SA
G471(日本ユニカ)
【0026】以上の素材を表に示す処方に従ってホモジ
ナイザー(3000rpm/min)で60秒間混合す
ることにより反応を開始させて、その混合物を真空中で
脱泡し、更にその混合物を200×200mm,厚み5
mmのシリコーン製オープン金型に注型して、表中の所
定温度で所定時間反応を継続したのち脱型し、引き続き
常温で7日間養生することによって、200×200m
m,厚み5mmのシート状の組成物を得た。
【0027】そして、このシートについて以下のような
実験を行い、その結果を表1〜表3に示している。な
お、表1が本発明の実施例A〜Eに関し、表2〜表3が
比較例F〜Mに関するものである。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】表中の「ポリオール」,「イソシアネー
ト」,「触媒」,「可塑剤」,「消泡剤」欄における数
値の単位は、重量部数を示す。
【0032】また、「ゴム硬度」は、JIS K630
1に準じてバネ式ゴム硬度計を用いて測定した結果の数
値である。「スポンジ硬度」は、JIS S6050に
準じてバネ式スポンジ硬度計を用いて測定した結果の数
値である。
【0033】「耐熱性」は、所定温度に暴露後、目視に
より7日以内に分解が発生したものを評価「D」、7日
〜30日間に分解が発生したものを評価「C」,31日
〜90日のものを評価「B」、そして90経過後も異常
のなかったものを評価「A」の4段階で評価した。
【0033】「耐ブリージング性」は、新聞紙の上に置
いたシート状組成物上に、重量20kg(200×15
0mmの面積)の荷重をかけて、30日後に荷重を開放
した時に組成物から新聞紙に移行した可塑剤の痕跡のあ
る時(評価「B」)、ない時(評価「A」)の2段階で
評価した。
【0034】そして、得られた軟質組成物のシートのA
〜Eについて、防振性,衝撃吸収性,粘着強さの測定を
行い、その結果を表4に示している。
【0035】
【表4】
【0036】表中の「防振性(tanδ)」は、測定機
「Dynamic Mechani−cal Ther
mal Analyzer:Polymer Labo
ratories社」で、30×5×2mmの試験片の
曲げ試験にて測定した結果の数値である。また、「衝撃
吸収率」は、535gの鋼球を690mmの高さから5
mmの鋼板上に自然落下させた時に鋼板下の1トンロー
ドセルが受ける瞬間最大衝撃値(kg)を「x」とした
時、同様の試験により厚み10mmの測定物が受けた衝
撃値(「y」kgとする)から、その衝撃吸収率は〔=
(1−y/x)×100%)〕とした数値である。「粘
着強さ(g/10mm)」は、ステンレス板を被着体と
した180゜ピール引張り試験にて測定した結果の数値
である。
【0037】
【表4】の「防振性(tanδ)」の結果より、本開発
の軟質組成物の「tanδ」は、周波数と温度に係わら
ず0.35以上(天然ゴムのtanδは、0.05〜
0.1)であり、極めて優れた防振材料といえる。
【0038】
【表4】の「衝撃吸収率」の結果より、本開発の軟質組
成物の衝撃吸収率は、94%以上(天然ゴムの衝撃吸収
率は、約70%)であり、極めて優れた衝撃吸収材料と
いえる。
【0039】
【表4】の「粘着強さ」の結果より、本開発の軟質組成
物の粘着強さは、180゜ピール引張り強さで90〜2
00(g/10mm)(織布粘着テープの180゜ピー
ル引張り強さは約210(g/10mm))であり、組
成物自体に自己粘着性を有するため経時劣化の少ない新
しい粘着性材料といえる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる組
成物は、ゴム硬度5以下の極めて軟質の組成物であり、
極めて低応力で組成物は変形するために変位の激しい場
所等に用いれば甚だ都合がよい材料となる。また、防振
性,衝撃吸収性に優れている所から、防振材料,制振材
料及び衝撃吸収材料等として広範な用途に用いることが
出来る組成物である。また、本発明の軟質組成物は、可
塑剤等の二次的手段を用いないため、可塑剤が経時ブリ
ージングして被着対象物を汚したり侵したりする心配は
なく、しかも80℃以上の耐熱性を有し、より広範な用
途に用いることが出来ると言う優れた効果を有する。ま
た、本発明の軟質組成物は、組成物自体に自己粘着性を
有するため経時劣化の少ない新しい粘着性材料でもあ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J048 AA01 BA24 BD04 EA07 3J059 AB01 AB11 BA41 3J066 AA01 AA23 BA01 BB01 BB04 BD05 4J034 BA03 CA01 CA04 CA05 DA01 DB03 DB04 DB05 DF01 DF02 DF11 DF12 DG01 DG02 DG03 DG04 DG06 DG09 DG14 HA02 HA06 HA07 HC11 HC12 HC63 HC64 HC65 HC66 HC67 HC71 JA42 KA01 KC17 KC18 KD08 KD11 KD12 QA03 QA05 QB15 RA08 RA12 RA15 4J040 EF101 EF111 EF121 EF131 EF301 JB09 LA06 LA08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】官能基数2、分子量700〜2,000の
    末端に1級ヒドロキシル基を有するポリオール若しく
    は、官能基数3、分子量6,000〜8,000の末端
    に1級ヒドロキシル基を部分的に有するポリオールと理
    論量より少ないポリフェニルポリメチレンポリイソシア
    ネートを反応させたポリウレタン樹脂よりなり、ゴム硬
    度が5以下でありながら形状安定性と耐熱性に優れてい
    ることを特徴とする軟質組成物。
  2. 【請求項2】前記ポリウレタン樹脂から構成される軟質
    組成物を用いた防振・制振材料、および衝撃吸収材料。
  3. 【請求項3】前記ポリウレタン樹脂から構成される軟質
    組成物を用いた自己粘着性材料。
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