JP2001316447A - 粘着性の軟質組成物 - Google Patents

粘着性の軟質組成物

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JP2001316447A JP2000177606A JP2000177606A JP2001316447A JP 2001316447 A JP2001316447 A JP 2001316447A JP 2000177606 A JP2000177606 A JP 2000177606A JP 2000177606 A JP2000177606 A JP 2000177606A JP 2001316447 A JP2001316447 A JP 2001316447A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】経時ブリージングの因子となる可塑剤等の2次
的手段を用いずにゴム硬度30以下の軟質で、しかも8
0℃以上の耐熱性を有し、防振性,衝撃吸収性等にも優
れた粘着性を有する軟質組成物を提供する。また、この
粘着性は、組成物自体に有するため、経時劣化の少ない
新しい粘着性材料である。 【解決手段】新規なポリウレタン樹脂で構成された耐熱
性に優れたゴム硬度30以下の粘着性を有する軟質組成
物であって、官能基数2.4〜3.0,分子量3,00
0〜6,000の主成分となるポリオールとポリオール
の一部に2級若しくは3級の高級モノアルコールを粘着
付与剤として用いたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粘着材料,防振材料,
制振材料,衝撃吸収材料及び緩衝材料等に有用な粘着性
の軟質組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ウレタン樹脂からなる軟質組成物は、低
硬度、即ち低弾性であるため部材の変化に応じて低応力
で伸縮でき、また硬度が低い程動的粘弾性の損失係数は
大きくなる傾向にあることから衝撃吸収材,防振・制振
材料,免振材料,緩衝材料および軟質素材等に多方面で
使用されている。
【0003】ところで、これらの材料の各用途上の使用
に際しては、軟質組成物を固定する場合が多々あるが、
接着剤による固定は位置の変更,修復などの融通性に欠
け、従来の粘着剤による固定は、粘着剤の経時劣化と、
剥がした時の糊残りによる被着体の汚染等の欠陥があっ
た。ここで軟質組成物自体が粘着を持つものであれば、
接着または粘着剤を利用する固定工程を省略でき、粘着
性能の経時劣化は少なく甚だ都合がよい場合がある。ま
た、より低硬度の組成物であれば、衝撃吸収,防振・制
振性能の向上に加えて、凹凸の多い被着体に対しても固
定性が優れて都合がよい場合がある。
【0004】一般のウレタンエラストマーは、ポリオー
ルオリゴマーと官能基数2のイソシアネート化合物との
反応によって得られる末端に活性なイソシアネート基を
有するプレポリマーを主剤とし、低分子量ポリオールお
よび/またはポリアミン類を硬化剤とし、必要に応じて
各種材料を配合したものが用いられている。このような
原材料を反応して得られるエラストマーは、強さ,伸び
に優れた特性を示すが、粘着性は持たず、またゴム硬度
55未満のものを得ることができなかった。
【0005】従来、ウレタン樹脂からなる軟質組成物を
得ようとする場合、上記プレポリマーを主剤とし、官能
基2または3の分子量の大きいポリオールを硬化剤とし
て反応させることもできるが、粘着性は持たず、またゴ
ム硬度45未満のものを得ることができなかった。
【0006】また、上記組成中に可塑剤を多量に処方す
ることによってゴム硬度の低い軟質組成物を得る方法は
よく知られている。しかしながら、かかる方法は得られ
る組成物の若干の粘着性を与えることは出来るが、同時
に機械的特性を著しく損ない、加えて可塑剤によるブリ
ージングを発生し易く被着体を汚すか侵すと言う点が欠
点であった。
【0007】また、官能基2または3の分子量の大きい
ポリオールを硬化剤として、理論量より少ない上記プレ
ポリマーを主剤として反応させることによって軟質組成
物を得る方法が知られている。しかしながら、かかる方
法は得られる組成物に強い粘着性を付与でき、また機械
的特性は優れているが、耐久性,特に耐熱性を損ない、
例えば80℃の高温下では数時間で分解してしまうと言
う点が欠点であった。
【0008】例えば、車のダッシュボード上に飲料缶,
芳香剤のビン,文具または用紙等を転倒防止,仮固定ま
たは防振の目的で粘着性軟質組成物を使用する場合があ
る。この時の車内は、80℃の高温と直射日光(紫外
線)に曝される時があり、上記組成物を用いた場合に分
解によりダッシュボードを汚染するという欠点があっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る欠点を解消し、ゴム硬度が30以下でありながらも形
状安定性と耐熱性に優れている粘着性の軟質組成物を提
供することである。即ち、可塑剤によるブリージングの
発生がなく、常用80℃以上の耐熱性に優れたゴム硬度
が30以下の粘着性を持つ軟質組成物を提供することで
ある。
【0010】ところで、可塑剤等の二次的手段を用いず
に、ゴム硬度30以下の粘着性の軟質で常用80℃以上
の耐熱性を持つ組成物は、現在までのところ提案されて
おらず、防振・制振,衝撃吸収,緩衝材等の新材料等と
して、各産業分野からこれら組成物の出現は強く期待さ
れている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は叙上の点鑑み
て鋭意研究を重ねたところ、ポリオールと有機ポリイソ
シアネートとを化学反応させてポリウレタン樹脂を合成
する際に、ポリオールの主成分として、官能基数2.4
〜3.0,分子量3,000〜6,000のポリオール
とポリオールの一部に2級若しくは3級の高級モノアル
コールを粘着付与剤として用いて有機ポリイソシアネー
トと反応させたポリウレタン樹脂が、ゴム硬度が30以
下の軟質組成物でありながら粘着性を有し、しかも耐熱
性に優れていることを見出し本発明に至った。
【0012】即ち、本発明の粘着性の軟質組成物は、一
部に2級若しくは3級の高級モノアルコールを用いたポ
リオールブレンドと有機ポリイソシアネートを定量的に
反応させることによって得られる耐熱性に優れる粘着性
の軟質組成物であることを特徴とするものである。その
素材となる主成分のポリオール,高級モノアルコール及
び/若しくは有機ポリイソシアネートを無数の候補の中
から適宜に選択することによって、例えば、得られる組
成物の硬度,機械的強さおよび粘着強さ等を調整してい
ろいろな特性の粘着性を有する軟質組成物を得ることが
出来る。なお、本発明における2級若しくは3級の高級
モノアルコールが、何故組成物の粘着性付与効果を有す
るのかは、定かではない。
【0013】
【作用】本発明によれば、可塑剤等の二次的手段を用い
ずに、ゴム硬度30以下の軟質で常用80℃以上の耐熱
性を持つ粘着性の組成物を提供できるため、防振・制
振,衝撃吸収,緩衝材等の新材料等として各産業分野に
利用出来る。しかも本発明の組成物の粘着性能は、経時
劣化の少ない新粘着材料としても利用出来る。
【0014】前述した目的を達成するために、本発明に
用いる主成分としてのポリオールとしては、ポリオキシ
ポリアルキレンポリオールを挙げることができるが、支
障のない限りその他のポリオール、例えば公知のポリエ
ステル系ポリオール,ポリテトラメチレンポリオキシグ
リコール,ひまし油系ポリオール,ε−カプロラクトン
系ポリオール,β−メチル−δ−バレロラクトン系ポリ
オール、カーボネート系ポリオール等を用いてもよく、
これらの2種以上を併用することが出来る。
【0015】本発明に用いる主成分のポリオールは、官
能基数2.4〜3.0、分子量3,000〜6,000
であることが必要である。官能基数が2.4未満の場合
は未硬化組成物になりやすく、この分子量範囲で官能基
数が3より大きい場合は、ゴム硬度が30より大きくな
り、しかも粘着性が欠けるために好ましくない。官能基
数が2.4〜3.0の間であれば特に問題はないが、高
いほど組成物のゴム硬度は高くなり、同時に粘着性も低
下する。また官能基数が低い程組成物の硬度は低くな
る。また、平均分子量が3,000未満の場合は、ゴム
硬度が30より大きくなり、同時に粘着性能は低下する
ために好ましくなく、分子量が6,000より大きい場
合は、反応が十分に進まないためか、得られた組成物は
耐熱性に欠け好ましくない。平均分子量は3,000〜
6,000の間であれば特に問題はないが、低い程組成
物のゴム硬度は高くなり、粘着性も低下する。また、平
均分子量が高いほど組成物の硬度は低くなり、粘着性は
増加する。
【0016】前述のポリオキシポリアルキレンポリオー
ルとしては、低分子量の活性水素化合物を開始剤として
アルキレンオキサイドを開環附加重合させた公知の化合
物を用いることが出来る。ここで言う低分子量の活性水
素化合物とは、水,エチレングリコール,プロピレング
リコール,ジエチレングルコール,ブタンジオール,ヘ
キサンジオール,グリセリン,若しくはトリメチロール
プロパン等の官能基数2〜3の多価アルコールを挙げる
ことができる。また、これらの2種類以上の混合物を使
用することも可能である。
【0017】本発明における組成物に粘着性を付与する
ためにポリオールの一部成分として、2級若しくは3級
の高級モノアルコールを用いることが必要である。これ
らのモノアルコールとしては、主成分のポリオールに可
溶性であることが好ましい。これらに該当するポリオー
ルとしては、例えば、2−エチルヘキシルアルコール,
sec−ステアリルアルコール,α−テルピネオール,
ジアセトンアルコール及びカプリルアルコール等を挙げ
ることができる。
【0018】これらのモノオールの使用量は、ポリオー
ル成分の合計量を100重量部とした時、主成分のポリ
オール99.5〜90重量部に対して上記モノオールを
0.5〜10重量部の範囲が好ましい。モノオールの使
用量が0.5重量部未満の時には、得られる組成物の粘
着性増加は乏しく、また10重量部を越える時にはポリ
オールの平均官能基数の低下をもたらし、耐熱性に欠け
るために好ましくない。モノオールの使用量は、0.5
〜10重量部の範囲であれば特に問題はないが、使用量
が少ない程組成物の硬度は高く、同時に粘着性は低くな
る。また、使用量が高いほど硬度は低く、粘着性は強く
なる。なお、これらのモノオールの使用によって組成物
に粘着性を付与できることについては、その正確な理論
的裏付けを挙げることができないが、これらの2級若し
くは3級の高級モノアルコール替えて1級の高級モノア
ルコールを用いた場合は、自己粘着性の付与はできず、
耐熱性の乏しい組成物となり好ましくない。
【0019】本発明に用いるポリオール混合物の平均官
能基数は、2.4以上であることが必要である。平均官
能基数が2.4に満たない場合は、硬化不良になりやす
く、組成物が得られても耐熱性に乏しいために好ましく
ない。
【0020】本発明に用いる有機ポリイソシアネート
は、1分子中に2個のイソシアネート基を有する有機化
合物であって、前記ポリオールの水酸基に対して反応性
のイソシアネート基を有するものが用いられる。有機ポ
リイソシアネートの例としては、一般的な芳香族,脂肪
族及び脂環族の化合物を用いることが出来る。例えば、
トリレンジイソシアネート(TDI),ジフェニルメタ
ンジイソシアネート(MDI),液状変性MDI,キシ
リデンジイソシアネート(XDI),ヘキサメチレンジ
イソシアネート(HDI),シクロヘキシルジイソシア
ネート及びイソホロンジイソシアネート等があり、とり
わけTDI,MDIが好ましい。これら有機ポリイソシ
アネートは単独で用いることができるし、または2種以
上を混合して用いることもできる。
【0021】更にまた、有機ポリイソシアネートを理論
量より少ない前記ポリオール類と公知の技術を用いて反
応せしめ、末端に活性イソシアネート基を有するプレポ
リマーとして用いることもできる。プレポリマーとして
用いる場合は、ポリオール化合物と有機ポリイソシアネ
ートとの反応が確実に進行しやすくなり、均質な組成物
が得やすいために好ましい。これらのプレポリマーは、
末端に活性イソシアネート基残量2重量%以上、好まし
くは2.5〜15重量%を有するものがよい。末端活性
イソシアネート基残量が2重量%未満の場合にはプレポ
リマーの液粘度が高くなり、組成物の製造に際して支障
を来す。末端活性イソシアネート基残量が2重量%以上
ならば特に支障はないが、15重量%を越えるとプレポ
リマーとして用いる効果が少なくなる。
【0022】本発明においては、ポリオール混合物と有
機ポリイソシアネートとを化学反応させるに際して、ポ
リオールの水酸基(OH)に対するイソシアネートのイ
ソシアネート基(NCO)の当量比、即ちNCO/OH
は0.95〜1.05が好ましい。この当量比が1.0
5を越える場合は、得られる組成物の粘着性が乏しくな
り、また安定したゴム硬度の組成物を得がたく、0.9
5未満の場合は、得られる組成物の耐熱性に欠けるため
に好ましくない。
【0023】ここで、有機ポリイソシアネートとポリオ
ールとの間のウレタン化反応を行わせるに当たって、適
宜のウレタン化触媒を用いることができる。このウレタ
ン化触媒としては、第3級アミン化合物や有機金属化合
物等の公知の触媒を用いることが可能である。例えば、
トリエチレンジアミン,N,N‘−ジメチルヘキサメチ
レンジアミン,N,N‘−ジメチルブタンジアミン,オ
クチル酸鉛,ラウリル酸ジブチル錫等が好適である。た
だし、このウレタン化触媒を用いることは本発明の必須
の要件ではない。
【0024】また、本発明によるポリウレタン樹脂で構
成された軟質組成物は単体として用いることもできる
が,以下に示す成分を添加することが出来る。まず、可
塑剤を添加することが出来る。この可塑剤は、主成分と
しての前記ポリオールとイソシアネートの合計量100
重量部当たり15重量部未満に限って混合することが出
来る。この可塑剤を添加すると、その添加量が多くなる
に応じて得られる軟質組成物の硬度は低下する。従っ
て、この可塑剤の添加によって組成者硬度をある程度制
御することが可能になる。ただし、可塑剤を15重量部
以上添加すると、組成物の機械的特性を損ない、耐熱温
度が低下し、また、可塑剤を原因とするブリージングを
起こしやすくなる。適用可能な可塑剤の種類としては、
通常のポリウレタン樹脂用の可塑剤、例えばジオクチル
フタレート,ジブチルフタレート,トリスクロロエチル
フォスフェート,トリスクロロプロピルフォスフェート
等が挙げられる。
【0025】また、組成物の耐久性,安定性の向上を図
るために、安定剤として、熱安定剤,酸化防止剤,紫外
線吸収剤,紫外線安定剤,充填剤等を、支障のない限り
において、1種または2種以上混合して用いることも出
来る。さらに、前述したもの以外にも、顔料,染料,難
燃剤,消泡剤,分散剤,界面活性剤,水分吸着剤等を適
宜添加することも可能である。
【0026】而して、原料として用いられるポリオール
および有機ポリイソシアネートはそれぞれ常温、もしく
は加温した状態で、これら2成分を混合する。添加剤を
混合する場合には、予めポリオールに混合させておく
か、または主成分の混合時に添加してもよい。
【0027】前述の各成分を十分に混合したのち真空下
で脱泡して、常温〜120℃の金型に流し込み、常温〜
120℃で2日〜2時間ウレタン化反応を起こさせる。
しかる後に金型から取り出すことによってウレタン樹脂
から構成された軟質組成物が得られる。
【0028】以下、本発明の具体的な実施例について説
明する。ポリオール混合物と有機ポリイソシアネートと
の反応により得られるポリウレタン系の組成物を、表
1,表2及び表3に示す処方量に従ってA〜Nの14種
類調整し、表1,表2及び表3にそれらの試験結果を示
している。これらの組成物のうち、B,C,D,G,H
及びIが本発明の実施例に該当し、その他の組成物A,
E,F,J,K,L,M及びNは本発明との比較例であ
る。なお,表1〜表3に示す各素材は次のとおりであ
る。
【0029】(1)ポリオール 表中番号1−1:ポリオキシポリプロピレントリオール
(分子量4,000) 表中番号1−2:ポリオキシポリプロピレン(末端部分
エチレン)トリオール(分子量6,500) 表中番号1−3:β−メチル−δ−バレロラクトン系ジ
オール(分子量1,000) (2)モノオール 表中番号2−1:sec−ステアリルアルコール (3)イソシアネート: 表中番号3−1:ジフェニルメタンジイソシアネートと
ポリオキシポリプロピレントリオール(分子量5,00
0)を反応させたプレポリマー(末端活性イソシアネー
ト基残量9.1重量%) 表中番号3−2:トリレンジイソシアネートとポリオキ
シポリプロピレンポリオール(官能基数2.5、分子量
2,500)を反応させたプレポリマー(末端活性イソ
シアネート基残量2.67重量%) (4)その他の添加剤: 表中番号4−1:触媒:ラウリル酸ジブチル錫 表中番号4−2:可塑剤:ジオクチルフタレート 表中番号4−3:消泡剤:商品名 シリコン消泡剤SA
G471(日本ユニカ) 表中番号4−4:水分吸着剤;合成ゼオライト粉
【0030】以上の素材を表に示す処方に従ってホモジ
ナイザー(3000rpm/min)で60秒間混合す
ることにより反応を開始させて、その混合物を真空中で
脱泡し、更にその混合物を200×200mm,厚み5
mmのシリコーン製オープン金型に注型して、表中の所
定温度で所定時間反応を継続したのち脱型し、引き続き
常温で7日間養生することによって、200×200m
m,厚み5mmのシート状の組成物を得た。
【0031】そして、このシートについて以下のような
実験を行い、その結果を表1〜表3に示している。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】表中の「ポリオール」,「イソシアネー
ト」,「触媒」,「可塑剤」,「消泡剤」欄における数
値の単位は、重量部数を示す。
【0036】また、「ゴム硬度」は、JIS K630
1に準じてバネ式ゴム硬度計を用いて測定した結果の数
値である。「スポンジ硬度」は、JIS S6050に
準じてバネ式スポンジ硬度計を用いて測定した結果の数
値である。
【0037】「耐熱性」は、所定温度に暴露後、目視に
より7日以内に分解が発生したものを評価「D」、7日
〜30日間に分解が発生したものを評価「C」,31日
〜90日のものを評価「B」、そして90経過後も異常
のなかったものを評価「A」の4段階で評価した。
【0038】「粘着強さ(g/10mm)」は、ステン
レス板を被着体とした180°ピール引張り試験にて測
定した結果の数値である。
【0039】表1〜表3の結果より、本開発の組成物は
ゴム硬度30以下の軟質組成物であり、80℃〜100
℃の耐熱性に優れ、粘着強さは、180°ピール引張り
強さで160〜740(g/10mm)(織布粘着テー
プの180°ピール引張り強さは約210(g/10m
m))であり、組成物自体に粘着性を有するため経時劣
化の少ない新しい粘着性材料といえる。
【0034】そして、得られた軟質組成物のシートの
B,C,D,G,H及びIについて、防振性,衝撃吸収
性の測定を行い、その結果を表4に示している。
【0035】
【表4】
【0036】表中の「防振性(tanδ)」は、測定機
「Dynamic Mechani−cal Ther
mal Analyzer:Polymer Labo
ratories社」で、30×5×2mmの試験片の
曲げ試験にて測定した結果の数値である。また、「衝撃
吸収率」は、535gの鋼球を690mmの高さから5
mmの鋼板上に自然落下させた時に鋼板下の1トンロー
ドセルが受ける瞬間最大衝撃値(kg)を「x」とした
時、同様の試験により厚み10mmの測定物が受けた衝
撃値(「y」kgとする)から、その衝撃吸収率は〔=
(1−y/x)×100%)〕とした数値である。
【0037】表4の「防振性(tanδ)」の結果よ
り、本開発の軟質組成物の「tanδ」は、周波数と温
度に係わらず0.27以上(天然ゴムのtanδは、
0.05〜0.1)であり、極めて優れた防振材料とい
える。
【0038】表4の「衝撃吸収率」の結果より、本開発
の軟質組成物の衝撃吸収率は、91%以上(天然ゴムの
衝撃吸収率は、約70%)であり、極めて優れた衝撃吸
収材料といえる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる組
成物は、ゴム硬度30以下の極めて軟質の組成物であ
り、組成物自体に粘着性を有するため経時劣化の少ない
新しい粘着性材料でもある。また、本発明の組成物は、
極めて低応力で変形するために変位の激しい場所の固定
や倒壊防止等に用いれば甚だ都合がよい材料となる。ま
た、防振性,衝撃吸収性に優れている所から、防振材
料,制振材料及び衝撃吸収材料等として広範な用途に用
いることが出来る組成物である。また、本発明の軟質組
成物は、可塑剤等の二次的手段を用いないため、可塑剤
が経時ブリージングして被着対象物を汚したり侵したり
する心配はなく、しかも80℃以上の耐熱性を有し、よ
り広範な用途に用いることが出来ると言う優れた効果を
有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J048 AA01 BA02 BA17 BA18 BD04 3J059 AB01 AB11 BA41 BD01 BD05 EA03 4J034 BA08 CA02 CA04 CB01 CC02 DA01 DB03 DB04 DB05 DB07 DG03 DG04 DG05 DG06 HA01 HA07 HC03 HC12 HC22 HC46 HC52 HC54 HC61 HC71 HC73 KD04 KE02 RA08 RA10 RA15 RA17 4J040 EF072 EF111 EF121 EF131 EF201 EF291 EF301 EF311 HB12 JB09 KA26 LA01 LA07 LA08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオールと確認有機ポリイソシアネート
    とを化学反応させてポリウレタン樹脂を合成する際に、
    ポリオールの主成分として、官能基数2.4〜3.0,
    分子量3,000〜6,000ポリオールとポリオール
    の一部に2級若しくは3級の高級モノアルコールを粘着
    付与剤として用いた、ゴム硬度が30以下の粘着性を有
    することを特徴とする軟質組成物。
  2. 【請求項2】前記2級若しくは3級の高級モノアルコー
    ルが、sec−ステアリルアルコールである請求項1記
    載の粘着性を有することを特徴とする軟質組成物。
  3. 【請求項3】請求項1記載の粘着性の軟質組成物を用い
    た粘着材料,防振・制振材料,衝撃吸収材料および倒壊
    防止材料。
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