JP2001316332A - ジアルキルカーボネート製造方法 - Google Patents

ジアルキルカーボネート製造方法

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JP2001316332A
JP2001316332A JP2000135994A JP2000135994A JP2001316332A JP 2001316332 A JP2001316332 A JP 2001316332A JP 2000135994 A JP2000135994 A JP 2000135994A JP 2000135994 A JP2000135994 A JP 2000135994A JP 2001316332 A JP2001316332 A JP 2001316332A
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Japan
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carbonate
producing
dialkylene
monohydric alcohol
alkylene
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JP2000135994A
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Hideaki Tsuneki
英昭 常木
Yoshiyuki Onda
義幸 恩田
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルキレンカーボネートとアルコールからエ
ステル交換反応によってジアルキルカーボネートを製造
する際に、中間体や副生成物を原料として回収する。 【解決手段】 中間体のアルキルヒドロキシアルキルカ
ーボネートは反応直後の蒸留塔内で塔底温度170〜2
20℃、滞留時間5分〜2時間の範囲内で分解する。副
生成物のジヒドロキシアルキルカーボネートは廃棄する
ことなく反応器へリサイクルすることで回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体触媒を用いてア
ルキレンカーボネートと一価アルコールとのエステル交
換反応によってジアルキルカーボネートを製造する方法
に関する。ジアルキルカーボネートはポリカーボネート
樹脂の原料、アルキル化剤、樹脂・塗料などの溶剤、オ
クタン価向上剤などとして有用な物質である。
【0002】
【従来の技術】アルキレンカーボネートと一価アルコー
ルとのエステル交換反応によってジアルキルカーボネー
トを製造する方法としては、触媒として種々の均一系触
媒例えば3級アミン、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、タリウム化合物、錫アルコキシド類、4級ホスホニ
ウム塩を用いる方法が提案されている。これらの均一系
触媒は反応混合物との分離が困難であることなどから、
固体触媒も提案されている。例えば、陰イオン交換樹
脂、アルカリ土類金属酸化物、ハイドロタルサイト、希
土類元素酸化物(特許261803号)等が挙げられる。これ
らは主に触媒に関する技術であって、反応混合物から効
率的に目的ジアルキレンカーボネートを取り出し、また
副生するアルキレングリコールを回収する生成方法に関
する提案は少ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの状況
を鑑みてなされたものであり、特に反応中間体であるア
ルキルヒドロキシアルキルカーボネート分解したり、ジ
ヒドロキシアルキルカーボネートをリサイクルしたりし
て原料・生成物を効率的に回収する方法を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは反応混合液
中には未反応原料や目的生成物以外に反応中間体のアル
キルヒドロキシアルキルカーボネートや副生成物のジヒ
ドロキシアルキルカーボネートが相当量存在することを
見いだし、これらの存在が収率低下や後の精製工程で障
害になることを見いだした。反応中間体のアルキルヒド
ロキシアルキルカーボネートは比較的不安定な物質であ
り、反応混合物を生成したジアルキルカーボネートおよ
び未反応一価アルコールからなる低沸点成分と未反応ア
ルキレンカーボネート、ジアルキレングリコールおよび
副生するジ-(ヒドロキシアルキル)カーボネートから
なる高沸点成分を蒸留分離する際に特定の条件を選べば
分解して原料を回収できること、また副生成物のジヒド
ロキシアルキルカーボネートを回収して反応器へリサイ
クルすることにより原料として再使用できることを見い
だし、本発明を完成した。
【0005】反応は下式で示されるようなスキームで進
行する。
【0006】
【化1】
【0007】(1)のアルキレンカーボネートに(2)の一価
アルコール2モルが反応し、目的生成物の(3)ジアルキ
レンカーボネートと対応する(4)のアルキレングリコー
ルが生成する。反応液を注意深く分析すると上記4種の
化合物以外に下式(5)で示される中間体のアルキルヒド
ロキシアルキルカーボネートや下式(6)で示される副
生成物のジヒドロキシアルキルカーボネートが存在す
る。
【0008】
【化2】
【0009】ここでR1〜R2,R4〜R9はそれぞれ独立
に水素、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基のいずれかを表し、R3はメチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基のいずれかを表す。
【0010】通常 アルキレンカーボネートとしてはエ
チレンカーボネートやプロピレンカーボネートが用いら
れ、特にエチレンカーボネートが工業的実施の観点から
好ましい。
【0011】アルコールはメタノール、エタノール、プ
ロパノール、イソプロパノールなどが用いられる。ポリ
カーボネートの原料とするにはメタノールが用いられる
ことが多い。
【0012】アルキルヒドロキシアルキルカーボネート
がそのまま後工程に移行すると収率の低下だけでなくア
ルキレングリコール回収工程に混入し、アルキレングリ
コールの品質低下になる。また一部分解してアルコール
を生成するのでこの除去工程が必要となる。
【0013】副生成物のジヒドロキシアルキルカーボネ
ートはそのまま廃棄すれば収率の低下となるが、十分な
活性を持った触媒を用いれば反応器へリサイクルして原
料として回収・再使用することができる。
【0014】反応混合物を生成したジアルキルカーボネ
ートおよび未反応一価アルコールからなる低沸点成分と
未反応アルキレンカーボネート、アルキレングリコール
および副生するジ-(ヒドロキシアルキル)カーボネー
トからなる高沸点成分を蒸留分離する際に中間体のアル
キルヒドロキシアルキルカーボネートを分解回収する条
件としては、十分分解できる条件であればよい。条件と
しては蒸留塔の内での滞留時間と塔底温度の2つの条件
で規定することができる。滞留時間は通常5分ないし2
時間、好ましくは10分ないし1.5時間の範囲が用い
られる。また蒸留塔の塔底の温度は170℃ないし22
0℃、好ましくは180℃ないし210℃の範囲が用い
られる。
【0015】滞留時間が短すぎたり、塔底温度が低すぎ
たりすればアルキルヒドロキシアルキルカーボネートが
十分分解せず好ましくない。
【0016】滞留時間が長すぎたり、塔底温度が高すぎ
たりすればジアルキルカーボネートなども分解して収率
の低下を招くなど好ましくない。
【0017】
【発明の実施の形態】
【発明の効果】本発明の方法により、中間体や副生成物
を有用な原料として回収使用することができ、また生成
装置の簡略化や製品の品質向上を図ることができる。
【0018】
【実施例】次に本発明について実施例および比較例を挙
げて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。 (参考例) 反応液の調製 硝酸イットリウム6水和物50.8gをイオン交換水1
08gに溶解した溶液をシリカゲル150gに含浸担持
し乾燥後空気中500℃で5時間焼成して触媒を得た。
この触媒150cm3を内径30mm長さ250mmの
ステンレス製反応管に充填し、オイルバスに浸して12
0℃に加熱した。ここへエチレンカーボネート(EC)
/メタノール(MeOH)=1/2(モル比)の原料を
液時空間速度0.5ないし5hr-1の条件で1.5MP
aに加圧して供給し反応させ反応混合液を得た。
【0019】この混合液の組成はモル分率でEC 0.18
93、MeOH 0.4526、ジメチルカーボネート(DM
C)0.1494エチレングリコール(EG) 0.142、メチ
ルヒドロキシエチルカーボネート(MHC) 0.0593、
ジヒドロキシエチルカーボネート(DHC) 0.00735
であった。 (実施例1)図1に示す装置を用いてMHCの回収を行
った。蒸留塔は内径21mm、400mmのステンレス
製である。蒸留塔内にはディクソンパッキンを充填し
た。充填層高は濃縮段70mm、回収段280mmであ
る。塔底にはボトム液量33cm3となる加熱部を設け
た。参考例で得られる反応液を反応器出口から直接蒸留
塔内に導入した。蒸留塔の操作圧力は66.6kPa、
還流比は0.15である。
【0020】反応器への液の供給速度 2、4.5、6
cm3/分として留出液、缶出液の分析を行い収支を求
め、表1に示した。 (実施例2)蒸留塔の操作圧力を53.3kPaにし、
反応器への液供給速度を4.5、6cm3/分とする以
外は実施例1と同様の操作を行い結果を表1に示した。 (比較例1)液供給速度を0.5、25cm3/分とす
る以外は実施例1と同様の操作を行い結果を表2に示し
た。 (比較例2)液供給速度は6cm3/分とし、蒸留塔操
作圧力を24、162kPaとする以外は実施例1と同
様の操作を行い結果を表2に示した。本発明の範囲内で
MHCの分解回収を行えば高い分解率で且つDMCを失
うことなく原料として回収できる。 (実施例3)参考例の触媒を用い、この触媒10cm3
を内径10mm長さ150mmのステンレス製反応管に
充填し、オイルバスに浸して120℃に加熱した。ここ
へEC/MeOH/DHC=1/2/0.01〜0.0
5(モル比)の原料を液時空間速度2hr-1の条件で
1.5MPaに加圧して供給し反応させた。反応結果を
表3に示す。原料中にリサイクルしたDHCは消費され
0.02強のモル比においてほぼ平衡に達することがわ
かる。また組成を詳細に検討すると主としてECとEG
に分解して原料、製品として回収されていることがわか
る。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【図面の簡単な説明】
【図1】 反応装置の模式図である
【符号の説明】
1:原料タンク 2:送液ポンプ 3:反応器 4:圧力制御弁 5:蒸留塔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体触媒を用いてアルキレンカーボネート
    と一価アルコールとのエステル交換反応によってジアル
    キルカーボネートを製造する方法において、反応混合物
    を生成したジアルキルカーボネートおよび未反応一価ア
    ルコールからなる低沸点成分と未反応アルキレンカーボ
    ネート、ジアルキレングリコールおよび副生するジ-
    (ヒドロキシアルキル)カーボネートからなる高沸点成
    分を蒸留分離する際に、反応中間体であるアルキルヒド
    ロキシアルキルカーボネートを該蒸留塔内で99%以上
    熱分解させ一価アルコールとアルキレンカーボネートを
    回収することを特徴とするジアルキレンカーボネートの
    製造方法。
  2. 【請求項2】該アルキレンカーボネートがエチレンカー
    ボネートであることを特徴とする請求項1記載のジアル
    キレンカーボネートの製造方法。
  3. 【請求項3】該一価アルコールがメタノールであること
    を特徴とする請求項1および2記載のジアルキレンカー
    ボネートの製造方法。
  4. 【請求項4】該蒸留塔での滞留時間が5分ないし2時間
    であり、塔底の温度が170℃ないし220℃であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3記載のジアルキレンカ
    ーボネートの製造方法。
  5. 【請求項5】固体触媒を用いてアルキレンカーボネート
    と一価アルコールとのエステル交換反応によってジアル
    キルカーボネートを製造する方法において、副生するジ
    ヒドロキシアルキルカーボネートを回収して反応器へリ
    サイクルしカーボネート化原料として再使用することを
    特徴とするジアルキレンカーボネートの製造方法。
  6. 【請求項6】該固体触媒が希土類元素酸化物を含むこと
    を特徴とする請求項5記載のジアルキレンカーボネート
    の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003033450A1 (en) * 2001-10-12 2003-04-24 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Co-production of dialkyl carbonates and diols with treatment of hydroxy alkyl carbonate
JP2012092101A (ja) * 2010-10-26 2012-05-17 Bayer Materialscience Ag ジアルキルカーボネートの連続的製法
JP2012092102A (ja) * 2010-10-26 2012-05-17 Bayer Materialscience Ag ジアルキルカーボネートの連続的製法

Cited By (4)

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US6573396B2 (en) 2001-10-12 2003-06-03 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Co-production of dialkyl carbonates and diols with treatment of hydroxy alkyl carbonate
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