JP2001313877A - デジタル放送受信装置、デジタル放送受信システム、デジタル放送受信方法、デジタル放送受信用のプログラムおよび記録媒体 - Google Patents

デジタル放送受信装置、デジタル放送受信システム、デジタル放送受信方法、デジタル放送受信用のプログラムおよび記録媒体

Info

Publication number
JP2001313877A
JP2001313877A JP2001038162A JP2001038162A JP2001313877A JP 2001313877 A JP2001313877 A JP 2001313877A JP 2001038162 A JP2001038162 A JP 2001038162A JP 2001038162 A JP2001038162 A JP 2001038162A JP 2001313877 A JP2001313877 A JP 2001313877A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
packet
transport stream
packet identifier
identifier
program
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001038162A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001313877A5 (ja
Inventor
Yoshiyuki Sugimoto
圭志 杉本
Naoe Kato
直江 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001038162A priority Critical patent/JP2001313877A/ja
Publication of JP2001313877A publication Critical patent/JP2001313877A/ja
Publication of JP2001313877A5 publication Critical patent/JP2001313877A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のトランスポートストリームから任意の
コンテンツを同時受信するにつけて、複数ストリームの
伝送ビットレートの合計以上の周波数の時分割多重では
なく、より低コストなデジタル放送受信装置を実現す
る。 【解決手段】 必要パケット識別子テーブル201に必
要パケットのパケット識別子を登録し、必要パケット識
別子テーブル2042に必要パケットのパケット識別子
を登録する。トランスポートストリームパケット抽出部
2032は必要パケット識別子テーブル2042のパケッ
ト識別子に基づいて第2のTS2から必要パケットNece
sPを抽出する。不要パケット検出部202は必要パケ
ット識別子テーブル201のパケット識別子に基づいて
第1のTS1の不要パケット領域TS00を検出する。ト
ランスポートストリームパケット上書き部205は不要
パケット領域TS00に抽出した必要パケットを上書き多
重する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像の番組や各種
のサービス情報やデータ放送番組やダウンロードデータ
や音楽番組などの種々のプログラム(コンテンツ)をそ
れぞれデジタル化し多重し放送しているデジタル放送を
受信するためのデジタル放送受信装置に関する。また、
デジタル放送受信システム、デジタル放送受信方法に関
する。さらに、デジタル放送受信にかかわる一連の手順
をコンピュータに実行させるためのプログラム、および
そのプログラムを記録した記録媒体に関する。装置本発
明が対象とするデジタル放送は、CSデジタル放送、B
Sデジタル放送、地上波デジタル放送、CATVデジタ
ル放送、その他の放送形態のデジタル放送のいずれをも
含み得るものとする。
【0002】
【従来の技術】デジタル放送においては、放送のための
複数のチャネル(伝送路;チャンネル;トランスポンダ
または周波数帯)があり、1つのチャネルで複数の番組
(プログラム;コンテンツ)を多重して放送することが
できる。そのようなデジタル放送を受信するための装置
がデジタル放送受信装置である。
【0003】図28に従来の技術にかかわるデジタル放
送受信装置の電気的構成を示す。
【0004】このデジタル放送受信装置は、ユーザーに
より指定されたチャンネルが含まれる変調波を伝送路に
送出された複数の変調波の中から選択的に同調させて受
信するチューナ601と、受信した変調波をデジタル復
調するとともに誤り訂正を行ってMPEG(Moving Pic
ture Coding Experts Group)2に準拠したトランスポ
ートストリームを出力する復調部602と、複数の番組
情報が多重化されているトランスポートストリームから
目的のトランスポートストリームパケットを分離して取
り出すトランスポートストリーム分離部(TD)604
と、分離された画像ストリームを復号化して画像情報を
生成する画像デコーダ605と、画像情報とサービス情
報を合成して画像信号を生成する画面合成装置606
と、分離された音声ストリームを復号化して音声信号を
生成する音声デコーダ607と、分離されたトランスポ
ート情報を出力するデジタルインタフェース608と、
装置全体の制御を司るCPU609と、制御のためのプ
ログラムを格納するROM(リードオンリーメモリ)6
10と、ワーキングメモリとしてのRAM(ランダムア
クセスメモリ)611と、フロントパネルのボタンやリ
モコン送信機などの入力部612と、CPU609と各
部とを図示のように接続するバス613とを備えてい
る。図28においては、画面合成装置606に接続され
たモニタ801、音声デコーダ607に接続されたスピ
ーカ802、デジタルインタフェース608に接続され
たデジタル記録機器803が併せて図示されている。
【0005】チューナ601で受信された変調波が復調
部602で復調され誤り訂正されてトランスポートスト
リームが生成され、トランスポートストリーム分離部6
04でユーザーによって設定された目的のコンテンツに
かかわるパケットからなるストリームが取り出される。
ここで、取り出された画像ストリームは画像デコーダ6
05で画像情報に変換されて画面合成装置606に転送
される。また、取り出されたデータストリームに含まれ
るサービス情報は、ユーザーにより指定された情報のみ
がトランスポートストリーム分離部604からCPUバ
ス613を介して一旦はRAM611に格納され、CP
U609によってRAM611から画面合成装置606
に転送される。そして、画面合成装置606において画
像情報とサービス情報と合成されてモニタ801にその
画像が表示される。また、取り出された音声ストリーム
は音声デコーダ607で音声信号に変換されスピーカ8
02から音声として出力される。また、トランスポート
ストリーム分離部604で取り出されたトランスポート
情報は、デジタルインタフェース608を介してデジタ
ル記録機器803に記録される。
【0006】ここで、デジタル放送送信装置から送信さ
れ、デジタル放送受信装置で受信されるトランスポート
ストリームのデータ伝送の単位を「パケット」と呼び、
伝送すべき情報が何から生成されたものかにかかわら
ず、すべての情報がこのパケットで伝送される。なお、
このパケットの基本的なサイズは188バイトである。
図29にトランスポートストリームパケットの構成を示
す。
【0007】トランスポートストリームパケットは、4
バイトのパケットヘッダと、アダプテーションフィール
ドとペイロード(ユーザー情報)からなる184バイト
のデータフィールドから構成される。ヘッダ内には、個
々のトランスポートストリームパケットを区別するため
の識別子(PID:Packet Identifier)がある。これ
がパケット識別子である。受信したトランスポートスト
リームからパケット識別子に基づいて所望のパケットを
抽出して、番組を再生する。
【0008】トランスポートストリーム形式の伝送で
は、1つのトランスポートストリームに複数の番組(プ
ログラム;コンテンツ)が多重されて伝送されるマルチ
プログラムに対応するように、プログラム仕様情報(P
SI:Program Specific Information)が伝送される。
【0009】プログラム仕様情報(PSI)には、伝送
路の情報と放送サービスとを関連付ける情報を記述した
ネットワーク情報テーブル(NIT:Network Informat
ionTable)や、番組構成を記述したプログラムアソシエ
ーションテーブル(PAT:Program Association Tabl
e)や、個々の番組を構成するトランスポートストリー
ムのパケット識別子を記述したプログラムマップテーブ
ル(PMT:Program Map Table)や、番組をデスクラ
ンブルするために必要な番組固有の情報を記述したエン
タイトルメントコントロールメッセージ(ECM:Enti
tlement Control Message)などがある。
【0010】デジタル放送受信装置では、これらのプロ
グラム仕様情報(PSI)を解析し、必要なパケット識
別子を取得することにより、特定のトランスポートスト
リームを選択し、デスクランブルし、所望の番組を再生
することが可能となっている。
【0011】また、番組についての情報を利用者に提示
するため、番組配列情報(SI:Service Informatio
n)も伝送される。
【0012】番組配列情報(SI)には、番組の名称、
日時、内容等を記述したイベント情報テーブル(EI
T:Event Information Table)や、編成チャンネルに
関する情報を記述したサービス記述テーブル(SDT:
Service Description Table)などがある。これらの番
組配列情報(SI)を解析することによって、番組表や
放送内容などを利用者に提示することが可能となってい
る。
【0013】上記のプログラム仕様情報(PSI)や番
組配列情報(SI)は図29におけるデータフィールド
に格納されている。
【0014】図28に示した従来のデジタル放送受信装
置においては、そのトランスポートストリーム分離部6
04は、単に1系統のトランスポートストリームしか処
理することができない。そのため、複数のコンテンツに
ついて同時の取得が不可能となる場合が生じている。
【0015】例えば、視聴希望番組が含まれているトラ
ンスポートストリームと録画希望番組が含まれているト
ランスポートストリームとが異なる伝送路に存在してい
る場合には、同時に視聴および録画を行うことが不可能
である。
【0016】また、CSデジタル放送のように、番組表
を構成する番組配列情報(SI)が特定のトランスポー
トストリームでしか送信されていない場合には、視聴中
の番組が番組配列情報(SI)とは異なるトランスポー
トストリームに含まれていると、視聴しながら番組表を
表示することが不可能である。
【0017】また、CSデジタル放送のように、ダウン
ロードデータが特定のトランスポートストリームでしか
送信されていない場合には、視聴中の番組が前記ダウン
ロードデータとは異なるトランスポートストリームに含
まれていると、視聴しながら新しいプログラムをダウン
ロードすることが不可能である。
【0018】また、視聴したい番組が含まれるトランス
ポートストリームと、電子音楽配信(EMD:Electron
ic Music Delivery)等のデータ放送が含まれるトラン
スポートストリームとが異なる場合には、同時に視聴お
よびデータ放送の受信を行うことが不可能である。
【0019】仮に、図28のデジタル放送受信装置にお
いて、チューナと復調部を複数設け、その複数の復調部
を1つのトランスポートストリーム分離部に対して接続
切り換えするように構成すれば、複数のトランスポート
ストリームを選択的に受信することが可能となる。しか
しながら、トランスポートストリーム分離部は単一であ
る限りにおいては、いずれか1つのトランスポートスト
リームしか処理できないことには変わりがない。
【0020】仮に、処理したいトランスポートストリー
ムの数だけトランスポートストリーム分離部を実装する
か、複数トランスポートストリーム処理可能なトランス
ポートストリーム分離部を実装すれば、複数の異なるト
ランスポートストリームに含まれている任意のコンテン
ツを任意に組み合わせて同時に取得することが可能とな
る。しかしながら、そのように構成することは、非常に
高価なものとなってしまうし、装置の大型化は免れな
い。
【0021】同時に取り扱えるトランスポートストリー
ムを複数とし、かつ、任意のトランスポートストリーム
から任意のコンテンツを抽出することができるようにし
た技術として、特開平11−122556号公報に開示
のデジタル放送受信装置がある。
【0022】この特開平11−122556号公報のデ
ジタル放送受信装置においては、複数のチューナと、各
チューナに接続される複数の復調部(誤り訂正機能付
き)とを設けるとともに、前記の複数の復調部と1つの
トランスポートストリーム分離部との間に多重化部を介
挿した構成となっている。
【0023】この公報のデジタル放送受信装置における
特徴は、その多重化部が、3系統のトランスポートスト
リームをパケット単位で時分割多重して新たな1つのト
ランスポートストリームを生成するのであるが、その際
に、3系統の放送方式の伝送ビットレートの合計以上の
周波数で時分割多重を行う機能を有しているという点に
ある。そのようにするのは、複数のトランスポートスト
リームを、各々のトランスポートストリームに含まれる
パケットのすべてを含んだまま多重するからである。な
お、系統数の上記の「3」は一例にすぎず、一般的には
複数とされている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平11−1
22556号公報のデジタル放送受信装置においては、
次のような問題点がある。
【0025】(1)新規な多重化部について、各放送信
号の伝送ビットレートの合計以上の周波数で時分割多重
を行うためには、そのような高い周波数を発生させるた
めの高性能な発振器(水晶等)が必須となるが、そのよ
うな発振器は極めて高価なものとならざるを得ない。
【0026】さらには、その発振器が発生する周波数以
上の時分割多重は行えないことから、予め高機能なもの
を付けておく必要がある。
【0027】(2)多重化部の後段のトランスポートス
トリーム分離部について、現行のトランスポートストリ
ーム分離手段では、多重化によって生成された新たな1
つのトランスポートストリームのビットレートが所定値
を超えて余りに高速である場合には、そのようなトラン
スポートストリームを処理することが不可能である。し
たがって、上記(1)の状況で複数のトランスポートス
トリームを多重化した場合に、目的とするトランスポー
トストリームパケットを分離できなくなってしまうおそ
れがある。
【0028】(3)各放送信号で同一のパケット識別子
が使用された場合に、デコードできなくなってしまう等
の問題が発生する。
【0029】同公報で例示されているように、放送方式
識別符号をすべてのトランスポートストリームパケット
に付加した場合には対応可能となるかも知れないが、そ
のような対策は極めて煩雑なものとなってしまう。さら
に、そのような放送方式識別符号を付加したトランスポ
ートストリームは現行のトランスポートストリーム分離
手段では処理不可能であり、この放送方式識別符号を含
めて処理できる新たなトランスポートストリーム分離手
段が必要となる。しかし、それは非常に高価なものとな
らざるを得ない。
【0030】本発明は、技術進展の過程の中で広くとら
えた場合には、図28に示した従来の技術のデジタル放
送受信装置においてみられた複数トランスポートストリ
ームの同時処理が不可能という課題を解決しようとする
ものである。すなわち、複数のトランスポートストリー
ム分離部を実装することなく、多様な放送サービスの同
時受信を可能とするデジタル放送受信装置を提供するこ
とを目的としている。ただし、単にこれだけにとどまら
ず、より直接的には、特開平11−122556号公報
に開示のデジタル放送受信装置における上記のような課
題を解決することを目的としている。すなわち、多様な
放送サービスの同時受信を可能とするに際し、各トラン
スポートストリームの伝送ビットレートの合計以上の周
波数で複数のトランスポートストリームを時分割多重し
1系統のトランスポートストリームを生成する場合の課
題を解消することである。すなわち、多重化手段に必要
な周波数発生手段の必要周波数を低減し、コストダウン
を図ることである。
【0031】また、本発明の他の目的は、多重されるべ
きパケットどうしが同じパケット識別子を有するときで
も、トランスポートストリームを異にする複数のパケッ
トを互いに識別可能にして所望のパケットの取り出しを
行えるようにすることである。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記した課題の解決を図
ろうとする本発明にかかわるデジタル放送受信装置は、
あるトランスポートストリームに含まれているユーザー
が必要とするパケットを指定するための識別子(これを
本明細書では「必要パケット識別子」と定義する)を中
心的概念とするものである。すなわち、あるトランスポ
ートストリームに含まれているユーザーが必要とするト
ランスポートストリームパケットつまり必要パケットを
それに対応する必要パケット識別子に基づいて把握す
る。また、別のトランスポートストリームに含まれてい
る同様の必要パケットをそれに対応する必要パケット識
別子に基づいて把握する。ここで、対象としているトラ
ンスポートストリームの数は必ずしも2つである必要性
はなくて3つ以上であってもよい。多重化されるトラン
スポートストリームの数は2以上の複数であるが、以下
では理解を容易にするために、必要に応じて、複数のト
ランスポートストリームを第1のトランスポートストリ
ームと第2のトランスポートストリームとで代表させ
る。また、これら複数のトランスポートストリームにお
ける必要パケットの種別(カテゴリー)としては、互い
に異なるものであってもよいし、一部または全部が同じ
ものであってもよい。そして、それら複数のトランスポ
ートストリームにおける必要パケットを、例えば上書き
とか挿入とかの手法をもって多重することにより、共通
の新たな1つのトランスポートストリーム(これを本明
細書では「カスタム・トランスポートストリーム」と定
義する)を生成する。
【0033】以上のようにして新たに生成された共通の
カスタム・トランスポートストリームには、元は互いに
異なる複数のトランスポートストリームに含まれていた
複数の必要パケットが合流した状態で含まれているた
め、デジタル放送の受信形態を非常に多様性のあるもの
とすることが可能となる。これにより、デジタル放送送
信装置から送出される映像・音声を伴う番組、番組表、
ダウンロードデータ、電子音楽配信等のデータ放送等の
情報がどのトランスポートストリームに含まれるかに関
係なく、視聴、番組表表示、録画、ダウンロード、デー
タ放送の受信、マルチ画面表示等、多様なサービスを任
意の組み合わせにおいて同時に実現可能とすることがで
きる。
【0034】すなわち、例えば、番組を視聴しながら同
時に前記の番組のトランスポートストリームとは異なる
トランスポートストリームに含まれている番組表を表示
させることや、番組を視聴しながら同時に別のトランス
ポートストリームに含まれている番組を録画すること
や、番組を視聴しながら同時に別のトランスポートスト
リームに含まれているプログラム等のデータをダウンロ
ードすることや、番組を視聴しながら同時に別のトラン
スポートストリームに含まれているデータ放送番組を受
信することや、番組を録画しながら同時に別のトランス
ポートストリームに含まれているプログラム等のデータ
をダウンロードすることや、番組を録画しながら同時に
別のトランスポートストリームに含まれているデータ放
送番組を受信することや、データ放送番組を受信しなが
ら同時に別のトランスポートストリームに含まれている
プログラム等のデータをダウンロードすること等々、バ
ラエティに富んだデジタル放送の受信を可能とすること
ができる。
【0035】そして、上記のように元は互いに異なる複
数のトランスポートストリームに含まれていた複数の必
要パケットが合流した状態で含んでいる共通のカスタム
・トランスポートストリームから必要なトランスポート
ストリームパケットを分離すればよいので、トランスポ
ートストリーム分離部としては共通のものでよく、ま
た、その後段の各種のデコーダやデジタルインタフェー
スなどをトランスポートストリーム1系統に対応したも
ので構築でき、コストダウンやダウンサイジングを図る
ことができる。
【0036】そして、本発明によれば、単に上記のこと
だけにとどまらず、複数のトランスポートストリームそ
れぞれにおけるすべてのトランスポートストリームパケ
ットを各トランスポートストリームの伝送ビットレート
の合計以上の周波数に時分割多重して1系統のトランス
ポートストリームを生成するように構成された従来の技
術のデジタル放送受信装置(例えば特開平11−122
556号公報参照)に比べると、上記のような高い周波
数の発生手段は不要であり、コストダウンをさらに進め
ることができるとともに、取り扱い可能なトランスポー
トストリームとしてより高速なものを対象とすることが
可能となるというすぐれた効果を発揮する。
【0037】また、互いに多重(上書きまたは挿入)さ
れるべきトランスポートストリームパケットどうしが同
じパケット識別子を有するときに、そのパケット識別子
を書き換えて互いのパケット識別子を異なったものに変
換するように構成することにより、共通のカスタム・ト
ランスポートストリームにおける起源を異にする複数の
パケットを互いに識別可能な状態となし、そのすべての
パケットについて、各々のパケット識別子を一意に決定
できるので、所望のパケットの取り出しを確実かつ正確
に行うことができるようになる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を総括
的に説明する。
【0039】本願第1の発明のデジタル放送受信装置
は、トランスポートストリームにおける必要パケット識
別子に対応するトランスポートストリームパケットと、
別のトランスポートストリームにおける必要パケット識
別子に対応するトランスポートストリームパケットを多
重するように構成してあることを特徴としている。この
第1の発明の構成は、上記の〔課題を解決するための手
段〕の項と実質的に同じことを記述している。
【0040】この第1の発明によると、上記と同様の元
は互いに異なる複数のトランスポートストリームに含ま
れていた複数の必要パケットを合流した状態で含む共通
のカスタム・トランスポートストリームを生成すること
になる。したがって、トランスポートストリーム分離部
をはじめとして、後段の各種のデコーダやデジタルイン
タフェースなどをトランスポートストリーム1系統に対
応したものとして簡易に構築することが可能となる。さ
らに、各トランスポートストリームの伝送ビットレート
の合計以上の周波数に時分割多重するように構成された
従来の技術のデジタル放送受信装置(例えば特開平11
−122556号公報参照)の場合のような高い周波数
の発生手段を不要化できるとともに、対象のトランスポ
ートストリームとしてより高速なものの取り扱いが可能
となり、全体として、コストダウンとダウンサイジング
が可能となる。
【0041】本願第2の発明のデジタル放送受信装置
は、トランスポートストリームにおける不要パケット識
別子に対応する不要パケット領域に対して、別のトラン
スポートストリームにおける必要パケット識別子に対応
するトランスポートストリームパケットを上書きするよ
うに構成してあることを特徴としている。
【0042】この第2の発明は、前者のトランスポート
ストリームについては、これを分割することなく、スト
リームの形態で利用し、後者のトランスポートストリー
ムについてはパケット単位に分割するようにしたもので
ある。
【0043】すなわち、前者のトランスポートストリー
ムにおいてはストリームの形態のまま不要パケット識別
子に基づいて不要パケット領域を把握し、後者の別のト
ランスポートストリームからは必要パケット識別子に基
づいてパケット単位で必要パケットを抽出する。そし
て、抽出した必要パケットを前者のトランスポートスト
リームにおける不要パケット領域に対して上書きするこ
とにより、上記と同様の元は互いに異なる複数のトラン
スポートストリームに含まれていた複数の必要パケット
を合流した状態で含む共通のカスタム・トランスポート
ストリームを生成することになる。
【0044】この第2の発明によると、上記の第1の発
明と同様の作用が発揮されるとともに、前者のトランス
ポートストリームについてはパケット単位で分割する必
要がなく、ストリームの形態のまま取り扱うことができ
るので、共通のカスタム・トランスポートストリームを
効率的に生成することが可能となる。
【0045】本願第3の発明のデジタル放送受信装置
は、トランスポートストリームにおける必要パケット識
別子に対応するトランスポートストリームパケットを抽
出するとともに、別のトランスポートストリームにおけ
る必要パケット識別子に対応するトランスポートストリ
ームパケットを抽出し、前記抽出された双方のトランス
ポートストリームパケットを互いに挿入するように構成
してあることを特徴としている。
【0046】この第3の発明は、前者のトランスポート
ストリームについても後者のトランスポートストリーム
についても、必要パケット識別子に基づいてパケット単
位で必要パケットを分割して抽出するようにしたもので
ある。その抽出した双方の必要パケットを互いに挿入す
ることにより、共通のカスタム・トランスポートストリ
ームを生成する。
【0047】この第3の発明によると、上記の第1の発
明と同様の作用が発揮されるとともに、生成された共通
のカスタム・トランスポートストリームにおいては、そ
れを構成するパケットとして必要パケットの量をより多
く確保することが可能となる。すなわち、上記の第2の
発明の場合であると、前者のトランスポートストリーム
はストリーム形態を保ったまま必要パケットを上書きす
るので、生成された共通のカスタム・トランスポートス
トリームにおいては、前者のトランスポートストリーム
に元から含まれていた不要パケットが残っている確率・
量が多くなるが、双方のトランスポートストリームとも
必要パケットに分割して抽出するこの第3の発明の場合
には、共通のカスタム・トランスポートストリームにお
いてより多くの必要パケットを組み込むことが可能とな
る。
【0048】本願第4の発明のデジタル放送受信装置
は、上記の第1〜第3の発明において、互いに上書きま
たは挿入によって多重されるべきトランスポートストリ
ームパケットどうしが同じパケット識別子を有するとき
には、互いのパケット識別子を異にするように少なくと
もいずれか一方のパケット識別子を書き換えるように構
成してあることを特徴としている。これは、後者のトラ
ンスポートストリームにおける必要パケットのパケット
識別子の方を書き換える場合と、前者のトランスポート
ストリームにおける必要パケットのパケット識別子の方
を書き換える場合と、双方のパケット識別子をともに書
き換える場合とを含んでいる。いずれにしても、書き換
え後のパケット識別子が、残りの必要パケットや不要パ
ケットのパケット識別子と重複しないように書き換える
ものとする。
【0049】この第4の発明によると、共通のカスタム
・トランスポートストリームにおいて多重された複数の
トランスポートストリームからのパケットを、その元の
パケット識別子が同じであっても、互いに区別がつく状
態のパケット識別子どうしの関係に変換しているので、
共通のカスタム・トランスポートストリームにおけるす
べてのパケットについて、各々のパケット識別子を一意
に決定することが可能となり、所望のパケットの取り出
しが確実かつ正確に行えるようになる。
【0050】本願第5の発明のデジタル放送受信装置
は、上記の第4の発明において、上書きで新たに追加す
る側のトランスポートストリームパケットの方のパケッ
ト識別子を書き換えるように構成してあることを特徴と
している。これは、上記第4の発明を限定するもので、
パケット識別子を書き換える側を上書きで追加する側の
パケットについてのパケット識別子であることを特定し
たものに相当している。
【0051】この第5の発明による作用は次のとおりで
ある。追加される側のトランスポートストリームはスト
リームの形態を保ったままであるが、追加する側のパケ
ットは既にストリームから分離されたパケット単位のも
のとなっているので、パケット識別子の書き換えがより
効率的に行われることになる。
【0052】本願第6の発明のデジタル放送受信装置
は、上記の第2・第4・第5の発明において、前記不要
パケット識別子に対応する不要パケット領域として空白
パケット領域を優先させるように構成してあることを特
徴としている。これは、パケット多重の形態として上書
きタイプの場合についてのものである。
【0053】この第6の発明による作用は次のとおりで
ある。異なるトランスポートストリームに含まれている
異種または同種のコンテンツ(エレメント)を任意の組
み合わせのもとで共通のカスタム・トランスポートスト
リームにするので、そのときどきのコンテンツ(エレメ
ント)はランダムに変動することになり、それに伴って
不要パケット識別子も変動することになるが、そのよう
な変動にもかかわらず、上書きで追加される側の不要パ
ケット領域として空白パケット(NULLパケット)領
域を優先することにより、上書きを効率良く行うことが
可能となる。
【0054】本願第7の発明のデジタル放送受信装置
は、入力したトランスポートストリームにおける不要パ
ケット識別子に対応する不要パケット領域を検出する不
要パケット検出手段と、入力した別のトランスポートス
トリームにおける必要パケット識別子に対応するトラン
スポートストリームパケットを抽出する必要パケット抽
出手段と、前記不要パケット検出手段によってトランス
ポートストリーム上に検出された前記不要パケット領域
に対して前記必要パケット抽出手段によって抽出された
トランスポートストリームパケットを上書きするパケッ
ト上書き手段とを備えていることを特徴としている。こ
れは、上記の第2の発明をより具体的に記述したものに
相当する。
【0055】この第7の発明による作用は次のとおりで
ある。不要パケット検出手段は、前者のトランスポート
ストリームに対する必要パケット識別子ではない不要パ
ケット識別子に基づいて、前者のトランスポートストリ
ームにおける不要とされるべき不要パケット領域を検出
する。必要パケット抽出手段は、後者のトランスポート
ストリームに対する必要パケット識別子に基づいて、後
者のトランスポートストリームから必要パケットを分割
して抽出する。そして、パケット上書き手段は、前者の
トランスポートストリームにおける不要とされるべき不
要パケット領域に対して前記の抽出した必要パケットを
上書きすることにより、元は互いに異なる複数のトラン
スポートストリームに含まれていた複数の必要パケット
を合流した状態で含む共通のカスタム・トランスポート
ストリームを生成する。
【0056】したがって、この第7の発明によると、ト
ランスポートストリーム分離部をはじめとして、後段の
各種のデコーダやデジタルインタフェースなどをトラン
スポートストリーム1系統に対応したものとして簡易に
構築することが可能となる。さらに、各トランスポート
ストリームの伝送ビットレートの合計以上の周波数に時
分割多重するように構成された従来の技術のデジタル放
送受信装置(例えば特開平11−122556号公報参
照)の場合のような高い周波数の発生手段を不要化でき
るとともに、対象のトランスポートストリームとしてよ
り高速なものの取り扱いが可能となり、全体として、コ
ストダウンとダウンサイジングが可能となる。加えて、
前者のトランスポートストリームについてはパケット単
位で分割する必要がなく、ストリームの形態のまま取り
扱うことができるので、共通のカスタム・トランスポー
トストリームを効率的に生成することが可能となる。
【0057】本願第8の発明のデジタル放送受信装置
は、入力したトランスポートストリームにおける必要パ
ケット識別子に対応するトランスポートストリームパケ
ットを抽出する必要パケット抽出手段と、入力した別の
トランスポートストリームにおける必要パケット識別子
に対応するトランスポートストリームパケットを抽出す
る別の必要パケット抽出手段と、前記双方の抽出された
トランスポートストリームパケットどうしを互いに挿入
して新たなトランスポートストリームを生成するパケッ
ト挿入手段とを備えていることを特徴としている。これ
は、上記の第3の発明をより具体的に記述したものに相
当する。
【0058】この第8の発明による作用は次のとおりで
ある。前者の必要パケット抽出手段は、前者のトランス
ポートストリームに対する必要パケット識別子に基づい
て、前者のトランスポートストリームから必要パケット
を分割して抽出する。また、後者の必要パケット抽出手
段は、後者のトランスポートストリームに対する必要パ
ケット識別子に基づいて、後者のトランスポートストリ
ームから必要パケットを分割して抽出する。そして、パ
ケット挿入手段は、前者の抽出された必要パケットと後
者の抽出された必要パケットとを互いに挿入する(組み
立てる)ことにより、元は互いに異なる複数のトランス
ポートストリームに含まれていた複数の必要パケットを
合流した状態で含む共通のカスタム・トランスポートス
トリームを生成する。
【0059】したがって、この第8の発明によると、上
記第7の発明と同様に、トランスポートストリーム分離
部をはじめとして、後段の各種のデコーダやデジタルイ
ンタフェースなどをトランスポートストリーム1系統に
対応したものとして簡易に構築することが可能となる。
さらに、各トランスポートストリームの伝送ビットレー
トの合計以上の周波数に時分割多重するように構成され
た上記公報のデジタル放送受信装置の場合のような高い
周波数の発生手段を不要化できるとともに、対象のトラ
ンスポートストリームとしてより高速なものの取り扱い
が可能となり、全体として、コストダウンとダウンサイ
ジングが可能となる。加えて、双方のトランスポートス
トリームとも必要パケットに分割して抽出するので、共
通のカスタム・トランスポートストリームにおいてより
多くの必要パケットを組み込むことが可能となる。
【0060】本願第9の発明のデジタル放送受信装置
は、上記の第7・第8の発明において、前記上書きまた
は挿入によって互いに多重されるべき双方のトランスポ
ートストリームパケットどうしについて同じパケット識
別子を有するか否かを判定する同一パケット識別子判定
手段と、前記同一パケット識別子判定手段によって判定
されたトランスポートストリームパケットについて相手
側のパケット識別子を異にするように少なくともいずれ
か一方のパケット識別子を書き換えるパケット識別子変
換手段とを備えていることを特徴としている。これは、
上記の第4の発明をより具体的に記述したものに相当す
る。
【0061】この第9の発明による作用は次のとおりで
ある。同一パケット識別子判定手段は、互いに多重され
るべき双方の必要パケットどうしについて同じパケット
識別子を有しているか否かを判定し、同じパケット識別
子があるときは、その判定結果をパケット識別子変換手
段に与える。パケット識別子変換手段は、その判定結果
に基づいてパケット識別子の書き換えを行ってすべての
必要パケットについてパケット識別子が互いに相違する
ように調整する。そのあとは、上記第7の発明のように
上書きを行うか、第8の発明のように挿入を行うことに
より共通のカスタム・トランスポートストリームを生成
する。結果として、共通のカスタム・トランスポートス
トリームにおいて多重されたすべてのパケットについ
て、各々のパケット識別子を一意に決定することが可能
となり、所望のパケットの取り出しが確実かつ正確に行
えるようになる。本発明の第10のデジタル放送受信装
置は、入力する第1のトランスポートストリームにおけ
る必要パケット識別子に対応するパケットを抽出する第
1の必要パケット抽出手段と、入力する第2のトランス
ポートストリームにおける必要パケット識別子に対応す
るパケットを抽出する第2の必要パケット抽出手段と、
前記双方の抽出されるパケットのすべてに対してパケッ
ト識別子を互いに区別する状態で書き替えるパケット識
別子変換手段と、前記パケット識別子が付け替えられる
パケットどうしを互いに挿入して新たなトランスポート
ストリームを生成するパケット挿入手段とを備えてい
る。
【0062】この第10の発明による作用は次のとおり
である。デジタル記録機器、特にD‐VHSのようなテ
ープを用いてシーケンシャルにアクセスする機器を用い
てカスタム・トランスポートストリームを記録する場
合、第1のカスタム・トランスポートストリームを記録
した後に、第2のカスタム・トランスポートストリーム
を続けて記録するとき、もし、両者のパケット識別子が
一致していると、いずれかのカスタム・トランスポート
ストリームを再生しようとしても正常に再生することが
できない。具体的には、映像にブロックノイズが発生し
たり、音声に異常音が発生したりする。
【0063】このような場合に、パケット識別子変換手
段が双方のトランスポートストリームから抽出するすべ
てのパケットに対してパケット識別子の付け替えを行
う。そのとき互いにパケット識別子がすべて異なるよう
にする。結果として、カスタム・トランスポートストリ
ームにおいて多重されるすべてのパケットについて、各
々のパケット識別子を一意に決定することができ、所望
のパケットの取り出しを確実かつ正確に行える。
【0064】本願第11の発明のデジタル放送受信装置
は、上記第10の発明において、前記パケット識別子変
換手段は、次の多重処理に使用すべきパケット識別子の
番号であるスタートパケット識別子番号を記憶し、多重
処理を行うごとに前記スタートパケット識別子番号を更
新していくように構成されている。
【0065】この第11の発明による作用は次のとおり
である。もし、カスタム・トランスポートストリームに
おいて、映像や音声のパケット識別子に重複があると、
そのカスタム・トランスポートストリームを再生しよう
としても正常に再生することができない。例えば、映像
にブロックノイズが発生したり、音声に異常音が発生し
たりする。そこで、カスタム・トランスポートストリー
ムを作成するたびにパケット識別子を切り替えていくこ
とにより、複数のカスタム・トランスポートストリーム
におけるすべてのパケット識別子を互いに異なるものに
すれば、この問題を回避することができる。
【0066】また、本願第12の発明のデジタル放送受
信装置は、前記パケット識別子変換手段は、ユーザ用に
開放されるパケット識別子に変換するように構成されて
いる。パケット識別子を書き換えるすべての発明に共通
することであるが、書き換えるパケット識別子は、MP
EG2規格で定義されているユーザデータ用の番号を使
用することが望ましい。それは、システムでは使用され
ないユーザに開放される番号であり、互換性上のトラブ
ルを回避することができる。
【0067】本願第13の発明のデジタル放送受信装置
は、上記の第7・第9の発明において、前記上書きを受
ける側のトランスポートストリームから空白パケットを
計数する空白パケット計数手段と、前記上書きで追加す
る側の抽出後のトランスポートストリームパケットを計
数するパケット計数手段と、前記空白パケット計数手段
による空白パケットの計数値と前記パケット計数手段に
よるトランスポートストリームパケットの計数値を比較
する比較手段と、前者の計数値が後者の計数値以上のと
きは前記不要パケット識別子に対応する不要パケット領
域として空白パケット領域を優先して指定する空白パケ
ット優先指定手段とを備えていることを特徴としてい
る。これは、上記第6の発明をより具体的に記述したも
のに相当する。
【0068】この第13の発明による作用は次のとおり
である。空白パケット計数手段によって上書きを受ける
側のトランスポートストリームにおける空白パケットを
計数し、パケット計数手段によって上書きで追加する側
の抽出後のトランスポートストリームパケットを計数
し、比較手段において前者の空白パケットの計数値CNU
LLと後者の抽出パケットの計数値CNPとを比較し、C
NULL≧CNPとなっているときには、すなわち上書きされ
るべき空白パケットの数が十分である場合には、優先的
に空白パケット領域に対して上書きを行う。その結果と
して、上書きを効率良く行うことが可能となる。
【0069】本願第14の発明のデジタル放送受信装置
は、上記の第7・第9の発明において、前記パケット上
書き手段は、前記上書きを受ける側のトランスポートス
トリーム上での空白パケットの検出頻度が高いときには
前記空白パケット領域を優先して上書きの対象となし、
かつ、前記抽出されたトランスポートストリームパケッ
トの空白パケットへの上書きが中断して上書きの待機状
態にあるパケットの数が所定値に達したときには他の不
要パケット領域への上書きを行うように構成されている
ことを特徴とするものとなっている。これも、上記第6
の発明をより具体的に記述したものに相当する。
【0070】この第14の発明による作用は次のとおり
である。パケット上書き手段は、上書きを受ける側のト
ランスポートストリームにおける空白パケットを検出し
て、その検出の頻度が比較的に高いとき、すなわち上書
きされるべき空白パケットの数が十分である場合には、
後述のような特別な処理は行わずに、そのまま優先的に
空白パケット領域に対して上書きを行う。しかし、空白
パケットの検出の頻度が比較的に低くて、上書きされる
べき空白パケットの数が不足するような場合には、上書
きが中断されて、上書きを待つパケットの数が増えるよ
うになる。その待機のパケット数が所定値以上となる
と、空白パケット領域に対してのみ上書きを行っている
と、所定の時間間隔内において追加される側のパケット
が過剰に集中する傾向が強まることとなる。したがっ
て、そのようにならないように、待機のパケット数が所
定値以上となったときには、空白パケット領域以外の他
の不要パケット領域に対する上書きを許容する。これに
より、共通のカスタム・トランスポートストリーム上で
所定の時間間隔内において追加される側のパケットを分
散配置させることが可能となり、後段のトランスポート
ストリーム分離処理を有利なものとすることが可能とな
る。
【0071】本願第15の発明のデジタル放送受信装置
は、上記の第1〜第14の発明において、上書きまたは
挿入によって多重するトランスポートストリームパケッ
トが含まれている複数のトランスポートストリームとし
て、(a)視聴希望番組データを含むトランスポートス
トリーム、(b)番組表関連データを含むトランスポー
トストリーム、(c)ダウンロードデータを含むトラン
スポートストリーム、(d)録画希望番組データを含む
トランスポートストリーム、(e)データ放送番組デー
タを含むトランスポートストリーム、(f)その他の番
組データを含むトランスポートストリームのうちから任
意に選択可能な複数のトランスポートストリームを対象
とし、その選択された複数のトランスポートストリーム
におけるパケットを多重するように構成されていること
を特徴としている。これは、上記の各発明を別の角度か
ら記述したものに相当している。
【0072】この第15の発明によると、すでに説明し
たように、デジタル放送の受信形態を非常に多様性のあ
るものとすることが可能となる。これにより、デジタル
放送送信装置から送出される映像・音声を伴う番組、番
組表、ダウンロードデータ、電子音楽配信等のデータ放
送等の情報がどのトランスポートストリームに含まれる
かに関係なく、視聴、番組表表示、録画、ダウンロー
ド、データ放送の受信、マルチ画面表示等、多様なサー
ビスを任意の組み合わせにおいて同時に実現可能とする
ことができる。
【0073】すなわち、例えば、番組を視聴しながら同
時に前記の番組のトランスポートストリームとは異なる
トランスポートストリームに含まれている番組表を表示
させることや、番組を視聴しながら同時に別のトランス
ポートストリームに含まれている番組を録画すること
や、番組を視聴しながら同時に別のトランスポートスト
リームに含まれているプログラム等のデータをダウンロ
ードすることや、番組を視聴しながら同時に別のトラン
スポートストリームに含まれているデータ放送番組を受
信することや、番組を録画しながら同時に別のトランス
ポートストリームに含まれているプログラム等のデータ
をダウンロードすることや、番組を録画しながら同時に
別のトランスポートストリームに含まれているデータ放
送番組を受信することや、データ放送番組を受信しなが
ら同時に別のトランスポートストリームに含まれている
プログラム等のデータをダウンロードすること等々、バ
ラエティに富んだデジタル放送の受信を可能とすること
ができる。
【0074】なお、デジタル放送受信装置においては、
一般的に、デジタル放送波の変調波を受信するチュー
ナ、前記チューナから出力される信号を復調してトラン
スポートストリームを出力する復調部の複数の組、所望
するトランスポートストリームを複数選択し出力先を指
定する入力部を備え、パケット上書き手段またはパケッ
ト挿入手段から出力されるカスタム・トランスポートス
トリームを前記入力部で指定される前記出力先へ出力す
るように構成する。
【0075】さらに、デジタル放送受信システムとし
て、上記のようなデジタル放送受信装置とともに、映像
再生装置、音声記録再生装置、デジタル映像記録装置の
うちから任意に選択される装置とを備える構成とする。
【0076】デジタル放送受信方法としては、入力する
第1のトランスポートストリームについての必要パケッ
ト識別子を登録するステップと、入力する第2のトラン
スポートストリームについての必要パケット識別子を登
録するステップと、前記登録された第1のトランスポー
トストリームについての必要パケット識別子と入力した
第1のトランスポートストリームとの比較に基づいて不
要パケット識別子を検出するステップと、入力した第2
のトランスポートストリームから前記登録された第2の
トランスポートストリームについての必要パケット識別
子に対するパケットを抽出するステップと、前記第1の
トランスポートストリームにおいて前記検出した不要パ
ケット識別子に対する不要パケット領域に対して前記第
2のトランスポートストリームから抽出したパケットを
上書きするステップとを含む構成とする。
【0077】また、デジタル放送受信用のプログラムと
しては、入力する第1のトランスポートストリームにつ
いての必要パケット識別子を登録する手順と、入力する
第2のトランスポートストリームについての必要パケッ
ト識別子を登録する手順と、前記登録された第1のトラ
ンスポートストリームについての必要パケット識別子と
入力した第1のトランスポートストリームとの比較に基
づいて不要パケット識別子を検出する手順と、入力した
第2のトランスポートストリームから前記登録された第
2のトランスポートストリームについての必要パケット
識別子に対するパケットを抽出する手順と、前記第1の
トランスポートストリームにおいて前記検出した不要パ
ケット識別子に対する不要パケット領域に対して前記第
2のトランスポートストリームから抽出したパケットを
上書きする手順とをコンピュータに実行させるように構
成する。
【0078】また、デジタル放送受信用のコンピュータ
読み取り可能な記録媒体としては、上記のプログラムを
コンピュータ読み取り可能な状態で記録したCD‐RO
Mなどの光ディスク、MOなどの光磁気ディスク、FD
なの磁気ディスクあるいは磁気テープあるいはROMの
ような半導体メモリとして構成する。
【0079】(具体的な実施の形態)以下、本発明にか
かわるデジタル放送受信装置の具体的な実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0080】(実施の形態1)本実施の形態1は、デジ
タル放送において複数のトランスポートストリーム(T
S)における任意のプログラム(コンテンツ)のパケッ
トの多重を「上書き」で行うように構成したものであ
る。動作例として、視聴中番組と番組表との多重を取り
上げる。
【0081】図1は本発明の実施の形態1のデジタル放
送受信装置の電気的構成を示すブロック図である。この
図1は後述する実施の形態2〜7においても共通のもの
である。図2は実施の形態1の場合の多重部の具体的構
成を示すブロック図である。
【0082】図1において、符号の101i (i=1,
2…n)は互いに異なるチャネル(伝送路)の変調波に
対応して複数設けられた第1〜第nのチューナ、102
i はそれぞれのデジタル放送方式で規定されている変調
方式に対応する状態で復調を行うとともに誤り訂正を行
ってMPEG2に準拠した各々のトランスポートストリ
ームを出力するように複数設けられた第1〜第nの復調
部、103は入力されてくる複数のトランスポートスト
リームに対してユーザー指定による必要とされるパケッ
ト識別子(PID)に基づいて抽出したトランスポート
ストリームパケットを多重して新たな1つのカスタム・
トランスポートストリーム(CTS)を生成する多重
部、104は多重部103から入力したカスタム・トラ
ンスポートストリームからユーザーによって指定された
目的のトランスポートストリームパケットを分離して抽
出するトランスポートストリーム分離部(TD)、10
5は分離部104によって改めて生成された画像ストリ
ームを復号化して画像情報を生成する画像デコーダ、1
06は画像情報とサービス情報を合成して画像信号を生
成する画面合成装置、107は分離によって改めて生成
された音声ストリームを復号化して音声信号を生成する
音声デコーダ、108は分離されたトランスポート情報
を出力するデジタルインタフェース(例えば、IEEE
1394など)、109は装置全体を制御するCPU、
110はプログラムを格納するROM(リードオンリー
メモリ)、111はワーキングメモリとしてのRAM
(ランダムアクセスメモリ)、112はフロントパネル
のボタンやリモコン送信機などの入力部、113はCP
U109と各部とを図示のように接続するバスである。
ROM110としてはフラッシュメモリなどの書き換え
可能な不揮発性メモリが好ましいが、そうでなくてもよ
い。以上の構成をもって本実施の形態のデジタル放送受
信装置が構成されている。
【0083】図1においては、画面合成装置106に接
続されて画像信号から画像を生成して映出するモニタ8
01、音声デコーダ107に接続されて音声信号を音声
に変換して出力するスピーカ802、デジタルインタフ
ェース108に接続されてトランスポート情報を記録す
るデジタル記録機器803が併せて図示されている。
【0084】また、多重部103の具体的構成を示す図
2において、符号の201は第1の復調部1021から
出力される第1のトランスポートストリームTS1から
視聴希望番組についての必要パケットを抽出する際に必
要となるパケット識別子をユーザー指定によって登録し
ておくための視聴用の第1の必要パケット識別子テーブ
ル、202は視聴用の第1の必要パケット識別子テーブ
ル201に登録されているパケット識別子と第1のトラ
ンスポートストリームTS1に含まれているトランスポ
ートストリームパケットにおけるパケット識別子との比
較に基づいて、第1のトランスポートストリームTS1
中の不要パケットについてのパケット識別子である不要
パケット識別子を抽出し、その不要パケット識別子に対
応する不要パケット領域を検出する不要パケット検出
部、2032〜203nは第2〜第nの復調部1022
102nからそれぞれ出力されるトランスポートストリ
ームTS 2〜TSnからユーザー指定にかかわるコンテン
ツの必要パケットを抽出するための第2〜第nのトラン
スポートストリームパケット抽出部、2042〜204n
は第2〜第nのトランスポートストリームTS2〜TSn
のそれぞれから取得を希望するコンテンツについての必
要パケットを抽出する際に必要となるパケット識別子を
ユーザー指定によって登録するための第2〜第nの必要
パケット識別子テーブル、205はトランスポートスト
リームパケット上書き部である。
【0085】次に、上記のように構成された実施の形態
1のデジタル放送受信装置の動作を図3のフローチャー
トと図4の動作説明図を参照しながら説明する。ここで
は、動作説明の一例として、取り込むべきCSデジタル
放送のトランスポートストリームの本数を2本とする。
その第1のトランスポートストリームTS1は視聴中番
組の映像信号、音声信号、データ信号が含まれるトラン
スポートストリームであるとし、第2のトランスポート
ストリームTS2はスケジュールの番組表を構成する番
組配列情報(SI)が含まれるトランスポートストリー
ムであるとする。すなわち、視聴中番組と番組表とが互
いに異なるトランスポートストリームで伝送されている
ときに、その視聴中番組の視聴と番組表の取り込み(表
示)とを同時に実現するときの動作を説明する。
【0086】(ステップ1)ユーザーが視聴したい番組
を入力部112において設定すると、CPU109は入
力部112において設定されたユーザー設定情報に基づ
き、そしてROM110のプログラムに従って、第1の
トランスポートストリームTS1に対応している視聴用
の第1の必要パケット識別子テーブル201に、視聴希
望番組を構成している映像信号、音声信号、データ信号
すなわちエレメンタリーストリーム(ES)信号が含ま
れるトランスポートストリームパケットのパケット識別
子、および視聴希望番組に関するプログラム仕様情報
(PSI)、番組配列情報(SI)が含まれるトランス
ポートストリームパケットのパケット識別子を登録す
る。
【0087】プログラム仕様情報(PSI)としては、
ネットワーク情報テーブル(NIT)、プログラムアソ
シエーションテーブル(PAT)、プログラムマップテ
ーブル(PMT)、エンタイトルメントコントロールメ
ッセージ(ECM)がある。
【0088】番組配列情報(SI)としては、番組の名
称、日時、内容等の番組に関する情報の提示に必要なイ
ベント情報テーブル(EIT)がある。そのパケット識
別子は「0x0012」である。なお、ここで、「0
x」は16進表示であることを意味している。
【0089】上記をより具体的に説明すると、上記のネ
ットワーク情報テーブル(NIT)は、伝送路情報と編
成チャンネルとを関連づけるためのものであり、そのパ
ケット識別子は「0x0010」である。プログラムア
ソシエーションテーブル(PAT)は、プログラムマッ
プテーブル(PMT)が伝送されるトランスポートスト
リームパケットのパケット識別子を取得するためのもの
であり、そのパケット識別子は「0x0000」であ
る。プログラムマップテーブル(PMT)は、番組を構
成する映像信号、音声信号、データ信号が伝送されるト
ランスポートストリームパケットのパケット識別子を取
得するためのものであり、そのパケット識別子はプログ
ラムアソシエーションテーブル(PAT)に記述されて
いる。エンタイトルメントコントロールメッセージ(E
CM)は、番組をデスクランブルするためのものであ
り、そのパケット識別子はプログラムマップテーブル
(PMT)に記述されている。
【0090】ネットワーク情報テーブル(NIT)の構
造としては、例えば、トランスポートストリーム番号
「1」について、その伝送諸元が11.20GHzの水
平偏波、サービス番号リストが「3」,「5」…であ
り、トランスポートストリーム番号「2」について、そ
の伝送諸元が11.23GHzの水平偏波、サービス番
号リストが「9」,「10」…であるといった具合にな
っている。ネットワーク情報テーブル(NIT)は1s
ecごとに再送されている。すべてのトランスポートス
トリームで同一のNITが送信されている。デジタル放
送受信装置は常時的に監視している。
【0091】プログラムアソシエーションテーブル(P
AT)の構造としては、例えば、サービス番号「3c
h」についてのプログラムマップテーブル(PMT)の
パケット識別子が「0x20」と記述され、サービス番
号「5ch」,「7ch」についてのプログラムマップ
テーブル(PMT)のパケット識別子がそれぞれ「0x
21」,「0x22」と記述される。プログラムアソシ
エーションテーブル(PAT)は100msecごとに
再送されている。これは、サービス変更によるPAT更
新に対応するためであり、デジタル放送受信装置は常時
的に監視する。
【0092】プログラムマップテーブル(PMT)の構
造としては、例えば、「映像#1」についてのエレメン
タリーストリーム(ES)のパケット識別子が「0x3
0」と、エンタイトルメントコントロールメッセージ
(ECM)のパケット識別子が「0x40」と記述さ
れ、「音声#1」についてのエレメンタリーストリーム
(ES)のパケット識別子が「0x31」と、エンタイ
トルメントコントロールメッセージ(ECM)のパケッ
ト識別子が「0x41」と記述される。プログラムマッ
プテーブル(PMT)は100msecごとに再送され
ている。これは、エレメンタリーストリーム(ES)の
変更によるPMT更新に対応するためであり、デジタル
放送受信装置は常時的に監視する。
【0093】なお、NIT、PAT、EITのパケット
識別子は固定値であり、PMT、ECM、映像信号、音
声信号のパケット識別子は可変される。
【0094】図4においては、ネットワーク情報テーブ
ル(NIT)のパケット識別子をP1と略記し、以下同
様に、プログラムアソシエーションテーブル(PAT)
のパケット識別子をP2と、プログラムマップテーブル
(PMT)のパケット識別子をP3と、エンタイトルメ
ントコントロールメッセージ(ECM)のパケット識別
子をP4と、視聴中番組の映像信号のパケット識別子を
P5と、視聴中番組の音声信号のパケット識別子をP6
と、イベント情報テーブル(EIT)のパケット識別子
をP7とそれぞれ略記してある。このステップ1におい
ては、これらのパケット識別子P1〜P7が視聴用の第
1の必要パケット識別子テーブル201に登録される。
【0095】(ステップ2)ユーザーが入力部112に
おいて番組表を表示させることを指示するための操作を
する。この番組表というのは、1週間分とか2週間分の
デジタル放送番組の一覧表のことである。
【0096】(ステップ3)CPU109は、入力部1
12からの指示に基づいて、第2のチューナ101 2
対して、番組表を構成する番組配列情報(SI)が送信
されているトランスポンダに切り換えるように指令を与
える。ここで、番組表を構成する番組配列情報(SI)
とは、具体的にはスケジュールEIT(schedule EI
T)である。
【0097】すなわち、CPU109は、全トランスポ
ンダで送出されているネットワーク情報テーブル(NI
T)の解析を行う。このネットワーク情報テーブル(N
IT)は、視聴中番組についての第1のトランスポート
ストリームTS1から取得する。その取得はトランスポ
ートストリーム分離部104において行う。ネットワー
ク情報テーブル(NIT)の解析の結果、スケジュール
EITが送出されているトランスポートストリームの識
別子(transport stream id)を検索し、そのトランス
ポートストリーム識別子(tsi)に対応する伝送路情報
を取得し、第2のチューナ1012に設定するととも
に、第2の復調部1022をアクティブにする。この第
2のチューナ1012によって選択されたチャンネルの
変調波が第2の復調部1022によってMPEG2に準
拠したトランスポートストリームに復調され、第2のト
ランスポートストリームパケット抽出部2032に出力
されるが、これが番組表を含んでいる第2のトランスポ
ートストリームTS2である。
【0098】なお、番組表を含むトランスポートストリ
ームの受信を別のチューナ(101 3〜101nのいずれ
か)で行ってもよい。
【0099】(ステップ4)CPU109は、第2のチ
ューナ1012についての第2の必要パケット識別子テ
ーブル2042にイベント情報テーブル(EIT)すな
わちここではスケジュールEITのパケット識別子
(「0x0012」)を登録する。図4においては、ス
ケジュールEITのパケット識別子はP7と略記されて
いる。
【0100】(ステップ5)第2のトランスポートスト
リームTS2を入力する第2のトランスポートストリー
ムパケット抽出部2032は、第2の必要パケット識別
子テーブル2042に登録されているパケット識別子す
なわちここではスケジュールEITのパケット識別子
(=P7)をもつトランスポートストリームパケットを
第2のトランスポートストリームTS2から抽出し、必
要パケットNecesPとしてトランスポートストリームパ
ケット上書き部205に出力する。
【0101】図4においては、パケット識別子がP7で
ある必要パケットNecesPすなわちスケジュールEIT
のパケットのみを抽出し、トランスポートストリームパ
ケット上書き部205に出力している。
【0102】(ステップ6)不要パケット検出部202
は、入力されてくる第1のトランスポートストリームT
1と視聴用の第1の必要パケット識別子テーブル20
1とを比較し、第1のトランスポートストリームTS1
において視聴用の第1の必要パケット識別子テーブル2
01に登録されていないパケット識別子をもつトランス
ポートストリームパケットを検出し、その検出結果であ
る不要パケット検出情報Unnecesをトランスポートスト
リームパケット上書き部205に与える。
【0103】図4においては、第1のトランスポートス
トリームTS1におけるパケット識別子がP10,P1
1,P12である不要パケット領域TS00は、視聴用の
第1の必要パケット識別子テーブル201に登録されて
いるパケット識別子のP1〜P7のいずれにも該当して
おらず、不要パケット検出部202はそのパケット識別
子がP10,P11,P12の不要パケット領域TS00
について不要パケット検出情報Unnecesを生成し、トラ
ンスポートストリームパケット上書き部205に出力す
る。
【0104】(ステップ7)トランスポートストリーム
パケット上書き部205は、第1の復調部1021から
第1のトランスポートストリームTS1を入力するとと
もに不要パケット検出部202から不要パケット検出情
報Unnecesを入力し、さらに第2のトランスポートスト
リームパケット抽出部2032から抽出後の必要パケッ
トNecesP(すなわちパケット識別子=P7に対応する
イベント情報テーブル(EIT)のパケット)を入力
し、バッファリングする。そして、トランスポートスト
リームパケット上書き部205は、不要パケット検出情
報Unnecesが指示する第1のトランスポートストリーム
TS1における不要パケット領域TS00に対して第2の
トランスポートストリームTS2から抽出された必要パ
ケットNecesP(すなわちパケット識別子=P7に対応
するイベント情報テーブル(EIT)のパケット)を上
書きし、その上書きによって生成された新たな1つのト
ランスポートストリームをさらにバッファリングする。
【0105】図4においては、第1のトランスポートス
トリームTS1においてパケット識別子がP10となっ
ている不要パケット領域TS00に対して第2のトランス
ポートストリームTS2から抽出された必要パケットNe
cesPであるパケット識別子がP7のイベント情報テー
ブル(EIT)のトランスポートストリームパケットが
上書きされ、また、パケット識別子がP11,P12と
なっている不要パケット領域TS00に対して同様のパケ
ット識別子がP7のEITのトランスポートストリーム
パケットが上書きされている。
【0106】(ステップ8)以上のようにしてトランス
ポートストリームパケット上書き部205において上書
きされて更新的にバッファリングされた新たな1つのカ
スタム・トランスポートストリームをトランスポートス
トリーム分離部104に対して順次に出力する。
【0107】以上のようなシーケンス動作により、カス
タム・トランスポートストリームには、視聴中番組につ
いての映像信号、音声信号、データ信号に加えて、番組
表を構成するための番組配列情報(SI)も含まれてい
ることになる。
【0108】トランスポートストリーム分離部104お
よびその後段の画像デコーダ105、画面合成装置10
6、音声デコーダ107の動作については、従来の技術
と同様である。すなわち、トランスポートストリーム分
離部104は、カスタム・トランスポートストリームか
らユーザー指定にかかわる番組の映像信号のトランスポ
ートストリームパケットを分離して、改めて画像ストリ
ームとして画像デコーダ105に出力するとともに、そ
の番組の音声信号のトランスポートストリームパケット
を分離して、改めて音声ストリームとして音声デコーダ
107に出力する。また、トランスポートストリーム分
離部104は、番組表を構成する番組配列情報(SI)
をRAM111に転送する。CPU109は、RAM1
11に格納された番組配列情報(SI)を画面合成装置
106に転送する。画像デコーダ105は画像ストリー
ムを復号して、画像情報を生成し、画面合成装置106
に送出する。画面合成装置106は画像情報と番組表の
情報を合成して画像信号を生成し、モニタ801に出力
する。また、音声デコーダ107は音声ストリームを復
号して音声信号を生成し、スピーカ802に出力する。
【0109】なお、以上の動作説明では、視聴中番組に
ついてのデータと番組表を構成する番組配列情報(S
I)との多重の場合を例示したが、これ以外に、視聴中
番組データ、番組配列情報(SI)、録画希望番組デー
タ、ダウンロードデータ、データ放送番組データなどに
おける任意の組み合わせで多重することも可能である。
例えば、視聴と録画の組み合わせ、視聴とダウンロード
の組み合わせ、視聴とデータ放送受信の組み合わせ、録
画とダウンロードの組み合わせ、マルチ画面表示等の場
合の視聴と視聴の組み合わせ、録画とデータ放送受信の
組み合わせ、録画と録画の組み合わせ、ダウンロードと
データ放送受信の組み合わせ、ダウンロードとダウンロ
ードの組み合わせ、データ放送受信とデータ放送受信の
組み合わせ等々である。さらに、上記の各2つの組み合
わせに加えてさらに幾つかのものを多重してもよい。す
なわち、単に2つの入力トランスポートストリームの組
み合わせの多重だけではなく、3つ以上のトランスポー
トストリームの組み合わせの多重としてもよい。
【0110】図5〜図8に多様な受信の組み合わせの一
例を示す。図5は「視聴+録画」の様子を示し、図6は
「視聴+ダウンロード」の様子を、図7は「視聴+デー
タ放送番組受信」の様子を、図8は「視聴+視聴」の様
子をそれぞれ示している。
【0111】(実施の形態2)本実施の形態2は、デジ
タル放送において複数のトランスポートストリームにお
ける任意のプログラム(コンテンツ)の多重を上書きで
行うように構成するとともに、多重されるべきパケット
のパケット識別子が同じになるときには別のパケット識
別子に変換してから多重するように構成したものであ
る。動作例として、視聴中番組と録画希望番組との多重
を取り上げる。
【0112】図1は本実施の形態2のデジタル放送受信
装置においても基本的構成として共通のものである。そ
して、図9は実施の形態2の場合の多重部の具体的構成
を示すブロック図である。
【0113】図9において、符号の301は第1の復調
部1021から入力されてくる第1のトランスポートス
トリームTS1に含まれているパケット識別子をすべて
抽出するパケット識別子抽出部、302はパケット識別
子抽出部301によって抽出されたすべてのパケット識
別子を登録しておくための存在パケット識別子テーブ
ル、303は第2〜第nのトランスポートストリームパ
ケット抽出部2032〜203nが抽出した抽出後の必要
パケットNecesPのパケット識別子が存在パケット識別
子テーブル302に登録されているパケット識別子のい
ずれかと同一であるか否かを判定する同一パケット識別
子判定部、304は同一パケット識別子判定部303の
判定結果が同一であるときに、その抽出後の必要パケッ
トNecesPのパケット識別子を存在パケット識別子テー
ブル302に登録されていない別のパケット識別子に変
換し、その変換されたパケット識別子を伴う必要パケッ
トNecesPをトランスポートストリームパケット上書き
部205に送出し、逆に両者が異なっているとの判定結
果のときは、抽出後の必要パケットNecesPをパケット
識別子の変換のない状態でそのままスルーさせて送出す
るように構成されているパケット識別子変換部である。
その他の構成については実施の形態1(図2)の場合と
同様であるので、同一構成要素について同一符号を付す
にとどめ、説明を省略する。
【0114】次に、上記のように構成された実施の形態
2のデジタル放送受信装置の動作を図10〜図13のフ
ローチャートと図14〜図16の動作説明図に基づいて
説明する。ここでは、動作説明の一例として、取り込む
べきCSデジタル放送のトランスポートストリームの本
数を2本とする。そして、その第1のトランスポートス
トリームTS1は視聴中番組が含まれるトランスポート
ストリームであるとし、第2のトランスポートストリー
ムTS2は録画希望番組が含まれるトランスポートスト
リームであるとする。すなわち、視聴中番組と録画希望
番組とが互いに異なるトランスポートストリームで伝送
されているときに、その視聴中番組の視聴と録画希望番
組の録画とを同時に実現するときの動作を説明する。
【0115】(ステップ1)ユーザーが視聴したい番組
を入力部112において設定すると、CPU109は入
力部112において設定されたユーザー設定情報に基づ
いて第1のトランスポートストリームTS1に対応して
いる視聴用の第1の必要パケット識別子テーブル201
に、視聴希望番組を構成している映像信号、音声信号、
データ信号すなわちエレメンタリーストリーム(ES)
信号が含まれるトランスポートストリームパケットのパ
ケット識別子、および視聴中番組に関するプログラム仕
様情報(PSI)、番組配列情報(SI)が含まれるト
ランスポートストリームパケットのパケット識別子を登
録する。
【0116】プログラム仕様情報(PSI)としては、
ネットワーク情報テーブル(NIT)、プログラムアソ
シエーションテーブル(PAT)、プログラムマップテ
ーブル(PMT)、エンタイトルメントコントロールメ
ッセージ(ECM)があり、番組配列情報(SI)とし
ては、番組の名称、日時、内容等の番組に関する情報の
提示に必要なイベント情報テーブル(EIT)がある。
結果として、視聴用の第1の必要パケット識別子テーブ
ル201には、図14に示すように、P1すなわちネッ
トワーク情報テーブル(NIT)のパケット識別子と、
P2すなわちプログラムアソシエーションテーブル(P
AT)のパケット識別子と、P3すなわちプログラムマ
ップテーブル(PMT)のパケット識別子と、P4すな
わちエンタイトルメントコントロールメッセージ(EC
M)のパケット識別子と、P5すなわち視聴中番組の映
像信号のパケット識別子と、P6すなわち視聴中番組の
音声信号のパケット識別子と、P7すなわちイベント情
報テーブル(EIT)のパケット識別子とが登録され
る。つまり、パケット識別子P1〜P7が視聴用の第1
の必要パケット識別子テーブル201に登録される。
【0117】(ステップ2)ユーザーが入力部112に
おいて録画希望番組の選択を行うための操作をする。
【0118】(ステップ3)CPU109は、録画希望
番組が視聴中番組を含んでいるのと同じトランスポート
ストリームに含まれているか否かを判断する。含まれて
いるときは、ステップ4に進み、含まれていないとき
は、ステップ10に進む。
【0119】(ステップ4)ステップ3の判断によって
視聴中番組の第1のトランスポートストリームTS 1
録画希望番組が含まれているときには、このステップ4
に進んで、現在受信している第1のトランスポートスト
リームTS1におけるプログラムアソシエーションテー
ブル(PAT)から録画希望番組についてのプログラム
マップテーブル(PMT)のパケット識別子を取得す
る。
【0120】(ステップ5)ステップ4で取得したパケ
ット識別子に基づいて録画希望番組についてのプログラ
ムマップテーブル(PMT)を受信し、その中から録画
希望番組についてのエンタイトルメントコントロールメ
ッセージ(ECM)、映像信号および音声信号のパケッ
ト識別子を取得する。
【0121】(ステップ6)ステップ5で取得したパケ
ット識別子に基づいて録画希望番組についてのエンタイ
トルメントコントロールメッセージ(ECM)、映像信
号および音声信号を受信する。
【0122】後述する実施の形態との関係で説明の都合
上、ステップ7からステップ9については、明細書の記
述上でこれを用いないことにする。
【0123】(ステップ10)ステップ3の判断によっ
て視聴中番組の第1のトランスポートストリームTS 1
に録画希望番組が含まれていないときには、このステッ
プ10に進んで、パケット識別子抽出部301は、第1
の復調部1021から入力されてくる第1のトランスポ
ートストリームTS1に含まれているパケット識別子を
すべて抽出し、その抽出したすべてのパケット識別子を
存在パケット識別子テーブル302に登録する。図14
においては、パケット識別子として、P1〜P7,P2
0,P22,P24,P26,P28,P29が登録さ
れている。
【0124】(ステップ11)CPU109は、所望の
録画希望番組が送信されているトランスポンダに切換え
る。すなわち、視聴中番組の第1のトランスポートスト
リームTS1から取得したネットワーク情報テーブル
(NIT)の解析によって、録画希望番組が含まれてい
るトランスポートストリームの識別子(transport stre
am id)を検出し、そのトランスポートストリーム識別
子(tsi)に対応する伝送路情報を取得し、第2のチュ
ーナ1012に設定するとともに、第2の復調部1022
をアクティブにする。この第2のチューナ1012によ
って選択されたチャンネルの変調波が第2の復調部10
2によってMPEG2に準拠したトランスポートスト
リームに復調され、第2のトランスポートストリームパ
ケット抽出部2032に出力されるが、これが録画希望
番組を含んでいる第2のトランスポートストリームTS
2である。
【0125】なお、録画希望番組を含むトランスポート
ストリームの受信を別のチューナ(1013〜101n
いずれか)で行ってもよい。
【0126】(ステップ12)CPU109は、図14
に示すように、第2のチューナ1012についての第2
の必要パケット識別子テーブル2042に、録画希望番
組のプログラム仕様情報(PSI)のうちの上位のプロ
グラムアソシエーションテーブル(PAT)のパケット
識別子すなわちP2と、番組配列情報(SI)であるイ
ベント情報テーブル(EIT)のパケット識別子すなわ
ちP7を登録する。
【0127】ここで、留意すべきことは、視聴中番組と
録画希望番組とについて、プログラムアソシエーション
テーブル(PAT)のパケット識別子およびイベント情
報テーブル(EIT)のパケット識別子は共通のデータ
値をもっているということである。換言すれば、パケッ
ト識別子が重複しているということである。すなわち、
第1の必要パケット識別子テーブル201と第2の必要
パケット識別子テーブル2042の双方ともP2,P7
となっている。
【0128】(ステップ13)第2のトランスポートス
トリームTS2を入力する第2のトランスポートストリ
ームパケット抽出部2032は、第2の必要パケット識
別子テーブル2042に登録されているパケット識別子
すなわちここではプログラムアソシエーションテーブル
(PAT)およびイベント情報テーブル(EIT)のパ
ケット識別子をもつトランスポートストリームパケット
を第2のトランスポートストリームTS2から抽出し、
必要パケットNecesPとして同一パケット識別子判定部
303およびパケット識別子変換部304に出力する。
【0129】図14においては、パケット識別子がP2
およびP7である必要パケットNecesPすなわちプログ
ラムアソシエーションテーブル(PAT)およびイベン
ト情報テーブル(EIT)のパケットのみを抽出してい
る。
【0130】(ステップ14)同一パケット識別子判定
部303は、第2のトランスポートストリームパケット
抽出部2032から入力した必要パケットNecesPのパ
ケット識別子であるP2とP7につき、存在パケット識
別子テーブル302に登録されているパケット識別子と
同一のものであるか否かを判断し、同一のものが登録さ
れているときには、ステップ15に進み、登録されてい
ないときには、ステップ16に進む。
【0131】(ステップ15)ステップ14の同一パケ
ット識別子判定部303による判断において第2のトラ
ンスポートストリームパケット抽出部2032で抽出し
たパケットのパケット識別子が第1のトランスポートス
トリームTS1でのパケット識別子と重複しているとき
は、このステップ15に進んで、パケット識別子変換部
304は、抽出したパケットのパケット識別子であるP
2とP7を、それぞれ互いに区別がつき、かつ存在パケ
ット識別子テーブル302には登録されていない別のパ
ケット識別子に変換する。図14においては、一例とし
て、P2をP32に変換し、P7をP37に変換したも
のとする。そして、その変換後のパケット識別子である
P32およびP37を伴うプログラムアソシエーション
テーブル(PAT)およびイベント情報テーブル(EI
T)の必要パケットNecesPをトランスポートストリー
ムパケット上書き部205に送出する。
【0132】(ステップ16)不要パケット検出部20
2は、入力されてくる第1のトランスポートストリーム
TS1と視聴用の第1の必要パケット識別子テーブル2
01とを比較し、第1のトランスポートストリームTS
1において視聴用の第1の必要パケット識別子テーブル
201に登録されていないパケット識別子をもつトラン
スポートストリームパケットを検出し、その検出結果で
ある不要パケット検出情報Unnecesをトランスポートス
トリームパケット上書き部205に与える。
【0133】図14においては、第1のトランスポート
ストリームTS1におけるパケット識別子がP20,P
29である不要パケット領域TS00は、視聴用の第1の
必要パケット識別子テーブル201に登録されているパ
ケット識別子のP1〜P7のいずれにも該当しておら
ず、不要パケット検出部202はそのパケット識別子が
P20,P29の不要パケット領域TS00について不要
パケット検出情報Unnecesを生成し、トランスポートス
トリームパケット上書き部205に出力する。
【0134】(ステップ17)トランスポートストリー
ムパケット上書き部205は、復調部1021から第1
のトランスポートストリームTS1を入力するとともに
不要パケット検出部202から不要パケット検出情報U
nnecesを入力し、さらに第2のトランスポートストリー
ムパケット抽出部2032で抽出されパケット識別子変
換部304でパケット識別子変換された後の必要パケッ
トNecesPを入力し、バッファリングする。そして、ト
ランスポートストリームパケット上書き部205は、不
要パケット検出情報Unnecesが指示する第1のトランス
ポートストリームTS1における不要パケット領域TS
00に対して第2のトランスポートストリームTS2から
抽出された必要パケットNecesPを上書きし、その上書
きによって生成された新たな1つのトランスポートスト
リームをさらにバッファリングする。
【0135】図14においては、第1のトランスポート
ストリームTS1においてパケット識別子がP20とな
っている不要パケット領域TS00に対して第2のトラン
スポートストリームTS2から抽出された必要パケット
NecesPであるパケット識別子がP32のプログラムア
ソシエーションテーブル(PAT)のトランスポートス
トリームパケットが上書きされ、また、パケット識別子
がP29となっている不要パケット領域TS00に対して
同様のパケット識別子がP37のイベント情報テーブル
(EIT)のトランスポートストリームパケットが上書
きされている。
【0136】(ステップ18)以上のようにしてトラン
スポートストリームパケット上書き部205において上
書きされて更新的にバッファリングされた新たな1つの
カスタム・トランスポートストリームをトランスポート
ストリーム分離部104に対して順次に出力する。
【0137】(ステップ19)現在受信している録画希
望番組を含む第2のトランスポートストリームTS2
おけるプログラムアソシエーションテーブル(PAT)
から録画希望番組についてのプログラムマップテーブル
(PMT)のパケット識別子を取得する。その取得はト
ランスポートストリーム分離部104において行う。
【0138】(ステップ20)ステップ19で取得した
プログラムマップテーブル(PMT)のパケット識別子
を第2の必要パケット識別子テーブル2042に登録す
る。図15においては、一例として、プログラムマップ
テーブル(PMT)のパケット識別子をP10とする。
これによって、第2の必要パケット識別子テーブル20
2には、録画希望番組についてのプログラムアソシエ
ーションテーブル(PAT)とイベント情報テーブル
(EIT)とプログラムマップテーブル(PMT)のパ
ケット識別子であるP2,P7,P10が登録されたこ
とになる。
【0139】ここで、留意すべきことは、視聴中番組と
録画希望番組とについて、プログラムマップテーブル
(PMT)のパケット識別子がP3とP10とで異なっ
ているのが一般的であるが、同一の場合も起こり得ると
いうことである。
【0140】(ステップ21)第2のトランスポートス
トリームTS2を入力する第2のトランスポートストリ
ームパケット抽出部2032は、第2の必要パケット識
別子テーブル2042に登録されているパケット識別子
すなわちここではプログラムアソシエーションテーブル
(PAT)、イベント情報テーブル(EIT)およびプ
ログラムマップテーブル(PMT)のパケット識別子を
もつトランスポートストリームパケットを第2のトラン
スポートストリームTS2から抽出し、必要パケットNe
cesPとして同一パケット識別子判定部303およびパ
ケット識別子変換部304に出力する。
【0141】図15においては、パケット識別子がP
2、P7およびP10である必要パケットNecesPすな
わちプログラムアソシエーションテーブル(PAT)、
イベント情報テーブル(EIT)およびプログラムマッ
プテーブル(PMT)のパケットのみを抽出している。
【0142】(ステップ22)同一パケット識別子判定
部303は、第2のトランスポートストリームパケット
抽出部2032から入力した必要パケットNecesPのパ
ケット識別子であるP2とP7とP10につき、存在パ
ケット識別子テーブル302に登録されているパケット
識別子であるか否かを判断し、登録されているときに
は、ステップ23に進み、登録されていないときには、
ステップ24に進む。ここでは、P2とP7の場合に
は、ステップ23に進み、P10の場合にはステップ2
4にスキップする。
【0143】(ステップ23)ステップ22の同一パケ
ット識別子判定部303による判断において第2のトラ
ンスポートストリームパケット抽出部2032で抽出し
たパケットのパケット識別子が第1のトランスポートス
トリームTS1でのパケット識別子と重複しているとき
は、このステップ23に進んで、パケット識別子変換部
304は、抽出したパケットのパケット識別子であるP
2とP7を、それぞれ互いに区別がつき、かつ存在パケ
ット識別子テーブル302には登録されていない別のパ
ケット識別子に変換する。図15においては、一例とし
て、P2を前回と同様にP32に変換し、P7を前回と
同様にP37に変換したものとする。
【0144】なお、もし、P10がP3と同じであると
きには、P10もパケット識別子変換する。
【0145】(ステップ24)そして、その変換後のパ
ケット識別子であるP32およびP37を伴うプログラ
ムアソシエーションテーブル(PAT)およびイベント
情報テーブル(EIT)の必要パケットNecesPならび
にパケット識別子変換されなかったパケット識別子であ
るP10を伴うプログラムマップテーブル(PMT)の
必要パケットNecesPをトランスポートストリームパケ
ット上書き部205に送出する。
【0146】(ステップ25)不要パケット検出部20
2は、入力されてくる第1のトランスポートストリーム
TS1と視聴用の第1の必要パケット識別子テーブル2
01とを比較し、第1のトランスポートストリームTS
1において視聴用の第1の必要パケット識別子テーブル
201に登録されていないパケット識別子をもつトラン
スポートストリームパケットを検出し、その検出結果で
ある不要パケット検出情報Unnecesをトランスポートス
トリームパケット上書き部205に与える。
【0147】図15においては、第1のトランスポート
ストリームTS1におけるパケット識別子がP20,P
22,P29である不要パケット領域TS00は、視聴用
の第1の必要パケット識別子テーブル201に登録され
ているパケット識別子のP1〜P7のいずれにも該当し
ておらず、不要パケット検出部202はそのパケット識
別子がP20,P22,P29の不要パケット領域TS
00について不要パケット検出情報Unnecesを生成し、ト
ランスポートストリームパケット上書き部205に出力
する。
【0148】(ステップ26)トランスポートストリー
ムパケット上書き部205は、復調部1021から第1
のトランスポートストリームTS1を入力するとともに
不要パケット検出部202から不要パケット検出情報U
nnecesを入力し、さらに第2のトランスポートストリー
ムパケット抽出部2032で抽出されパケット識別子変
換部304でパケット識別子変換された後の必要パケッ
トNecesPならびにパケット識別子変換されなかった必
要パケットNecesPを入力し、バッファリングする。そ
して、トランスポートストリームパケット上書き部20
5は、不要パケット検出情報Unnecesが指示する第1の
トランスポートストリームTS1における不要パケット
領域TS00に対して第2のトランスポートストリームT
2から抽出された必要パケットNecesPを上書きし、
その上書きによって生成された新たな1つのトランスポ
ートストリームをさらにバッファリングする。
【0149】図15においては、第1のトランスポート
ストリームTS1においてパケット識別子がP20とな
っている不要パケット領域TS00に対して第2のトラン
スポートストリームTS2から抽出された必要パケット
NecesPであるパケット識別子がP32のプログラムア
ソシエーションテーブル(PAT)のトランスポートス
トリームパケットが上書きされ、また、パケット識別子
がP22となっている不要パケット領域TS00に対して
同様のパケット識別子がP10のプログラムマップテー
ブル(PMT)のトランスポートストリームパケットが
上書きされ、さらに、パケット識別子がP29となって
いる不要パケット領域TS00に対して同様のパケット識
別子がP37のイベント情報テーブル(EIT)のトラ
ンスポートストリームパケットが上書きされている。こ
こで留意すべきことは、第2のトランスポートストリー
ムTS2におけるP32(=P2),P10,P37
(=P7)の順序を変えないように上書きを行うことで
ある。
【0150】(ステップ27)以上のようにしてトラン
スポートストリームパケット上書き部205において上
書きされて更新的にバッファリングされた新たな1つの
カスタム・トランスポートストリームをトランスポート
ストリーム分離部104に対して順次に出力する。
【0151】(ステップ28)現在受信している録画希
望番組を含む第2のトランスポートストリームTS2
おけるプログラムマップテーブル(PMT)から録画希
望番組についてのエンタイトルメントコントロールメッ
セージ(ECM)、映像信号および音声信号のパケット
識別子を取得する。その取得はトランスポートストリー
ム分離部104において行う。
【0152】(ステップ29)ステップ28で取得した
エンタイトルメントコントロールメッセージ(EC
M)、映像信号、音声信号のパケット識別子を第2の必
要パケット識別子テーブル2042に登録する。図16
においては、一例として、エンタイトルメントコントロ
ールメッセージ(ECM)のパケット識別子をP11と
し、映像信号のパケット識別子をP12とし、音声信号
のパケット識別子をP13とする。これによって、第2
の必要パケット識別子テーブル2042には、録画希望
番組についてのプログラムアソシエーションテーブル
(PAT)とイベント情報テーブル(EIT)とプログ
ラムマップテーブル(PMT)とエンタイトルメントコ
ントロールメッセージ(ECM)と映像信号と音声信号
のパケット識別子であるP2,P7,P10,P11,
P12,P13が登録されたことになる。
【0153】ここで、留意すべきことは、視聴中番組と
録画希望番組とについて、エンタイトルメントコントロ
ールメッセージ(ECM)のパケット識別子がP4とP
11とで異なり、映像信号のパケット識別子がP5とP
12とで異なり、音声信号のパケット識別子がP6とP
13とで異なっているのが一般的であるが、同一の場合
も起こり得るということである。
【0154】(ステップ30)第2のトランスポートス
トリームTS2を入力する第2のトランスポートストリ
ームパケット抽出部2032は、第2の必要パケット識
別子テーブル2042に登録されているパケット識別子
すなわちここではプログラムアソシエーションテーブル
(PAT)、イベント情報テーブル(EIT)、プログ
ラムマップテーブル(PMT)、エンタイトルメントコ
ントロールメッセージ(ECM)、映像信号および音声
信号のパケット識別子をもつトランスポートストリーム
パケットを第2のトランスポートストリームTS2から
抽出し、必要パケットNecesPとして同一パケット識別
子判定部303およびパケット識別子変換部304に出
力する。図16においては、パケット識別子がP2,P
10,P11,P12,P13,P7のパケットが抽出
されている。
【0155】(ステップ31)同一パケット識別子判定
部303は、第2のトランスポートストリームパケット
抽出部2032から入力した必要パケットNecesPのパ
ケット識別子であるP2とP10とP11とP12とP
13とP7につき、存在パケット識別子テーブル302
に登録されているパケット識別子であるか否かを判断
し、登録されているときには、ステップ32に進み、登
録されていないときには、ステップ33に進む。ここで
は、P2とP7の場合には、ステップ32に進み、P1
0〜P13の場合にはステップ33にスキップする。
【0156】(ステップ32)ステップ31の判断にお
いて第2のトランスポートストリームパケット抽出部2
032で抽出したパケットのパケット識別子が第1のト
ランスポートストリームTS1でのパケット識別子と重
複しているときは、このステップ32に進んで、パケッ
ト識別子変換部304は、抽出したパケットのパケット
識別子であるP2とP7をそれぞれ互いに区別がつき、
かつ存在パケット識別子テーブル302には登録されて
いない別のパケット識別子に変換する。図16において
は、一例として、P2を前回と同様にP32に変換し、
P7を前回と同様にP37に変換したものとする。
【0157】なお、もし、P10がP3と同じであると
きにはP10もパケット識別子変換する。同様に、も
し、P11がP4と同じであるとき、また、P12がP
5と同じであるとき、また、P13がP6と同じである
ときにはパケット識別子変換する。
【0158】(ステップ33)そして、その変換後のパ
ケット識別子であるP32およびP37を伴うプログラ
ムアソシエーションテーブル(PAT)およびイベント
情報テーブル(EIT)の必要パケットNecesPならび
にパケット識別子変換されなかったパケット識別子であ
るP10〜P13を伴うプログラムマップテーブル(P
MT)、エンタイトルメントコントロールメッセージ
(ECM)、映像信号および音声信号の必要パケットN
ecesPをトランスポートストリームパケット上書き部2
05に送出する。
【0159】(ステップ34)不要パケット検出部20
2は、入力されてくる第1のトランスポートストリーム
TS1と視聴用の第1の必要パケット識別子テーブル2
01とを比較し、第1のトランスポートストリームTS
1において視聴用の第1の必要パケット識別子テーブル
201に登録されていないパケット識別子をもつトラン
スポートストリームパケットを検出し、その検出結果で
ある不要パケット検出情報Unnecesをトランスポートス
トリームパケット上書き部205に与える。
【0160】図16においては、第1のトランスポート
ストリームTS1におけるパケット識別子がP20,P
22,P24,P26,P28,P29である不要パケ
ット領域TS00は、視聴用の第1の必要パケット識別子
テーブル201に登録されているパケット識別子のP1
〜P7のいずれにも該当しておらず、不要パケット検出
部202はそのパケット識別子がP20,P22,P2
4,P26,P28,P29の不要パケット領域TS00
について不要パケット検出情報Unnecesを生成し、トラ
ンスポートストリームパケット上書き部205に出力す
る。
【0161】(ステップ35)トランスポートストリー
ムパケット上書き部205は、復調部1021から第1
のトランスポートストリームTS1を入力するとともに
不要パケット検出部202から不要パケット検出情報U
nnecesを入力し、さらに第2のトランスポートストリー
ムパケット抽出部2032で抽出されパケット識別子変
換部304でパケット識別子変換された後の必要パケッ
トNecesPならびにパケット識別子変換されなかった必
要パケットNecesPを入力し、バッファリングする。そ
して、トランスポートストリームパケット上書き部20
5は、不要パケット検出情報Unnecesが指示する第1の
トランスポートストリームTS1における不要パケット
領域TS00に対して第2のトランスポートストリームT
2から抽出された必要パケットNecesPを上書きし、
その上書きによって生成された新たな1つのトランスポ
ートストリームをさらにバッファリングする。
【0162】図16においては、第1のトランスポート
ストリームTS1においてパケット識別子がP20とな
っている不要パケット領域TS00に対して第2のトラン
スポートストリームTS2から抽出された必要パケット
NecesPであるパケット識別子がP32のプログラムア
ソシエーションテーブル(PAT)のトランスポートス
トリームパケットが上書きされ、また、パケット識別子
がP22となっている不要パケット領域TS00に対して
同様のパケット識別子がP10のプログラムマップテー
ブル(PMT)のトランスポートストリームパケットが
上書きされ、パケット識別子がP24となっている不要
パケット領域TS00に対して同様のパケット識別子がP
11のエンタイトルメントコントロールメッセージ(E
CM)のトランスポートストリームパケットが上書きさ
れ、パケット識別子がP26となっている不要パケット
領域TS00に対して同様のパケット識別子がP12の映
像信号のトランスポートストリームパケットが上書きさ
れ、パケット識別子がP28となっている不要パケット
領域TS00に対して同様のパケット識別子がP13の音
声信号のトランスポートストリームパケットが上書きさ
れ、さらに、パケット識別子がP29となっている不要
パケット領域TS00に対して同様のパケット識別子がP
37のイベント情報テーブル(EIT)のトランスポー
トストリームパケットが上書きされている。ここで留意
すべきことは、第2のトランスポートストリームTS2
におけるP32(=P2),P10,P11,P12,
P13,P37(=P7)の順序を変えないように上書
きを行うことである。
【0163】(ステップ36)以上のようにしてトラン
スポートストリームパケット上書き部205において上
書きされて更新的にバッファリングされた新たな1つの
カスタム・トランスポートストリームをトランスポート
ストリーム分離部104に対して順次に出力する。
【0164】以上のようなシーケンス動作により、カス
タム・トランスポートストリームには、視聴中番組につ
いての映像信号、音声信号、データ信号に加えて、録画
希望番組についての映像信号、音声信号、データ信号も
含まれていることになる。
【0165】トランスポートストリーム分離部104お
よびその後段の画像デコーダ105、画面合成装置10
6、音声デコーダ107、さらにはデジタルインタフェ
ース108の動作については、従来の技術と同様であ
る。すなわち、トランスポートストリーム分離部104
は、ユーザー指定にかかわる番組の映像信号のトランス
ポートストリームを分離して、画像ストリームとして画
像デコーダ105に出力するとともに、その番組の音声
信号のトランスポートストリームを分離して音声ストリ
ームとして音声デコーダ107に出力する。画像デコー
ダ105は画像ストリームを復号して、画像情報を生成
し、画面合成装置106に送出する。画面合成装置10
6は画像情報をアナログ化して画像信号を生成し、モニ
タ801に出力する。また、音声デコーダ107は音声
ストリームを復号して音声信号を生成し、スピーカ80
2に出力する。また、トランスポートストリーム分離部
104は、録画希望番組にかかわるトランスポート情報
をデジタルインタフェース108に送出し、デジタルイ
ンタフェース108を介してトランスポート情報をデジ
タル記録機器803に記録する。すなわち、視聴中番組
を継続させながら、同時に録画を行うことが可能とな
る。
【0166】なお、以上の動作説明では、視聴中番組に
ついてのデータと録画希望番組についてのデータとの多
重の場合において、抽出後の必要パケットNecesPのパ
ケット識別子が第1のトランスポートストリームTS1
におけるパケット識別子と同一となるときにパケット識
別子変換を行う場合を例示したが、これ以外に、実施の
形態1の場合と同様に、視聴中番組データ、録画希望番
組データ、番組配列情報(SI)、ダウンロードデー
タ、データ放送番組データなどにおける任意の組み合わ
せで多重することも可能である。さらに、単に2つの入
力トランスポートストリームの組み合わせの多重だけで
はなく、3つ以上のトランスポートストリームの組み合
わせの多重としてもよい。
【0167】(実施の形態3)本実施の形態3は、デジ
タル放送において複数のトランスポートストリームにお
ける任意のプログラム(コンテンツ)の多重を上書きで
行うときに、上書きを受ける側のトランスポートストリ
ームにおいて不要パケットのうちNULLパケット(空
白パケット)を優先して、そのNULLパケットに対し
て上書きを行うように構成したものである。動作例とし
て、視聴中番組とダウンロードデータとの多重を取り上
げる。
【0168】図1は本実施の形態3のデジタル放送受信
装置においても基本的構成として共通のものである。そ
して、図17は実施の形態3の場合の多重部の具体的構
成を示すブロック図である。
【0169】図17において、符号の401は第1のト
ランスポートストリームTS1に含まれているNULL
パケットをカウントするためのNULLパケットカウン
タ(空白パケット計数手段)、4022〜402nはそれ
ぞれ前段の第2〜第nのトランスポートストリームパケ
ット抽出部2032〜203nによって抽出された必要パ
ケットNecesPをカウントするための第2〜第nのトラ
ンスポートストリームパケットカウンタ、403はNU
LLパケットカウンタ401のカウント値CNU LLと第2
〜第nのトランスポートストリームパケットカウンタ4
022〜402nのいずれかのカウンタのカウント値CNP
を比較し、CNULL≧CNPのときとCNULL<CNPのときに
応じてそれぞれの比較結果信号を出力する比較部(比較
手段)、404は比較部403からの比較結果信号がC
NULL≧CNPを示しているときには、トランスポートスト
リームパケット上書き部205に対して上書きの対象と
なる不要パケット領域としてNULLパケット領域を優
先して指定するNULLパケット優先指定部(空白パケ
ット優先指定手段)である。その他の構成については実
施の形態1(図1)の場合と同様であるので、同一構成
要素について同一符号を付すにとどめ、説明を省略す
る。
【0170】次に、上記のように構成された実施の形態
3のデジタル放送受信装置の動作を図18の動作説明図
に基づいて説明する。ここでは、動作説明の一例とし
て、取り込むべきCSデジタル放送のトランスポートス
トリームの本数を2本とする。そして、その第1のトラ
ンスポートストリームTS1 は視聴中番組が含まれるト
ランスポートストリームであるとし、第2のトランスポ
ートストリームTS2 はダウンロードデータが含まれる
トランスポートストリームであるとする。すなわち、視
聴中番組とダウンロードデータとが互いに異なるトラン
スポートストリームで伝送されているときに、その視聴
中番組の視聴とダウンロードデータのダウンロードとを
同時に実現するときの動作を説明する。
【0171】(ステップ1)ユーザーが視聴したい番組
を入力部112において設定すると、CPU109は入
力部112において設定されたユーザー設定情報に基づ
いて第1のトランスポートストリームTS1 に対応して
いる視聴用の第1の必要パケット識別子テーブル201
に、視聴中番組を構成している映像信号、音声信号、デ
ータ信号すなわちエレメンタリーストリーム(ES)信
号が含まれるトランスポートストリームパケットのパケ
ット識別子、および視聴中番組に関するプログラム仕様
情報(PSI)、番組配列情報(SI)が含まれるトラ
ンスポートストリームパケットのパケット識別子を登録
する。
【0172】プログラム仕様情報(PSI)としては、
ネットワーク情報テーブル(NIT)、プログラムアソ
シエーションテーブル(PAT)、プログラムマップテ
ーブル(PMT)、エンタイトルメントコントロールメ
ッセージ(ECM)があり、番組配列情報(SI)とし
ては、番組の名称、日時、内容等の番組に関する情報の
提示に必要なイベント情報テーブル(EIT)がある。
結果として、視聴用の第1の必要パケット識別子テーブ
ル201には、図18に示すように、P1すなわちネッ
トワーク情報テーブル(NIT)のパケット識別子と、
P2すなわちプログラムアソシエーションテーブル(P
AT)のパケット識別子と、P3すなわちプログラムマ
ップテーブル(PMT)のパケット識別子と、P4すな
わちエンタイトルメントコントロールメッセージ(EC
M)のパケット識別子と、P5すなわち視聴中番組の映
像信号のパケット識別子と、P6すなわち視聴中番組の
音声信号のパケット識別子と、P7すなわちイベント情
報テーブル(EIT)のパケット識別子との、パケット
識別子P1〜P7が視聴用の第1の必要パケット識別子
テーブル201に登録される。
【0173】(ステップ2)ユーザーが入力部112に
おいてダウンロードの選択を行うための操作をする。
【0174】(ステップ3)CPU109は、所望のダ
ウンロードデータが送信されているトランスポンダに切
換える。すなわち、視聴中番組の第1のトランスポート
ストリームTS1から取得したネットワーク情報テーブ
ル(NIT)の解析によって、ダウンロード制御情報が
記述されたダウンロードコントロールテーブル(DC
T:Download Control Table)を検索し、ダウンロード
データが含まれているトランスポートストリームの識別
子(transport stream id)を検出し、そのトランスポ
ートストリーム識別子(tsi)に対応する伝送路情報を
取得し、第2のチューナ1012に設定するとともに、
第2の復調部1022をアクティブにする。この第2の
チューナ1012によって選択されたチャンネルの変調
波が第2の復調部1022によってMPEG2に準拠し
たトランスポートストリームに復調され、第2のトラン
スポートストリームパケット抽出部2032に出力され
るが、これがダウンロードデータを含んでいる第2のト
ランスポートストリームTS2である。
【0175】なお、ダウンロードデータを含むトランス
ポートストリームの受信を別のチューナで行ってもよ
い。
【0176】(ステップ4)CPU109は、第2のチ
ューナ1012についての第2の必要パケット識別子テ
ーブル2042に、ダウンロード対象機種等が記述され
るダウンロードコントロールテーブル(DCT)(これ
のパケット識別子は「0x0017」となっている)の
パケット識別子すなわちP40を登録する。
【0177】(ステップ5)第2のトランスポートスト
リームTS2を入力する第2のトランスポートストリー
ムパケット抽出部2032は、第2の必要パケット識別
子テーブル2042に登録されているパケット識別子す
なわちここではダウンロードコントロールテーブル(D
CT)のパケット識別子であるP40をもつトランスポ
ートストリームパケットを第2のトランスポートストリ
ームTS2から抽出し、必要パケットNecesPとしてト
ランスポートストリームパケット上書き部205に出力
する。
【0178】(ステップ6)現在受信しているダウンロ
ードデータを含む第2のトランスポートストリームTS
2 おけるダウンロードコントロールテーブル(DCT)
からダウンロードプログラムが記述されるダウンロード
テーブル(DLT:Down Load Table;これのパケット
識別子はダウンロードコントロールテーブル(DCT)
に記述されている)およびダウンロードテーブル(DL
T)のデスクランブルに必要なエンタイトルメントコン
トロールメッセージ(ECM)(これのパケット識別子
はダウンロードコントロールテーブル(DCT)に記述
されている)それぞれのパケット識別子すなわちP4
1,P42を取得する。
【0179】(ステップ7)ステップ6で取得したダウ
ンロードテーブル(DLT)およびエンタイトルメント
コントロールメッセージ(ECM)のパケット識別子で
あるP41,P42を第2の必要パケット識別子テーブ
ル2042に登録する。これによって、第2の必要パケ
ット識別子テーブル2042 は、ダウンロードデータに
ついてのダウンロードコントロールテーブル(DCT)
とダウンロードテーブル(DLT)とエンタイトルメン
トコントロールメッセージ(ECM)のパケット識別子
であるP40,P41,P42が登録されたことにな
る。
【0180】(ステップ8)第2のトランスポートスト
リームTS2を入力する第2のトランスポートストリー
ムパケット抽出部2032は、第2の必要パケット識別
子テーブル2042に登録されているパケット識別子す
なわちここではダウンロードコントロールテーブル(D
CT)、ダウンロードテーブル(DLT)およびエンタ
イトルメントコントロールメッセージ(ECM)のパケ
ット識別子をもつトランスポートストリームパケットを
第2のトランスポートストリームTS2から抽出し、必
要パケットNecesPとして第2のトランスポートストリ
ームパケットカウンタ4022およびトランスポートス
トリームパケット上書き部205に出力する。
【0181】図18においては、パケット識別子がP4
0,P41およびP42である必要パケットNecesPす
なわちダウンロードコントロールテーブル(DCT)、
ダウンロードテーブル(DLT)およびエンタイトルメ
ントコントロールメッセージ(ECM)のパケットのみ
を抽出する。
【0182】(ステップ9)NULLパケットカウンタ
401は、ある時間間隔T0において、第1のトランス
ポートストリームTS1に含まれているNULLパケッ
トをカウントし、そのカウント値CNULLを比較部403
に出力する。
【0183】(ステップ10)第2のトランスポートス
トリームパケットカウンタ4022は、前記の時間間隔
0において、ステップ8で抽出された必要パケットNe
cesPをカウントし、そのカウント値CNPを比較部40
3に出力する。
【0184】(ステップ11)比較部403は、NUL
Lパケットカウンタ401のカウント値CNULLと第2の
トランスポートストリームパケットカウンタ4022
カウント値CNPを比較する。CNULL≧CNPのときは、ス
テップ12に進み、CNULL<CNPのときは、ステップ1
3に進む。
【0185】(ステップ12)CNULL≧CNPのときに、
このステップ12に進んで、トランスポートストリーム
パケット上書き部205は、第1のトランスポートスト
リームTS1におけるNULLパケットに対して検出し
た順に第2のトランスポートストリームパケット抽出部
2032からの必要パケットNecesPを順次に上書きし
ていく。この場合に、なるべく、前記の時間間隔T0
うちで前半の期間と後半の期間とに上書きされる必要パ
ケットNecesPの数がほぼ均等に分散されるように上書
きしていく。これは、図18(a)の場合が該当する。
【0186】(ステップ13)CNULL<CNPのときに、
このステップ13に進んで、トランスポートストリーム
パケット上書き部205は、前記の時間間隔T0のうち
で前半の期間と後半の期間とに上書きされる必要パケッ
トNecesPの数がほぼ均等に分散されるように、そし
て、NULLパケットを優先しつつ、NULLパケット
が不足するときには不要パケット検出部202からの不
要パケット検出情報Unnecesに基づいて第1のトランス
ポートストリームTS1上の不要パケットに対して、必
要パケットNecesPを上書きしていく。これは、図18
(b)の場合が該当する。
【0187】(ステップ14)以上のようにしてトラン
スポートストリームパケット上書き部205において上
書きされて更新的にバッファリングされた新たな1つの
カスタム・トランスポートストリームをトランスポート
ストリーム分離部104に対して順次に出力する。
【0188】以上のようなシーケンス動作により、カス
タム・トランスポートストリームには、視聴中番組につ
いての映像信号、音声信号、データ信号に加えて、ダウ
ンロードデータも含まれていることになる。
【0189】ダウンロードデータは、トランスポートス
トリーム分離部104からデジタルインタフェース10
8を介してデジタル記録機器803としての不揮発性メ
モリやハードディスクに転送格納される。
【0190】以上のようにして、視聴中番組を継続させ
ながら、同時に新しいプログラム等のデータのダウンロ
ードを行うことが可能となる。
【0191】(実施の形態4)ところで、本実施の形態
3の変形の実施の形態として、次のようなものも考えら
れる。それは、図17において、NULLパケットカウ
ンタ401を省略したものに相当する。NULLパケッ
トカウンタ401がないと、ある時間間隔T0におい
て、第1のトランスポートストリームTS1におけるN
ULLパケットの数が抽出後の必要パケットNecesPの
数に比べて不足するのかどうかが分からない。
【0192】そこで、トランスポートストリームパケッ
ト上書き部205は、必要パケットNecesPを上書きす
るパケット領域として、第1のトランスポートストリー
ムTS1におけるNULLパケットを優先することを前
提にして、必要パケットNecesPが1つでも入力されて
くると、第1のトランスポートストリームTS1のNU
LLパケットの入力があり次第に直ちに上書きを行うよ
うにし、NULLパケットがこないときは次のNULL
パケットの入力があるのを待つようにする。そして、次
のNULLパケットの入力があり次第に待機していた必
要パケットNecesPをそのNULLパケットに上書きす
る。
【0193】しかし、NULLパケットの入力が遅れる
と、待機している必要パケットNecesPの数が次第に増
えてくる。そこで、トランスポートストリームパケット
上書き部205は、待機している必要パケットNecesP
の数がある値に達したとき、NULLパケットの入力を
待つことを中断し、第1のトランスポートストリームT
1におけるNULLパケット以外の不要パケット領域
に対しての上書きを実行することとする。
【0194】実施の形態4の場合の動作の状況を図19
(a),(b)に示す。図19(a)は、NULLパケ
ットの数が比較的に多い場合であり、抽出した必要パケ
ットNecesPのすべてがNULLパケットに上書きされ
ている。図19(b)は比較的に少ない場合であり、時
間間隔T0の後半では、NULLパケット以外の不要パ
ケット領域TS00にも上書きされている。
【0195】なお、以上の実施の形態3,4の動作説明
では、視聴中番組についてのデータとダウンロードデー
タとの多重の場合において、抽出後の必要パケットNec
esPを上書きするパケット領域として、第1のトランス
ポートストリームTS1における不要パケットのうちN
ULLパケットを優先する場合を例示したが、これ以外
に、実施の形態1の場合と同様に、視聴中番組データ、
録画希望番組データ、番組配列情報(SI)、ダウンロ
ードデータ、データ放送番組データなどにおける任意の
組み合わせで多重することも可能である。さらに、単に
2つの入力トランスポートストリームの組み合わせの多
重だけではなく、3つ以上のトランスポートストリーム
の組み合わせの多重としてもよい。
【0196】(実施の形態5)本実施の形態5は、デジ
タル放送において複数のトランスポートストリームにお
ける任意のプログラム(コンテンツ)の多重を、上書き
ではなく、「挿入」によって行うように構成したもので
ある。動作例として、視聴中番組と電子音楽配信(EM
D:Electronic Music Delivery)などのデータ放送番
組の多重を取り上げる。
【0197】図1は本実施の形態5のデジタル放送受信
装置においても基本的構成として共通のものである。そ
して、図20は実施の形態5の場合の多重部の具体的構
成を示すブロック図である。
【0198】図20において、符号の2031は第1の
復調部1021から出力される第1のトランスポートス
トリームTS1から必要とするトランスポートストリー
ムパケットを抽出するための第1のトランスポートスト
リームパケット抽出部、204 1は第1のトランスポー
トストリームパケット抽出部2031におけるパケット
抽出に必要なパケット識別子を登録しておくための第1
の必要パケット識別子テーブルであり、これは前記の実
施の形態1〜3における視聴用の第1の必要パケット識
別子テーブル201に相当するものである。第1のトラ
ンスポートストリームパケット抽出部2031は他の第
2〜第nのトランスポートストリームパケット抽出部2
032〜203nと同様のものであり、第1の必要パケッ
ト識別子テーブル2041は他の第2〜第nの必要パケ
ット識別子テーブル2042〜204nと同様のものであ
る。501はトランスポートストリームパケット挿入部
である。その他の構成については実施の形態1(図1)
の場合と同様であるので、同一構成要素について同一符
号を付すにとどめ、説明を省略する。
【0199】次に、上記のように構成された実施の形態
5のデジタル放送受信装置の動作を図21〜図23の動
作説明図に基づいて説明する。ここでは、動作説明の一
例として、取り込むべきトランスポートストリームの本
数を2本とする。そして、その第1のトランスポートス
トリームTS1は視聴中番組が含まれるトランスポート
ストリームであるとし、第2のトランスポートストリー
ムTS2はデータ放送番組が含まれるトランスポートス
トリームであるとする。すなわち、視聴中番組と電子音
楽配信(EMD)などのデータ放送番組とが互いに異な
るトランスポートストリームで伝送されているときに、
その視聴中番組の視聴とデータ放送番組の受信とを同時
に実現するときの動作を説明する。
【0200】(ステップ1)ユーザーが視聴したい番組
を入力部112において設定すると、CPU109は入
力部112において設定されたユーザー設定情報に基づ
いて第1のトランスポートストリームTS1に対応して
いる第1の必要パケット識別子テーブル2041に、視
聴中番組を構成している映像信号、音声信号、データ信
号すなわちエレメンタリーストリーム(ES)信号が含
まれるトランスポートストリームパケットのパケット識
別子、および視聴中番組に関するプログラム仕様情報
(PSI)、番組配列情報(SI)が含まれるトランス
ポートストリームパケットのパケット識別子を登録す
る。
【0201】プログラム仕様情報(PSI)としては、
ネットワーク情報テーブル(NIT)、プログラムアソ
シエーションテーブル(PAT)、プログラムマップテ
ーブル(PMT)、エンタイトルメントコントロールメ
ッセージ(ECM)があり、番組配列情報(SI)とし
ては、番組の名称、日時、内容等の番組に関する情報の
提示に必要なイベント情報テーブル(EIT)がある。
結果として、視聴用の第1の必要パケット識別子テーブ
ル201には、図21に示すように、P1すなわちネッ
トワーク情報テーブル(NIT)のパケット識別子と、
P2すなわちプログラムアソシエーションテーブル(P
AT)のパケット識別子と、P3すなわちプログラムマ
ップテーブル(PMT)のパケット識別子と、P4すな
わちエンタイトルメントコントロールメッセージ(EC
M)のパケット識別子と、P5すなわち視聴中番組の映
像信号のパケット識別子と、P6すなわち視聴中番組の
音声信号のパケット識別子と、P7すなわちイベント情
報テーブル(EIT)のパケット識別子との、パケット
識別子P1〜P7が視聴用の第1の必要パケット識別子
テーブル201に登録される。
【0202】(ステップ2)ユーザーが入力部112に
おいてデータ放送番組の選択を行うための操作をする。
【0203】(ステップ3)CPU109は、所望のデ
ータ放送番組が送信されているトランスポンダに切換え
る。すなわち、視聴中番組の第1のトランスポートスト
リームTS1から取得したネットワーク情報テーブル
(NIT)の解析によって、データ放送番組が送信され
ているトランスポートストリームの識別子(transport
stream id)を検出し、そのトランスポートストリーム
識別子(tsi)に対応する伝送路情報を取得し、第2の
チューナ1012に設定するとともに、第2の復調部1
022をアクティブにする。この第2のチューナ1012
によって選択されたチャンネルの変調波が第2の復調部
1022によってMPEG2に準拠したトランスポート
ストリームに復調され、第2のトランスポートストリー
ムパケット抽出部2032に出力されるが、これがデー
タ放送番組を含んでいる第2のトランスポートストリー
ムTS2である。
【0204】なお、データ放送番組を含むトランスポー
トストリームの受信を別のチューナで行ってもよい。
【0205】(ステップ4)CPU109は、第2のチ
ューナ1012についての第2の必要パケット識別子テ
ーブル2042に、データ放送番組のプログラム仕様情
報(PSI)のうちの上位のプログラムアソシエーショ
ンテーブル(PAT)のパケット識別子すなわちP2
と、番組配列情報(SI)であるイベント情報テーブル
(EIT)のパケット識別子すなわちP7を登録する。
【0206】(ステップ5)第1のトランスポートスト
リームTS1を入力する第1のトランスポートストリー
ムパケット抽出部2031は、第1の必要パケット識別
子テーブル2041に登録されているパケット識別子す
なわちここではNIT、PAT、PMT、ECM、映像
信号、音声信号およびEITの各パケット識別子をもつ
トランスポートストリームパケットを第1のトランスポ
ートストリームTS1から抽出し、必要パケットNeces
1としてトランスポートストリームパケット挿入部5
01に出力する。
【0207】図21においては、パケット識別子がP
1,P2,P3,P4,P5,P6,P7である必要パ
ケットNecesP1すなわちNIT、PAT、PMT、E
CM、映像信号、音声信号およびEITのパケットのみ
を抽出する。
【0208】同様に、第2のトランスポートストリーム
TS2を入力する第2のトランスポートストリームパケ
ット抽出部2032は、第2の必要パケット識別子テー
ブル2042に登録されているパケット識別子すなわち
ここではプログラムアソシエーションテーブル(PA
T)およびイベント情報テーブル(EIT)のパケット
識別子をもつトランスポートストリームパケットを第2
のトランスポートストリームTS2から抽出し、必要パ
ケットNecesP2としてトランスポートストリームパケ
ット挿入部501に出力する。
【0209】図21においては、パケット識別子がP2
およびP7である必要パケットNecesP2すなわちプロ
グラムアソシエーションテーブル(PAT)およびイベ
ント情報テーブル(EIT)のパケットのみを抽出す
る。
【0210】(ステップ6)トランスポートストリーム
パケット挿入部501は、第1のトランスポートストリ
ームパケット抽出部2031で抽出された必要パケット
NecesP1および第2のトランスポートストリームパケ
ット抽出部2032で抽出された必要パケットNecesP2
を個別に入力し、バッファリングする。そして、双方の
抽出された必要パケットNecesP1,NecesP2を所要の
順序で互いに挿入して多重し、その挿入多重によって生
成された新たな1つのトランスポートストリームをさら
にバッファリングする。この場合に、第1のトランスポ
ートストリームTS1での必要パケットNecesP1どうし
間の順序は元の第1のトランスポートストリームTS1
における順序と同じとし、同様に第2のトランスポート
ストリームTS2での必要パケットNecesP2どうし間の
順序は元の第2のトランスポートストリームTS2にお
ける順序と同じとし、前後関係が入れ替わらないように
する。また、所要のタイミングにおいて抽出必要パケッ
トがないときは、NULLパケットを挿入するものとす
る。
【0211】(ステップ7)以上のようにしてトランス
ポートストリームパケット挿入部501において挿入さ
れて更新的にバッファリングされた新たな1つのカスタ
ム・トランスポートストリームをトランスポートストリ
ーム分離部104に対して順次に出力する。
【0212】(ステップ8)現在受信しているデータ放
送番組を含む第2のトランスポートストリームTS 2
おけるプログラムアソシエーションテーブル(PAT)
からデータ放送番組についてのプログラムマップテーブ
ル(PMT)のパケット識別子を取得する。その取得は
トランスポートストリーム分離部104において行う。
【0213】(ステップ9)ステップ8で取得したプロ
グラムマップテーブル(PMT)のパケット識別子を第
2の必要パケット識別子テーブル2042に登録する。
ここでは、一例として、プログラムマップテーブル(P
MT)のパケット識別子をP51とする。これによっ
て、第2の必要パケット識別子テーブル2042には、
データ放送番組についてのプログラムアソシエーション
テーブル(PAT)とイベント情報テーブル(EIT)
とプログラムマップテーブル(PMT)のパケット識別
子であるP2,P7,P51が登録されたことになる。
【0214】(ステップ10)第1のトランスポートス
トリームパケット抽出部2031は、ステップ5と同様
に、第1の必要パケット識別子テーブル2041に登録
されているパケット識別子すなわちP1,P2,P3,
P4,P5,P6,P7をもつNIT、PAT、PM
T、ECM、映像信号、音声信号およびEITのトラン
スポートストリームパケットを第1のトランスポートス
トリームTS1から抽出し、必要パケットNecesP1とし
てトランスポートストリームパケット挿入部501に出
力する。
【0215】同様に、第2のトランスポートストリーム
パケット抽出部2032は、第2の必要パケット識別子
テーブル2042に登録されているパケット識別子すな
わちここではプログラムアソシエーションテーブル(P
AT)、イベント情報テーブル(EIT)およびプログ
ラムマップテーブル(PMT)のパケット識別子をもつ
トランスポートストリームパケットを第2のトランスポ
ートストリームTS2から抽出し、必要パケットNeces
2としてトランスポートストリームパケット挿入部5
01に出力する。
【0216】図22においては、パケット識別子がP
2,P7およびP51である必要パケットNecesP2
なわちプログラムアソシエーションテーブル(PA
T)、イベント情報テーブル(EIT)およびプログラ
ムマップテーブル(PMT)のパケットのみを抽出す
る。
【0217】(ステップ11)トランスポートストリー
ムパケット挿入部501は、ステップ6と同様に、第1
のトランスポートストリームパケット抽出部2031
抽出された必要パケットNecesP1および第2のトラン
スポートストリームパケット抽出部2032で抽出され
た必要パケットNecesP2を個別に入力し、バッファリ
ングし、双方の抽出された必要パケットNecesP1,Ne
cesP2を所要の順序で互いに挿入して多重し、その挿入
多重によって生成された新たな1つのトランスポートス
トリームをさらにバッファリングする。所要のタイミン
グにおいて抽出必要パケットがないときは、NULLパ
ケットを挿入する。
【0218】(ステップ12)以上のようにしてトラン
スポートストリームパケット挿入部501において挿入
されて更新的にバッファリングされた新たな1つのカス
タム・トランスポートストリームをトランスポートスト
リーム分離部104に対して順次に出力する。
【0219】(ステップ13)現在受信しているデータ
放送番組を含む第2のトランスポートストリームTS 2
におけるプログラムマップテーブル(PMT)からデー
タ放送番組についてのデータのパケット識別子を取得す
る。
【0220】(ステップ14)ステップ13で取得した
データ放送番組についてのデータのパケット識別子を第
2の必要パケット識別子テーブル2042に登録する。
ここでは、一例として、データ放送番組についてのデー
タのパケット識別子をP52とする。これによって、第
2の必要パケット識別子テーブル2042には、データ
放送番組についてのプログラムアソシエーションテーブ
ル(PAT)とイベント情報テーブル(EIT)とプロ
グラムマップテーブル(PMT)とデータ放送番組のデ
ータのパケット識別子であるP2,P7,P51,P5
2が登録されたことになる。
【0221】なお、ここでは、データ放送番組はノンス
クランブルとし、エンタイトルメントコントロールメッ
セージ(ECM)の多重は行わないものとする。ただ
し、場合によっては、ECMの多重を行うこともある。
【0222】(ステップ15)第1のトランスポートス
トリームパケット抽出部2031は、ステップ5と同様
に、第1の必要パケット識別子テーブル2041に登録
されているパケット識別子すなわちP1,P2,P3,
P4,P5,P6,P7をもつNIT、PAT、PM
T、ECM、映像信号、音声信号およびEITのトラン
スポートストリームパケットを第1のトランスポートス
トリームTS1から抽出し、必要パケットNecesP1とし
てトランスポートストリームパケット挿入部501に出
力する。
【0223】同様に、第2のトランスポートストリーム
パケット抽出部2032は、第2の必要パケット識別子
テーブル2042に登録されているパケット識別子すな
わちここではプログラムアソシエーションテーブル(P
AT)、イベント情報テーブル(EIT)、プログラム
マップテーブル(PMT)およびデータ放送番組のデー
タのパケット識別子をもつトランスポートストリームパ
ケットを第2のトランスポートストリームTS2から抽
出し、必要パケットNecesP2としてトランスポートス
トリームパケット挿入部501に出力する。
【0224】図23においては、パケット識別子がP
2,P7,P51およびP52である必要パケットNec
esP2すなわちプログラムアソシエーションテーブル
(PAT)、イベント情報テーブル(EIT)、プログ
ラムマップテーブル(PMT)およびデータ放送番組の
データのパケットのみを抽出する。
【0225】(ステップ16)トランスポートストリー
ムパケット挿入部501は、ステップ6と同様に、第1
のトランスポートストリームパケット抽出部2031
抽出された必要パケットNecesP1および第2のトラン
スポートストリームパケット抽出部2032で抽出され
た必要パケットNecesP2を個別に入力し、バッファリ
ングし、双方の抽出された必要パケットNecesP1,Ne
cesP2を所要の順序で互いに挿入して多重し、その挿入
多重によって生成された新たな1つのトランスポートス
トリームをさらにバッファリングする。所要のタイミン
グにおいて抽出必要パケットがないときは、NULLパ
ケットを挿入する。
【0226】(ステップ17)以上のようにしてトラン
スポートストリームパケット挿入部501において挿入
されて更新的にバッファリングされた新たな1つのカス
タム・トランスポートストリームをトランスポートスト
リーム分離部104に対して順次に出力する。
【0227】以上のようなシーケンス動作により、カス
タム・トランスポートストリームには、視聴中番組につ
いての映像信号、音声信号、データ信号に加えて、デー
タ放送番組のデータ信号も含まれていることになる。
【0228】データ放送番組のデータは、トランスポー
トストリーム分離部104からデジタルインタフェース
108を介してデジタル記録機器803としての例えば
MDデッキに送出され、音楽等を録音したり、あるいは
録音と同時に聴いたりすることが可能となる。すなわ
ち、視聴中番組を継続させながら、同時に電子音楽配信
(EMD)などのデータ放送番組の受信や記録を行うこ
とが可能となる。
【0229】(実施の形態6)上記の実施の形態5の説
明においては、第1のトランスポートストリームTS 1
と第2のトランスポートストリームTS2におけるプロ
グラムアソシエーションテーブル(PAT)のパケット
識別子であるP2が互いに同じとなっており、また、イ
ベント情報テーブル(EIT)のパケット識別子である
P7が互いに同じとなっており、それがカスタム・トラ
ンスポートストリームにおいても区別なく多重されてい
る。これを区別するには、実施の形態5に対して実施の
形態2と同様のパケット識別子変換を行うように構成す
ればよい。そのような対策を講じたのがこの変形の実施
の形態であり、そのブロック図を図24に示す。動作に
ついては、上述のものと実質的に同じであるので、説明
を省略する。
【0230】(実施の形態7)これまでの説明では、2
つのトランスポートストリームでパケット識別子の重複
がある場合のパケット識別子の変換について、いずれか
一方のトランスポートストリームにおいてパケット識別
子を変換するものと説明した。しかし、多重化処理の入
力である複数のトランスポートストリームから抽出した
必要パケットのすべてに対してパケット識別子の書き替
えを行うようにすることも可能である。
【0231】図25は実施の形態7のデジタル放送受信
装置の構成を示すブロック図である。304は第1〜第
nの抽出部2031〜203nからの必要パケットNeces
Pのそれぞれを入力し、入力したすべての必要パケット
NecesPに対して改めてパケット識別子を書き替える機
能を有するPID変換部である。
【0232】図26に示すように、変換部304は、元
々第1のトランスポートストリームTS1に属していた
パケット識別子がP1,P2,P3,P4,P5,P
6,P7の必要パケットNecesPそれぞれについて新た
なパケット識別子としてP10,P11,P12,P1
3,P14,P15,P16の連続番号を割り当てる。
また、パケット識別子変換部304は、元々第2のトラ
ンスポートストリームTS2に属していたパケット識別
子がP2,P7,P51,P52の必要パケットNeces
Pそれぞれについて新たなパケット識別子として、さら
に連続するP17,P18,P19,P20を割り当て
る。その結果として、多重化して生成されたカスタム・
トランスポートストリームを構成するパケットのパケッ
ト識別子は、互いに異なる連続したP10からP20ま
でとなる。
【0233】パケット識別子変換部304についての好
ましい形態は、ある必要パケットNecesPに対してある
パケット識別子を割り当てたときは、次に割り当てるパ
ケット識別子すなわちスタートパケット識別子番号を記
憶しておくという機能を有していることである。これに
より、多重化処理を実行するたびに異なる連続番号のパ
ケット識別子を自動的に割り当てることができる。上記
の例では、P10からP20まで順にインクリメントし
て使用したとすると、スタートパケット識別子番号は
「21」となる。したがって、次にカスタム・トランス
ポートストリームにおいて多重化処理を行うと、その必
要パケットNecesPにはパケット識別子としてP21が
割り付けられる。
【0234】このパケット識別子変換部304の機能
は、図1に示すデジタル記録機器803、特にD‐VH
Sのようなテープを用いてシーケンシャルにアクセスす
る機器を用いてCTSを記録する場合に効果を発揮す
る。図27において、第1のカスタム・トランスポート
ストリーム001が最初に記録されたものであり、続け
て第2のカスタム・トランスポートストリーム002を
記録するときに前述したようにパケット識別子としてP
21以降を使用する。もし、第1のカスタム・トランス
ポートストリーム001の映像や音声のパケット識別子
と第2のカスタム・トランスポートストリーム002の
映像や音声のパケット識別子が一致していると、第1の
カスタム・トランスポートストリーム001または第2
のカスタム・トランスポートストリーム002のいずれ
かを再生しようとしても正常に再生することができな
い。具体的には、映像にブロックノイズが発生したり、
音声に異常音が発生したりする。この実施の形態7のよ
うに、カスタム・トランスポートストリームを作成する
たびにパケット識別子を切り替えていくことにより、複
数のカスタム・トランスポートストリームにおけるすべ
てのパケット識別子を互いに異なるものにすれば、この
問題を回避することができる。
【0235】なお、パケット識別子を書き換えるすべて
の具体例に共通することであるが、書き換えるパケット
識別子は、MPEG2規格で定義されているユーザデー
タ用の番号を使用することが望ましい。それは、システ
ムでは使用されないユーザに開放された番号である。具
体的には、パケット識別子自体は、0から1FFFF
(16進数)までの値を取り得るが、ユーザデータ用の
10(16進数)から1FFFE(16進数)を割り当
てることができるので、互換性上のトラブルを回避する
ことができる。
【0236】なお、上記の各実施の形態においては、C
Sデジタル放送における複数のトランスポートストリー
ムについての任意のプログラム(コンテンツ)の組み合
わせの取得についてのみ説明したが、本発明は必ずしも
それにとらわれる必要性はなく、放送形態としては、C
Sデジタル放送以外にBSデジタル放送や地上波デジタ
ル放送なども対象としてよく、さらには、これら複数種
類の放送形態を混成した状態での複数トランスポートス
トリームからの任意コンテンツの組み合わせの場合にも
本発明を適用することが可能である。復調部から出力さ
れるトランスポートストリームの形式は、上記複数種類
の放送形態に共通のMPEGとなっているので、共通の
トランスポートストリーム分離部としては特に変更する
必要はないのである。MPEGとしては、フェイズ1,
2,4,7の何れでもよい。また、JPEGでもよい。
【0237】なお、以上の動作説明では、視聴中番組に
ついてのデータとデータ放送番組についてのデータとの
多重の場合において、第1のトランスポートストリーム
TS 1からも第2のトランスポートストリームTS2から
も必要なトランスポートストリームパケットのみを抽出
し、それぞれの抽出された必要パケットNecesP1,Ne
cesP2どうしを互いに挿入する場合を例示したが、これ
以外に、実施の形態1の場合と同様に、視聴中番組デー
タ、録画希望番組データ、番組配列情報(SI)、ダウ
ンロードデータ、データ放送番組データなどにおける任
意の組み合わせで挿入による多重を行うことも可能であ
る。さらに、単に2つの入力トランスポートストリーム
の組み合わせの多重だけではなく、3つ以上のトランス
ポートストリームの組み合わせの多重としてもよい。
【0238】
【発明の効果】デジタル放送受信装置についての本発明
によれば、元は互いに異なる複数のトランスポートスト
リームに含まれていた複数の必要パケットを合流した状
態で含む共通のカスタム・トランスポートストリームを
生成するので、デジタル放送の受信形態を非常に多様性
のあるものとすることができ、例えば、映像・音声を伴
う番組、番組表、ダウンロードデータ、電子音楽配信等
のデータ放送等の情報がどのトランスポートストリーム
に含まれるかに関係なく、視聴、番組表表示、録画、ダ
ウンロード、データ放送の受信等、多様なサービスを任
意の組み合わせにおいて同時に実現可能とすることがで
きる。
【0239】そして、上記のように起源を異にする複数
の必要パケットを多重している共通のカスタム・トラン
スポートストリームから必要なトランスポートストリー
ムパケットを分離すればよいので、トランスポートスト
リーム分離部としては共通のものでよく、また、その後
段の各種のデコーダやデジタルインタフェースなどをト
ランスポートストリーム1系統に対応したもので構築で
き、コストダウンおよびダウンサイジングを図ることが
できる。
【0240】さらには、単に上記のことだけにとどまら
ず、複数のトランスポートストリームそれぞれにおける
すべてのトランスポートストリームパケットを各トラン
スポートストリームの伝送ビットレートの合計以上の周
波数に時分割多重して1系統のトランスポートストリー
ムを生成するように構成された従来の技術(例えば特開
平11−122556号公報参照)に比べると、上記の
ような高い周波数の発生手段は不要であり、コストダウ
ンをさらに進めることができるとともに、取り扱い可能
なトランスポートストリームとしてより高速なものを対
象とすることが可能となるというすぐれた効果を発揮す
る。
【0241】また、互いに多重(上書きまたは挿入)さ
れるべきトランスポートストリームパケットどうしが同
じパケット識別子を有するときに、そのパケット識別子
を書き換えて互いのパケット識別子を異なったものに変
換するように構成することにより、共通のカスタム・ト
ランスポートストリームにおける起源を異にする複数の
パケットを互いに識別可能な状態となし、そのすべての
パケットについて、各々のパケット識別子を一意に決定
できるので、所望のパケットの取り出しを確実かつ正確
に行うことができるようになる。
【0242】また、空白パケットに対して優先的に上書
きを行うことにより、効率の良い多重を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかわるデジタル放送受信装置につ
いての実施の形態1〜6に共通の電気的構成を示すブロ
ック図
【図2】 実施の形態1のデジタル放送受信装置におけ
る多重部の具体的構成を示すブロック図
【図3】 実施の形態1のデジタル放送受信装置の動作
を説明するフローチャート
【図4】 実施の形態1のデジタル放送受信装置の動作
説明図
【図5】 本発明の実施の形態のデジタル放送受信装置
における「視聴+録画」の様子を示す概念図
【図6】 本発明の実施の形態のデジタル放送受信装置
における「視聴+ダウンロード」の様子を示す概念図
【図7】 本発明の実施の形態のデジタル放送受信装置
における「視聴+データ放送番組受信」の様子を示す概
念図
【図8】 本発明の実施の形態のデジタル放送受信装置
における「視聴+視聴」の様子を示す概念図
【図9】 本発明の実施の形態2のデジタル放送受信装
置における多重部の具体的構成を示すブロック図
【図10】 実施の形態2のデジタル放送受信装置の動
作を説明するフローチャート
【図11】 実施の形態2のデジタル放送受信装置の動
作を説明するフローチャート(図10の続き)
【図12】 実施の形態2のデジタル放送受信装置の動
作を説明するフローチャート(図11の続き)
【図13】 実施の形態2のデジタル放送受信装置の動
作を説明するフローチャート(図12の続き)
【図14】 実施の形態2のデジタル放送受信装置の動
作説明図
【図15】 実施の形態2のデジタル放送受信装置の動
作説明図(図14の続き)
【図16】 実施の形態2のデジタル放送受信装置の動
作説明図(図15の続き)
【図17】 実施の形態3のデジタル放送受信装置にお
ける多重部の具体的構成を示すブロック図
【図18】 実施の形態3のデジタル放送受信装置の動
作説明図
【図19】 実施の形態4のデジタル放送受信装置の動
作説明図
【図20】 実施の形態5のデジタル放送受信装置にお
ける多重部の具体的構成を示すブロック図
【図21】 実施の形態5のデジタル放送受信装置の動
作説明図
【図22】 実施の形態5のデジタル放送受信装置の動
作説明図(図21の続き)
【図23】 実施の形態5のデジタル放送受信装置の動
作説明図(図22の続き)
【図24】 実施の形態6のデジタル放送受信装置にお
ける多重部の具体的構成を示すブロック図
【図25】 実施の形態7のデジタル放送受信装置にお
ける多重部の具体的構成を示すブロック図
【図26】 実施の形態7のデジタル放送受信装置の動
作説明図
【図27】 実施の形態7のデジタル放送受信装置で生
成したカスタム・トランスポートストリームをデジタル
記録機器に記録したときの動作説明図
【図28】 従来の技術のデジタル放送受信装置の電気
的構成を示すブロック図
【図29】 MPEG2のトランスポートストリームパ
ケットの構成図
【符号の説明】
101i チューナ(ただし、i=1,2…n。以下同
様) 102i 復調部 103 多重部 104 トランスポートストリーム分離部 105 画像デコーダ 106 画面合成装置 107 音声デコーダ 108 デジタルインタフェース 109 CPU 110 ROM 111 RAM 112 入力部 113 バス 201 第1の必要パケット識別子テーブル 202 不要パケット検出部 2031 第1のトランスポートストリームパケット抽
出部 203j トランスポートストリームパケット抽出部
(ただし、j=2…n。以下同様) 2041 第1の必要パケット識別子テーブル 204j 必要パケット識別子テーブル 205 トランスポートストリームパケット上書き部 301 パケット識別子抽出部 302 存在パケット識別子テーブル 303 同一パケット識別子判定部 304 パケット識別子変換部 401 NULLパケットカウンタ(空白パケット計
数手段) 402j トランスポートストリームパケットカウンタ 403 比較部(比較手段) 404 NULLパケット優先指定部(空白パケット
優先指定手段) 501 トランスポートストリームパケット挿入部
(パケット挿入手段) 801 モニタ 802 スピーカ 803 デジタル記録機器 TS1 第1のトランスポートストリーム TS2 第2のトランスポートストリーム CTS カスタム・トランスポートストリーム P1 ネットワーク情報テーブル(NIT)のパケッ
ト識別子 P2 プログラムアソシエーションテーブル(PA
T)のパケット識別子 P3 プログラムマップテーブル(PMT)のパケッ
ト識別子 P4 エンタイトルメントコントロールメッセージ
(ECM)のパケット識別子 P5 映像信号のパケット識別子 P6 音声信号のパケット識別子 P7 イベント情報テーブル(EIT)のパケット識
別子 NecesP 必要パケット Unneces 不要パケット検出情報 TS00 不要パケット領域

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランスポートストリームにおける必要
    パケット識別子に対応するトランスポートストリームパ
    ケットと、別のトランスポートストリームにおける必要
    パケット識別子に対応するトランスポートストリームパ
    ケットを多重するように構成してあることを特徴とする
    デジタル放送受信装置。
  2. 【請求項2】 トランスポートストリームにおける不要
    パケット識別子に対応する不要パケット領域に対して、
    別のトランスポートストリームにおける必要パケット識
    別子に対応するトランスポートストリームパケットを上
    書きするように構成してあることを特徴とするデジタル
    放送受信装置。
  3. 【請求項3】 トランスポートストリームにおける必要
    パケット識別子に対応するトランスポートストリームパ
    ケットを抽出するとともに、別のトランスポートストリ
    ームにおける必要パケット識別子に対応するトランスポ
    ートストリームパケットを抽出し、前記抽出された双方
    のトランスポートストリームパケットを互いに挿入する
    ように構成してあることを特徴とするデジタル放送受信
    装置。
  4. 【請求項4】 互いに上書きまたは挿入によって多重さ
    れるべきトランスポートストリームパケットどうしが同
    じパケット識別子を有するときには、互いのパケット識
    別子を異にするように少なくともいずれか一方のパケッ
    ト識別子を書き換えるように構成してあることを特徴と
    する請求項1から請求項3までのいずれかに記載のデジ
    タル放送受信装置。
  5. 【請求項5】 上書きで新たに追加する側のトランスポ
    ートストリームパケットの方のパケット識別子を書き換
    えるように構成してあることを特徴とする請求項4に記
    載のデジタル放送受信装置。
  6. 【請求項6】 前記不要パケット識別子に対応する不要
    パケット領域として空白パケット領域を優先させるよう
    に構成してあることを特徴とする請求項2から請求項5
    までのいずれかに記載のデジタル放送受信装置。
  7. 【請求項7】 入力したトランスポートストリームにお
    ける不要パケット識別子に対応する不要パケット領域を
    検出する不要パケット検出手段と、 入力した別のトランスポートストリームにおける必要パ
    ケット識別子に対応するトランスポートストリームパケ
    ットを抽出する必要パケット抽出手段と、 前記不要パケット検出手段によってトランスポートスト
    リーム上に検出された前記不要パケット領域に対して前
    記必要パケット抽出手段によって抽出されたトランスポ
    ートストリームパケットを上書きするパケット上書き手
    段とを備えていることを特徴とするデジタル放送受信装
    置。
  8. 【請求項8】 入力したトランスポートストリームにお
    ける必要パケット識別子に対応するトランスポートスト
    リームパケットを抽出する必要パケット抽出手段と、 入力した別のトランスポートストリームにおける必要パ
    ケット識別子に対応するトランスポートストリームパケ
    ットを抽出する別の必要パケット抽出手段と、 前記双方の抽出されたトランスポートストリームパケッ
    トどうしを互いに挿入して新たなトランスポートストリ
    ームを生成するパケット挿入手段とを備えていることを
    特徴とするデジタル放送受信装置。
  9. 【請求項9】 前記上書きまたは挿入によって互いに多
    重されるべき双方のトランスポートストリームパケット
    どうしについて同じパケット識別子を有するか否かを判
    定する同一パケット識別子判定手段と、 前記同一パケット識別子判定手段によって判定されたト
    ランスポートストリームパケットについて相手側のパケ
    ット識別子を異にするように少なくともいずれか一方の
    パケット識別子を書き換えるパケット識別子変換手段と
    を備えていることを特徴とする請求項7または請求項8
    に記載のデジタル放送受信装置。
  10. 【請求項10】 入力する第1のトランスポートストリ
    ームにおける必要パケット識別子に対応するパケットを
    抽出する第1の必要パケット抽出手段と、 入力する第2のトランスポートストリームにおける必要
    パケット識別子に対応するパケットを抽出する第2の必
    要パケット抽出手段と、 前記双方の抽出されるパケットのすべてに対してパケッ
    ト識別子を互いに区別する状態で書き替えるパケット識
    別子変換手段と、 前記パケット識別子が付け替えられるパケットどうしを
    互いに挿入して新たなトランスポートストリームを生成
    するパケット挿入手段と、 を備えていることを特徴とするデジタル放送受信装置。
  11. 【請求項11】 前記パケット識別子変換手段は、次の
    多重処理に使用すべきパケット識別子の番号であるスタ
    ートパケット識別子番号を記憶し、多重処理を行うごと
    に前記スタートパケット識別子番号を更新していくよう
    に構成されている請求項10に記載のデジタル放送受信
    装置。
  12. 【請求項12】 前記パケット識別子変換手段は、ユー
    ザ用に開放されるパケット識別子に変換するように構成
    されている請求項9から請求項11までのいずれかに記
    載のデジタル放送受信装置。
  13. 【請求項13】 前記上書きを受ける側のトランスポー
    トストリームから空白パケットを計数する空白パケット
    計数手段と、 前記上書きで追加する側の抽出後のトランスポートスト
    リームパケットを計数するパケット計数手段と、 前記空白パケット計数手段による空白パケットの計数値
    と前記パケット計数手段によるトランスポートストリー
    ムパケットの計数値を比較する比較手段と、 前者の計数値が後者の計数値以上のときは前記不要パケ
    ット識別子に対応する不要パケット領域として空白パケ
    ット領域を優先して指定する空白パケット優先指定手段
    とを備えていることを特徴とする請求項7または請求項
    9に記載のデジタル放送受信装置。
  14. 【請求項14】 前記パケット上書き手段は、前記上書
    きを受ける側のトランスポートストリーム上での空白パ
    ケットの検出頻度が高いときには前記空白パケット領域
    を優先して上書きの対象となし、かつ、前記抽出された
    トランスポートストリームパケットの空白パケットへの
    上書きが中断して上書きの待機状態にあるパケットの数
    が所定値に達したときには他の不要パケット領域への上
    書きを行うように構成されていることを特徴とする請求
    項7または請求項9に記載のデジタル放送受信装置。
  15. 【請求項15】 上書きまたは挿入によって多重するト
    ランスポートストリームパケットが含まれている複数の
    トランスポートストリームとして、 (a)視聴希望番組データを含むトランスポートストリ
    ーム、 (b)番組表関連データを含むトランスポートストリー
    ム、 (c)ダウンロードデータを含むトランスポートストリ
    ーム、 (d)録画希望番組データを含むトランスポートストリ
    ーム、 (e)データ放送番組データを含むトランスポートスト
    リーム、 (f)その他の番組データを含むトランスポートストリ
    ーム のうちから任意に選択可能な複数のトランスポートスト
    リームを対象とし、その選択された複数のトランスポー
    トストリームにおけるパケットを多重するように構成さ
    れていることを特徴とする請求項1から請求項14まで
    のいずれかに記載のデジタル放送受信装置。
  16. 【請求項16】 デジタル放送波の変調波を受信するチ
    ューナと、 前記チューナから出力される信号を復調してトランスポ
    ートストリームを出力する復調部の複数の組と、 所望するトランスポートストリームを複数選択し出力先
    を指定する入力部と、 前記復調部の1つから入力する第1のトランスポートス
    トリームにおける不要パケット識別子に対応する不要パ
    ケット領域を検出する不要パケット検出手段と、 前記とは別の復調部から入力する第2のトランスポート
    ストリームにおける必要パケット識別子に対応するパケ
    ットを抽出する必要パケット抽出手段と、 前記不要パケット検出手段によってトランスポートスト
    リーム上に検出される前記不要パケット領域に対して前
    記必要パケット抽出手段によって抽出されるパケットを
    上書きするパケット上書き手段と、を備え、 前記パケット上書き手段から出力されるカスタム・トラ
    ンスポートストリームを前記入力部で指定される前記出
    力先へ出力するように構成してあるデジタル放送受信装
    置。
  17. 【請求項17】 デジタル放送波の変調波を受信するチ
    ューナと、 前記チューナから出力される信号を復調してトランスポ
    ートストリームを出力する復調部の複数の組と、 所望するトランスポートストリームを複数選択し出力先
    を指定する入力部と、 前記復調部の1つから入力する第1のトランスポートス
    トリームにおける必要パケット識別子に対応するパケッ
    トを抽出する第1の必要パケット抽出手段と、 前記とは別の復調部から入力する第2のトランスポート
    ストリームにおける必要パケット識別子に対応するパケ
    ットを抽出する第2の必要パケット抽出手段と、 前記双方の抽出されるパケットどうしを互いに挿入して
    新たなトランスポートストリームを生成するパケット挿
    入手段と、を備え、 前記パケット挿入手段から出力されるカスタム・トラン
    スポートストリームを前記入力部で指定される前記出力
    先へ出力するように構成してあるデジタル放送受信装
    置。
  18. 【請求項18】 上記請求項15に記載のデジタル放送
    受信装置と、 (a)映像再生装置、 (b)音声記録再生装置、 (c)デジタル映像記録装置 のうちから任意に選択される装置と、 を備えているデジタル放送受信システム。
  19. 【請求項19】 入力する第1のトランスポートストリ
    ームについての必要パケット識別子を登録するステップ
    と、 入力する第2のトランスポートストリームについての必
    要パケット識別子を登録するステップと、 前記登録された第1のトランスポートストリームについ
    ての必要パケット識別子と入力した第1のトランスポー
    トストリームとの比較に基づいて不要パケット識別子を
    検出するステップと、 入力した第2のトランスポートストリームから前記登録
    された第2のトランスポートストリームについての必要
    パケット識別子に対するパケットを抽出するステップ
    と、 前記第1のトランスポートストリームにおいて前記検出
    した不要パケット識別子に対する不要パケット領域に対
    して前記第2のトランスポートストリームから抽出した
    パケットを上書きするステップと、 を含むデジタル放送受信方法。
  20. 【請求項20】 入力する第1のトランスポートストリ
    ームについての必要パケット識別子を登録する手順と、 入力する第2のトランスポートストリームについての必
    要パケット識別子を登録する手順と、 前記登録された第1のトランスポートストリームについ
    ての必要パケット識別子と入力した第1のトランスポー
    トストリームとの比較に基づいて不要パケット識別子を
    検出する手順と、 入力した第2のトランスポートストリームから前記登録
    された第2のトランスポートストリームについての必要
    パケット識別子に対するパケットを抽出する手順と、 前記第1のトランスポートストリームにおいて前記検出
    した不要パケット識別子に対する不要パケット領域に対
    して前記第2のトランスポートストリームから抽出した
    パケットを上書きする手順と、 をコンピュータに実行させるためのデジタル放送受信用
    のプログラム。
  21. 【請求項21】 入力する第1のトランスポートストリ
    ームについての必要パケット識別子を登録する手順と、 入力する第2のトランスポートストリームについての必
    要パケット識別子を登録する手順と、 前記登録された第1のトランスポートストリームについ
    ての必要パケット識別子と入力した第1のトランスポー
    トストリームとの比較に基づいて不要パケット識別子を
    検出する手順と、 入力した第2のトランスポートストリームから前記登録
    された第2のトランスポートストリームについての必要
    パケット識別子に対するパケットを抽出する手順と、 前記第1のトランスポートストリームにおいて前記検出
    した不要パケット識別子に対する不要パケット領域に対
    して前記第2のトランスポートストリームから抽出した
    パケットを上書きする手順と、 を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ
    読み取り可能なデジタル放送受信用の記録媒体。
JP2001038162A 2000-02-21 2001-02-15 デジタル放送受信装置、デジタル放送受信システム、デジタル放送受信方法、デジタル放送受信用のプログラムおよび記録媒体 Pending JP2001313877A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001038162A JP2001313877A (ja) 2000-02-21 2001-02-15 デジタル放送受信装置、デジタル放送受信システム、デジタル放送受信方法、デジタル放送受信用のプログラムおよび記録媒体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-42531 2000-02-21
JP2000042531 2000-02-21
JP2001038162A JP2001313877A (ja) 2000-02-21 2001-02-15 デジタル放送受信装置、デジタル放送受信システム、デジタル放送受信方法、デジタル放送受信用のプログラムおよび記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001313877A true JP2001313877A (ja) 2001-11-09
JP2001313877A5 JP2001313877A5 (ja) 2008-03-27

Family

ID=26585729

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001038162A Pending JP2001313877A (ja) 2000-02-21 2001-02-15 デジタル放送受信装置、デジタル放送受信システム、デジタル放送受信方法、デジタル放送受信用のプログラムおよび記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001313877A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008206156A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Samsung Electronics Co Ltd デジタルブロードキャストシステムにおけるブロードキャスト受信装置及び方法
JP4990777B2 (ja) * 2005-08-30 2012-08-01 パナソニック株式会社 デジタル放送受信装置、方法、及びシステム
JPWO2013118545A1 (ja) * 2012-02-07 2015-05-11 ソニー株式会社 送信装置、送信方法、受信装置、受信方法、プログラムおよび電子機器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4990777B2 (ja) * 2005-08-30 2012-08-01 パナソニック株式会社 デジタル放送受信装置、方法、及びシステム
JP2008206156A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Samsung Electronics Co Ltd デジタルブロードキャストシステムにおけるブロードキャスト受信装置及び方法
JP4603058B2 (ja) * 2007-02-16 2010-12-22 三星電子株式会社 デジタルブロードキャストシステムにおけるブロードキャスト受信装置及び方法
JPWO2013118545A1 (ja) * 2012-02-07 2015-05-11 ソニー株式会社 送信装置、送信方法、受信装置、受信方法、プログラムおよび電子機器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8745674B2 (en) Apparatus for receiving broadcast signal
US6937618B1 (en) Separating device and method and signal receiving device and method
US8949924B2 (en) Multi-screen display apparatus and method for digital broadcast receiver
JPH11239186A (ja) トランスポートストリーム配信方法及びインターフェイス装置
JP4304562B2 (ja) 分離装置及び方法並びに受信装置及び方法
US7489685B2 (en) Digital broadcast receiving apparatus
EP1737242A2 (en) Digital television signal, method of processing a digital television signal in a transmitter and a receiver, and receiver
JP2002344889A (ja) 情報伝送装置及び方法、情報処理装置及び方法、並びに、情報処理システム
JP3777282B2 (ja) アップ/ダウン選局装置
KR20060113523A (ko) 디지털 방송수신기의 데이터 처리 장치 및 방법
JP2001313877A (ja) デジタル放送受信装置、デジタル放送受信システム、デジタル放送受信方法、デジタル放送受信用のプログラムおよび記録媒体
JPH1141193A (ja) データパケット再多重方法及び再多重装置
JP3982923B2 (ja) デジタル放送受信機
JP2000069454A (ja) デジタル放送受信機
JPH09186942A (ja) デジタル信号処理装置及び方法
JP3666093B2 (ja) デジタル信号処理装置
JP3885690B2 (ja) デジタル放送受信装置
JP4263510B2 (ja) デジタル放送受信装置
EP1976163A2 (en) Broadcasting reception device and channel setting method for broadcasting reception device
KR101358709B1 (ko) 디지털 방송수신기의 서비스채널 변경 장치 및 방법
KR101304888B1 (ko) 다중 주파수 채널을 사용하는 디지털 방송수신기의서비스채널 변경 장치 및 방법
KR20080058991A (ko) 휴대 단말기의 디지털 방송 재생 방법 및 장치
JPH11355674A (ja) 送信装置、受信装置、送信方法、及び受信方法
JP2000013756A (ja) ディジタル通信システムおよび方法
JP3567686B2 (ja) ディジタル放送受信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080212

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110111

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110705