JP2001312838A - 光ディスク基板およびそれを用いた追記型光情報記録媒体 - Google Patents

光ディスク基板およびそれを用いた追記型光情報記録媒体

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JP2001312838A
JP2001312838A JP2000127005A JP2000127005A JP2001312838A JP 2001312838 A JP2001312838 A JP 2001312838A JP 2000127005 A JP2000127005 A JP 2000127005A JP 2000127005 A JP2000127005 A JP 2000127005A JP 2001312838 A JP2001312838 A JP 2001312838A
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write
light transmittance
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JP2000127005A
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Shigemaru Komatsubara
茂丸 小松原
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Teijin Ltd
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Teijin Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色素の分解劣化を防止でき、再生信号出力の
低下を防止でき、記録情報の信頼性の高い光ディスク基
板、殊に追記型光情報記録媒体を提供する。 【解決手段】 着色剤を配合したポリカーボネートより
なり、650nm近傍の波長の光線透過率が80%以上
および/または780nm近傍の波長の光線透過率が8
0%以上でかつ400〜600nmの波長の光線透過率
が5%以下である光ディスク基板並びにそれを用いた追
記型光情報記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク基板お
よび光情報記録媒体に係わり、特にヒートモードによる
追記型光情報記録媒体の基板、特に着色した光情報記録
媒体の基板およびそれを用いた光情報記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】レーザー光の照射により情報の記録・再
生をおこなう光ディスクとしては、デジタルオーディオ
ディスク(いわゆるコンパクトディスクCD)、光学式
ビデオディスク(いわゆるレーザディスク)、各種追記
型ディスク、光磁気ディスク、相変化ディスク、等が実
用化されている。このうち、追記型光ディスクは、ユー
ザによって一度だけ任意情報の書き込みが行えるR(R
ecordable)型の光ディスクである。
【0003】透明基板上に、レーザー光の照射によって
不可逆的に光学特性が変化し、凹凸形状が形成される追
記型の記録膜が形成されて構成される。この記録膜とし
ては、例えばレーザー光の照射による加熱で分解し、そ
の光学定数が変化すると共に、体積変化によって基板の
変形を生じさせるシアニン系、フタロシアニン系、アゾ
系等の有機色素が用いられる。このような情報記録に使
用される樹脂基板としては、優れた透明性が要求される
ため、優れた透明性を有するポリカーボネートが使用さ
れている。また、光ディスク基板は、透明性が要求され
るために、着色することは殆んど行なわれず、着色する
としても単色以外考えられなかった。一方、光ディスク
基板例えばオーディオ・コンパクト・ディスクの前身で
あるレコードでは黒色が主流をなしており、また黒色は
流行色の大きな流れでもあるが、ディスク基盤を黒色に
することは、レーザー光線を透過させなくすることか
ら、到底考えられないことであった。
【0004】追記型光情報記録媒体の記録原理は、例え
ば、記録膜の照射された色素部分の複素屈折率が変化し
て反射率変化となって記録マークが読み取られる。また
レーザー光線の熱エネルギーを色素が吸収し、同時に基
板材料のポリカーボネートに凹みをつくり、その光路差
が信号となる。しかし再生信号の大部分は前者からの寄
与による。
【0005】追記型光情報記録媒体は当初、主に室内で
それなりに丁重に扱われると考えられていたが、普及も
進み、例えば音楽ソースを記録して車の中でも使われる
ようになってきた。そのような使い方においては太陽の
直射日光に長時間曝されることも予想される。追記型光
情報記録媒体は通常のCD、DVD−ROMと同様にケ
ースから出されてディスクがむき出しで使用されるので
高い耐光性が要求される。特に、ディスク用近赤外域の
シアニン色素はメチン鎖が長く、外因により分解を受け
やすくなるという性質を持っている。シアニン色素の劣
化(分解)メカニズムは、色素に光が当たって励起さ
れ、その励起エネルギーを近くの酸素に与えて一重項酸
素に変え、一重項酸素が色素のメチン部を攻撃して破壊
し、色素の分解が起こるといわれている。記録膜の記録
された色素が光により分解が進むと、屈折率が未記録部
分の屈折率に近づき、記録部分と未記録部分の屈折率の
差がなくなるため読み出し信号出力が小さくなる。極端
に分解が進むと記録部、未記録部の屈折率差がなくな
り、ディスクに記録された情報が消去されてしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで外部自然光に曝
される場合にも記録膜色素の分解が極力進行しない光情
報記録媒体を提供すべく鋭意研究した。通常、記録膜色
素の片面は反射膜で覆われ外部光から遮蔽されている
が、もう片面はポリカーボネート基板から光が透過し記
録膜色素に到達する。このポリカーボネート基板側から
の透過光を遮蔽し得る追記型光情報記録媒体を提供する
ことが本発明の主要な目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、記録の
形成および/または読み出しに関わるレーザー光線(例
えば780nm近傍や650nm近傍の光線)は透過
し、それ以外の記録層染料に悪影響を与える透過光を遮
断することにより、記録膜の分解を防止したところの、
特定の光線透過吸収特性を有する着色ディスク基板およ
びそれを使用した追記型光情報記録媒体により達成され
る。即ち本発明は、(1)着色剤を配合したポリカーボ
ネートよりなり、780nm近傍の波長の光線透過率が
80%以上でかつ400〜600nmの波長の光線透過
率が5%以下である光ディスク基板、およびそれを用い
た追記型光情報記録媒体、(2)着色剤を配合したポリ
カーボネートよりなり、650nm近傍の波長の光線透
過率が80%以上でかつ400〜600nmの波長の光
線透過率が5%以下である光ディスク基板、およびそれ
を用いた追記型光情報記録媒体、および(3)着色剤を
配合したポリカーボネートよりなり、650nm近傍の
波長の光線透過率が80%以上で、780nm近傍の波
長の光線透過率が80%以上でかつ400〜600nm
の波長の光線透過率が5%以下である光ディスク基板、
およびそれを用いた追記型光情報記録媒体である。
【0008】かかる本発明は、レーザー光線の650n
m近傍の光線の透過を妨害しない赤色色調、あるいは7
80nm近傍の光線の透過を妨害しない、着色剤を種々
組合せて黒色に近い色調を基板に発現させることにより
達成することが出来る。従ってさらに詳細には、本発明
は 1)緑色系着色剤および/または青色系着色剤と赤色系
着色剤との2つのタイプの着色剤を配合したポリカーボ
ネートよりなり、780nm近傍の波長の光線透過率が
80%以上で且つ400〜600nmの波長の光線透過
率が5%以下である光ディスク基板およびそれを用いた
追記型光情報記録媒体に係るものであり、 2)また、赤色系染料を配合したポリカーボネートより
なり、650nm近傍の波長の光線透過率が80%以上
で、780nm近傍の波長の光線透過率が80%以上で
且つ400〜600nmの波長の光線透過率が5%以下
である光ディスク基板およびそれを用いた追記型光情報
記録媒体に係るものであり、 3)また、赤色系染料を配合したポリカーボネートより
なり、650nm近傍の波長の光線透過率が80%以上
で且つ400〜600nmの波長の光線透過率が5%以
下である光ディスク基板およびそれを用いた追記型光情
報記録媒体に係るものである。
【0009】本発明で使用するポリカーボネートは、2
価フエノールとカーボーネート前駆体とを界面重合法、
溶液法または溶融法で反応せしめて製造されるものであ
ることができ、多くのポリマーが知られている。例えば
2価フエノールの代表的な例をあげると2,2−ビス
(4−ヒドロキシフエニル)プロパン[ビスフエノール
A]、1,1−ビス(4−ヒドロキシフエニル)シクロ
ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメ
チルフエニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジブロムフエニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフエニル)プロパン、ビ
ス(4−ヒドロキシフエニル)スルホン等があげられ
る。好ましい2価フエノールはビス(4−ヒドロキシフ
エニル)アルカン系、特にビスフエノールAを主原料と
するものである。またカーボネート前駆体としてはカル
ボニルハライド、カルボニルエステルまたはハロホルメ
ート等があげられ、具体的にはホスゲン、ジフエニルカ
ーボネート、2価フエノールのジハロホルメートおよび
これらの混合物である。 ポリカーボネートを製造する
に当たり、前記2価フエノールを単独でまたは2種以上
を使用することができる。また、得られたポリカーボネ
ートを2種以上混合して使用してもよい。ポリカーボネ
ートの粘度平均分子量は、一般に10000〜5000
0、好ましくは13000〜30000である。かかる
ポリカーボネートを製造するに際し、適当な分子量調節
剤、加工性改善のための分岐剤、反応を促進するための
触媒等必要に応じて使用することができる。
【0010】基板の光線透過吸収特性を調整するために
着色剤が使用されるが、着色剤としては染料が好ましく
使用される。具体的に使用する緑色系染料、青色系染
料、赤色系染料はポリカーボネートの成形温度に耐え得
るものであれば特に限定する必要はなく、また夫々の緑
色、青色、赤色は標準色でなくてもよい。 緑色系染
料、青色系染料、赤色系染料の使用割合いおよび使用量
は、夫々の染料の色調および目的とするディスク基板の
色調によって異なるため、一概に特定することはできな
いが、得られるディスク基板の波長400〜600nm
の全光線透過率を5%以下、好ましくは2%以下にすべ
きである。この光線透過率が5%を越えると、得られる
ディスク基板は黒色系、あるいは赤色系にならず、目的
を達成し難くなる。なお、緑色系染料と赤色系染料、青
色系染料と赤色系染料、緑色系染料と青色系染料と赤色
系染料の組合せで使用するに当たり、さらに他の色調の
染料、例えば黄色染料を小割合い使用して得られるディ
スク基板の波長400〜600nmの全光線透過率をよ
り低下させることもでき、こうすることは好ましいこと
でもある。
【0011】但し、得られるディスク基板の波長650
nm近傍および/または780nm近傍の光線透過率が
80%以上、好ましくは85%以上のものを使用すべき
である。この光線透過率が80%未満に低下すると、記
録および/または読み出しのレーザー光の透過が低下す
るようになる。本発明で例えば650nm近傍とは65
0nmの例えば50nm前後の幅(650±50)、好
ましくは30nm前後の幅(650±30)を含み、例
えば630nmを包含する。また同様に780nm近傍
とは、780nmの例えば50nm前後の幅(780±
50nm)、好ましくは30nm前後の幅(780±3
0nm)の幅を含む。
【0012】かかる着色剤の選定は、基本的には個々の
着色剤の光吸収スペクトルを基にし、いくつかの着色剤
を組み合わせた場合もコンピューターを用いて個々の着
色剤の光吸収スペクトルから容易に計算することが出来
る。吸収率は基本的には各成分の濃度に比例し、それぞ
れの吸収率の和で求められ、また光路長に比例する。ポ
リカーボネートを着色するには、任意の方法が採用され
る。通常、粉粒またはペレット状のポリカーボネートに
所定量の着色剤(好ましくは染料)を配合し、押出機を
用いて着色ペレットとなす。この際、高濃度の染料を配
合してマスターペレットとなし、しかる後着色していな
いポリカーボネートペレットと混合することもできる。
さらに、着色系ディスク基板を製造するには、上記の着
色したポリカーボネートペレットを、または高濃度に着
色したポリカーボネートペレットと着色していないポリ
カーボネートペレットとの混合物を使用して常法に従っ
て成形すればよい。
【0013】上記材料を基板に使った追記型光情報記録
媒体について説明する。この基板は射出成形などの手段
によってこれを成形することができる。透光性基板表面
にはスパイラル状のプリグルーブが形成してあり、一般
にその上に記録膜、反射膜、保護膜がこの順に形成され
ている。記録膜の材料としては、光吸収性の有機色素が
好ましい。光吸収性の有機色素としては具体的には、例
えばシアニン色素、トリアリールメタン色素、ピリリウ
ム色素、フェナンスレン色素、テトラデビドロコリン色
素、トリアリールアミン色素、スクアリリウム色素、ク
ロコニックメチン色素、フタロシアニン色素、アズレニ
ウム系色素などがあげることができるが、これら以外の
光吸収性の有機色素であっても使用することができる。
【0014】記録膜には他の色素、樹脂、さらには液ゴ
ムなどを含んでいてもよい。記録膜は、上述の色素およ
び任意の添加剤を有機溶剤(たとえば、アルコール、ア
セチルアセトン、メチルセロソルブ、トルエンなど)に
より溶解したものを、プリグルーブが形成された基板、
あるいは基板の上にコーティングした他の層の上にこれ
を被覆する。なお、記録膜としては、複数層によりこれ
を構成してよいことは勿論である。この場合の被覆方法
としては、蒸着法、LB法、スピンコート法などがあげ
られるが、スピンコート法においては、記録膜の濃度、
粘度、溶剤の乾燥速度を調整することにより膜厚を制御
することができるので、スピンコート法が好ましい。
【0015】反射膜は、たとえばアルミニウム、金ある
いはそれらを含む合金などの金属膜が好ましい。望まし
くは、0.2〜3.8重量%のSi、Mn、Mg、Fe、
Cu、Cr、Zn、Tb、Gd、Sm、La、Tm、C
e、ZrおよびGeの少なくとも1種を含む不純物を含
むか、あるいはその厚さは金属種によっても異なるが5
0nm前後が好ましい。反射膜を保護するために保護膜
を形成することが好ましい。この保護膜は、耐衝撃性に
優れた合成樹脂によってこれを形成することが好まし
く、たとえば紫外線硬化樹脂をスピンコート法により塗
布し、紫外線を照射して硬化させることによりこれを形
成する。さらに最近、基板厚みがCDタイプの半分の基
板を貼り合わせるDVDタイプの追記型光ディスク基板
が出現しているが、これは上記同様な方法により作成さ
れた記録膜が付加された基板と記録膜が付加されていな
い基板を接着剤樹脂により2枚貼り合わせることで対応
できる。
【0016】
【実施例】以下に着色系光ディスク基板を用いた追記型
光情報記録媒体の実施例について述べる。 1.基板製作 粘度平均分子量15200のビスフェノールAから得ら
れたポリカーボネート粉体(帝人化成製、パンライト
(登録商標) AD5503;以下ポリカーボネートは
同じものを使用)に、着色剤5倍量(最終濃度に対し
て)濃度のマスターペレットを添加混合した後、押出機
を使用し、270℃でペレット化し表1記載の濃度の着
色剤を含有するペレットを得た。得られたペレットを3
オンスの押出成形機によりシリンダー温度340℃、金
型温度80℃で厚み1.0mmの基板を成形した。それ
ぞれの分光線透過率の測定結果は表2に示した。光線透
過率は日立分光光度計U−2000を使用して基板の光
線透過率を測定した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】実施例1 ポリカーボネート樹脂に表1の基板1の配合率の染料を
マスターペレット法で添加したペレットを温風乾燥機で
120℃、4時間以上乾燥して水分を低減した。表面に
スパイラル状プリグルーブが形成されているスタンパー
を取り付けた名機製作所製成形機M−35B−D−D
M、型システム金型で成形した。成形条件は、樹脂温度
320℃、金型温度100℃、スプルー温度70℃、冷
却時間7.0秒で光ディスク基板を成形した。プリグル
ーブの形状は幅0.5μm、深さ250nm、ピッチ1.
6μmであり、基板の形状は厚さ1.2mm、外形12
0mmおよび内径15mmである。
【0020】一方、ジアセトンアルコール10ミリリッ
トルに、1,1‘−ジブチル−3,3,3’,3’−テトラ
メチル−4,5,4’,5’−ジベンゾインドジカーボシ
アニンアイオダイド(日本感光色素(株)製NK−32
51)480mgを溶解し、温湿度制御機能付クリーン
ルームの中で、スピンコート法により塗布、成膜して厚
み70nmの記録膜を形成した。上記記録膜の上にBa
lzers製スパッター装置CUBE LITEで金膜
を50nm成膜した。さらにその上に大日本インキ製保
護膜SD−1700をソニー製塗布機、紫外線硬化装置
で保護膜を50nm付与した。
【0021】上記光情報記録媒体に波長780nmの半
導体レーザーを照射し、線速1.4m/sec、記録周
波数0.5MHzで記録した。記録されたピットに半導
体レーザーからの光を照射し、再生信号のC/Nを測定
した。また市販のエラーディテクタによってビットエラ
ーレイト(以下、「BER」という)を測定し、この結
果を表4に示した。なお、記録パワーはデューティ50
において、二次高周波歪が最大となる値に設定し、再生
パワーは0.3mWで実施した。評価装置として、波長
780nm用ピックアップ部を製作し、パルステック工
業製DDU−1000のメカ基台部、電装部に組み込ん
だ記録再生評価機を用いた。
【0022】実施例2 ポリカーボネート樹脂に表1の基板2の配合率の染料を
添加したペレットを温風乾燥機で120℃、4時間以上
乾燥して水分を低減した。表面にスパイラル状プリグル
ーブが形成されているスタンパーを取り付けた名機製作
所製成形機M−35B−D−DM、型システム金型で成
形した。以下得られた媒体を実施例1と同様に評価し
た。
【0023】実施例3 ポリカーボネート樹脂に表1の基板2の配合率の染料を
添加したペレット、および貼り合わせ基板用に染料無添
加のペレットを、それぞれ温風乾燥機で120℃、4時
間以上乾燥して水分を低減した。表面に幅0.32μ
m、深さ100nm、ピッチ0.74μmのスパイラル
状プリグルーブが形成されているスタンパーを取り付け
た名機製作所製成形機M−35B−D−DM、型システ
ム金型で、着色ペレットから着色基板を、無添加ペレッ
トからミラー基板をそれぞれ成形した。成形条件は、樹
脂温度380℃、金型温度130℃、スプルー温度10
0℃、冷却時間10.0秒で光ディスク基板を成形し
た。
【0024】次にトリメチル系シアニン色素NK−42
85(日本感光色素研究所製)とNK−4270とを2
5:75の重量比で混合し、この混合物を2,2,3,3
−テトラフルオロ−1−プロパノール(東京化成社製、
TFP)に3重量%になるように溶解し、その溶液を着
色基板の表面にスピンコート法で塗布し、膜厚110n
mの感光色素からなる記録膜を形成した。この記録膜の
上に基板のφ44mmからφ117mmの領域の全面に
スパッタリング法により膜厚80nmのAu膜を形成
し、反射膜を形成した。またこの反射膜の上に紫外線硬
化樹脂SD−1700(大日本インキ化学工業社製)を
スピンコートし、その塗膜に紫外線を照射して硬化させ
た。この記録膜、金反射膜と保護膜が付与された着色基
板とそれら膜が付与されていない無着色基板を紫外線硬
化型DVD貼り合せ装置にて2枚貼り合せた。貼り合せ
装置は松下電器産業製FA−YG23によりUV硬化型
接着剤DVD−003(日本火薬製)を用いて標準条件
で貼り合せた。
【0025】上記光情報記録媒体に波長650nmの半
導体レーザーを照射し、線速3.5m/sec、記録周
波数0.5MHzで記録した。記録されたピットに半導
体レーザーからの光を照射し、再生信号のC/Nを測定
した。また市販のエラーディテクタによってビットエラ
ーレシオを測定し、この結果を表4に示した。なお、記
録パワーはデューティ50において、二次高周波歪が最
大となる値に設定し、再生パワーは0.3mWで実施し
た。評価装置として、NA(開口数)=0.6、波長6
50nm用ピックアップ部を製作し、パルステック工業
製DDU−1000のメカ基台部、電装部に組み込んだ
記録再生評価機を用いた。
【0026】比較例1 ポリカーボネート樹脂に染料を表1の基板3の配合率で
添加したペレットを温風乾燥機で120℃、4時間以上
乾燥して水分を低減した。表面にスパイラル状プリグル
ーブが形成されているスタンパーを取り付けた名機製作
所製成形機M−35B−D−DM、型システム金型で成
形した。以下得られた基板を実施例1と同様に評価し
た。
【0027】比較例2 ポリカーボネート樹脂に染料を表1の基板3の配合率で
添加したペレット、および貼り合わせ基板用に染料無添
加のペレットを、それぞれ温風乾燥機で120℃、4時
間以上乾燥して水分を低減した。表面に幅0.32μ
m、深さ100nm、ピッチ0.74μmのスパイラル
状プリグルーブが形成されているスタンパーを取り付け
た名機製作所製成形機M−35B−D−DM、型システ
ム金型で、着色ペレットから着色基板を、無添加ペレッ
トからミラー基板を成形した。成形条件は、樹脂温度3
80℃、金型温度130℃、スプルー温度70℃、冷却
時間10.0秒で光ディスク基板を成形した。以下得ら
れた基板を実施例3と同様に評価した。
【0028】比較例3 ポリカーボネート樹脂に染料を添加しない従来の透明な
ペレットを温風乾燥機で120℃、4時間以上乾燥して
水分を低減した。表面にスパイラル状プリグルーブが形
成されているスタンパーを取り付けた名機製作所製成形
機M−35B−D−DM、型システム金型で成形した。
以下得られた基板を実施例1と同様に評価した。
【0029】
【表3】
【0030】信頼性試験 着色系の基板を使った追記型光情報記録媒体の耐光性の
比較実験を以下に説明する。スーパーキセノンウェザー
メーターSX2−75(スガ試験機(株)製)により8
5℃、160W、明4時間、暗1時間、3サイクルで加
速試験を行った。初期状態とあわせて、加速試験後のC
/N、BERの各実施例の値を表4に示す。着色系基板
により外部光が遮蔽され記録膜色素の劣化が抑制されC
/NおよびBERの低下が抑えられていることが分か
る。
【0031】
【表4】
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、従来考え及ばなかった
黒色系等の着色ディスク基板を容易に提供することが出
来、かかる基板を用いた光記録媒体とすることにより基
板側から記録膜色素に到達する光を遮断し、色素の分解
劣化を防止する事が出来る。したがって再生信号出力低
下を防止し、ディスク記録情報の信頼性、安定性が向上
する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤を配合したポリカーボネートより
    なり、780nm近傍の波長の光線透過率が80%以上
    でかつ400〜600nmの波長の光線透過率が5%以
    下である光ディスク基板。
  2. 【請求項2】 着色剤を配合したポリカーボネートより
    なり、650nm近傍の波長の光線透過率が80%以上
    でかつ400〜600nmの波長の光線透過率が5%以
    下である光ディスク基板。
  3. 【請求項3】 着色剤を配合したポリカーボネートより
    なり、650nm近傍の波長の光線透過率が80%以上
    で、780nm近傍の波長の光線透過率が80%以上で
    かつ400〜600nmの波長の光線透過率が5%以下
    である光ディスク基板。
  4. 【請求項4】 着色剤を配合したポリカーボネートより
    なり、780nm近傍の波長の光線透過率が80%以上
    でかつ400〜600nmの波長の光線透過率が5%以
    下である光ディスク基板を用いた追記型光情報記録媒
    体。
  5. 【請求項5】 着色剤を配合したポリカーボネートより
    なり、650nm近傍の波長の光線透過率が80%以上
    でかつ400〜600nmの波長の光線透過率が5%以
    下である光ディスク基板を用いた追記型光情報記録媒
    体。
  6. 【請求項6】 着色剤を配合したポリカーボネートより
    なり、650nm近傍の波長の光線透過率が80%以上
    で、780nm近傍の波長の光線透過率が80%以上で
    かつ400〜600nmの波長の光線透過率が5%以下
    である光ディスク基板を用いた追記型光情報記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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