JP4328446B2 - 追記型光情報記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、追記型光情報記録媒体、特にヒートモードによる追記型光情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザー光の照射により情報の記録・再生をおこなう光ディスクとしては、デジタルオーディオディスク(いわゆるコンパクトディスクCD)、光学式ビデオディスク(いわゆるレーザーディスク)、各種追記型ディスク、光磁気ディスク、相変化ディスク、等が実用化されている。このうち、追記型光ディスクは、ユーザによって一度だけ任意情報の書き込みが行えるR(Recordable)型の光ディスクである。
透明基板上に、レーザー光の照射によって不可逆的に光学特性が変化し、凹凸形状が形成される追記型の記録層が形成されて構成される。この記録層としては、例えばレーザー光の照射による加熱で分解し、その光学定数が変化すると共に、体積変化によって基板の変形を生じさせるシアニン系、フタロシアニン系、アゾ系等の有機色素が用いられる。
【0003】
このような情報記録に使用される樹脂基板としては、優れた透明性が要求されるため、優れた透明性を有するポリカーボネートが使用されている。また、光ディスク基板は、透明性が要求されるために、着色することは殆んど行なわれず、着色するとしても単色以外考えられなかった。
追記型光情報記録媒体の記録原理は、例えば照射された色素部分の複素屈折率が変化して反射率変化となって記録マークが読み取られる。またレーザー光線の熱エネルギーを色素が吸収し、同時に基板材料のポリカーボネートに凹みをつくり、その光路差が信号となる。しかし再生信号の大部分は前者からの寄与による。
【0004】
追記型光情報記録媒体は当初主に室内でそれなりに丁重に扱われると考えられていたが、普及も進み、例えば音楽ソースを記録して車の中でも使われるようになってきた。そのような使い方においては媒体が太陽の直射日光に長時間曝されることも予想される。追記型光情報記録媒体は通常のCD、DVD−ROMと同様にケースから出されてディスクがむき出しで使用されるので高い耐光性が要求される。
例えばディスク用近赤外域のシアニン色素はメチン鎖が長く、外因により分解を受けやすくなるという性質を持っている。シアニン色素の劣化(分解)メカニズムは、色素に光が当たって励起され、その励起エネルギーを近くの酸素に与えて一重項酸素に変え、一重項酸素が色素のメチン部を攻撃して破壊し、色素の分解が起こるといわれている。
【0005】
記録された追記型光情報記録媒体の色素が光により分解が進むと、記録部分の屈折率が未記録部分の屈折率に近づき、記録部分と未記録部分の屈折率の差がなくなるため読み出し信号出力が小さくなる。極端に分解が進むと記録部、未記録部の屈折率差がなくなり、ディスクに記録された情報が消去されてしまう。
そこで外部自然光に曝される場合に記録膜色素の分解が極力進行しないことが要求されるようになってきた。記録膜色素の片面は反射膜で覆われ外部光から遮蔽されているが、もう一方の片面はポリカーボネート基板から光が透過し記録膜色素に到達するので、この透過光を遮蔽する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、信号の記録および/または読み出しに用いられるレーザー光線は透過し、それ以外の記録膜に有害な透過光を遮断することにより、記録膜の分解が抑制され耐光性が改善された追記型光情報記録媒体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、前記本発明の目的は、下記(1)〜(2)の発明によって達成される。
(1)基板の上に、記録膜、反射膜、保護膜がこの順に形成され、
記録膜は、1,1’−ジブチル−3,3,3’,3’−テトラメチル−4,5,4’,5’−ジベンゾインドジカーボシアニンアイオダイドを含有し、
基板は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対してベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を0.05〜10重量部含有し、400nm以下の領域の波長の光透過率が2%以下である、追記型光情報記録媒体。
(2)反射膜は、アルミニウム、金あるいはこれらを含む合金からなる上記(1)記載の記録媒体。
【0008】
以下本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の基板は、紫外線吸収剤を含有した芳香族ポリカーボネートより形成される。基板中の紫外線吸収剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部当り、0.05〜10重量部であり、好ましくは、0.1〜5重量部である。
紫外線吸収剤は芳香族ポリカーボネート樹脂中に均一に分散されていることが好ましく、その均一分散性の尺度としては、基板中における紫外線吸収剤の濃度の変動率で表わして、その変動率が5%以下、好ましくは4%以下である。この変動率は、基板を1cm間隔で切断して、1cm×1cmの小片に分割し、各小片中の紫外線吸収剤の含有量を分析することにより決定される。この含有量の全小片の平均値に対して、いずれの小片も±5%の範囲、好ましくは±4%の範囲であることが望ましい。
【0009】
本発明の基板の調製のために、芳香族ポリカーボネート樹脂に紫外線吸収剤を配合する場合、前述のように均一に分散させることが要望されるが、さらに紫外線吸収剤の配合により、基板中に多量の異物が混入しないように配慮すべきである。例えば、紫外線吸収剤それ自体に大きな粒子が存在しないように注意したり、また紫外線吸収剤を配合し混練する際、可及的に均一に分散するような手段を採用し、凝集塊などが発生しないように注意しなければならない。
追記型光情報記録媒体に情報を誤りなく記録再生するためには、基板内の異物の数を極力抑えることが好ましい。特にCD−RはCD−ROM、CD−AUDIOに比べて混入異物に対する要求が厳しい。かくして、本発明の基板に含まれる0.5μm以上の異物の数としては1.5×105ケ/g以下が好ましく、0.5×105ケ/g以下が特に好ましい。
【0010】
本発明で使用する芳香族ポリカーボネート樹脂は、2価フエノールとカーボーネート前駆体とを界面重合法、溶液重合法または溶融重合法で反応せしめて製造されるものであることが出来、既に多くのポリマーが知られている。2価フエノールの代表的な例をあげると2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパン[ビスフエノールA]、1,1−ビス(4−ヒドロキシフエニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフエニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロムフエニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフエニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフエニル)スルホン等があげられる。好ましい2価フエノールはビス(4−ヒドロキシフエニル)アルカン系、特にビスフエノールAを主原料とするものである。またカーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、カルボニルエステルまたはハロホルメート等があげられ、具体的にはホスゲン、ジフエニルカーボネート、2価フエノールのジハロホルメートおよびこれらの混合物である。ポリカーボネートを製造するに当たり、前記2価フエノールを単独でまたは2種以上を使用することができる。また、得られたポリカーボネートを2種以上混合して使用してもよい。ポリカーボネートの粘度平均分子量は、一般に10000〜50000、好ましくは13000〜30000である。かかるポリカーボネートを製造するに際し、適当な分子量調節剤、加工性改善のための分岐剤、反応を促進するための触媒等必要に応じて使用することができる。
【0011】
使用する紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤である。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤はポリカーボネートに配合して成形する場合、一般的に加工性に優れている。具体的には、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤にはケミソーブ79(ケミプロ化成)、チヌピン234(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)、アデカスタブLA31(旭電化工業)、チヌピン1577、(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)等がある。これら紫外線吸収剤はCUTOFF波長が400nm近傍にあり、立ち上がりが急峻で、どの紫外線吸収剤においても同様な遮蔽効果がある。400nm以下領域の波長に対して光透過率が2%以下、好ましくは1%以下に抑えるためには紫外線吸収剤の配合率は0.05重量%から10重量%の範囲にあることが好ましい。配合率が変化してもこれら配合範囲ではCUTOFF波長がわずかに変動するのみで透過率、吸収率についてはほとんど変化しないので本来の目的は達成される。
【0012】
紫外線吸収剤は粉末形状の場合が多く、ポリカーボネートに配合するには、任意の方法が採用される。通常、粉粒またはペレット状のポリカーボネートに所定量の紫外線吸収剤を配合し、押出機を用いてペレットとする。この際、高濃度の紫外線吸収剤を配合してマスターペレットとなし、しかる後、無配合ポリカーボネートペレットと混合することもできる。
【0013】
紫外線吸収剤を配合したディスク基板を製造するには、上記の紫外線吸収剤を配合したポリカーボネートペレットを、または高濃度に紫外線吸収剤を配合したポリカーボネートペレットと紫外線吸収剤を配合していないポリカーボネートペレットとの混合物を使用して常法に従って成形すればよい。
本発明のディスク基板にはブルーイング剤を含有させることもできる。ブルーイング剤としては公知のブルーイング剤が使用でき、例えばバイエル社製マクロレックスバイオレットやテラゾールブルーRLS等が挙げられ、その濃度は通常0.1〜3ppm、好ましくは0.3〜1.2ppmである。
【0014】
次に上記基板を使った追記型光情報記録媒体について説明する。
これらの基板は射出成形などの手段によって成形することができ、透光性基板表面にスパイラル状のプリグルーブが形成してある。その上に、記録膜、反射膜、保護膜がこの順に形成されている。
記録膜の材料としては、光吸収性の有機色素が好ましい。光吸収性の有機色素としては具体的には、例えばシアニン色素の1,1’−ジブチル−3,3,3’,3’−テトラメチル−4,5,4’,5’−ジベンゾインドジカーボシアニンアイオタイドが挙げられる。
【0015】
記録膜には他の色素、樹脂、さらには液ゴムなどを含んでいてもよい。
記録膜は、上述の色素および任意の添加剤を有機溶剤(たとえば、アルコール、アセチルアセトン、メチルセロソルブ、トルエンなど)により溶解したものを、プリグルーブが形成された基板、あるいは基板の上にコーティングした他の層の上にこれを被覆する。なお、記録膜としては、複数層によりこれを構成してもよい。
この場合の被覆方法としては、蒸着法、LB法、スピンコート法などがあげられるが、スピンコート法においては、記録膜の濃度、粘度、溶剤の乾燥速度を調整することにより膜厚を制御することができるので、スピンコート法が好ましい。
【0016】
反射膜は、たとえばアルミニウム、金あるいはこれらを含む合金などの金属膜が好ましい。望ましくは、0.2〜3.8重量%のSi、Mn、Mg、Fe、Cu、Cr、Zn、Tb、Gd、Sm、La、Tm、Ce、ZrおよびGeの少なくとも1種を含む不純物を含むか、あるいはその厚さは金属種によっても異なるが50nm前後が好ましい。
反射膜を保護するためには保護膜を形成することが好ましい。この保護膜は、耐衝撃性に優れた合成樹脂によってこれを形成することが好ましく、たとえば紫外線硬化樹脂をスピンコート法により塗布し、紫外線を照射して硬化させることによりこれを形成する。
【0017】
さらに最近、基板厚みがCDタイプの半分の基板を貼り合わせるDVDタイプの高密度追記型光ディスク基板(DVD−R)が出現しているが、これは上記同様な方法により作成された記録膜が付加された基板と記録膜が付加されていない基板を接着剤樹脂により2枚貼り合わせることで対応できる。
【0018】
【実施例】
以下に紫外線吸収型光ディスク基板を用いた追記型光情報記録媒体の実施例について述べる。
1.基板製作
粘度平均分子量15200のビスフェノールAから得られたポリカーボネート粉体(帝人化成製、パンライト(登録商標) AD5503;以下ポリカーボネートとしてはこれを用いた)に、紫外線吸収剤5倍量(最終濃度に対して)濃度のマスターペレット( AD5503 に紫外線吸収剤を添加したもの)を添加混合した後、押出機を使用し、270℃でペレット化し表1記載の濃度の紫外線吸収剤を含有するペレットを得た。得られたペレットから3オンスの押出成形機によりシリンダー温度340℃、金型温度80℃で厚み1.0mmの基板を成形した。それぞれの分光透過率の測定結果は表2に示した。
光透過率は日立分光光度計U−2000を使用して基板の光透過率を測定した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
実施例1
帝人化成製ポリカーボネート樹脂パンライト(登録商標)AD−5503に表1の基板1の配合率の紫外線吸収剤をマスターペレット法で添加したペレットを温風乾燥機で120℃、4時間以上乾燥して水分を低減した。表面にスパイラル状プリグルーブが形成されているスタンパーを取り付けた名機製作所製成形機M−35B−D−DM、型システム金型で成形した。
成形条件は、樹脂温度320℃、金型温度100℃、スプルー温度70℃、冷却時間7.0秒で光ディスク基板を成形した。プリグルーブの形状は幅0.5μm、深さ250nm、ピッチ1.6μmであり、基板の形状は厚さ1.2mm、外形120mmおよび内径15mmである。
【0022】
次に、ジアセトンアルコール10ミリリットルに、1,1’−ジブチル−3,3,3’,3’−テトラメチル−4,5,4’,5’−ジベンゾインドジカーボシアニンアイオダイド(日本感光色素(株)製NK−3251)480mgを溶解し、温湿度制御機能付クリーンルームの中で、スピンコート法により塗布、成膜して厚み70nmの記録膜を形成した。
上記記録膜の上にBalzers製スパッター装置CUBE LITEで金膜を50nm成膜した。さらにその上に大日本インキ製保護膜SD−1700をソニー製塗布機、紫外線硬化装置で保護膜を50nm付与した。
【0023】
上記光情報記録媒体に波長780nmの半導体レーザーを照射し、線速1.4m/sec、記録周波数0.5MHzで記録した。記録されたピットに半導体レーザーからの光を照射し、再生信号のC/Nを測定した。また市販のエラーディテクタによってビットエラーレイト(以下、「BER」という)を測定し、この結果を表4に示した。なお、記録パワーはデューティ50において、二次高周波歪が最大となる値に設定し、再生パワーは0.3mWで実施した。評価装置として、波長780nm用ピックアップ部を製作し、パルステック工業製DDU−1000のメカ基台部、電装部に組み込んだ記録再生評価機を用いた。
【0024】
実施例2
ポリカーボネートAD−5503に表1の基板2の配合率の紫外線吸収剤を添加したペレットを温風乾燥機で120℃、4時間以上乾燥して水分を低減した。表面にスパイラル状プリグルーブが形成されているスタンパーを取り付けた名機製作所製成形機M−35B−D−DM、型システム金型で成形した。
以下得られた基板を実施例1と同様に評価した。
【0025】
実施例3
ポリカーボネート樹脂AD−5503に表1の基板3の配合率の紫外線吸収剤を添加したペレットを温風乾燥機で120℃、4時間以上乾燥して水分を低減した。表面にスパイラル状プリグルーブが形成されているスタンパーを取り付けた名機製作所製成形機M−35B−D−DM、型システム金型で成形した。
以下得られた基板を実施例1と同様に評価した。
【0026】
参考例
ポリカーボネート樹脂AD−5503に表1の基板4の配合率の紫外線吸収剤を添加したペレット、および貼り合わせ基板用に染料無添加のペレットを、それぞれ温風乾燥機で120℃、4時間以上乾燥して水分を低減した。表面に幅0.32μm、深さ100nm、ピッチ0.74μmのスパイラル状プリグルーブが形成されているスタンパーを取り付けた名機製作所製成形機M−35B−D−DM、型システム金型で、紫外線吸収剤配合ペレットから紫外線吸収剤配合基板を、無添加ペレットからミラー基板をそれぞれ成形した。
【0027】
成形条件は、樹脂温度380℃、金型温度130℃、スプルー温度100℃、冷却時間10.0秒で光ディスク基板を成形した。
次にトリメチル系シアニン色素NK−4285(日本感光色素研究所製)とNK−4270とを25:75の重量比で混合し、この混合物を2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール(東京化成社製、TFP)に3重量%になるように溶解し、その溶液を着色基板の表面にスピンコート法で塗布し、膜厚110nmの感光色素からなる記録膜を形成した。
【0028】
この記録膜の上に基板のφ44mmからφ117mmの領域の全面にスパッタリング法により膜厚80nmのAu膜を形成し、反射膜を形成した。またこの反射膜の上に紫外線硬化樹脂SD−1700(大日本インキ化学工業社製)をスピンコートし、その塗膜に紫外線を照射して硬化させた。この記録膜、金反射膜と保護膜が付与されたUV吸収剤入り基板とそれら膜が付与されていない透明基板を紫外線硬化型DVD貼り合せ装置にて2枚貼り合せた。貼り合せ装置は松下電器産業製FA−YG23によりUV硬化型接着剤DVD−003(日本火薬製)を用いて標準条件で貼り合せた。
【0029】
上記光情報記録媒体に波長650nmの半導体レーザーを照射し、線速3.5m/sec、記録周波数0.5MHzで記録した。記録されたピットに半導体レーザーからの光を照射し、再生信号のC/Nを測定した。また市販のエラーディテクタによってビットエラーレシオを測定し、この結果を表4に示した。なお、記録パワーはデューティ50において、二次高周波歪が最大となる値に設定し、再生パワーは0.3mWで実施した。評価装置として、NA(開口数)=0.6、波長650nm用ピックアップ部を製作し、パルステック工業製DDU−1000のメカ基台部、電装部に組み込んだ記録再生評価機を用いた。
【0030】
実施例4
ポリカーボネート樹脂AD−5503に表1の基板2の配合率の紫外線吸収剤を添加したペレットを温風乾燥機で120℃、4時間以上乾燥して水分を低減した。表面にスパイラル状プリグルーブが形成されているスタンパーを取り付けた名機製作所製成形機M−35B−D−DM、型システム金型で成形した。
以下得られた基板を実施例1と同様に評価した。
【0031】
比較例1
ポリカーボネート樹脂AD−5503に紫外線吸収剤無添加ペレットを温風乾燥機で120℃、4時間以上乾燥して水分を低減した。表面にスパイラル状プリグルーブが形成されているスタンパーを取り付けた名機製作所製成形機M−35B−D−DM、型システム金型で成形した。
以下得られた基板を実施例1と同様に評価した。
【0032】
比較例2
ポリカーボネート樹脂AD−5503に紫外線吸収剤無添加ペレットを温風乾燥機で120℃、4時間以上乾燥して水分を低減した。表面にスパイラル状プリグルーブが形成されているスタンパーを取り付けた名機製作所製成形機M−35B−D−DM、型システム金型で成形した。
以下得られた基板を実施例1と同様に評価した。
【0033】
【表3】
【0034】
紫外線吸収剤入り基板と無添加透明基板とを使った追記型光情報記録媒体の耐光性の比較実験を以下に説明する。
スーパーキセノンウェザーメーターSX2−75(スガ試験機(株)製)により85℃、160W、明4時間、暗1時間、3サイクルで加速試験を行った。初期状態とあわせて、加速試験後のC/N、BERの各実施例の値を表4に示す。紫外線吸収剤入り基板により外部光が遮蔽され記録膜色素の劣化が抑制されC/N、BERの低下が抑えられていることが分かる。
【0035】
【表4】
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、記録膜に有害な紫外線を吸収遮断するディスク基板を容易に提供することが出来、かかる基板を用いた光記録媒体とすることにより基板側から記録膜色素に到達する紫外光を遮断し、記録膜色素の分解劣化を防止する事ができる。かくして再生信号出力低下を防止し、ディスク記録情報の信頼性、安定性が向上した追記型光情報記録媒体を提供することが出来る。
Claims (2)
- 基板の上に、記録膜、反射膜、保護膜がこの順に形成され、
記録膜は、1,1’−ジブチル−3,3,3’,3’−テトラメチル−4,5,4’,5’−ジベンゾインドジカーボシアニンアイオダイドを含有し、
基板は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対してベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を0.05〜10重量部含有し、400nm以下の領域の波長の光透過率が2%以下である、
追記型光情報記録媒体。 - 反射膜は、アルミニウム、金あるいはこれらを含む合金からなる請求項1記載の記録媒体。
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