JP2001311097A - 前処理剤組成物及びそれを用いた塗装方法及び接着方法 - Google Patents

前処理剤組成物及びそれを用いた塗装方法及び接着方法

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JP2001311097A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明は、(i)アルコールを含有する
有機溶剤 及び(ii)下式(A)で表される化合物 式(A) R1NH−(R2O−)n−H (式中、R1は水素または炭素数1〜10のアルキル
基,フェニル基,炭素数1〜10のヒドロキシアルキル
基を表し、R2は炭素数2〜8のアルキレン基を表す。
nは1〜10の整数を表す。)からなることを特徴とす
る前処理剤組成物、それを用いた塗装方法、接着方法。 【効果】 本発明の前処理剤組成物を用いて、ポリオレ
フィン等からなる成形品の表面をワイピング洗浄等の前
処理を行うことにより、プライマーとの付着性を改善す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗装用あるいは接
着用の前処理剤組成物に関し、さらに詳しくはポリオレ
フィン成型品に他の素材を塗装、接着する場合に用いら
れるポリオレフィン成型品の表面を洗浄する前処理剤組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリプロピレンなどのポリオレフ
ィンからなるポリオレフィン成型品の表面に塗装を施し
たり、他の樹脂層を形設したりして、その付加価値を高
めることが行われている。しかし、一般にポリオレフィ
ンは極性に乏しく、一般の塗料や接着剤との付着性が悪
い。そのため、従来から、予めポリオレフィン成型品の
表面をプライマーで処理して該表面への塗料、接着剤の
付着性及び密着性を改善することが行われてきた。
【0003】本発明者らは、先に、プロピレン・エチレ
ン共重合体に無水マレイン酸をグラフト共重合させてな
るグラフト共重合体をプライマーとして用いると、被塗
装物及び塗料、接着剤に良好な密着性を得ることができ
ることを見いだし、これを提案した(特公昭59−42
693号公報、同62−21027号公報)。
【0004】さらに本発明者らは、スチレン・共役ジエ
ン・スチレンブロック共重合体の水素添加物に水酸基を
有する変性単量体をグラフト共重合させてなるグラフト
変性共重合体が、プライマーとして有用であることを見
いだし、これを提案した(特開平2−110168号公
報)。
【0005】しかし、前記グラフト共重合体を含めた従
来のプライマーは、基材との付着性が良好なプライマー
塗膜を得るためには、いずれもプライマー塗膜を形成す
る被塗装物の表面を1,1,1−トリクロルエタン等の
塩素系有機溶媒で蒸気洗浄することが必要であり、製造
及び使用時の作業環境を悪化させ、また、使用する塩素
系有機溶媒は、オゾン層破壊の原因になるという問題が
あった。
【0006】そこで本発明者らは、1,1,1−トリク
ロルエタン蒸気洗浄の代わりに、アルコール洗浄、酸洗
浄、アルカリ洗浄、湯洗等の前処理を行った際に使用で
きるプライマーとして、特定のポリプロピレンを原料と
した無水マレイン酸変性塩素化ポリプロピレンを原料と
したプライマーを提案した(特開平5−112751号
公報)。このプライマーは被塗装物と良好な付着性を有
していたが、被塗装物が、たとえば、ホモポリプロピレ
ン、ブロー成形ポリプロピレンあるいは被塗装物が架橋
している場合には、必ずしも充分は付着性を有さない場
合があった。
【0007】さらに、プライマーに含有される塩素化合
物は、リサイクルの際にも作業環境を阻害することが懸
念されており、従来使用していた非塩素系のプライマー
を使用し、かつ十分な密着性、接着性を有する塗装プロ
セスが望まれていた。
【0008】
【問題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、以下の組成を有する前処理剤組成物及び
それを用いた塗装、接着方法を提供するものである。 (1)(i)アルコールを含有する有機溶剤 及び(i
i)下式(A)で表される化合物からなることを特徴と
する前処理剤組成物: 式(A) R1NH−(R2O−)n−H (式中、R1は水素または炭素数1〜10のアルキル
基,フェニル基,炭素数1〜10のヒドロキシアルキル
基を表し、R2は炭素数2〜8のアルキレン基を表す。
nは1〜10の整数を表す。) (2)(i)アルコールを含有する有機溶剤100重量
部に対して、(ii)式(A)で表される化合物が0.0
1〜5重量部の量で存在することを特徴とする前記
(1)に記載の前処理剤組成物。 (3)前記(1)ないし(2)のいずれかに記載の前処
理剤組成物で基材の表面を洗浄した後、プライマーを塗
装し、さらに上塗り塗料を塗装することを特徴とする基
材の塗装方法。 (4)基材表面の洗浄を、ワイピングにより行なうこと
を特徴とする前記(3)に記載の塗装方法。 (5)前記(1)ないし(2)のいずれかに記載の前処
理剤組成物で基材の表面を洗浄した後、プライマーを塗
装し、さらに接着剤を塗布し、他の基材と接着する接着
方法。 (6)基材表面の洗浄を、ワイピングにより行なうこと
を特徴とする前記(5)に記載の接着方法。
【0009】
【発明の具体的説明】以下本発明をさらに具体的説明す
る。アルコールを含有する有機溶剤
【0010】本発明の前処理剤組成物中に用いられる有
機溶剤は、アルコールを含有する。アルコールとして
は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコー
ル、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセ
リン等の飽和アルコール、アリルアルコール、クロトニ
ルアルコール等の不飽和アルコール、フェノール、ナフ
トール等の芳香族アルコールを挙げることができる。
【0011】また、本発明の有機溶剤はアルコールのみ
でもよいが、アルコール以外の有機溶剤を含んでいても
良い。アルコール以外の有機溶剤としては、ペンタン、
イソペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、イ
ソヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、オクタ
ン、イソオクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデ
カン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン等の脂
肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン
等の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノン等のケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、セルソルブ
アセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、3−メトキシブチルアセテート、プロピレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステ
ル、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセル
ソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブ
チルカルビトール等のエーテル、ジメチルフォルムアミ
ド、テトラヒドロフラン、テレピン油、N−メチルピロ
リドン等を挙げることができる。
【0012】有機溶剤中のアルコールの含量は、5重量
%以上100重量%以下、好ましくは5重量%以上50
重量%以下、特に好ましくは10重量%以上30重量%
以下であることが望ましい。
【0013】本発明の前処理剤は、(i)アルコールを
含有する有機溶剤と、下式(A)で表される化合物とで
構成される。 式(A) R1NH−(R2O−)n−H (式中、R1は水素または炭素数1〜10のアルキル
基,フェニル基,炭素数1〜10のヒドロキシアルキル
基を表し、R2は炭素数2〜8のアルキレン基を表す。
nは1〜10の整数を表す。)
【0014】ここで、炭素数1〜10のアルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等を挙げる
ことができる。
【0015】炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基と
しては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル
基、2−ヒドロキシプロピル等を挙げることができる。
炭素数2〜8のアルキレン基としては、
【0016】
【化1】
【0017】等を挙げることができる。式(A)で表わされる化合物 上記式(A)で表される化合物としては、具体的には、
2−(2−アミノエトキシ)エタノール、エタノールア
ミン、ジエタノールアミン等を挙げることができ、特に
は、2−(2−アミノエトキシ)エタノールが好まし
い。
【0018】本発明における前処理剤組成物中の式
(A)で表される化合物の割合は、有機溶剤100重量
部に対して、0.01〜5重量部の範囲にあることが好
ましく、特には、0.5〜3重量部の範囲にあることが
好ましい。
【0019】被塗装物の塗装及び被接着物の接着は、前
処理剤組成物による洗浄の後、各種プライマーの塗布及
び上塗り塗料塗装あるいは接着剤塗工により行われる。
【0020】被塗装物及び被接着物としては、例えば、
高圧法ポリエチレン、中低圧法ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリー4−メチル−ペンテン−1、ポリー1―
ブテン、ポリスチレン、エチレン・プロピレン共重合
体、エチレン・ブテン共重合体、エチレン・オクテン共
重合体、プロピレン・ブテン共重合体、エチレン・プロ
ピレン・ターポリマー、エチレン・環状モノマー共重合
体等のポリオレフィンからなる成型品に好適に使用する
ことができる。また、本発明の前処理剤組成物は、ポリ
オレフィン以外にもポリエステル、ポリアミド、ポリカ
ーボネート等の各種成型品、さらには鋼板等への適用も
可能である。また、本発明の前処理剤組成物が適用され
る成型品は、上記の各種重合体または樹脂が、射出成
形、圧縮成型、中空成型、押出成型、回転成型等の公知
の成型法のいずれの方法によって成型されたものであっ
ても良い。また、成型物が、発砲体、架橋物であっても
適用することができる。
【0021】本発明の前処理剤組成物は、ポリオレフィ
ンやその他の重合体からなる成型品の表面を前処理し、
その表面を洗浄等してプライマーの付着性を改善するた
めに有効である。
【0022】本発明の前処理剤組成物による被塗装物あ
るいは被接着物の洗浄方法は特に限定されず、通常行わ
れている、スプレー洗浄、ディッピング洗浄、ワイピン
グ洗浄等で行われるが、特には、被塗装物の表面を、本
前処理剤を持ってワイピングすることがプライマーとの
良好な付着性を発現するために、好ましい。
【0023】被塗装物の塗装は、前処理剤組成物による
洗浄の後、各種プライマーの塗布及び上塗り塗料塗装に
より行われる。また、被接着物の接着は、同様に前処理
剤の洗浄の後、各種プライマーの塗布及び接着剤塗工に
よって行われる。
【0024】使用されるプライマーは、被塗装物の種
類、上塗り塗料の種類により変わるものであり、特に限
定されることはないが、例えば以下に例示する樹脂を
水、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族
炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の
脂環族炭化水素等の適当な溶媒または分散媒に任意の割
合で溶解/分散させたものを例示できる。
【0025】(樹脂の種類) (1) オレフィン(共)重合体 オレフィン(共)重合体を構成するオレフィンとして
は、エチレン、炭素数3以上のα−オレフィンを挙げる
ことができる。好ましくは、エチレン・プロピレン共重
合体、プロピレン・1―ブテン共重合体、プロピレン・
ブテン・エチレン共重合体、エチレン・オクテン共重合
体等を例示できる。 (2) 極性モノマーがグラフトされたオレフィン
(共)重合体 オレフィン(共)重合体としては、(1)記載のものを
挙げることができる。極性モノマーとしては、極性モノ
マーとしては、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、ア
ミノ基含有エチレン性不飽和化合物、エポキシ基含有エ
チレン性不飽和化合物、不飽和カルボン酸及びその誘導
体、ビニルエステル化合物、塩化ビニル等を挙げること
ができるが、特には、水酸基含有エチレン性不飽和化合
物及び不飽和カルボン酸及びその誘導体が好ましい。
【0026】具体的には、水酸基含有エチレン性不飽和
化合物としては、たとえば、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシー3−フェノキシープロピル(メ
タ)アクリレート、3−クロロー2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレー
ト、テトラメチロールエタンモノ(メタ)アクリレー
ト、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−(6
−ヒドロキシヘキサノイルオキシ)エチルアクリレート
等の(メタ)アクリル酸エステル、10−ウンデセンー
1−オール、1−オクテンー3−オール、2−メタノー
ルノルボルネン、ヒドロキシスチレン、N−メチロール
アクリルアミド、2−(メタ)−アクロイルオキシエチ
ルアシッドフォスフェート、グリセリンモノアリルエー
テル、アリルアルコール、アリロキシエタノール、2−
ブテンー1,4−ジオール、グリセリンモノアルコール
等を挙げることができる。
【0027】アミノ基含有エチレン性不飽和化合物とし
ては、下式で示されるようなアミノ基または置換アミノ
基を少なくとも1種類有するビニル系単量体を挙げるこ
とができる。
【0028】
【化2】
【0029】(式中、 R1は水素原子、メチル基または
エチル基であり、 R2は、水素原子、炭素数1〜12、
好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜1
2、好ましくは6〜8のシクロアルキル基である。な
お、上記のアルキル基、シクロアルキル基は、さらに置
換基を有しても良い。)
【0030】このようなアミノ基含有エチレン性不飽和
化合物としては、たとえば、(メタ)アクリル酸アミノ
エチル、(メタ)アクリル酸プロピルアミノエチル、メ
タクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸
アミノプロピル、メタクリル酸フェニルアミノエチル、
メタクリル酸シクロヘキシルアミノエチル等のアクリル
酸またはメタクリル酸のアルキルエステル系誘導体類、
N−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビニルアミン
等のビニルアミン系誘導体類、アクリルアミン、メタク
リルアミン、N−メチルアクリルアミン、N,N−ジメ
チルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル
アクリルアミド等のアリルアミン系誘導体、アクリルア
ミド、N−メチルアクリルアミド等のアクリルアミド系
誘導体、p−アミノヘキシルコハク酸イミド、2−アミ
ノエチルコハク酸イミド等を挙げることができる。
【0031】エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物と
しては、1分子中に重合可能な不飽和結合基及びエポキ
シ基を少なくとも1個以上有するモノマーが用いられ
る。このようなエポキシ基含有エチレン性不飽和化合物
としては、たとえば、グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート、マレイン酸のモノ及びジグリシジ
ルエステル、フマル酸のモノ及びジグリシジルエステ
ル、クロトン酸のモノ及びジグリシジルエステル、テト
ラヒドロフタル酸のモノ及びジグリシジルエステル、イ
タコン酸のモノ及びジグリシジルエステル、ブテントリ
カルボン酸のモノ及びジグリシジルエステル、シトラコ
ン酸のモノ及びジグリシジルエステル、エンドーシスー
ビシクロ[2,2,1]ヘプトー5−エンー2,3−ジ
カルボン酸(ナジック酸TM)のモノ及びジグリシジルエ
ステル、エンドーシスービシクロ[2,2,1]ヘプト
−5−エンー2−メチルー2,3−ジカルボン酸(メチ
ルナジック酸TM)のモノ及びジグリシジルエステル等の
ジカルボン酸モノ及びアルキルジグリシジルエステル
(モノグリシジルエステルの場合のアルキル基の炭素数
1〜12)、p−スチレンカルボン酸のアルキルグリシ
ジルエステル、アリルグリシジルエーテル、2−メチル
アリルグリシジルエーテル、スチレンーp−グリシジル
エーテル、3,4−エポキシー1−ペンテン、3,4−
エポキシー3−メチルー1−ペンテン、5,6−エポキ
シー1−ヘキセン、ビニルシクロヘキセンモノオキシド
等を挙げることができる。
【0032】不飽和カルボン酸類としては、たとえば、
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テ
トラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロ
トン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン酸、
ビシクロ[2,2,1]ヘプトー2−エンー5,6―ジ
カルボン酸等の不飽和カルボン酸またはこれらの誘導体
(たとえば酸無水物、酸ハライド、アミド、イミド、エ
ステル等)を挙げることができる。
【0033】この誘導体としては、たとえば、塩化マレ
ニル、マレニルイミド、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビ
シクロ[2,2,1]ヘプトー2−エンー5,6―ジカ
ルボン酸無水物、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノ
メチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタ
コン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロ
フタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,1]ヘプトー2
−エンー5,6―ジカルボン酸ジメチル、ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
メタクリル酸アミノエチル及びメタクリル酸アミノプロ
ピル等を挙げることができる。
【0034】ビニルエステル化合物としては、たとえ
ば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニ
ル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビ
ニル、バーサティック酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ス
テアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニ
ル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル等を挙げることが
できる。 (3) ハロゲン化されたオレフィン(共)重合体 オレフィン共重合体としては、(1)記載のものを例示
することができる。
【0035】このオレフィン(共)重合体はさらに前述
の極性モノマーがグラフトされていても良い。ハロゲン
としては、フッ素、塩素、臭素等を例示できる。 (4) スチレン・共役ジエン・スチレントリブロック
共重合体またはその水添物 及びスチレン・共役ジエン共重合体またはその水添物 (5)前記極性モノマーがグラフトされたスチレン・共
役ジエン・スチレントリブロック共重合体またはその水
添物及びスチレン・共役ジエン共重合体またはその水添
物 (6)前記ハロゲン化されたスチレン・共役ジエン・ス
チレントリブロック共重合体またはその水添物及びスチ
レン・共役ジエン共重合体またはその水添物。これはさ
らに極性モノマーがグラフトされていても良い。
【0036】これらの中でも極性モノマーがグラフトさ
れたオレフィン(共)重合体またはスチレン・共役ジエ
ン・スチレントリブロック共重合体またはその水添物及
びスチレン・共役ジエン共重合体またはその水添物が好
ましい。
【0037】プライマーを塗布する方法としては、特に
制限はなく、バーコーター等の公知の塗布装置を用いて
もよく、また、単にスプレー塗布することによって行う
こともできる。
【0038】プライマーを塗布、乾燥後、表面にスプレ
ー塗装、刷毛塗り等の公知の方法により、上塗り塗料あ
るいは接着剤を塗布することができる。
【0039】上塗り塗料は、用途によって用いるものが
異なるが、例えば、アクリル樹脂塗料、ポリエステル樹
脂塗料、アクリル変性アルキッド樹脂塗料、エポキシ樹
脂塗料、ウレタン樹脂塗料またはメラミン樹脂塗料等が
用いられる。
【0040】塗料を塗布した後、ニクロム線、赤外線、
高周波などによって加熱する通常の方法に従って塗膜を
硬化させて、所望の塗膜を表面に有する成型品を得るこ
とができる。
【0041】接着剤も用途によって用いるものが異なる
が、例えば、ウレタン樹脂接着剤、アクリル樹脂接着
剤、エポキシ樹脂接着剤、シアノアクリレート系接着剤
等が用いられる。
【0042】接着剤を塗布した後、該被接着物に接着さ
せる基体を張り合わせ、加熱あるいは/及び加圧するこ
とで、所望の積層体を得ることができる。
【0043】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げ、本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれによって何ら限定され
るものではない。
【0044】また、以下において、塗膜の物性は下記の
方法に従って評価した。
【0045】[碁盤目試験]JIS K5400に記載
されている碁盤目試験の方法に準じて、碁盤目を付けた
試験片を作成し、セロテープ(ニチバン(株)製、商品
名)を試験片の碁盤目上に貼り付けた後、これを速やか
に90°の方向に引張って剥離させ、碁盤目100のう
ちで剥離されなかった碁盤目の数を数え、塗膜付着性の
指標とした。
【0046】[塗膜剥離強度]基材上に塗膜を調製し、
1cm幅にカッター刃で基材に刃が到達するまで切れ目
を入れ、端部を剥離させた後、その剥離した塗膜の端部
を50mm/分の速度で180°の方向に塗膜が剥離す
るまで引張って、剥離強度を測定した。
【0047】[接着強度(剥離強度)]基材上に被着体
を張り合わせ接着した後、剥離速度200mm/min
で180°剥離強度を常温で測定した。
【0048】[接着強度(引っ張り剪断強度)]基材上
同士の接着面積が2.5cm2になるように張り合わせ
接着した後、引っ張り強度を常温で測定した。
【0049】(前処理剤組成物の調製)シクロヘキサン
90gおよびイソプロピルアルコール10gからなる溶
剤に、2−(2−アミノエトキシ)エタノール1gを加
え、前処理剤組成物を調製した。
【0050】
【実施例1】上記前処理剤組成物を布に浸し、ブロー用
ポリプロピレングレード(B246ZT;(株)グラン
ドポリマー製)の角板の表面を3往復拭いた後、プライ
マーとしてユニストールP−401(三井化学(株)
製:酸変性ポリオレフィンのトルエン溶液プライマー)
を乾燥後の膜厚が5μmとなるようにスプレー塗布し
た。室温で5分間放置した後、上塗り塗料(R−278
(白);日本ビーケミカル社製2液ウレタン塗料)を、
乾燥後の膜厚が碁盤目評価用が30μm、剥離試験評価
用は100μmとなるようにスプレー塗布した。
【0051】塗布後、15分間放置した後、80℃で3
0分焼き付け、試料とした。これを用いて、碁盤目試験
及び剥離試験を行った。結果を表1に示した。
【0052】
【実施例2】基材にホモポリプロピレン(J700;
(株)グランドポリマー製)を用いる以外は、実施例1
と同じ条件で塗装を行った後、碁盤目試験、剥離試験を
行った。
【0053】結果を表1に示した。
【0054】
【比較例1】実施例1に使用した前処理剤の代わりに、
前処理剤から2−(2−アミノエトキシ)エタノールを
除去した処理剤を使用する以外は、実施例1と同じ方法
で塗装を行った後、碁盤目試験、剥離試験を行った。
【0055】結果を表1に示した。
【0056】
【比較例2】実施例2で使用した前処理剤の代わりに、
前処理剤から2−(2−アミノエトキシ)エタノールを
除去した処理剤を使用する以外は、実施例2と同じ方法
で塗装を行った後、碁盤目試験、剥離試験を行った。
【0057】結果を表1に示した。
【0058】
【比較例3】脱脂剤にイソプロピルアルコールを用い、
プライマーにユニストールQ−240(酸変性塩素化P
Pのトルエン溶液プライマー)を用いた他は、実施例1
と同じ条件で塗装を行った後、碁盤目試験、剥離試験を
行った。
【0059】結果を表1に示した。
【0060】
【表1】
【0061】
【実施例3】上記前処理剤組成物を布に浸し、ブロック
プロピレングレード(J640;(株)グランドポリマ
ー製)の角板(150×25mm)の表面を3往復拭い
た後、プライマーとしてユニストールP−802(三井
化学(株)製:酸変性ポリオレフィンのトルエン溶液プ
ライマー)を乾燥後の膜厚が2μmとなるようにスプレ
ー塗布した。室温で5分間放置した後、プライマー塗布
面にα―シアノアクリレート(アロンアルファ;東亜合
成(株)製)を塗布し直ちに塗布面同士を接着した。接
着24時間後引っ張り試験を行い、結果を表2に示し
た。
【0062】
【比較例4】実施例3に使用した前処理剤の代わりに、
前処理剤から2−(2−アミノエトキシ)エタノールを
除去した処理剤を使用する以外は、実施例3と同じ方法
で接着を行った後、引っ張り試験を行った。
【0063】結果を表2に示した。
【0064】
【表2】
【0065】
【実施例4】上記前処理剤組成物を布に浸し、基材ミラ
ストマー(9070B;三井化学製)の角板(150×
75mm)の表面を3往復拭いた後、プライマーとして
ユニストールP−802(三井化学(株)製:酸変性ポ
リオレフィンのトルエン溶液プライマー)を乾燥後の膜
厚が2μmとなるようにスプレー塗布した。60℃で5
分間乾燥した後、プライマー塗布面に水系ウレタン系接
着剤(ディスパーコールKA3100;住友バイエルウ
レタン(株)製)を塗布した。一方被着体として合成皮
革(軟質塩ビ)を選択した。軟質塩ビはアセトン拭きし
た後、前記水系ウレタン系接着剤を塗布した。基材、被
着体ともに60℃で5分乾燥したあと直ちに2.9MP
aで10秒間圧着した。接着24時間後巾25mmに切
り出し180°剥離試験を行い、結果を表3に示した。
【0066】
【比較例5】実施例4に使用した前処理剤の代わりに、
前処理剤から2−(2−アミノエトキシ)エタノールを
除去した処理剤を使用する以外は、実施例4と同じ方法
で接着を行った後、剥離試験を行った。
【0067】結果を表3に示した。
【0068】
【表3】
【0069】
【発明の効果】本発明の前処理剤組成物を用いて、ポリ
オレフィン等からなる成形品の表面をワイピング洗浄等
の前処理を行うことにより、プライマーとの付着性を改
善することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 7/32 C11D 7/32 7/60 7/60 Fターム(参考) 4D075 AC57 AE03 BB65X CA13 CA47 DA23 DB36 EA41 EB39 EC30 4H003 DA12 EB02 EB04 EB14 FA01 4J040 DF021 DF061 EC001 EF031 MA10 MA11 PA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)アルコールを含有する有機溶剤 及
    び(ii)下式(A)で表される化合物からなることを特
    徴とする前処理剤組成物: 式(A) R1NH−(R2O−)n−H (式中、R1は水素または炭素数1〜10のアルキル
    基,フェニル基,炭素数1〜10のヒドロキシアルキル
    基を表し、R2は炭素数2〜8のアルキレン基を表す。
    nは1〜10の整数を表す。)
  2. 【請求項2】(i)アルコールを含有する有機溶剤10
    0重量部に対して、(ii)式(A)で表される化合物が
    0.01〜5重量部の量で存在することを特徴とする請
    求項1に記載の前処理剤組成物。
  3. 【請求項3】請求項1ないし2のいずれかに記載の前処
    理剤組成物で基材の表面を洗浄した後、プライマーを塗
    装し、さらに上塗り塗料を塗装することを特徴とする基
    材の塗装方法。
  4. 【請求項4】基材表面の洗浄を、ワイピングにより行な
    うことを特徴とする請求項3に記載の塗装方法。
  5. 【請求項5】請求項1ないし2のいずれかに記載の前処
    理剤組成物で基材の表面を洗浄した後、プライマーを塗
    装し、さらに接着剤を塗布し、他の基材と接着する接着
    方法。
  6. 【請求項6】基材表面の洗浄を、ワイピングにより行な
    うことを特徴とする請求項5に記載の接着方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009542830A (ja) * 2006-07-07 2009-12-03 アルケマ フランス 熱可塑性エラストマーポリマーまたはpaで作られた基材上に塗布される接着アクティベータと、対応する表面処理法および接着方法
WO2017212823A1 (ja) * 2016-06-07 2017-12-14 横浜ゴム株式会社 洗浄剤組成物

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