JP2001310264A - ダイヤモンド刃物用台板 - Google Patents

ダイヤモンド刃物用台板

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JP2001310264A
JP2001310264A JP2000126171A JP2000126171A JP2001310264A JP 2001310264 A JP2001310264 A JP 2001310264A JP 2000126171 A JP2000126171 A JP 2000126171A JP 2000126171 A JP2000126171 A JP 2000126171A JP 2001310264 A JP2001310264 A JP 2001310264A
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JP
Japan
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base plate
nickel
tungsten
diamond
diamond cutter
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JP2000126171A
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English (en)
Inventor
Toru Fujikawa
徹 藤川
Shuji Kobayashi
修二 小林
Naoyoshi Akiyoshi
直義 秋吉
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Toho Kinzoku Co Ltd
Original Assignee
Toho Kinzoku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイヤモンド切断砥石等のダイヤモンド刃物
に用いられる台板であって、肉厚を薄くしても使用に耐
えるだけの剛性と延性を備えた台板を提供すること。 【解決手段】 タングステンとニッケルとを必須有効成
分として含有する燒結合金からなるダイヤモンド刃物用
台板であって、タングステンの含有量が80〜97重量
%、ニッケルの含有量が2〜10重量%であり、残部が
実質的に鉄及び/又はコバルトである燒結合金、又はタ
ングステンの含有量が88〜97重量%、ニッケルの含
有量が1.5〜8重量%であり、残部が実質的に銅であ
る燒結合金からなるダイヤモンド刃物用台板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイヤモンド切断
砥石等のダイヤモンド刃物に用いられる台板に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】木材、紙、磁気テープ、磁石等の切断に
ダイヤモンド(CBNを含む)を刃先としたダイヤモン
ド刃物が広く使用されている。従来のダイヤモンド切断
砥石は、合金工具鋼を焼き入れした薄肉円板(例えば外
径Φ150×内径Φ60で厚さ1mm)からなる台板の
外周部にダイヤモンドを電着、レジンボンド等の方法で
付着させたものが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種のダイヤモンド
刃物を用いる業界では、近年、加工歩留を向上させるた
め切断代の狭小化に対する要請が強くなっており、ダイ
ヤモンド切断砥石の場合も台板の厚みを薄くすることが
要求されるようになっているが、台板の厚みが0.5m
m程度になると、鋼では剛性が不足し、切断品の寸法の
バラツキが生じるという問題があるため、その要請に十
分応えることができなかった。
【0004】このため、工具鋼よりもはるかに剛性の高
い超硬合金を台板として使用することが試みられている
が、超硬合金は剛性が(台板としては不必要なほど)高
い反面、材質的に脆いので、使用中に破損する恐れがあ
り、高速回転で使用する工具としては危険であった。ま
た、超硬合金は硬度も高いため、加工コストが著しく高
くつくという問題点もあった。そこで本発明は、必要な
剛性を確保しながら、超硬合金の上記問題点を解決する
ことのできる台板を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次のような構成を採用した。すなわち、第
1の発明にかかるダイヤモンド刃物用台板は、タングス
テンとニッケルとを必須有効成分として含有する燒結合
金からなるダイヤモンド刃物用台板であって、タングス
テンの含有量が80〜97重量%、ニッケルの含有量が
2〜10重量%であり、残部が実質的に鉄及び/又はコ
バルトであることを特徴としている。
【0006】また、第2の発明にかかるダイヤモンド刃
物用台板は、タングステンとニッケルとを必須有効成分
として含有する燒結合金からなるダイヤモンド刃物用台
板であって、タングステンの含有量が88〜97重量
%、ニッケルの含有量が1.5〜8重量%であり、残部
が実質的に銅であることを特徴としている。
【0007】上記第1、第2の発明にかかるダイヤモン
ド刃物用台板は、いずれも超硬合金よりも剛性(ヤング
率で表される)は低いが、刃物用台板として必要な剛性
は十分に備えている。また、超硬合金よりも硬度が低い
ため、研削加工等が容易で、例えば安価なWA砥石を用
いて鋼並みの切り込みで研削することができる。さら
に、この台板は延性を備えているため、使用時に異物に
接触したり、セット不良や過大な切り込み等があった場
合に、変形が生じることがあってもバラバラに破壊して
飛散することがないため安全である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面に表された本発明の実
施の形態に基づいて、本発明をより具体的に説明する。
【0009】図1は本発明に係るダイヤモンド刃物用台
板の1例を表すもので、この台板1はダイヤモンド切断
砥石用台板であり、中央部に取り付け用の軸穴2が設け
られ、外周部は全周にわたって断面凸状の突起3を有す
る形状に形成され、この部分にダイヤモンドが付着させ
られる。
【0010】台板1の材質は、第1の発明では、タング
ステンと、ニッケルと、鉄及び/又はコバルトを必須成
分として含有する燒結合金である。この合金におけるタ
ングステンの含有量は80〜97%(重量比、以下同
じ)であり、85〜95%とするのがより好ましい。ま
た、第2の発明では、タングステンと、ニッケルと銅を
必須成分としている。この場合は、タングステンの含有
量は88〜97%であり、90〜95%とするのがより
好ましい。これらの燒結合金において、タングステンの
量が上記の範囲より多過ぎると延性と加工性が乏しくな
り、少な過ぎると剛性が低下するのでいずれも好ましく
ない。また、必須成分であるニッケルの量は、第1の発
明では2〜8%とするのが好ましく、3〜7%とするの
がより好ましい。また、第2の発明では1.5〜8%と
するのが好ましく3〜7%とするのがより好ましい。ニ
ッケルは燒結性を高める元素で、これが少な過ぎると燒
結性が低下し、多すぎると延性が低下する。これらタン
グステンとニッケル以外の合金成分は、第1の発明では
鉄及び/又はコバルトであり、第2の発明では銅であ
る。上記鉄及び/又はコバルトを含有する場合は、経済
的には安価な鉄の量が多い方が好ましい。
【0011】この台板1は公知の粉末冶金法によって容
易に製造することができる。すなわち、各成分の金属粉
末を所望の組成となるように配合し、混合した後、所定
の形状にプレス成形し、非酸化性雰囲気中で高温で燒結
する。得られた燒結体に研削等の加工を施すことにより
所望の台板が得られる。得られた台板の刃先部にダイヤ
モンド粒を付着させれば所望のダイヤモンド刃物が得ら
れる。なお、原料であるタングステンは、純タングステ
ンでもよく、いわゆるドープタングステンでもよい。
【0012】
【実施例1】W−4.4%Ni−2.2%Fe(wt
%)の組成となるように各金属粉末を秤量し、配合した
後アトライター中でアルコールを溶媒として3時間混合
した。混合後は造粒剤を加えてスプレードライヤーで造
粒した。得られた混合粉末を金型中でプレス成形した。
この時のプレス圧は1500kgf/cm2 であり、成
形体寸法は外径180mm、内径66mm、厚み3mm
の円盤状であった。
【0013】この成形体を水素炉中で加熱し、脱脂(造
粒剤の除去)と燒結を行った。燒結条件は1450℃×
1hrであった。燒結後は一旦冷却した後、さらに真空
中で1200℃×1hrの加熱を行って、外径150m
m、内径55mm、厚み2.4mmの半製品を得た。こ
の加熱により、合金中の水素が放出され、延性が向上す
ることがわかっている。つぎに、得られた半製品の両面
を研削加工し、厚さ0.5mmとするとともに、機械加
工により外径及び内径を加工して145mm(外径)×
60mm(内径)×0.5mmの円盤状台板とした。こ
の台板の外周部に電着又はレジンボンドによってダイヤ
モンド粒を付着させるか、又はCVDによって外周部に
ダイヤモンド層を形成した。
【0014】
【実施例2】組成をW−4.0%Ni−2.1%Fe−
0.5%Coとした以外は上記実施例1と同様にして同
寸法の台板を製造した。Coの添加により、降伏強度が
向上(64kgf/mm2 から67kgf/mm2 とな
った)した。一方、他の性質は変わらなかった。
【0015】
【実施例3】組成をW−7%Ni−3%Feとした以外
は上記実施例1と同様にして同寸法の台板を製造した。
【0016】
【実施例4】組成をW−2.1%Ni−0.9%Feと
した以外は上記実施例1と同様にして同寸法の台板を製
造した。
【0017】
【実施例5】組成をW−9.8%Ni−0.9%Feと
した以外は上記実施例1と同様にして同寸法の台板を製
造した。
【0018】
【実施例6】W−4.4%Ni−2.2%Feの組成と
なるようにそれぞれの金属粉末を秤量し配合した。これ
をアトライター中でアルコールを溶媒として3時間混合
した。混合後は造粒剤を加えスプレードライヤー中で造
粒した。得られた混合粉末を金型中でプレス成形した。
プレス圧は1500kgf/cm2 であり、成形体寸法
は外径100mm、厚み6mmの円盤状であった。この
成形体を水素炉中で加熱して脱脂と燒結を行った。燒結
条件は1450℃×1時間であった。得られた燒結体は
一旦冷却した後、真空中で1200℃で1時間加熱し、
外径125mm、厚み5mmとした。
【0019】つぎに、この燒結体を400〜600℃の
加工温度で、加工率50%で鍛造し、外径141mm、
厚さ3mmとした。この鍛造品を真空中で1050℃×
2hrで焼鈍した後、その両面を研削加工して厚さ0.
5mmとし、機械加工により125mm(外径)×50
mm(内径)×0.5mm(厚さ)の台板を得た。この
台板の外周部に電着、レジンボンド等にてダイヤモンド
粒を付着させるか、又は外周部にCVDにてダイヤモン
ド層を形成した。
【0020】
【実施例7】組成をW−1.8%Ni−1.2%Cuと
なるように各金属粉末を配合し、アルコールを溶媒とし
てアトライターで3時間混合した。混合粉末をスプレー
ドライで造粒し、金型中でプレス成形した。プレス圧は
1500kgf/cm2 、成形寸法は外径180mm、
内径66mmであった。この成形体を水素雰囲気中で1
400℃×1hrで燒結したのち、必要な機械加工を施
して台板とした。
【0021】
【実施例8】組成をW−3.5%Ni−1.5%Cuと
したほかは上記実施例7と同様にして台板を製作した。
【0022】
【実施例9】組成をW−6%Ni−4%Cuとしたほか
は上記実施例7と同様にして台板を製作した。
【0023】上記のようにして得られた台板の機械的性
質を測定した結果を表1に示す。表1には、比較のため
超硬合金と工具鋼の性質を併記している。
【0024】
【表1】
【0025】表1から分かるように、本発明の台板は、
十分な剛性と適度の延性を備えたもので、肉厚を薄くし
てもブレ等が生じず、しかも無理な力が加わってもバラ
バラに破壊するおそれのないものとなった。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るダイヤモンド刃物用台板は、肉厚を薄くしてもブ
レ等が生じず、しかも破壊による危険性の少ない実用性
の高いものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を例示する正面図(a)及び
断面図(b)である。
【符号の説明】
1 台板 2 軸穴 3 突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋吉 直義 大阪府寝屋川市池田西町26−5 東邦金属 株式会社寝屋川工場内 Fターム(参考) 3C063 AA02 AB03 BB02 BG01 BG07 CC02 CC19 EE31 FF06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タングステンとニッケルとを必須有効成
    分として含有する燒結合金からなるダイヤモンド刃物用
    台板であって、タングステンの含有量が80〜97重量
    %、ニッケルの含有量が2〜10重量%であり、残部が
    実質的に鉄及び/又はコバルトであることを特徴とする
    ダイヤモンド刃物用台板。
  2. 【請求項2】 タングステンとニッケルとを必須有効成
    分として含有する燒結合金からなるダイヤモンド刃物用
    台板であって、タングステンの含有量が88〜97重量
    %、ニッケルの含有量が1.5〜8重量%であり、残部
    が実質的に銅であることを特徴とするダイヤモンド刃物
    用台板。
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