JP2001309493A - 2次元アレイ超音波プローブ及びその製造方法 - Google Patents

2次元アレイ超音波プローブ及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造性が高く比較的容易に実現でき、高感度
且つ素子間クロストークの小さい2次元アレイ超音波プ
ローブ及び当該プローブの製造方を提供する。 【解決手段】 2次元アレイ超音波プローブに於いて、
マトリックス状に配列した素子の各列間隔に各振動子か
ら信号リード及びアースを引き出すためのプリント基板
を配置した構造を有し、プリント基板上に1列相当の振
動子アレイを実装した後、振動子を実装したプリント基
板を行方向に配列して2次元アレイトランスデューサを
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波診断装置や
超音波探傷装置等に用いられる超音波探触子に関し、特
に圧電振動子をマトリックス状に配列した2次元アレイ
プローブに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超音波診断装置に使用する超音波
プローブは、短冊状(細長い直方体状)の圧電素子をア
レイ状に配列した1次元のアレイプローブが使用されて
いる。これは、超音波の走査方式において、電子走査法
と呼ばれる方法が一般的に使用されているためである。
電子走査法とは、アレイ状の超音波振動子それぞれに遅
延時間を与え、送信パルスや受信信号のフォーカスをか
ける方法である。この方法は、送受信超音波ビームの高
速な走査や高速なフォーカス点変更を可能とし、現在超
音波走査方式の主流となっている。
【0003】上述の電子走査方式により、1次元のアレ
イプローブでは、圧電素子の配列方向に超音波の電子フ
ォーカスを行ったり超音波ビームの走査を行ったりする
ことが可能である。しかしながら、配列方向と直交する
方向(すなわち前記超音波走査面と直交する方向)に
は、音響レンズによるフォーカスのみである。従って、
ダイナミックにフォーカス点を変更することは不可能で
ある、また、超音波ビームの走査に於いても、従来の超
音波プローブでは圧電振動子配列が1次元配列となって
いるため、超音波走査は2次元的(同一平面内)にしか
行うことが出来ない。
【0004】近年において、振動子(超音波素子)をマ
トリックス状に配列し、超音波ビームのフォーカスを全
方位的にダイナミックフォーカスし、更に超音波ビーム
の走査も3次元的に行うことで、3次元で超音波画像収
集、表示を行うシステムの検討が進んできている。
【0005】このようなシステムの実現には、2次元的
に振動子を配列した2次元アレイ超音波プローブが必要
となる。超音波の全方位的なフォーカシングと高速な3
次元走査を実現するためには、2次元アレイ超音波プロ
ーブは必須の構成要素となるからである。
【0006】一般的に、2次元アレイプローブの素子配
列は、既に述べたようにm×nの行列(マトリックス)
状形態をとっている。上述した3次元的なダイナミック
フォーカスや3次元的なビーム走査を十分に行うために
は、m,nそれぞれ約50以上の素子数を0.5mm以
下の微細ピッチで配列する必要がある。この場合、2c
m角程度の面積から引き出す配線は、2000ch以上
である。
【0007】一方、2次元アレイプローブの実現手段、
構成は多数提案されている。例えば、特開昭59−15
2800では、次のような2次元アレイプローブ製造方
法を開示している。
【0008】まず、1次元アレイプローブと同様に圧電
素子の表、裏面にそれぞれアース板とフレキシブルプリ
ント基板(FPC)を接続し、バッキング材や音響整合
層等を形成する。そして、アース板とFPCをそれぞれ
折り曲げる。その後、ダイシングにより素子分割してア
レイ素子を形成し、振動子両側面から信号リードとアー
スを引き出した形状の1次元アレイトランスデューサを
作成する。この1次元アレイトランスデューサを複数張
り合わせることで、2次元アレイ超音波プローブを製造
するものである。
【0009】その他、電極引き出し端子を2次元(マト
リックス)状に配列したリード引き出し、基板上に圧電
振動子板を接続し、引き出し端子上に各素子が形成され
るよう圧電振動子板をマトリックス状に分割して2次元
アレイ素子を形成した構造の2次元アレイ超音波プロー
ブも多数提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の方法では、多素子かつ微細ピッチの2次元アレ
イプローブを高い生産性や低コストで実現することは困
難である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記事情に鑑
みてなされたもので、製造性が高く比較的容易に実現で
き、高感度且つ素子間クロストークの小さい2次元アレ
イ超音波プローブ及び当該プローブの製造方を提供する
ことを目的としている。
【0012】本発明の第1の視点は、複数の圧電振動子
を二次元的に配列した二次元超音波プローブであって、
前記圧電振動子の二次元的配列は、前記圧電振動子に設
けられた信号電極から電気配線を引き出す複数の信号ラ
インが一方の面に形成されたプリント基板であって、所
定数の圧電振動子が一端に沿って同ピッチで実装したプ
リント基板を所定のピッチで並設して形成されているこ
とを特徴とするものである。
【0013】第1の視点によれば、二次元的に配列され
た圧電振動子の配列間ギャップ部に信号電極との電気配
線を引き出すためのプリント基板を配置し、振動子側面
の電極接続部とプリント基板上の電極接続部を接続して
各列毎に圧電振動子の信号電極からの信号ラインを取り
出す構造を有する二次元超音波プローブを提供できる。
【0014】本発明の第2の視点は、第1の視点に係る
2次元アレイ超音波プローブにおいて、前記各圧電振動
子は、前記プリント基板と向かい合う面に第1の接続手
段を有し、前記信号電極と前記各信号ラインとは、当該
第1の接続手段を介して接続されることを特徴とするも
のである。
【0015】本発明の第3の視点は、第1の視点に係る
2次元アレイ超音波プローブにおいて、前記各圧電振動
子は、前記プリント基板と向かい合う面に第1の接続手
段を有し、前記信号電極と前記各信号ラインとは、当該
第1の接続手段を介して接続されることを特徴とするも
のである。
【0016】本発明の第4の視点は、第3の視点に係る
2次元アレイ超音波プローブにおいて、前記各アースラ
インは、前記各プリント基板の他方の面に形成されてい
ることを特徴とするものである。
【0017】本発明の第5の視点は、第1の視点に係る
2次元アレイ超音波プローブにおいて、前記各プリント
基板は、バッキング材によって挟持されていることを特
徴とするものである。
【0018】本発明の第6の視点は、第1の視点に係る
2次元アレイ超音波プローブにおいて、前記圧電振動子
は、内部電極電極を有する積層圧電体であって、当該積
層の方向を被検体への超音波照射方向に合わせて前記プ
リント基板に実装されていることを特徴とするものであ
る。
【0019】本発明の第7の視点は、第1の視点に係る
2次元アレイ超音波プローブにおいて、前記圧電振動子
は、内部電極電極を有する積層圧電体であって、当該積
層の方向を前記超音波照射方向と略直行する方向に合わ
せて前記プリント基板に実装されていることを特徴とす
るものである。
【0020】本発明は、二次元アレイ超音波プローブの
製造方法に関する技術的思想の創作でもある。その内容
は、第8、第9、第10の視点による。
【0021】本発明の第8の視点は、一方の面に所定ピ
ッチの各信号ラインが形成されたプリント基板上に、前
記信号ラインと圧電振動子が有する信号電極とを対応さ
せて当該基板の一端に沿って複数の圧電振動子を実装す
る工程と、バッキング材に形成された所定ピッチの溝に
圧電振動子が実装された前記プリント基板を配列するこ
とで、圧電振動子が二次元的に配列された超音波照射面
を形成する工程と、を具備することを特徴とする二次元
アレイ超音波プローブ製造方法である。
【0022】本発明の第9の視点は、一方の面に所定ピ
ッチの各信号ラインが形成されたプリント基板上に、前
記信号ラインと圧電振動子が有する信号電極とを対応さ
せて当該基板の一端に沿って複数の圧電振動子を実装す
る工程と、圧電振動子が実装された前記プリント基板を
バッキング材を介して所定のピッチで並設し固定するこ
とで、圧電振動子が二次元的に配列された超音波照射面
を形成する工程と、を具備することを特徴とする二次元
アレイ超音波プローブ製造方法である。
【0023】第8又は第9の視点によれば、二次元的に
配列された圧電振動子の配列間ギャップ部に信号電極と
の電気配線を引き出すためのプリント基板を配置し、振
動子側面の電極接続部とプリント基板上の電極接続部を
接続して各列毎に圧電振動子の信号電極からの信号ライ
ンを取り出す構造を有する二次元超音波プローブを提供
できる。
【0024】本発明の第10の視点は、第8又は第9に
係る二次元アレイ超音波プローブ製造方法において、前
記複数の圧電振動子をプリント基板上に実装する工程
は、板状圧電振動子を、前記信号ラインと当該板状圧電
振動子が有する信号電極とを対応させて当該基板の一端
に沿って実装する工程と、前記板状圧電素子を機械加工
によって所定のピッチで分割し、複数の圧電振動子を形
成する工程と、からなることを特徴とするものである。
【0025】本発明に係る実施の形態には種々の段階の
発明が含まれており、開示される複数の構成用件におけ
る適宜な組み合わせにより種々の発明が摘出され得る。
例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの
構成要件が省略されることで発明が抽出された場合、そ
の抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣
用技術で適宜補われるものである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態〜第
3実施形態を図面に従って説明する。なお、以下の説明
において、略同一の機能及び構成を有する構成要素につ
いては、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ
行う。
【0027】(第1の実施形態)図1は、本発明に係る
二次元アレイ超音波プローブ10の斜視図を示してい
る。
【0028】図1に示すように、二次元アレイ超音波プ
ローブ10は、アース電極110と信号電極111とを
有し、マトリックス状に配列された複数の圧電振動子1
1、一方の面に信号ライン151、アース接続パッド1
52、信号接続パッド153が形成され(図2参照)、
圧電振動子11配列の列間ギャップに並設されたプリン
ト基板15、各プリント基板15を挟持するバッキング
材17を具備している。
【0029】圧電振動子11は、各プリント基板15の
一端に沿って同ピッチ配列されている。各圧電振動子1
5のプリント基板15と向かい合う面には、図2(a)
に示すように、プリント基板11の信号ライン151と
電気的に接続される電極接続部112が形成されている
(図2参照)。また、圧電振動子11は、通常より厚め
の信号電極111及びアース電極110を有している。
【0030】信号引き出し用プリント基板15には、2
次元配列した各振動子に対応する信号ライン151、信
号電極111と接続するための信号接続パッド153、
アース電極110と接続するためのアース接続パッド1
52が設けられている。信号接続パッド153、アース
接続パッド152の表面には、半田層が設けられてい
る。なお、アース接続パッド152は振動子保持のため
のものである。アース接続のためのアース電極110の
引き出しについては後述する。
【0031】バッキング材19は、振動素子16の背面
に設けられており、当該振動素子16を機械的に支持す
る。また、バッキング材20は、超音波パルスを短くす
るために、振動素子16を制動している。なお、バッキ
ング材20の厚さは、トランスデューサの音響的特性を
良好に保つため、使用する超音波周波数の波長に対して
十分な厚さ(十分減衰される厚さ)にとるものとする。
【0032】次に、二次元アレイ超音波プローブ10の
製造方法について説明する。
【0033】図2、図3、図4を参照して、二次元アレ
イ超音波プローブ10の製造方法を説明する。本製造方
法は、複数の圧電振動子11をプリント基板15に実装
する工程と、プリント基板15を所定のピッチで並設し
てマトリックス状の振動子群を形成する工程と、アース
電極引き出し配線、音響整合層等を形成する工程とに分
けることができる。以下、各工程ごとに説明を行う。な
お、バッキング材17は、二次元状の超音波照射面を形
成する工程において装備される。
【0034】(1)圧電振動子11のプリント基板15
への実装 まず、図2(a)に示すように、予め1素子形状に加工
された圧電振動子11を、プリント基板15上に配列す
る。このとき、信号接続パッド153及びアース接続パ
ッド152には予め半田ペーストを塗布おく。そして、
各電極接続部112と、信号接続パッド153及びアー
ス接続パッド152とが対応するように合わせて配列す
る。なお、電極接続部112は、アース電極110及び
信号電極111のプリント基板15側側面に設けられて
いる。しかし、十分な広さ・大きさがあれば、アース電
極110及び信号電極111のプリント基板15側側面
をそのまま電極接続部112として使用してもよい。
【0035】図2(b)に示すように、続く圧電振動子
11についても同様に配列する。その結果、図2(c)
に示すように、圧電素振動子11が一端に沿って同ピッ
チ配列されているプリント基板15を得る。この図2
(c)に示すプリント基板15は、同様の方法により所
定数製造される。
【0036】次に、プリント基板15ごとに半田リフロ
ー炉に入れて各接続パッドの半田ペースト及び半田層を
溶融させ、アース電極110及び信号電極111と各接
続パッド152,153とを接続させる。
【0037】本工程を有する製造方法によれば、以下の
効果を得ることができる。
【0038】圧電振動子11は、振動方向に長い微細な
棒状振動子となっている。従って、長手面をプリント基
板15の表面に向けて載せることで、安定して実装する
ことが可能である。
【0039】また、各電極接続部112と信号接続パッ
ド153及びアース接続パッド152とが対向するよう
に載せた後半田を溶融して接続している。従って、半田
の表面張力によるセルフアライメント効果により位置合
わせを行うことが可能であり、振動子は接続パッドの配
列ピッチと同ピッチで配列させることができる。
【0040】さらに、圧電振動子11のプリント基板1
5への実装は、0.3mm×0.3mm×0.6mmサ
イズの汎用電子部品をプリント基板状に実装する公知の
技術によって実現される。当該技術的によれば、上述し
たサイズに限らず、更に小さいサイズの圧電振動子であ
っても、配列して実装することが可能である。
【0041】次に、圧電振動子11をプリント基板15
へ実装する他の方法について、図3(a)〜(c)を参
照して説明する。
【0042】図3(a)において、板状振動子12は、
2次元アレイの1列分の幅(図1に示すD)を有する圧
電振動子であり、圧電振動子11と同様にアース電極1
10、信号電極111を有している。
【0043】この板状振動子12をプリント基板15上
に配列する。このとき、振動子の電極接続部112がプ
リント基板15側に向くように、先に述べた方法と同様
にアース電極110、信号電極111と各接続パッド1
52,153とが対応するように配列する。
【0044】次いで、プリント基板15ごとに半田リフ
ロー炉に入れて各接続パッドの半田ペースト及び半田層
を溶融させ、アース電極110及び信号電極111と各
接続パッド152,153とを接続させる。
【0045】接続した板状振動子12は、図3(b)に
示すように、ダイシングソー等の機械加工で1素子に分
割する(分割溝32により素子分離する)。このとき、
プリント基板15上の信号ライン151は、1素子毎に
対応したピッチで設けておけば、圧電振動子のみ分割す
るだけでよい。このように、板状振動子12を1素子サ
イズに分割して各圧電振動子11を形成することで、図
3(c)に示すように、圧電振動子11を所定ピッチで
実装したプリント基板15を得ることができる。
【0046】本工程を有する製造方法によれば、上述し
た効果に加えて、圧電振動子11の実装作業を少なくす
ることが可能であり、また、圧電振動子11の配列ピッ
チをより高精度にすることが出来る。プリント基板15
上へ圧電振動子11の実装を1列分の1枚の振動子板1
2で行い、その後切断により1素子毎に分割するからで
ある。
【0047】(2)マトリックス状に配列された振動子
群の形成 次に、図4(a)、図4(b)を参照して、マトリック
ス状の振動子群を形成する工程について説明する。
【0048】図4(a)に示すように、バッキング材1
7には、各プリント基板15を挿入するための溝171
が予め必要基板枚数分設けられている。このバッキング
材17における各溝171に、上記1列分の振動子を実
装したプリント基板15を挿入し、圧電振動子11の底
面(すなわち、信号電極111側の底面)とバッキング
材17を接着することで圧電振動子11をマトリックス
状に配列してなる振動子群を得ることが出来る。
【0049】一般に、バッキング材17はゴム等をその
材料としており、加工性に優れている。従って、溝17
1は、任意のピッチで(例えば、更に細かいピッチで)
形成することが可能である。すなわち、本工程を有する
製造方法によれば、更に小さいサイズの圧電振動子を配
列して実装したプリント基板15であっても、並設して
マトリックス状の振動子群を形成することができる。
【0050】次に、マトリックス状の振動子群を形成す
る他の方法について、図5(a)〜(c)を参照して説
明する。
【0051】図5(a)において、プリント基板15に
は、1列分の圧電振動子11が実装されている。このプ
リント基板15に、図5(b)に示すように、音響バッ
キング材17を圧電振動子11の信号電極111側に付
加し、接着剤などで固定する。バッキング材17の厚さ
は、プリント基板15の厚さとの合計が振動子配列ピッ
チとなる程度である。
【0052】図5(b)に示したプリント基板15を、
図5(c)に示すように2次元アレイトランスデューサ
の行分以上積み重ねて2次元アレイ化する。このとき圧
電振動子11の超音波放射面が概同一面となるよう、ま
た圧電振動子11の行、列がマトリックス状に配置する
よう位置合わせして積み重ね、接着により固定する。そ
の結果、圧電振動子11をマトリックス状に配列してな
る振動子群を形成することが出来る。
【0053】本工程を有する製造方法によれば、従来の
1次元アレイプローブ構造を積み重ねる場合に比較して
圧電振動子11の位置合わせを容易にすることが出来
る。プリント基板15上に圧電振動子11、バッキング
材15を実装した板状ユニットを積み重ねる構成だから
である。
【0054】(3)アース電極引き出し配線、音響整合
層等の形成 次に、図6(a)〜(c)を参照して、アース電極引き
出し配線、音響整合層等の形成について説明する。
【0055】図6(a)に示すように、各圧電振動子1
1間の配列ギャップに素子間充填樹脂21を充填する。
【0056】その後、図6(b)に示すように、研磨な
どにより各圧電振動子11のアース電極110を露出さ
せ、蒸着や導電性ペースト等により共通電極23の形成
を行う。さらに、共通電極23に、信号ラインの引き出
しとは別個に引き出しリード24を設ける。
【0057】共通電極23及び引き出しリード24形成
後、図6(c)に示すように、共通電極23上に音響整
合層26を形成する。また、必要に応じて音響整合層2
6の素子分割や、音響整合層26上に音響レンズ、音響
カプリング材等を設ける。
【0058】最後に、図示していないが、バッキング材
背面を研磨、切削しプリント基板15の信号ライン15
1の端面を露出させ、この端子から信号引き出しを行
う。
【0059】以上、本製造方法によれば、2次元アレイ
プローブの素子数が増大し、個々の振動子サイズが小さ
くなった場合であっても、2次元アレイプローブの製造
を容易に行うことができる。プリント基板15上に1つ
1つの圧電振動子11を実装して信号引き出しを行い、
振動子11を実装した当該プリント基板15を並設して
2次元アレイ化するからである。その結果、生産性が高
く、低コストで、高感度且つ素子間クロストークの小さ
い2次元アレイ超音波プローブを提供することができ
る。
【0060】なお、上記製造方法の説明において、工程
によっては複数の方法について言及した。当然ながら、
二次元アレイ超音波プローブ10は、すべての組み合わ
せに対応した製造方法のうち、いずれの方法によっても
得ることができる。
【0061】次に、二次元アレイ超音波プローブ10の
変形例について説明する。
【0062】図7は、二次元アレイ超音波プローブ10
の変形例について説明するための図である。図7(a)
は、プリント基板15とは異なる信号引き出し形態を実
現する第2のプリント基板16に圧電振動子11を実装
した斜視図を示している。図7(b)は、図7(a)の
C−Cに沿った断面図を示している。
【0063】図7(a)、(b)に示す様に、第2のプ
リント基板16のA面には、一の圧電振動子11に対応
した各信号ライン161、圧電振動子11の信号電極1
11と接続するための信号接続パッド163、圧電振動
子11のアース電極110と接続するためのアース接続
パッド162が設けられている。また、信号接続パッド
163は、信号ライン161に接続されている。一方、
第2のプリント基板16のB面には、一の圧電振動子1
1に対応したアースライン165が設けられている。こ
のアースライン165と、A面のアース電極110と
は、スルーホール164を介して接続されている。な
お、それぞれの接続パッド162、163の表面には、
圧電振動子11の実装のため、半田層166を設けてお
く。
【0064】上記構成を有する第2のプリント基板16
により、圧電振動子11毎に、電気信号用配線は信号ラ
イン161によって、アース接続用配線はアースライン
165によって引き出すことができる。以下、この第2
のプリント基板16への複数の圧電振動子11の実装・
各配線の引き出しについて説明する。
【0065】まず、図7(a)に示すように、予め1素
子の大きさに加工された各圧電振動子11を各電極11
0,111とプリント基板上の各接続パッドを接続して
振動子の実装を行い、1列の振動子アレイを構成する。
このとき、アース電極110及び信号電極111におい
て、第2のプリント基板16側の側面(図7(b)中各
電極110、111の引き出し線参照)を接続部として
使用する。
【0066】各圧電振動子11の各信号電極110、1
11厚さは、上述した通り通常より厚めになっている。
しかし、各電極の110、111の第2のプリント基板
16側の側面のみでは良好に接続できない場合、新たに
圧電振動子11側面に電極接続部を設けてもよい。
【0067】他の圧電振動子11についても同様に配列
し、一列分の圧電素振動子11が配列された第2のプリ
ント基板16を得る。
【0068】続いて実行される各工程は、共通電極2
3、引き出しリード24の形成を不要とする以外は、上
述した内容と同様である。
【0069】なお、第2のプリント基板16を使用した
二次元アレイ超音波プローブは、上記(1)、(2)、
(3)で説明したいずれの製造方法によっても、製造す
ることが可能である。この場合、言うまでもないが、い
ずれの方法で製造したとしても、共通電極23、引き出
しリード24の形成工程は必要ではない。
【0070】従って、第2のプリント基板16を使用し
た二次元アレイ超音波プローブによれば、2次元アレイ
の各振動子11から信号ライン161とアースライン1
65を隣接させて引き出すことが可能となり、ch間ク
ロストークの低い構造を実現することが出来る。
【0071】(第2の実施形態)第2の実施例では、マ
トリックス状に配列した圧電振動子全てを使用せず、一
部の振動子のみを使用するスパースアレイ型2次元アレ
イプローブの場合であって、送信と受信で使用振動子を
使い分ける例を示す。当該第2の実施例は、本発明の特
徴を更に明確に示すものである。
【0072】第2の実施例では、圧電振動子にk33型
の積層圧電振動子を使用する。k33は電気機械結合係
数であり、電圧の印可方向と振動方向とが等しく、且
つ、積層圧電振動子の長手方向の振動モードである場合
を意味する。
【0073】図8には、被検体に対して超音波を送波す
る送波用積層圧電振動子30、被検体からの反射波を受
波する受波用積層圧電振動子32、超音波送受波には使
用しない未使用素子(ダミー素子)34が示してある。
送波用積層圧電振動子30及び受波用積層圧電振動子3
2は、主要振動方向(厚み振動方向)と圧電体の積層方
向とが等しいk33の振動モードを利用した圧電体であ
る。なお、送波用積層圧電振動子30の積層数は比較的
多層であり、より受波用積層圧電振動子32の積層数は
比較的少層、或いは単層となっている。これは、送波用
振動子の場合、低電圧でより高い音圧の超音波を送波で
きるようにし、受波用振動子の場合では受波信号の伝達
効率向上のため、振動子のインピーダンスを受波回路系
に適したものとするためである。
【0074】本第2の実施例において使用される積層圧
電振動子について、送波用積層圧電振動子30を例に更
に詳しく説明する。
【0075】図9は、送波用積層圧電振動子30の斜視
図を示している。
【0076】図9において、送波用積層圧電振動子30
は、振動子の積層間に設けられた内部電極300、内部
電極300と接続され振動子側面に形成された電極連結
部301、302、信号電極304、アース電極303
を有している。また、送波用積層圧電振動子30側面
(プリント基板側の側面)においては、信号電極30
4、アース電極303それぞれの側面を信号ライン16
1とアースライン165との接続部として使用する。
【0077】次に、送波用積層圧電振動子30、受波用
積層圧電振動子32、未使用素子34の第2のプリント
基板16への実装について説明する。
【0078】まず、図8に示すように、信号電極304
側面がプリント基板16の信号接続パッド163と、ア
ース電極303側面がアース接続パッド162と、それ
ぞれ対向する形で各積層圧電振動子を配列する。図8で
は、三種の積層圧電振動子を非周期的に配列した例を示
している。
【0079】次に、第2のプリント基板16ごとに半田
リフロー炉に入れて各接続パッドの半田ペースト及び半
田層を溶融させ、アース電極303及び信号電極304
と各接続パッド162、163とを接続させる。その結
果、送波用積層圧電振動子30、受波用積層圧電振動子
32、ダミー素子34を実装した第2のプリント基板1
6が得られる。
【0080】各振動子を実装した第2のプリント基板1
6を得た後、続いて実行される各工程は、第1の実施例
で述べた通りであるから、その説明は省略する。
【0081】また、未使用素子34としてダミー素子を
実装したが、使用しない送受波積層圧電振動子を実装し
ても問題ない。
【0082】以上述べた2次元アレイトランスデューサ
は、振動子に積層圧電体を使用し、且つ送波用圧電振動
子と受波用圧電振動子とで異なる積層数の積層圧電体を
使用する構成としている。そして、第2のプリント基板
16に各振動子を実装する形体で振動子からのリード引
き出しを行っているため、振動子が積層圧電体のような
複雑且つ微細な構造であっても単層の振動子と同様にリ
ード引き出しを行うことが出来る。更に、個々の素子毎
に実装する製造法により、送信素子と受信素子を異なる
特性の素子で構成することも可能となり、送信素子には
送信効率の高くなるよう積層数が多い振動子を用い、受
信素子には受信系の電気回路に合わせた比較的積層数の
少ない(含む単層)振動子を用いることで超音波の送受
信効率を高めたトランスデューサ構成が可能となる。
【0083】(第3の実施形態)第3の実施例では、圧
電振動子にk31型の積層圧電振動子を使用する。k3
1は、圧電振動子の長手方向の振動モードで、且つ振動
方向と電圧の印可方向とが直交する振動モードを意味す
る。
【0084】図10は、k31型の積層圧電振動子32
を示している。このk31型の積層圧電振動子32で
は、超音波の照射面と圧電素子積層方向とが直交してい
る。従って、振動子32において、信号電極321はプ
リント基板15と向き合う側面に、アース電極322は
その反対の側面に設置されている。また、振動子32に
おいて、超音波照射側の側面には、アース電極322と
プリント基板16上のパッドとを連結するための連結電
極323が、その反対側の側面には信号電極321とプ
リント基板16上のパッドとを連結するための連結電極
324が形成されている。連結電極323のプリント基
板側端部には接続部326を設けている。
【0085】このk31型の積層圧電振動子32のプリ
ント基板15への実装は、信号電極321とプリント基
板の信号接続パッド153、接続部326とアース接続
パッド151とをそれぞれ対向させて実装する。実装方
法やその後の製造法、構成等は、第1の実施例と同様で
ある。
【0086】以上述べた構成によっても、第1の実施形
態と同様の効果が可能である。また、k31タイプの積
層圧電振動子の積層数を変更することで、第2の実施形
態と同様の効果を得ることも可能である。なお、更にk
31タイプの積層圧電体を用いた場合、k33タイプよ
りも製造が容易であり、2次元アレイトランスデューサ
の製造歩留りを向上させることが可能である。
【0087】最後に、従来の二次元アレイ超音波プロー
ブとの比較の観点から、第1〜第3の実施形態に係る二
次元アレイ超音波プローブの効果について述べる。
【0088】まず、従来の方法によって二次元アレイ超
音波プローブを製造する場合、m×n個の電極引き出し
部を有する基板上に板状圧電振動子を機械的かつ電気的
に接続した後、この圧電振動子板をm×n個に分割して
2次元アレイを作る方法が考えられる。例えば、m,n
の値が50以上といった多数かつ配列ピッチが0.5m
m以下といった微細なピッチの場合、2cm角程度の面
積から2千ch以上の配線を引き出す必要が生じる。こ
れは配線基板の多層化や微細パターン化を要求する事と
なり基板コスト、即ち製造コストを高くする要因となっ
てしまう。また、圧電振動子板を2千素子以上に分割す
る場合、微細なパターンであればあるほど分割は困難と
なり、素子の飛散による欠落や特性不良等の素子不良発
生頻度が増大する結果となる。
【0089】これに対し、第1〜第3の実施形態に係る
二次元アレイ超音波プローブは、一列分の圧電振動子が
実装されたをプリント基板を並設して形成される。そし
て、各圧電振動子からの信号配線の引き出しは、一のプ
リント基板に形成された信号ラインによってなされる。
従って、配線の引き出しは、従来と比して格段に容易で
ある。その結果、素子不良がなく、高感度且つ素子間ス
トロークの小さい二次元アレイ超音波プローブを、高い
生産性、低コストで実現できる。
【0090】次に、従来の二次元アレイ超音波プローブ
によって素子の微細化を行った場合には、素子インピー
ダンスが増大してしまう問題が発生する。すなわち、超
音波振動子は圧電材料で構成されており、素子サイズ
(面積)を小さくすることで、コンデンサと同様に素子
のインピーダンスを増大させてしまう。このインピーダ
ンス増大は、受信超音波により振動子に発生した起電圧
を後段の電気回路に伝達する場合に伝達損失が大きくな
る要因となり、感度劣化の原因となる。この問題に対し
て、圧電振動子を積層化し低インピーダンス化する提案
がなされている。しかし、従来の2次元アレイ超音波プ
ローブ構造では、マトリックス状に分割する以前に1枚
の圧電板内に1素子毎の積層圧電体構造を組み込む必要
があり、微細な電極パターンやスルーホール構造等を高
精度且つ高密度に形成する技術等を必要とするため、実
現は困難である。
【0091】これに対し、第2,第3の実施形態に係る
二次元アレイ超音波プローブは、予め素子形状に加工さ
れた積層圧電体を、信号配線を引き出す信号ラインが形
成されたプリント基板に一列分所定ピッチで配列し、当
該該圧電振動子が実装されたをプリント基板を並設して
形成される。そして、各圧電振動子からの信号配線の引
き出しは、一のプリント基板に形成された信号ラインに
よってなされる。従って、配線の引き出しは、従来と比
して格段に容易である。その結果、圧電振動子に積層圧
電体を使用した場合であっても、高感度の小さい二次元
アレイ超音波プローブを、高い生産性、低コストで実現
できる。
【0092】従来のm×n個の電極引き出し部を有する
基板上に板状圧電振動子を機械的かつ電気的に接続した
後、この圧電振動子板をm×n個に分割して2次元アレ
イを製造する場合と比較する。この製造方法では、個々
の圧電素子から信号を個々に引き出すことは可能とな
る。しかし、圧電素子の対向する電極である共通電極
(アース側)を個々に引き出すことは困難となってしま
う。さらに、この製造方法によれば、共通電極側は各素
子に分割後再度共通接続して別個のラインで引き出す構
造となる。これは各素子の信号ラインからアースライン
を遠ざけてしまうこととなり、信号ライン間のクロスト
ークを増大させる原因となる。
【0093】これに対し、第1〜第3の実施形態に係る
二次元アレイ超音波プローブでは、圧電振動子を実装す
るプリント基板に形成されたアースラインによって、各
圧電振動子からてアース配線を引き出している。従っ
て、アース配線の引き出しは、従来と比して格段に容易
であり、信号ライン間のクロストークも少ない。
【0094】次に、従来の方法により1列のアレイプロ
ーブ構造を作り、それをマトリックス配列となるよう張
り合わせて2次元アレイプローブ構造を実現する場合と
比較する。この場合、前述したような高度なプリント基
板は必要とせず、個々の素子ごとのアース引き出しや積
層圧電体の導入も比較的容易であるという特徴がある。
しかしながら、素子サイズの微細化が難しいという問題
がある。即ち、従来の1次元アレイ超音波プローブと同
様な構造では、前記1次元アレイを積み重ねた配列方向
では素子と素子の間にアース電極板とフレキシブルプリ
ント基板がそれぞれ配置されることになる。従って、こ
れらのアース板、FPCは振動子端から折り曲げた構造
をとるため素子間を十分に小さくすることが困難となっ
てしまう。また、1列に形成されたアレイ素子を張り合
わせてマトリックス状にする場合、各行、列を揃え且つ
表面の高さ位置も含めて高精度に配列させる必要があ
り、折り曲げたアース板やFPC等が存在する構造で
は、実現困難な要因になっている。
【0095】これに対し、第1〜第3の実施形態に係る
二次元アレイ超音波プローブは、予め素子形状に加工さ
れた積層圧電体を、信号配線を引き出す信号ラインが形
成されたプリント基板に一列分所定ピッチで配列し、当
該該圧電振動子が実装されたをプリント基板を並設して
形成される。そして、各圧電振動子からの信号配線の引
き出しは、一のプリント基板に形成された信号ラインに
よってなされる。従って、アース配線の為のアース板と
信号配線の為のFPCとを個別に設ける必要はない。さ
らに、FPC等の折り曲げも必要としていない。その結
果、高感度且つ素子間ストロークの小さい二次元アレイ
超音波プローブを、容易に実現できる。
【0096】なお、本発明の思想の範疇において、当業
者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るもの
であり、それら変形例及び修正例についても本発明の範
囲に属するものと了解される。
【0097】
【発明の効果】以上本発明によれば、製造性が高く比較
的容易に実現でき、高感度且つ素子間クロストークの小
さい2次元アレイ超音波プローブ及び当該プローブの製
造方を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る二次元アレイ超音波プロ
ーブの斜視図を示している。
【図2】図2(a)、(b)、(c)は、圧電振動子の
プリント基板15への実装工程を説明するための図であ
る。
【図3】図3(a)、(b)、(c)は、圧電振動子の
プリント基板15への実装工程を説明するための図であ
る。
【図4】図4(a)、(b)、(c)は、マトリックス
状の振動子群を形成する工程を説明するための図であ
る。
【図5】図5(a)、(b)、(c)は、マトリックス
状の振動子群を形成する工程を説明するための図であ
る。
【図6】図6(a)、(b)、(c)は、アース電極引
き出し配線、音響整合層等を形成する工程を説明するた
めの図である。
【図7】図7は、圧電振動子のプリント基板16への実
装工程を説明するための図である。
【図8】図8は、送波用積層圧電振動子、受波用積層圧
電振動子、未使用素子をプリント基板に実装する方法を
説明するための図である。
【図9】図9は、送波用積層圧電振動子30の斜視図を
示している。
【図10】図10は、k31型積層圧電振動子32の斜
視図を示している。
【図11】図11は、k31型積層圧電振動子をプリン
ト基板に実装する方法を説明するための図である。
【符号の説明】
10…二次元アレイ超音波プローブ10 11…圧電振動子 12…板状振動子 15…プリント基板 16…第2のプリント基板 17…バッキング材 21…素子間充填樹脂 23…共通電極 24…引き出しリード 26…音響整合層 30…受信用積層圧電振動子 32…送信用積層圧電振動子 34…未使用素子 110、303、322…アース電極 111、304、321…信号電極 112…電極接続部 151、161…信号ライン 152、162…アース接続パッド 153、163…信号接続パッド 164…スルーホール 165…アースライン 166…半田層 171…溝 301、306…電極連結部 300、320…内部電極 324…連結電極 326…接続部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 洋八 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 逸見 和弘 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 小林 剛史 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 斉藤 史郎 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 2G047 CA01 EA04 EA05 GB02 GB21 GB23 GB32 4C301 EE17 GB09 GB19 GB33 5D019 AA06 AA21 AA26 BB19 BB28 BB29 EE02 FF04 GG06 GG11 HH03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の圧電振動子を二次元的に配列した二
    次元超音波プローブであって、 前記圧電振動子の二次元的配列は、前記圧電振動子に設
    けられた信号電極から電気配線を引き出す複数の信号ラ
    インが一方の面に形成されたプリント基板であって、所
    定数の圧電振動子が一端に沿って同ピッチで実装したプ
    リント基板を所定のピッチで並設して形成されているこ
    とを特徴とする2次元アレイ超音波プローブ。
  2. 【請求項2】前記各圧電振動子は、前記プリント基板と
    向かい合う面に第1の接続手段を有し、 前記信号電極と前記各信号ラインとは、当該第1の接続
    手段を介して接続されることを特徴とする請求項1記載
    の2次元アレイ超音波プローブ。
  3. 【請求項3】前記各圧電振動子は、前記プリント基板と
    向かい合う面に第2の接続手段を有し、 前記各プリント基板は、前記各圧電振動子が有する各ア
    ース電極から電気配線を引き出す複数のアースラインを
    有し、 前記各アース電極と前記各アースラインとは、当該第2
    の接続手段を介して接続されることを特徴とする請求項
    1記載の2次元アレイ超音波プローブ。
  4. 【請求項4】前記各アースラインは、前記各プリント基
    板の他方の面に形成されていることを特徴とする請求項
    3記載の2次元アレイ超音波プローブ。
  5. 【請求項5】前記各プリント基板は、バッキング材によ
    って挟持されていることを特徴とする請求項1記載の2
    次元アレイ超音波プローブ。
  6. 【請求項6】前記圧電振動子は、内部電極電極を有する
    積層圧電体であって、当該積層の方向を被検体への超音
    波照射方向に合わせて前記プリント基板に実装されてい
    ること、 を特徴とする請求項1記載の2次元アレイ超音波プロー
    ブ。
  7. 【請求項7】前記圧電振動子は、内部電極電極を有する
    積層圧電体であって、当該積層の方向を前記超音波照射
    方向と略直行する方向に合わせて前記プリント基板に実
    装されていること、 を特徴とする請求項1記載の2次元アレイ超音波プロー
    ブ。
  8. 【請求項8】一方の面に所定ピッチの各信号ラインが形
    成されたプリント基板上に、前記信号ラインと圧電振動
    子が有する信号電極とを対応させて当該基板の一端に沿
    って複数の圧電振動子を実装する工程と、 バッキング材に形成された所定ピッチの溝に圧電振動子
    が実装された前記プリント基板を配列することで、圧電
    振動子が二次元的に配列された超音波照射面を形成する
    工程と、 を具備することを特徴とする二次元アレイ超音波プロー
    ブ製造方法。
  9. 【請求項9】一方の面に所定ピッチの各信号ラインが形
    成されたプリント基板上に、前記信号ラインと圧電振動
    子が有する信号電極とを対応させて当該基板の一端に沿
    って複数の圧電振動子を実装する工程と、 圧電振動子が実装された前記プリント基板をバッキング
    材を介して所定のピッチで並設し固定することで、圧電
    振動子が二次元的に配列された超音波照射面を形成する
    工程と、 を具備することを特徴とする二次元アレイ超音波プロー
    ブ製造方法。
  10. 【請求項10】前記複数の圧電振動子をプリント基板上
    に実装する工程は、 板状圧電振動子を、前記信号ラインと当該板状圧電振動
    子が有する信号電極とを対応させて当該基板の一端に沿
    って実装する工程と、 前記板状圧電素子を機械加工によって所定のピッチで分
    割し、複数の圧電振動子を形成する工程と、 からなることを特徴とする請求項8又は9記載の二次元
    アレイ超音波プローブ製造方法。
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