JP2001308723A - 通信制御方法、通信装置、および通信システム - Google Patents
通信制御方法、通信装置、および通信システムInfo
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Abstract
変調器の入力信号に対して係数がかかる通信装置におい
て、最大送信電力付近における制御の複雑化を防ぎ、通
信品質の劣化を防ぐ。 【解決手段】 全ての伝送チャネルが同時に送信されて
いない状態おいては、伝送速度、あるいは伝送チャネル
の組み合わせに応じて、通信装置に設定されうる最大送
信電力Pmaxとは異なる送信電力Pmax’を用い
て、送信時の最大送信電力制限を行なうように切り替え
る。
Description
信システムにおいて、伝送チャネルの情報伝送速度が時
間的に変化するのに応じて各伝送チャネルにかかる係数
を変えて、伝送チャネル毎の電力を変更可能とした通信
制御方法および通信装置に関するものであり、また、そ
の通信装置を用いて行う無線通信のための通信システム
に関するものである。
る送信機の構成例を示すブロック図である。なおここで
は、一般的な直交変調回路を用いて、スペクトル拡散を
行ったデータチャネル信号と制御チャネル信号とを同相
(I相)と直交位相(Q相)によって多重するI/Q多
重で変調する送信機について示している。
は制御チャネル信号(いずれもシンボル)であり、3は
データ信号チャネル用スペクトル拡散符号(PNd)、
4は制御信号チャネル用スペクトル拡散符号(PNc)
である。5,6はデータチャネル信号1あるいは制御チ
ャネル信号2をスペクトル拡散するスペクトル拡散部、
7,8はその出力の帯域制限を行うナイキスト・フィル
タである。9はこれらナイキスト・フィルタ7および8
の出力を直交変調する直交変調回路であり、10は直交
変調回路9の出力を変更可能なゲインで増幅する可変ゲ
イン増幅器、11はゲイン増幅された変調信号である。
の一部を取り出す方向性結合器であり、13はゲイン増
幅された変調信号11の残りの部分を空間に放射するア
ンテナである。14は方向性結合器12の出力より送信
電力を検出する送信電力検出器であり、15は検出され
た送信電力検出信号である。16はその値がPmaxの
最大送信電力設定値であり、17は送信電力制御信号で
ある。18はそれら両者より目標電力対応制御信号を生
成する目標電力対応制御信号発生部であり、19は生成
された目標電力対応制御信号である。20はそれと送信
電力検出器14からの送信電力検出信号15とを比較す
る差動比較器であり、21はこの差動比較器20より出
力される可変ゲイン増幅器10の制御信号である。
構成された通信装置の送信機において、まず、データチ
ャネル信号(シンボル)1がスペクトル拡散部5にて、
そのチャネル情報(シンボル)速度よりも速度の速いデ
ータ信号チャネル用スペクトル拡散符号3によりスペク
トルが拡散されるとともに、制御チャネル信号(シンボ
ル)2がスペクトル拡散部6にて、そのチャネル情報
(シンボル)速度よりも速度の速い制御信号チャネル用
スペクトル拡散符号4によりスペクトルが拡散される。
れたデータチャネル信号はナイキスト・フィルタ7に、
スペクトル拡散部6でスペクトルが拡散された制御チャ
ネル信号はナイキスト・フィルタ8において帯域制限さ
れる。このナイキスト・フィルタ7,8の出力信号は、
各々I/Q入力信号として直交変調回路9ににて直交変
調されることにより、データ信号と制御信号とがI/Q
多重された変調信号となる。直交変調された信号は可変
ゲイン増幅器10において所望の電力レベルまで増幅さ
れ、ゲイン増幅された変調信号11として出力される。
このゲイン増幅された変調信号11は方向性結合器12
においてその一部が取り出されるが、残りの大部分はア
ンテナ13から無線送信される。
2の出力を検出し、送信電力に比例した送信電力検出信
号15を差動比較器20に出力する。差動比較器20は
この送信電力検出信号15を目標電力対応制御信号発生
部18からの目標電力対応制御信号19と比較し、その
比較結果をゲイン制御信号21として可変ゲイン増幅器
10に入力してフィードバック制御を行い、可変ゲイン
増幅器10の出力電力レベルを所望のレベルに設定す
る。
は送信電力制御信号17に従って目標電力対応制御信号
19を増減させ、それに応じて可変ゲイン増幅器10の
ゲインが変化して送信電力が増減する。この送信電力制
御信号17は、例えば相手先通信装置での受信信号が通
信品質を満足しているかどうかによって決定され、相手
先通信装置から伝送チャネルに載せて送信され、図示を
省略した受信機で受信されて、目標電力対応制御信号発
生部18に伝達される。
1dBが用いられ、送信電力制御信号17が“1”の場
合は1dB増加、“−1”の場合は−1dB増加といっ
た制御が行われる。送信電力制御信号17は、無線通信
環境における信号レベル変動(いわゆるフェージング)
に追随するような時間間隔で更新される。送信電力制御
信号17が“1”ないし“−1”しかないときには、一
定送信電力を維持する場合、送信電力制御信号17とし
て“1”と“−1”とを交互に繰り返すことになる。
に、最大送信電力設定値16が与えられている。この最
大送信電力設定値16の値Pmaxとしては、通信装置
の送信機によって出力可能な最大値として決まる一意な
値が設定される場合、あるいは、前記値の他に通信サー
ビスなどによって通信接続時に別途指定される場合など
がある。
送信電力設定値16で設定された値Pmaxを超えて送
信されないように、最大送信電力設定値16と送信電力
制御信号17とを元に、最大送信電力設定値16に対応
する値Pmaxに目標電力対応制御信号19を抑えるこ
とによって行われる。
として、セルラー通信システムにおいて、移動無線局に
上記送信機を用いた場合について説明する。図5はこの
発明もしくは従来の通信装置を移動無線局として用いた
場合のセルラー通信システムを説明するための説明図で
あり、図において、31は固定無線局、32はこの固定
無線局31のセル、33は移動無線局であり、この図5
ではこの移動無線局33の地点により、33a,33b
の符号が付されている。34は固定無線局31から移動
無線局33への無線通信(Down LinkまたはF
orward Link)の無線信号であり、35は移
動無線局33から固定無線局31への無線通信(Up
LinkまたはReverse Link)の無線信号
である。
無線局33がセル32中のA地点(33a)からセル3
2の辺縁部のB地点(33b)まで移動する場合を考え
る。そのときの、移動無線局33の送信機の送信電力変
化を図7に示す。図7において、縦軸はアンテナ13か
ら無線送信される変調信号電力であり、横軸は時間であ
る。また、Pmaxは最大送信電力設定値16の値であ
り、2点鎖線はそのPmaxレベルである。なお、実線
は送信総電力の変化を示したものであり、点線は制御デ
ータチャネルのみの電力の変化を示したものである。た
だし、この点線は図7では、データチャネル信号電力と
制御チャネル信号電力の関係を分かりやすく模式的に示
すため、その絶対値はずらして表示している。
には、送信電力は一定でよいので送信電力制御信号17
は“1”と“−1”を繰り返している。この移動無線局
33が地点Aから地点Bに移動するのに伴って固定無線
局31が受信する無線信号35が小さくなるので、固定
無線局31は必要な通信品質を維持するため、“1”の
送信電力制御信号17を連続して移動無線局33に送
る。図7においてはこの送信電力制御信号17をTPC
(Transmit Power Controlの
略)と表記している。従って、この“1”の送信電力制
御信号17(TPC=1)を連続して受け取った移動無
線局33では、ゲイン制御信号21をこの送信電力制御
信号17に基づいて制御し、可変ゲイン増幅器10のゲ
インを変化(上昇)させて送信総電力の電力制御を行
う。その段階において、データおよび制御の両チャネル
信号は多重された後であるから、それぞれのチャネルの
電力は送信電力制御信号17に従って、同一のステップ
(図示の例では1dB)で増加することになる。
で移動すると、当該移動無線局33の送信総電力は、そ
の送信機が出力できる最大値Pmaxになる。移動無線
局33の送信総電力は送信機のフィードバック制御によ
り制限されるので、B地点に到達した後には、送信電力
制御信号17が“1”(TPC=1)で、送信電力の増
加を要求するものであっても送信総電力は増加しなくな
る。
−95と呼ばれる仕様に準拠した符号分割多重接続(C
ode Division Multiple Acc
ess:CDMA)方式の変調装置では、情報伝送速度
およびその振幅はデジタル回路処理(1または0で表
す)されるので一定であり、従って直交変調回路9にお
けるI/Q入力レベルも一定である。このように入力が
一定振幅であるからその出力レベルも一定であるので、
送信機の送信出力電力を制御する必要のある場合には、
可変ゲイン増幅器10のゲインのみ、例えばその出力電
力レベル検出信号のみを用いれば制御可能である。
団体3GPP(3rd. Generation Pa
rtnership Project)において検討さ
れている、広帯域CDMA(W−CDMA:Wideb
and CDMA)方式においては、データ信号の情報
(シンボル)速度を通信サービス毎に、あるいは通信中
に、異なる値に設定することが可能となっている。な
お、この3GPPの各規格文書は、インターネットにお
いて“http://www.3gpp.org”のア
ドレスによって公開されている。さらに、移動無線局3
3から固定無線局31への無線信号35においてはデー
タチャネルと制御チャネルとがI/Q多重されている。
合に通信品質を保つためは、その1情報(シンボル)あ
たりの必要なエネルギー対雑音比(Es/No)を保つ
ために、伝送チャネルの情報速度に応じてそのチャネル
の送信電力を可変とする必要がある。このため、データ
信号チャネルと制御信号チャネルの各電力(従ってチャ
ネル間の電力比)を変化させる必要から、3GPPの規
格文書TS25.211では、各チャネルの振幅(従っ
て電力)を可変とする係数として、ゲインファクタが導
入されている。このゲインファクタのとり得る具体的な
値βは、3GPPの規格文書TS25.213に規定さ
れており、0から1まで1/15ステップとなってお
り、従ってデータと制御の両チャネルの電力比として
は、最大24dB程度といった大きな値となり得る。
情報速度は時間的にも変化可能となっており、従って、
上記ゲインファクタの値βも時間的に変動することにな
る。そのなかにはデータチャネルのみが送信されない場
合も含まれているため、送信機の送信電力の変動として
は、上記24dBといった大きな変動も考えられること
になる。
ゲインファクタの値をβd、制御信号チャネルに乗算さ
れるゲインファクタの値をβcとし、3GPPの規格文
書TS25.213に示されるゲインファクタの挿入位
置を元に、上記図6を用いて説明した通信装置の送信機
に適用した場合の送信機を示すブロック図である。な
お、相当部分には図6と同一符号を付してその説明を省
略する。図において、22はデータ信号チャネルに掛け
られるゲインファクタ(βd)であり、23は制御信号
チャネルに掛けられるゲインファクタ(βc)である。
24はスペクトル拡散部5にてスペクトル拡散されたデ
ータチャネル信号1にゲインファクタ22の値βdを乗
算するゲインファクタ乗算部であり、25はスペクトル
拡散部6にてスペクトル拡散された制御チャネル信号2
にゲインファクタ23の値βcを乗算するゲインファク
タ乗算部である。
構成された通信装置の送信機では、まずスペクトル拡散
部5によってデータチャネル信号(シンボル)1が、そ
のチャネル情報(シンボル)速度より速度の速いデータ
信号チャネル用スペクトル拡散符号3により、また、ス
ペクトル拡散部6によって制御チャネル信号(シンボ
ル)2が、そのチャネル情報(シンボル)速度より速度
の速い制御信号チャネル用スペクトル拡散符号4によ
り、それぞれそのスペクトルが拡散される。このように
してスペクトル拡散されたデータチャネル信号にはゲイ
ンファクタ乗算部24にてゲインファクタ22の値βd
が、制御チャネル信号にはゲインファクタ乗算部25に
てゲインファクタ23の値βcがそれぞれ乗算された
後、ナイキスト・フィルタ7あるいは8に送られて帯域
制限される。
出力された信号は、それぞれI/Q入力として直交変調
回路9に入力され、直交変調されることにより、データ
信号と制御信号とがI/Q多重された直交変調信号とし
て出力される。直交変調回路9より出力された直交変調
信号は、可変ゲイン増幅器10において所望の電力レベ
ルまで増幅される。なお、それ以降の動作は、図6を用
いて説明した送信機の動作と同様であるので、ここでは
その説明を省略する。
として、セルラー通信システムにおいて、移動無線局に
上記送信機を用いた場合について説明する。ここでは、
図5と同じ状況において、制御チャネルは一定伝送速度
で連続送信し、データチャネルの送信データ量(伝送速
度)が一時的に零(従ってデータチャネルの送信電力も
零)になった後に再度同じ状態で送信を再開した場合
の、最大送信電力制御動作について図9を用いて説明す
る。ここで、この図9は、データチャネル信号1に乗算
されるゲインファクタ22の値βdが、βd=1(送信
中)またはβd=0(送信停止中)であり、制御チャネ
ル信号2に乗算されるゲインファクタ23の値βcが、
βc=1である場合の送信電力制御動作について示して
いる。なお、データチャネル電力が零になるため、送信
電力制御信号17は制御チャネルを利用して制御される
ものとする。
の両チャネルが送信されている移動無線局33が、移動
途中にデータチャネルの送信を停止(βd=0)して
も、その送信機の送信電力は減少する方向であるので特
に問題は起きない。また、送信電力制御は制御チャネル
のみで行われている。この移動無線局33が制御チャネ
ルのみで送信している状態のまま固定無線局31から遠
ざかり、B地点まで移動していくと、送信電力制御信号
17としては送信電力を増加するように“1”が移動無
線局33に送られてくる。従って、送信電力(制御チャ
ネルのみ)が増加していくことになる。ここで、装置と
しての最大送信電力はPmaxまで許容されているの
で、制御チャネルのみを送信している状態で最大送信電
力がPmaxに近づくことが可能である。
データチャネルの送信を再開した場合には、送信総電力
中にデータチャネル分の電力が発生するが、送信機とし
ての最大送信電力はフィードバック制御によりPmax
に抑え込まれるので、制御チャネルの送信電力が急激に
低下することになる。
めの通信制御方法および通信装置に関する記載がある文
献としては、例えば、特開平8−32515号公報、特
開平11−41138号公報、特開平11−17646
号公報、特開平10−210541号公報などがある。
用いられた通信装置は以上のように構成されているの
で、データチャネルの送信が再開される前の状態で送信
機より送信される送信電力は、制御チャネルにより通信
状態を保つために必要な電力であるから、データチャネ
ルの送信再開に伴ってこの制御チャネルの送信電力が低
下した場合には、通信品質が悪化し、最悪の場合には通
信の切断をまねくことになるといった課題があった。
めになされたもので、通信速度などに応じて伝送チャネ
ル毎にゲインファクタなどの係数を掛けるような通信装
置において、最大送信電力制御に関わらず通信品質を確
保(劣化防止/切断回避)することのできる通信制御方
法および通信装置を得ることを目的とし、またその通信
装置を用いた通信システムを実現することを目的とす
る。
方法は、時間的に変更可能な伝送速度に応じて係数をチ
ャネル毎に掛けることが可能な伝送チャネルを複数チャ
ネル多重して送信する際、全チャネルが同時に送信され
ていない場合には、送信する伝送チャネルの組み合わせ
もしくはその伝送速度に応じて、通信装置の設定可能な
最大送信電力とは異なる値で送信時の最大送信電力制限
を行うようにしたものである。
み合わせに応じて、通信装置の設定可能な最大送信電力
とは異なる最大送信電力の制限値が決まるようにしたも
のである。
ネルの組み合わせもしくは伝送速度が変化する場合に、
伝送チャネルの組み合わせもしくはその伝送速度で規定
される伝送期間毎に、通信装置の設定可能な最大送信電
力とは異なる値を設定することにより、最大送信電力の
制限の制御を分けて行うようにしたものである。
ネルの組み合わせもしくは伝送速度が変化する場合に、
通信装置の設定可能な最大送信電力と、それとは異なる
値で制限した最大送信電力との差をパラメータとして、
統一的な表現を用いて制御するようにしたものである。
を設けて、チャネル毎に変更可能な伝送速度に応じた係
数を掛け、多重手段を設けて、その係数が掛けられた複
数の伝送チャネルを多重して送信し、送信電力制御手段
を設けて、全チャネルが同時に送信されていない場合に
は、送信するチャネルの組み合わせもしくはその伝送速
度に応じて、装置の設定可能な最大送信電力とは異なる
値で送信時の最大送信電力制限を行うようにしたもので
ある。
により、通信サービスあるいは送信データ種別あるいは
送信伝送速度に応じて伝送チャネル毎に係数を掛け、多
重手段に、係数が掛けられたデータを変調する変調手
段、その送信電力を可変するゲイン可変手段、およびそ
のゲイン可変手段を制御するゲイン制御手段を持たせ、
全チャネルが同時に送信されていない場合には、送信電
力制限手段よりゲイン制御手段に対して、装置に設定可
能な最大送信電力とは異なる値で送信電力制限を行うよ
うに指示するようにしたものである。
通信システムにおける固定無線局との通信を行う移動無
線局として上記各通信装置を用い、固定無線局のセル配
置を、最大送信電力制限値の取りうる値のなかで最も値
の小さい値に制限した状態の移動無線局の送信能力を基
準として決定するようにしたものである。
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による通
信装置における送信機の構成例を示すブロック図であ
る。なお、ここでも、一般的な直交変調回路を用いて、
スペクトル拡散したデータチャネル信号と制御チャネル
信号とを、同相(I相)と直交位相(Q相)とによって
多重した、I/Q多重による変調を行う送信機について
示している。
ャネル信号であり、2はシンボルによる制御チャネル信
号である。3はデータチャネル信号1をスペクトル拡散
するためのデータ信号チャネル用スペクトル拡散符号
(PNd)であり、4は制御チャネル信号2をスペクト
ル拡散するための制御信号チャネル用スペクトル拡散符
号(PNc)である。5はこのデータ信号チャネル用ス
ペクトル拡散符号3を用いてデータチャネル信号1のス
ペクトル拡散を行うスペクトル拡散部であり、6は制御
信号チャネル用スペクトル拡散符号4を用いて制御チャ
ネル信号2のスペクトル拡散を行うスペクトル拡散部で
ある。7はこのスペクトル拡散部5にてスペクトル拡散
された信号の帯域を制限するためのナイキスト・フィル
タであり、8はスペクトル拡散部6にてスペクトル拡散
された信号の帯域を制限するためのナイキスト・フィル
タである。
8によって帯域が制限された信号の直交変調を行う多重
手段を構成している、変調手段としての直交変調回路で
ある。10はそのゲインが調整可能に構成されており、
上記直交変調回路9で変調された信号を設定されたゲイ
ンで増幅する多重手段を構成している、ゲイン可変手段
としての可変ゲイン増幅器であり、11はこの可変ゲイ
ン増幅器10でゲイン増幅された変調信号である。12
はこの可変ゲイン増幅器10でゲイン増幅された変調信
号11のうちの一部を取り出す方向性結合器であり、1
3は上記ゲイン増幅された変調信号11中の、この方向
性結合器12にてその一部が取り出された残りの部分を
空間に放射するアンテナである。14は方向性結合器1
2によって取り出されたゲイン増幅された変調信号11
の一部に基づいて送信電力を検出する送信電力検出器で
あり、15はこの送信電力検出器14で検出された送信
電力検出信号である。
の送信電力制御信号17と後に詳しく説明する最大送信
電力設定値43より送信する目標電力に対応した目標電
力対応制御信号を生成する、送信電力制御手段を構成し
ている目標電力対応制御信号発生部であり、19はこの
目標電力対応制御信号発生部18にて生成された目標電
力対応制御信号である。20はこの目標電力対応制御信
号発生部18からの目標電力対応制御信号19と送信電
力検出器14からの送信電力検出信号15とを比較する
多重手段を構成している、ゲイン制御手段としての差動
比較器であり、21はこの差動比較器20より出力さ
れ、可変ゲイン増幅器10のゲインを制御するゲイン制
御信号である。
数としてのゲインファクタであり、23は制御信号チャ
ネルに掛けられる係数としてのゲインファクタである。
24はスペクトル拡散部5にてスペクトル拡散されたデ
ータチャネル信号1に、このゲインファクタ22の値β
dを掛ける係数乗算手段としてのゲインファクタ乗算部
であり、25はスペクトル拡散部6にてスペクトル拡散
された制御チャネル信号2に、このゲインファクタ23
の値βcを掛ける係数乗算手段としてのゲインファクタ
乗算部である。
て示した従来の通信装置の送信機におけるそれらに相当
する部分である。
大送信電力の値Pmaxと、それとは異なる最大送信電
力の値Pmax’(Pmax’<Pmax)を生成して
出力する送信電力制御手段を構成している最大送信電力
値制御部である。42はこの最大送信電力値制御部41
より出力される最大送信電力の値Pmaxと、それとは
異なる最大送信電力の値Pmax’のうちの一方を選択
する送信電力制御手段を構成している切り替えスイッチ
であり、43はこの切り替えスイッチ42によって選択
され、目標電力対応制御信号発生部18に入力される最
大送信電力設定値である。44はデータチャネル信号
(シンボル)1より検出した伝送速度に基づいて切り替
えスイッチ42の切り替えを制御する送信電力制御手段
を構成しているデータチャネル伝送速度検出部であり、
45はこのデータチャネル伝送速度検出部44より切り
替えスイッチ42に出力されるデータチャネル送信速度
検出信号である。
る通信装置おいては、上記図8に示した従来の通信装置
で説明したような、制御チャネルは一定速度で連続送
信、データチャネルは断続送信(従って送信速度は2種
類)という動作に適した構成になっている。
構成された通信装置の送信機においては、まず、データ
チャネル信号(シンボル)1の伝送速度がデータチャネ
ル伝送速度検出部44において検出され、データチャネ
ル送信速度検出信号45が切り替えスイッチ42に送ら
れる。次に、このデータチャネル信号(シンボル)1は
スペクトル拡散部5にも送られて、そのチャネル情報
(シンボル)速度よりも速度の速いデータ信号チャネル
用スペクトル拡散符号3(PNd)によってスペクトル
拡散が行われるとともに、制御チャネル信号(シンボ
ル)2はスペクトル拡散部6に送られて、そのチャネル
情報(シンボル)速度よりも速度の速い制御信号チャネ
ル用スペクトル拡散符号4(PNc)によってスペクト
ル拡散が行われる。
散符号3と制御信号チャネル用スペクトル拡散符号4の
速度は、通常同じものが用いられる。また、このスペク
トル拡散部5および6によるスペクトルの拡散後の単位
時間は、シンボルの単位時間ではなく、データ信号チャ
ネル用スペクトル拡散符号3および制御信号チャネル用
スペクトル拡散符号4の速度で決まるチップ(chi
p)という単位時間となり、1チップあたりの時間は1
シンボルあたりの時間より短くなる。このとき、チップ
の速度とシンボルの速度の比は拡散率と定義される。
ル拡散されたデータチャネル信号には、ゲインファクタ
乗算部24によってゲインファクタ22の値βdが掛け
られる。同様に、スペクトル拡散部6においてスペクト
ル拡散された制御チャネル信号には、ゲインファクタ乗
算部25によってゲインファクタ23の値βcが掛けら
れる。これらゲインファクタ22の値βdが乗算された
データチャネル信号と、ゲインファクタ23の値βcが
乗算された制御チャネル信号は、それぞれナイキスト・
フィルタ7あるいは8に送られて帯域制限(波形成形)
される。
としては、そのフィルタ特性がナイキスト特性の平方根
特性であるルート・ナイキスト・フィルタを一般的に広
く用いており、送信機および図示を省略した受信機の両
方に実装して、両者の合成でナイキスト特性が得られる
ように用いられることが多い。
域制限された信号は、I/Q入力信号として直交変調回
路9に送られて直交変調される。これにより、データ信
号と制御信号とがI/Q多重された変調信号となる。直
交変調回路9で直交変調された信号は可変ゲイン増幅器
10に入力され、ゲイン制御信号21によってこの可変
ゲイン増幅器10に設定されたゲインに応じて所望の電
力レベルまで増幅されて、ゲイン増幅された変調信号1
1として出力される。このゲイン増幅された変調信号1
1は、方向性結合器12においてその一部が取り出され
て送信電力検出器14に入力されるが、残りの大部分は
アンテナ13から無線送信される。
と同様に、送信電力検出器14はこの方向性結合器12
によって取り出された信号を検出し、送信電力に比例し
た送信電力検出信号15として差動比較器20に入力す
る。この差動比較器20には目標電力対応制御信号発生
部18から出力される目標電力対応制御信号19も入力
されており、送信電力検出信号15とこの目標電力対応
制御信号19とを比較している。この差動比較器20の
比較結果を、ゲイン制御信号21として可変ゲイン増幅
器10に与えることによって、フィードバック制御を行
うようにしている。このようにして、可変ゲイン増幅器
10の出力電力レベルを所望のレベルに設定する。な
お、このような送信電力検出信号と目標電力に対応した
信号とによるフィードバック制御は、従来から一般的に
用いられている周知の方法である。
電力制御信号17に従って目標電力対応制御信号19を
増減させ、それを差動比較器20に入力する。差動比較
器20はこの目標電力対応制御信号19を送信電力検出
器14から入力された送信電力検出信号15と比較し
て、その比較結果に応じたゲイン制御信号21によって
可変ゲイン増幅器10のゲインを制御しており、可変ゲ
イン増幅器10はそのゲインに応じて送信電力を増減さ
せている。なお、この送信電力制御信号17は、例えば
相手先通信装置での受信信号が通信品質を満足している
かどうかによって決定され、相手先通信装置から通信チ
ャネルに載せられて送信されてくるものであり、図示を
省略した受信機で受信されて、目標電力対応制御信号発
生部18に伝達される。
減ステップとしては、例えば1dBが用いられる。すな
わち、送信電力制御信号17が“1”の場合は1dB増
加、“−1”の場合は−1dB増加といった制御が行わ
れる。送信電力制御信号17は、無線通信環境における
信号レベル変動(いわゆるフェージング)に追随するよ
うな時間間隔にて更新される。この送信電力制御信号1
7が“1”および“−1”しかないときには、一定送信
電力を維持する場合、送信電力制御信号17として
“1”と“−1”とを交互に繰り返すことになる。
に、切り替えスイッチ42で切り替えられた、最大送信
電力設定値43が与えられている。この最大送信電力設
定値43の値は、最大送信電力値制御部41が出力す
る、当該送信機の設定可能な最大送信電力の値Pmax
と、それとは異なる最大送信電力の値Pmax’のいず
れか一方を、切り替えスイッチ42がデータチャネル伝
送速度検出部44から送られてくるデータチャネル送信
速度検出信号45によって切り替え選択したものであ
る。
替えスイッチ42で選択された最大送信電力設定値43
で設定された値PmaxあるいはPmax’を超えて送
信されないように、この最大送信電力設定値43と送信
電力制御信号17とを元に、最大送信電力設定値43に
対応する値PmaxまたはPmax’に、目標電力対応
制御信号発生部18の出力する目標電力対応制御信号1
9を抑えることによって行われる。
においては、過渡応答が発生する性質上、一時的に送信
電力が最大値を超える場合があるが、通信における規格
では最大送信電力値に対し許容幅とその時間変化等を規
定していることが多く、送信機の制御回路はそれを満足
するように設計される。
機を、セルラー通信システムにおける移動無線局の送信
機として用いた場合の、最大送信電力制御の動作につい
て説明する。図5はこの発明あるいは従来の通信装置を
移動無線局として用いた場合の、セルラー通信システム
を説明するための説明図である。図において、31は固
定して配置された無線局による固定無線局であり、32
はこの固定無線局31の担当通信範囲を示すセルであ
る。33は固定無線局31と通信する移動可能な無線局
による移動無線局であり、この図5ではこの移動無線局
33の地点により、33a(A地点),33b(B地
点)の符号が付されている。34はDown Link
もしくはForward Linkなどと呼ばれる、固
定無線局31から移動無線局33への無線通信の無線信
号であり、35はUp LinkもしくはRevers
e Linkなどと呼ばれる、移動無線局33から固定
無線局31への無線通信の無線信号である。
無線局33がセル32中のA地点(33a)からセル3
2の辺縁部のB地点(33b)まで移動する場合を考え
る。なお、以下では、図5に示す従来と同じ状況におい
て、制御チャネルは一定伝送速度で連続送信し、データ
チャネルの送信データ量(伝送速度)が一時的に零(従
ってデータチャネルの送信電力も零)になった後に再度
同じ状態で送信を再開した場合について、動作最大送信
電力制御動作について図2を用いて説明する。
の送信機の送信電力の変化を示す説明図である。図にお
いて、縦軸はアンテナ13から無線送信される変調信号
電力であり、横軸は時間である。また、Pmaxはこの
通信装置の送信機としての最大送信電力設定値の値、P
max’はこの送信機としての最大送信電力設定値の値
Pmaxとは異なる値(Pmax’<Pmax)であ
り、2点鎖線はそれらPmaxおよびPmax’のレベ
ルを示している。なお、実線は送信総電力の変化を示し
たものであり、点線は制御データチャネルのみの電力の
変化を示したものである。
ャネルに掛けられるゲインファクタ22の値βdをβd
=1または0、制御信号チャネルに掛けられるゲインフ
ァクタ23の値βcをβc=1とおく。また、データチ
ャネル電力が零になるので、送信電力制御信号17は制
御チャネルを用いて制御されるものとする。
ータおよび制御の両チャネルが送信されている状態か
ら、移動の途中でデータチャネルが送信停止(βd=
0)しても、送信機の送信電力は減少する方向であるの
で問題は起きない。また、送信電力制御は制御チャネル
のみで行われている。
の状態で固定無線局31から遠ざかりB地点に移動して
いくと、送信電力を増加するように送信電力制御信号1
7として“1”が移動無線局33から送られてくる。こ
の送信電力制御信号17の“1”によって、送信電力
(制御チャネルのみ)が増加していくことになる。この
とき、制御チャネルのみの送信状態に対しては、装置と
しての最大送信電力はPmaxとは異なる値Pmax’
(Pmax>Pmax’)で制限されるように切り替え
スイッチ42を切り替える。すなわち、最大送信電力値
制御部41からは最大送信電力設定値の値としてPma
xとPmax’とが出力されており、その最大送信電力
設定値の値Pmax’はデータチャネルおよび制御チャ
ネルの両チャネルが存在した場合に送信可能な制御チャ
ネルのみの電力に設定されている。なお、この切り替え
スイッチ42の切り替えはデータチャネル伝送速度検出
部44による、データチャネル信号(シンボル)1の伝
送速度の検出結果に基づいて制御される。
は、データチャネルの発生と共に切り替えスイッチ42
を本来の最大送信電力値であるPmax側に切り替え
る。データチャネル送信を再開するとともに送信総電力
中にデータチャネル分の電力が発生するが、制御チャネ
ルのみの状態での最大送信電力はPmax’で制限され
た状態にあったため、データチャネルが存在しても制御
チャネル分の送信電力は低下することはなく、通信品質
の劣化や通信の切断などの問題が生じるようなことはな
い。
(発生)に際して、送信電力が増加するデータチャネル
の発生時においては、可変ゲイン増幅器10などのアナ
ログ回路の信号経路の遅延時間、あるいはナイキスト・
フィルタ7,8による波形整形で生じる処理遅延時間を
考慮に入れて、早めにPmaxへの切り替えを行い、送
信電力が減少するデータチャネルの停止時においては、
遅めにPmax’への切り替えを行うといったタイミン
グ制御をすることで、過渡応答時のチャネル電力の過不
足や信号電力振幅の歪みを避けることができる。
に変化する伝送チャネルの伝送速度(データチャネルの
送信中と送信停止)とゲインファクタの値βとは直接1
対1に対応する必要はなく、例えば、ある通信サービス
における長時間の平均的な伝送速度に対して、デフォル
トとしてゲインファクタの値βを設定しておき、伝送速
度が変動した場合にゲインファクタの値βを書き替える
ことも可能である。そのような場合、伝送速度が平均値
から変動した場合、それをデータチャネル伝送速度検出
部44で検出し、そのデータチャネル送信速度検出信号
45で切り替えスイッチ42の切り替え制御を行うよう
にしてもよい。
ける係数は通信装置に設定された規格から決まるゲイン
ファクタの値βそのものである必要はなく、最終的な伝
送速度に対応した実効的なチャネル係数を用いることも
可能である。
中および送信停止中にそれぞれに対してゲインファクタ
の値βの定義をしているが、例えば送信中の伝送速度に
対してゲインファクタの値βを定義しておき、一時的な
送信停止(3GPP規格においてはCompresse
d Modeと呼ばれる送信期間のギャップなど)に対
しては定義されないような場合も、最終的な伝送速度が
複数の要因によって決定され、最終的な伝送速度が準静
的もしくは動的に変化し、伝送速度とゲインファクタの
値βが1対1に対応しない。そのような場合には、デー
タチャネル伝送速度検出部44において最終的な伝送速
度を検出し、動的に変化する最終伝送速度の変化点にお
いて最大電力制限値を設定し直すことにより、最終的な
最大送信電力の制御が可能となる。
ば、上記のように、通信品質の劣化や通信の切断などの
問題が発生せず、また、伝送チャネル毎にゲインファク
タが掛けられ、伝送速度が時間的に変化する通信装置の
送信機においても、最大送信電力の制御を容易に行うこ
とができるという効果が得られる。
にデータチャネル伝送速度検出部と切り替えスイッチと
いった簡易なブロックを追加するのみで、可変ゲイン増
幅器によるフィードバック制御などは従来の送信機のま
までよいので、制御回路全体の規模が小さくて済むとい
う効果が得られる。
えスイッチの切り替えタイミングの制御に際して、デー
タチャネル発生(再開)時には早めにPmaxに切り替
え、データチャネル停止時には遅めにPmax’に切り
替えているので、過渡応答時のチャネル電力の過不足や
信号電力振幅の歪みを避けることができるという効果が
得られる。
速度に応じて伝送チャネル毎に係数(ゲインファクタ)
が掛かる通信装置を、移動無線局としてセルラー通信シ
ステムに採用する場合に、複数の固定無線局のセル範囲
を決定(セル配置)する方法として、移動無線局の送信
機の最大送信電力値としてPmax’を仮定して決定し
ているので、移動無線局と固定無線局からなる通信シス
テムの通信品質の確保(劣化防止/切断回避)が可能に
なるという効果が得られる。
な伝送速度が複数の要因で決まるような場合、ゲインフ
ァクタの値βはゆっくりと変化する(例えば通信サービ
スによって決まり固定する)が、最終的な伝送速度は別
の要因も絡むような場合においても対応可能になるとい
う効果が得られる。
おいては、データチャネル伝送速度検出部44の検出し
たデータチャネル信号1の伝送速度に応じて切り替えス
イッチ42の切り替えを制御し、最大送信電力値制御部
41の出力するPmaxもしくはPmax’を最大送信
電力設定値として選択するものについて説明したが、そ
れら最大送信電力設定値PmaxとPmax’の差をパ
ラメータとして、統一的な表現を用いて最大送信電力の
制御を行うことも可能である。図3はそのようなこの発
明の実施の形態2による通信装置の送信機を示すブロッ
ク図であり、実施の形態1の各部に相当する部分には図
1と同一符号を付してその説明を省略する。
3を用いて説明する。図において、46は当該送信機の
設定可能な最大送信電力の値Pmaxと、それとは異な
る最大送信電力の値Pmax’(Pmax’<Pma
x)を出力する送信電力制御手段を構成している、図1
に符号41を付して示した実施の形態1のそれに該当す
る最大送信電力値制御部である。なお、この最大送信電
力値制御部46はゲインファクタ22が入力され、その
値βdを送信機の設定可能な最大送信電力の値Pmax
とは異なる最大送信電力の値Pmax’の計算に用いて
いる点で、実施の形態1の最大送信電力値制御部41と
は異なっている。47はこの最大送信電力値制御部46
より出力される最大送信電力の値PmaxとPmax’
の一方を選択する送信電力制御手段を構成している、図
1に符号42を付して示した実施の形態1のそれに該当
する切り替えスイッチである。なお、この切り替えスイ
ッチ47は、データチャネル送信速度検出信号45に代
えて、ゲインファクタ22の値βdでその切り替えが制
御されている点で、実施の形態1における切り替えスイ
ッチ42とは異なっている。
この実施の形態2による通信装置の送信機では、切り替
えスイッチ47はゲインファクタ22の値βdによって
切り替えられ、最大送信電力値制御部46ではそのゲイ
ンファクタ22の値βdを用いてPmax’の計算を行
っている。このPmax’の計算にゲインファクタ22
の値βを用いることによって、上記実施の形態1の場合
とは異なり、多数のデータチャネルの伝送速度(従って
多数のゲインファクタの値βd)をとり得るような通信
装置、あるいは制御チャネルの伝送速度も変化するよう
な通信装置において、最適なPmax’を設定すること
ができると同時に、伝送速度の変化に対して統一的な制
御を行うことが可能となる。
る。図4はそのときの移動無線局33の送信機の送信電
力の変化を示す説明図であり、実施の形態1における最
大送信電力の説明に用いた図2との違いは、送信機の設
定可能な最大送信電力の値Pmaxと、それとは異なる
最大送信電力の値Pmax’との差によるパラメータΔ
Pが、ゲインファクタの値βの関数となっていることで
ある。
に対応している場合には、伝送チャネル毎の送信電力
(比)も各ゲインファクタの値β(の組み合わせ)と1
対1に対応しているので、PmaxとPmax’との差
によるパラメータΔPを求めることができ、Pmax’
を決定できる。
ムに適用した場合に、そのセル領域を大きくするために
は移動無線局である通信装置の送信電力はできるだけ大
きい方が望ましいので、伝送速度(従ってゲインファク
タの値β)に応じて最適なパラメータΔP(従ってPm
ax’)を設定することで、複数の伝送速度が設定可能
な通信装置においても通信品質の確保と最大送信電力制
御が可能となる。
ば、制御回路規模が小さい、タイミング制御の追加によ
る歪み等の回避が可能、さらには固定無線局と移動無線
局とからなる通信システムへの適用が可能といった、実
施の形態1において述べた効果に加えて、伝送速度が複
数設定可能な通信装置においても通信品質の確保と最大
送信電力の制御が可能となるという効果が得られる。
力設定そのものの値を用いるのではなく、設定値との相
対差をパラメータとして制御しているので、セルラー通
信システムに適用した場合に、例えば、通信量が多いと
ころでは通信容量を増やすために小さなセルを多数用
い、通信量が少ないところでは大きなセルを少数用いる
といった、セルの大きさが複数ある場合に、通信装置に
設定する最大送信電力設定値そのものを変更させること
が可能となり、セル配置に柔軟性を持たせることができ
るという効果が得られる。
ャネルが同時に送信されていない場合には、送信する伝
送チャネルの組み合わせもしくはその伝送速度に応じ
て、通信装置の設定可能な最大送信電力とは異なる値で
送信時の最大送信電力制限を行うように構成したので、
送信速度の変化に対応して伝送チャネル毎の送信電力が
変化しても最大送信電力付近で動作する場合に通信品質
の劣化を防止でき、通信切断を回避することができる、
通信品質の確保が可能な通信制御方法が得られるという
効果がある。
じて、通信装置の設定可能な最大送信電力とは異なる最
大送信電力の制限値を決めるように構成したので、伝送
速度と、係数と、送信電力とが1対1に対応し、伝送速
度に応じて最適の送信電力が得られるため、係数のみが
決まれば他の値を求めなくとも最適な送信電力が得ら
れ、複数の伝送速度の設定が可能な場合においても、通
信品質の確保と、最大送信電力の制御が可能になるとい
う効果がある。
わせもしくはその伝送速度で規定される伝送期間毎に、
通信装置の設定可能な最大送信電力とは異なる値を設定
し、最大送信電力の制御を分けて行うように構成したの
で、伝送チャネルの組み合わせもしくは伝送速度が変化
する場合においても、通信状態を保つために必要な伝送
チャネルの電力が他の伝送チャネルの開始(再開)によ
って低下することはなくなり、通信品質の劣化や通信の
切断などといった問題が生じることを回避できるという
効果がある。
最大送信電力と、それとは異なる値で制限した最大送信
電力との差をパラメータとして、統一的な表現を用いて
最大送信電力を制御するように構成したので、セルの大
きさが複数ある通信システムに適用した場合でも、通信
装置に設定する最大送信電力設定値そのものを変更させ
ることが可能であるため、セル配置に柔軟性を持たせる
ことができるという効果がある。
チャネル毎に変更可能な伝送速度に応じた係数を掛け、
多重手段により、その係数が掛けられた複数の伝送チャ
ネルを多重して送信し、全チャネルが同時に送信されて
いない場合には、送信電力制御手段により、送信するチ
ャネルの組み合わせもしくはその伝送速度に応じて、装
置の設定可能な最大送信電力とは異なる値で送信時の最
大送信電力制限を行うように構成したので、送信速度の
変化に対応して伝送チャネル毎の送信電力が変化して
も、通信品質の劣化防止、通信切断の回避など、通信品
質の確保が可能な通信装置が得られるという効果があ
る。
段、ゲイン可変手段およびゲイン制御手段を持たせて、
伝送チャネル毎に係数乗算手段により、通信サービスあ
るいは送信データ種別あるいは送信伝送速度に応じて係
数が掛けられたデータを変調し、その送信電力をゲイン
制御手段の制御によって可変して送信し、全チャネルが
同時に送信されていない場合には、送信電力制限手段よ
りゲイン制御手段に対して、装置に設定可能な最大送信
電力とは異なる値で送信電力を制御するように構成した
ので、最終的な伝送速度が複数の要因で決まるような場
合に、ゲインファクタの値βはゆっくりと変化するが、
最終的な伝送速度は別の要因も絡むような場合において
も対応が可能になるという効果がある。
において固定無線局と通信を行う移動無線局として、こ
の発明による通信装置を用い、固定無線局のセル配置
を、最大送信電力制限値の取りうる値のなかで最も値の
小さい値に制限した状態の移動無線局の送信能力を基準
として決定するように構成したので、送信速度の変化に
対応してチャネル毎の送信電力が変化しても、通話品質
の劣化や通信の切断などが発生することのない通信シス
テムが得られるという効果がある。
信機を示すブロック図である。
明するための、移動無線局の送信電力の変化を示す説明
図である。
信機を示すブロック図である。
明するための、移動無線局の送信電力の変化を示す説明
図である。
として用いられたセルラー通信システを示す説明図であ
る。
ク図である。
明するための、移動無線局の送信電力の変化を示す説明
図である。
ック図である。
明するための、移動無線局の送信電力の変化を示す説明
図である。
データ信号チャネル用スペクトル拡散符号、4 制御信
号チャネル用スペクトル拡散符号、5,6 スペクトル
拡散部、7,8 ナイキスト・フィルタ、9 直交変調
回路(多重手段、変調手段)、10 可変ゲイン増幅器
(多重手段、ゲイン可変手段)、11ゲイン増幅された
変調信号、12 方向性結合器、13 アンテナ、14
送信電力検出器、15 送信電力検出信号、17 送
信電力制御信号、18 目標電力対応制御信号発生部
(送信電力制御手段)、19 目標電力対応制御信号、
20 差動比較器(多重手段、ゲイン制御手段)、21
ゲイン制御信号、22,23 ゲインファクタ(係
数)、24,25 ゲインファクタ乗算部(係数乗算手
段)、31 固定無線局、32 セル、33,33a,
33b 移動無線局、34 固定無線局から移動無線局
への無線信号、35 移動無線局から固定無線局への無
線信号、41 最大送信電力値制御部(送信電力制御手
段)、42 切り替えスイッチ(送信電力制御手段)、
43 最大送信電力設定値、44 データチャネル伝送
速度検出部(送信電力制御手段)、45 データチャネ
ル送信速度検出信号、46 最大送信電力値制御部(送
信電力制御手段)、47 切り替えスイッチ(送信電力
制御手段)。
Claims (7)
- 【請求項1】 時間的に変更可能な伝送速度に応じて、
係数をチャネル毎に乗算することが可能な伝送チャネル
を、複数チャネル多重して送信するための通信制御方法
において、 前記伝送チャネルの全てが同時に送信されていない場合
には、送信する伝送チャネルの組み合わせもしくはその
伝送速度に応じて、通信装置の設定可能な最大送信電力
とは異なる値で送信時の最大送信電力の制限を行うこと
を特徴とする通信制御方法。 - 【請求項2】 通信装置の設定可能な最大送信電力とは
異なる最大送信電力制限値を、伝送チャネル毎に掛けら
れる係数の組み合わせに応じて決めることを特徴とする
請求項1記載の通信制御方法。 - 【請求項3】 送信する伝送チャネルの組み合わせもし
くは伝送速度が変化する場合に、 前記伝送チャネルの組み合わせもしくはその伝送速度で
規定される伝送期間毎に、通信装置の設定可能な最大送
信電力とは異なる値を設定し、最大送信電力の制限の制
御を分けて行うことを特徴とする請求項1または請求項
2記載の通信制御方法。 - 【請求項4】 送信する伝送チャネルの組み合わせもし
くは伝送速度が変化する場合に、 通信装置の設定可能な最大送信電力と、前記設定可能な
最大送信電力とは異なる値で制限した最大送信電力との
差をパラメータとして、最大送信電力の制限の制御を伝
送速度の変化に対して統一的に行うことを特徴とする請
求項1記載の通信制御方法。 - 【請求項5】 変更可能な伝送速度に応じて係数を伝送
チャネル毎に掛ける係数乗算手段と、 前記係数乗算手段によって係数が掛けられた伝送チャネ
ルを複数チャネル多重する多重手段と、 前記伝送チャネルの全てが同時に送信されていない場合
には、送信する伝送チャネルの組み合わせもしくはその
伝送速度に応じて、装置の設定可能な最大送信電力とは
異なる値で送信時の最大送信電力制限を行う送信電力制
限手段とを備えた通信装置。 - 【請求項6】 係数を伝送チャネル毎に掛ける係数乗算
手段が、 通信サービスあるいは送信データの種別あるいは送信伝
送速度に応じて、伝送チャネル毎に係数を掛けるもので
あり、 伝送チャネルを複数チャネル多重する多重手段が、 前記係数乗算手段によって係数が掛けられた送信データ
を変調する変調手段と、前記変調手段にて変調された信
号の送信電力を可変するゲイン可変手段と、前記ゲイン
可変手段を制御するゲイン制御手段とを含み、 送信時の最大送信電力制限を行う送信電力制限手段が、 前記伝送チャネルの全てが同時に送信されていない場合
には、装置に設定可能な最大送信電力とは異なる値で送
信電力制限を行うように、前記ゲイン可変手段を制御す
るようにゲイン制御手段に指示するものであることを特
徴とする請求項5記載の通信装置。 - 【請求項7】 セルラー通信システムにおける固定無線
局との間で通信する移動無線局として、請求項5または
請求項6記載の通信装置を用いた通信システムにおい
て、 前記移動無線局の取りうる最大送信電力制限値のなか
で、最も値の小さい値に制限した状態の移動無線局の送
信能力を基準として、セルラー通信システムにおける前
記固定無線局のセル配置を行うことを特徴とする通信シ
ステム。
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