JP2001307682A - 誘電体バリア放電ランプ - Google Patents

誘電体バリア放電ランプ

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JP2001307682A JP2000119674A JP2000119674A JP2001307682A JP 2001307682 A JP2001307682 A JP 2001307682A JP 2000119674 A JP2000119674 A JP 2000119674A JP 2000119674 A JP2000119674 A JP 2000119674A JP 2001307682 A JP2001307682 A JP 2001307682A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給電線と電極間の断線や、電極や放電容器の
破損等を防止し高寿命化を図った誘電体バリア放電ラン
プを提供すること。 【解決手段】 少なくとも一部が誘電体で構成された外
側管2と内側管3とからなる二重管構造の放電容器1
と、外側管2外面に設けられた第1の電極4と、内側管
3内面に設けられた第2の電極5と、第2の電極5へ給
電する給電線10とを有する誘電体バリア放電ランプに
おいて、給電線10の先端に弾性力によって第2の電極
5に当接される端子6,7を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体バリア放電
によりエキシマ分子を形成し、エキシマ分子から放射さ
れた光を利用する誘電体バリア放電ランプに係わり、特
に、ランプ電極への給電構造を改善した誘電体バリア放
電ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、外側管と内側管とからなる二重管
構造の放電容器を有する誘電体バリア放電ランプにおい
て、内側管内面に設けられる電極は、螺旋ばねにより強
く固着するように設けられていた。しかし、この方法
は、ランプ点灯中の高温下では電極が内側管を強く押さ
えつけるため、内側管に亀裂が発生したり、また、点灯
中に電極と内側管が略溶融状態となって固着されようと
するが、両者の熱膨張係数の違いによって内側管に亀裂
を生ずる恐れがあった。
【0003】そこで、この欠点を改善するために、特開
平10−241633号公報では、図10に示すよう
に、外側管100外面に外側電極103を配置すると共
に、内側管102内面に内側電極104を配置した二重
管構造の放電容器を有する誘電体バリア放電ランプにお
いて、給電線105と接続される内側電極104を、内
側管102とは局部的ではなく、内側管102の内面に
均一に固着配置する給電構造が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報に示されるものも、内側電極104が給電線105に
直接固着されているため、給電線105に引っ張り力が
かかると、内側電極104が移動したり、変形したり、
または破損し、さらには給電線105や給電線105と
内側電極104の接合部が断線する場合もあった。ま
た、内側電極104は、点灯消灯の温度変化によって、
例えば、内側電極104の長が300mmの場合、5m
m〜10mm程度管軸方向に伸縮するため、内側電極1
04と給電線105とが直接接続されているため、内側
電極104自身および給電線105との接合部にストレ
スがかかり、長時間の繰り返し点灯消灯後には、断線等
を引き起こす恐れがあった。
【0005】本発明の目的は、前記の問題点に鑑みて、
給電線と電極間の給電構造を改善して、給電線と電極間
の断線や、電極や放電容器の破損等を防止し高寿命化を
図った誘電体バリア放電ランプを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するために、次のような手段を採用した。
【0007】第1の手段は、少なくとも一部が誘電体で
構成された外側管と内側管とからなる二重管構造の放電
容器と、前記外側管外面または内面に設けられた第1の
電極と、前記内側管内面に設けられた第2の電極と、該
第2の電極へ給電する給電線とを有する誘電体バリア放
電ランプにおいて、前記給電線の先端に給電構造を持
ち、該給電構造は自らの弾性力によって前記第2の電極
に摺動可能に当接されることを特徴とする。
【0008】第2の手段は、第1の手段において、前記
給電線の前記放電容器からの抜けを防止する抜け防止手
段を設けたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】はじめに、本発明の第1の実施形
態を図1および図2を用いて説明する。
【0010】図1は本実施形態に係る誘電体バリア放電
ランプの構成を示す断面図であり、図2は図1に示す給
電構造の拡大斜視図である。
【0011】これらの図において、1は石英ガラス等か
らなる外側管2および内側管3から構成される放電容
器、4は外側管2の外面に設けられる金属線をシームレ
スに円筒状に形成した網状の第1の電極、5は内側管3
の内面に一様に設けられた第2の電極、6は管軸と垂直
断面において湾曲形状を有し、この湾曲形状の外方向へ
の弾性力、いわゆる板バネによる自らの弾性力によって
第2の電極5と接触して電気的接続が図られる曲板から
構成される弾性部材、7は弾性部材6と金属線8とを接
続する接続部、8は給電線10から延びる金属線、9は
弾性部材6,金属線7,接続部8からなり、板バネ自ら
の弾性力によって摺動可能に当接された給電構造、10
は電力を誘電体バリア放電ランプに供給する給電線、1
1は放電容器1の両端部に固設されるベース、12は給
電線10のベース11からの抜けを防止するために設け
られた抜け防止手段の一例としてのベース11と給電線
10間を固定する固定ネジである。なお、第1の電極4
への給電線等は省略されている。
【0012】ここで、放電容器1は誘電体バリア放電の
誘電体を構成する外側管2と内側管3が同軸的に配置さ
れた二重管構造をなしており、外側管2と内側管3の両
端は閉じられ、この間に放電空間が形成されている。こ
の放電空間には、例えば、キセノンガス等の放電ガスが
充填されており、給電線等を介して第1の電極4と第2
の電極5間に電力が供給されると、放電容器1の放電空
間に誘電体バリア放電が発生し、該放電によって励起さ
れたエキシマ分子により発生した光は網目状に形成され
た第1の電極4の間から外部に放射される。
【0013】本実施形態の発明は、前記のごとく、弾性
部材6は、接続部7を介して、金属線8および給電線1
0と一体的に形成されると共に、第2の電極5とは板バ
ネの自らの弾性力により押圧され接触している。そのた
め、何等かの理由により、給電線10に引っ張り力が加
わっても、弾性部材6にもその引っ張り力が加わるが、
弾性部材6は第2の電極5上を摺動するので、第2の電
極5には引っ張り力は加えられず、第2の電極5の移
動、変形、破損等の発生を防止できる。
【0014】さらに、給電線10、および給電構造をな
す金属線8、接続部7等は一体に動くので、これらの断
線も防止することができる。さらに、点灯消灯による温
度変化によって、第2の電極5が管軸方向に伸縮するよ
うなことがあっても、第2の電極5は弾性部材6と摺接
するのみであるので、給電線10、金属線8、接続部7
にはストレスがかからず、これらの断線等を防止するこ
とができる。
【0015】さらに、本実施形態の発明は、給電線10
が抜け防止手段の一例としての固定ビス12によってベ
ース11に固定されるので、給電線10に引っ張り力が
加わっても、給電線10の放電容器1、即ち誘電体バリ
ア放電ランプからの抜けを防止することができ、また、
このときは、弾性部材6に引っ張り力が加えられること
もない。
【0016】次に、本発明の第2の実施形態を図3およ
び図4を用いて説明する。
【0017】図3は本実施形態に係る誘電体バリア放電
ランプの構成を示す断面図であり、図4は図3に示す給
電構造の拡大斜視図である。
【0018】これらの図において、61は、給電構造に
おける弾性部材であって、第2の電極5と接触する湾曲
形状を有する2つの曲板と、この曲板間にこれらの曲板
を第2の電極5方向に押圧する板バネ自らが弾性力を有
する弾性板とを有し、この弾性板によって前記各曲板を
第2の電極5に押圧して電気的接続を図るものである。
なお、これらの図において、その他の構成は図1および
図2に示す同符号の構成に対応するので説明を省略す
る。
【0019】本実施形態の発明は、第1の実施形態のも
のと比べて、給電構造における弾性部材61の形状が異
なっているが、図3に示すように、弾性部材61は、接
続部7を介して、金属線8および給電線10とが一体的
に形成されると共に、第2の電極5とは板バネ自らの弾
性力により押圧して接触しており、弾性部材61と第2
の電極5間は相対的に摺動可能であるので、給電線10
に引っ張り力が加わえられても、弾性部材6は第2の電
極5上を摺動するのみで、第2の電極5には引っ張り力
は加えられない。従って、第2の電極5の移動、変形、
破損等を生ずることはない。また、給電線10、金属線
8、接続部7等における断線も防止することができる。
さらに、点灯消灯による温度変化によって、第2の電極
5が管軸方向に伸縮しても、給電線10等にはストレス
がかからず、断線等も防止することができる。
【0020】また、本実施形態の発明も、給電線10を
抜け防止手段の一例としての固定ビス12によってベー
ス11に固定されているので、第1の実施形態の発明と
同様に、給電線10の抜けを防止でき、また、弾性部材
61に引っ張り力が加えられることもない。
【0021】図5は、第3の実施形態に係る誘電体バリ
ア放電ランプの構成を示す一部断面図である。
【0022】同図において、抜け防止手段の他の例を示
す抜け防止部121は、金属線8と給電線10間に設け
られ、給電線遮光部131に当接する。更に給電線遮光
部材131はベース11に当接して給電線10の抜けを
防止する。なお、給電線遮光部131は、ベース11と
一体的に構成してもよい。その他の構成は図1に示す同
符号の構成に対応するので説明を省略する。
【0023】本実施形態の発明は、第1の実施形態のも
のと比べて、給電線10の抜け防止手段と給電線遮光部
131とベース11とが別部材で構成されている点で異
なっている。本実施形態では、給電線10に引っ張り力
が加わった場合は、抜け防止部材121が給電線10の
周辺に位置する給電線遮光部131を介してベース部材
に当たり、給電線10の抜けが防止されると共に、弾性
部材6にも引っ張り力が加えられることがない。
【0024】また、給電線10の端部周囲は抜け防止部
材121および給電線遮光部131によって覆われてお
り、誘電体バリア放電によって発生した紫外線が給電線
10の被覆部に照射されるのを防止しているので、紫外
線による給電線10の被覆を劣化させることがない。
【0025】図6は、第4の実施形態に係る誘電体バリ
ア放電ランプの構成を示す一部断面図である。
【0026】同図において、122は、抜け防止手段の
第3の例を示し、金属線8と給電線10間に設けられ、
後述する突起部123と当接して給電線10の抜けを防
止する抜け防止部材、123は内側管3の第2の電極5
が設けられる側に突出した突起部である。なお、その他
の構成は図1に示す同符号の構成に対応するので説明を
省略する。
【0027】本実施形態の発明は、第1および第3の実
施形態のものと比べて、給電線10の抜け防止手段が異
なっており、給電線10に引っ張り力が加わった場合
は、抜け防止部材122が突起部123に当接し、給電
線10の抜けが防止されると共に、弾性部材6にも引っ
張り力が加えられることがない。
【0028】図7は、第5の実施形態に係る誘電体バリ
ア放電ランプの構成を示す一部断面図である。
【0029】同図において、124は、抜け防止手段の
第4の例を示し、内部を給電線10が貫通し、ベース1
1と螺合する螺合部、125は螺合部124がベース1
1にねじ込まれたとき、押圧されて給電線10と給電線
10周辺に位置するベース11間に食い込み、給電線1
0とベース11を固定するゴム等からなるOリングであ
る。なお、その他の構成は図1に示す同符号の構成に対
応するので説明を省略する。
【0030】本実施形態の発明は、第1、第3および第
4の実施形態のものと比べて、給電線10の抜け防止手
段が異なり、給電線10に引っ張り力が加わえられて
も、螺合部124がベース11にねじ込まれ、Oリング
125が給電線10とベース11間に食い込み、給電線
10の抜けが防止されると共に、弾性部材6にも引っ張
り力が加えられることがない。
【0031】なお、本実施形態の発明では、給電線10
の端部周囲を覆い第2の電極側に突出するベース11の
筒状部の端部と第2の電極5の端部とを結ぶ線をK1と
し、前記筒状部の端部と給電線10の被覆端部とを結ぶ
線をK2とするとき、線K2と管軸となす角度θ2が、
線K1が管軸となす角度θ1に比べて小さくなるように
給電線10の被覆端部が位置するように形成している。
これにより、誘電体バリア放電によって発生した紫外線
が給電線10の被覆に照射するのを防止でき、紫外線に
よる給電線10の被覆の劣化を防止することができる。
【0032】図8は、第6の実施形態に係る誘電体バリ
ア放電ランプの構成を示す一部断面図である。
【0033】同図において、41は、放電容器1の放電
空間内の外側管2内面に設けられた螺旋状のバネ部材か
らなる第1の電極であり、その他の構成は図1に示す同
符号の構成に対応するので説明を省略する。
【0034】本実施形態の発明は、第1の実施形態のも
のと比べて、第1の電極41が放電空間内の外側管2の
内面に配置されている点で相違しているが、第1の実施
形態の発明で述べたと同様の効果が得られる。
【0035】図9は、第7の実施形態に係る誘電体バリ
ア放電ランプの構成を示す一部断面図である。
【0036】同図において、42は、放電容器1の外側
管2外面全体または一部に設けられた曲板状の第1の電
極であり、その他の構成は図1に示す同符号の構成に対
応するので説明を省略する。
【0037】本実施形態の誘電体バリア放電ランプは、
いわゆるヘッドオンタイプの誘電体バリア放電ランプで
あり、図示矢印で示すように、誘電体バリア放電ランプ
の一方の端部のみから光が放射される。
【0038】本実施形態の発明は、第1の実施形態のも
のと比べて、第1の電極42が外側管2の外面に曲板状
の電極が配置されている点で異なるが、第1の実施形態
の発明と同様の効果が得られる。
【0039】
【発明の効果】本願請求項1に記載の発明によれば、板
バネ等による自らの弾性力で第2の電極と摺動可能に当
接する給電構造は給電線と一体的に形成されているの
で、給電線に引っ張り力等が加わっても、前記給電構造
は第2の電極上を摺動し、第2の電極には引っ張り力は
加えられず、第2の電極の移動、変形、破損等を防止で
き、また、給電線と前記給電構造は一体に動くので、こ
れらにおける断線の発生も防止することができる。
【0040】さらに、点灯消灯による温度変化によっ
て、第2の電極5が管軸方向に伸縮するようなことがあ
っても、第2の電極は給電構造における弾性部材と摺接
するのみであるので、給電線にはストレスがかからず、
断線等の発生も防止できる。
【0041】本願請求項2に記載の発明によれば、給電
線に放電容器からの抜け防止手段を設けたので、給電線
に引っ張り力が加わっても、給電線の放電容器からの抜
けを防止することができ、さらに、前記給電構造におけ
る弾性部材に引っ張り力が加えられることも防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る誘電体バリア放
電ランプの構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す給電構造の拡大斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る誘電体バリア放
電ランプの構成を示す断面図である。
【図4】図3に示す給電構造の拡大斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る誘電体バリア放
電ランプの構成を示す断面図である。
【図6】本発明の第4の実施形態に係る誘電体バリア放
電ランプの構成を示す断面図である。
【図7】本発明の第5の実施形態に係る誘電体バリア放
電ランプの構成を示す断面図である。
【図8】本発明の第6の実施形態に係る誘電体バリア放
電ランプの構成を示す断面図である。
【図9】本発明の第7の実施形態に係る誘電体バリア放
電ランプの構成を示す断面図である。
【図10】従来技術に係る誘電体バリア放電ランプの構
成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 放電容器 2 外側管 3 内側管 4,41,42 第1の電極 5 第2の電極 6,61 弾性部材 7 接続部 8 金属線 9,91 給電構造 10 給電線 11 ベース 12 固定ビス 121,122 抜け防止部材 123 突起部 124 螺合部 125 Oリング 131 給電線遮光部 100 放電容器 101 外側管 102 内側管 103 第1の電極 104 第2の電極 105 給電線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部が誘電体で構成された外
    側管と内側管とからなる二重管構造の放電容器と、前記
    外側管外面または内面に設けられた第1の電極と、前記
    内側管内面に設けられた第2の電極と、該第2の電極へ
    給電する給電線とを有する誘電体バリア放電ランプにお
    いて、 前記給電線の先端に給電構造を持ち、該給電構造は自ら
    の弾性力によって前記第2の電極に摺動可能に当接され
    ることを特徴とする誘電体バリア放電ランプ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の誘電体バリア放電ラン
    プにおいて、前記給電線の前記放電容器からの抜けを防
    止する抜け防止手段を設けたことを特徴とする誘電体バ
    リア放電ランプ。
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