JP2001305484A - プロジェクタ - Google Patents

プロジェクタ

Info

Publication number
JP2001305484A
JP2001305484A JP2001001860A JP2001001860A JP2001305484A JP 2001305484 A JP2001305484 A JP 2001305484A JP 2001001860 A JP2001001860 A JP 2001001860A JP 2001001860 A JP2001001860 A JP 2001001860A JP 2001305484 A JP2001305484 A JP 2001305484A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
optical system
light beam
polarized light
projector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001001860A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3496643B2 (ja
Inventor
Jiyouji Karasawa
穣児 唐澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001001860A priority Critical patent/JP3496643B2/ja
Priority to US09/781,959 priority patent/US6491396B2/en
Publication of JP2001305484A publication Critical patent/JP2001305484A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3496643B2 publication Critical patent/JP3496643B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 投写画像に混色が生じることのない単板型の
プロジェクタを提供すること。 【解決手段】 光源11、色分離光学系30、および電
気光学装置42を備えた単板型のプロジェクタ1は、色
分離光学系30の前段に設けられた偏光変換光学系80
を備え、この偏光変換光学系80は、2種類の偏光光束
のうち一方の偏光光束を透過し、他方の偏光光束を反射
する偏光分離膜と、偏光分離膜によって反射された偏光
光束を一方の偏光光束とほぼ同じ方向に向けて反射する
反射膜と、2種類の偏光光束の偏光方向を揃える波長板
とを備え、色分離光学系30は、複数のミラー31R、
31G、31Bを備え、偏光分離膜によって他方の偏光
光束が反射される方向は、ミラー31R、31G、31
Bに入射する光束の中心軸と、反射される光束の中心軸
とにより規定される面X−Z平面に対して略直交してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源と、この光源
から出射された光束を複数の色光に分離する色分離光学
系と、この色分離光学系で分離された各色光をそれぞれ
異なる方向から入射させ、各色光毎に画像情報に応じて
変調して光学像を形成する電気光学装置とを備えた単板
型のプロジェクタに関する。
【0002】
【背景技術】従来より、光源と、この光源から出射され
た光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、この色
分離光学系で分離された各色光をそれぞれ異なる方向か
ら入射させ、各色光毎に画像情報に応じて変調して光学
像を形成する電気光学装置とを備えた単板型のプロジェ
クタが知られている。このようなプロジェクタによれ
ば、画像情報に基づいて光束を変調する電気光学装置1
つでカラー投写画像を形成できるので、プロジェクタの
小型化を図り易く、三板型のプロジェクタに比較して低
コストで製造できるという利点がある。
【0003】このような単板型のプロジェクタでは、色
分離光学系により光源からの出射光束をRGB等の複数
の色光に分離する場合、赤、緑、青の各色光を反射する
3枚のダイクロイックミラーを、光源からの出射光束が
互いに異なる角度で入射するように配置する。ダイクロ
イックミラーに対する各色光の入射角度が異なるため、
それぞれのダイクロイックミラーで反射された各色光
は、互いに異なる方向から電気光学装置に入射する。電
気光学装置では、互いに異なる方向から入射する色光に
応じて画素を設定し、各色光に応じた変調を行って、投
写レンズを介してカラーの投写画像をスクリーン上に表
示する。
【0004】ここで、上述した電気光学装置において、
R、G、Bを組み合わせた画素領域は略正方形状に設定
され、各色光毎に変調するサブ画素は、この略正方形状
の画素領域を各色光の入射方向に沿って分割することに
より構成され、各サブ画素は、色分離光学系による色分
離方向を短辺とする略長方形状となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構造の単板型のプロジェクタでは、各色光毎のサブ
画素が長方形状に設定されているため、長方形状の短辺
方向に各色光の平行度が失われると、他の色光のサブ画
素に漏れ、スクリーン上に投写された画像に混色等を発
生するという問題がある。特に、光源からの出射光束を
より効率的に利用するために、色分離光学系の前段に偏
光変換光学系が設けられている場合、偏光変換により出
射光束の平行度が失われ易いので、混色の発生が大きな
問題となる。
【0006】本発明の目的は、単板型のプロジェクタに
おいて、投写画像に混色が生じることのないプロジェク
タを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明に係るプロジェクタは、光源と、この光源か
ら出射された光束を複数の色光に分離する色分離光学系
と、この色分離光学系で分離された各色光をそれぞれ異
なる方向から入射させ、各色光毎に画像情報に応じて変
調して光学像を形成する電気光学装置とを備えた単板型
のプロジェクタであって、前記色分離光学系の前段に設
けられた偏光変換光学系を備え、この偏光変換光学系
は、2種類の偏光光束のうち一方の偏光光束を透過し、
他方の偏光光束を反射する偏光分離膜と、前記偏光分離
膜によって反射された偏光光束を前記一方の偏光光束と
ほぼ同じ方向に向けて反射する反射膜と、前記2種類の
偏光光束の偏光方向を揃える波長板とを備え、前記色分
離光学系は複数のミラーを備え、前記偏光分離膜によっ
て前記他方の偏光光束が反射される方向は、前記ミラー
に入射する光束の中心軸と、前記ミラーにより反射され
る光束の中心軸とにより規定される面に対して略直交し
ていることを特徴とする。
【0008】このような本発明によれば、偏光分離膜に
よって他方の偏光光束が反射される方向が、ミラーに入
射する光束の中心軸と、ミラーにより反射される光束の
中心軸とにより規定される面に対して略直交しているの
で、偏光変換光学系を介した出射光束は、複数の色光の
色分離方向と直交する方向に拡散する。この出射光束
は、電気光学装置における各色光の長方形状のサブ画素
の長辺方向に広がることとなるため、隣接する他の色光
のサブ画素への漏れが少なくなり、投写画像に混色が生
じることを防止できる。
【0009】以上において、上述した偏光変換光学系の
前段に、光源からの光を複数の部分光束に分割する柱状
の導光体を含む均一照明光学系が配置され、導光体の光
入射端面と偏光変換光学系を共役関係とする第1結像光
学系と、導光体の光出射端面と電気光学装置を共役関係
とする第2結像光学系とが形成されている場合、この第
2結像光学系における共役比は、4以上であるのが好ま
しい。
【0010】すなわち、導光体の光出射端面上における
2次光源像の角度分布は、導光体の側面形状、例えば、
導光体が互いに対向する一対の側面が光源側に向かって
広がるテーパ側面を有している場合、そのテーパ側面の
形状と、光源のF値、および光源固有の角度分布等によ
り決定される。そして、一般に、共役比が大きいほど電
気光学装置上で結像する光の平行度を確保することがで
きる。この光の平行度は、電気光学装置上の各色光のサ
ブ画素ピッチによって異なるが、10μm程度の微細ピ
ッチの画素に対しては共役比を4以上とするのが好まし
く、共役比を4以上とすれば、各色光の平行度を確保し
て隣接する他の色光の画素への漏れを防止でき、投写画
像における混色の発生を一層確実に防止できる。
【0011】また、第2結像光学系が、偏光変換光学系
の後段に配置される重畳レンズと、電気光学装置の前段
に配置される平行化レンズとを含んで構成される場合、
この色分離光学系を重畳レンズと平行化レンズの間に配
置するのが好ましい。
【0012】すなわち、第2結像光学系における共役比
を4以上とすることにより、前述のように、電気光学装
置に入射する各色光の平行度を確保できるが、重畳レン
ズと平行化レンズの間にある程度の距離が形成される。
従って、このような位置に複数のミラーを備えた色分離
光学系を配置して、狭い空間でも光束を折り曲げて必要
な共役比を確保することができ、かつ他の光学系に影響
を及ぼすことなく色分離光学系を配置して、プロジェク
タの小型化を図ることができる。
【0013】さらに、上述した導光体は、前記ミラーに
入射する光束の中心軸と、前記ミラーにより反射される
光束の中心軸とにより規定される面と直交する方向の寸
法が、該導光体の光出射端面から光入射端面に向かって
次第に幅広となるテーパ側面を備えているのが好まし
い。
【0014】すなわち、導光体の光入射端面から入射し
た光束を、このようなテーパ側面で内面反射させると、
内面反射を繰り返す毎に該テーパ側面に対する光束の入
反射角が小さくなる。従って、色分離光学系を構成する
ミラーへの入反射光束の中心軸により規定される面と直
交する方向の寸法が光出射端面から光入射端面に向かっ
て次第に幅広となるようなテーパ側面とすれば、光出射
端面から出射される3次光源像の間隔が広がるため、偏
光変換後に利用可能な光束が増し、偏光変換光学系によ
る偏光変換の効率が向上する。
【0015】そして、上述した光源と導光体の間には、
該光源からの出射光束を反射して導光体の光入射端面に
供給する反射ミラーが設けられているのが好ましい。こ
こで、前記反射ミラーに入射する光束の入射方向は、色
分離光学系を構成する複数のミラーからの光束の出射方
向と略平行に設定されているのが好ましい。
【0016】すなわち、光源からの出射光束を導光体の
光入射端面に供給する場合、ランプ等の光源はリフレク
タ、レンズ等で導光体の光入射端面に集光される。従っ
て、このように光源からの出射光束の集光途中に反射ミ
ラーを配置することにより、該反射ミラーを小型化する
ことが可能となるので、プロジェクタの小型化を図るこ
とができる。また、反射ミラーに入射する光束の入射方
向を、色分離光学系を構成する複数のミラーからの光束
の出射方向と略平行に設定することにより、光源から投
写光学系に至る出射光束の光路をコ字状とすることがで
きるので、プロジェクタの小型化を図る上で一層有利で
ある。
【0017】また、上述した他方の偏光光束は、偏光分
離膜に対してS偏光光束であり、このS偏光光束は前記
波長板によりP偏光光束に変換されるのが好ましい。
【0018】すなわち、偏光変換光学系によりS偏光光
束がP偏光光束に変換されることにより、この偏光変換
光学系の後段に配置される色分離光学系を構成するミラ
ーに対してはS偏光光束として光束が入射することにな
り、ミラーの反射効率が向上するので、光源系から出射
された光の利用効率のよいプロジェクタとすることがで
きる。
【0019】さらに、上述した偏光変換光学系が偏光分
離膜を複数有し、これら複数の偏光分離膜を、反射面が
互いに平行となるように配置したり、入射する光束の拡
散状態に応じて配置することが考えられる。
【0020】すなわち、反射面が互いに平行となるよう
に偏光分離膜を配置した偏光変換光学系であれば、構造
が簡単化されるので、偏光変換光学系の製造の容易化が
図られる。また、反射面が入射する光束の拡散状態に応
じて配置されていれば、導光体の光出射端面から出射さ
れた拡散光に応じて効率的に偏光分離変換を行うことが
できるので、偏光分離特性が向上する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。
【0022】図1に示すように、本発明の実施形態に係
るプロジェクタ1は、光源系10、均一照明光学系2
0、色分離光学系30、光変調系40、および投写光学
系50を含んで構成されている。均一照明光学系20か
ら光変調系40に至る光路中には、偏光変換光学系とな
る偏光変換アレイ60、および集光レンズ71、72、
81、82が配置されている。そして、光源系10から
出射された光束は、均一照明光学系20、色分離光学系
30、光変調系40、および投写光学系50を介してス
クリーン面上に投写画像を表示するように構成されてい
るが、出射光束の光路は、後述する反射ミラーとなる折
り返しミラー21と、色分離光学系30を構成するダイ
クロイックミラー31R、31G、31Bによって平面
コ字型に設定されている。尚、以下の説明では、互いに
直交する3つの軸をX、Y、Zとし、光の進行方向をZ
軸、図1の紙面に対して垂直な方向をY軸方向と規定し
て説明する。
【0023】前記光源系10は、光源となるランプ11
と、放物面状の反射面を有するリフレクタ12と、集光
レンズ13とを備えている。ランプ11は、メタルハラ
イドランプや高圧水銀ランプ等から構成され、リフレク
タ12の焦点近傍に配置され、このランプ11から出射
された光束は、リフレクタ12により出射方向が一定に
揃えられるとともに平行化され、集光レンズ13で集光
されて出射される。
【0024】前記均一照明光学系20は、折り返しミラ
ー21、および柱状の導光体であるロッド22から構成
されている。折り返しミラー21は、ロッド22の光入
射端面近傍に配置され、光源系10から出射された光束
は、この折り返しミラー21で反射されて90°折り曲
げられ、ロッド22の光入射端面に導かれる。尚、前記
集光レンズ13による集光光束は、このロッド22の光
入射端面上で結像し、該光入射端面上で1次光源像G1
(後述)を形成する。ここで、折り返しミラー21は、
集光レンズ13による集光途中に配置されているので、
ランプ11とリフレクタ12による光束の出射面の面積
よりも小さな面積のミラー面を有するものが採用され
る。なお、リフレクタ12は楕円リフレクタであっても
よく、その場合には、第1焦点近傍にランプ11を配置
すれば、第2焦点近傍で結像するので、集光レンズ13
を省略することができる。
【0025】ロッド22は、図2(a)に示すように、
光入射端面に入射した光を内面反射させて光出射端面の
位置でほぼ重畳させて出射する光学素子であり、ガラス
製の中実ロッドから構成されている。ランプ11から出
射された光は、集光手段であるリフレクタ12と集光レ
ンズ13によって集光され、ロッド22の光入射端面に
1次光源像G1を形成する。ロッド22に入射した光
は、反射面における反射位置と反射回数の違いに応じて
複数の部分光束に分離され、図4に示すように、所定位
置に複数の3次光源像G31、G32、G33を形成す
る。3次光源像G31は、ロッド22の内面で反射され
ずに出射される光成分の像である。3次光源像G32
は、ロッド22の内面で1回反射されて出射される光成
分の像である。3次光源像G33は、ロッド22の内面
で2回反射されて出射される光成分の像である。一方、
ロッド22の光出射端面側からロッド22を覗くと、ロ
ッド22の光入射端面を含むXY平面内に、虚像G2
1、G22、G23が観察できる。虚像G21は、ロッ
ド22の内面での反射なしに出射される光成分の虚像、
虚像G22は、ロッド22の内面で1回反射されて出射
される光成分の虚像、虚像G23は、ロッド22の内面
で2回反射されて出射される光成分の虚像である。
【0026】ロッド22の断面形状は図2(b)に示す
ように、X軸方向に沿った横寸法は光入射端面22Aお
よび光出射端面22Bともに寸法aであるが、Y軸方向
に沿った縦寸法は、光出射端面22Bでは寸法bである
のに対して、光入射端面22Aでは寸法bよりも大きい
寸法cに設定されている。すなわち、Y−Z平面に沿っ
た一対の側面は互いに平行であるが、図3に示すよう
に、Z−X平面と対応する一対の側面は、光出射端面2
2Bから光入射端面22Aに向かうに従って互いに離間
する一対のテーパ側面とされている。
【0027】また、光出射端面22Bにおけるaとbの
比は被照射面である液晶パネル42(後述)の表示領域
の形状の比と略等しく、それらは相似形である。ロッド
22の長さは、仮想的な2次光源像である虚像G21,
G22,G23,…からの光束の中心光線(一点鎖線で
図示される光軸)がロッド22の光出射端面の中心を通
るように設定されている。この際、この断面形状を、ロ
ッド22の光入射端面へ集光レンズ13によって集光さ
れる入射光束が、ロッド22がない状態の場合に生じう
る光束の広がりE(図2(a)参照)よりも十分に小さ
くなるように設定すると、光束の一部がロッド22の内
面で反射されて、反射面における反射位置と反射回数の
違いに応じて複数の部分光束に分離されることとなる。
【0028】ここで、ロッド22の光入射端面22Aか
ら入射した光束の内面反射は、平行な一対の側面とテー
パ側面とで相違する。すなわち、互いに平行な一対の側
面の内面反射は、側面に対する光束の入反射角度が常に
一定なので、光入射端面22Aに対して所定の角度で入
射した光束は、光出射端面22Bに対しても入射角度と
同様の角度で出射される。一方、一対のテーパ側面の内
面反射は、図3に示すように、ロッド22の中心軸22
Cに対してテーパ側面が傾斜しているので、内面反射を
繰り返すたびにロッド22の中心軸22Cに対する角度
が徐々に大きく、すなわち、テーパ側面に対する入反射
角が大きくなる。従って、光入射端面22Aに対して所
定の角度で入射した光束は、光出射端面で入射角度より
も大きな角度で出射することとなる。
【0029】このロッド22によって分離された複数の
部分光束は、図4および図5に示すように、第1結像光
学系70を構成する集光レンズ71および集光レンズ7
2によって集光され、それぞれ仮想的な2次光源像であ
る虚像G21、G22、G23、…に対応する3次光源
像G31、G32、G33、…が偏光変換アレイ60上
に形成される。
【0030】図5は、3次光源像G31,G32,G3
3,…の集光状態を説明するための図であり、光軸方向
から見た様子を示している。3次光源像G31,G3
2,G33,…の大きさ、数、間隔は、1次光源像G1
の大きさ、入射角、ロッド22の断面形状、長さ等によ
り決定される。特に、3次光源像の大きさは1次光源像
の大きさに、また、光源像の間隔はロッド22の断面形
状および側面形状に依存する。すなわち、光源像の間隔
はロッド22の光出射端面22Bの形状に応じて変化
し、光出射端面22Bの形状が長方形であれば、長辺方
向(寸法a方向)の光源像間の間隔x1が短辺方向(寸
法b方向)の光源像間の間隔y1よりも大きくなる。ま
た、光源像の間隔はロッド22の内面反射を行う側面の
形状に応じても変化し、本実施形態のようにZ−X平面
と対応する一対の側面がテーパ側面となっている場合、
通常の平行な一対の側面における光源像間の間隔と比較
すると、図5に示されるY軸方向の間隔y1が大きくな
る。従って、これらの光源像を比較的隙間の大きいY軸
方向の光源像の隙間を使って、偏光分離および偏光変換
すればよい。
【0031】前記色分離光学系30は、図6に示すよう
に、赤色光R、緑色光Gおよび青色光Bを、選択的に反
射または透過させる、互いに異なる波長選択膜が形成さ
れた3枚のダイクロイックミラー31R、31G、31
Bを備えている。すなわち、ダイクロイックミラー31
Rは、赤色光Rを反射して、緑色光Gおよび青色光Bを
透過させるミラーである。また、ダイクロイックミラー
31Gは、ダイクロイックミラー31Rを透過した緑色
光Gと青色光Bとを分離するものであり、緑色光Gを反
射して、青色光Bを透過させる。さらに、ダイクロイッ
クミラー31Bは、ダイクロイックミラー31Gを透過
した青色光Bを反射するものである。尚、このダイクロ
イックミラー31Bには、前段のダイクロイックミラー
31R、31Gにより青色光Bしか到達しないので、ダ
イクロイックミラー31Bに代えて通常の全反射ミラー
を採用しても差し支えない。
【0032】これら3枚のダイクロイックミラー31
R、31G、31Bは、均一照明光学系20からの出射
光束が互いに異なる角度で入射するように配置され、各
ダイクロイックミラー31R、31G、31Bで反射さ
れた赤色光R、緑色光G、青色光Bは、X―Y平面上で
三方向に分岐して出射される(図6参照)。つまり、均
一照明光学系20を経た光束が色分離光学系30により
RGBの各色光に分離される方向は、すべてがZ―X平
面上の方向である。
【0033】前記光変調系40は、図7に示すように、
マイクロレンズアレイ41および電気光学装置としての
液晶パネル42を備え、これらの前後には不図示の一対
の偏光板が配置されている。マイクロレンズアレイ41
は、色分離光学系30により分離された各色光束R、
G、Bを、液晶パネル42の対応する画素に集光するた
めのものであり、各マイクロレンズ41Aがマトリック
ス状に配置されて構成されるものである。
【0034】液晶パネル42は、2枚の硝子等の透明基
板421、422の間にツイステッドネマチック(T
N)液晶423が封入されたものである。一方の基板4
21には共通電極424および不要光を遮光するための
ブラックマトリクス425等が形成され、他方の基板4
22には画素電極426、スイッチング素子としての薄
膜トランジスタ(TFT)427等が形成され、TFT
427を介して画素電極426に電圧が印加されると共
通電極424との間に挟まれた液晶423が駆動される
構成である。なお、他方の基板422には、複数の走査
線と複数のデータ線が交差して配置され、その交差部付
近にTFT427がゲートを走査線、ソースをデータ
線、ドレインを画素電極426に接続して配置される。
そして、走査線には順次選択電圧が印加され、それに応
じてオンした水平方向の画素のTFT427を介して各
画素の駆動電圧が画素電極426に書き込まれる。TF
T427は非選択電圧の印加によりオフとなり印加され
た駆動電圧を図示されない蓄積容量等に保持する。液晶
パネル42の開口部(ブラックマトリクス425の開口
部)に相当する領域に画素電極426は配置され、TF
T427と画素電極426(必要に応じて画素電極に接
続された蓄積容量)により各画素が構成される。なお、
前記液晶423はTNだけでなく、強誘電型や反強誘電
型、この他水平配向型、垂直配向型など種々用いること
が可能である。
【0035】また、一方の基板421の光入射側には、
色分離光学系30により分離された各色光R、G、Bを
液晶パネル42の対応するサブ画素に集光するためのマ
イクロレンズアレイ41が設けられている。マイクロレ
ンズアレイ41は、マトリックス状、モザイク状等に構
成された複数の単位マイクロレンズ41Aを備えてい
る。マイクロレンズ43は、エッチング等により硝子板
上に形成され、低屈折率の樹脂層(接着剤)43を介し
て基板421に接着されている。マイクロレンズアレイ
41の単位マイクロレンズ41A(レンズの凸部または
凹部)は、液晶パネル42の水平方向(走査線方向)の
画素ピッチの3倍に相当するピッチを有する。ダイクロ
イックミラー31R、31G、31Bを異なる角度で反
射して出射する赤色光R、緑色光G、青色光Bがマイク
ロレンズアレイ41の各単位マイクロレンズ41Aに異
なる角度で入射し、この各単位マイクロレンズ41Aに
より赤色光R、緑色光G、青色光Bがそれぞれ水平方向
に隣接して単位マイクロレンズ41Aと対応する3つの
画素の画素電極426付近に集光されるようになる。マ
イクロレンズアレイ41の各単位マイクロレンズ41A
は、各色光R、G、Bをこのレンズ41Aと対応する3
つの隣接画素の画素電極に入射光を集光するような焦点
距離を有する。図においては、液晶パネル42に対して
略直進して入射される緑色光Gは、マイクロレンズアレ
イ41の単位マイクロレンズ41Aにより、画素電極4
26Gに集光されてそのまま出射される。一方、ダイク
ロイックミラー31R、31Bがダイクロイックミラー
31Gに対して有する角度に対応した角度で、緑色光G
に対して互いに対称に入射する赤色光Rと青色光Bは、
単位マイクロレンズ41Aにより画素電極426R、4
26Bにそれぞれ集光され、緑色光Gと対称な角度をも
って出射される。なお、ダイクロイックミラー31R、
31G、31Bでの分光の順序が異なれば、それに応じ
て図7に示される液晶パネル42への色光の入射位置も
異なる。
【0036】このような画素電極426は、図7(b)
に示すように、各色光R、G、Bをそれぞれ変調する画
素電極426R、426G、426BがX軸方向に沿っ
て隣接配置され、各画素電極426R、426G、42
6Bがサブ画素としての役割を有し、3つのサブ画素が
組み合わせられて所定の色を表示する画素が構成され
る。これらの画素電極426R、426G、426B
は、Y軸方向に延びる長方形状に形成され、この3つの
画素電極426R、426G、426Bで正方形状を形
成している。従って、X軸方向に平行度が失われた光束
が入射した場合よりも、Y軸方向に平行度が失われた光
束の方が混色(隣接するサブ画素への光の漏れ)を発生
しにくい構成となっている。尚、本実施形態において
は、長方形状の画素電極426R、426G、426B
の短辺方向の画素ピッチは10.5μm、長辺方向の画
素ピッチは31.5μmに設定され、ブラックマトリク
ス425の開口は、短辺方向で7.5μm、長辺方向で
17.5μmに設定されている。
【0037】上記のようにして液晶パネル42の画素電
極426に対して集光した各光束は、液晶パネル42に
印加された信号に応じた変調を受けて出射し、投写光学
系を構成する投写レンズユニット50によって前方のス
クリーン上に拡大投写される。尚、投写レンズユニット
50は、複数のレンズが投写レンズ用筐体内に配置され
たものである。投写レンズ用筐体の内部には、複数のレ
ンズを位置決めするための位置決め部や、フォーカス調
整やズーム調整を可能とするための調整機構が設けられ
ている。このような投写レンズユニット50の構造につ
いては周知であるため、その詳細な説明は省略する。
【0038】前記偏光変換アレイ60は、ロッド22か
ら出射された光束を偏光軸が互いに略直交する2つの偏
光光束に分離し、いずれか一方の偏光光束を偏光変換し
て偏光軸を揃える偏光変換光学系としての機能を備えて
いる。
【0039】図8は、偏光変換アレイ60の実施形態で
ありY−Z平面による断面図である。偏光変換アレイ6
0は、偏光分離膜61a、61b、61c、61d、6
1eと、反射膜62a、62b、62c、62d、62
eと、1/2波長板63a、63b、63c、63d、
63eと、遮光板64a、64b、64c、64d、6
4eと、これらの間隙を埋めてアレイを形成する複数の
プリズム65とを備え、これらは偏光変換アレイ60に
入射する光束の拡散状態に応じて配置される。具体的に
は、偏光変換アレイ60に入射する光束の光軸CとY軸
方向にずれた軸を中心として対称となるようにこれらを
配置する。そして、上述したロッド22から出射された
光束が光軸対称で発散する傾向になるので、光束の偏光
分離膜61a、61b、61c、61d、61eへの入
射角が同じ向きになるように、複数のプリズム65の部
分で折り返すように構成されている。また、偏光変換ア
レイ60のY軸方向の略中央部分の偏光分離膜61aお
よび偏光分離膜61dは、1ピッチ分の間隔を空けて配
置される。
【0040】偏光分離膜61a、61b、61c、61
d、61eは、入射する光束を偏光軸が互いに略直交す
る2つの直線偏光光束に分離し互いに異なる方向に出射
させるための偏光分離手段としての機能を有し、光束の
入射角に合わせた特性を有している。反射膜62a、6
2b、62c、62d、62eは、偏光分離膜61a、
61b、61c、61d、61eによって反射されたS
偏光光束の進行方向を偏光分離膜61a、61b、61
c、61d、62eを透過したP偏光光束の進行方向に
揃えるための反射手段としての機能を有する。1/2波
長板63a、63b、63c、63d、63eは、入射
するS偏光光束の偏光軸を回転してP偏光光束に合わせ
るための偏光軸回転手段としての機能を有する。遮光板
64a、64b、64c、64d、64eは、偏光分離
膜61a、61b、61c、61d、61eを経由せず
に反射膜62a、62b、62c、62d、62eに入
射する光束を遮蔽するための遮光手段としての機能を有
する。そして、各偏光分離膜61a、61b、61c、
61d、61eおよび反射膜62a、62b、62c、
62d、61eは、いずれか一つのプリズム65の斜面
に形成されその膜を介して対向するプリズムの斜面と接
合される。
【0041】このように構成された偏光変換アレイ60
は、前記の3次光源像G31、G32、G33…がその
入射面近傍に形成され偏光分離膜61a、61b、61
c、61d、61eに入射するように光路中に配置され
る。
【0042】偏光分離膜61aおよび偏光分離膜61d
の間に入射する光束は、偏光変換されずにそのまま出射
される。光軸C上に配置される偏光分離膜61aに入射
する光束のうちのP偏光光束はP偏光光束P1として透
過する。一方、偏光分離膜61aで反射されたS偏光光
束は反射膜62aでさらに反射され、前述の光束P1と
進行方向を揃えられ、その後、1/2波長板63aを透
過することによってその偏光面が略90゜回転されP偏
光光束に変換されてP偏光光束P2として射出される。
また、偏光分離膜61bに入射する光束は、拡散する傾
向にあるため、偏光分離膜61bに対して所定の角度で
入射するように予めプリズム65内で折り曲げられ、そ
の後、前記と同様にP偏光光束P3、P4として出射さ
れる。以下、偏光分離膜61c、61d、61eについ
ても同様である。偏光軸変換手段として1/2波長板6
3a、63b、63c、63d、63eを使うことは、
簡易な方法で確実な偏光変換を行う上で有効である。
尚、本実施形態では偏光変換アレイ60によってP偏光
光束を得るようにしているが、1/2波長板63a、6
3b、63c、63d、63eを偏光光束P1の出射口
に配置すれば、S偏光光束を得ることも可能である。
【0043】遮光板64a、64b、64c、64d、
64eは、偏光変換後に所望の偏光光束と異なる光束、
本実施形態では偏光変換後にS偏光光束となる光束の進
入を軽減させるものであり、これにより偏光変換された
光の偏光度を向上させることができる。
【0044】さらに、偏光変換アレイ60によって偏光
方向が揃えられた各部分光束は、集光レンズ82によっ
て、後述する液晶パネル42上に重畳される。従って、
液晶パネル42は、面内の照度分布が均一な1種類の偏
光光によって、照明されることになる。
【0045】前記第1結像光学系70は、図1に示すよ
うに、ロッド22の光出射端面近傍に配置される集光レ
ンズ71、および偏光変換アレイ60の前段に配置され
る集光レンズ72から構成され、これら2つの集光レン
ズ71、72により、ロッド22の光入射端面と、偏光
変換アレイ60の偏光分離膜61a〜61eとが共役関
係とされる。
【0046】前記第2結像光学系80は、第1結像光学
系70を構成する集光レンズ71、72と、偏光変換ア
レイ60の後段に配置される集光レンズ81と、液晶パ
ネル42の前段に配置される集光レンズ82とを備え、
集光レンズ81は偏光変換アレイ60からの出射光束を
重畳する重畳レンズとしての機能を、集光レンズ82は
液晶パネル42に各色光R、G、Bを平行化する平行化
レンズとしての機能を有する。そして、この第2結像光
学系80により、ロッド22の光出射端面と液晶パネル
42の光入射端面とが共役関係とされ、共役比は4以上
に設定されている。共役比を4以上に設定したのは、共
役比を4以上として出射光束の平行度を向上させ、液晶
パネル42の画素電極426R、426G、426Bに
出射される色光R、G、Bが他の画素電極426R、4
26G、426Bに漏れて混色を発生させないようにす
るためであり、共役比4という数値は、次のようなシミ
ュレーションに基づいて設定したものである。 1) シミュレーションの前提条件 2次光源像である虚像の形成に影響する条件として、ラ
ンプ11のアーク長、ロッド22の入射側のF値(光源
系10のF値)、ロッド22の長さ、液晶パネル42の
画素ピッチが考えられ、具体的には、各値を以下のよう
に設定してシミュレーションを行った。 ランプのアーク長:1mm 光源のF値:1.3 ロッド長:60mm(一対の側面にテーパ面が形成された
もの) 画素ピッチ:10.5μm×31.5μm(開口7.5
μm×17.5μm) 2) 入射光に要求される平行度 所定の画素に入射する光束が隣接する画素に漏れて混色
を発生させず、かつ画素本来の透過率を確保できる程度
の平行度を有することを必要条件とすると、短辺方向の
入射光の平行度は±3°以下、長辺方向の入射光の平行
度は±8°以下とする必要がある。 3) 共役比と平行度の関係 ロッド22の光出射端面22Bと液晶パネル42との間
に結像光学系を配置し、この結像光学系の共役比を変化
させ、液晶パネル42の画素に入射した光束の90%が
どの程度の平行度に収まっているかをシミュレーション
したところ、表1のような結果が得られた。
【0047】
【表1】
【0048】上記結果では、2)の要求平行度をほぼ満足
するのは、共役比5の場合のみであるが、実際に液晶パ
ネル42の透過光の混色の程度を観察すると、共役比4
であっても、混色は許容レベルであると判定された。
【0049】以上のシミュレーションの結果から第2結
像光学系80の共役比を4以上とすれば、液晶パネル4
2の画素電極426に入射する光束の平行度を確保して
投写画像に混色が生じることを防止できることが判る。
【0050】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。
【0051】すなわち、偏光変換アレイ60の偏光分離
膜61a、61b、61c、61d、61eによって他
方の偏光光束が反射される方向が、色分離光学系30の
ダイクロイックミラー31R、31G、31Bに入射す
る光束の中心軸と、ダイクロイックミラー31R、31
G、31Bにより反射される光束の中心軸とにより規定
される面(X−Z面)に対して略直交しているので、偏
光変換アレイ60を介した出射光束は、複数の色光の色
分離方向と直交する方向に拡散する。この出射光束は、
液晶パネル42における各色光R、G、Bの長方形状の
画素電極426R、426G、426Bの長辺方向に広
がることとなるため、例えば、画素電極426Gへの色
光Gが他の色光の画素電極426R、426Bに漏れる
ことが少なくなり、投写画像に混色が生じることを防止
できる。
【0052】また、第2結像光学系80の共役比を4以
上に設定しているので、液晶パネル42に入射する色光
R、G、Bの平行度を確保でき投写画像における混色の
発生を一層確実に防止できる。
【0053】さらに、共役比4以上の第2結像光学系を
構成する、重畳レンズである集光レンズ81と、平行化
レンズである集光レンズ82との間に色分離光学系30
が配置されているので、ダイクロイックミラー31R、
31G、31Bで光束を折り曲げることで、狭い空間で
も光束を折り曲げて必要な共役比を確保することがで
き、かつ他の光学系に影響を及ぼすことなく色分離光学
系30を配置して、プロジェクタ1の小型化を図ること
ができる。
【0054】そして、色分離光学系30を構成するダイ
クロイックミラー31R、31G、31Bへの入反射光
束の中心軸により規定される面と直交する方向の寸法が
光出射端面22Bから光入射端面22Aに向かって次第
に幅広となるようなテーパ側面を備えたロッド22を採
用しているので、偏光変換アレイ60に形成される3次
光源像G31、G32、G33…の間隔が広がり、偏光
分離膜61a、61b、61c、61d、61eに入射
する光束が増加するため、偏光変換の効率が向上する。
【0055】また、反射ミラーとなる折り返しミラー2
1、および色分離光学系30のダイクロイックミラー3
1R、31G、31Bが光路上に配置されているので、
ランプ11から投写光学系50に至る光路をZ−X平面
上でコ字状とすることができ、プロジェクタ1の小型化
を図る上で一層有利である。また、折り返しミラー21
が集光レンズ13とロッド22の光入射端面22Aの間
に配置されることにより、集光レンズ13の集光途中に
折り返しミラー21が配置されることとなるので、折り
返しミラー21を小型化でき、この点でもプロジェクタ
1の小型化に有利である。
【0056】さらに、偏光変換アレイ60がS偏光光束
(偏光分離膜61a、61b、61c、61d、61e
に対して)をP偏光光束に変換するように構成されてい
るので、後段の色分離光学系30のダイクロイックミラ
ー31R、31G、31Bに対してはS偏光光束とな
り、これらのミラーにおける反射効率が向上し、光源系
10から出射された光束の利用効率のよいプロジェクタ
1とすることができる。
【0057】そして、偏光変換アレイ60の偏光分離膜
61a、61b、61c、61d、61eの反射面が偏
光変換アレイ60への入射光束の拡散状態に応じて配置
されているので、ロッド22の光出射端面22Bから出
射された拡散光に応じて効率的に偏光分離を行うことが
でき、偏光分離特性が向上する。
【0058】また、偏光変換アレイ60の偏光分離膜6
1aおよび偏光分離膜61dが1ピッチ分の間隔を設け
て配置され、その部分に入射した光束の約半分の光束は
照明光として使用できるため、光量ロスの少ない偏光変
換アレイとすることができる。
【0059】尚、本発明は、前述の実施形態に限定され
るものではなく、以下に示すような変形をも含むもので
ある。
【0060】前記実施形態では、偏光変換アレイ60の
偏光分離膜61a、61b、61c、61d、61e
は、ロッド22からの出射光束の拡散状態に応じて配置
されていたが、これに限られない。すなわち、図9に示
すように、偏光分離膜161a、161b、161cが
光軸Cに対して一定方向に傾斜して配置され、偏光分離
膜161a、161b、161c…の反射面を互いに平
行に配置し、その出射側に1/2波長板163a、16
3b…、入射側に遮光板164a、164b…を貼り付
けて構成される偏光変換アレイ160を採用してもよ
い。このような偏光変換アレイ160によれば、側面三
角形状または平行四辺形状のプリズム165のそれぞれ
の斜面に偏光分離膜161a、161b、161c…
と、反射膜162a、162b…を交互に配置するだけ
で、偏光変換アレイ160を製造することができるの
で、偏光変換光学系の製造の容易化を図ることができ
る。
【0061】また、前記実施形態では、偏光変換アレイ
60は、ロッド22からの出射光束のうちS偏光光束
(偏光分離膜61a、61b、61c、61d、61e
に対して)を偏光変換し、P偏光光束に揃えて出射する
ように構成していたが、これに限らず、すべてをS偏光
光束に偏光変換するような偏光変換光学系を採用しても
よい。この場合、P偏光光束を出射する部分に1/2波
長板を配置するだけでよく、前記実施形態の偏光変換ア
レイ60の他の部分の構造を変更する必要はない。
【0062】さらに、前記実施形態では、Y軸方向に直
交する一対の側面がテーパ側面とされたロッド22が採
用されていたが、これに限らず、入射面および出射面の
形状が同一の直方体状のロッドを採用してもよい。
【0063】そして、前記実施形態では、電気光学装置
としてTFTをスイッチング素子として用いた液晶パネ
ル42が採用されていたが、これに限られない。すなわ
ち、同じ液晶パネルであっても、TFDをスイッチング
素子として用いたものであってもよい。
【0064】また、前記各実施形態では、ロッド22
は、ガラス製の中実ロッドが採用されていたが、これに
限らず、内側面を鏡面とする筒状体から構成される中空
ロッドを備えたプロジェクタに本発明を採用しても、前
記実施形態で述べた効果と同様の効果を享受できる。
【0065】その他、本発明の実施の際の具体的な構造
および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の
構造等としてもよい。
【0066】
【発明の効果】前述のような本発明によれば、偏光分離
膜によって他方の偏光光束が反射される方向が、ミラー
に入射する光束の中心軸と、ミラーにより反射される光
束の中心軸とにより規定される面に対して略直交してい
るので、偏光変換光学系を介した出射光束は、複数の色
光の色分離方向と直交する方向に拡散する。この出射光
束は、電気光学装置における各色光の長方形状のサブ画
素の長辺方向に広がることとなるため、隣接する他の色
光のサブ画素への漏れが少なくなり、投写画像に混色が
生じることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るプロジェクタの構造を
表す平面図である。
【図2】前記実施形態における均一照明光学系を構成す
るロッドによる光束分割作用を説明するための模式図で
ある。
【図3】前記実施形態におけるロッドの側面図である。
【図4】前記実施形態におけるロッドによる3次光源像
の形成を説明するための模式図である。
【図5】前記実施形態におけるロッドによる3次光源像
の形成を説明するための模式図である。
【図6】前記実施形態における色分離光学系の構造を表
す平面図である。
【図7】前記実施形態における電気光学装置である液晶
パネルの構造を表す断面図である。
【図8】前記実施形態における偏光変換光学系である偏
光変換アレイの構造を表す断面図である。
【図9】前記実施形態の変形となる偏光変換光学系であ
る偏光変換アレイの構造を表す断面図である。
【符号の説明】
11 ランプ(光源) 21 折り返しミラー(反射ミラー) 22 ロッド 30 色分離光学系 31R、31G、31B ダイクロイックミラー 42 液晶パネル(電気光学装置) 60 PBS偏光変換アレイ(偏光変換光学系) 61a、61b、61c、61d、61e、161a、
161b、161c、161d、161e 偏光分離膜 70 第1結像光学系 80 第2結像光学系 81 集光レンズ(重畳レンズ) 82 集光レンズ(平行化レンズ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 9/31 G02F 1/1335 530

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、この光源から出射された光束を複
    数の色光に分離する色分離光学系と、この色分離光学系
    で分離された各色光をそれぞれ異なる方向から入射さ
    せ、各色光毎に画像情報に応じて変調して光学像を形成
    する電気光学装置とを備えた単板型のプロジェクタであ
    って、 前記色分離光学系の前段に設けられた偏光変換光学系を
    備え、 この偏光変換光学系は、2種類の偏光光束のうち一方の
    偏光光束を透過し、他方の偏光光束を反射する偏光分離
    膜と、前記偏光分離膜によって反射された偏光光束を前
    記一方の偏光光束とほぼ同じ方向に向けて反射する反射
    膜と、前記2種類の偏光光束の偏光方向を揃える波長板
    とを備え、 前記色分離光学系は複数のミラーを備え、 前記偏光分離膜によって前記他方の偏光光束が反射され
    る方向は、前記ミラーに入射する光束の中心軸と、前記
    ミラーにより反射される光束の中心軸とにより規定され
    る面に対して略直交していることを特徴とするプロジェ
    クタ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のプロジェクタにおいて、 前記偏光変換光学系の前段には、前記光源からの光を複
    数の部分光束に分割する柱状の導光体を含む均一照明光
    学系が配置され、 前記導光体の光入射端面と前記偏光変換光学系を共役関
    係とする第1結像光学系と、 前記導光体の光出射端面と前記電気光学装置を共役関係
    とする第2結像光学系とを備え、 この第2結像光学系における共役比が4以上であること
    を特徴とするプロジェクタ。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のプロジェクタにおいて、 前記第2結像光学系は、前記偏光変換光学系の後段に配
    置される重畳レンズと、前記電気光学装置の前段に配置
    される平行化レンズとを含んで構成され、 前記色分離光学系は、この重畳レンズと平行化レンズの
    間に配置されることを特徴とするプロジェクタ。
  4. 【請求項4】請求項2または請求項3に記載のプロジェ
    クタにおいて、 前記導光体は、前記ミラーに入射する光束の中心軸と、
    前記ミラーにより反射される光束の中心軸とにより規定
    される面と直交する方向の寸法が、該導光体の光出射端
    面から光入射端面に向かって次第に幅広となるテーパ側
    面を備えていることを特徴とするプロジェクタ。
  5. 【請求項5】請求項2〜請求項4のいずれかに記載のプ
    ロジェクタにおいて、 前記光源と前記導光体の間には、該光源からの出射光束
    を反射して前記導光体の光入射端面に供給する反射ミラ
    ーが設けられていることを特徴とするプロジェクタ。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のプロジェクタにおいて、 前記反射ミラーに入射する光束の入射方向は、前記色分
    離光学系を構成する複数のミラーからの光束の出射方向
    と略平行に設定されていることを特徴とするプロジェク
    タ。
  7. 【請求項7】請求項1〜請求項6のいずれかに記載のプ
    ロジェクタにおいて、 前記他方の偏光光束は前記偏光分離膜に対してS偏光光
    束であり、このS偏光光束は、前記波長板によりP偏光
    光束に変換されることを特徴とするプロジェクタ。
  8. 【請求項8】請求項1〜請求項7のいずれかに記載のプ
    ロジェクタにおいて、 前記偏光変換光学系は前記偏光分離膜を複数有し、これ
    ら複数の偏光分離膜の反射面は、互いに平行となるよう
    に配置されていることを特徴とするプロジェクタ。
  9. 【請求項9】請求項1〜請求項7のいずれかに記載のプ
    ロジェクタにおいて、 前記偏光変換光学系は前記偏光分離膜を複数有し、これ
    ら複数の偏光分離膜の反射面は、入射する光束の拡散状
    態に応じて配置されていることを特徴とするプロジェク
    タ。
JP2001001860A 2000-02-15 2001-01-09 プロジェクタ Expired - Fee Related JP3496643B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001001860A JP3496643B2 (ja) 2000-02-16 2001-01-09 プロジェクタ
US09/781,959 US6491396B2 (en) 2000-02-15 2001-02-14 Projector modulating a plurality of partial luminous fluxes according to imaging information by means of an electro-optical device

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000037721 2000-02-16
JP2000-37721 2000-02-16
JP2001001860A JP3496643B2 (ja) 2000-02-16 2001-01-09 プロジェクタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001305484A true JP2001305484A (ja) 2001-10-31
JP3496643B2 JP3496643B2 (ja) 2004-02-16

Family

ID=26585443

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001001860A Expired - Fee Related JP3496643B2 (ja) 2000-02-15 2001-01-09 プロジェクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3496643B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008145838A (ja) * 2006-12-12 2008-06-26 Casio Comput Co Ltd 導光ユニット及びプロジェクタ
CN102902144A (zh) * 2011-07-27 2013-01-30 精工爱普生株式会社 投影机
JP2016099451A (ja) * 2014-11-20 2016-05-30 キヤノン株式会社 照明光学系、光学装置および画像投射装置
JP2017111363A (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 セイコーエプソン株式会社 虚像表示装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008145838A (ja) * 2006-12-12 2008-06-26 Casio Comput Co Ltd 導光ユニット及びプロジェクタ
CN102902144A (zh) * 2011-07-27 2013-01-30 精工爱普生株式会社 投影机
JP2016099451A (ja) * 2014-11-20 2016-05-30 キヤノン株式会社 照明光学系、光学装置および画像投射装置
JP2017111363A (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 セイコーエプソン株式会社 虚像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3496643B2 (ja) 2004-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6491396B2 (en) Projector modulating a plurality of partial luminous fluxes according to imaging information by means of an electro-optical device
US7852448B2 (en) Liquid crystal display device
JP3613049B2 (ja) 照明装置およびそれを用いた投写型表示装置
JP3610789B2 (ja) 照明装置およびそれを用いた投写型表示装置
US6943850B2 (en) Optical apparatus and projection type display apparatus for reducing a physical distance between a light source and a display
JP3610835B2 (ja) 照明装置およびそれを用いた投写型表示装置
JP3496643B2 (ja) プロジェクタ
JP3298577B2 (ja) プロジェクタ
JPH10333089A (ja) 投写型表示装置
JP3337022B2 (ja) プロジェクタ
JP4270209B2 (ja) 投射型表示装置
JP3498707B2 (ja) プロジェクタ
JP3777883B2 (ja) 投射型表示装置
JP2005181607A (ja) 空間光変調装置及びプロジェクタ
JP2768345B2 (ja) 液晶プロジェクタ
JP4142087B2 (ja) 投写型表示装置
JP4086040B2 (ja) 投写型表示装置
JP3633361B2 (ja) 投写型液晶表示装置
JP2000047137A (ja) 反射型表示素子および投写型表示装置
KR100283448B1 (ko) 투사형 화상 표시 장치
JPH0353221A (ja) 投影型カラー画像表示装置
JP3614002B2 (ja) 反射型電気光学装置および投写型表示装置
KR100557638B1 (ko) 3 판식 액정 프로젝터의 광학계
JP2001108940A (ja) 照明装置及びそれを用いた投写型表示装置
KR19980039526A (ko) 광 투영 방법 및 이를 수행하기 위한 고휘도 액정 프로젝터

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031028

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081128

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091128

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091128

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101128

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101128

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131128

Year of fee payment: 10

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees