JP3614002B2 - 反射型電気光学装置および投写型表示装置 - Google Patents

反射型電気光学装置および投写型表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー表示用に適した単板の反射型電気光学装置及びその反射型電気光学装置を用いた投写型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の投写型表示装置は、読み出し光を発生する光源と、その光源から放射された光を3つの原色光に分光し、それぞれ異なる角度に反射する分光手段と、3つの原色光を偏光分離する偏光分離手段と、その偏光分離手段によって分離された光を光変調層で変調する空間光変調素子とを備え、その空間光変調素子によって変調した読み出し光を、前記偏光分離手段を介してスクリーンに拡大投写するものである。
【0003】
特開平8−240868号公報は、マイクロレンズアレイと画素電極(光変調層)の間に、そのマイクロレンズアレイを出射した光を、画素電極面の略法線方向に偏向する手段を開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した特開平8−240868号公報に記載の発明の中には、2つのマイクロレンズアレイによって集光と偏向を別々に行う構成が開示されているが、具体的な構造が開示されておらず実現性を欠いていた。また、画素がデルタ配列を前提とし画素とマイクロレンズとを配置した構成であり、データ表示に望ましいとされる正方格子・ストライプ配列の液晶パネルへの転用は容易ではなかった。
【0005】
本発明の目的は、正方格子・ストライプ配列の画素構造に適用可能な反射型電気光学装置の具体的な構造を提供し、反射型電気光学装置および投写型表示装置の光利用効率と色純度を向上させたことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、異なる角度で入射する複数の色光を反射すると共に光変調する反射型電気光学装置において、前記色光の光束をそれぞれ反射する複数の画素部を有する単位画素部が複数形成された第一の基板と、該第一の基板とは光変調層を介して対向配置される第二の基板と、前記単位画素部にそれぞれ対応する第一のマイクロレンズを有し、前記各色光の光束を前記各画素部に集光する第一のマイクロレンズアレイと、前記第一のマイクロレンズアレイを通過した光束の光軸を、前記各画素部の反射面に対して略直交する方向に変化させる第二のマイクロレンズアレイとを備え、前記第一のマイクロレンズアレイは第一のレンズ用基板に複数の第一のマイクロレンズを形成して構成され、前記第二のマイクロレンズアレイは第二のレンズ用基板に複数の第二のマイクロレンズを形成して構成され、前記第一のマイクロレンズと前記第二のレンズ用基板とが接着層を介して接着されるとともに、前記第二のマイクロレンズと前記第二の基板とが接着層を介して接着されて構成されることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、2つのマイクロレンズアレイによって光束が画素部に集光されるとともに、その光軸が画素部の反射面に略直交する方向に変化されるため、画素部で反射後の光束を入射した際の単位レンズに効率よく戻すことができる。その際、液晶パネルを形成する基板と2つのマイクロレンズとが別体でありそれぞれが接着される構成であるため、製造が容易である。
【0008】
さらに上記本発明の反射型電気光学装置において、前記第二の基板の厚みが0.1mm以下であり、かつ前記第二のレンズ用基板の厚みが0.2mm以下であることを特徴とする。
【0009】
本発明の構成によれば、後述するように小型高精細の画素に対しての集光効率を高めることが可能である。
【0010】
さらに上記本発明の反射型電気光学装置において、前記第一のマイクロレンズおよび前記第二のマイクロレンズのレンズ形状が球面レンズであることを特徴とする。
【0011】
本発明の構成によれば、球面レンズはレンズの光軸に対して回転対称の集光性を持つため、発散型の光源に対しても集光性が高く、隣接画素や隣接レンズへの混色を低減することができる。
【0012】
さらに上記本発明の反射型電気光学装置において、前記第一のレンズ用基板、前記第一のマイクロレンズ、前記第二のレンズ用基板、および前記第二のマイクロレンズの材質が実質的に等しいことを特徴とする。
【0013】
本発明の構成によれば、電気光学装置の状態として積層された各基板間の熱膨張係数が同じであるため、熱に起因する変形や位置ずれを防止することができる。
【0014】
さらに上記本発明の反射型電気光学装置において、前記単位画素部は、略方形の形状を3分割したストライプ状の画素部であることを特徴とする。
【0015】
本発明の構成によれば、ストライブ形状の色配置によってカラー表示の単位画素を構成することができるため、表示の各ドットが略方形となり、データ表示に適した表示を行うことができる。また、色光の入射方向を対称に近づけられるため、分光手段を構成しやすい。
【0016】
また本発明の投写型表示装置は、光源と、前記光源から放射された光を複数の色光に分光する分光手段と、前記分光手段の光の入射側又は出射側に配置され入射する光を異なる角度に偏光分離する偏光分離手段と、前記偏光分離手段によって分離された光を変調する上記本発明の反射型電気光学装置と、前記反射型電気光学装置によって変調され、前記偏光分離手段を通過した光を投写する投写手段とを備えた投写型表示装置を提供する。
【0017】
本発明の構成によれば、上記反射型電気光学装置を投写型表示装置に用いることによって、小型な装置で効率の高い投写型表示装置を実現することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面などを参照しながら、本発明の実施の形態をあげて、さらに詳細に説明する。
【0019】
(投写型表示装置の実施形態)
図1は、本発明による投写型表示装置の実施形態の全体の構成を示す図である。
【0020】
本実施形態の投写型表示装置10は、光源11と、ダイクロイックミラー12(12R,12G,12B)と、偏光ビームスプリッタ13と、本発明の電気光学装置の一例である反射型液晶パネル(以下、反射型LCDパネルという)20と、投写レンズ系14とを備え、スクリーン15に読み出し光を拡大投写する装置である。
【0021】
光源11は、メタルハライドランプや水銀灯などのランプとその背面側に配置されてランプの発する光をダイクロイックミラー12側に反射する反射鏡(リフレクタ)とからなり、読み出し光を発生するためのものである。読み出し光は、背面の反射鏡によって略平行光束となって、ダイクロイックミラー12に入射される。なお、図1においては、光源から射出される光束の光軸と光束の外側の線を、光源11からスクリーン15まで実線で描いている。
【0022】
ダイクロイックミラー(分光手段)12は、光源11からの光を分光するように、赤色光,緑色光,青色光を選択的に反射又は透過する3枚のダイクロイックミラー12R,12G,12Bを備えている。例えば、ダイクロイックミラー12Rは、赤色光を反射し、緑色光,青色光を透過するミラーである。ダイクロイックミラー12Gは、ダイクロイックミラー12Rを透過した緑色光,青色光をさらに分離するミラーであって、緑色光を反射して、青色光を透過する。ダイクロイックミラー12Bは、ダイクロイックミラー12Gを透過した青色光を反射するミラーである。各ダイクロイックミラー12R,12G,12Bは、互いに所定の角度を持って配置されており、反射した光は、偏光ビームスプリッタ13にそれぞれ異なる角度で入射する。ダイクロイックミラー12からの反射光は、偏光ビームスプリッタ13のプリズム外面に垂直な光軸で緑色光が入射され、この光軸と対称な角度を有して赤色光と青色光が斜め入射するように、互いに角度を有して配置される。なお、ダイクロイックミラー12Bだけは、全反射ミラーとしても構わない。
【0023】
偏光ビームスプリッタ(偏光分離手段)13は、2つの三角プリズムを貼り合せて構成されており、分離された赤色光,緑色光,青色光の例えばS偏光成分を、偏光分離面13aによって前記所定の角度でそれぞれ反射して、後述する反射型LCDパネル(電気光学装置)20に入射させると共に、その反射型LCDパネル20によって変調を受けたP偏光成分を透過させるためのものである。
【0024】
投写レンズ14は、偏光ビームスプリッタ13からの光を、スクリーン15に拡大投写するための光学系である。なお、このスクリーンは、投写型表示装置と別体のものでもよいし、リア型投写型表示装置のようにスクリーンを有する筐体内に本発明の光学系を内蔵するような構成にしても構わない。
【0025】
このように、反射型LCD20には、赤色光R、緑色光G、青色光Bの3つの色光の光束が、分光手段(12R,12G,12B)のミラーの互いの配置角度に応じて、緑色光Gの光束の光軸を中心として赤色光Rの光束と青色光Bの光束の光軸が対称な角度をもって入射される。反射型LCD20からは、入射した角度の同じ角度で各色光の光束が反射され、反射光のうちのP偏光成分が偏光分離面13aを透過して、投写レンズ14に入射される。投写レンズ14は、緑色光Gの光束と、緑色光B光束を中心として対称な角度で入射される赤色光Rの光束と青色光Bの光束を、スクリーン15の投写面上に重ねるように拡大投写する。スクリーン15上では、反射型LCD20に形成された色光反射用の画素部の反射光が同一位置に重なるように重畳される。
【0026】
(反射型LCDパネルの実施形態)
図2は、本発明による電気光学装置の一例である反射型LCDパネルの実施形態を示す図である。図2は、反射型LCDパネルの部分断面図である。
【0027】
この反射型LCDパネル20は、複数の反射電極(画素電極ともいう)21が形成された第一の電極基板(第一の基板)22と、液晶層23と、液晶層23を介して第一の電極基板22と対向配置される第二の電極基板(第二の基板)24と、第一のマイクロレンズアレイ25と、接着層26と、第二のマイクロレンズアレイ27と、接着層28等とを備えている。
【0028】
第一の電極基板22は、基板上に複数の画素部(21R,21G,21B)をマトリクス状に配置しており、各画素部21R,21G,21Bに駆動信号を印加するための基板である。第一の電極基板22は、ガラス等の絶縁性基板や半導体基板などからなり、各画素部にはそれぞれの反射電極21とそれに駆動信号(表示データ信号)を印加する画素回路(図示しない)が基板に形成されている。画素回路は、各画素毎に基板に形成されたトランジスタ等のスイッチング素子からなり、基板上にマトリクス形成された走査線又はアドレス線とデータ線とのうち、走査線又はアドレス線によって画素部が選択され、選択された画素部のトランジスタを介してその画素に表示データ信号が書き込まれ、その表示データ信号に応じた電圧が各画素毎に反射電極21に印加される構成である。各反射電極21は第一の電極基板22上に敷き詰めて形成され、各画素部では画素回路上に絶縁層を形成してその表面を平坦化し、平坦化された面上に各反射電極21を形成している。この反射型LCDは、いわゆる反射型のアクティブマトリクスパネルである。3つの画素部21R,21G,21Bは、それぞれ赤色光(R),緑色光(G),青色光(B)の各色光を入射して反射する反射電極を有しており、3つの画素部によって単位画素部を構成する。なお、各反射電極は隙間や遮光枠などで電気的に分離されている。
【0029】
第一の電極基板22と第二の電極基板24は、所定の間隔を有してシール材で貼り合わせで構成されて、その間隔に光変調層の一例として液晶が充填され挟持される。この液晶層23は、反射電極21に印加された駆動信号と第二の電極基板24に形成された透明な対向電極に印加された共通電圧との電位差による駆動電圧によって駆動され、その液晶分子の配列方向が電圧レベルに応じて変化されるので、第二の電極基板24から入射した光を反射電極21で反射して出射する過程で、入射光の偏光軸を液晶層の印加電圧レベルに応じて回転させることになる。従って、例えばS偏光の入射光を、印加電圧に応じてS偏光〜P偏光の間で偏光軸を変化させて出射する。なお、光変調層は液晶層23に限定されることなく、PLZT等でも構わない。
【0030】
第一のマイクロレンズアレイ25は、特定の厚みを有する第一のレンズ用基板25b上に複数の第一のマイクロレンズ25aが各単位画素部に対応してマトリクス状に形成され、図1の偏光ビームスプリッタ13からの光束を各画素部21R,21G,21Bに集光するための光学素子である。
【0031】
第二のマイクロレンズアレイ27は、特定の厚みを有する第二のレンズ用基板27b上に複数の第二のマイクロレンズ27aが各単位画素に対応してマトリクス状に形成され、第一のマイクロレンズアレイ25からの光束の光軸を変化させるための光学素子である。すなわち、第二のマイクロレンズ27aは、入射光を平行光化して出射するレンズである。
【0032】
反射型LCD20には、図1の光学系により異なる角度の光軸を有する光束に分離され、かつ所定の偏光軸成分の光に分離されて3原色の色光(R,G,B)が入射される。図2(a)にはその各光束の光軸が異なる角度をもって入射され、反射されて出射される光路が図示されている。
【0033】
マイクロレンズ25aおよびマイクロレンズ27aは、それぞれガラス等の基板を例えば異方性エッチングして形成される。第一のレンズ用基板25bの厚みはほぼエッチングの結果残った基板材料の厚みであり、第二のレンズ用基板27bの厚みはマイクロレンズ27aを形成後特定値まで研磨された後の基板材料の厚みである。その後、第一のマイクロレンズアレイ25と第二のマイクロレンズアレイ27とは、それらの材料の屈折率より屈折率の小さい接着層26を介して接着される。また、第二の電極基板24と第二のマイクロレンズアレイ27も同様に接着層28を介して接着され、その後第二の電極基板24も特定の厚みまで研磨される。接着層28は特に特定しないが、第二の電極基板24と第二のマイクロレンズアレイ27の材料の屈折率より屈折率の小さい接着剤が好ましく、第二のマイクロレンズアレイ27との界面において光束を屈折させて各画素部の反射電極に平行光化して出射するように、その材料の屈折率は設定される。接着剤26と28は同じ接着剤を用いた方がコスト低減に繋がる。
【0034】
第一のマイクロレンズアレイ25と第二のマイクロレンズアレイ27、及び反射型LCDパネル20の第二の電極基板24としては、屈折率n1=1.4〜1.6のガラス材(基板)であることが好ましい。また、このガラス材(基板)と接着剤26,28は、屈折率差が0.1以上であることが好ましい。
【0035】
ちなみに、本実施の形態においては、第一のマイクロレンズアレイ25と第二のマイクロレンズアレイ27、及び反射型LCDパネル20の第二の電極基板24としては、緑色光の光束に対して屈折率n1=1.54362のネオセラムのガラス材を用い、接着剤26と28としては、緑色光の光束に対して屈折率n2=1.37699のものを用いた。ネオセラムのガラス材に代えて、石英(n1=1.46)を用いてもよい。
【0036】
第一のマイクロレンズアレイ25および第二のマイクロレンズアレイ27は材質が等しく、接着して積層された各基板間の熱膨張係数が同じであるため、熱に起因する変形や位置ずれを防止することができる。ここで、第二の電極基板24の材質も等しくすれば同様の理由によりさらに望ましい。
【0037】
マイクロレンズ25aおよび27aは、図2(b)の正面図(部分平面図)に示すように、その一つの単位素子であるマイクロレンズが、円形または矩形形状の外形を有する球面レンズであり、その直径または一辺の長さが画素部21R,21G,21Bの単位画素部のピッチと略同一であって(レンズのピッチの方が小さくてもよい)、単位画素部を略包含するように配置される。このような球面レンズを用いることによって、レンズ光軸に対して回転対称の集光性を持たせることができるため、発散性の光源が一般的である液晶プロジェクタにおいて、球面レンズの使用は集光効率を向上させ隣接画素への混色を防止する上で有効である。なお、単位画素部は略方形の形状をなし、カラー表示の単位画素は方形形状となるため、複数のカラー表示の単位画素を使ってキャラクタ表示するようなデータ表示する場合に、キャラクタ表示しやすいので適している。動画等の映像表示の場合は、方形形状に拘らない。またマイクロレンズ25aおよび27aの平面形状は略同一であることが好ましい。
【0038】
なお、各画素部21R,21G,21Bの反射電極は上記方形を垂直走査方向(縦方向)に3分割した略長方形のストライプ形状をなすが、マイクロレンズ形状に合わせて21Rや21Bを略半円形状にしても構わない。
【0039】
本実施形態の反射型LCDパネル20では、第一のマイクロレンズアレイ25の各マイクロレンズは、偏光ビームスプリッタ13の偏光分離面13aにて反射されるS偏光の3つの色光を入射して、単位画素部を構成する反射電極21の各画素部21R,21G,21Bの反射面に対して、対応する色の光束を集光する。そして、第二のマイクロレンズアレイ27の各マイクロレンズは、画素部21Gに対しては、入射する光束の主光線(光軸)をそのまま画素部の反射面に略垂直に入射させ、両側の画素部21R,21Bに斜め方向から入射する光束の主光線(光軸)については、対応する画素部21R,21Bの反射面に対して、略垂直に入射するように、各光束の光軸を屈折させる。従って、各画素部で反射後の光束は元来た光路を逆に辿り第一のマイクロレンズアレイ25から出射することになる。
【0040】
以上説明したように、本実施形態によれば、2つのマイクロレンズアレイによって光束が画素の反射電極面上に集光されるとともに、その光軸が反射電極に直交する方向に変化されるため、反射電極で反射後の光束を入射した際に、マイクロレンズに効率よく戻すことができる。その際、液晶パネルを形成する電極基板と2つのマイクロレンズとが別体でありそれぞれが接着される構成であるため、製造が容易である。
【0041】
(反射型LCDパネルの設計例)
図3および図4は、それぞれ、第二のマイクロレンズアレイ27の第二のレンズ用基板27bの厚み、第二の電極基板24の厚みに対する出射光効率の計算結果を示す。ここで、出射光効率とは、第一のマイクロレンズアレイ25の特定の単位レンズ(第一のマイクロレンズ)に入射する赤色光の光束の光量(輝度)と、前記単位レンズを通過して入射した赤色光が、画素部21Rによって反射され再び前記単位レンズを通過して出射する光束の光量(輝度)との比である。
【0042】
図3、図4において、画素部21R、21G、21Bのサイズは、対角1.3インチの画素領域にSVGA(800×3×600画素)とXGA(1024×3×768画素)に相当する画素(RGB分の画素数)を形成した場合を想定し、それぞれ画素部(21R,21G,21B)間の互いの配列ピッチP(図2(b)の横方向の配列ピッチ)を11μm、8.6μmの設定とした。図3は第二の電極基板24の厚みを0.05mmに固定し、図4は第二のレンズ用基板27bの厚みを0.15mmに固定した場合の結果である。なお、図3、図4では第二のレンズ用基板を第二の基板として図示している。
【0043】
なお、第一のマイクロレンズアレイ25と第二のマイクロレンズアレイ27、及び反射型LCDパネル20の第二の電極基板24としては、緑色光の光束に対して屈折率n1=1.54362のネオセラムのガラス材を用い、接着剤26と28としては、緑色光の光束に対して屈折率n2=1.37699のものを用いた。
【0044】
図3より、第二のレンズ用基板27bの厚みに関しては、画素サイズに応じた特定の厚みにおいて出射光効率はピークを示し、また画素サイズが小さいほどピークを示す厚みは小さくなると考えられる。また、前提としたような微細な画素サイズの場合は出射光効率のピークは第二のレンズ用基板が0.2mm以下に存在すると考えられる。なお、図3では0.15mm付近にピークがある。
【0045】
図4より、第二の電極基板24の厚みに関しては、画素サイズに関係なく厚みは小さい方が出射光効率は高くなると考えられ、0.1mm付近で出射光効率の顕著な増加が見られるので、特に0.1mm以下のときが望ましいと考えられる。
【0046】
これらの結果はあくまで赤色光に注目したときのものであるが、青色光については、入射して反射して出射する光路が緑色光を軸としておおむね赤色光に対して光学的に対称と考えられるため、光学系全体としてもこの結果は成り立つものと推測される。また、以上の関係は、その傾向からして上記の設定値よりもさらに微細化された画素サイズに対しても成り立つものと考えられる。
【0047】
従って、小型高精細の表示素子に対して集光効率を上げるための条件は、第二の電極基板の厚みが0.1mm以下であり、第二のレンズ用基板の厚みが0.2mm以下であると考えられる。
【0048】
なお、先に述べたように、第一のマイクロレンズアレイ25と第二のマイクロレンズアレイ27と反射型LCDパネル20の第二の電極基板24としてが、屈折率n1=1.4〜1.6)、このガラス材(基板)と接着剤26,28の屈折率差が0.1以上であれば、図3や図4の傾向は変わらない。従って、ネオセラムのガラス材に代えて、石英(n1=1.46)を用いてもよい。
【0049】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨に反しない範囲で種々の変形や変更が可能である。
【0050】
例えば、画素の配列順序はマイクロレンズの中心に緑色光の画素を配置する場合について説明したが、その中心に赤色光または青色光の画素を配置しても構わない。また、単位画素部は方形でなく、長方形であっても構わないし、単位画素の配置行毎に単位画素の半ピッチずつずれたデルタ配列としても構わない。また、単位画素の分割は縦方向としたが、横方向の3分割でも構わない。
【0051】
また、偏光分離手段はプリズムの外面に偏光分離面13aを形成した偏光ビームスプリッタに限らず、ミラーに偏光分離面を形成したものでもよい。さらに、偏光分離面13aは、S偏光反射,P偏光透過であるが、反対でも構わない。
【0052】
また、光源からの光を各色光に分光する分光手段も、ダイクロイックミラーに限定されるものではなく、また本実施形態では反射型電気光学装置(反射型LCD)に入射する色光の角度をダイクロイックミラーで作っているが、光源光を分光し角度を付けて第一のマイクロレンズに入射する構成であれば、図1の光学系以外でも適用可能である。さらに、分光される色光は3原色でなくてもよく、また単位画素部は3分割したが、分光する色光を増やす又は減らすなどして、その分光数に合わせた数で分割しても構わない。
【0053】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、正方格子・ストライプ配列の画素構造に適用可能な反射型電気光学装置の具体的な構造が開示され、小型高精細の反射型電気光学装置およびそれを用いた投写型表示装置の出射光効率を高め、色純度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投写型表示装置の実施形態の全体の構成を示す図。
【図2】本発明による反射型LCDパネルの実施形態を示す図。
【図3】本発明による反射型LCDパネルにおける、第二のレンズ用基板の厚みと出射光効率との関係を示す図。
【図4】本発明による反射型LCDパネルにおける、第二の電極基板の厚みと出射光効率との関係を示す図。
【符号の説明】
10 投写型表示装置
11 光源
12 ダイクロイックミラー
13 偏光ビームスプリッタ
14 投写レンズ
15 スクリーン
20 反射型LCDパネル
21 反射電極
22 第一の電極基板
23 液晶層
24 第二の電極基板
25 第一のマイクロレンズアレイ
26 接着層
27 第二のマイクロレンズアレイ
28 接着層

Claims (5)

  1. 異なる角度で入射する複数の色光を反射すると共に光変調する反射型電気光学装置において、前記色光の光束をそれぞれ反射する複数の画素部を有する単位画素部が複数形成された第一の基板と、該第一の基板とは光変調層を介して対向配置される第二の基板と、前記単位画素部にそれぞれ対応する第一のマイクロレンズを有し、前記各色光の光束を前記各画素部に集光する第一のマイクロレンズアレイと、前記第一のマイクロレンズアレイを通過した光束の光軸を、前記各画素部の反射面に対して略直交する方向に変化させる第二のマイクロレンズアレイとを備え、
    前記第一のマイクロレンズアレイは第一のレンズ用基板に複数の第一のマイクロレンズを形成して構成され、前記第二のマイクロレンズアレイは第二のレンズ用基板に複数の第二のマイクロレンズを形成して構成され、
    前記第一のマイクロレンズと前記第二のレンズ用基板とが接着層を介して接着されるとともに、前記第二のマイクロレンズと前記第二の基板とが接着層を介して接着されて構成され、
    前記第二の基板の厚みが0.1mm以下であり、かつ前記第二のレンズ用基板の厚みが0.2mm以下であることを特徴とする反射型電気光学装置。
  2. 請求項1に記載の反射型電気光学装置において、前記第一のマイクロレンズおよび前記第二のマイクロレンズのレンズ形状が球面レンズであることを特徴とする反射型電気光学装置。
  3. 請求項1又は2に記載の反射型電気光学装置において、前記第一のレンズ用基板、前記第一のマイクロレンズ、前記第二のレンズ用基板、および前記第二のマイクロレンズの材質が実質的に等しいことを特徴とする反射型電気光学装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の反射型電気光学装置において、前記単位画素部は、略方形の形状を3分割したストライプ状の画素部であることを特徴とする反射型電気光学装置。
  5. 光源と、前記光源から放射された光を複数の色光に分光する分光手段と、前記分光手段の光の入射側又は出射側に配置され入射する光を異なる角度に偏光分離する偏光分離手段と、前記偏光分離手段によって分離された光を変調する請求項1乃至4のいずれかに記載の反射型電気光学装置と、前記反射型電気光学装置によって変調されて前記偏光分離手段を通過した光を投写する投写手段とを備えたことを特徴とする投写型表示装置。
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