JP2001302766A - 複合材料用樹脂組成物、複合材料用中間材および複合材料 - Google Patents

複合材料用樹脂組成物、複合材料用中間材および複合材料

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JP2001302766A
JP2001302766A JP2000122503A JP2000122503A JP2001302766A JP 2001302766 A JP2001302766 A JP 2001302766A JP 2000122503 A JP2000122503 A JP 2000122503A JP 2000122503 A JP2000122503 A JP 2000122503A JP 2001302766 A JP2001302766 A JP 2001302766A
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epoxy resin
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resin
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Akio Oshima
昭夫 大島
Yoshihiro Ihara
啓裕 伊原
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Eneos Corp
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Nippon Mitsubishi Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合材料に優れた大変形に対する耐力を与え
る複合材料用樹脂組成物、複合材料用中間材および優れ
た機械的特性を有する複合材料を提供する。 【解決手段】 ビスフェノールF型エポキシ樹脂100
重量部、イソシアネート変性エポキシ樹脂70〜150
重量部、フェノキシ樹脂またはポリビニルホルマール樹
脂10〜60重量部および、エポキシ樹脂硬化剤5〜3
5重量部、を必須成分として含む複合材料用樹脂組成
物、並びに、該組成物にさらにフェノールノボラック型
エポキシ樹脂および/またはクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂20〜110重量部を加えかつ、イソシアネ
ート変性エポキシ樹脂配合量が50〜150重量部であ
る複合材料用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合材料用樹脂組
成物、該組成物を強化繊維に含浸して得られる複合材料
用中間材ならびに該複合材料用中間材を成形して得られ
る複合材料に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維、ガラス繊維等を補強材とする
複合材料は、ゴルフシャフト、釣竿、テニスラケット等
のスポーツ・レジャー用品、航空機関係用途、印刷イン
キ用ロール、圧力容器等の工業材料および医療関係、橋
梁の補修、土木補修等に使用されている。
【0003】さらに、近年においては、かかる複合材料
がスポーツ用品、特に、ゴルフシャフトに使用されるこ
とが多くなってきた。
【0004】強化繊維プラスチック(FRP)、炭素繊
維強化プラスチック(CFRP)などの複合材料は、炭
素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維等の強
化繊維基材にマトリックス樹脂を含浸してプリプレグと
なし、これらを積層して適当な温度で硬化させることに
より得られる。
【0005】CFRPのマトリックス樹脂としては、炭
素繊維に対する接着性に優れるエポキシ樹脂が採用され
ている。近年、ゴルフシャフトが多様化し、軽量シャフ
ト、長尺シャフトが開発され、それとともにシャフトの
厚みは薄くなってきたため、シャフトにかかる変形は大
きく、破損することが懸念される。従来から主に用いら
れているビスフェノールA型エポキシ樹脂は、コンポジ
ット物性、特に層間剪断強度(ILSS)が低く、樹脂
の伸びが小さいため、変形に対し弱く、さらに、樹脂組
成物を強化繊維に含浸して得られるプリプレグのドレー
プ性が低いという問題を有している。
【0006】一方、多官能のエポキシ樹脂は架橋間密度
が小さいため、ガラス転移温度を高め、そのため、得ら
れる成形物の耐熱性、層間剪断強度(ILSS)および
曲げ強度が高くなる。反面、樹脂組成物を製造する場
合、その反応性が高いため、得られた樹脂組成物の品質
及び配合時の安全性に問題を有している。さらに、多官
能エポキシ樹脂が主成分の場合には、硬化した樹脂が脆
くなり、スポーツ用途、特に、最近の軽量のCFRPゴ
ルフシャフト用には好ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように複合材料に高い曲げ強度や高い層間剪断強度を付
与するために、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
グリシジルアミン型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹
脂を、ビスフェノール型エポキシ樹脂に混合してなるマ
トリックス樹脂を使用して製造された複合材料は、ビス
フェノール型エポキシ樹脂単独でマトリックス樹脂とし
た複合材料に比較して耐熱性は改良されるが、大変形に
対する耐力、耐衝撃性は著しく低下するという問題があ
った。
【0008】また、大変形に対する耐力、耐衝撃性を向
上させるための手段として、ポリエーテルスルホン、ナ
イロン等の熱可塑性樹脂やゴム変性樹脂を添加したもの
が知られているが、このような系では樹脂の粘度が上昇
し、樹脂混合工程が非常に複雑になる。また、アクリル
系樹脂微粒子、ブタジエン系微粒子が靭性向上剤として
知られているが、樹脂混合の際、エアーの混入等が生
じ、プリプレグ用の樹脂としては満足なものが得られな
い。また、ゴルフシャフト等中空のパイプは一般的に
は、その用途により積層構成を種々変えて特徴を出して
いる。積層構成の一部にピッチ系の低弾性率炭素繊維
(CF)を用いたときには、汎用のプリプレグとの不具
合のためか、破損時に剥離を生じることがある。
【0009】そこで、本発明は、上記のような問題点を
克服して、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂および/またはクレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、そしてイソシアネート変性
エポキシ樹脂を組み合わせることにより、大変形に対す
る耐力に優れ、例え大変形により破損しても、亀裂や剥
離が局部にとどまることができる複合材料をもたらす複
合材料用樹脂組成物、複合材料用中間材及び複合材料を
提供することを目的とする。
【0010】さらに本発明は、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂およびイソシアネート変性エポキシ樹脂を組み
合わせることにより、大変形に対する耐力に優れ、例え
大変形により破損しても、亀裂や剥離が局部にとどまる
ことができる複合材料をもたらす複合材料用樹脂組成
物、複合材料用中間材及び複合材料を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、
(A)ビスフェノールF型エポキシ樹脂100重量部、
(B)フェノールノボラック型エポキシ樹脂および/ま
たはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂20〜110
重量部、(C)イソシアネート変性エポキシ樹脂50〜
150重量部、(D)フェノキシ樹脂またはポリビニル
ホルマール樹脂10〜60重量部、および(E)エポキ
シ樹脂硬化剤5〜35重量部、を必須成分として含む複
合材料用樹脂組成物に関する。
【0012】本発明の第2発明は、(A)ビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂100重量部、(C)イソシアネー
ト変性エポキシ樹脂70〜150重量部、(D)フェノ
キシ樹脂またはポリビニルホルマール樹脂10〜60重
量部、(E)エポキシ樹脂硬化剤5〜35重量部、を必
須成分として含む複合材料用樹脂組成物に関する。
【0013】本発明の第3発明は、上記第1または第2
の発明の複合材料用樹脂組成物を強化繊維に含浸して得
られる複合材料用中間材に関する。本発明の第4発明
は、第3の発明の複合材料用中間材を成形して得られる
複合材料に関する。以下、本発明の内容をより詳細に説
明する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明における成分(A)のビス
フェノールF型エポキシ樹脂としては、好ましくは20
℃で液状のものが使用できる。該ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂の例としてエピコート806、エピコート8
07(油化シェルエポキシ社製)、エポトートYDF1
70(東都化成社製)、エピクロン830、エピクロン
830S、エピクロン830LVP、エピクロン83
5、エピクロン835LV(大日本インキ化学工業社
製)等の商品名で市販されているものが挙げられる。
【0015】本発明における成分(B)のフェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂としては、常温で液状、半固形状あるいは固体
状のものが使用できる。成分(B)の配合割合は20〜
110重量部であることが好ましく、より好ましくは3
0〜100重量部である。成分(B)が110重量部よ
り多くなると、プリプレグにしたときのタックが弱くな
り、作業性に問題が生じ、また、得られた成形体はガラ
ス転移温度が高く、樹脂が脆くなるため好ましくない。
【0016】該フェノールノボラック型エポキシ樹脂と
しては、エピコート152、エピコート154(各々商
品名、油化シェルエポキシ社製)、エポトートYDPN
−638、エポトートYDPN−601、エポトートY
DPN−602(各々商品名、東都化成社製)、DEN
431、DEN438、DEN439(各々商品名、ダ
ウケミカル社製)、エピクロンN−738、エピクロン
N−740、エピクロンN−770、エピクロンN−7
75、EPPN−201(各々商品名、日本化薬社製)
等があげられる。
【0017】該クレゾールノボラック型エポキシ樹脂と
しては、エポトートYDCN701、エポトートYDC
N702、エポトートYDCN703、エポトートYD
CN704(各々商品名、東都化成社製)、エピクロン
N−660、エピクロンN−665、エピクロンN−6
67、エピクロンN−670、エピクロンN−673、
エピクロンN−680、エピクロンN−690、エピク
ロンN一695(各々商品名、大日本インキ化学社
製)、ESCN−195X、ESCN−220(各々商
品名、住友化学工業社製)、EOCN−1020、EO
CN−1025、EOCN−1027、EOCN−10
2S、EOCN−103S、EOCN−104S(各々
商品名、日本化薬社製)等があげられる。
【0018】本発明のビスフェノールF型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂およびクレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂としては常温(20℃)
で液状のもの、半固形状のもの、固形状のものが使用で
きる。本発明においては成分(A)あるいは/および成
分(B)として、20℃で液状、半固形状あるいは固形
状の樹脂を適宜混合することで、樹脂組成物の粘度を調
整することができ、好ましくは成分(A)として20℃
で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂を使用し、成
分(B)として20℃で液状、半固形状あるいは固形状
のものを適宜混合することで、取り扱いが容易なように
樹脂組成物の粘度を調整することができる。
【0019】成分(A)に低粘度のビスフェノールF型
エポキシ樹脂を使用すれば、冬期において、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂のように結晶化することはないの
で、混合槽への振り込み時の取り扱いが困難とならな
い。
【0020】例えば、成分(A)に液状樹脂であるエポ
トートYDF170(東都化成社製)またはエピコート
807(油化シェルエポキシ社製)を使用し、成分
(B)として(1)液状のエピコート152(油化シェ
ルエポキシ社製)、DEN431(ダウケミカル社製)
またはエポトートYDPN638(東都化成社製)、
(2)半固形状のエピコート154(油化シェルエポキ
シ社製)またはDEN438(ダウケミカル社製)ある
いは(3)固形のエポトートYDCN702(東都化成
社製)を適宜組み合わせることができる。これら成分
(A)と(l)〜(3)に例示した成分(B)との混合
成分に、更に成分(C)のイソシアネート変性エポキシ
樹脂および成分(D)のフェノキシ樹脂またはポリビニ
ルホルマール樹脂を混合溶解して得られる樹脂組成物の
30℃の粘度が10〜70kPa・sの範囲になるよう
粘度調整することができる。
【0021】なお、成分(B)として前記(1)〜
(3)に例示した物質はそれぞれ単独で用いても良い
し、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0022】成分(C)のイソシアネート変性エポキシ
樹脂としてはXAC4151、AER4152(各々商
品名、旭チバ社製)等が使用できる。
【0023】本発明において成分(C)は、タック、接
着性の改良に用いられるが、成分(C)の配合割合は、
成分(B)を使用する第1の発明の場合で50〜150
重量部であることが好ましく、より好ましくは90〜1
25重量部であり、成分(B)を使用しない第2の発明
の場合で70〜150重量部であることが好ましく、よ
り好ましくは90〜125重量部である。
【0024】成分(D)のフェノキシ樹脂としては、フ
ェノトートYP−50、フェノトートYP−70(各々
商品名、東都化成社製)、エピコート1256(商品
名、油化シェルエポキシ社製)、スミ−エポキシESP
−50(商品名、住友化学工業社製)、PKHH(商品
名、フェノキシアソシエイツ社製)等が使用できる。ま
た、ポリビニルホルマール樹脂としてはビニレック(商
品名、チッソ社製)等が使用できる。
【0025】本発明においてタック調整用、ドレープ調
整用および樹脂配合物(樹脂組成物)の粘度調整用に用
いられる成分(D)の配合割合は、10〜60重量部で
あることが好ましく、より好ましくは15〜50重量部
である。
【0026】成分(D)が前記範囲未満では添加効果が
見られず、前記範囲より多くなると樹脂配合物の製造
時、該成分の混合性が悪くなり、また、樹脂中に気泡が
残存し易くなり、また、樹脂の物性低下を生じるため好
ましくない。
【0027】成分(E)のエポキシ樹脂硬化剤として、
ジシアンジアミド単独またはジシアンジアミドと硬化促
進剤、例えば3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,
1−ジメチルウレア、3−(4−クロロフェニル)−
1,1−ジメチルウレア、3−フェニル−1,1−ジメ
チルウレア等の誘導体とを併用したものを使用すること
ができる。成分(E)の配合割合は、5〜35重量部、
好ましくは8〜30重量部である。
【0028】エポキシ樹脂の硬化に用いられる成分
(E)が5重量部より少ないと、複合材料に成形加工す
る時、樹脂の硬化が遅くなり、成形に時間がかかり、し
かも、得られた硬化物(複合材料)のガラス転移温度は
低くなり、優れた機械的物性が得られない。35重量部
を超えると、複合材料に成形加工する時、樹脂の硬化が
速くなりすぎて、安定的に成形物が得られにくくなり好
ましくない。また、成分(E)の硬化剤の他、必要に応
じて他の硬化剤、硬化促進剤をさらに配合することがで
きる。
【0029】成分(E)以外にさらに配合できる硬化剤
としてジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジエチル
ベンゼン等、成分(E)以外にさらに配合できる硬化促
進剤としては、三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体、
三塩化ホウ素モノエチルアミン等の三フッ化ホウ素錯体
類、三塩化ホウ素錯体類等が挙げられる。
【0030】本発明の複合材料用樹脂組成物(エポキシ
樹脂組成物)においては、その性能を損なわない範囲で
他のエポキシ樹脂、靭性付与樹脂、フィラー、着色剤等
を配合することができる。
【0031】本発明の樹脂組成物に所望に応じて含有す
ることのできるエポキシ樹脂としては、レゾルシン型エ
ポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、芳香族系
アミン型エポキシ樹脂、芳香族系グリシジルエステル型
エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル
型エポキシ樹脂等が使用できる。
【0032】レゾルシン型エポキシ樹脂としては、デナ
コールEX−201(商品名、ナガセ化成工業社製)、
ハイドロキノン型エポキシ樹脂としてはデナコールEX
−203(商品名、ナガセ化成工業社製)等があげられ
る。
【0033】芳香族系アミン型エポキシ樹脂としては、
テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンであるスミ
−エポキシELM434(商品名、住友化学社製)、エ
ポトートYH434L、エポトートYH434(商品
名、東都化成工業社製)、アラルダイトMY720(商
品名、チバガイギー社製)、トリグリシジルアミノフェ
ノールであるスミ−エポキシELM100、スミ−エポ
キシELM120(各々商品名、住友化学社製)、ジグ
リシジルアニリンであるGAN(商品名、日本化薬社
製)、ジグリシジルオルソトルイジンであるGOT(商
品名、日本化薬社製)等があげられる。
【0034】芳香族系グリシジルエステル型エポキシ樹
脂としては、o−フタル酸ジグリシジルエステルである
デナコールEX−721(商品名、ナガセ化成工業社
製)、テレフタル酸ジグリシジルエステルであるデナコ
ールEX−711(商品名、ナガセ化成工業社製)等が
あげられる。
【0035】ナフタレン型エポキシ樹脂としては、1,
6−ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテルであ
るエピクロンHP−4032H(商品名、大日本インキ
化学工業社製)が挙げられる。
【0036】ビフェニル型エポキシ樹脂としては、4,
4’−ジヒドロキシ3,3’,5,5’−ビフェニルジ
グリシジルエーテルであるエピコートYX4000(商
品名、油化シェルエポキシ社製)、4,4’−ジヒドロ
キシ3,3’,5,5’−ビフェニルジグリシジルエー
テルと4,4’−ジヒドロキシビフェニルジグリシジル
エーテルの混合物であるエピコートYL6121H(商
品名、油化シェルエポキシ社製)等があげられる。
【0037】本発明の樹脂組成物に所望に応じて含有す
ることのできる靭性付与樹脂としては、反応性エラスト
マー、ハイカーCTBN変性エポキシ樹脂、ハイカーC
TB変性エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ニ
トリルゴム添加エポキシ樹脂、架橋アクリルゴム微粒子
添加エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、熱可
塑性エラストマー添加エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0038】本発明の樹脂組成物に所望に応じて含有す
ることのできるフィラーとしては、マイカ、アルミナ、
タルク、微粉状シリカ、ウォラストナイト、セピオライ
ト、塩基性硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ポリテ
トラフルオロエチレン粉末、亜鉛末、アルミニウム粉、
有機微粒子すなわちアクリル微粒子、エポキシ樹脂微粒
子、ポリアミド微粒子、ポリウレタン微粒子等が挙げら
れる。
【0039】本発明の樹脂組成物に所望に応じて含有す
ることのできる着色剤としては、有機顔料であるアゾ顔
料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、アン
スラキノン系顔料等、無機顔料である二酸化チタン、黄
鉛、コバルトバイオレット、ベンガラ、カーボンブラッ
ク等が挙げられる。
【0040】本発明による樹脂組成物の製造法には特に
制限はないが、例えば、樹脂成分(A)、(B)、
(C)および(D)(第2の発明の場合は成分(B)を
除く)を150〜200℃で加熱混合後、冷却あるいは
自然放熱によって樹脂温度が85℃以下に低下した後、
硬化成分(E)を添加する方法が好ましく用いられる。
成分(E)がジシアンジアミドのような固体粉末状の時
は、前記混合前に成分(A)のような液状エポキシ樹脂
成分の一部に、成分(E)を混合しておくと、成分
(E)は樹脂組成物に容易に分散することができる。ま
た、成形後のボイドの発生を少なくする目的で攪拌しな
がら真空脱気して混合する方法が好ましく採用される。
【0041】なお、樹脂温度が90℃より高い温度で硬
化成分(E)を添加・混合すると、硬化成分(E)の一
部が樹脂に溶解し、樹脂と硬化剤が反応し易くなり、該
樹脂組成物を強化繊維に含浸させてできる複合材料用中
間材の貯蔵安定性が著しく損なわれる。
【0042】本発明においては、前記成分(A)、
(B)、(C)、(D)および(E)(第2の発明の場
合は成分(B)を除く)を含有する樹脂組成物を強化繊
維に含浸させて、複合材料用中間材(プリプレグ)とす
る。
【0043】強化繊維としては特に限定されず、複合材
料の強化繊維として一般に用いられる全ての繊維を用い
ることができる。例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラ
ミド繊維、ボロン繊維、炭化珪素繊維、および表面処理
(オゾン処理、プラズマ処理)した有機繊維あるいは、
これらのうちから選ばれる2種類以上をハイブリッド構
造とした繊維を用いることができる。特に、本樹脂配合
組成物を、ポリアクリロニトリル系炭素繊維およびピッ
チ系炭素繊維、中でも低弾性率のピッチ系炭素繊維に含
浸させて得られるプリプレグを積層した積層体が、該積
層体から軽量で高機能性の成形物(複合材料)が得られ
るので好ましく用いられる。
【0044】強化繊維プリプレグの形態は特に限定され
ず、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、
一方向プリプレグ、織物プリプレグ、組紐状織物プリプ
レグ、不織布プリプレグ等を使用できる。
【0045】本発明における、強化繊維に樹脂組成物を
含浸させる方法としては特に限定はないが、樹脂組成物
を通常60〜90℃に加温して強化繊維に含浸させる、
いわゆる、ホットメルト法が好ましく採用される。
【0046】このようにして製造された中間材の樹脂組
成物の含量は、強化繊維と樹脂組成物の総量に対して通
常、20〜50質量%、好ましくは25〜45質量%で
ある。
【0047】中間材は最終的に複合材料に成形される。
例えば中間材を積層して得られた積層体を、オートクレ
ーブ中または加圧プレス等により通常、110〜150
℃で30分〜3時間、加熱硬化させることにより複合材
料とすることができる。得られる複合材料は、硬化剤成
分(E)が分散系であるにもかかわらず、品質が安定
で、しかも均一でボイドの少ないものである。
【0048】複合材料の用途の一例として、ゴルフシャ
フト、テニスラケット、スキーストック、印刷インキ用
ロール、自転車パイプ、圧力容器、搬送用部材等が挙げ
られる。中でもゴルフシャフトには本発明の複合材料が
適している。すなわち、近年、ゴルフシャフトの軽量化
が進行し、しかも、その使用条件も過酷となり、従来の
シャフトでは軽量化と優れた衝撃性の両方を満足するこ
とが困難となってきている。
【0049】本発明で得られたゴルフシャフトは従来品
と比べ、軽量であり、過酷な使用条件に耐え得るもので
ある。
【0050】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実
施例および比較例で採用した試験法は以下の通りであ
る。
【0051】(長スパン曲げ試験)オリエンテック
(株)製万能力学試験機テンシロンを用い、ストレート
パイプ試験片の長スパン3点曲げ試験を行なった。試験
片のサイズは、内径φ10mm、1200mm長であ
り、支点間距離(スパン)は600mmで試験を行なっ
た。
【0052】実施例1−8および比較例1−8 表1〜4で示した組成でエポキシ樹脂組成物を調製し、
日本グラファイトファイバー(株)製低弾性率炭素繊維
(CF)(商品名:XN−05、XN−10)に樹脂組
成物を含浸させて一方向プリプレグ(繊維目付100
g、樹脂含量33%)を製造した。
【0053】内径10mmφの芯金に、東レ(株)製の
汎用プリプレグP3052S−12(商品名)(T70
0S/繊維目付125g/樹脂含量33%)を、芯金の
軸方向に対して強化繊維が±45°方向に向くようそれ
ぞれ2層ずつ巻き付け、その上から前記一方向プリプレ
グを、炭素繊維が0°方向(軸方向)に向くように1層
巻き付けた。さらにその上から東レ(株)製の汎用プリ
プレグP3052S−l2(T700S/繊維目付12
5g/樹脂含量33%)を、強化繊維が0゜方向(軸方
向)に向くように2層巻き付け、さらにその上からPP
(ポリプロピレン)の一軸延伸テープを巻き付け、得ら
れた積層体を乾燥炉によって、130℃でl時間加熱し
硬化させた。得られた成形パイプを1200mm長に切
り出し、試験片を得た。得られたパイプ試験片の長スパ
ン3点曲げ試験を行なった。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】表中の各成分の数値単位は重量部である。
表1および表2から明らかなごとく、ビスフェノールF
型エポキシ樹脂およびイソシアネート変性エポキシ樹脂
を用いたプリプレグ、並びにこらら樹脂に加えてフェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂および/またはクレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂を用いたプリプレグは、樹
脂の伸びや靭性が高いため、長スパン曲げでの破断時荷
重が高く、また破断時のたわみによるエネルギーを吸収
できるため、破断後にプリプレグの層間での剥離はほと
んど見られなかった。
【0059】一方、表3および表4の比較例のようにビ
スフェノールF型エポキシ樹脂および/またはイソシア
ネート変性エポキシ樹脂を用いないプリプレグでは、樹
脂の伸びや靭性が不足するため、長スパン曲げにおける
破断時荷重が低く、また破断時のたわみによるエネルギ
ーを吸収しきれないため、破断後にプリプレグの層間で
大きな剥離が起きた。
【0060】
【発明の効果】本発明の複合材料用樹脂組成物によれ
ば、従来のプリプレグ用エポキシ樹脂では達成でき得な
かった大変形に対する耐力の優れた複合材料を得ること
ができ、しかも本発明の樹脂組成物を用いて得られる複
合材料用中間材は取り扱い性に優れ、特に好適なドレー
プ性を有するものである。本発明の複合材料用樹脂組成
物は、複合材料及び複合材料中間材用の樹脂組成物とし
て優れるものであるが、特にFRP、CFRPやこれら
のために使用する中間材用の樹脂組成物として優れるも
のである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA30 AA42 AA51 AA78 AE02 AH07 AH19 BA02 BA09 BB13 4F072 AA07 AB06 AB08 AB09 AB10 AB22 AB28 AB29 AD03 AD27 AD28 AD33 AD42 AG02 AH21 AL02 AL04 4J036 AD08 AF06 AF08 CB20 DA05 DA06 DC04 DC10 DC25 DC31 DD04 DD09 FA03 FA05 FA06 FB01 FB12 JA11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ビスフェノールF型エポキシ樹脂
    100重量部、(B)フェノールノボラック型エポキシ
    樹脂および/またはクレゾールノボラック型エポキシ樹
    脂20〜110重量部、(C)イソシアネート変性エポ
    キシ樹脂50〜150重量部、(D)フェノキシ樹脂ま
    たはポリビニルホルマール樹脂10〜60重量部、およ
    び(E)エポキシ樹脂硬化剤5〜35重量部、を必須成
    分として含む複合材料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)ビスフェノールF型エポキシ樹脂
    100重量部、(C)イソシアネート変性エポキシ樹脂
    70〜150重量部、(D)フェノキシ樹脂またはポリ
    ビニルホルマール樹脂10〜60重量部、(E)エポキ
    シ樹脂硬化剤5〜35重量部、を必須成分として含む複
    合材料用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の複合材
    料用樹脂組成物を強化繊維に含浸して得られる複合材料
    用中間材。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の複合材料用中間材を成
    形して得られる複合材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003037965A1 (fr) * 2001-10-31 2003-05-08 Nippon Oil Corporation Element coulissant et pompe
CN102643517A (zh) * 2012-05-16 2012-08-22 桂林理工大学 液晶环氧/蒙脱土共混改性环氧树脂制备复合材料的方法

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