JP2001302671A - 新規化合物mu−118 - Google Patents

新規化合物mu−118

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JP2001302671A
JP2001302671A JP2000118855A JP2000118855A JP2001302671A JP 2001302671 A JP2001302671 A JP 2001302671A JP 2000118855 A JP2000118855 A JP 2000118855A JP 2000118855 A JP2000118855 A JP 2000118855A JP 2001302671 A JP2001302671 A JP 2001302671A
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ddd
ethanol
salt
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JP2000118855A
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Yoshihiro Okamoto
吉弘 岡本
Mitsuko Omae
光子 大前
Itsushin Tanaka
一新 田中
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】除草活性及び/又は殺菌活性をを有する新規化
合物を提供すること。 【解決手段】下記一般式(I) (式中、Rは水素原子又は水酸基を表す)で示される化
合物MU−118又はその塩。MU−118は、担子菌
の子実体の担子胞子より分離したクリトシーベ(Cli
tocybe)属の生産菌の培養物から採取でき、除草
活性及び殺菌活性を有する農薬となりうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除草活性及び殺菌
活性を有する化合物、該化合物の製造法、及び該化合物
を含むことからなる農薬等に関する。
【0002】
【従来の技術】殺菌活性及び/又は除草活性を有し、微
生物の生産する物質としては、シクロヘキシミド(特公
昭45−22754)、トヨカマイシン(Tolman, R.
L. et al., J. Amer. Chem. Soc., 90, 524(1968))、
ゲルダナマイシン(DeBoer, D. et al., J. Antibiot.,
29, 1182(1976))、アニソマイシン(Yamada, O. et a
l., Agric. Biol. Chem., 36, 2013(1972))、ハービサ
イジンA(Takiguchi, Y.et al., J. Antibiot., 32, 8
62(1979))、ビアラホス(Tachibana, K. and Kaneko,
K., J. Pestic. Sci., 11, 297(1986))等が公知であ
り、ビアラホス等が除草剤として実用に供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】発明者らは除草活性を
有する微生物代謝産物の探索を鋭意進めた結果、担子菌
の子実体の担子胞子より分離したクリトシーベ(Cli
tocybe)属に属する微生物の培養液中に除草活性
及び殺菌活性を有する新規化合物を見出し、本発明を完
成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (1)下記一般式(I)
【0005】
【化2】 (式中、Rは水素原子又は水酸基を表す)で示される化
合物MU−118又はその塩、 (2)下記性状を有する化合物MU−118−1又はそ
の塩: 1)物質の性状;白色粉末、 2)分子量;410(EI−MASS法により決定)、 3)分子式;C201428、 4)紫外線吸収スペクトル(エタノール中:λ max
nm(ε));209(55000)、239(19
700)、301(6500)、 5)赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤中:ν max
cm-1);1760、1695、1615、159
1、1468、1349、1300、1247、117
2、1134、1071、945、929、 6) 比旋光度;[α]D 26−96(c 0.15:エタ
ノール)、 7)1H−核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中
で、テトラメチルシランを内部基準にして測定した時の
δ値は次の通りである:8.03(2H,dd)、7.
62(2H,ddd)、7.21(2H,ddd)、
7.03(2H,dd)、3.79(6H,s)、 8)13C−核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中
で、テトラメチルシランを内部基準にして測定した時の
δC値は次の通りである:160.9(2C,s),1
58.4(2C,s),154.5(2C,s),13
6.5(2C,d),129.6(2C,d),12
3.5(2C,d),117.0(2C,d),11
4.0(2C,s),99.1(2C,s),55.4
(2C,q)、 9) 高速液体クロマトグラフィー カラム;カプセルパック C18UG120Å 5μm
(直径1cm×長さ25cm:資生堂(株)製)、 カラム温度;40℃、 移動相;アセトニトリル/14mM トリエチルアミン
・リン酸緩衝液(pH3.2)=6/4(容積/容
積)、 流速;3.0ml/分、 検出波長;220nm、 保持時間;13.2分、 (3)下記性状を有する化合物MU−118−2又はそ
の塩: 1)物質の性状;黄白色粉末、 2)分子量:426(EI−MASS法により決定)、 3)分子式:C201429、 4)紫外線吸収スペクトル(エタノール中:λ max
nm(ε));210(38900)、237(16
400)、305(3900)、335(3300)、 5)赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤中:ν max
cm-1);3467(br.OH)、1768、16
97、1615、1593、1501、1469、13
52、1302、1244、1170、1136、10
72、983、937、 6)比旋光度;[α]D 27−100(c 0.15:エ
タノール)、 7)1H−核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中
で、テトラメチルシランを内部基準にして測定した時の
δ値は次の通りである;8.02(1H,dd),7.
61(1H,ddd),7.48(1H,d),7.2
1(1H,ddd),7.15(1H,dd),7.0
3(1H,dd),6.92(1H,d),3.79
(3H,s),3.77(3H,s)、 8)13C−核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中
で、テトラメチルシランを内部基準にして測定した時の
δC値は次の通りである:161.0(s),160.
7(s),158.7(s),158.6(s),15
4.5(s),151.8(s),148.3(s),
136.6(d),129.6(d),124.5
(d),123.5(d),118.2(d),11
7.0(d),114.5(d),114.2(s),
113.9(s),99.1(2C,s),55.5
(2C,q):、 9) 高速液体クロマトグラフィー カラム;カプセルパック C18UG120Å 5μm
(直径1cm×長さ25cm:資生堂(株)製)、 カラム温度;40℃、 移動相;アセトニトリル/14mM トリエチルアミン
・リン酸緩衝液(pH3.2)=6/4(容積/容
積)、 流速;3.0ml/分、 検出波長;220nm、 保持時間;8.5分、 (4)下記性状を有する化合物MU−118−3又はそ
の塩: 1)物質の性状;白色粉末、 2)分子量;410(EI−MASS法により決定)、 3)分子式;C201428、 4)紫外線吸収スペクトル(エタノール中:λ max
nm(ε));209(43400)、238(15
600)、301(4600) 5)赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤中:ν max
cm-1);1769、1686、1614、159
2、1467、1352、1300、1245、117
2、1134、1069、981、929、 6)比旋光度:[α]D 280(c 0.02:エタノー
ル)、 7)1H−磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中で、
テトラメチルシランを内部基準にして測定した時のδ値
は次の通りである:8.00(2H,dd),7.61
(2H,ddd),7.20(2H,ddd),7.0
3(2H,dd),3.76(6H,s)、 8)13C−核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中
で、テトラメチルシランを内部基準にして測定した時の
δC値は次の通りである:160.7(2C,s),1
58.8(2C,s),154.5(2C,s),13
6.7(2C,d),129.4(2C,d),12
3.5(2C,d),117.1(2C,d),11
3.8(2C,s),99.0(2C,s),55.4
(2C,q)、 9) 高速液体クロマトグラフィー カラム;カプセルパック C18UG120Å 5μm
(直径1cm×長さ25cm:資生堂(株)製) カラム温度:40℃ 移動相;アセトニトリル/14mM トリエチルアミン
・リン酸緩衝液(pH3.2)=6/4(容積/容積) 流速;3.0ml/分、 検出波長;220nm、 保持時間;13.2分、 (5)下記性状を有する化合物MU−118−4又はそ
の塩: 1)物質の性状;黄白色粉末、 2)分子量;426(EI−MASS法により決定)、 3)分子式;C201429、 4)赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤中:ν max
cm-1);3458(br.OH)、1767、16
96、1616、1592、1504、1466、13
54、1302、1245、1170、1135、10
72、983、940、 5)比旋光度:[α]D 280(c 0.05:エタノー
ル)、 6)1H−核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中
で、テトラメチルシランを内部基準にして測定した時の
δ値は次の通りである;8.01(1H,dd),7.
62(1H,ddd),7.42(1H,d),7.2
1(1H,ddd),7.13(1H,dd),7.0
4(1H,dd),6.94(1H,d),3.78
(3H,s),3.77(3H,s)、 7)高速液体クロマトグラフィー カラム;カプセルパック C18UG120Å 5μm
(直径1cm×長さ25cm:資生堂(株)製)、 カラム温度:40℃、 移動相;アセトニトリル/14mM トリエチルアミン
・リン酸緩衝液(pH3.2)=6/4、 流速;3.0ml/分、 検出波長;220nm、 保持時間;8.5分、 (6)クリトシーベ(Clitocybe)属に属する
(1)乃至(5)のいずれか一つに記載の化合物の生産
菌を培養し、該培養物から(1)乃至(5)のいずれか
一つに記載の化合物を採取することを特徴とする(1)
乃至(5)のいずれか一つに記載の化合物の製造法、 (7)クリトシーベ属に属する(1)乃至(5)のいず
れか一つに記載の化合物の生産菌が、クリトシーベ・エ
スピー(Clitocybe sp.) SANK15
598株(FERM BP−7098)である、(6)
記載の製造法、 (8)(1)乃至(5)のいずれか一つに記載の化合物
を含むことからなる農薬、 (9)(1)乃至(5)のいずれか一つに記載の化合物
を含むことからなる除草剤、及び、 (10)(1)乃至(5)のいずれか一つに記載の化合
物を含むことからなる殺菌剤、に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、下記一般式(I)
【0007】
【化3】 (式中、Rは水素原子又は水酸基を表す)で示される化
合物を提供する。
【0008】一般式(I)において、Rが水素原子であ
る化合物を以下MU−118−1及びMU−118−3
と、Rが水酸基である化合物を以下MU−118−2及
びMU−118−4と、それぞれ称する。MU−118
−1及びMU−118−3、並びにMU−118−2及
びMU−118−4は、各々、互いに立体異性体の関係
にある。
【0009】本発明においては、MU−118−1、M
U−118−2、MU−118−3及びMU−118−
4を総称して、「MU−118」と言う。
【0010】MU−118においては種々の立体異性体
が存在する。本発明においては、これらの異性体がすべ
て単一の一般式(I)で示される。MU−118はこれ
らの異性体及びこれらの異性体の混合物も全て含むもの
である。
【0011】MU−118は、その溶剤和物をも含むも
のである。溶剤和物としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、水和物等を挙げることができる。
【0012】MU−118は常法に従って塩にすること
ができる。そのような塩としては、例えば、リチウム
塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カ
ルシウム塩、バリウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ
土類金属塩、アルミニウム塩、塩酸塩、硫酸塩、リン酸
塩、硝酸等の無機酸付加塩、酢酸、プロピオン酸、シュ
ウ酸、メタンスルホン酸等の有機酸付加塩などを挙げる
ことができ、好適にはリチウム塩、ナトリウム塩、カリ
ウム塩等のアルカリ金属塩である。
【0013】MU−118を生産する微生物としては、
特に限定されるものではないが、例えば、クリトシ−ベ
属に属する糸状菌等を挙げることができ、好適にはクリ
トシーベ・エスピー(Clitocybe sp.) SANK 1
5598株である。クリトシーベ・エスピー SANK
15598株(以下、単に「SANK 15598
株」という。)は、1995年7月山梨県鳴沢村におい
て採集した担子菌の子実体の担子胞子より分離された。
【0014】該菌の培養下での菌学的性状を観察するた
め、次の各寒天培地上で培養を行った。
【0015】ポテトデキストロース寒天(Potato Dextr
ose Agar:以下、「PDA」という。)培地;ニッスイ
ポテトデキストロース寒天培地(日水製薬(株)製)
39gを蒸留水1Lに溶解させ、121℃にて15分間
滅菌し、室温まで冷ました後プレートを作製した。
【0016】WSH培地;クエーカーオートミール10
g、硫酸マグネシウム七水和物1g、リン酸二水素カリ
ウム1g、硝酸ナトリウム1g及び寒天20gを蒸留水
1Lに溶解させ、121℃にて15分間滅菌し、室温ま
で冷ました後プレートを作製した。
【0017】色調の表示は「メチューン・ハンドブック
・オブ・カラー(MethuenHandbook o
f Colour:A.Kornerup and
J.H.Wanscher:3rd edition:
Eyre Methuen,London(197
8))」に従った。
【0018】SANK 15598株の上記培地上での
菌学的性状は次の通りである。
【0019】PDA培地上での生長は、23℃、3週間
の培養で直径36乃至42nmである。気菌糸は、綿毛
状、やや渦巻き状を呈し、白色である。裏面は中央部で
ディープイエロー(4B8)、縁に向かってペールイ
エロー(4A3)である。WSH培地上での生長は、2
3℃、3週間の培養で直径43乃至48nmである。気
菌糸は、綿毛状乃至羊毛状、白色。裏面はイエロイッシ
ュホワイト(4A2)である。においはなし。分生子は
なし。菌糸はかすがい連結を有する。
【0020】SANK 15598株は培地上で子実体
を形成しないが、その同定には子実体が必要である。そ
こで、分離に供試した子実体の乾燥標本の菌学的性状を
観察した。その乾燥標本の菌学的性状は次の通りであ
る。
【0021】傘は直径2乃至4cm、中央部がへそ状に
くぼみ、表面にやや絹糸状のつやを有し、縁はやや内側
に巻き、白色である。ひだは、垂生し、密で、薄く、縁
は全縁、白色である。柄は35乃至40mm×2乃至4
mm、縦に繊維状、基部には白色の短毛を有し、白色で
ある。担子胞子は4.0乃至4.9×2.6乃至3.0
μm、縦横比は1.3乃至1.7、亜球形から楕円
形、平滑、無色、非アミロイドである。担子器は21乃
至24μm×4.5乃至5.0μm、円筒棍棒形、4つ
の小柄を有し、基部にかすがい連結を有する。シスチジ
アはなし。傘表皮は多少平行である。菌糸は直径2乃至
3.5μm、無色である。表皮から実質にいたるまでの
菌糸は、径5.5乃至8.5μmである。菌糸はかすが
い連結を有する。
【0022】本菌の以上のような菌学的性状は、ビゲロ
ウの文献(Bigelow, H.E.,North American species of
Clitocybe I. Beih.,Nova Hedwigia,72,1(1952):Bigel
ow,H.E.,North American species of Clitocybe II. Be
ih.,Nova Hedwigia ,81,281(1985))に記載されている
クリトシーベ属によく合致する。しかし、本菌の性状に
該当する種が無く、種レベルの同定には至らなかった。
よって、SANK 15598株をクリトシーベ・エス
ピーと同定した。
【0023】なお、SANK 15598株は、クリト
シーベ・エスピー SANK 15598株として、平
成12年03月17日に日本国茨城県つくば市東1−1
−3の通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所に
国際寄託され、受託番号FERM BP−7098を付
与された。
【0024】周知の通り、担子菌類は自然界において、
または人工的な操作(例えば、紫外線照射、放射線照
射、化学薬品処理等)により、変異を起こしやすく、本
発明のSANK 15598株もその点は同じである。
SANK 15598株はその全ての変異株を包含す
る。また、これらの変異株の中には、遺伝的方法、たと
えば組み換え、形質導入、形質転換等によりえられたも
のも含有される。即ち、MU−118を生産するSAN
K 15598株、それらの変異株およびそれらと明確
に区別されない菌株は全てSANK 15598株に包
含される。
【0025】MU−118を生産するための該化合物生
産菌の培養の諸条件について以下に述べる。
【0026】培養は、微生物代謝物を生産するために一
般的に用いられるような培地中で行うことができる。そ
のような培地中には、微生物が同化できる炭素源、窒素
源及び無機物質等を含有する。
【0027】炭素源としては、例えば、グルコース、フ
ルクトース、マルトース、シュークロース、マンニトー
ル、グリセリン、デキストリン、オート麦、ライ麦、ト
ウモロコシデンプン、ジャガイモ、トウモロコシ粉、綿
実油、糖蜜、クエン酸、酒石酸等、これら2つ以上の混
合物等を挙げることができる。炭素源の培地への添加割
合の上限は10乃至30重量%、下限は0.1乃至1重
量%、好適な範囲は1乃至10重量%である。
【0028】窒素源としては、蛋白質及びその加水分解
物を含有する物質、又は無機塩を用いる。このような窒
素源として、例えば、大豆粉、フスマ、落花生粉、綿実
粉、カゼイン加水分解物、ファーマミン、魚粉、コーン
スチープリカー、ペプトン、肉エキス、イースト、イー
ストエキス、マルトエキス、硝酸ナトリウム、硝酸アン
モニウム、硫酸アンモニウム、、これら2つ以上の混合
物等を挙げることができる。窒素源の培地への添加割合
の上限は10乃至30重量%、下限は0.05乃至0.
2重量%であり、好適な範囲は0.2乃至10重量%で
ある。
【0029】無機物質としては、例えば、ナトリウム
塩、アンモニウム塩、カルシウム塩等のイオンを含有す
る塩、リン酸塩、硫酸塩、塩酸塩、炭酸塩等の酸を含有
する塩、カリウム、カルシウム、コバルト、マンガン、
マグネシウム等の金属などを挙げることができる。無機
物質の培地への添加割合の上限は0.1乃至1重量%、
下限は0.001乃至0.01重量%、好適な範囲は
0.01乃至0.1重量%である。
【0030】液体培養に際しては、シリコン油、植物
油、界面活性剤等を、消泡剤として使用することができ
る。
【0031】培地のpHは、上限がpH8乃至10、下
限がpH3乃至5であり、好適な範囲はpH5乃至pH
8である。
【0032】培養温度は、上限が25℃乃至37℃、下
限が15℃乃至20℃であり、好適な範囲は20℃乃至
25℃である。
【0033】培養は好気的な条件下で行う。好気的な培
養法としては、例えば、固体培養法、液体通気培養法等
を用いることができ、好適には液体通気培養法である。
液体培養で通気を行う方法としては、攪拌法又は振とう
法が挙げられる。通気条件の上限は、220rpm乃至
260rpm、下限は120rpm乃至160rpm、
好適な範囲は160rpm乃至220rpmである。
【0034】培養時間の上限は350時間乃至400時
間、下限は72時間乃至192時間、好適な範囲は19
2時間乃至350rpm、より好適な範囲は300乃至
350rpmである。
【0035】MU−118を生産するための該化合物生
産菌の培養は、一段階又は多段階で行うことができる。
大規模培養の場合は多段階で行うことが好ましい。その
場合、小規模培養により種培養液を得た後、培養を段階
的にスケールアップする。培養容器としては、小規模培
養には各種フラスコが、大規模培養にはタンクが、それ
ぞれ適している。
【0036】MU−118は、該化合物生産菌の培養物
を液体と固体に分離して、又は分離せずに、その物理化
学的性質を利用して抽出することができ、好適には液体
と固体に分離した後MU−118を抽出する。液体と固
体の分離は、遠心分離法又は珪藻土を濾過助剤とする濾
過法により行う。
【0037】濾液からのMU−118の抽出は、非水溶
性有機溶媒を用いて行う。非水溶性有機溶媒としては、
例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブタノール、これら
2つ以上の混合溶媒等を挙げることができる。
【0038】菌体からのMU−118の抽出は次の通り
行う;菌体に水溶性有機溶媒を添加して攪拌し、その混
合物を遠心分離、珪藻土をろ過助剤とするろ過等に供し
て液体を回収し、該液体から添加した水溶性有機溶媒を
留去し、得られた水相を培養物の濾液と同様に非水溶性
有機溶媒を用いて抽出する。水溶性有機溶媒としては、
例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類、ア
セトン等のケトン類、アセトニトリル、イソブチロニト
リル等のニトリル類、ホルムアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メ
チル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキ
サメチルホスホロトリアミド等のアミド類、これらに属
する2つ以上の溶媒の混合物などを挙げることができ
る。水溶性有機溶媒の添加割合は、その上限が90乃至
95容積%、下限が30乃至50容積%であり、好適な
範囲は50乃至90容積%である。
【0039】このようにして得られるMU−118抽出
分画を通常有機化合物の精製に使用される分画方法に供
することにより、MU−118を精製単離することがで
きる。そのような分画方法としては、例えば、セファデ
ックスLH−20(ファルマシア社製)、アンバーライ
トXAD−11(ローム・アンド・ハース社製)、ダイ
ヤイオンHP−20(三菱化学(株)製)等の担体を用
いた分配カラムクロマトグラフィー、シリカゲル等の担
体を用いた順相カラムクロマトグラフィー、C18等の
担体を用いた逆相カラムクロマトグラフィー、シリカゲ
ル、アルミナ、マグネシウム−シリカゲル系のフロリジ
ル等を用いた吸着カラムクロマトグラフィーなどを挙げ
ることができる。
【0040】分画に使用される溶媒としては、各分画方
法に適したものであれば特に限定されないが、例えば、
ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテル等の脂
肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、メチレンクロリド、クロロホルム、四
塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロ
ベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、蟻酸エチル、酢酸
エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチル等の
エステル類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、テロラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタ
ン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル類などを挙げることができる。
【0041】各分画におけるMU−118の挙動は、高
速液体クロマトグラフィー(High Perform
ance Liquid Chromatograph
y:以下、「HPLC」という。)、薄層クロマトグラ
フィー(Thin Layer Chromatogr
aphy:以下、「TLC」という。)、殺菌活性の測
定、除草活性の測定などにより確認することができる。
【0042】MU−118のHPLC分析は、例えば、
次のような条件で行うことができる: カラム;カプセルパック C18UG120Å 5μm
(直径1cm×長さ25cm:資生堂(株)製)、 カラム温度:40℃、 移動相;アセトニトリル/14mM トリエチルアミン
・リン酸緩衝液(pH3.2)=6/4、 流速;3.0ml/分、 検出波長;220nm、 MU−118−1の保持時間;13.2分、 MU−118−2の保持時間;8.5分、 MU−118−3の保持時間;13.2分、 MU−118−4の保持時間;8.5分。 MU−118の殺菌活性は、通常抗菌活性を測定する方
法で測定することができる。植物病原菌に対する殺菌活
性は、病原微生物を感染させた植物体をMU−118で
処理し、対照の無処理群と比較することにより、判定す
ることができる。
【0043】MU−118の除草活性は、対象植物体又
は種子等をMU−118で処理し、対照の無処理群と比
較することにより、判定することができる。
【0044】MU−118は、農薬の施用において慣用
される補助剤と混合して使用することができる。そのよ
うな補助剤としては、例えば、乳剤原液、噴霧可能なペ
ースト、噴霧可能な溶液、希釈可能な溶液などを挙げる
ことができる。
【0045】MU−118は、農薬製剤として慣用され
るような製剤として施用することができる。そのような
製剤としては、例えば、農薬希釈乳剤、水和剤、水溶
剤、粉剤、粒剤、フロアブル剤、ドライフロアブル剤、
薫煙剤、薫蒸剤、ポリマー物質によるカプセル剤などを
挙げることができる。
【0046】これらの製剤は添加剤及び担体を含有して
もよい。
【0047】固形剤に含有させる添加剤及び担体として
は、例えば、大豆粉、小麦粉等の植物性粉末、珪藻土、
燐灰土、石膏、タルク、ベントナイト、クレイ等の鉱物
性粉末、安息香酸ソーダ、尿素、芒硝等の有機及び無機
化合物などを挙げることができる。
【0048】液状剤に含有させる添加剤及び担体として
は、例えば、植物油、鉱物油、ケロシン、キシレン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素、ホルムアミド、ジメチルホ
ルムアミド等のアミド類、メチルイソブチルケトン、ア
セトン等のケトン類、ジメチルスルホキシド、トリクロ
ルエチレン、水などを挙げることができる。液状剤を均
一且つ安定にすることなどの目的で、界面活性剤を添加
してもよい。
【0049】農薬製剤におけるMU−118の含有量
は、剤型等に依存するが、その上限は10乃至100重
量%、下限は0.01乃至0.1重量%であり、好適な
範囲は0.1乃至10重量%である。
【0050】MU−118を含有する水和剤、乳剤、フ
ロアブル剤、ドライフロアブル剤等は溶剤で希釈し、溶
液、懸濁液又は乳化剤として施用することができ、粉
剤、粒剤等はそのまま施用することができる。希釈に用
いる溶剤としては、水等が挙げられる。希釈倍率は、上
限が0.05で乃至0.5重量%、下限が0.001乃
至0.01重量%であり、好適な範囲は0.01乃至
0.05重量%である。
【0051】農薬製剤におけるMU−118の施用量
は、施用対象、剤型、製剤中のMU−118の含有量等
に依存するが、その上限は10アール当たり500乃至
5000g、下限は10アール当たり10乃至100g
であり、好適な範囲は10アール当たり100乃至50
0gである。但し、他の農薬と混合して施用したときに
共力効果等が認められる場合に限り、10アール当たり
10g未満を施用することができる。
【0052】
【実施例】次に、実施例、試験例及び製造例を挙げて本
発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。 実施例1.MU−118生産菌の培養 クリトシーベ・エスピー SANK 15598株(F
ERM BP−7094)を下記培地組成−1で示され
る培地80mlを含む500ml容三角フラスコに入
れ、121℃にて20分間加熱滅菌し、23℃まで冷却
した後、SANK15598株のスラントより10mm
角の菌糸塊をとり、ホモジナイズした菌液を接種した。
210rpmで攪拌しつつ、23℃にて168時間培養
し、種培養液とした。 培地組成−1 グルコース 4g マルトエキス(Difco社製) 10g イーストエキス(Difco社製) 4g 寒天末 3g CB−442 0.1g 水道水 1L pH無調整下記培地組成−2に示した培地を500ml
容三角フラスコ125本に80mlずつ入れ、121℃
にて20分間加熱滅菌し、23℃まで冷却した後、上述
の種培養液各5mlを接種した。210rpmで攪拌し
つつ、23℃にて336時間培養した。 培地組成−2 マルトース 20g グルコース 10g ポリペプトン 2g イーストエキス(Difco社製) 0.8g リン酸ニ水素カリウム 0.5g 硫化マグネシウム七水和物 1g 塩化鉄六水和物 0.01g 硫化亜鉛七水和物 0.002g 塩化カルシウム 0.055g CB−442 0.1g 水道水 1L pH無調整 実施例2.活性成分の単離 実施例1で得られたMU−118生産菌の培養物10L
に、等容のメタノール、次いで4Lのアセトンを加えて
十分攪拌した後、珪藻土上でろ過した。ろ液を減圧下で
濃縮した後、水を加えて8Lとし、等容の酢酸エチルで
3回抽出した。各々の上層(有機相)を回収し、減圧下
で溶媒を留去し、1.83gの油状物を得た。この油状
物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した。
すなわち、ヘキサン:酢酸エチル=4:1で平衡化した
シリカゲルカラム(カラム容積100ml)に、同じ混
合溶媒に溶解させた上述の油状物1.83gを添加し、
吸着させ、同じ混合溶媒で溶出させた。MU−118−
3を含む溶出容積240ml乃至380mlの画分、M
U−118−1を含む溶出容積460ml乃至620m
lの画分、MU−118−4を含む溶出容積640ml
乃至780mlの画分、及びMU−118−2を含む溶
出容積800ml乃至900mlの画分を各々回収し、
減圧下で溶媒を留去した。その結果、MU−118−1
の粗精製品219.3mg、MU−118−2の粗精製
品108.3mg、MU−118−3の粗精製品72.
2mg、及びMU−118−4の粗精製品20.2mg
が得られた。
【0053】MU−118−1の粗精製品を、逆相カラ
ムを用いたHPLCに供した。すなわち、アセトニトリ
ル:トリエチルアミン−リン酸緩衝液(pH3.2)=
4:1で平衡化したセンシューパック ペガシル OD
S(直径2cm×長さ25cm:センシュー科学社製)
に、同じ混合溶媒500μlに溶解させたMU−118
−1の粗精製品219.3mgを添加し、UV吸収22
0nmでモニターしながら同じ混合溶媒を流速7ml/
分で展開し、溶出時間13.0分乃至14.0分の画分
を分取した。分取した画分を減圧下で濃縮し、同じ条件
の逆相HPLCに再度供することにより、MU−118
−1の精製品99.4mgが得られた。
【0054】MU−118−2の粗精製品を、逆相カラ
ムを用いたHPLCに供した。すなわち、アセトニトリ
ル:トリエチルアミン−リン酸緩衝液(pH3.2)=
4:1で平衡化したセンシューパック ペガシル OD
S(直径2cm×長さ25cm:センシュー科学社製)
に、同じ混合溶媒500μlに溶解させたMU−118
−2の粗精製品108.3mgを添加し、UV吸収22
0nmでモニターしながら同じ混合溶媒を流速7ml/
分で展開し、溶出時間9.2乃至10.6分の画分を分
取した。分取した画分を減圧下で濃縮し、同じ条件の逆
相HPLCに再度供することにより、MU−118−2
の精製品83.9mgが得られた。
【0055】MU−118−3の粗精製品を、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに供した。すなわち、ヘキ
サン:酢酸エチル=3:1で平衡化したシリカゲルカラ
ム(カラム容積15ml)に、同じ混合溶媒1mlに溶
解させたMU−118−3の粗精製品72.2mgを添
加し、吸着させ、同じ混合溶媒で溶出させた。MU−1
18−3を含む溶出容積25ml乃至100mlの画分
を回収し、減圧下で溶媒を留去し、MU−118−1の
精製品24.3mgを得た。
【0056】MU−118−4の粗精製品を、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに供した。すなわち、ヘキ
サン:酢酸エチル=2:1で平衡化したシリカゲルカラ
ム(カラム容積3.2ml)に、同じ混合溶媒0.2m
lに溶解させたMU−118−4の粗精製品20.2m
gを添加し、吸着させ、同じ混合溶媒で溶出させた。M
U−118−4を含む溶出容積25ml乃至60mlの
画分を回収し、減圧下で溶媒を留去し、MU−118−
4の精製品5.6mgを得た。 試験例1.タイヌビエ種子の発芽阻害作用 直径1.8cm×長さ13cmの試験管の底に、海砂2
gを敷き、種々の濃度のMU−118−1、種々の濃度
のMU−118−2、又は蒸留水を、3mlずつ注い
だ。
【0057】タイヌビエ種子20粒を播種し、28℃に
て7日間放置し、発芽の有無によりその抑制濃度を測定
した。
【0058】その結果、MU−118−1の最少発芽阻
止濃度は50μg/ml、MU−118−2の最少発芽
阻止濃度は100μg/mlであった。 試験例2.水田除草試験 MU−118−1又はMU−118−2を蒸留水に溶解
させ、種々の濃度に希釈した被検液を調製した。水田土
壌を入れた容器を潅水し、水田雑草であるタイヌビエの
種子又はホタルイの種子を播種し、1日後に被検液を化
合物500g/10アールとなるよう処理した。該処理
から3週間後、以下に示す判定基準に基いて除草活性を
測定した(表1参照)。 判定基準 生育抑制の程度が無処理区の30%未満の場合 ;判定0 生育抑制の程度が無処理区の30%乃至70%の場合;判定1 生育抑制の程度が無処理区の70%を超える場合 ;判定2 表1. ――――――――――――――――――――――――――――――――― 水田雑草 MU−118−1 MU−118−2 ――――――――――――――――――――――――――――――――― タイヌビエ 判定2 判定1 ホタルイ 判定1 判定1 ――――――――――――――――――――――――――――――――― 表1に示す通り、MU−118−1及びMU−118−
2は、水田雑草に対して優れた生育抑制作用を示した。 試験例3.殺菌活性試験 MU−118−1又はMU−118−2を蒸留水に溶解
させ、種々の濃度に希釈した被検液を調製し、イネいも
ち病菌に感染したイネに対して化合物500g/10ア
ールの茎葉散布処理を、ブドウベト病菌に感染したブド
ウに対して化合物500g/10アールの茎葉散布処理
を、キュウリピシウム性苗立枯病菌に感染したキュウリ
に対して化合物500g/10アールの土壌潅注処理
を、それぞれ行った。該処理から1週間後、以下に示す
判定基準に基いて殺菌活性を対照薬剤と比較した(表2
参照)。対照薬剤は、イネいもち病菌の場合は300g
/10アールのラブサイド、ブドウベト病菌の場合は3
00g/10アールのリドミル、キュウリピシウム性苗
立枯病菌の場合は250g/10アールのバンソイルで
ある。 判定基準 効力が認められない場合 ;判定0 効力は認められるが対照薬剤より効力が劣る場合;判定1 対照薬剤と同等以上の効力が認められた場合 ;判定2 表2. ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 病原菌 MU−118−1 MU−118−2 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― イネいもち病菌 判定2 判定2 ブドウベト病菌 判定2 判定0 キュウリピシウム性苗立枯病菌 判定1 判定2 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 表2に示す通り、MU−118−1及びMU−118−
2は、植物病原菌に対して優れた殺菌効果を示した。 製剤例1. MU−118−1 5部にホワイトカーボン15部、カ
オリン25部、クレー27.5部、珪藻土20部を混合
し、さらにラウリル酸ナトリウムとリグニンスルホン酸
ナトリウムの混合物7.5部を混合して微粉砕して水和
剤を得る。 製剤例2. MU−118−1 4部をベントナイト微粉末の33
部、タルク61部、リグニンスルホン酸ナトリウム2部
と混合した後、水を加え均等になるまで混練する。次に
射出製型機を通して造粒し、整粒機、乾燥機篩を通すこ
とにより、粒径0.8mmの粒剤とする。
【0059】
【発明の効果】本発明の新規化合物MU−118は、除
草活性及び殺菌活性を有し、農薬及び殺菌剤として有用
である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12P 17/18 (C12P 17/18 C C12R 1:645) C12R 1:645) (72)発明者 田中 一新 茨城県つくば市御幸が丘33 三共株式会社 内 Fターム(参考) 4B064 AE58 CA07 DA12 4B065 AA71X AC14 CA18 CA47 4H011 AA01 AB01 BB09 BB21 BC06 BC07 BC18 BC20 DA02 DA13 DA15 DC01 DC05 DC06 DC11 DD01 DD03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I) 【化1】 (式中、Rは水素原子又は水酸基を表す)で示される化
    合物MU−118又はその塩。
  2. 【請求項2】下記性状を有する化合物MU−118−1
    又はその塩: 1)物質の性状;白色粉末、 2)分子量;410(EI−MASS法により決定)、 3)分子式;C201428、 4)紫外線吸収スペクトル(エタノール中:λ max
    nm(ε));209(55000)、239(19
    700)、301(6500)、 5)赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤中:ν max
    cm-1);1760、1695、1615、159
    1、1468、1349、1300、1247、117
    2、1134、1071、945、929、 6) 比旋光度;[α]D 26−96(c 0.15:エタ
    ノール)、 7)1H−核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中
    で、テトラメチルシランを内部基準にして測定した時の
    δ値は次の通りである:8.03(2H,dd)、7.
    62(2H,ddd)、7.21(2H,ddd)、
    7.03(2H,dd)、3.79(6H,s)、 8)13C−核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中
    で、テトラメチルシランを内部基準にして測定した時の
    δC値は次の通りである:160.9(2C,s),1
    58.4(2C,s),154.5(2C,s),13
    6.5(2C,d),129.6(2C,d),12
    3.5(2C,d),117.0(2C,d),11
    4.0(2C,s),99.1(2C,s),55.4
    (2C,q)、 9) 高速液体クロマトグラフィー カラム;カプセルパック C18UG120Å 5μm
    (直径1cm×長さ25cm:資生堂(株)製)、 カラム温度;40℃、 移動相;アセトニトリル/14mM トリエチルアミン
    ・リン酸緩衝液(pH3.2)=6/4(容積/容
    積)、 流速;3.0ml/分、 検出波長;220nm、 保持時間;13.2分。
  3. 【請求項3】下記性状を有する化合物MU−118−2
    又はその塩: 1)物質の性状;黄白色粉末、 2)分子量:426(EI−MASS法により決定)、 3)分子式:C201429、 4)紫外線吸収スペクトル(エタノール中:λ max
    nm(ε));210(38900)、237(16
    400)、305(3900)、335(3300)、 5)赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤中:ν max
    cm-1);3467(br.OH)、1768、16
    97、1615、1593、1501、1469、13
    52、1302、1244、1170、1136、10
    72、983、937、 6)比旋光度;[α]D 27−100(c 0.15:エ
    タノール)、 7)1H−核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中
    で、テトラメチルシランを内部基準にして測定した時の
    δ値は次の通りである;8.02(1H,dd),7.
    61(1H,ddd),7.48(1H,d),7.2
    1(1H,ddd),7.15(1H,dd),7.0
    3(1H,dd),6.92(1H,d),3.79
    (3H,s),3.77(3H,s)、 8)13C−核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中
    で、テトラメチルシランを内部基準にして測定した時の
    δC値は次の通りである:161.0(s),160.
    7(s),158.7(s),158.6(s),15
    4.5(s),151.8(s),148.3(s),
    136.6(d),129.6(d),124.5
    (d),123.5(d),118.2(d),11
    7.0(d),114.5(d),114.2(s),
    113.9(s),99.1(2C,s),55.5
    (2C,q):、 9) 高速液体クロマトグラフィー カラム;カプセルパック C18UG120Å 5μm
    (直径1cm×長さ25cm:資生堂(株)製)、 カラム温度;40℃、 移動相;アセトニトリル/14mM トリエチルアミン
    ・リン酸緩衝液(pH3.2)=6/4(容積/容
    積)、 流速;3.0ml/分、 検出波長;220nm、 保持時間;8.5分。
  4. 【請求項4】下記性状を有する化合物MU−118−3
    又はその塩: 1)物質の性状;白色粉末、 2)分子量;410(EI−MASS法により決定)、 3)分子式;C201428、 4)紫外線吸収スペクトル(エタノール中:λ max
    nm(ε));209(43400)、238(15
    600)、301(4600) 5)赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤中:ν max
    cm-1);1769、1686、1614、159
    2、1467、1352、1300、1245、117
    2、1134、1069、981、929、 6)比旋光度:[α]D 280(c 0.02:エタノー
    ル)、 7)1H−磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中で、
    テトラメチルシランを内部基準にして測定した時のδ値
    は次の通りである:8.00(2H,dd),7.61
    (2H,ddd),7.20(2H,ddd),7.0
    3(2H,dd),3.76(6H,s)、 8)13C−核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中
    で、テトラメチルシランを内部基準にして測定した時の
    δC値は次の通りである:160.7(2C,s),1
    58.8(2C,s),154.5(2C,s),13
    6.7(2C,d),129.4(2C,d),12
    3.5(2C,d),117.1(2C,d),11
    3.8(2C,s),99.0(2C,s),55.4
    (2C,q)、 9) 高速液体クロマトグラフィー カラム;カプセルパック C18UG120Å 5μm
    (直径1cm×長さ25cm:資生堂(株)製) カラム温度:40℃ 移動相;アセトニトリル/14mM トリエチルアミン
    ・リン酸緩衝液(pH3.2)=6/4(容積/容積) 流速;3.0ml/分、 検出波長;220nm、 保持時間;13.2分。
  5. 【請求項5】下記性状を有する化合物MU−118−4
    又はその塩: 1)物質の性状;黄白色粉末、 2)分子量;426(EI−MASS法により決定)、 3)分子式;C201429、 4)赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤中:ν max
    cm-1);3458(br.OH)、1767、16
    96、1616、1592、1504、1466、13
    54、1302、1245、1170、1135、10
    72、983、940、 5)比旋光度:[α]D 280(c 0.05:エタノー
    ル)、 6)1H−核磁気共鳴スペクトル;重クロロホルム中
    で、テトラメチルシランを内部基準にして測定した時の
    δ値は次の通りである;8.01(1H,dd),7.
    62(1H,ddd),7.42(1H,d),7.2
    1(1H,ddd),7.13(1H,dd),7.0
    4(1H,dd),6.94(1H,d),3.78
    (3H,s),3.77(3H,s)、 7)高速液体クロマトグラフィー カラム;カプセルパック C18UG120Å 5μm
    (直径1cm×長さ25cm:資生堂(株)製)、 カラム温度:40℃、 移動相;アセトニトリル/14mM トリエチルアミン
    ・リン酸緩衝液(pH3.2)=6/4、 流速;3.0ml/分、 検出波長;220nm、 保持時間;8.5分。
  6. 【請求項6】クリトシーベ(Clitocybe)属に
    属する請求項1乃至5のいずれか一つに記載の化合物の
    生産菌を培養し、該培養物から請求項1乃至5のいずれ
    か一つに記載の化合物を採取することを特徴とする請求
    項1乃至5のいずれか一つに記載の化合物の製造法。
  7. 【請求項7】クリトシーベ属に属する請求項1乃至5の
    いずれか一つに記載の化合物の生産菌が、クリトシーベ
    ・エスピー(Clitocybe sp.) SANK
    15598株(FERM BP−7098)である、
    請求項6記載の製造法。
  8. 【請求項8】請求項1乃至5のいずれか一つに記載の化
    合物を含むことからなる農薬。
  9. 【請求項9】請求項1乃至5のいずれか一つに記載の化
    合物を含むことからなる除草剤。
  10. 【請求項10】請求項1乃至5のいずれか一つに記載の
    化合物を含むことからなる殺菌剤。
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