JP3107326B2 - 生理活性物質nk−04000p、nk−04000q、その製造法及びそれを有効成分として含有する除草剤 - Google Patents

生理活性物質nk−04000p、nk−04000q、その製造法及びそれを有効成分として含有する除草剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規抗生物質NK−04
000P、NK−04000Q、その製造法およびそれ
を有効成分とする除草剤に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の化合物に構造が関連している物
質には、特開平2−72167に記載されている抗腫瘍
性物質BU−3862Tがある(該化合物はまたはEP
ONEMYCINとしてThe Journal of Antibioti
cs 43(1)8−18、1990にも発表されてい
る。)が本発明物質はこれとは異なる。また本発明の化
合物に構造が関連している除草性物質は知られていな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来主に使用されてい
る合成除草剤に変わって、微生物の代謝産物として得ら
れる新規な除草剤が農業用および非農耕地用共に求めら
れている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは微生物の代
謝産物についてその除草活性を検索するスクリーニング
を実施した結果、ストレプトミセス属に属する一菌株が
新規生理活性物質NK−04000PおよびNK−04
000Qを産生することおよび該抗生物質が優れた除草
活性を有することを見出した。すなわち本発明は、 1. 式
【0005】
【化4】
【0006】(式中R1 は−CH2 C(=CH2)CH3
または−CH2 CH(CH3)2 を示し、R2 は−(CH
2)5 CH(CH3)2 を表す)で表される生理活性物質 2. 式
【0007】
【化5】
【0008】で示される生理活性物質NK−04000
P 3. 式
【0009】
【化6】
【0010】で示される生理活性物質NK−04000
Q 4. ストレプトミセス属に属しNK−04000Pお
よび/又はNK−04000Qの生産能を有する菌株を
適当な培地で好気的に培養し、その培養物より式(2)
および(3)で表される生理活性物質NK−04000
Pおよび/又はNK−04000Qを得ることを特徴と
する、NK−04000PおよびNK−04000Qの
製造法。
【0011】5. 生理活性物質NK−04000Pお
よびNK−04000Qの生産菌株がストレプトミセス
エスピーNK4000(微工研菌寄第12749号)ま
たはその変異株または突然変異株である4に記載の方法 6. 式(2)で表わされる生理活性物質NK−040
00Pを還元することを特徴とする式(3)で表わされ
る生理活性物質NK−04000Qの製造法
【0012】7. 式(1)で示される生理活性物質N
K−04000PおよびNK−04000Qを単独また
は混合した有効成分として含有する除草剤に関する。
【0013】上記新規生理活性物質NK−04000P
およびNK−04000Qはストレプトミセス属に属す
るNK−04000PおよびNK−04000Q生産菌
を培養し、生理活性物質NK−04000PおよびNK
−04000Qを生成蓄積せしめ、この培養物より生理
活性物質NK−04000PおよびNK−04000Q
を採取することより得られる。生理活性物質NK−04
000PおよびNK−04000Qの生産菌の代表的な
1例は次の菌学的および生理学的性質を有する。
【0014】1. 形態的性質 27℃で2週間後に観察した結果、気菌糸は単純分岐
し、その先端はらせん状である。胞子のう及び輪生糸の
形成は認められない。胞子表面は粗面あるいは平滑で、
胞子はシリンダー型で、大きさ0.7〜0.9×0.9
〜1.2μmである。また20個以上の連鎖をなして胞
子が形成される。 2. 各種培地における生育 各種培地上、27℃、2週間後の生育状態を下記表1に
示す。
【00015】
【表1】 培 地 生育 気 菌 糸 基生菌糸 可溶性色素 シュクロース・硝酸塩 適度 適度、明るい灰 無色〜 な し 寒天培地 〜明るい茶灰 淡黄色 グルコース・アスパラ 適度 豊富、明るい灰〜 ギン寒天培地 黒色 淡褐色 な し (ハイグロスコピック) グリセリン・アスパラ 適度 豊富、茶白〜黒 淡褐色 な し ギン寒天培地 (ハイグロスコピック) スターチ・無機塩寒天 適度 適度、明るい灰〜 淡褐色 な し 培地 明るい茶灰 チロシン寒天培地 適度 豊富、茶白〜黒 淡褐色 茶色味 (ハイグロスコピック) 栄養寒天培地 適度 適度、白色 無色〜 な し 淡黄色 培 地 生育 気 菌 糸 基生菌糸 可溶性色素 イースト・麦芽寒天培 良好 適度、茶白〜黒 淡褐色 な し 地 (ハイグロスコピック) オートミール寒天培地 良好 豊富、茶白〜黒 無 色 な し (ハイグロスコピック) ペプトン・イースト鉄 適度 貧弱、白色 淡黄色 な し 寒天培地
【0016】3. 生理学的性質 生育適度範囲:20〜37℃ 硝酸塩の還元:陽 性 ゼラチンの液化(グルコース・ペプトン・ゼラチン
培地上、20℃):陽 性 スターチの加水分解(スターチ・無機塩寒天培
地):陽 性 脱脂牛乳の凝固:陰 性 脱脂牛乳のペプトン化:陽 性 メラニン様色素の生成:陰 性 4. 炭素源の利用生(プリドハム・ゴドリーブ寒天培
地上) L−アラビノース + D−キシロース + D−グルコース + D−フラクトース + シュクロース + イノシトール + L−ラムノース + ラフィノース + D−マニトール +
【0017】5. 細胞壁中のジアミノピメリン酸 LL−ジアミノピメリン酸である。以上を要約すると、
本菌株は細胞壁がLL−ジアミノピメリン酸であり、イ
ンターナショナル・ストレプトミセス属・プロジェクト
(略称ISP)の方法によれば、胞子形成菌糸の形態
は、セクションスパイラルズ(Spirales)に属し、胞子
表面は粗面あるいは平滑で、成熟した菌糸の色は灰色系
統(Gray color series) で、メラニン様色素は生産し
ない。また培地中に色素はほとんど生産しない。基生菌
糸の色は淡褐色あるいは淡黄色を呈する。炭素源として
はL−アラビノース、D−グルコース、D−フラクトー
ス、シュクロース、イノシトール、L−ラムノース、ラ
フィノース、D−マンノース、D−マニトール、D−キ
シロースを利用する。
【0018】以上の性質をもとにアール・イー・ブッフ
ァナン・アンド・エヌ・イー・ギボンズ編、バージーズ
・マニュアル・オブ・デタミネーティブ・バクテリオロ
ジー(Bergey's Manual of Determinative Bacte
riology)第8版、1974年に従って検索を行った結
果、上記NK04000株はストレプトミセス属に属す
ることが判明したので、本菌をストレプトミセスエスピ
ー(Streptomyces sp.)NK04000と命名した。該
菌株は、工業技術院微生物工業技術研究所に、微工研菌
寄第12749号として寄託されている。
【0019】本発明の生理活性物質は、上記NK040
00株を利用して有利に製造できる。また、一般に放線
菌は自然にまたは人工的にその性状が変異しやすいもの
であり、本発明生理活性物質はNK04000株の変異
株を利用しても製造することができ、さらに上記に限ら
ずストレプトミセス属に属する公知の各種菌を利用する
ことによっても製造することができる。
【0020】本発明によりNK−04000P及びNK
−0400Qを製造するには、先ず前記菌株を放線菌が
利用し得る栄養物を含有する培地で好気的に培養する。
栄養源としては、従来から放線菌の培養に利用されてい
る公知のものが使用でき、例えば、炭素源としてはグル
コース、フラクトース、グリセリン、シュクロース、デ
キストリン、ガラクトース、有機酸など単独かまたは組
み合せて用いることができる。無機および有機窒素源と
しては塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、尿素、硝
酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、ペプトン、肉エキ
ス、酵母エキス、乾燥酵母、コーン・スチープ・リカ
ー、大豆粉、綿実油カス、カザミノ酸、パクトソイト
ン、ソリュブル、ベジタブル、プロテイン、オートミー
ルなどを単独または組み合せて用いることができる。そ
の他必要に応じて食塩、炭酸カルシウム、硫酸マグネシ
ウム、硫酸銅、硫酸鉄、硫酸亜鉛、塩化マンガン、燐酸
塩などの無機塩類を加えることができるほか有機物、た
とえばアミノ酸類、ビタミン類、核酸類や無機物を適当
に添加することができる。培養法としては液体培養法、
特に深部攪拌培養法が最も適している。培養温度は20
〜45℃、pHは微酸性ないし微アルカリ性で培養を行
うことが望ましい。液体培養では通常1〜5日間培養を
行うとNK−04000PおよびNK−04000Q物
質が培養液中に生成蓄積される。培養液中の生成量が最
大に達したときに培養を停止し、菌体をろ別して得られ
る培養液中より目的物を精製単離する。
【0021】培養物からのNK−04000PおよびN
K−04000Qの精製単離には一般に微生物代謝産物
をその培養液から単離するために用いられる分離精製の
方法が用いられる。例えば、培養物を遠心分離法または
濾過法により濾液(上清)と沈殿に分離する。濾液は多
孔性高分子樹脂に吸着させ、樹脂を水洗した後アセトン
で溶出し、沈殿はアセトンまたはメタノールのような水
溶性の溶媒で抽出し、得られた溶液をそのまま、あるい
は濃縮した後水と混ざりにくい一般有機溶媒に転溶し、
減圧にて濃縮することによりNK−04000Pおよび
NK−04000Qを含む油状物質を得る。粗物質はさ
らに脂溶性の物質の精製に通常用いられる公知の方法、
すなわち、溶媒分配、シリカゲルをもちいるクロマトグ
ラフィー、ゲル濾過法、高速液体クロマトグラフィーな
どを適宜組合わせることにより精製する。精製に好適な
例としては、上記粗物質をヘキサンとアセトニトリルで
分配して、アセトニトリル層を濃縮し、濃縮残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィーに溶出液としてヘキサン−ア
セトンを用いてかける。得られた活性分画を濃縮し、必
要に応じてもう一度シリカゲルクロマトグラフィーにか
け、得られた活性分画を濃縮し、セファデックスLH−
20分子ふるいカラムを通し、得られた活性分画を濃縮
し、ODS系カラムを用いた逆相系高速液体クロマトグ
ラフィーを用いて分取することによりNK−04000
PおよびNK−04000Qを単独および/または混合
物として得ることができる。
【0022】NK−04000QはまたNK−0400
0Pを還元することでも得ることができる。例えば、水
素気流下適当な触媒、例えば5〜20%Pd−Cを用い
て、室温、常圧下場合によっては加温、加圧することに
より、NK−04000Pを接触水素化することで、N
K−04000Qを得ることができる。
【0023】以上のようにして得られたNK−0400
0PおよびNK−04000Qの理化学的な性状を次に
示す。
【0024】NK−04000P: (1) 外観 無色粘着性の油状 (2) 比施光度 [α]D 24+26±3°(c0.1 MeOH) (3) 高分解能マススペクトル(FABMS法) MH+ 実測値 413.2666 計算値 413.2652(C21372 6 として) (4) 分子式 C21362 6 (5) 紫外部吸収スペクトル(メタノール中) 202±3nm (6) 赤外部吸収スペクトル(KCl)(図1) 主な吸収波数を示す (cm-1) 3301、2928、1722、1644、1536、
1462、1382、1249、1050、899
【0025】(7) 13C−核磁気共鳴スペクトル(1
00MHz) 重クロロホルム中(図3) (8) 1H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz) 重クロロホルム中(図5) (9) 溶解性 易溶:メタノール、アセトニトリル、アセトン、クロロ
ホルム、酢酸エチル、 難溶:水 (10) 薄層クロマトグラフィー シリカゲル薄層(Kiesel Gel 60F254 0.5
mmメルク社)を使用し、n−ヘキサン:アセトン(1:
1)を用いて展開するとRf値は0.3付近である。 (11) 呈色反応 バニリン−硫酸に加熱して陽性。
【0026】NK−04000Q: (1) 外観 無色粘着性の油状 (2) 比施光度 [α]D 24+34±3°(c0.1 MeOH) (3) 高分解能マススペクトル(FABMS法) MH+ 実測値 415.2793 計算値 415.2808(C21392 6 として) (4) 分子式 C21382 6 (5) 紫外部吸収スペクトル(メタノール中) 202±3nm (6) 赤外部吸収スペクトル(KCl)(図2) 主な吸収波数を示す (cm-1) 3292、2956、1718、1645、1540、
1465、1386、1048、914
【0027】(7) 13C−核磁気共鳴スペクトル(1
00MHz) 重クロロホルム中(図4) (8) 1H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz) 重クロロホルム中(図6) (9) 溶解性 易溶:メタノール、アセトニトリル、アセトン、クロロ
ホルム、酢酸エチル、 難溶:水 (10) 薄層クロマトグラフィー シリカゲル薄層(Kiesel Gel 60F254 0.5
mmメルク社)を使用し、n−ヘキサン:アセトン(1:
1)を用いて展開するとRf値は0.3付近である。 (11) 呈色反応 バニリン−硫酸に加熱して陽性。
【0028】化学構造:本発明による新規生理活性物質
NK−04000PおよびNK−04000Qは前記の
式(2)および式(3)で示される化学構造式を有す
る。これらの化学構造式は、次のように決定された。N
K−04000Pのプロトン核磁気共鳴スペクトルおよ
び炭素13核磁気共鳴スペクトルおよび赤外吸収スペク
トルおよび紫外線吸収スペクトルによりNK−0400
0Pは既知物質の前記Eponemycin (the journal of an
tibiotics 43(1)8−18、1990)の構造類似
体であることが分かった。高分解能マススペクトルより
分子式はC21362 6 と決定された。この分子式は
Eponemycin よりメチレン基(CH2)が1個多く、そ
の位置は上記各種のスペクトルおよびH−H COSY
2次元NMRスペクトルにより式(2)のように決定
された。NK−04000Qの構造は高分解能マススペ
クトルより分子式はC21382 6 と決定され、プロ
トン核磁気共鳴スペクトルおよび炭素13核磁気共鳴ス
ペクトルおよび赤外吸収スペクトルおよび紫外線吸収ス
ペクトルによりNK−04000Pの類似体であり、式
(2)のエンドメチレンが還元された形のジヒドロ体で
あることが分かり、式(3)の構造であると決定され
た。
【0029】本発明の生理活性物質NK−04000P
およびNK−04000Qを農園芸用除草・植物生長調
節・殺菌剤として使用する場合、使用目的に応じてその
ままか又は効果を助長あるいは安定にするために農薬補
助剤を混用して、農薬製造分野において一般に行なわれ
ている方法により、粉剤、細粒剤、粒剤、水和剤、フロ
アブル剤、マイクロカプセル剤、油剤、エアゾール、加
熱燻蒸剤(蚊取線香、電気蚊取など)、フォッギングな
どの煙霧剤、非加熱燻蒸剤、毒餌などの任意の製剤形態
にして使用できる。これらの種々の製剤は実際の使用に
際しては直接そのまま使用するか、または水で所望の濃
度に希釈して使用することができる。また、これらの製
剤は、有効成分として、本発明生理活性物質NK−04
000PおよびNK−04000Qを0.1〜99.9
%、好ましくは0.2〜80%含有するように、通常の
製剤方法に従って調整する。
【0030】上記の農薬補助剤としては担体(希釈剤)
およびその他の補助剤たとえば展着剤、乳化剤、湿展
剤、分散剤、固着剤、崩壊剤等をあげることができる。
担体のうち液体担体としては、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素、メタノール、ブタノール、グリコー
ルなどのアルコール類、アセトン等のケトン類、ジメチ
ルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等
のスルホキシド類、メチルナフタレン、シクロヘキサ
ン、動植物油、脂肪酸、脂肪酸エステルなど、また灯
油、軽油等の石油分留物などがあげられる。
【0031】固体担体としてはクレー、カオリン、タル
ク、珪藻土、シリカ、炭酸カルシウム、モンモリロナイ
ト、ベントナイト、長石、石英、アルミナ、鋸屑などが
あげられる。また乳化剤または分散剤としては通常界面
活性剤が使用され、たとえば高級アルコール硫酸ナトリ
ウム、ステアリルトリルメチルアンモニウムクロライ
ド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ウ
ラリルベタインなどの陰イオン系界面活性剤、陽イオン
系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性イオン系界
面活性剤があげられる。
【0032】又、展着剤としてはポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンウラリルエ
ーテルなどがあげられ、湿展剤としてはポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテルジアルキルスルホサクシネ
ートなどがあげられ、固着剤としてカルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルアルコールなどがあげられ、崩壊
剤としてはリグニンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫
酸ナトリウムなどがあげられる。いずれも製剤もそのま
ま単独で使用できるのみならず、他の農園芸用殺菌剤、
殺虫剤、植物生長調節剤、殺ダニ剤と混合して使用する
こともできる。
【0033】本発明のNK−04000PおよびNK−
04000Qを農園芸用除草・植物生長調節・殺菌剤と
して施用する場合、その施用量は通常10アールあたり
有効成分量で1〜300g、好ましくは15〜200g
が使用される。その施用濃度は水和剤、液剤等水で希釈
して施用する場合、0.001〜0.4%の範囲が好ま
しい。また、粉剤、粒剤、微粒剤等の場合は、剤型、使
用する方法、時期、その他の条件によって異なり、さら
に上記の範囲にこだわることなく増減し、濃度を変更し
てもよい。
【0034】
【実施例】以下本発明の実施例を示すが、これは単なる
一例示であって何等本発明を限定するものでなく、種々
の変法が可能である。
【0035】製造例1 ロータリー型振盪機用500ml容三角フラスコにグリセ
リン2%、可溶性澱粉2%、大豆粉2%、食塩0.3%
の培地(pH7.0)100mlを分注し、120℃、2
0分間オートクレーブ滅菌した。これにNK04000
株(微工研菌寄第12749号)の1白金耳を接種し、
27℃、220回転/分、2日間振盪した。これとは別
にロータリー型振盪機用500ml容三角フラスコにグリ
セリン2%、可溶性澱粉2%、大豆粉2%、食塩0.3
%の培地(pH7.0)100mlを分注し、120℃、
20分間オートクレーブ滅菌したフラスコ98本に前記
培養液各2mlを移植し、27℃、220回転/分の条件
下で4日間振盪培養した。培養液を濾過した。培養液を
濾過し、濾液と菌体に分け、濾液はダイアイオンHP−
20(三菱化成工業株式会社)に吸着させ、水5リット
ルつづいて50%アセトン水3リットルで洗浄した後、
アセトン4リットルで溶出した。溶出液をおよそ300
mlまで濃縮し、酢酸エチル2リットルで抽出する。飽和
食塩水で洗浄した後無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧
濃縮すると0.8gの粗物質(1)が得られる。菌体は
アセトン10リットルで抽出し、濾過して菌体を除き、
濾液をおよそ3リットルまで濃縮し、酢酸エチル6リッ
トルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで脱水し、減圧下濃縮する。濃縮残渣をヘキ
サンとアセトニトリルで分配し、アセトニトリル層を濃
縮すると4.2gの粗物質(2)を得た。粗物質(1)
と粗物質(2)を合わせてシリカゲル60(メルク社)
を用いたカラムクロマトグラフィーにヘキサン−アセト
ンを溶媒としてかけた。得られた活性分画0.43gを
セファデックスLH−20(ファルマシア社)のカラム
にメタノールを溶出液としてかけた。得られた活性分画
0.34gをメタノールに溶解し、少量ずつ逆相系の液
体クロマトグラフィーで分取した。使用したカラムはW
aters μBondasphare 5C18 19×150、溶媒
条件はメタノール:蒸留水 70:30 流速9.6ml
/分であった。屈折率計またはUV計でUV212nm
またはUV220nmで検出されるピークを分取する。
溶出時間12分にNK−04000Pが、14.3分付
近にNK−04000Qが溶出してくる。なお上記溶出
時間はカラムのロットおよび使用状態で変化する。それ
ぞれ分取したピーク成分をもう一度同じ条件で分取し、
NK−04000Pを35mg、NK−04000Qを1
7mg得た。
【0036】製造例2 NK−04000P(5mg) をメタノール中で水素気流
下、室温で、20%Pd/Cの存在下に10時間常圧で
反応した後、濾過して触媒を取り除き、濾液を減圧下濃
縮し、残渣をセファデックスLH−20カラムにかけた
後、製造例1で示した高速液体クロマトグラフィーで分
取して、NK−04000B(1mg) を得た。
【0037】製剤例1 農園芸用水和剤 本発明NK−04000P、20部とカオリン75部と
高級アルコール硫酸ナトリウム3部およびポリアクリル
酸ナトリウム2部とを混合粉砕し、水和剤とする。 製剤例2 農園芸用乳剤 本発明NK−04000Q、30部をキシレン53部に
溶解し、これにアルキルフェノールエチレンオキシド縮
合物とアルキルベンゼンスルホン酸カルシウムの混合物
(8:2)17部を混合溶解して乳剤とする。本剤は水
で薄めて、乳濁液として使用する。
【0038】製剤例3 農園芸用粉剤 本発明NK−04000P、1部にタルクと炭酸カルシ
ウムの混合物(1:1)97部を加え混合磨砕して充分
均等に分散配合した後、さらに無水珪酸2部を添加し、
混合粉砕し粉剤とする。本剤はこのまま散布して使用す
る。 製剤例4 農園芸用粒剤 本発明NK−04000Q、2部をベントナイト微粉末
48部、タルク48部、リグニンスルホン酸ナトリウム
2部と混合した後、水を加え均等になるまで混練する。
次に射出成型機を通して造粒し、整粒機、乾燥機篩を通
すことにより粒径0.6〜1mmの粒剤とする。本剤は直
接水田面および土壌面に散粒して使用する。つぎにNK
−04000PおよびNK−04000Qの生物活性に
ついて述べる。
【0039】試験例1 NK−04000PおよびNK−04000Qの除草効
果 試験方法 径10cm、深さ12cmのプラスチックポットに雑草およ
びトウモロコシ、ダイズの種子をそれぞれ播種し、雑草
が3葉期に生育した時点でNK−04000PおよびN
K−04000Qの所定薬量希釈液を茎葉全面に散布し
た。調査は処理12日後に0〜5の6段階の指数で除草
効果を観察調査した。結果を表2に示す。 NK−04000Pの除草効果
【0040】
【表2】
【0041】除草効果 5 100%枯死 2 40%枯死 4 80%枯死 1 20%枯死 2 60%枯死 0 効果なし NK−04000Qの除草効果
【0042】
【表3】
【0043】除草効果 5 100%枯死 2 40%枯死 4 80%枯死 1 20%枯死 2 60%枯死 0 効果なし
【0044】
【発明の効果】本発明により生理活性物質NK−040
00PおよびNK−04000Qが提供され、該生理活
性物質は除草活性が優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】NK−04000Pの赤外線吸収スペクトル
(KCl法)を示す。
【図2】NK−04000Qの赤外線吸収スペクトル
(KCl法)を示す。
【図3】NK−04000Pの13C−核磁気共鳴スペク
トル(CDCl3 中) を示す。
【図4】NK−04000Qの13C−核磁気共鳴スペク
トル(CDCl3 中) を示す。
【図5】NK−04000Pの 1H−核磁気共鳴スペク
トル(CDCl3 中) を示す。
【図6】NK−04000Qの 1H−核磁気共鳴スペク
トル(CDCl3 中) を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12R 1:465) 審査官 本間 夏子 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 5/06 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 (式中R1 は−CH2 C(=CH2)CH3 または−CH
    2 CH(CH3)2 を示し、R2 は−(CH2)5 CH(C
    3)2 を表す)で表される生理活性物質。
  2. 【請求項2】式 【化2】 で示される請求項1に記載の生理活性物質NK−040
    00P。
  3. 【請求項3】式 【化3】 で示される請求項1に記載の生理活性物質NK−040
    00Q。
  4. 【請求項4】ストレプトミセス属に属しNK−0400
    0Pおよび/又はNK−04000Qの生産能を有する
    菌株を適当な培地で好気的に培養し、その培養物より請
    求項2および請求項3に記載の式(2)および(3)で
    表される生理活性物質NK−04000Pおよび/又は
    NK−04000Qを得ることを特徴とする、NK−0
    4000PおよびNK−04000Qの製造法。
  5. 【請求項5】生理活性物質NK−04000PおよびN
    K−04000Qの生産菌株がストレプトミセスエスピ
    ーNK04000またはその変異株または突然変異株で
    ある請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】請求項2に記載の式(2)で表される生理
    活性物質NK−04000Pを還元することを特徴とす
    る請求項3に記載の式(3)で表される生理活性物質N
    K−04000Qの製造法。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の式(1)に示される生理
    活性物質NK−04000P及び/又はNK−0400
    0Qを有効成分として含有することを特徴とする除草
    剤。
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