JP2001300777A - 隅肉溶接部研掃装置 - Google Patents

隅肉溶接部研掃装置

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JP2001300777A
JP2001300777A JP2000114694A JP2000114694A JP2001300777A JP 2001300777 A JP2001300777 A JP 2001300777A JP 2000114694 A JP2000114694 A JP 2000114694A JP 2000114694 A JP2000114694 A JP 2000114694A JP 2001300777 A JP2001300777 A JP 2001300777A
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JP2000114694A
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English (en)
Inventor
Hisao Kitagawa
尚男 北川
Yu Sugiura
結 杉浦
Hiroshi Murayama
宏 村山
Hiroshi Nakao
浩 中尾
Yuichi Nakao
裕一 中尾
Sadao Iwai
貞雄 岩井
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JFE Engineering Corp
JFE Denki Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Mentec Kiko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一の研掃機構により溶接ビード面とこれに
隣接する下板面および立板面を研掃できるようにする。 【解決手段】 下板2と立板1の隅肉溶接部における溶
接ビード4及び該溶接ビード4に隣接する下板2と立板
1の各鋼板面を同時に研掃可能な単一の研掃機構26
を、押し付け機構27により所定角度で保持しながら隅
肉溶接部に押し付け可能に構成するとともに、研掃機構
26および押し付け機構27を共に昇降させる昇降機構
30を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下板と立板の隅肉
溶接部や近傍のプライマ焼損部の研掃装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】船舶などでは、図8に示すようなT字型
の立板1を下板2に溶接してなる単板3が、構造材とし
て使用されている。
【0003】単板3は、立板1を溶接する際に溶接ビー
ド4に酸化スラグが固着し、また溶接ビード4に隣接す
る下板面や立板面にスパッタ(溶接飛散物)やヒューム
が付着し、また塗装鋼板を用いる場合は塗膜に焼損部が
生じるため、後工程で溶接ビード4やこれに隣接する下
板面や立板面を研掃し、酸化スラグ、スパッタ、ヒュー
ムおよび焼損塗膜を除去する必要がある。
【0004】このような隅肉溶接部の研掃を行う従来技
術としては、例えば特開平8−47845号公報に示さ
れている研掃装置を挙げることができる。この研掃装置
は、下板に立板を溶接してなる単板における溶接ビード
面を研掃可能なビード面研掃装置と、溶接ビード面に隣
接する下板面を研掃可能な下板面研掃装置と、溶接ビー
ド面に隣接する立板面を研掃可能な立板面研掃装置を別
々に設け、これら各研掃装置により、溶接ビード面とこ
れに隣接する下板面および立板面を研掃するようにして
いる。すなわち、従来の研掃装置は、研掃材として単一
面にしか対応できないブラシ、換言すれば回転軸方向に
延びるブラシを複数用いて、溶接ビード面とこれに隣接
する下板面および立板面を研掃するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の研
掃装置は、研掃材として単一面にしか対応できないブラ
シを用いているため、研掃対象面の数だけ研掃装置が必
要となり、装置が大規模となり、製作コストやランニン
グコストが高く付くという難点があった。
【0006】本発明の技術的課題は、単一の研掃機構に
より溶接ビード面とこれに隣接する下板面および立板面
を研掃できるようにして、製作コストやランニングコス
トを圧縮できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
隅肉溶接部研掃装置は、下板と立板の隅肉溶接部におけ
る溶接ビード及びこの溶接ビードに隣接する下板と立板
の各鋼板面を同時に研掃可能な単一の研掃機構と、研掃
機構を所定角度で保持しながら隅肉溶接部に近接離反す
る方向へ進退させかつ押し付ける押し付け機構と、研掃
機構および押し付け機構を共に昇降させる昇降機構と、
を備えたものである。
【0008】また、請求項2に係る隅肉溶接部研掃装置
は、研掃機構が、研掃面が垂直面、水平面、及び傾斜面
からなるディスク型のワイヤブラシを、下板に対し30
〜45゜、好ましくは40°の角度の溶接ビード線に沿
う面内で回転可能に保持してなるものである。
【0009】また、請求項3に係る隅肉溶接部研掃装置
は、研掃機構および押し付け機構を、立板の両側に一対
配置し、両側の隅肉溶接部を同時に研掃可能としたもの
である。
【0010】また、請求項4に係る隅肉溶接部研掃装置
は、研掃機構および押し付け機構を水平面内で回動自在
に支持する支持軸と、研掃機構および押し付け機構を前
記水平面内で所定角度位置に弾性保持する心出し機構
と、を設けたものである。
【0011】また、請求項5に係る隅肉溶接部研掃装置
は、研掃機構の後方に、研掃面を塗装する塗装装置を設
けたものである。
【0012】また、請求項6に係る隅肉溶接部研掃装置
は、下板幅方向の位置調整機構を備えた機器支持体を下
板幅方向に複数配置し、これら機器支持体にそれぞれ昇
降機構を支持させたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
隅肉溶接部研掃装置を図1乃至図7に基づき説明する。
図1は本実施形態に係る隅肉溶接部研掃装置の要部構成
を示す正面図、図2は本実施形態に係る隅肉溶接部研掃
装置の全体構成を示す側面図、図3は図1の要部を拡大
して示す正面図、図4は図2の要部を拡大して示す側面
図、図5は図3の要部を拡大して示す正面図、図6は本
実施形態に係る隅肉溶接部研掃装置の矯正装置の正面
図、図7はその側面図である。なお単板の構成は前述の
図8のものと同一であるため、各図中に同一符号を付し
てある。
【0014】本実施形態の隅肉溶接部研掃装置は、T字
型の立板1を下板2に溶接してなる単板3が、図4に示
す矢印方向へローラコンベア10により搬送され、下板
幅方向に延びるレール11上の機器支持体すなわちガン
トリー12に搭載された研掃装置13の下を通過する。
ガントリー12は、コ字状に形成され、その上水平梁1
2aと下水平梁12bの間を下板2が通過するようにコ
字状開口部を下板2に向け、下板搬送ライン両側に一対
対向配置されている。そして、各ガントリー12の上水
平梁12aに、それぞれ研掃装置13側が支持され、各
ガントリー12の下水平梁12b上に、隅肉溶接部のひ
ずみをとる矯正装置14の下ローラ15が設置されてい
る。また各ガントリー12の下水平梁12bの下面に
は、それぞれ図7に示すように車輪16の軸16aを駆
動して、ガントリー12の下板幅方向の位置を調整する
ガントリー駆動モータ17が取り付けられている。
【0015】研掃装置13と矯正装置14とは、図2,
4に示すように下板搬送ライン方向で位置をずらして配
置されており、矯正装置14は研掃装置13の前方に位
置するように設定されている。また研掃装置13の後方
には、図2に示すように後述する水平揺動アーム18を
介してエアノズル19と塗装装置21が配置され、研掃
により発生した大きめの粉塵をエアノズル19からの圧
縮空気により吹き飛ばし、粉塵が除去された研掃面を塗
装装置21により塗装するようになっている。
【0016】矯正装置14は、図6,7に示すようにガ
ントリー12の下水平梁12b上に配置されて下板2を
下方で支持する下ローラ15及びこれを駆動する下ロー
ラ駆動モータ22と、ガントリー12の上水平梁12a
に支持されて下ローラ15上方に配置された一対の上ロ
ーラ23及びその懸架装置24と、懸架装置24を昇降
駆動して各上ローラ23を下ローラ15両側位置の下板
2上面に押し付ける矯正用シリンダ25とから構成され
ている。
【0017】各研掃装置13は、それぞれ下板2と立板
1の隅肉溶接部における溶接ビード4及び溶接ビード4
に隣接する下板と立板の各鋼板面を同時に研掃可能な単
一構成からなる研掃機構26と、研掃機構26を所定角
度で保持しながら隅肉溶接部に近接離反する方向へ進退
させかつ押し付けるブラシ押し付け機構27と、これら
研掃機構26およびブラシ押し付け機構27を水平面内
で回動自在に支持する支持軸28と、研掃機構26およ
びブラシ押し付け機構27を水平面内で所定角度位置に
弾性保持する心出し機構29と、支持軸28をこれが支
持している機器と共に昇降させる昇降機構30とを備
え、研掃機構26およびブラシ押し付け機構27が立板
1の両側に一対配置され、両側の隅肉溶接部を同時に研
掃できるようになっている。また様々な寸法の立板1と
装置との干渉を防止する機能をも持っている。
【0018】これを更に詳述すると、各組のブラシ押し
付け機構27は、それぞれ図4,5に示すようにそのフ
レーム31の上端が肩部材32を介して互いに連結さ
れ、肩部材32が連結部材33の後端側に軸34を介し
て水平面内で回動自在に支持されている。また連結部材
33は、その前端側が支持軸28を介して昇降機構30
のスライダ35側に水平面内で回動自在に支持されてい
る。つまり、研掃機構26を含むブラシ押し付け機構2
7は、軸34を中心に水平面内で回動自在で、かつ支持
軸28を中心に水平面内で揺動自在に構成されている。
【0019】心出し機構29は、第1調心部40Aと第
2調心部40Bとを有し、第1調心部40Aが、連結部
材33の後端側の上端に一端が水平回動自在に軸連結さ
れるとともに、他端が図3の左右方向に延びてスライダ
35側のリング部材36a,36bにスライド自在に挿
通された一対のロッド37a,37bと、これらロッド
37a,37bにそれぞれ外嵌されて、各リング部材3
6a,36bと連結部材33への連結部との間に張設さ
れた一対のコイルバネ38a,38bとから構成されて
いる。また第2調心部40Bは、連結部材33の前端側
の下端に一端が水平回動自在に軸連結されるとともに、
他端が図3の左右方向に延びて肩部材32側のリング部
材36c,36dにスライド自在に挿通された一対のロ
ッド37c,37dと、これらロッド37c,37dに
それぞれ外嵌されて、各リング部材36c,36dと連
結部材33への連結部との間に張設された一対のコイル
バネ38c,38dとから構成されている。そして、研
掃機構26を含むブラシ押し付け機構27が肩部材32
を介して軸34を中心に水平面内で回動した場合は、主
に第2調心部40Bのコイルバネ38c,38dによっ
て元の角度への復帰力が作用し、研掃機構26を含むブ
ラシ押し付け機構27が肩部材32および連結部材33
を介して支持軸28を中心に水平面内で揺動した場合に
は、主に第1調心部40Aのコイルバネ38a,38b
によって元の角度位置への復帰力が作用するようになっ
ている。すなわち、心出し機構29は、研掃機構26の
研掃部を立板1の曲がり等に追従させる機能を持ってい
る。
【0020】昇降機構30は、図4に示すようにガント
リー12の上水平梁12aに固定されて鉛直方向に延び
るガイド39と、スライダ35側に取り付けられてガイ
ド39に案内される摺動子41と、スライダ35にピス
トンロッド42aの先端が連結されるとともに、ボトム
42b側がガントリー12の上水平梁12aに固定され
たシリンダ42とから構成されている。すなわち、昇降
機構30によってスライダ35より下方の機器が共に昇
降させられるようになっている。
【0021】ブラシ押し付け機構27は、図5に示すよ
うにフレーム31の下端に形成した斜縁に取り付けられ
たガイド46と、このガイド46に摺動子47を介して
スライド自在に取り付けた可動部材48と、可動部材4
8の摺動子47にロッド先端が連結されるとともにボト
ム側がフレーム31に固定されたブラシ押し付け用のシ
リンダ50とからなり、ガイド46の角度が、下板2に
対し30〜45゜、好ましくは40°の角度となるよう
に予め設定されている。このブラシ押し付け機構27
は、ブラシを隅肉溶接部に近接離反する方向へ進退させ
かつ押し付ける機能だけでなく、過剰なブラシ押し付け
荷重を吸収する機能をも持っている。
【0022】研掃機構26は、図5に示すように可動部
材48に集約されて取り付けられている。また隅肉溶接
部に対向する斜め下方の先端部に研掃材であるディスク
型のワイヤブラシ49がユニット化されて取り付けられ
ていて、交換時にはこのユニット毎交換されるようにな
っている。すなわち、ワイヤブラシ49は、研掃面(周
面)が、溶接ビード4に隣接する立板面に対向する垂直
面となる立板研掃面49aと、溶接ビード4に隣接する
下板面に対向する水平面となる下板研掃面49bと、溶
接ビード4に対向する傾斜面となる溶接ビード研掃面4
9cとからなり、回転軸51に連結部材52を介して取
り付けられて、下板に対し30〜45゜、好ましくは4
0°の角度の溶接ビード線に沿う面内で回転するように
なっている。回転軸51は、可動部材48にネジ止めさ
れた筒体53内に複数のベアリング54a,54bを介
して支持されているとともに、回転軸51に嵌着されて
筒体53上端に係合するCスプリング(図示せず)によ
り下方への脱落が防止されるようになっている。連結部
材52は、回転軸51にキー結合されているとともに、
その周縁部に設けた軸方向に延びる係止用軸55がワイ
ヤブラシ49のハブ部に形成した孔56に差し込まれる
ことで、ワイヤブラシ49と一体化されるようになって
いる。駆動力は、可動部材48に取り付けたモータ57
から2段のベベルギヤ機構58,59を介して回転軸5
1に伝えられ、回転軸51から連結部材52を介してワ
イヤブラシ49に伝達されるようになっている。なお、
61は回転軸51の末端に取り付けられて連結部材52
を締め付けるナットである。したがって、筒体53を取
り外せば、この筒体53と共にベアリング54a,54
b、回転軸51、連結部材52、及びワイヤブラシ49
をユニットとして可動部材48から取り外すことができ
る。
【0023】ワイヤブラシ49の近傍には、図2に示す
ように集塵装置62の吸入口63が配置され、研掃によ
り発生した微細な粉塵を吸引して除去するようになって
いる。集塵装置62は掃除機からなり、水平揺動アーム
18上に取り付けられている。
【0024】水平揺動アーム18は、図2に示すように
肩部材32から延出させて設けたもので、軸34や支持
軸28を中心に肩部材32と一体に水平揺動し、これに
よって、立板1に曲がりがあっても、後方の塗装装置2
1を研掃装置13に追従させることができるようになっ
ている。
【0025】塗装装置21は、立板1を跨ぐ門型のチャ
ンバ64と、塗装ガン65を有し、水平揺動アーム18
に牽引されて車輪66により下板2上を走行する。な
お、塗装装置21の門型内に、両側から立板方向に進退
可能なサイドローラを設け、門型のセンタリングを行わ
せるようにしてもよい。
【0026】水平揺動アーム18の前端には、図2,4
に示すように下方へ垂下するアーム67が固定され、ア
ーム67の下端に下限基準ローラ68が取り付けられて
いて、研掃装置13よりも下板搬送方向の上流側でワイ
ヤブラシ49の下限位置が規定されるようになってい
る。つまり、下限基準ローラ68は、昇降機構30のシ
リンダ42による下降動作時に、下限位置で下板2に当
接してシリンダ42の付勢力を受け、これによりワイヤ
ブラシ49の下限位置を規定する機能を持っている。
【0027】また、各研掃機構26より前に位置する下
限基準ローラ68の前後には、それぞれ立板方向にシリ
ンダ69で押し付けられるサイドローラ(図示せず)が
配置され、各研掃機構26のセンタリングを行うように
なっている。
【0028】また、アーム67には、図4に示すように
前方へ延出するセンサ取り付け部材71が装着されてい
て、センサ取り付け部材71の下板搬送ラインに対向す
る水平片部71aの先端側に、下板2の有無を検出する
下板検出センサ72が、更に水平片部71aの基端側
に、立板1の有無、換言すれば立板1に通常形成されて
いるドレンホールの有無を検出する立板検出センサ73
が、それぞれ取り付けられている。なお、これらセンサ
72,73としては、例えば光、レーザ、超音波、渦流
式、接触式等、採用可能である。
【0029】次に、本実施形態装置の動作について図1
乃至図8に基づき説明する。まず、立板1を下板2に溶
接してなる単板3が搬送されてくると、レール11上の
各ガントリー12を走行させ、各研掃装置13と立板1
との単板幅方向の位置合わせを行う。この時、各研掃装
置13は上昇した位置にあり、かついな立板両側の各研
掃機構26が離反した状態にあるため、これらが立板1
と干渉することはないが、単板3が各研掃装置13の下
に至るまでには位置合わせを完了しておく。
【0030】単板3の先端が矯正装置14の位置まで搬
送されてくると、矯正装置14の各上ローラ23を降下
させて下板2上面に押し付けるとともに、下ローラ15
を単板3搬送方向に駆動し、矯正装置14が、単板3を
搬送するローラコンベア10の抵抗とならないようにす
る。
【0031】そして、矯正された単板3すなわち下板2
の先端が下板検出センサ72により検出されると、昇降
機構30のシリンダ42を駆動して、下限基準ローラ6
8が下板2に当接するまで研掃装置13を降下させる。
これにより、ワイヤブラシ49の下限位置が規定され
る。次いで、立板両側のワイヤブラシ49をブラシ押し
付け機構27により隅肉溶接部に接近させ、立板検出セ
ンサ73により立板1が検出されていれば、ワイヤブラ
シ49を回転させるとともに、ブラシ押し付け機構27
により、ワイヤブラシ49をさらに進出させて隅肉溶接
部に押し付ける。また立板検出センサ73により立板1
が検出されていなければ、この部位には立板1が無い、
あるいはドレンホールが形成されているものとして、ワ
イヤブラシ49を回転させず、ブラシ押し付け機構27
によるワイヤブラシ押し付け動作も行わせない。これに
より、立板両側のワイヤブラシ相互が干渉するのを防止
する。
【0032】立板1両側の隅肉溶接部は、各ワイヤブラ
シ49間を通過する間に、各ワイヤブラシ49の立板研
掃面49a、下板研掃面49b、及び溶接ビード研掃面
49cにより、溶接ビード4に隣接する立板面および下
板面と溶接ビード4部が同時に研掃される。この研掃に
寄与するのは、ワイヤブラシ49におけるワイヤ繊維の
先端であり、ワイヤ繊維の腹部分(周面)ではない。し
たがって、研掃時、各ワイヤブラシ49の角度が30〜
45゜、好ましくは40°の範囲になるように、かつ溶
接ビード研掃面49cの中心を通りその回転中心軸線に
直交する軸線を下板側へずれるように、予め設定するこ
とにより、立板面に対向する側のワイヤ繊維の先端が形
成する立板研掃面49aの面積を増加させることがで
き、溶接時に立板面に付着した、塗装品質に悪影響を及
ぼすヒュームを容易に除去できる。そして、この時発生
した微細な粉塵は、集塵装置62の吸入口63より吸引
されて除去され、集塵装置62により除去できなかった
大きめの粉塵は、後方のエアノズル19からの圧縮空気
により吹き飛ばされて除去される。
【0033】その後、研掃作業が終了した部分が塗装装
置21へ達すると、両側の隅肉溶接部に、塗装ガン65
より塗料タンク内の塗料が散布され、散布された塗料に
より溶接ビード4やその近傍の防錆が行われる。
【0034】また、立板1に曲がり等があれば、研掃機
構26および水平揺動アーム18が軸34や支持軸28
を中心に水平揺動して、研掃部および塗装装置21を立
板1の曲がり等に追従させる。
【0035】また、何らかの原因で隅肉溶接部からの反
力が大きくなった場合は、ブラシ押し付け機構27のシ
リンダ50がその反力を吸収し、過剰なブラシ押し付け
荷重が発生するのを防止する。
【0036】なお、ここでは研掃作業時に、ローラコン
ベア10に載せられた単板3が動くようにしたものを例
に挙げて説明したが、ガントリー12に搭載された装置
そのものが動くように構成しても同等の効果を得られる
ことは言うまでもない。
【0037】なお、ここでは下板に立板を溶接した隅肉
溶接部を対象としたが、下板にUリブを溶接した隅肉溶
接部にも適用できることは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、下
板と立板の隅肉溶接部における溶接ビード及びこの溶接
ビードに隣接する下板と立板の各鋼板面を同時に研掃可
能な単一の研掃機構と、研掃機構を所定角度で保持しな
がら隅肉溶接部に近接離反する方向へ進退させかつ押し
付ける押し付け機構と、研掃機構および押し付け機構を
共に昇降させる昇降機構と、を備えたので、単一の研掃
機構により溶接ビード面とこれに隣接する下板面および
立板面を研掃することができ、製作コストやランニング
コストを圧縮することができた。
【0039】また、研掃機構および押し付け機構を、研
掃機構が、研掃面が垂直面、水平面、及び傾斜面からな
るディスク型のワイヤブラシを、下板に対し30〜45
゜、好ましくは40°の角度の溶接ビード線に沿う面内
で回転可能に保持するようにしたので、立板面側の研掃
面積を増加させることができ、溶接時に立板面に付着し
た、塗装品質に悪影響を及ぼすヒューム等を容易に除去
することができた。
【0040】また、研掃機構および押し付け機構を、立
板の両側に一対配置し、両側の隅肉溶接部を同時に研掃
可能としたので、研掃作業の能率を向上させることがで
きた。
【0041】また、研掃機構および押し付け機構を水平
面内で回動自在に支持する支持軸と、研掃機構および押
し付け機構を前記水平面内で所定角度位置に弾性保持す
る心出し機構と、を設けたので、研掃機構の研掃部を立
板の曲がり等に追従させることができた。
【0042】また、研掃機構の後方に、研掃面を塗装す
る塗装装置を設けたので、研掃作業が終了した溶接ビー
ドやその近傍の防錆を行うことができた。
【0043】また、下板幅方向の位置調整機構を備えた
機器支持体を下板幅方向に複数配置し、これら機器支持
体にそれぞれ昇降機構を支持させたので、同時に複数の
隅肉溶接部を研掃することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る隅肉溶接部研掃装置
の要部構成を示す正面図である。
【図2】本実施形態に係る隅肉溶接部研掃装置の全体構
成を示す側面図である。
【図3】図1の要部を拡大して示す正面図である。
【図4】図2の要部を拡大して示す側面図である。
【図5】図3の要部を拡大して示す正面図である。
【図6】本実施形態に係る隅肉溶接部研掃装置の矯正装
置の正面図である。
【図7】本実施形態に係る隅肉溶接部研掃装置の矯正装
置の側面図である。
【図8】単板の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 立板 2 下板 4 溶接ビード 11 レール(下板幅方向の位置調整機構) 12 ガントリー(機器支持体) 13 研掃装置 16 車輪(下板幅方向の位置調整機構) 21 塗装装置 26 研掃機構 27 ブラシ押し付け機構 28 支持軸 29 心出し機構 30 昇降機構 49 ディスク型のワイヤブラシ 49a 立板研掃面(垂直研掃面) 49b 下板研掃面(水平研掃面) 49c 溶接ビード研掃面(傾斜研掃面) 51 回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉浦 結 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 村山 宏 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 中尾 浩 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 中尾 裕一 広島県福山市鋼管町一番地 福山共同機工 株式会社内 (72)発明者 岩井 貞雄 広島県福山市鋼管町一番地 福山共同機工 株式会社内 Fターム(参考) 3C049 AA03 AA13 AA18 CB03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下板と立板の隅肉溶接部における溶接ビ
    ード及び該溶接ビードに隣接する下板と立板の各鋼板面
    を同時に研掃可能な単一の研掃機構と、 該研掃機構を所定角度で保持しながら隅肉溶接部に近接
    離反する方向へ進退させかつ押し付ける押し付け機構
    と、 前記研掃機構および前記押し付け機構を共に昇降させる
    昇降機構と、を備えたことを特徴とする隅肉溶接部研掃
    装置。
  2. 【請求項2】 研掃機構は、研掃面が垂直面、水平面、
    及び傾斜面からなるディスク型のワイヤブラシを、下板
    に対し30〜45゜、好ましくは40°の角度の溶接ビ
    ード線に沿う面内で回転可能に保持してなることを特徴
    とする請求項1記載の隅肉溶接部研掃装置。
  3. 【請求項3】 研掃機構および押し付け機構を、立板の
    両側に一対配置し、両側の隅肉溶接部を同時に研掃可能
    としたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の隅
    肉溶接部研掃装置。
  4. 【請求項4】 研掃機構および押し付け機構を水平面内
    で回動自在に支持する支持軸と、 前記研掃機構および前記押し付け機構を前記水平面内で
    所定角度位置に弾性保持する心出し機構と、を設けたこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の隅肉溶接部研掃装置。
  5. 【請求項5】 研掃機構の後方に、研掃面を塗装する塗
    装装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4
    のいずれかに記載の隅肉溶接部研掃装置。
  6. 【請求項6】 下板幅方向の位置調整機構を備えた機器
    支持体を下板幅方向に複数配置し、これら機器支持体に
    それぞれ昇降機構を支持させたことを特徴とする請求項
    1乃至請求項5のいずれかに記載の隅肉溶接部研掃装
    置。
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