JP2001300474A - 乾燥食品廃棄物組成物 - Google Patents

乾燥食品廃棄物組成物

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JP2001300474A
JP2001300474A JP2001037664A JP2001037664A JP2001300474A JP 2001300474 A JP2001300474 A JP 2001300474A JP 2001037664 A JP2001037664 A JP 2001037664A JP 2001037664 A JP2001037664 A JP 2001037664A JP 2001300474 A JP2001300474 A JP 2001300474A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飼料(又は飼料用原料)及び有機質肥料(又
は有機質肥料用原料)として好適な乾燥食品廃棄物組成
物及びその製造方法を提供するとともに、乾燥食品廃棄
物組成物を得るための食品廃棄物用処理剤を提供する。 【解決手段】 乾燥食品廃棄物と吸水性材料とを含有す
る混合物からなる乾燥食品廃棄物組成物及びその製造方
法。乾燥食品廃棄物を得るための食品廃棄物に混合させ
る処理剤であって、(i)吸水性材料と、(ii)抗菌剤
からなることを特徴とする食品廃棄物用処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乾燥食品廃棄物組
成物、その製造方法、飼料(又は飼料用原料)、有機質
肥料(又は有機質肥料用原料)及び乾燥食品廃棄物組成
物を得るために食品廃棄物用処理剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】レストラン、ホテル、学校、スーバ、コ
ンビニエントストア、生鮮食品市場、食品工場等からは
食品廃棄物が排出されるが、このような食品廃棄物は、
これを焼却するとダイオキシン類を発生するため、その
処分が非常に困難なものとなっている。また、食品廃棄
物を焼却することは、省資源の点からも、非常に好まし
くないことは明白である。従って、食品廃棄物を焼却せ
ずに、飼料や肥料の原料等として有効利用することので
きる技術の開発が強く望まれている。食品廃棄物を焼却
せずに処理する方法の1つとして、乾燥処理が提案され
ている。この方法は、食品廃棄物を加熱してその水分を
蒸発除去することによって、取扱いの容易な水分含有量
が10%以下の乾品物にする方法である。この方法で得
られる食品廃棄物乾燥物は、肥料や肥料原料として利用
される他、鶏や牛、豚等の家畜動物用飼料や飼料原料等
として利用することができる。しかしながら、従来の乾
燥方法においては、食品廃棄物中に含まれている水分よ
りも高沸点の油分を蒸発除去することができず、その乾
燥物には油分が含まれるようになり、その結果、その乾
燥物は、その油分に起因する不快臭を発生するという問
題を含む。しかも、この乾燥方法では、食品廃棄物をほ
ぼ完全乾燥することから、多熱の熱エネルギーを要する
という問題をも含む。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、飼料(又は
飼料用原料)及び有機質肥料(又は有機質肥料用原料)
として好適な乾燥食品廃棄物組成物及びその製造方法を
提供するとともに、乾燥食品廃棄物組成物を得るための
食品廃棄物用処理剤を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明によれば、乾燥食品廃棄物と吸水
性材料とを含有する混合物からなる乾燥食品廃棄物組成
物が提供される。また、本発明によれば、食品廃棄物に
吸水性材料を混合させ、加熱乾燥させて乾燥食品廃棄物
と吸水性材料とを含有する混合物を生成させることを特
徴とする乾燥食品廃棄物組成物の製造方法が提供され
る。さらに、本発明によれば、食品廃棄物に吸水性繊維
質材料を混合させ、加熱乾燥させて乾燥食品廃棄物と吸
水性繊維質材料とを含有する混合物を生成させることを
特徴とする乾燥食品廃棄物組成物の製造方法が提供され
る。さらにまた、本発明によれば、前記乾燥食品廃棄物
組成物からなる飼料又は飼料用原料が提供される。さら
にまた、本発明によれば、前記乾燥食品廃棄物組成物か
らなる有機質肥料又は有機質肥料用原料が提供される。
さらにまた、本発明によれば、乾燥食品廃棄物を得るた
めの食品廃棄物に混合させる処理剤であって、(i)吸
水性材料と、(ii)抗菌剤からなることを特徴とする食
品廃棄物用処理剤が提供される。さらにまた、本発明に
よれば、乾燥食品廃棄物を得るための食品廃棄物に混合
させる処理剤であって、(i)吸水性材料と、(ii)粉
体状抗菌剤と増量剤との混合物とからなることを特徴と
する乾燥食品廃棄物用処理剤が提供される。さらにま
た、本発明によれば、乾燥食品廃棄物を得るための食品
廃棄物に混合させる処理剤であって、(i)吸水性繊維
質材料と、(ii)酸化カルシウム及び/又は酸化マグネ
シウムとからなることを特徴とする乾燥食品廃棄物用処
理剤が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で被処理原料として用いる
食品廃棄物には、各種のレストラン、スーパー、コンビ
ニエントストア、ホテル、家庭、学校、青果市場、水産
(魚)市場、食品工場等から排出される各種の食品廃棄
物(生ゴミ)が包含される。前記食品廃棄物の具体例と
しては、果実や野菜類、豆腐おから、湿潤状態の発酵粕
(しょう油粕、ビール粕等)、青果市場廃棄物等の炭水
化物系廃棄物;魚肉、エビ肉、カキ肉、鶏肉、牛肉、豚
肉、肉加工品(ハム、ソーセージ)、その他の各種肉類
及びその加工品、水産市場廃棄物等のタンパク質系廃棄
物;バター、チーズ、揚げもの(天ぷら等)、その他の
油脂製品等の油脂系廃棄物が挙げられる。
【0006】本発明の乾燥食品廃棄物組成物を製造する
ための1つの方法においては、食品廃棄物に吸水性材料
(以下単に材料とも言う)をあらかじめ混合させて混合
物を作り、次にこの混合物を加熱乾燥させて、乾燥食品
廃棄物(以下、単に乾燥物とも言う)と材料を含む混合
物を生成させる。この細分割体において、その最長軸長
さは、30mm以下、好ましくは10mm以下、好まし
くは5mm以下である。この食品廃棄物と吸水性材料と
の混合を行う場合、その食品廃棄物の種類や混合条件等
に応じて、塊状又は細分割体状の混合物を得ることがで
きる。この場合、細分割体とは、塊状物ではない細かな
形状の固体物質を意味する。この細分割体は、塊状混合
物を剪断力を付加して細分割(破砕や切断)処理するこ
とにより生成される他、食品自体を細分割(破砕や切
断)処理することによって生成される。細分割体混合物
の形状は、使用する吸水性材料の形状に関連し、吸水材
料として、綿状材料を用いる場合には、得られる細分割
体も綿状を示す傾向にある。一方、短繊維状材料を用い
る場合には、得られる細分割体も繊維状を示す傾向があ
るが、その繊維質材料の長さが5mm程度以下の短繊維
になると、得られる細分割体は粒体状となる。微粒体状
の吸水性を用いる場合には、得られる細分割体は粉粒状
体となる。細分割体混合物を得るには、回転刃を高速回
転させて食品廃棄物を切断すればよい。デンプンやタン
パク質等の食品高分子を主体(20%以上、特に50%
以上)とする高分子系食品に吸水性材料を混合する場
合、その材料の混合割合を少なくすることにより、塊状
混合物を得ることができる。一方、その混合割合を高め
ることにより、細分割体状混合物を得ることができる。
食品高分子含量の少ない食品廃棄物の場合には、通常、
混合処理によっては塊状混合物は得られず、細分割体状
混合物が得られる。
【0007】食品廃棄物と吸水性材料を含む混合物を加
熱乾燥する場合、その加熱乾燥は、ヒータを用いて実施
することができる他、熱風や、マイクロ波等を用いて行
うことができ、その熱源は特に制約されない。その加熱
温度は、その加熱終了後の乾燥物温度が50〜200
℃、好ましくは80〜150℃、より好ましくは100
〜130℃の範囲にあるような温度である。また、その
乾燥の温度は、乾燥物中の水分が50%以下、好ましく
は30%以下、特に20%以下であり、その下限値は、
特に制約されないが、通常、10%程度である。本発明
の場合、吸水性材料の存在下で加熱乾燥を行うことか
ら、10〜30%、特に15〜25%の範囲まで乾燥す
ることで充分である。
【0008】食品廃棄物と吸水性材料を含有する混合物
を加熱乾燥する場合、その混合物を攪拌させるのが好ま
しく、これにより細分割体状の乾燥混合物を効率よく得
ることができる。
【0009】食品廃棄物に対する吸水性材料の混合は、
剪断力を与える混合装置、例えば、高速回転刃を有する
カッターミキサー、粉砕機、混合機、混練機等の装置を
用いて実施することができる。これらの装置は、その食
品廃棄物の種類や、得られる混合生成物の性状等に応じ
て適宜の装置を用いる。以下、食品廃棄物の種類との関
連で、その適用装置の種類を示す。
【0010】(1)デン粉系食品廃棄物 デンプン系食品廃棄物は、食品高分子であるデン粉を少
なくとも20%、好ましくは50%以上含有する食品廃
棄物である。このようなデン粉系食品廃棄物には、米や
小麦、トウモロコシ、馬鈴薯、甘藷等のデン粉又はデン
粉を含む材料から調製された各種食品の廃棄物が包含さ
れる。その具体例としては、米飯(弁当、おにぎり
等)、麺(ウドン、ソウメン、中華メン、マカロニ、ハ
ルサメ、ソバ等)を含有する食品廃棄物が挙げられる。
【0011】このようなデン粉系食品廃棄物は、吸水性
材料の存在下で、これに剪断力を付加して混合処理する
ことにより、塊状混合物となすことができる。この場
合、得られる塊状混合物は、吸水性材料が混合されてい
ることから、表面水が低減され、表面粘着性の著しく低
下した取り扱い性のすぐれたものであり、混合装置内壁
に対して粘着することはなく、手で触っても、実質的な
ベトツキのないものである。吸水性材料の使用量が少な
いと、得られる塊状混合物の表面に粘着性が残る場合が
あるが、このような場合には、後記する流動性向上剤を
添加し、混合処理することにより、表面粘着性の低減し
た塊状混合物を得ることができる。この場合、流動性向
上剤は、食品廃棄物と吸水性材料とを混合処理した後に
添加するのが好ましいが、混合処理開始時に吸水性材料
とともに加えることもできる。このような塊状混合物を
得るための装置は、剪断力を付与し得る装置であればよ
く、各種の粉砕機、混合機、混練機等を使用することが
できる。その装置の具体例としては、例えば、高速回転
刃を有するカッターミキサー、遊星ミル、振動ミル等ボ
ールミルの他、ハンマーミル、ケージミル、剪断力ミ
ル、軸流型ミル等の高速回転ミル等の剪断力を与える粉
砕装置;リボン型、スクリュー型、パグ・ミル型等の水
平軸回転混合装置;リボン型、スクリュー型、遊星型、
タービン型、高速流動型、回転円柱型、マーラー型等の
垂直軸回転混合装置;振動ミル型の混合装置の他、ボー
ル型、ブレード型、ロール型等の各種の混練装置、特
に、ヘンシェルミキサー、スピードミキサー、カッター
ミキサー等の高速回転刃を有する混合装置を挙げること
ができる。これらの装置によれば、食品廃棄物と吸水性
材料との混合時に、その吸水性材料の破砕も可能であ
る。
【0012】デン粉系食品廃棄物に吸水性材料を混合す
る場合、その吸水性材料の混合量を多くすることによ
り、細分割されたさらさらとした流動性の良い細分割体
状混合物を得ることができる。この細分割体状混合物
は、その最長軸の長さが30mm以下、好ましくは10
mm以下、より好ましくは5mm以下である。その下限
値は特に制約されないが、通常1mm程度である。デン
粉系食品廃棄物に吸水性材料を混合する場合、その混合
量が少ないと塊状混合物が得られ、一方、その混合量が
多くなると、細分割体状混合物が得られる。一般的に
は、デン粉系食品廃棄物中に含まれる自由水(乾燥によ
り除去される水分)100重量部当り、吸水性材料を5
重量部以上、特に、10重量部以上混合することによ
り、細分割体状混合物を得ることができる。その混合量
の上限値は、特に制約されないが、通常、30重量部程
度である。一方、5重量部より少ないときには、塊状混
合物を得ることができる。その下限値は、通常、1重量
部程度である。前記塊状混合性生物は、表面粘着性の著
しく減少したもので、取り扱い性にすぐれたものであ
り、容器や袋への充填性にすぐれたものである。従っ
て、この塊状混合物は、粉砕工場に搬送して破砕し、細
分割体状混合物あるいは粒体状混合物とすることができ
る。塊状混合物から細分割体状混合物又は粒体状混合物
を好ましく製造するには、塊状混合物を乾燥して、破砕
容易な硬さにその水分含有量を調節した後、破砕すれば
よい。乾燥による水分調節は、自然乾燥法や、加熱乾燥
法、減圧乾燥法等の各種の方法によって実施することが
できる。この乾燥による塊状混合物中の水分調節は、一
般的には、塊状混合物中の水分含有量が50%以下、好
ましくは30%、より好ましくは20%以下になるよう
に行えばよい。破砕装置としては、従来公知の各種の粉
砕装置を用いることができるが、好ましくは高速回転刃
を有する装置を使用することができる。
【0013】(2)タンパク質系食品廃棄物 タンパク質系食品廃棄物は、食品高分子であるタンパク
質を少なくとも20%、好ましくは50%以上含有する
食品廃棄物であり、このようなものには、生鮮魚介類廃
棄物、食肉廃棄物、魚介類や食肉の加工品の廃棄物、水
産市場(魚市場)廃棄物、魚屋廃棄物、肉屋廃棄物等が
包含される。
【0014】このようなタンパク質系廃棄物は、吸水性
材料の存在下で、これに剪断力を付加して混合処理する
ことにより、塊状混合物となすことができる。この場
合、得られる塊状混合物は、吸水性材料が混合されてい
ることから、表面水が低減され、表面粘着性の著しく低
下した取り扱い性のすぐれたものであり、混合装置内壁
に対する粘着はなく、手で触っても、実質的なベトツキ
のないものである。吸水性材料の使用量が少ないと、得
られる塊状混合物の表面に粘着性が残る場合があるが、
このような場合には、後記する流動性向上剤を添加し、
混合処理することにより、表面粘着性の低減した塊状混
合物を得ることができる。この場合、流動性向上剤は、
食品廃棄物と吸水性材料とを混合処理した後に添加する
のが好ましいが、混合処理開始時に吸水性材料とともに
加えることもできる。このような塊状混合物を得るため
の装置は、剪断力を付与し得る装置であればよく、各種
の粉砕機、混合機、混練機等を使用することができる。
その装置の具体例としては、例えば、高速回転刃を有す
るカッターミキサー、遊星ミル、振動ミル等ボールミル
の他、ハンマーミル、ケージミル、剪断力ミル、軸流型
ミル等の高速回転ミル等の剪断力を与える粉砕装置;リ
ボン型、スクリュー型、パグ・ミル型等の水平軸回転混
合装置;リボン型、スクリュー型、遊星型、タービン
型、高速流動型、回転円柱型、マーラー型等の垂直軸回
転混合装置;振動ミル型の混合装置の他、ボール型、ブ
レード型、ロール型等の各種の混練装置、特に、ヘンシ
ェルミキサー、スピードミキサー、カッターミキサー等
の高速回転刃を有する混練装置を挙げることができる。
【0015】タンパク質系食品廃棄物に吸水性材料を混
合する場合、その材料の混合量を多くすることにより、
細分割されたさらさらとした流動性の良い細分割体状混
合物を得ることができる。この細分割体状混合物は、そ
の最長軸の長さが30mm以下、好ましくは10mm以
下、より好ましくは5mm以下である。その下限値は特
に制約されないが、通常1mm程度である。タンパク質
系食品廃棄物に吸水性材料を混合する場合、その混合量
が少ないと塊状混合物が得られ、一方、その混合量が多
くなると、細分割体状混合物が得られる。一般的には、
タンパク質系食品廃棄物中に含まれる自由水(乾燥によ
り除去される水分)100重量部当り、吸水性材料を5
重量部以上、特に、10重量部以上混合することによ
り、細分割体状混合物を得ることができる。その混合量
の上限値は、特に制約されないが、通常、30重量部程
度である。一方、5重量部より少ないときには、塊状混
合物を得ることができる。その下限値は、通常、1重量
部程度である。
【0016】前記塊状混合物は、表面粘着性の著しく減
少したもので、取り扱い性にすぐれたものであり、容器
や袋への充填性にすぐれたものである。従って、この塊
状混合物は、粉砕工場に搬送して破砕し、細分割体状混
合物粉体状混合物とすることができる。塊状混合物から
細分割体状混合物又は粒体状混合物を好ましく製造する
には、塊状混合物を乾燥して、破砕容易な硬さにその水
分含有量を調節した後、粉砕すればよい。乾燥による水
分調節は、自然乾燥法や、加熱乾燥法、減圧乾燥法等の
各種の方法によって実施することができる。この乾燥に
よる塊状混合物中の水分調節は、一般的には、塊状混合
物中の水分含有量が50%以下、好ましくは30%、よ
り好ましくは20%以下になるように行えばよい。破砕
装置としては、従来公知の各種の粉砕装置を用いること
ができるが、好ましくは高速回転刃を有する装置を使用
することができる。
【0017】前記塊状混合物が生鮮魚介類廃棄物の如き
未加熱のタンパク質食品からなる場合、生臭さが残り、
また、腐敗の生じ易いものであるが、このような塊状混
合物は、加熱乾燥するのが好ましい。この場合の加熱温
度は、100〜200℃、好ましくは100〜150℃
程度である。タンパク質系食品廃棄物に吸水性材料を混
合して得られる細分割体状食品廃棄物組成物は、各種動
物用飼料として好適のものであり、特に、牛用の粗繊維
系飼料として好適のものである。この組成物中の繊維質
材料の割合は、通常、10%以上、好ましくは20%以
上である。その上限値は特に制約されないが、通常、8
0%程度である。
【0018】(3)野菜系廃棄物 野菜系廃棄物には、青果市場からの廃棄物、八百屋から
の廃棄物、野菜加工食品工場からの廃棄物等が包含され
る。この野菜系廃棄物は、吸水性材料の存在下で、これ
に剪断力を付加して混合処理することにより、細分割体
状混合物となすことができる。この場合、得られる細分
割体状混合物は、吸水性材料が混合されていることか
ら、表面水が低減され、表面粘着性の著しく低下した取
り扱い性のすぐれたものであり、混合装置に対する粘着
はなく、手で触っても、実質的なベトツキのないさらさ
らとしたものである。このような細分割体状混合物を得
るための装置は、剪断力を付与し得る装置であればよ
く、各種の粉砕機、混合機、混練機等を使用することが
できる。その装置の具体例としては、例えば、高速回転
刃を有するカッターミキサー、遊星ミル、振動ミル等ボ
ールミルの他、ハンマーミル、ケージミル、剪断力ミ
ル、軸流型ミル等の高速回転ミル等の剪断力を与える粉
砕装置;リボン型、スクリュー型、パグ・ミル型等の水
平軸回転混合装置;リボン型、スクリュー型、遊星型、
タービン型、高速流動型、回転円柱型、マーラー型等の
垂直軸回転混合装置;振動ミル型の混合装置の他、ボー
ル型、ブレード型、ロール型等の各種の混練装置、特
に、ヘンシェルミキサー、スピードミキサー、カッター
ミキサー等の高速回転刃を有する混練装置を挙げること
ができる。
【0019】野菜系廃棄物に吸水性材料を剪断力を付加
させながら混合することにより、細分割された流動性の
良いさらさらとした細分割体状混合物を得ることができ
る。この細分割体状混合物は、その最長軸の長さが30
mm以下、好ましくは10mm以下、より好ましくは5
mm以下である。その下限値は特に制約されないが、通
常1mm程度である。野菜系廃棄物に吸水性材料を混合
する場合、その材料の混合量は、一般的には、野菜系廃
棄物中に含まれる自由水(乾燥により除去される水分)
100重量部当り、5重量部以上、特に、10重量部以
上である。その混合量の上限値は、特に制約されない
が、通常、30重量部程度である。一方、その下限値
は、通常、1重量部程度である。
【0020】(4)油脂系食品廃棄物 油脂系食品廃棄物には、バター、チーズ、各種揚げもの
(天ぷら)等が包含される。このような油脂系食品廃棄
物は、その表面には液状油脂が付着した取り扱い性の悪
いものである。このような油脂系食品廃棄物は、吸水性
材料の存在下で剪断力を付加して混合処理することによ
って、食品と吸水性材料との細分割体状混合物を得るこ
とができる。その混合装置としては、前記した各種のも
のを使用することができるが、特に、高速回転刃を有す
る装置の使用が好ましい。吸水性材料の使用割合は、食
品廃棄物100重量部当り、2〜30重量部、好ましく
は3〜10重量部の割合である。繊維質材料は、吸水性
の他、吸油性にもすぐれていることから、食品廃棄物中
の水分と油分を吸収して、取り扱い性の良い食品廃棄物
組成物を与えるので好ましい吸水性材料である。
【0021】(5)コンビニエントストア廃棄物 コンビニエントストアからは、賞味切れした各種食品
(弁とう、おにぎり、加工肉、パン、サラダ等)が排出
されるが、このような食品廃棄物は、吸水性材料の存在
下で、剪断力を付加して混合処理することにより、食品
と吸水性材料との塊状又は細分割体状混合物を得ること
ができる。その装置としては、前記した如き各種のもの
を使用することができるが、特に、高速回転刃を有する
装置、例えば、カッターミキサー等の使用が好ましい。
吸水性材料の使用割合は、食品廃棄物100重量部当
り、2〜20重量部、好ましくは3〜10重量部の割合
であり、所望する混合物の性状に応じて適宜の量が用い
られる。この廃棄物から得られる細分割体状混合物にお
いて、その細分割体の寸法は、その最長軸の長さが、5
mm以下であるのが好ましい。
【0022】(6)レストラン等からの食品廃棄物 レストランやホテル等からは、デン粉系、タンパク質
系、野菜系及び/又は油脂系の各種食品の廃棄物が排出
される。このような食品廃棄物は、吸水性材料の存在下
で剪断力を付加して混合処理することにより、食品と吸
水性材料との塊状又は細分割体状混合物を得ることがで
きる。その装置としては、前記した如き各種のものを使
用することができるが、特に高速回転刃を有する装置、
例えば、カッターミキサー等の使用が好ましい。吸水性
材料の使用割合は、食品廃棄物100重量部当り、2〜
30重量部、好ましくは3〜10重量部の割合であり、
所望する混合物の性状に応じて適宜の量が用いられる。
この廃棄物から得られる細分割体状混合物において、そ
の細分割体の寸法は、その最長軸の長さが、5mm以下
であるのが好ましい。
【0023】本発明で用いる吸水性材料としては、好ま
しくは吸水性繊維質材料が用いられる。この吸水性繊維
質材料とは、多孔質構造を有する繊維集合体から主とし
て構成され、吸水性を有する材料を意味する。このよう
なものには、パルプ繊維の他、ビートパルプ、乾燥され
た発酵粕(ぶどう酒粕、ビール粕等)、乾燥された抽出
粕(コーヒ抽出粕、茶粕等)、乾燥された植物性油粕
(大豆油粕、落花生油粕、やし油粕、菜種油粕、パーム
油粕等)、稲ワラ粉砕物等が包含される。繊維質材料
は、粉末状、綿状、短繊維状等の各種の形態で用いられ
る。綿状や短繊維状の形態の場合、その繊維の長さは、
通常、200mm以下、好ましくは100mm以下、よ
り好ましくは10mm以下であり、短いほど好ましい。
また、繊維の太さも細かいほど好ましい。繊維材料の繊
維長さや繊維太さは、その繊維材料を、切断、粉砕、破
砕等の切断や解繊処理を施すことによって、調節するこ
とができる。このような処理により、吸水性の向上した
繊維質材料を得ることができる。
【0024】本発明においては、繊維質材料としては、
パルプ繊維の使用が好ましい。この場合、パルプには、
メカニカルパルプ、ケミカルパルプ、セミケミカルパル
プ等が包含される。パルプ繊維には、木材パルプ、バガ
スパルプ(砂糖きびのしぼり粕からのパルプ)、ワラパ
ルプ、竹パルプ、リンターパルプ、ケナフパルプ等の各
種パルプからの繊維が包含される。本発明では、吸水性
等の点から、バガスパルプ繊維の使用が好ましい。パル
プ繊維は、シート状パルプを従来公知の湿式法や乾式法
で解繊し、必要に応じてさらに細かく切断することによ
って得ることができる。本発明で用いるパルプ繊維は、
好ましくは綿状パルプ及び/又は短繊維状パルプ等であ
ることができる。繊維の太さは細い方が好ましいが、通
常、0.5〜15デニール(D)、好ましくは3〜10
デニールである。その繊維長は特に制約されないが、通
常、1〜200mm、好ましくは2〜100mm、より
好ましくはは2〜10mm程度である。繊維質材料の使
用割合は、一般的には、食品廃棄物中に含まれる自由水
(乾燥により除去される水分)100重量部〜5重量部
以上、特に10重量部以上の割合である。その上限値
は、通常、30重量部程度である。
【0025】本発明で用いる他の吸水性材料には、酸化
カルシウム、酸化マグネシウム、シリカ、アルミナ、ゼ
オライト、フライアッシュ、(石炭灰)等の各種の無機
多孔性物質(吸着剤)の他、木炭、活性炭等の有機多孔
性物質(吸着剤)、吸水性高分子、乾燥食品(小麦粉、
デン粉)等が挙げられる。本発明では、吸水性材料とし
ては、酸化カルシウム及び/又は酸化マグネシウムを好
ましく用いることができる。このような吸水材料は、酸
性土壌の中和剤として作用することから、得られる乾燥
食品廃棄物組成物を有機質肥料原料又は有機質肥料(土
壌改良剤を含む)として使用する場合に、好ましく用い
ることができる。このような酸化カルシウム及び/又は
酸化マグネシウムの使用割合は、特に制約されないが、
得られる乾燥食品廃棄物組成物の用途に応じて適宜選定
する。例えば、該組成物を肥料原料や肥料として使用す
る場合には、多量に使用することができ、その使用量
は、食品廃棄物100重量部当り、5重量部以上、好ま
しくは10重量部以上であり、その上限値は、特に制約
されないが、通常、30重量部程度である。これらの酸
化カルシウム及び/又は酸化マグネシウムは、食品廃棄
物中に含まれる水分(自由水)と反応して、食品廃棄物
中から水分を除去する。酸化カルシウム及び/又は酸化
マグネシウムとともに、繊維材料の使用が好ましい。こ
の場合、酸化カルシウム及び/又は酸化マグネシウムの
繊維質材料に対する割合は、繊維質材料100重量部当
り、5〜300重量部程度であるが、食品廃棄物の種類
や性状に応じて、さらに所望する食品廃棄物組成物の性
状や用途等に応じて適宜選定すればよい。
【0026】本発明では、吸水性材料としては、吸水性
高分子の使用が可能であるが、このような吸水性高分子
には、コンニャクマンナンや、グルテン、カゼイン、ゼ
ラチン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソー
ダ、キトサン、カラギーナン、合成吸水性高分子等が包
含される。これらのものは、粉体状や粒体状、繊維状等
で用いられる。前記合成吸水性高分子としては、従来公
知の各種のものを用いることができる。このようなもの
としては、ポリアクリル酸塩系、酢酸ビニル/アクリル
酸エステル共重合体ケン化物、ポリビニルアルコール/
無水マレイン酸反応物、イソブチレン/マレイン酸共重
合体架橋物、ポリアクリロニトリル系ケン化物、ポリエ
チレンオキシド系、デンプン/アクリロニトリルグラフ
ト重合体ケン化物、デンプン/アクリル酸グラフト重合
体、カルボキシメチルセルロース架橋体等が包含され
る。吸水性高分子の使用割合は、食品廃棄物の水分含有
量に応じて適宜定めればよく、特に制約されないが、通
常、食品廃棄物100重量部当り、1〜30重量部、好
ましくは2〜15重量部の割合である。
【0027】本発明においては、吸水性材料としては、
繊維質材料の使用が好ましいが、この場合、繊維質材料
とともに、前記した如き非繊維質の吸水性材料を用いる
ことにより、繊維質材料の使用量を低減させることがで
きる。繊維質材料は、安全性の高いものであり、しかも
吸油性材料であり、食品廃棄物中の油脂を吸収すること
から、吸水性材料における必須成分として用いるのが好
ましい。一般的には、全吸水性材料中、25%以上、好
ましくは40%以上、より好ましくは50%以上にする
のがよい。本発明においては、吸水性材料としては、吸
水性を有すると同時に、吸油性を示すものを好ましく用
いることができる。このようのものには、前記した各種
のパルプ繊維の他、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ム、ゼオライト、シリカ、アルミナ、フライアッシュ等
が包含される。このような吸油性を有する材料は、油分
を含む食品廃棄物の処理に対して好ましく適用される。
【0028】本発明の乾燥食品廃棄物組成物を製造する
ための他の方法においては、食品廃棄物を吸水性材料の
存在下で攪拌しながら加熱乾燥し、乾燥食品廃棄物を吸
水性材料を含む混合物を生成させる。この場合、食品廃
棄物は、あらかじめ破砕して加熱乾燥処理するのが好ま
しい。この破砕処理は、切断刃を有する細断装置や混合
装置等を用いて実施することができる。食品廃棄物が粗
大形状のものである場合には、前記した破砕処理に対し
て、細分割体形状にするのが好ましい。前記粗大形状に
は、その食品廃棄物の平均長軸長さが、5cm以上、特
に10cm以上のものが包含される。細分割体形状に
は、その粗大形状の食品廃棄物が、それより小さい寸法
のもの、通常、その平均長軸長さが5cm未満、特に3
cm以下、好ましくは2cm以下に破砕(細断)された
ものが包含される。吸水性材料の具体例としては、前記
した各種のものが挙げられ、その割合は、食品廃棄物1
00重量部当り、2〜20重量部、好ましくは5〜10
重量部の割合である。食品廃棄物を吸水性材料の存在下
で加熱乾燥する場合、その加熱温度は、その加熱終了後
の乾燥物温度が50〜200℃、好ましくは80〜15
0℃、より好ましくは100〜130℃の範囲にあるよ
うな温度である。また、その乾燥の程度は、乾燥物中の
水分が50重量%以下、好ましくは30%以下、特に2
0%以下であり、その下限値は、特に制約されないが、
通常、10%程度である。本発明の場合、吸水性材料の
存在下で加熱乾燥を行うことから、10〜30%、特に
15〜25%の範囲まで乾燥することで充分である。食
品廃棄物を吸水性材料の存在下で加熱乾燥する場合、そ
の食品廃棄物を攪拌するのが好ましい。この場合の攪拌
は、食品廃棄物と吸水性材料とが混合するような攪拌で
あればよく、従来公知の各種の方法、例えば、攪拌羽根
を用いる方法や、振動板を用いる方法等がある。
【0029】本発明によりあらかじめ形成した食品廃棄
物と吸水性材料との混合物を加熱乾燥する場合、あるい
は食品廃棄物を吸水性材料の存在下で攪拌しながら加熱
乾燥する場合、各種の添加剤を共存させることができ
る。このような添加剤には、抗菌剤、脱臭剤、保存剤、
酸化防止剤、流動性向上材及び香料等が包含される。
【0030】前記抗菌剤(殺菌剤及び静菌剤を含む)と
しては、食品に適用されている従来公知の各種のものを
用いることができる。このようなものには、抗生物質、
塩素化イソシアヌール酸(トリクロロイソシアヌール
酸、ジクロロイソシアヌール酸ソーダ等)、2−ブロモ
−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、次亜塩素酸
ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸ナトリウ
ム、エタノール、イソチオシアン酸アリルエステル、安
定化二酸化塩素溶液又はこれを吸収させたゼオライトや
シリカ等の吸着剤、過酸化水素、過酸水素(又は酸素)
発生剤(過炭素ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、過硫
酸ナトリウム等)、ジエチルピロ炭酸塩(エタノール発
生剤)、クロラミンB又はT、グリオキザール、グルタ
ールアルデヒド等が挙げられる。酸化カルシウムや酸化
マグネシウム、フライアッシュ等のアルカリ性物質も抗
菌剤として作用する。これらの抗菌剤は、食品廃棄物か
ら得られる混合生成物中に存在する微生物を殺菌するか
又は微生物の増殖を抑制し、得られる混合物の腐敗を防
止する。その添加量は、混合生成物中に含まれる微生物
の増殖を制止し得る量であればよい。その具体的添加量
は、その抗菌剤の種類に応じて適宜選定する。
【0031】前記脱臭剤としては、従来公知の各種のも
の、例えば、2価鉄塩、亜塩素酸ナトリウム、グリオキ
サール、活性炭、ゼオライト、マグネシア等が挙げられ
る。これらのものは、単独又は混合物の形で使用され
る。本発明では、好ましくは2価鉄塩を用いることがで
きる。2価鉄塩としては、硫酸鉄、塩化鉄、乳酸鉄等が
挙げられる。2価鉄塩は、アンモニアやアミン等と反応
して脱臭する。その添加量は、得られる混合生成物から
のアミン臭等の発生を制止し得る割合量であればよい。
その具体的添加量は、食品廃棄物100重量部当り、1
〜40重量部、好ましくは5〜20重量部の割合であ
る。
【0032】前記保存剤としては、食品に適用されてい
る従来公知の各種のものを用いることができる。このよ
うなものとしては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソ
ルビン酸又はそのナトリウム塩、デヒドロ酢酸又はその
ナトリウム塩、パラオキシ安息香酸イソブチル(又はイ
ソプロピル、エチル、ブチル、プロピル等)、プロピオ
ン酸、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウ
ム等が挙げられる。その添加量は、食品廃棄物の種類に
応じて適宜の量が選定される。
【0033】前記酸化防止剤としては、食品に適用され
ている従来公知の各種のものが用いられる。このような
ものとしては、エリソルビン酸又はそのナトリウム塩、
アスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチル
ヒドロキシアニソール、ビタミンE、没食子酸プロピル
等が挙げられる。その添加量は、食品廃棄物の種類に応
じて適宜の量が選定される。
【0034】本発明の方法を実施する場合、その混合物
に流動性向上剤を添加することができる。この流動性向
上剤は、得られる塊状混合物や細分割体状混合物の流動
性を向上させるものであり、平均粒径が500μm以
下、好ましくは200μm以下、より好ましくは100
μm以下の微粒子状の多孔性物質、例えば、パルプ粉
末、活性炭、シリカ、アルミナ、酸化カルシウム、酸化
マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、人工ゼオ
ライト等である。その添加量は比較的少量でよく、食品
廃棄物に対し、通常、0.1〜10%、好ましくは1〜
5%である。
【0035】本発明の食品廃棄物用処理剤は、吸水性材
料からなるか又は吸水性材料と添加剤とからなるもので
ある。この場合、その添加剤としては、抗菌剤、脱臭
剤、保存剤、酸化防止剤、流動性向上剤及び香料の中か
ら選ばれる少なくとも1種が用いられる。それらの具体
例としては、前記したものが挙げられる。吸水性材料と
添加剤とは、混合物の形態や、同じ袋体に充填した形態
で取り扱われる他、別々に取り扱い、食品廃棄物の処理
時に添加することができる。
【0036】本発明においては、特に、吸水性材料とと
もに、抗菌剤を併用することが好ましい。食品廃棄物組
成物を飼料として用いる場合、抗菌剤としては、家畜動
物(鶏、豚、牛、羊等)や養殖魚に対して安全性の高い
ものが要求されることから、粉ワザビ、粉カラシ、過酸
化水素、カラシ油(イソチオシアン酸アリル)、エタノ
ール等の使用が好ましい。過酸化水素は、水溶液状又は
それを含む粉体(過酸化ナトリウム、過ホウ酸ナトリウ
ム、過硫酸ナトリウム等)状等として好ましく用いられ
る。カラシ油は、そのまま又は液状油脂やアルコールに
溶解させた溶液として、あるいは水に分散させた分散液
として、あるいはそれらを多孔性物質(活性炭、ゼオラ
イト、セピオライト、シクロデキストリン、パルプ粉末
又はパルプ繊維等)に吸収させたもの等として用いられ
る。エタノールは、そのまま又は水溶液あるいは多孔性
物質に吸収させたものとして用いられる。
【0037】本発明による好ましい処理剤は、吸水性材
料と、抗菌剤とからなるものである。この場合、抗菌剤
としては、粉体状のもの、例えば、粉ワサビ、粉カラ
シ、イソチオシアン酸アリルを多孔性物質(例えば、シ
リカ等)に吸着させたもの、過炭酸ナトリウム、エタノ
ールを多孔性物質(例えばシリカ等)に吸着させたもの
等が包含される。抗菌剤は単独で用いることができる
が、好ましくは増量剤との混合物の形態で好ましく用い
ることができる。このような増量剤としては、多孔性物
質、好ましくはカルシウム化合物(炭酸カルシウム、硫
酸カルシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム
等)、マグネシウム化合物(炭酸マグネシウム、硫酸マ
グネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム
等)、食品粉体(トウモロコシ粉、小麦粉、デン粉
等)、活性炭等が挙げられる。混合物中の抗菌剤の割合
は、0.5〜60%、好ましくは1〜20%である。前
記混合物には、保存剤及び/又は酸化防止剤を含有させ
ることができる。この場合、保存剤及び/又は酸化防止
剤の具体例としては、前記したものを挙げることができ
る。その混合割合は、その保存剤や酸化防止剤の種類に
応じて適宜選定される。
【0038】本発明による乾燥食品廃棄物組成物の用途
には、飼料及び飼料用原料が包含されるが、このような
飼料及び飼料用原料を与える好ましい処理剤は、(i)
吸水性材料、特に、繊維質材料と、(ii)粉体状抗菌剤
と増量剤を含む混合物とからなるものである。この場
合、抗菌剤としては、粉ワサビ及び/又は粉カラシが用
いられる。粉ワサビや粉カラシは、抗菌作用を有するイ
ソチオシアン酸アリルを含有するものであるが、粉体の
状態ではそのイソチオシアン酸アリルの蒸散はなく、格
別の刺激臭を与えるものではないが、食品廃棄物に添加
して混合すると、イソチオシアン酸アリルが放出され、
抗菌作用を示すようになる。増量剤としては、各種の粉
粒体が用いられる。このようなものには、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、ゼオライト等の無機系の粉粒体
の他、デン粉、小麦粉等の有機系の粉粒体が包含され
る。本発明では、特に炭酸カルシウムの使用が好まし
い。このような粉粒体状の増量剤は、流動性向上剤とし
ても作用し、塊状又は細分割体状の食品廃棄物組成物の
粘着性表面に付着してその表面の粘着性を低減させ、そ
の組成物全体の流動性を高め、取り扱い性の良好な組成
物を与える。増量剤の使用割合は、特に制約されない
が、通常、吸水性材料100重量部当り、5〜300重
量部、好ましくは10〜100重量部、より好ましくは
15〜50重量部の割合である。粉体状抗菌剤の使用割
合は、その抗菌剤の種類に応じて適宜の量を選定すれば
よい。粉ワザび及び/又は粉カラシの場合、一般的に
は、その炭酸カルシウムと粉ワサビ及び/又は粉カラシ
の合計量に対して、0.5〜60%、好ましくは1〜2
0%程度である。
【0039】本発明による乾燥食品廃棄物組成物の用途
には、有機質肥料及び有機質肥料用原料が包含される
が、このような肥料及び肥料用原料を与える好ましい処
理剤は、(i)吸水性材料と(ii)酸化カルシウム及び
/又は酸化マグネシウムとからなる。酸化カルシウム及
び/又は酸化マグネシウムは、水分吸収剤として作用し
て、食品廃棄物中の水分と反応し、それ自体はアルカリ
性の水酸化物となる。そして、この水酸化物は、酸性土
壌の中和剤として作用する。さらに、抗菌剤としても作
用し、食品廃棄物組成物の微生物による腐敗を防止す
る。酸化カルシウム及び/又は酸化マグネシウムの使用
割合は、特に制約されないが、吸水性材料100重量部
当り、5〜300重量部、好ましくは10〜100重量
部の割合である。また、この処理剤は、粉体状抗菌剤を
含有することができる。この場合、粉体状抗菌剤は、酸
化カルシウム及び/又は酸化マグネシウムとの混合物の
形態で用いることができる。前記混合物には、さらに、
保存剤及び/又は酸化防止剤を含有させることができ
る。この場合、保存剤及び/又は酸化防止剤の具体例と
しては、前記したものを挙げることができる。その混合
割合は、その保存剤や酸化防止剤の種類に応じて適宜選
定される。
【0040】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
【0041】参考例1 炭酸カルシウム10gに対して粉ワサビ1gを添加混合
して添加剤[I]を調製した。
【0042】参考例2 炭酸カルシウム10gに対して粉ワサビ1gとプロピオ
ン酸ナトリウム1gを加え、均一に混合して添加剤[I
I]を調製した。
【0043】参考例3 炭酸カルシウム10gに対して粉ワサビ1g、プロピオ
ン酸ナトリウム1g及びブチルヒドオロキシアニソール
1gを均一に混合して添加剤[III]を調製した。
【0044】参考例4 炭酸カルシウム10gに対して粉ワサビ0.2g、パラ
オキシ安息香酸ブチル0.2gを添加混合して添加剤
[IV]を調製した。
【0045】参考例5 小麦粉10gに対して粉ワサビ0.2g、プロピオン酸
ナトリウム1gを加え、均一に混合して添加剤[V]を
調製した。
【0046】参考例6 小麦粉10gに対して粉カラシ1g、プロピオン酸ナト
リウム1gを添加混合して添加剤[VI]を調製した。
【0047】参考例7 炭酸カルシウム10gに対して亜塩素酸ナトリウム1g
を添加混合して添加剤[VII]を調製した
【0048】過炭酸ナトリウム10gに対して粉ワサビ
1gを添加混合して添加剤[VIII]を調製した。
【0049】参考例9 過炭酸ナトリウム10gに対して亜塩素酸ナトリウム1
gを添加混合して添加剤[IX]を調製した。
【0050】参考例10 炭酸カルシウム10gに対してトリクロロイソシアヌー
ル酸1gを添加混合して添加剤[X]を調製した。
【0051】参考例11 過炭酸ナトリウム10gに対してトリクロロイソシアヌ
ール酸1gを添加混合して添加剤[XI]を調製した。
【0052】実施例1 家庭用ジューサーに、米飯10gを入れ、綿状パルプ繊
維(バガスパルプシートを乾式法で解繊して形成した綿
状パルプ繊維)0.25gを入れて2分間混合処理し
た。その結果、米飯は分割された粒状体とはならず、塊
状混合物(団子状物)となった。このものは、表面に粘
着性のあるものであったが、その塊状混合物に炭酸カル
シウム1gを加えて再度混合処理を行ったところ、その
炭酸カルシウムが表面に付着して、表面粘着性が大きく
低減され、ジューサ内壁に対する粘着はなく、殆んど粘
着性のない塊状物となった。また、このものは、電子レ
ンジに2分間入れて加熱乾燥した後、家庭用ジューサー
に入れ、粉砕(破砕)処理したところ、細分割された米
飯粒と細分割されたパルプ繊維との混合物からなり、流
動性のよいさらさらとした綿状を示す細分割体に破砕さ
れた。
【0053】実施例2 実施例1において、綿状パルプ繊維の添加量を0.75
gとした以外は同様にして実験を行った。その結果、こ
の場合にも、表面粘着性ある塊状混合物が得られたが、
このものに水酸化カルシウム1gを加えて再度混合処理
を行ったところ、ジューサ内壁面への付着はなく、表面
粘着性の殆んどない塊状物となった。また、このもの
は、電子レンジに2分間入れて乾燥した後、家庭用ジュ
ーサーに入れ、粉砕したところ、流動性のよいさらさら
とした細分割体に破砕された。
【0054】実施例3 実施例1において、綿状パルプ繊維の添加量を1.2g
とした以外は同様にして実験を行った。その結果、この
場合には、生成混合物は塊状物とはならず、細分割され
た米飯粒と細分割されたパルプ繊維との混合物からな
る、表面にパルプ繊維が付着した綿状の細分割体に破砕
された。このものを実施例1と同様にして加熱乾燥処理
し、粉砕したところ、流動性の良い粉粒体が得られた。
【0055】実施例4 実施例3において、粉ワサビ(市販品、ヱスビー食品
(株)製)0.1gを添加した以外は同様にして実験を
行った。その結果、得られた混合物には、その粉ワサビ
から放出されたイソチオシアン酸アリルによる刺激臭が
感じられた。従って、この混合物は、そのイソチオシア
ン酸アリルによる殺菌処理を受けたもので、腐敗の生じ
にくいものである。
【0056】実施例5 実施例4において、粉ワサビ0.1gの代わりに、粉カ
ラシ(ヱスビー食品(株)製)0.1gを用いた以外は
同様にして実験を行なった。この場合にも、得られた混
合物には、その粉カラシから放出されたイソチオシアン
酸アリルによる刺激臭が感じられた。
【0057】実施例6 実施例3において、綿状パルプ繊維1.2gの代りに、
綿状パルプ繊維0.5gと酸化カルシウム0.7gを用
いた以外は同様にして実験を行った。その結果、この場
合には、生成混合物は塊状物とはならず、細分割された
綿状の細分割体となった。この混合物を電子レンジに2
分間入れて加熱乾燥した後、家庭用ジューサーに入れて
粉砕したところ、流動性の良い粉粒体が得られた。
【0058】実施例7 実施例1において、パルプ繊維としてパルプ短繊維(平
均長さが約5mmの短繊維状のパルプ繊維)1.2g用
いた以外は同様にして実験を行なった。その結果、この
場合には、生成混合物は塊状物とはならず、細分割体状
混合物が得られた。この混合物を電子レンジに2分間入
れて加熱乾燥した後、家庭用ジューサーに入れて粉砕し
たところ、表面粘着性のない流動性の良い粉粒体が得ら
れた。
【0059】実施例8 次に、家庭用ジューサーに、米飯10gを入れ、パルプ
短繊維1.2gと前記添加剤[I]0.5gを加え、混
合処理した。その結果、この場合には、生成混合物は塊
状物とはならず、さらさらとした細分割体状混合物が得
られた。この混合物には、粉ワサビから放出されたイソ
チオシアン酸アリルによる刺激臭が感じられた。この混
合物を電子レンジに2分間入れて加熱乾燥した後、家庭
用ジューサーに入れて粉砕したところ、流動性の良い粉
粒体が得られた。
【0060】実施例9 実施例8において、添加剤[I]0.5gの代わりに、
前記添加剤[II]0.5gを用いた以外は同様にして実
験を行なった。その結果、ワサビ臭のするさらさらとし
た細分割体状混合物が得られた。このものを実施例1と
同様にして加熱乾燥し、粉砕したところ、流動性の良い
粉粒体が得られた。
【0061】実施例10 家庭用ジューサーに、鶏ミンチ肉20gと綿状パルプ繊
維1gを入れ、2分間混合処理した。その結果、鶏ミン
チ肉は細分割された粒体状とはならず、塊状混合物とな
った。このものは、表面に粘着性のあるものであった
が、その塊状混合物に炭酸カルシウム2gを加えて再度
混合処理を行なったところ、表面粘着性の著しく低減さ
れた塊状となった。次に、この塊状物を電子レンジに入
れて2分間加熱乾燥した後、家庭用ジューサーに入れ、
粉砕(破砕)処理したところ、細分割された鶏ミンチ肉
とパルプ繊維との混合物からなり、流動性の良いさらさ
らとした綿状を示す細分割体に破砕された。
【0062】実施例11 実施例10において、綿状パルプ繊維3gを用いた以外
は同様にして実験を行なった。その結果、この場合に
は、生成混合物は塊状物とはならず、細分割体状混合物
が得られた。このものは、綿状を示し、表面粘着性の殆
どない流動性の良いさらさらとしたものであった。この
ものを実施例1と同様にして加熱乾燥した後、粉砕した
ところ、流動性の良い粉粒体が得られた。
【0063】実施例12 実施例10において、綿状パルプ繊維4gを用いた以外
は同様にして実験を行なった。この場合にも流動性のよ
いさらさらとした綿状細分割体混合物が得られた。この
場合にも流動性の良いさらさらとした綿状細分割体混合
物が得られた。このものを実施例1と同様にして加熱乾
燥した後、粉砕したところ、流動性の良い粉粒体が得ら
れた。
【0064】実施例13 実施例11において、前記添加剤[II]1gを添加した
以外は同様にして実験を行なった。この場合には、ワサ
ビ臭のする流動性のよい綿状細分割体混合物が得られ
た。このものを実施例1と同様にして加熱乾燥した後、
粉砕したところ、流動性の良い粉粒体が得られた。
【0065】実施例14 実施例13において、綿状パルプの代りにパルプ短繊維
4gを用いた以外は同様にして実験を行なった。その結
果、細分割体状混合物が得られた。この混合物は、ワサ
ビ臭のする粒体状のものであり、表面粘着性のない流動
性のよいさらさらとしたものであった。このものを実施
例1と同様にして加熱乾燥した後、粉砕したところ、流
動性の良い粉粒体が得られた。
【0066】実施例15 家庭用ジューサーに、鶏ミンチ肉20gと綿状パルプ繊
維2gと酸化カルシウム1gを入れ、2分間混合処理し
た。その結果、鶏ミンチ肉は、流動性の良い細分割体混
合物となった。このものを実施例1と同様にして加熱乾
燥した後、粉砕したところ、流動性の良い粉粒体が得ら
れた。
【0067】実施例16 家庭用ジューサーに、鶏ミンチ肉20gとパルプ短繊維
1gを入れ、2分間混合処理し、塊状混合物を得た。こ
の塊状混合物を電子レンジに入れ、2分間加熱処理した
後、放冷し、次いで家庭用ジューサーに入れ、破砕処理
した。その結果、流動性の良い細分割体混合物(粉粒
体)が得られた。
【0068】実施例17 家庭用ジューサーに、豆腐おから20g、パルプ短繊維
2gを前記添加剤[II]1g入れ、混合処理した。その
結果、ワサビ臭のする流動性の良い粒状細分割体混合物
が得られた。このものを実施例1と同様にして加熱乾燥
した後、粉砕したところ、流動性の良い粉粒体が得られ
ます。
【0069】実施例18 実施例17において、豆腐おからの代わりに、キャベツ
20gを用いた以外は同様にして実験を行なった。その
結果、ワサビ臭のする流動性の良い粒体状細分割体混合
物が得られた。このものを実施例1と同様にして加熱乾
燥した後、粉砕したところ、流動性の良い粉粒体が得ら
れます。
【0070】実施例19 実施例17において、豆腐おからの代わりに、鶏ミンチ
肉10gとキャベツ10gを用いた以外は同様にして実
験を行なった。その結果、ワサビ臭のする流動性の良い
粒体状細分割体混合物が得られた。このものを実施例1
と同様にして加熱乾燥した後、粉砕したところ、流動性
の良い粉粒体が得られます。
【0071】実施例20 実施例15において、酸化カルシウム1gの代わりに、
過炭酸ナトリウム1gを用いた以外は同様にして混合処
理した。その結果、鶏ミンチ肉は流動性の良い細分割体
混合物となった。このものを実施例1と同様にして加熱
乾燥した後、粉砕したところ、流動性の良い粉粒体が得
られます。
【0072】実施例21 家庭用ジューサーに、天ぷら(かき揚げ)20g、パル
プ短繊維2.5g及び前記添加剤[III]1gを入れ、
2分間混合処理した。その結果、ワサビ臭のする流動性
の良い粉体状細分割体混合物が得られた。このものを実
施例1と同様にして加熱乾燥した後、粉砕したところ、
流動性の良い粉粒体が得られます。
【0073】実施例22 家庭用ジューサーに、魚(タラ)の切り身20gとパル
プ短繊維1.5gを入れ、混合処理した。その結果、こ
の場合には、塊状混合物が得られた。次に、このものを
電子レンジに2分間加熱した後、室内に放置して冷却
し、次いで再び家庭用ジューサーに入れ、破砕処理し
た。その結果、流動性のよいさらさらとした粒体状混合
物が得られた。
【0074】実施例23 実施例22において、パルプ短繊維の添加量を4gとし
た以外は同様にして混合処理を行った。その結果、この
場合には、流動性の良い細分割体混合物が得られた。
【0075】実施例24 実施例23において、前記添加剤[III]1gを添加し
た以外同様にして混合処理を行った。その結果、ワサビ
臭のする流動性の良い粒体状細分割体混合物が得られ
た。
【0076】実施例25 実施例24において、被処理原料として魚の切り身の代
りに魚の内蔵20gを用いた以外は同様にして混合処理
した。その結果、ワサビ臭のする流動性の良い粒体状の
細分割体混合物が得られた。
【0077】実施例26 実施例25において、パルプ短繊維4gの代りに、パル
プ短繊維3g及び酸化カルシウム2gを用いた場合は同
様にして混合処理を行った。その結果、流動性の良いさ
らさらとした細分割体混合物が得られた。
【0078】実施例27 魚の小あじ1匹(約25g)を5片に切り、これらを家
庭用ジューサーに入れ、次いで小麦粉3gと綿状パルプ
2.5gを入れ、2分間混合処理した。その結果、塊状
の混合物が得られた。この物を電子レンジに2分間入れ
て加熱乾燥した後、家庭用ジューサーで破砕処理したと
ころ、流動性の良い粉粒体が得られた。
【0079】実施例28 実施例27において、小麦粉3.0gの代りにコーンス
ターチ3.0gを用いた以外は同様にして実験を行った
ところ、流動性の良い粉粒体が得られた。
【0080】実施例29 米飯20gと小麦粉2.0gを家庭用ジューサーに入
れ、2分間混合処理した。その結果、塊状混合物が得ら
れた。次に、この塊状混合物を電子レンジに2分間入れ
て加熱乾燥した後、家庭用ジューサーに入れて破砕した
ところ、流動性の良い粉粒体が得られた。
【0081】実施例30 実施例27で得られた粉粒体4.0gと、前記添加剤
[IV]0.2gを家庭用ジューサーに入れ、2分間混合
した。その結果、流動性の良い粉粒体が得られたが、こ
のものは、その保存性において非常に優れたものであ
る。
【0082】実施例31 加熱乾燥型生ゴミ処理機(松下電器社製)に、細断した
キャベツ20g、米飯10g、鶏ミンチ10gを入れ、
さらに、パルプ短繊維3gを入れ、攪拌下で3時間加熱
乾燥処理した。その結果、流動性の良い細分割体状乾燥
物が得られた。
【0083】実施例32 実施例1において、パルプ短繊維3gの代りに酸化カル
シウムに3gを用いた以外は同様にして実験を行った。
その結果、流動性の良い細分割体状乾燥物が得られた。
【0084】実施例33 実施例1において、パルプ短繊維3gの代りに小麦粉3
gを用いた以外は同様にして実験を行った。その結果、
流動性の良い細分割体状乾燥物が得られた。
【0085】実施例34 実施例1において、添加剤[I]0.5gを添加した以
外は同様にして実験を行った。その結果、流動性の良い
細分割体状乾燥物が得られた。
【0086】実施例35 実施例31に示した生ゴミ処理機に、幕の内弁当の内容
物500gを入れ、次いでパルプ短繊維30gを入れ、
攪拌下で3時間加熱乾燥した。その結果、流動性の良い
細分割状乾燥物を得た。ついで、この細分割状乾燥物
に、前記添加剤[II]10gを添加混合して、腐敗防止
された生成物を得た。
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、各種食品廃棄物から、
表面水分が著しく減少された表面粘着性がなく、混合装
置内壁面への粘着のない乾燥分割体状混合物乾燥(食品
廃棄物組成物)を得ることができる。この混合物は、そ
の表面が殆どベトツキのないものであることから、取り
扱い性の良好なもので、袋や容器への充填性及び他の粉
体製品との混合性等においてすぐれたものである。本発
明の乾燥食品廃棄物組成物の製造方法によれば、構造簡
単な安価な混合装置を用いて前記特徴を有する混合物を
短時間の混合処理により得ることができる。本発明によ
る乾燥食品廃棄物組成物は、家畜動物や養殖水産動物
(各種養殖魚)用飼料や試料用原料として好ましく使用
し得る他、有機質肥料や有機質肥料原料としても好適の
ものである。本発明の食品廃棄物用処理剤は、安価な吸
水性材料を用いるものであることから、乾燥食品廃棄物
組成物の安価な提供を可能とするものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23K 1/16 303 A23K 1/16 303E 1/175 1/175 B01J 20/04 ZABC B01J 20/04 ZAB 20/24 B 20/24 20/26 D 20/26 C05F 1/00 C05F 1/00 5/00 5/00 C05G 3/00 Z C05G 3/00 B09B 3/00 303A

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥食品廃棄物と吸水性材料とを含有す
    る混合物からなる乾燥食品廃棄物組成物。
  2. 【請求項2】 該吸水性材料が、繊維質材料、吸水性高
    分子、酸化カルシウム、酸化マグネシウム及び多孔質物
    質の中から選ばれる少なくとも1種からなる請求項2の
    組成物。
  3. 【請求項3】 乾燥食品廃棄物と吸水性繊維質材料とを
    含有する混合物からなる食品廃棄物組成物。
  4. 【請求項4】 該混合物が、カルシウム化合物を含有す
    る請求項1〜3のいずれかの組成物。
  5. 【請求項5】 該混合物が、抗菌剤を含有する請求項1
    〜4のいずれかの組成物。
  6. 【請求項6】 該混合物が、脱臭剤を含有する請求項1
    〜5のいずれかの組成物。
  7. 【請求項7】 該混合物中の該繊維質材料の割合が、少
    なくとも2%である請求項3〜6のいずれかの組成物。
  8. 【請求項8】 該乾燥食品廃棄物が、(i)炭水化物、
    (ii)タンパク質及び/又は(iii)油脂を含有する廃
    棄物からなる請求項1〜7のいずれかの組成物。
  9. 【請求項9】 該乾燥食品廃棄物が、米飯を含有する廃
    棄物からなる請求項1〜7のいずれかの組成物。
  10. 【請求項10】 該乾燥食品廃棄物が、豆腐おからから
    なる請求項1〜7のいずれかの組成物。
  11. 【請求項11】 該乾燥食品廃棄物が、野菜廃棄物から
    なる請求項1〜7のいずれかの組成物。
  12. 【請求項12】 該乾燥食品廃棄物が、魚介類廃棄物か
    らなる請求項1〜7のいずれかの組成物。
  13. 【請求項13】 該乾燥食品廃棄物が、湿潤状態の発酵
    粕又は抽出粕からなる請求項1〜7のいずれかの組成
    物。
  14. 【請求項14】 該乾燥食品廃棄物が、レストラン廃棄
    物又はコンビニエントストア廃棄物からなる請求項1〜
    7の組成物。
  15. 【請求項15】 該繊維質材料が、パルプ繊維からなる
    請求項3〜14のいずれかの組成物。
  16. 【請求項16】 該パルプ繊維の長さが10mm以下で
    ある請求項15の組成物。
  17. 【請求項17】 該食品廃棄物が細分割されたもので、
    その最長軸長さが5mm以下である請求項1〜17のい
    ずれかの組成物。
  18. 【請求項18】 食品廃棄物に吸水性材料を混合させて
    混合物を作り、この混合物を加熱乾燥させて乾燥食品廃
    棄物と吸水性材料とを含有する混合物を生成させること
    を乾燥特徴とする食品廃棄物組成物の製造方法。
  19. 【請求項19】 該吸水性材料が、繊維質材料、吸水性
    高分子、酸化カルシウム、酸化マグネシウム及び多孔質
    物質の中から選ばれる少なくとも1種からなる請求項1
    8の方法。
  20. 【請求項20】 食品廃棄物に吸水性繊維質材料を混合
    させて混合物を作り、この混合物を加熱乾燥させて乾燥
    食品廃棄物と吸水性繊維質材料とを含有する混合物を生
    成させることを特徴とする乾燥食品廃棄物組成物の製造
    方法。
  21. 【請求項21】 該混合を回転刃を有するカッターミキ
    サーを用いて行い、細分割体状混合物を得る請求項18
    〜20のいずれかの方法。
  22. 【請求項22】 請求項18〜21のいずれかの方法で
    得られた混合物を破砕処理して粉粒体状混合物を得るこ
    とを特徴とする食品廃棄物組成物の製造方法。
  23. 【請求項23】 カルシウム化合物を存在させる請求項
    18〜22のいずれかの方法。
  24. 【請求項24】 抗菌剤及び/又は脱臭剤を存在させる
    請求項18〜23のいずれかの方法。
  25. 【請求項25】 該食品廃棄物が、(i)炭水化物、
    (ii)タンパク質及び/又は(iii)油脂を含有する廃
    棄物からなる請求項18〜24のいずれかの方法。
  26. 【請求項26】 該繊維質材料が、パルプ繊維からなる
    請求項20〜25のいずれかの組成物。
  27. 【請求項27】 該パルプ繊維が、木材パルプ繊維又は
    バガスパルプ繊維からなる請求項26の方法。
  28. 【請求項28】 該パルプ繊維が、綿状パルプ繊維及び
    /又は短繊維状パルプ繊維からなる請求項26又は27
    の方法。
  29. 【請求項29】 請求項1〜17のいずれかの組成物か
    らなる飼料又は飼料用原料。
  30. 【請求項30】 パルプ繊維と乾燥タンパク質系廃棄物
    を含有する混合物からなり、該混合物中のパルプ繊維の
    割合が10%以上である請求項29の飼料又は飼料原
    料。
  31. 【請求項31】 請求項1〜17のいずれかの組成物か
    らなる有機質肥料又は有機質肥料用原料。
  32. 【請求項32】 乾燥食品廃棄物組成物を得るために食
    品廃棄物に混合させる処理剤であって、(i)吸水性材
    料と、(ii)抗菌剤とからなることを特徴とする食品廃
    棄物用処理剤。
  33. 【請求項33】 乾燥食品廃棄物組成物を得るために食
    品廃棄物に混合させる処理剤であって、(i)吸水性材
    料と、(ii)粉体状抗菌剤と増量剤との混合物とからな
    ることを特徴とする食品廃棄物用処理剤。
  34. 【請求項34】 該増量剤が多孔性物質からなる請求項
    33の処理剤。
  35. 【請求項35】 該混合物が、(i)保存剤、(ii)酸
    化防止剤及び(iii)脱臭剤の中から選ばれる少なくと
    も1種を含有する請求項33又は34の処理剤。
  36. 【請求項36】 乾燥食品廃棄物組成物を得るために食
    品廃棄物に混合させる処理剤であって、(i)吸水性繊
    維質材料と、(ii)酸化カルシウム及び/又は酸化マグ
    ネシウムとからなることを特徴とする食品廃棄物用処理
    剤。
  37. 【請求項37】 該酸化カルシウム及び/又は酸化マグ
    ネシウムが、(i)保存剤、(ii)酸化防止剤及び(ii
    i)脱臭剤の中から選ばれる少なくとも1種を含有する
    請求項36の処理剤。
  38. 【請求項38】 該繊維質材料が、パルプ繊維である請
    求項36〜37のいずれかの組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009136166A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Kawamura Burner Seisakusho:Kk 飼料並びにその製造方法
KR100923520B1 (ko) 2009-03-27 2009-10-28 성영기 폐 곡류식품과 배추폐기물을 이용한 가축용 사료의 제조방법 및 상기 방법에 의해 제조된 가축용 사료
WO2011013592A1 (ja) * 2009-07-30 2011-02-03 出光興産株式会社 コート製剤
WO2013136631A1 (ja) * 2012-03-16 2013-09-19 株式会社ネオ・モルガン研究所 ウキクサ類を用いた堆肥の製造方法

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