JP2001299940A - 光線力学的診断・治療用光線装置及びこれを備える内視鏡装置 - Google Patents

光線力学的診断・治療用光線装置及びこれを備える内視鏡装置

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JP2001299940A
JP2001299940A JP2000121409A JP2000121409A JP2001299940A JP 2001299940 A JP2001299940 A JP 2001299940A JP 2000121409 A JP2000121409 A JP 2000121409A JP 2000121409 A JP2000121409 A JP 2000121409A JP 2001299940 A JP2001299940 A JP 2001299940A
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Hiroaki Kondo
宏明 近藤
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TOKYO IKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内視鏡の鉗子チャネルに挿通して使用される
光線装置を、光線力学的診断用光線装置及び/又は光線
力学的治療用光線装置として兼用して使用する。 【解決手段】 可視光線を含む広波長帯域の光線を放射
する光源22と、この光源から放射される光線のうちの
特定の波長帯域の光線を選択的に透過する光学フィルタ
31、32と、この光学フィルタを光源の光路22a中
に挿脱するフィルタ装着手段30と、光源22からの特
定の波長帯域の光線を導光するライトガイド35とを備
え、ライトガイド35を内視鏡10の鉗子チャネル16
に挿通して特定の波長帯域の光線を、予め光感受性物質
を蓄積あるいは塗布させた病変部に照射して光感受性物
質を光励起させ、光線力学的診断及び/又は光線力学的
治療をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光線力学的診断・
治療用光線装置に関し、特に光源部とライトガイドとか
ら構成され、ライトガイドを内視鏡の鉗子チヤネルに挿
通し、光源部から出力された光線をライトガイドを通し
て人体内に照射し、光線力学的診断(PDD:Phot
o Dynamic Diagnosis)あるいは光
線力学的治療(PDT:Photo Dynamic
Therapy)を行う光線力学的診断・治療用光線装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光線力学的治療が、癌等の腫瘍
(その他の患部を含む。以下同様)の新しい治療手法と
して注目されている。光線力学的治療は、腫瘍親和性の
ある光感受性物質を患者(被検者を含む。以下同様)に
投与し、特定の波長帯域のレーザ光線を光感受性物質が
蓄積された腫瘍に照射することにより、光感受性物質を
光励起して活性酸素を発生させ、活性酸素の強い酸化力
により腫瘍を破壊して壊死させる治療手法である。光線
力学的治療は、外科的手術などとは異なり、正常組織に
はほとんど影響を与えずに治療を行えるので、術後の生
活の質(QOL:Quality Of Life)が
高いといわれている。
【0003】また、光線力学的治療と同様な原理で診断
を行う光線力学的診断も行われている。光線力学的診断
は、腫瘍親和性のある光感受性物質を患者に投与し、特
定の波長帯域のレーザ光線を光感受性物質が蓄積された
腫瘍に照射することにより、光感受性物質の光励起によ
って発生する蛍光を観察して腫瘍の有無、存在部位、広
がり等を診断するものである。そして、光線力学的治療
および光線力学的診断は、皮膚癌等の外在性の腫瘍を除
いて、一般的に経内視鏡的に治療および診断が行われて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の光線力学的治療および光線力学的診断には、光感受性
物質を光励起するために特定の波長帯域のレーザ光線を
使用していたので、エキシマレーザ等の大型でかつ高価
なレーザ光発生装置を使用する必要があるという問題点
があった。また、レーザ光発生装置から出力されるレー
ザ光線は特定の波長帯域の光線であり、光線力学的治療
の対象となる腫瘍および光線力学的診断の対象となる腫
瘍に応じて光感受性物質が異なることから、1台のレー
ザ光発生装置では光線力学的治療の対象となる腫瘍およ
び光線力学的診断の対象となる腫瘍が限られて、腫瘍毎
に異なる専用のレーザ光発生装置が必要となり、汎用性
がないという問題点があった。
【0005】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、広波長帯域
の光線を放射する光源および光学フィルタを用いて、小
型でかつ安価な光線力学的診断・治療用光線装置を提供
することにある。また、広波長帯域の光線を放射する光
源および光学フィルタを用いて、複数の光感受性物質、
すなわち複数種類の腫瘍に対して汎用的に使用できるよ
うにした光線力学的診断・治療用光線装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明に係る光線力学的治療用光線装置は、可視光線を
含む広波長帯域の光線を放射する光源と、該光源から放
射される光線のうちの特定の波長帯域の光線を選択的に
透過する光学フィルタと、該光学フィルタを前記光源の
光路中に挿脱するフィルタ装着手段と、前記光源からの
特定の波長帯域の光線を導光するライトガイドとを備え
ることを特徴とし、前記ライトガイドは、柔軟な軸状体
であって、その一端が前記光線装置に固定され、その他
端が自由端で、その端部から光線を出射するものである
ことを特徴とする。
【0007】本発明に係る光線力学的診断・治療用光線
装置の好ましい具体的な態様としては、光学フィルタ
は、光線力学的治療用及び/又は光線力学的診断用の光
感受性物質に対応して特定の波長域の光線を透過するも
のであり、また、光源が放射する光線の強度を調整する
出力調整手段を備えると好ましく、光源が、紫外線ラン
プ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノン
ランプおよび白色LEDのいずれか1つ、又は複数を結
合するものであると好適である。
【0008】さらに、本発明に係る光線力学的診断・治
療用光線装置の好ましい具体的な他の態様としては、フ
ィルタ装着手段は、フィルタ装着手段は、前記光学フィ
ルタを挿入する取付溝を有する支持板を備えていること
を特徴とし、また、前記フィルタ装着手段は、前記光学
フィルタを前記光源の光路中に選択的に挿脱させるフィ
ルタ切換機構を備えていることを特徴とする。前記フィ
ルタ切換機構は、複数の光学フィルタを円周上に配置す
る切換板を備え、前記切換板を回動させて前記複数の光
学フィルタの一つを前記光路中に選択的に挿脱するもの
であると好ましく、また、複数の光学フィルタを水平に
配置する切換板を備え、前記切換板をスライドさせて前
記複数の光学フィルタの一つを前記光路中に選択的に挿
脱するものでもよい。さらに、フィルタ切換機構は、光
学フィルタを装着する揺動可能の切換板を複数備え、前
記切換板を揺動させて前記光学フィルタを前記光路中に
選択的に挿脱するように構成してもよい。
【0009】前記光源装置は、制御装置を備えると共
に、前記フィルタ切換機構は、前記光学フィルタを移動
させる駆動手段を備え、該駆動手段は前記制御装置の出
力信号に基づいて駆動されて前記光学フィルタを移動さ
せ、前記光源の光路中に前記光学フィルタを選択的に挿
脱することを特徴とする。
【0010】本発明に係る内視鏡装置は、前記した光線
力学的診断・治療用光線装置と、挿入部に鉗子チャネル
を有する内視鏡とを備え、前記ライトガイドは、その自
由端が前記鉗子チャネル内に挿通されて前記挿入部の先
端から突出していることを特徴とするものであり、前記
内視鏡は光線接続部を備え、前記光線接続部に照明装置
が接続されていることを特徴とするものである。
【0011】このように構成された本発明の光線力学的
診断・治療用光線装置、及び内視鏡装置は、光学フィル
タを切換えて特定波長域の光線により光線力学的診断を
行うことができると共に、特定波長域の光線により光線
力学的治療を行うことができる。この診断は、予め光感
受性物質が蓄積された病変部に、光力学的診断用光学フ
ィルタを挿入して光線を照射し、光感受性物質の光励起
によって生じる蛍光により視認して行うことができる。
前記の治療は、予め光感受性物質が蓄積された病変部
に、光力学的治療用光学フィルタを挿入して光線を照射
し、光感受性物質の光励起によって生じる活性酸素によ
り病変部の癌細胞を壊死させるものである。
【0012】このため、高価なレーザ光発生装置を必要
とせず、構成が簡単で安価な光線力学的診断・治療用光
線装置を提供することができる。光学フィルタは、光線
力学的治療用及び/又は光線力学的診断用の光感受性物
質に対応して特定の波長域の光線を透過する複数備えら
れ、各種の治療対象腫瘍に対応して治療することができ
る。
【0013】フィルタ装着手段は、支持板の取付溝にマ
ニュアル操作で光学フィルタを挿脱できるので、構成が
簡単となり、挿脱操作が容易に行え、光線力学的診断、
光線力学的治療の切換が容易に行える。フィルタ装着手
段は光学フィルタを光源の光路中に選択的に挿脱するフ
ィルタ切換機構より構成し、フィルタ切換機構は複数の
光学フィルタを円周上に配置する切換板を備えるように
構成したり、複数の光学フィルタを水平に配置する切換
板を備えるように構成すると、光学フィルタを光路中に
選択的に挿脱することが自動的に行え、光線力学的診
断、光線力学的治療の切換も容易に行える。切換板が貫
通孔を備え、貫通孔を光路に対応させると、体内の観察
が光波長帯域の光線により正確に、しかも容易に行え
る。フィルタ切換機構を、制御装置により駆動手段を介
して駆動できると、医師は指示スイッチ等によりフィル
タの切換を自動的に行え、患者に与える負担を最小限に
することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光線力学的診
断・治療用光線装置の一実施形態を図面に基づき詳細に
説明する。図1は、本実施形態に係る光線力学的診断・
治療用光線装置と内視鏡とから構成される内視鏡装置の
構成図、図2(a)は、図1の内視鏡の要部平面図、
(b)はその要部正面図、(c)は内視鏡の挿入部の端
面図、図3は、本実施形態に係る光線力学的診断・治療
用光線装置の要部構成図、図4は、図3のA−A線断面
図である。先ず、本発明に係る光線力学的診断・治療用
光線装置を使用する内視鏡装置について詳細に説明す
る。図1、2において、内視鏡装置は、内視鏡10と、
この内視鏡10の鉗子チャネル16にライトガイド35
が挿通される光線力学的診断・治療用光線装置20と、
内視鏡10の光線接続部14に接続される後述する内視
鏡用照明装置70とから構成される。内視鏡10は、内
視鏡本体11と、この内視鏡本体11から突出し体内等
に挿入される挿入部12と、内視鏡本体11に付属する
接眼部13とから構成され、内視鏡本体11の底部には
照明装置70を接続する光線接続部14が設けてある。
この例の内視鏡10は、挿入部12が湾曲可能な軟性内
視鏡である。
【0015】内視鏡本体11には回動可能のレバー15
が設けられ、このレバー15を矢印aのように回動させ
ることにより、湾曲可能な挿入部12の先端部を図1に
2点鎖線で示すように約90度まで湾曲させることがで
きる。内視鏡本体11の側面には、鉗子を挿入する鉗子
チャネル16の挿入孔16aが設けられている。鉗子チ
ャネル16は内視鏡本体11及び挿入部12を貫通し、
挿入部12の先端には、鉗子チャネル16の開口部16
bが形成されている。
【0016】内視鏡本体11及び挿入部12を、光ファ
イバの束17(以下、ファイババンドルという)が貫通
している。本実施形態では、照明用のファイババンドル
17aと、観察用のファイババンドル17bの2本が貫
通しており、両方のファイババンドル17a、17bの
一端は、挿入部12の先端の照明窓18及び観察窓19
に対応している。照明用のファイババンドル17aの他
端は、光線接続部14に対応して開口しており、観察用
のファイババンドル17bの他端は、接眼部13に対応
して開口している。両ファイババンドル17は、本実施
形態では石英ガラスから構成され、コア部とクラッド部
(図示省略)とから構成されるものであるが、プラスチ
ックファイバ等から構成され表面と中心の屈折率が徐々
に変化するものでもよい。
【0017】接眼部13には図示していない接眼レンズ
が装着され、該接眼レンズは、観察用のファイババンド
ル17bの端面のイメージを目視にて確認できるように
拡大するものである。この接眼レンズは視度調整用に使
用することもできる。接眼部13にはCCD(Char
ge Coupled Device)カメラ等の撮像
装置や、写真撮影用のカメラ等が装着可能であり、撮像
装置を使用して挿入部12の先端の観察窓19が対向す
る部位を撮影したり、写真撮影することもできるように
なっている。
【0018】ここで、前記した内視鏡10の鉗子チャネ
ル16に挿通される本実施形態に係る光線力学的診断・
治療用光線装置(以下、光線装置という)20につい
て、図1、3、4を参照して詳細に説明する。光線装置
20は本体21と、この本体21に接続されるライトガ
イド35とから構成される。本体21は、可視光線を含
む広波長帯域の光線を放射する光源22と、光源22か
ら放射される光線のうちの特定の波長域の光線を透過さ
せる複数の光学フィルタ31、32と、光源22の光路
22a中に光学フィルタ31、32を選択的に挿脱する
フィルタ装着手段30とを備えるものである。
【0019】光源22は、比較的安価な紫外線ランプ、
ハロゲンランプの他に、メタルハライドランプ、キャノ
ンランプ、白色LED(Light Emitting
Diode)等が1つ、又は複数を結合して適宜用い
られ、400〜700nm程度の広波長帯域の光線を放
射することができる。また、出力可変電源手段23は出
力調整用ダイヤル23aにより、例えば電圧を調整する
ことができ、光源22は、例えばボリウム等の出力可変
電源手段23によって放射する光線の強度(発光量)を
容易に調整することができる。
【0020】光源22の周囲には、放射された光線を集
光する凹面鏡24が位置しており、凹面鏡24は連結板
25に固定された支持板26に固定されている。なお、
凹面鏡24と光源22が一体的に形成されたミラー一体
型の光源を使用してもよい。また、凹面鏡24は熱線域
をカットするコールドミラーを用いてもよい。光源22
の後部には、電源を供給するソケット22bが連結され
ている。
【0021】連結板25にはフィルタ装着手段30を構
成する支持板33、34が光線方向に向けて配置固定さ
れ、これらの支持板33、34に光学フィルタ31、3
2がマニュアル操作で挿脱できる。光学フィルタ31、
32は、本体21の上部に設けた開閉蓋21aより挿入
され、光源22の光路22a中に挿脱することができる
ものである。すなわち、支持板33、34には取付溝3
3a、34aが形成され、この溝33a、34aに所定
の光学フィルタ31、32を支持する枠板を本体21の
外部から落とし込むことにより挿入できるものである。
【0022】光学フィルタ31及び光学フィルタ32
は、所望の狭い波長帯域の光線のみを透過させるバンド
パスフィルタ、あるいは所定波長以上又は所定波長以下
の光線を透過させるカットフィルタ等が用いられる。光
学フィルタ31及び光学フィルタ32の各選択及び組合
せにより、例えば、400〜500nm、500〜60
0nm、600〜700nm、700〜800nmとい
うような特定波長帯域の光線のみ、又は所定波長以上や
所定波長以下の光線を選択的に透過させることができ
る。このように、透過させる波長帯域を細分化したの
は、患者に投与される腫瘍親和性の光感受性物質に応じ
て、光励起される光線の波長帯域が異なるからである。
【0023】3番目の支持板34には、中心部にコネク
タ接続孔34bが穿設され、このコネクタ接続孔34b
に光源22から放射された光線が集光されている。前記
した光路22aは、この集光された部分に相当する。そ
して、コネクタ接続孔34bにライトガイド35のファ
イババンドル35aの一端が対向し、ライトガイド35
の一端は本体21に取付ねじより構成される固定手段3
6により支持固定されている。ライトガイド35は途中
に位置する変換器37により細径化され、この細径部3
8は、外径が鉗子チャネル16の内径より小さく設定さ
れている。
【0024】細径部38の中心には細径のファイババン
ドル38aが位置している。細径部38は、内視鏡10
の鉗子チャネル16に挿入され、内視鏡10の挿入部1
2の先端から突出している。このため、光源22から放
射された光線は、光学フィルタ31、32を通してライ
トガイド35のファイババンドル35aに導光され、変
換器37を介して細径化された細径部38のファイババ
ンドル38aの先端から出射される。内視鏡10の挿入
部12が体内に位置する場合は、光線はファイババンド
ル38aの先端から出射して、体内を照明する構成とな
っている。
【0025】診断・治療用のライトガイド35は、導光
用ファイババンドルが軟性の外皮に被覆されて形成され
ており、基端部がコネクタ接続孔34bに嵌入され、固
定手段36により光線装置20の本体21に接続されて
いる。なお、診断・治療用ライトガイド35は、複数種
類を用意し、光線力学的診断の対象となる腫瘍および光
線力学的治療の対象となる腫瘍に応じて、あるいは内視
鏡10の鉗子チヤネル16の大きさに応じて、適切なも
のを光線装置20に接続できるようにすることが望まし
い。光線装置20には図示しない電源コードが接続さ
れ、商用電源のコンセントに接続されて光線装置20に
動作電源を供給する。
【0026】次に、内視鏡10の光線接続部14に接続
される内視鏡用照明装置70について説明する。照明装
置70は、基本的には光線装置20から光学フィルタ3
1、32及びフィルタ装着手段30を削除した構成であ
り、詳細な説明は省略するが、ハロゲンランプ等の光源
(図示せず)を備える。光源から放射された光線は、観
察用および撮影用に使用される可視光線を含む広波長帯
域の光線であり、凹面鏡(図示せず)により照明用ライ
トガイド71のファイババンドル71aの一端面に集光
されて導光され、ファイババンドル71aの他端面に至
る構成である。光線接続部14は、例えば外周に取付ね
じ部が形成され、この取付ねじ部に照明装置70のライ
トガイド71の一端が、コネクタ手段72により取付け
固定され、ファイババンドル71aの他端面は内視鏡1
0の照明用のファイババンドル17aと対向する。
【0027】このため、照明装置70の光線は、照明用
ライトガイド71のファイババンドル71aを通して内
視鏡10の照明用のファイババンドル17aに入り、挿
入部12の照明窓18から出射して体内を照明する。照
明用ライトガイド71は、導光用ファイババンドルが軟
性の外皮に被覆されて形成されており、一端は図示して
いない固定手段36と同様の固定手段により照明装置7
0に接続され、他端はコネクタ手段72により光線接続
部14に接続される。照明装置70も出力調整用ダイヤ
ル73に連動する出力可変電源手段(図示せず)によっ
て、放射する光線の強度(発光量)を容易に調整するこ
とができる。なお、光線装置20の固定手段36及び照
明装置70の固定手段は、前記のように取付ねじによる
ものに限らず、バイヨネット方式の固定手段によるもの
等、適宜の手段を用いることができる。
【0028】前記の如く構成された本実施形態の光線力
学的診断・治療用光線装置20の動作について、内視鏡
装置の全体の操作とともに以下に説明する。なお、ここ
では、肺癌を対象に観察、光線力学的診断および光線力
学的治療を行う場合を例にとって説明する。
【0029】(1)観察 先ず、医師は、光線装置20に接続された診断・治療用
ライトガイド35を内視鏡10の鉗子チヤネル16に挿
通することなしに、光線接続部14に接続された照明装
置70の光源を点灯する。照明装置70の光源から放射
された可視光線を含む広い波長帯域の光線は、凹面鏡に
より集光されて照明用ライトガイド71のファイババン
ドル71aを通して内視鏡10内に入り、内視鏡10内
の照明用ファイババンドル17aを通して挿入部12の
照明窓18から出射される。照明窓18から出射された
光線は、体内壁等に照射されて反射され、挿入部12の
観察窓19から再び挿入部12に入射される。挿入部1
2内に入射された光線は、内視鏡10内の観察用ファイ
ババンドル17bを通して接眼部13に至る。
【0030】したがって、医師は、内視鏡本体11を手
に持ち、接眼部13に眼を当てながら、挿入部12を患
者の口腔から肺の内部に次第に挿入していき、肺の内部
を観察することができる。このとき、医師は、必要に応
じて出力可変電源手段の出力調整用ダイヤル73を操作
することにより、照明装置70から出力される光線の強
度を変化させて、観察する視界の照度を調整することが
できる。また、CCDカメラ等の撮像装置を内視鏡10
の接眼部13に装着して、肺の内部の可視像を撮影する
ことができる。この場合、必要に応じて、照明装置70
において、撮影に最適な波長帯域の光線を透過する光学
フィルタを装着するようにしてもよい。
【0031】(2)光線力学的診断 先ず、医師は、患者に腫瘍親和性の光感受性物質(例え
ば、ポリフィン系光感受性物質、クロリン系光感受性物
質等)を静脈注射する。この後、患者を暗室内で光感受
性物質の種類に応じて所定時間(例えば、24〜48時
間)待機させる。待機により、光感受性物質は、癌細胞
に蓄積されていく一方、正常細胞からは代謝された状態
となり、結果として癌細胞だけに光感受性物質が残留、
蓄積する。
【0032】所定時間の経過後、医師は、観察の場合と
同様に、照明装置70の光源を点灯し、内視鏡本体11
を手に持ち、接眼部13に眼を当てながら、挿入部12
を患者の口腔から肺の内部に次第に挿入していく。挿入
部12の先端が肺の所望の部位に達すると、医師は、内
視鏡本体11の鉗子チヤネル16の挿入孔16aから診
断・治療用ライトガイド35の細径部38を挿入してい
き、挿入部12の先端の鉗子チヤネル16の開口部16
bから、診断・治療用ライトガイド35の細径部38が
突出した状態になったことを接眼部13を通して視認す
る。この突出量は数mmから1cm程度が好ましい。
【0033】次に、医師は、照明装置70の光源を消灯
すると同時に、光線装置20において、光線力学的診断
用の波長帯域の光線(例えば、青から紫外線域までの短
波長のブラックライト)を透過する光線力学的診断用の
光学フィルタ31を支持板33の取付溝33aに挿入し
て取付け、光源22の光路22a中に光学フィルタ31
を挿入して、光源22を点灯する。光源22から放射さ
れた広波長帯域の光線は、凹面鏡24で集光されて、光
線力学的診断用の光学フィルタ31を透過して光線力学
的診断用の波長帯域の光線だけとなり、コネクタ接続孔
34bの近辺に集光される。コネクタ接続孔34bの近
辺に集光された光線は、診断・治療用ライトガイド35
のファイババンドル35aに入射し、変換器37を介し
て細径部38のファイババンドル38aを通して導かれ
て、その先端から肺の内部に出射される。
【0034】診断・治療用ライトガイド35の先端から
出射された光線力学的診断用の波長帯域の光線は、肺内
壁に照射され、光感受性物質が蓄積された癌細胞から光
感受性物質の光励起によって蛍光を発生させる。このた
め、光学フィルタ31の挿入によって暗くなった医師の
視界では、癌細胞だけが蛍光を帯びて視認できる状態に
なり、医師は、癌細胞の有無、存在部位、広がり等を光
線力学的に診断することができる。このとき、医師は、
必要に応じて出力可変電源手段23の出力調整用ダイヤ
ル23aを操作することにより、光源22が放射する光
線の強度を変化させ、癌細胞が発する蛍光の明るさを調
整することができる。また、医師は、観察の場合と同様
に、CCDカメラ等の撮像装置を内視鏡10の接眼部1
3に装着して癌細胞の蛍光像を撮影することもできる。
【0035】(3)光線力学的治療 先ず、医師は、光線力学的診断の場合と同様に、患者に
腫瘍親和性の光感受性物質を静脈注射する。このときに
使用される光感受性物質は、治療対象腫瘍に応じて、光
線力学的診断の場合と同じこともあれば、異なることも
ある。この後、光線力学的診断の場合と同様に、患者を
暗室内で光感受性物質の種類に応じた所定時間(例え
ば、24〜48時間)待機させる。待機により、光感受
性物質は、癌細胞に蓄積されていく一方、正常細胞から
は代謝された状態となり、結果として癌細胞だけに光感
受性物質が残留、蓄積する。
【0036】所定時間の経過後、医師は、観察の場合と
同様に、照明装置70の光源を点灯し、接眼部13に眼
を当て、本体11を手に持ちながら、挿入部12を患者
の口腔から肺の内部に挿入する。挿入部12の先端が肺
の所望の部位に達すると、医師は、内視鏡本体11の鉗
子チヤネル16の挿入孔16aから診断・治療用ライト
ガイド35の細径部38を挿入していき、細径部38の
先端が鉗子チヤネル16の開口部16bから突出した状
態になったことを接眼部13を通して視認する。
【0037】次に、医師は、照明装置70を消灯すると
同時に、光線装置20において、光線力学的治療用の波
長帯域の光線(例えば、400〜500nm)を透過す
る光線力学的治療用の光学フィルタ32を支持板34の
取付溝34aに挿入して取付け、光源22の光路22a
中に光学フィルタ32を挿入して、光源22を点灯す
る。このとき、光力学的診断に用いた光学フィルタ31
は離脱させており、光学フィルタ32を支持板33の取
付溝33aに挿入してもよい。
【0038】光線装置20の光源22から放射された光
線を光学フィルタ32により透過すると、光線力学的治
療用の波長帯域の光線が出力され、この光線が診断・治
療用ライトガイド35を通して肺の内部に出射される。
診断・治療用ライトガイド35の細径部38の先端から
出射された光線力学的治療用の波長帯域の光線は、肺内
壁に照射され、光感受性物質が蓄積された癌細胞から光
感受性物質の光励起によって蛍光を発生させるとともに
活性酸素を発生させる。
【0039】このため、光学フィルタ32の挿入によっ
て暗くなった医師の視界では、癌細胞だけが蛍光を帯び
て視認できる状態になり、医師は、癌細胞の存在部位、
広がり等を視認しながら光線力学的治療用の波長帯域の
光線を所定時間だけ癌細胞に照射する。この照射により
光感受性物質は光励起され、発生した活性酸素によって
癌細胞が破壊されて壊死する。この治療の状態は、挿入
部12の観察窓19から観察用のファイババンドル17
bを通して接眼部13にて視認できる1回の光線力学的
治療に要する時間は、癌細胞の存在部位、広がり等によ
り異なるが、十数分から数十分くらいが適当である。こ
のとき、医師は、観察および光線力学的診断の場合と同
様に、必要に応じて出力可変電源手段23の出力調整用
ダイヤル23aを操作することにより、光源22が放射
する光線の強度を変化させ、癌細胞を破壊する程度を調
整することができる。癌細胞に照射する光線の強度は、
例えば約150mW/cm2程度が適している。そし
て、1回の光線力学的治療の終了後、数日経過してから
光線力学的治療を再度実施して、全ての癌細胞が壊死す
るまで光線力学的治療を繰り返す。
【0040】このように、前記した実施形態に係る光線
力学的診断・治療用光線装置20を使用すれば、予め投
与した光感受性物質に応じた最適な波長帯域の光線を透
過する光線力学的診断用の光学フィルタ31を光路22
a中に挿入して、光線力学的診断用の波長帯域の光線を
病変部に照射して癌細胞の光線力学的診断を行うことが
できる。また、光線力学的治療用の光学フィルタ32を
光路22a中に挿入して、光線力学的治療用の波長帯域
の光線を病変部に照射して癌細胞の光線力学的治療を行
うことができる。
【0041】すなわち、1台の光線力学的診断・治療用
光線装置20において光学フィルタ31、32を交換す
ることにより、光線力学的診断用の光線装置および光線
力学的治療用の光線装置として兼用して使用することが
できる。また、1台の光線力学的診断・治療用光線装置
20において光学フィルタ31、32を交換することに
より、複数種類の癌細胞に対して光線力学的診断および
光線力学的治療を施すことができる。
【0042】なお、照明装置70を使用せず、光線装置
20において光学フィルタ31、32を挿入しないで光
源22からの広い波長の光線をライトガイド35に導光
し、ライトガイド35の細径部38を内視鏡10の鉗子
チャネル16に挿入して先端から体内を照射し、その反
射光を内視鏡10の挿入部12の観察窓19から入光さ
せ、観察用ファイババンドル17bを通して接眼部13
から観察することも可能である。
【0043】前記した実施形態では、光学フィルタ3
1、32はマニュアルにて光源22の光路22a中に挿
脱する例を示したが、次に光学フィルタを自動的に切換
えることができるフィルタ切換機構について詳細に説明
する。
【0044】図5はフィルタ切換機構の第1の実施例の
要部構成図、図6は図5のB−B線断面図である。な
お、前記した実施の形態と実質的に同等の構成について
は、同じ符号を付して説明の重複を避ける。図5、6に
おいて、フィルタ切換機構40は、円形の切換板41の
円周上に複数の光学フィルタを装着したものである。本
例では、切換板41には4つの貫通孔が形成され、3つ
の貫通孔に光学フィルタ42、43、44が固定され、
1つは貫通孔45のままの状態である。他の3つの貫通
孔には、例えば300〜400nmを透過する光学フィ
ルタ42、500〜600nmを透過する光学フィルタ
43、600〜700nmを透過する光学フィルタ44
が固定されている。切換板41は支持板26に固定され
た軸26aに回動可能に支持され、駆動手段であるステ
ッピングモータ46、タイミングベルト47により回動
される構成である。フォトインタラプタ等の位置センサ
により所定の位置に位置決めするようにしてもよい。
【0045】ステッピングモータ46には制御装置48
の駆動回路48aが接続され、該制御装置48には指示
スイッチ等の指示手段49が接続されている。このよう
に、光線装置20は制御装置48を備えると共に、フィ
ルタ切換機構40は駆動手段46を備え、駆動手段46
は指示手段49からの指示により制御装置48の出力信
号に基づいて駆動される構成である。
【0046】そして、図5、6の状態は光源22が貫通
孔45に対向しており、光源22の広波長帯域の光線は
光学フィルタを通さずに、そのままライトガイド35に
導光される。この状態では、光線はライトガイド35の
ファイババンドル35aから細径部38のファイババン
ドル38aに導光されて先端から出射され、その反射光
が挿入部12の観察窓19から観察用のファイババンド
ル17bを通して接眼部13に至り、医師は体内を広い
波長の光線により正確に観察することができる。
【0047】光力学的診断を行うときは、指示手段49
から制御装置48に指示信号が入力されると、駆動回路
48aからステッピングモータ46に駆動パルスが供給
される。そして、ステッピングモータ46の回転は、タ
イミングベルト47により切換板41に伝達され、所定
のパルス数が供給されると貫通孔45から光学フィルタ
42に切換わる。すなわち、切換板41が回動して、診
断用の光感受性物質に対応する例えば300〜400n
mを透過する光学フィルタ42に切換わる。光源22か
ら放射される光線は特定の波長の光線となってライトガ
イド35に導光され、ファイババンドル35aを通して
細径部38のファイババンドル38a先端から体内に出
射される。これにより、光感受性物質が蓄積された癌細
胞は蛍光を発生し、観察窓19、観察用のファイババン
ドル17b、接眼部13を介して、医師は、癌細胞の存
在部位、大きさ等を正確に診断することができる。
【0048】光力学的治療を行うときは、治療用の光感
受性物質に対応する光学フィルタに切換える。このとき
も、前記と同様に、指示手段49から制御装置48に指
示信号が入力されると、駆動回路48aからステッピン
グモータ46に駆動パルスが供給され、ステッピングモ
ータ46が回動して光学フィルタ42から光学フィルタ
43に切換わる。治療用の光感受性物質が例えば500
〜600nmの帯域の波長に対応する場合は、それに対
応する光学フィルタ43に切換える。これにより、特定
波長の光線がライトガイド35のファイババンドル35
a、細径部38のファイババンドル38aを通して先端
から体内に出射され、病変部の癌細胞に蓄積された光感
受性物質を光励起する。これにより、光感受性物質は活
性酸素を発生し、癌細胞を壊死させる。この状態は前記
のように接眼部13から確認できる。もう1つの600
〜700nmを透過する光学フィルタ44は、例えば他
の光感受性物質に対応するものである。
【0049】この例の場合は、医師がフィルタ切換機構
40に指示手段49から切換え指示を与えると、ステッ
ピングモータ46により切換板41は回動され、所定の
光学フィルタ31、32に切換えることができる。この
ため、前記の実施形態のように、マニュアルで光学フィ
ルタを切換える必要がなく、任意の順序で簡単にかつ短
時間に交換することができ、観察、光力学的診断及び光
力学的治療を効率よく行え、患者にかける負担を少なく
することができる。なお、ステッピングモータ46から
タイミングベルト47により切換板41を回動させる伝
達機構の例を示したが、歯車列等の伝達機構を用いても
よいのは勿論である。また、ステッピングモータに限ら
ず、サーボモータ等に変更することも可能である。
【0050】図7を参照し、フィルタ切換機構の他の実
施例を説明する。図7はフィルタ切換機構の他の実施例
の要部構成図である。フィルタ切換機構50は水平方向
にスライドする切換板51を備える。切換板51は光源
22の位置に対して3つの停止位置を有しており、図に
おいて中央の位置は貫通孔52となっており、左側の位
置は例えば光力学的診断用の光学フィルタ53が装着さ
れ、右側の位置には光力学的治療用の光学フィルタ54
が装着されている。切換板はモータ、ラックピニオン機
構や、ソレノイド等の電磁機構等によりスライド移動が
可能である。
【0051】この例の場合も、内視鏡10の挿入部12
を挿入するときは切換板51を貫通孔52に対応させて
広い波長の光線により観察し、光力学的診断をするとき
は光学フィルタ53に切換えて特定波長の光線により光
感受性物質を光励起させて診断し、光力学的治療をする
ときは光学フィルタ54に切換えて特定波長の光線によ
り光感受性物質を光励起させて活性酸素を発生させて治
療する。この例の場合も、前記した図5、6の例と同様
の、光学フィルタを自動的に切換えできるという効果を
奏する。
【0052】図8を参照し、フィルタ切換機構のさらに
他の実施例を説明する。図8はフィルタ切換機構のさら
に他の実施例の要部構成図である。フィルタ切換機構6
0は揺動可能に支持された複数の切換板61、62を選
択的に光源22の光路中に位置させるものである。すな
わち、支持板26に固定された軸63には2枚の切換板
が揺動可能に支持され、第1の切換板61には光力学的
診断用の光学フィルタ64が装着され、第2の切換板6
2には光力学的治療用の光学フィルタ65が装着されて
いる。切換板61、62は図示していないモータや、ソ
レノイド機構により揺動されるように構成される。
【0053】この例の場合も、前記の例と同様に、光学
フィルタ64、65を挿入しない状態で観察し、光学フ
ィルタ64を挿入して光力学的診断し、光学フィルタ6
5を挿入して光力学的治療を行うことができる。この例
の場合は、複数の光学フィルタ64、65を同時に光路
22a中に同時に位置させることができるため、重複し
て特定波長を設定することができる。すなわち、一方の
光学的フィルタ64により短波長側をカットし、もう一
方の光学的フィルタ65により長波長側をカットすると
いうように、複数の光学フィルタ64、65により透過
する波長帯域を設定できる。
【0054】なお、出力可変電源手段23の例として、
ボリウムにより電圧を調整する例を示したが、発振周波
数を調整して光源の発光輝度を変更したり、パルス点灯
をする場合はパルスのデューティーを調整して光源の発
光輝度を変更するように構成してもよい。また、前記し
た例より多い複数の光学フィルタを切換えるように構成
してもよい。さらに、前記した実施の形態では、挿入部
が湾曲可能な軟性内視鏡について説明したが、本発明は
挿入部が湾曲不能な硬性内視鏡についても適用できるも
のであり、診断・治療用のライトガイド35を挿通でき
る鉗子チヤネル16を備えるものであれば、どのような
ものであってもよく、その種類を問わない。ライトガイ
ドは途中から細径部になる形状のものを示したが、基端
部から細径のものでもよい。指示手段49は指示スイッ
チの例を示したが、パーソナルコンピュータやマイコン
等からの指示により、所定の操作のあと自動的に作動す
るようにしてもよい。
【0055】また、指示スイッチ等の指示手段49は、
光線力学的診断・治療用光線装置20に設けるばかりで
なく、例えば内視鏡本体11に取り付け、医師が内視鏡
本体11を手に持ちながら、光学フィルタ31、32を
交換することもできる。このようにすれば、医師は、手
元で指示手段49を操作するだけで、光線力学的診断用
の光学フィルタ31及び光線力学的治療用の光学フィル
タ32を任意の順序で、より簡単にかつより短時間に交
換することができるので、患者への負担をさらに軽減す
ることができる。さらに、指示手段49は指示スイッチ
の例を示したが、パーソナルコンピュータやマイコン等
からの指示により、所定の操作のあと自動的に作動する
ようにしてもよく、リモコンのスイッチを用いてもよ
い。
【0056】さらに、前記した各実施の形態では、光線
力学的診断・治療用光線装置の場合について説明した
が、光線力学的診断用光線装置だけの場合であっても、
また光線力学的治療用光線装置だけの場合であっても、
本願発明が同様に適用できることはいうまでもない。ま
た、肺癌の場合を例にとって本発明の光線力学的診断・
治療用光線装置の作用について説明したが、木発明の光
線力学的診断・治療用光線装置が適用される病変部は、
肺癌に限られるものでないことはいうまでもない。例え
ば、食道癌、胃癌、子宮癌等の多種多様な腫瘍に適用す
ることができる。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発
明の光線力学的診断・治療用光線装置は、広波長帯域の
光線を放射する光源を使用するとともに、光学フィルタ
を光線力学的診断用及び/又は光線力学的治療用に応じ
て選択的に光路中に挿脱可能とし、特定の波長帯域の光
線をライトガイドに導光し、ライトガイドを内視鏡の鉗
子チャネルに挿通させるので、1台の光線装置を光線力
学的診断用光線装置及び/又は光線力学的治療用光線装
置として兼用することができるという効果がある。ま
た、1台の光線装置で複数種類の腫瘍に対応することが
できるという効果がある。
【0058】また、光源として比較的安価な紫外線ラン
プ、ハロゲンランプ等を使用することができるので、光
線力学的診断及び/又は光線力学的治療においても、大
型でかつ高価なレーザ光発生装置が必要でなくなるとい
う効果がある。さらに、光学フィルタ交換手段を設ける
ようにしたので、光線力学的診断及び/又は光線力学的
治療を任意の順序で連続的に行うことが可能となり、患
者に与える負担を大幅に軽減することができるという効
果がある。さらにまた、主力可変電圧手段を設けるよう
にしたので、光源が放射する光線の強度を調整すること
ができ、光線力学的診断及び/又は光線力学的治療をそ
れぞれ最適な光線の強度で実施することができるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光線力学的診断・治療用光線装置
と内視鏡とから構成される内視鏡用装置の構成図。
【図2】(a)は図1の内視鏡の要部平面図、(b)は
その要部正面図、(c)は内視鏡の挿入部の端面図。
【図3】図1に示す光線力学的診断・治療用光線装置の
第1の実施形態の要部構成図。
【図4】図3のA−A線に沿う本体部分を省略した要部
断面図。
【図5】本発明に係る光線力学的診断・治療用光線装置
の第2の実施形態の要部構成図。
【図6】図5のB−B線断面図。
【図7】本発明に係る光線力学的診断・治療用光線装置
の第3の実施形態の要部構成図。
【図8】本発明に係る光線力学的診断・治療用光線装置
の第4の実施形態の要部構成図。
【符号の説明】
10 内視鏡 12 挿入部 14 光線接続部 16 鉗子チャネル 17 ファイババンドル 18 照明窓 19 観察窓 20 光線力学的診断・治療用光線装置 21 本体 22 光源 22a 光路 23 出力可変電源手段 30 フィルタ装着手段 31、32 光学フィルタ 33、34 支持板 33a、34a 取付溝 35 ライトガイド 35a、38a ファイババンドル 38 ライトガイドの細径部 40、50、60 フィルタ切換機構 41、51、61、62 切換板 42、43、44、53、54、64、65 光学フィ
ルタ 45、52 貫通孔 46 モータ(駆動手段) 48 制御装置 49 指示手段 70 照明装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 23/26 G02B 23/26 Z B Fターム(参考) 2H040 BA00 BA09 CA04 CA06 CA09 CA11 DA51 DA56 4C061 CC04 CC07 DD03 FF43 FF46 GG01 GG15 HH56 QQ02 QQ04 QQ07 QQ09 RR02 RR04 RR14 RR17 4C082 PA02 PA03 PC10 PE02 PE03 PG05 PJ01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可視光線を含む広波長帯域の光線を放射
    する光源と、該光源から放射される光線のうちの特定の
    波長帯域の光線を選択的に透過する光学フィルタと、該
    光学フィルタを前記光源の光路中に挿脱するフィルタ装
    着手段と、前記特定の波長帯域の光線を導光するライト
    ガイドとを備える光線力学的診断・治療用光線装置。
  2. 【請求項2】 前記ライトガイドは、柔軟な軸状体であ
    って、その一端が前記光線装置に固定され、その他端が
    自由端で、その端部から光線を出射するものであること
    を特徴とする請求項1に記載の光線力学的診断・治療用
    光線装置。
  3. 【請求項3】 前記光学フィルタは、光線力学的治療用
    及び/又は光線力学的診断用の光感受性物質に対応して
    特定の波長域の光線を透過することを特徴とする請求項
    1又は2記載の光線力学的診断・治療用光線装置。
  4. 【請求項4】 前記光源が放射する光線の強度を調整す
    る出力調整手段を備えることを特徴とする請求項1乃至
    3記載のいずれか1項に記載の光線力学的診断・治療用
    光線装置。
  5. 【請求項5】 前記光源が、紫外線ランプ、ハロゲンラ
    ンプ、メタルハライドランプ、キセノンランプおよび白
    色LEDのいずれか1つ、又は複数を結合してなること
    を特徴とする請求項1乃至4記載のいずれか1項に記載
    の光線力学的診断・治療用光線装置。
  6. 【請求項6】 前記フィルタ装着手段は、前記光学フィ
    ルタを挿入する取付溝を有する支持板を備えていること
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光
    線力学的診断・治療用光線装置。
  7. 【請求項7】 前記フィルタ装着手段は、前記光学フィ
    ルタを前記光源の光路中に選択的に挿脱させるフィルタ
    切換機構を備えていることを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれか1項に記載の光線力学的診断・治療用光線装
    置。
  8. 【請求項8】 前記フィルタ切換機構は、複数の光学フ
    ィルタを円周上に配置する切換板を備え、前記切換板を
    回動させて前記複数の光学フィルタの一つを前記光路中
    に選択的に挿脱することを特徴とする請求項7に記載の
    光線力学的診断・治療用光線装置。
  9. 【請求項9】 前記フィルタ切換機構は、複数の光学フ
    ィルタを水平に配置する切換板を備え、前記切換板をス
    ライドさせて前記複数の光学フィルタの一つを前記光路
    中に選択的に挿脱することを特徴とする請求項7に記載
    の光線力学的診断・治療用光線装置。
  10. 【請求項10】 前記フィルタ切換機構は、光学フィル
    タを装着する揺動可能の切換板を複数備え、前記切換板
    を揺動させて前記光学フィルタを前記光路中に選択的に
    挿脱することを特徴とする請求項7に記載の光線力学的
    診断・治療用光線装置。
  11. 【請求項11】 前記光源装置は、制御装置を備えると
    共に、前記フィルタ切換機構は、前記光学フィルタを移
    動させる駆動手段を備え、該駆動手段は前記制御装置の
    出力信号に基づいて駆動されて前記光学フィルタを移動
    させ、前記光源の光路中に前記光学フィルタを選択的に
    挿脱することを特徴とする請求項7又は8に記載の光線
    力学的診断・治療用光線装置。
  12. 【請求項12】 前記請求項1乃至11のいずれか1項
    に記載の光線力学的診断・治療用光線装置と、挿入部に
    鉗子チャネルを有する内視鏡とを備え、前記ライトガイ
    ドは、その自由端が前記鉗子チャネル内に挿通されて前
    記挿入部の先端から突出していることを特徴とする内視
    鏡装置。
  13. 【請求項13】 前記内視鏡は、光線接続部を備え、前
    記光線接続部に照明装置が接続されていることを特徴と
    する請求項12に記載の光線力学的診断・治療用光線装
    置を備える内視鏡装置。
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