JP2001299231A - 卵黄の色の濃い鶏卵 - Google Patents

卵黄の色の濃い鶏卵

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JP2001299231A
JP2001299231A JP2000129252A JP2000129252A JP2001299231A JP 2001299231 A JP2001299231 A JP 2001299231A JP 2000129252 A JP2000129252 A JP 2000129252A JP 2000129252 A JP2000129252 A JP 2000129252A JP 2001299231 A JP2001299231 A JP 2001299231A
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JP
Japan
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yolk
egg
feed
eggs
hen
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JP2000129252A
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English (en)
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Masahiro Nojima
正博 野島
Sannashi Sugiura
三奈子 杉浦
Hiroyasu Tanaka
弘康 田中
Akiko Terai
明喜子 寺井
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MARINE CHEMICAL KENKYUSHO KK
Original Assignee
MARINE CHEMICAL KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】採卵鶏の肥育に有用な飼料により、卵黄の色が
濃く、視覚的に食欲を増進することができると共に、加
熱処理を施しても卵黄の色が薄くなり難い鶏卵を提供す
る。 【解決手段】カロテノイドを含有する飼料、特にカロテ
ノイド源としてホタテガイの生殖腺を含有する飼料を採
卵鶏に与えることにより卵黄の色の濃い鶏卵を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、卵黄の色の濃い鶏
卵に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鶏卵は、優れたアミノ酸組成を持つ動物
性タンパク質食品であり、カルシウム、鉄、ビタミン等
を豊富に含んでいるため、生卵としてはもちろん、ゆで
卵、茶碗蒸、卵焼き、オムレツ等に調理され、あるいは
ケーキ等の製菓材料に好んで用いられている。鶏卵を前
記各食品に用いる場合、独特の風味、特に卵黄の色の美
しさが嗜好的価値を高め、食欲を増進する要因となって
いる。
【0003】また、鶏卵をケーキ等の製菓材料に使用す
るときに、卵黄により黄色に着色して装飾に用いること
が試みられている。しかし、従来の鶏卵は加熱処理を施
すと卵黄の黄色が薄くなってしまうので、ケーキ等の製
菓材料の着色に用いることが難しい。
【0004】そこで、従来、鶏卵の卵黄の色を濃くする
技術が検討されている。前記従来の技術は、採卵鶏の飼
料に各種赤色素を添加することにより卵黄に赤みを帯び
させるものであり、前記赤色素として例えばアスタキサ
ンチンを含む植物性のヘマトコッカス藻類、動物性のオ
キアミ等が用いられている。
【0005】しかしながら、前記ヘマトコッカス藻類を
添加した飼料を給与した鶏から得られる鶏卵は卵黄の色
が暗赤色を帯び、視覚的に食欲を感じ難くなるとの不都
合がある。また、前記オキアミを添加した飼料を給与し
た鶏から得られる鶏卵は卵黄の色が赤みを帯びるもの
の、前記オキアミは飼料としての栄養素に乏しいとの不
都合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる不都
合を解消して、採卵鶏の飼育に有用な飼料により、卵黄
の色が濃く、視覚的に食欲を増進することができると共
に、加熱処理を施しても卵黄の色が薄くなり難い鶏卵を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、カロテノイドを含有する飼料、特にカ
ロテノイド源としてホタテガイの生殖巣を含有する飼料
を採卵鶏に与えることにより得られることを特徴とする
卵黄の色の濃い鶏卵にある。
【0008】ホタテガイの生殖巣、例えば卵巣はカロテ
ノイドの他、タンパク質、脂肪等を含んでいるので、採
卵鶏が良く食べ、採卵鶏の飼育に有用である。本発明に
よれば、カロテノイドを含有する飼料、特にカロテノイ
ド源として前記ホタテガイの生殖巣を含有する飼料を採
卵鶏に与えることにより、親鳥を介して生理的に濃縮さ
れたカロテノイドが鶏卵の卵黄に蓄積され、これにより
卵黄の色の濃い鶏卵を得ることができる。
【0009】本発明により得られた鶏卵は、加熱処理し
ても卵黄の色の変化が少なく、ゆで卵、ケーキ材料等に
好適に用いることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、添付の図面を参照しながら
本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図
1は鶏の飼育期間と卵黄に蓄積されたカロテノイドとの
関係を示すグラフ、図2は鶏の飼育期間と卵黄色の変化
との関係を示すヒストグラム、図3は鶏卵のハウユニッ
トの経時変化を示すヒストグラムである。
【0011】本実施形態は、カロテノイド源としてホタ
テガイの生殖巣(卵巣)を含有する飼料を採卵鶏に給与
し、卵黄の色の濃い鶏卵を得た。
【0012】本実施形態では、噴火湾(内浦湾)産2年
貝のホタテガイの卵巣を105℃で6時間乾燥してホタ
テガイ卵巣乾燥物(以下、卵巣乾燥物と略記する)を得
た。表1に、前記卵巣乾燥物の成分を示す。
【0013】
【表1】 次に、前記卵巣乾燥物を、成鶏飼育用配合飼料(以下、
基礎飼料と略記する)に25%添加し、試験飼料とし
た。前記基礎飼料の原材料は、とうもろこし、マイロ等
の穀類と、ふすま、スクリーニングペレット等の糟糠類
と、大豆油粕、菜種油粕等の植物性油粕類と、魚粉(肉
骨粉)、フィッシュソリュブル吸着飼料等の動物質性飼
料と、炭酸カルシウム、食塩、ペタイン、動物性油脂、
糖蜜、リン酸カルシウム等のその他の成分とからなる。
【0014】表2に基礎飼料及び試験飼料の原材料の配
合割合を、表3に基礎飼料及び試験飼料の飼料成分をそ
れぞれ示す。
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】 次に、52週年齢白色レグホーン系スーパーニック各2
0羽を採卵鶏として、それぞれ個別のケージ飼いとした
ものを試験区及び対照区とし、試験区には0週目から6
週目にかけて前記試験飼料を、対照区には0週目から6
週目まで前記基礎飼料を与えて飼育、採卵した。前記試
験飼料及び基礎飼料の給与量は、それぞれ1羽当たり1
10g/日とした。
【0017】図1に、0週目から6週目にかけての前記
試験区及び対照区における鶏の飼育期間と卵黄に蓄積さ
れたカロテノイドとの関係を示す。図1から、対照区に
比較して試験区の方がカロテノイドの蓄積量が多く、し
かも経時的に増加する傾向を示していることが明らかで
ある。
【0018】次に、2週目から6週目にかけて採卵され
た鶏卵について、生卵と、ゆで卵との卵黄の色を、ロッ
シュのカラーファンを使用して比較した。ゆで卵は、熱
湯中で12分間加熱し、水に5分間つけおいた後、試験
に供した。次に、図2(a)に前記試験区及び対照区の
生卵の卵黄の色の比較結果を、図2(b)にゆで卵の卵
黄の色の比較結果を示す。
【0019】図2(a)から明らかなように、試験区の
鶏卵(本実施形態の鶏卵)は、対照区の鶏卵に比較し
て、卵黄の色が濃く、ロッシュのカラーファンの数値か
ら濃橙色を呈している。また、図2(b)から明らかな
なように、試験区の鶏卵は、加熱処理を施してゆで卵と
しても、対照区の鶏卵に比較して、卵黄の色が濃い状態
を維持している。
【0020】次に、表4に2週目から6週目にかけて採
卵された鶏卵について、前記試験区及び対照区の生卵と
ゆで卵との卵黄の色の比較結果を示す。
【0021】
【表4】 表4から、試験区の鶏卵は、加熱処理を施してゆで卵と
しても、対照区の鶏卵に比較して、卵黄の色が薄くなり
にくいことが明らかである。
【0022】次に、前記試験区及び対照区の鶏卵を30
℃で保存したときのハウユニット(HU)の経時変化を
調べ、鮮度保持力を比較した。ハウユニットは、次式
(1)により算出した。結果を図3に示す。
【0023】 HU=100log(H−1.7W0.37+7.6) ・・・(1) (式中、Hは卵質計を用いて測定した卵白の高さ(m
m)、Wは卵重(g)を示す) 図3から、試験区の鶏卵のハウユニットは、保存1週間
目では対照区の鶏卵にわずかに劣るものの、2週間目、
3週間目では逆転しており、試験区の鶏卵の方が鮮度保
持力に優れていることが明らかである。試験区の鶏卵の
前記優れた鮮度保持力は、前記卵巣乾燥物に含まれるカ
ロテノイド成分によるものと考えられる。
【0024】以上の説明から明らかなように、本実施形
態の鶏卵は、卵黄の色の濃く、加熱処理しても前記卵黄
の色が薄くなり難いばかりか、鮮度保持力に優れている
ことが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】鶏の飼育期間と卵黄に蓄積されたカロテノイド
との関係を示すグラフ。
【図2】鶏の飼育期間と卵黄色の変化との関係を示すヒ
ストグラム。
【図3】鶏卵のハウユニットの経時変化を示すヒストグ
ラム。
【符号の説明】
符号なし。
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月23日(2001.2.2
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】次に、表4に2週目から6週目にかけて採
卵された鶏卵について、前記試験区及び対照区の生卵と
ゆで卵との卵黄の色を、ロッシュのカラーファンを使用
して比較した結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 弘康 北海道函館市桔梗町379番地28 株式会社 マリンケミカル研究所内 (72)発明者 寺井 明喜子 北海道江別市大麻高町16−17 B−409 Fターム(参考) 2B005 DA02 2B150 AA05 AB08 DA01 DD01 4B042 AC02 AD40 AK02 AP30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カロテノイドを含有する飼料を採卵鶏に与
    えることにより得られることを特徴とする卵黄の色の濃
    い鶏卵。
  2. 【請求項2】カロテノイド源としてホタテガイの生殖巣
    を含有する飼料を採卵鶏に与えることにより得られるこ
    とを特徴とする卵黄の色の濃い鶏卵。
JP2000129252A 2000-04-28 2000-04-28 卵黄の色の濃い鶏卵 Pending JP2001299231A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003286251A (ja) * 2002-03-29 2003-10-10 Marine Chemical Kenkyusho:Kk アスタキサンチン遊離体の精製方法
JP2016505593A (ja) * 2012-12-19 2016-02-25 ノーバス・インターナショナル・インコーポレイテッドNovus International,Inc. キサントフィル組成物および使用方法
JP2016521986A (ja) * 2013-06-18 2016-07-28 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. カンタキサンチンの新しい使用法

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JP2003286251A (ja) * 2002-03-29 2003-10-10 Marine Chemical Kenkyusho:Kk アスタキサンチン遊離体の精製方法
JP2016505593A (ja) * 2012-12-19 2016-02-25 ノーバス・インターナショナル・インコーポレイテッドNovus International,Inc. キサントフィル組成物および使用方法
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