JP2013188207A - 魚類用飼料及び魚類の飼育方法 - Google Patents

魚類用飼料及び魚類の飼育方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013188207A
JP2013188207A JP2013025349A JP2013025349A JP2013188207A JP 2013188207 A JP2013188207 A JP 2013188207A JP 2013025349 A JP2013025349 A JP 2013025349A JP 2013025349 A JP2013025349 A JP 2013025349A JP 2013188207 A JP2013188207 A JP 2013188207A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fish
feed
target
vitamin
inhibitory composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013025349A
Other languages
English (en)
Inventor
隆行 ▲高▼橋
Takayuki Takahashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BUSSAN BIOTECH KK
Original Assignee
BUSSAN BIOTECH KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BUSSAN BIOTECH KK filed Critical BUSSAN BIOTECH KK
Priority to JP2013025349A priority Critical patent/JP2013188207A/ja
Publication of JP2013188207A publication Critical patent/JP2013188207A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Fodder In General (AREA)
  • Feed For Specific Animals (AREA)
  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Abstract

【課題】生殖器官の成熟ないし産卵や放精などの生殖活動に起因する魚の成長の停滞、肉質の劣化、及び/又は体色変化を抑制することを可能にできる魚類用飼料、魚類の飼育方法、及び食用魚の製造方法、並びに上記成長の停滞又は減退、肉質の劣化、及び/又は体色変化が抑制された魚を提供する。
【解決手段】魚類用飼料原料を配合してなる魚類用飼料であって、該魚類用飼料1Kg当たりのビタミンE含有量が90mg以下であり、かつ該魚類用飼料は、コエンザイムQ10、セサミノール、αリポ酸、及びアスタキサンチンからなる群から選択される少なくとも一つの抗酸化物質を含有する、上記魚類用飼料。
【選択図】なし

Description

本発明は、魚類用飼料、これを用いた魚類の飼育方法及び食用魚の製造方法、並びに該方法により製造された魚に関する。より詳細には、本発明は、魚類の生殖期間に見られる産卵、放精、生育の停滞又は減退、肉質低下、及び/又は体色変化を防止することが出来る魚類用飼料、これを用いた魚類の飼育方法及び食用魚の製造方法、並びに該方法により製造された魚に関する。
日本では、現在100種類近くの魚類や甲殻類が、種苗生産並びに養殖対象魚種として研究が進められているが、飼育技術の進歩や仔稚魚用餌飼料の開発によりその種類は年々増加傾向にある。健全な魚類種苗の安定した供給を確保するために必要な最も基本的なことは、優れた親魚から大量の良質卵を確保することにある。しかし、現在大部分の種苗は主に天然に依存しており、養殖種苗の安定供給という面では当該分野における技術開発は未だ十分なものとは言えない。
また、動物の成長は、一般に個体の性や成熟に大きく影響される。特に魚類では、生殖腺の体に占める比率が大きく、生殖腺の成熟や産卵又は放精に多くのエネルギーを費やすことから、他の脊椎動物と比較してその影響は大きい。ブリ、カンパチ、ヒラマサなどのブリ類やマダイ、サバなどの養殖対象魚類においても生殖腺の成熟や産卵又は放精が養殖の効率に大きく影響を与えており問題となっている。ブリ類では、産卵期間中から産卵後の期間において肉質の低下を伴う著しい体重の減少が起こり、養殖を行う上で大きな問題となっている。また、マダイでは、ブリ類と同様に肉質の低下を伴う体重の減少が起こると共に雄に観察される婚姻色(体色黒化)や雌に観察される婚姻色(体色褪せ)などが起こり、商品価値の低下が問題となっている。
従来、光や水温などの外部環境要因を人為的に調整することにより、魚類の産卵の停止や抑制、調整が可能であることが研究されている(非特許文献1)。また、生殖腺刺激ホルモンなどのペプチドホルモンの投与やエストラジオールなどのステロイドホルモンの投与により人為的に魚類の性の統御や産卵促進の研究が進められてきた(非特許文献2)。
魚類の種苗生産技術は、サケ・マスやコイ、金魚などの淡水魚において上記技術を利用し、採卵や種苗生産の時期を任意に設定可能な周年型種苗生産が実施されている。一方海産魚類のマダイにおいても光と水温を調整することにより、採卵および種苗生産時期を年数回実施することが可能とされている。
10月から翌年5月までの期間、夕方から翌朝までランプで照明しながらハマチ、ブリ、カンパチ、ヒラマサの内の少なくとも1種を水面下に飼育することを特徴とする魚の養殖方法が報告されている(特許文献1)。しかしながら、ブリやカンパチ、ヒラマサなどのブリ類やマダイなどの海面養殖では光や水温など外部環境要因を人為的に調整することは困難であり、海面養殖の環境下に大規模な照明設備を整備することは実際には困難であり、特許文献1の記載のような養殖方法は、コスト面や実践的な側面から困難を伴い、未だ実現に至っていない。また、養殖ブリの産卵リスクとその制御のための給餌管理として制限給餌による成熟抑制と成長遅滞の解消が研究されている(非特許文献3)。しかしながら、制限給餌の方法は未だ確立されておらず、さらにブリ2歳魚における検討は実施されていない。
また、魚類の染色体操作を利用した育種技術や種苗生産技術としては、受精卵の第二極体放出阻止による倍数体魚および雌性発生魚を作出する技術と、雌性発生二倍体魚に雄性ホルモンを投与して性転換魚を作出する技術、並びにこの両技術を用いた全雌魚作成技術が知られている。淡水魚の倍数体魚については、雌雄混合三倍体魚、全雌三倍体魚および全雌四倍体魚の作出が試みられている。雄型の三倍体魚は成熟し、成熟に伴う肉質劣化、斃死等による商品価値の低下が観察されているが、一方で、雌型三倍体魚は成熟しないために大型魚を生産することが可能であり、この技術はニジマス、ヤマメ、アユなどですでに実用化されている(非特許文献4〜6)。しかしながら、現在海面養殖対象魚種の多くは天然採捕された種苗が用いられていることから、このような染色体操作を利用した技術は海面養殖では実現されておらず、さらに人工種苗生産が実施されているマダイであっても経済動物である養殖魚を対象とした場合、染色体操作を利用した技術は技術的およびコスト的に実現することは困難である。
ところで、ビタミンEはネズミの抗不妊因子であることが知られており、ネズミの不妊症の原因が酸化ストレスによる胎児の妊娠中死亡にあることが見出されたことにより、ビタミンEが生体内で抗酸化物質として働くことが明らかとなっている(非特許文献7)。また、ビタミンEは、高等動物と同様に魚類の産卵生理や、卵質において重要な役割を演じていることが、アユ、コイ、ニジマスおよびマダイでも報告されている(非特許文献8〜11)。ビタミンEは、代謝の恒常性を維持するために抗酸化物質として作用し、不飽和脂肪酸が酸化されて過酸化物になるのを防ぎ、生体内において有害な活性酸素を除去する働きを有する。魚類のビタミンE要求量ないし推奨添加量は、サケ科魚類で50mg/kgであり、ブリでは120mg/kgおよび200mg/kgと報告されている(非特許文献12)。また、ビタミンAの要求量は、サケ科魚類で2,000〜2,500IU/kg、ブリでは16,500IU/kgと報告されている(非特許文献12)。
ビタミンEを含む抗酸化物質の抗酸化作用を利用した魚類用飼料としては、対象魚の要求量以上のビタミンE及びビタミンCを含有することを特徴とする養殖用飼料が報告されている(特許文献2)。また、所定量の油脂を含有するブリ類用飼料であって、該飼料中油脂の脂肪酸組成のうちn-3高度不飽和脂肪酸の占める割合が所定の割合に調整され、かつ所定量のビタミンC及びビタミンEを含有するブリ類用飼料も知られている(特許文献3)。これらの魚類用飼料は、特に血合筋を有する養殖魚に適用される飼料であって、加工調理後の血合筋の変色を防止するためにビタミンEなどの抗酸化物質が高濃度で添加された飼料である。
特開2003−333953号公報 特開2002−233316号公報 特開2005−278593号公報
隆島史夫・羽生功編(1989)水族繁殖学,(株)緑書房,p103〜124. 日本水産学会編(1982)魚介類の成熟・産卵の制御(水産学シリーズ41),恒星社厚生閣,p38〜63. 三浦猛ら(2011)月刊アクアネット,1,p52〜59. 岡田鳳二 (1985) 北海道水産ふ化場報告,40, p1〜49. 桂和彦 (1993) 水産育種, 19, p11〜19. 高橋昭夫 (1998) 神水研研報第3号, p69〜77. Moreau and Duraisse,(1922) Comptes Rendus des Seances et Memoires de la Societe de Biologie, 86, 321. 竹内昌昭・石井清之介・小木曽卓郎(1981)東海水研報 No.104, p111-122. T. Watanabe and F. Takashima(1977) Bull. Japan. Soc. Sci. Fish., 43, p819-830. 衣笠豊輔・杉井麒三郎・飯田遥・高橋勉(1972)東海水研報 No.71, p133-160. 渡辺武ら(1983) 昭和58年度日本水産学会秋季大会講演要旨集, p91. 渡辺武(2009)魚類の栄養と飼料, 恒星社厚生閣,p147.
本発明は、魚類の生殖期間において見られる産卵、放精、生殖器官の成熟ないし産卵や放精などの生殖活動に起因する魚の成長の停滞又は減退、肉質の劣化、及び/又は体色変化を抑制することを可能にできる魚類用飼料、魚類の飼育方法、及び食用魚の製造方法、並びに上記産卵、放精、成長の停滞又は減退、肉質の劣化、及び/又は体色変化が抑制された魚を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、対象魚において産卵又は放精が通常観察される時期の少なくとも90日(3か月)前から、対象魚にビタミンEの含有量が低い魚類用飼料を持続的に給餌した場合に、対象魚において生殖器官の成熟が抑制され、通常生殖期間にみられる産卵又は放精が起こらず、生殖期間においても対象魚は持続的に成長し、産卵、放精、成長の停滞又は減退、肉質の劣化、及び/又は体色変化を抑制できることを見出した。本発明は、係る知見に基づいて完成されたものである。
即ち、本発明は、以下に示すとおりである。
〔1〕
魚類用飼料原料を配合してなる魚類用飼料であって、該魚類用飼料1Kg当たりのビタミンE含有量が90mg以下であり、かつ該魚類用飼料は、コエンザイムQ10、セサミノール、αリポ酸、及びアスタキサンチンからなる群から選択される少なくとも一つの抗酸化物質を含有する、上記魚類用飼料。
〔2〕
上記魚類用飼料の対象魚が、アジ科、タイ科、ヒラメ科、フグ科又はサバ科に属する魚である、〔1〕に記載の魚類用飼料。
〔3〕
上記魚類用飼料の対象魚が、ブリ、カンパチ、ヒラマサ、マダイ、ヒラメ、トラフグ、サバ、及びマグロからなる群から選択される魚である、〔1〕又は〔2〕に記載の魚類用飼料。
〔4〕
上記抗酸化物質が、コエンザイムQ10及び/又はアスタキサンチンである、〔1〕から〔3〕の何れかに記載の魚類用飼料。
〔5〕
上記抗酸化物質の含有量が、上記魚類用飼料全量に対して0.001重量%〜20重量%である、〔1〕から〔4〕の何れかに記載の魚類用飼料。
〔6〕
上記魚類用飼料1Kg当たりのビタミンA含有量が33000IU以下である、〔1〕から〔5〕の何れかに記載の魚類用飼料。
〔7〕
上記魚類用飼料は、対象魚において産卵又は放精が観察される時期の少なくとも90日前から、該対象魚に少なくとも90日間給餌させる魚類用飼料である、〔1〕から〔6〕の何れかに記載の魚類用飼料。
〔8〕
対象魚の生殖期間において見られる産卵、放精、生育の停滞又は減退、肉質低下、及び/又は体色変化の抑制組成物であって、
該抑制組成物は魚類用飼料原料からなり、該抑制組成物1Kg当たりのビタミンE含有量が90mg以下であり、かつ該抑制組成物は、コエンザイムQ10、セサミノール、αリポ酸、及びアスタキサンチンからなる群から選択される少なくとも一つの抗酸化物質を含有する、上記抑制組成物。
〔9〕
上記対象魚が、アジ科、タイ科、ヒラメ科、フグ科又はサバ科に属する魚である、〔8〕に記載の抑制組成物。
〔10〕
上記対象魚が、ブリ、カンパチ、ヒラマサ、マダイ、ヒラメ、トラフグ、サバ、及びマグロからなる群から選択される魚である、〔8〕又は〔9〕に記載の抑制組成物。
〔11〕
上記抗酸化物質が、コエンザイムQ10及び/又はアスタキサンチンである、〔8〕から〔10〕の何れかに記載の抑制組成物。
〔12〕
上記抗酸化物質の含有量が、上記抑制組成物全量に対して0.001重量%〜20重量%である、〔8〕から〔11〕の何れかに記載の抑制組成物。
〔13〕
上記抑制組成物1Kg当たりのビタミンA含有量が33000IU以下である、〔8〕から〔12〕の何れかに記載の抑制組成物。
〔14〕
上記抑制組成物は、対象魚において産卵又は放精が観察される時期の少なくとも90日前から、該対象魚に少なくとも90日間給餌させる組成物である、〔8〕から〔13〕の何れかに記載の抑制組成物。
〔15〕
対象魚において産卵又は放精が観察される時期の少なくとも90日前から、該対象魚に〔1〕から〔7〕の何れかに記載の魚類用飼料又は〔8〕から〔14〕の何れかに記載の抑制組成物を少なくとも90日間給餌させることを含む、魚類の飼育方法。
〔16〕
上記対象魚が、アジ科、タイ科、ヒラメ科、フグ科又はサバ科に属する魚である、〔15〕に記載の方法。
〔17〕
上記対象魚が、ブリ、カンパチ、ヒラマサ、マダイ、ヒラメ、トラフグ、サバ、及びマグロからなる群から選択される魚である、〔15〕又は〔16〕に記載の方法。
〔18〕
対象魚において産卵又は放精が観察される時期の少なくとも90日前から、該対象魚に〔1〕から〔7〕の何れかに記載の魚類用飼料又は〔8〕から〔14〕の何れかに記載の抑制組成物を少なくとも90日間給餌させることを含む、対象魚の生殖期間において見られる産卵、放精、生育の停滞又は減退、肉質低下及び/又は体色変化を抑制する方法。
〔19〕
上記対象魚が、アジ科、タイ科、ヒラメ科、フグ科又はサバ科に属する魚である、〔18〕に記載の方法。
〔20〕
上記対象魚が、ブリ、カンパチ、ヒラマサ、マダイ、ヒラメ、トラフグ、サバ、及びマグロからなる群から選択される魚である、〔18〕又は〔19〕に記載の方法。
〔21〕
〔15〕から〔20〕の何れかに記載の方法を実施すること含む、食用魚の製造方法。
〔22〕
〔15〕から〔21〕の何れかに記載の方法により製造された魚であって、
上記魚の肝臓中のビタミンE含有量が、肝臓組織100g当たり15mg以下である、上記魚。
本発明によれば、魚類の生殖期間において見られる産卵、放精、生殖器官の成熟ないし産卵や放精などの生殖活動に起因する魚の成長の停滞又は減退、肉質の劣化、及び/又は体色変化を効率的に抑制することできる。さらに、本発明の方法は、高度な設備を必要とすることなく、従来の養魚場などの飼育環境下において、対象魚の生殖期間においても成長の停滞を招くことなく、産卵、放精、成長の停滞又は減退、肉質の劣化及び/又は体色変化が抑制された魚を安定に供給することが可能である。さらに、本発明の方法により製造された魚は、生殖期間において見られる産卵、放精、成長の停滞又は減退、肉質の劣化及び/又は体色変化が抑えられており、極めて高い商品価値を有する。さらに加えて、本発明の魚類用飼料ないし抑制組成物には所定の抗酸化物質が配合されていることからビタミンEの欠乏による対象魚における代謝異常も防止することができ、対象魚の高い商品価値を維持することができる。
1.魚類用飼料及び抑制組成物
本発明は、魚類用飼料原料を配合してなる魚類用飼料であって、該魚類用飼料1Kg当たりのビタミンE含有量が90mg以下であり、かつ該魚類用飼料は、コエンザイムQ10、セサミノール、αリポ酸、及びアスタキサンチンからなる群から選択される少なくとも一つの抗酸化物質を含有する、上記魚類用飼料に関する。
さらに、本発明は、対象魚の生殖期間において見られる産卵、放精、生育の停滞又は減退、肉質低下、及び/又は体色変化の抑制組成物であって、
該抑制組成物は魚類用飼料原料からなり、該抑制組成物1Kg当たりのビタミンE含有量が90mg以下であり、かつ該抑制組成物は、コエンザイムQ10、セサミノール、αリポ酸、及びアスタキサンチンからなる群から選択される少なくとも一つの抗酸化物質を含有する、上記抑制組成物に関する。
本発明の魚類用飼料及び抑制組成物は、魚類用飼料の製造に用いられ得る原料を配合してなる魚類用飼料であるが、当該魚類用飼料1Kg当たりのビタミンE含有量が90mg以下であることを特徴とする。魚類用飼料1Kg当たりのビタミンE含有量が90mg以下の範囲に調整された当該魚類用飼料又は抑制組成物を用いて対象魚を以下の本発明の飼育方法により飼育すれば、対象魚の生殖期間において生殖器官の成熟が抑制されて産卵や放精などの生殖活動が抑制され得る。その結果、本願発明によれば、対象魚において生殖期間に通常見られる産卵、放精、成長の停滞又は減退、肉質の低下を伴う体重減少ないし婚姻色(体色黒化或いは体色褪せ)などの体色変化を防止することが可能となり、食用或いは鑑賞用魚類として十分な商品価値を有する対象魚を提供することができる。対象魚において産卵、放精、成長の停滞又は減退、肉質低下ないし体色変化を効果的に防止できる観点からは、魚類用飼料又は抑制組成物1Kg当たりのビタミンE含有量は、80mg以下であることが好ましく、より好ましくは70mg以下、より一層好ましくは60mg以下、50mg以下、48mg以下である。なお、魚類用飼料又は抑制組成物1Kg当たりのビタミンE含有量の下限は、上記範囲において特に限定されるものではなく、対象魚の産卵、放精、成長の停滞又は減退、肉質の低下及び体色変化に対する上記抑制効果の観点から言えば、その下限値は低ければ低いほど好ましく、本願発明の魚類用飼料又は抑制組成物はビタミンEを実質的に含有しないことが想定される。ここで、実質的に含有しないとは、各種分析ないし検出手段により飼料中のビタミンEの検出を試みても、ビタミンEが検出されないことを意味する。
上述の通り、本願発明の魚類用飼料又は抑制組成物の配合成分とその含有量は、ビタミンE含有量が上記範囲であり、かつ上記本発明の効果を担保できる限り特に限定されるものではないが、さらに本効果を高めるために、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物1Kg当たりのビタミンA含有量は33000IU以下であることが好ましい。本発明の魚類用飼料又は抑制組成物のビタミンA含有量をこの範囲とすることにより、対象魚の生殖期間に見られる成長の産卵、放精、停滞又は減退、肉質低下ないし体色変化をより効果的に抑制することが出来る。本抑制効果を十分に発揮させる観点から言えば、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物1Kg当たりのビタミンA含有量は32000IU以下であることがより好ましく、さらに好ましくは31000IU、より一層好ましくは30500IU以下である。また、魚類用飼料又は抑制組成物1Kg当たりのビタミンA含有量の下限は、特に限定されるものではなく、上記抑制効果の観点から言えば、その下限値は低ければ低いほど好ましく、本願発明の魚類用飼料又は抑制組成物はビタミンAを実質的に含有しないことが想定される。なお、単位「IU」(international unit:国際単位)とは、当業者に広く知られる通りビタミンAの生体に対する効力によりその量を表す単位であるが、具体的にはビタミンA1IUは0.3μgRE(レチノール当量)に相当する。
本発明の魚類用飼料又は抑制組成物においては、ビタミンE含有量が上記した低濃度の範囲に調整されており、さらに好ましい実施形態ではビタミンAの含有量も上記した低濃度の範囲に調整されていることから、用いる対象魚の種類等によっては、飼育後の対象魚において筋肉中の脂肪含有量が低下するなど、魚体内の代謝異常が生じることがあり得る。このような代謝異常により、肉質の劣化などの商品価値の低下が懸念されることから、そのような代謝異常を抑制するために、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物は、コエンザイムQ10、セサミノール、αリポ酸、及びアスタキサンチンからなる群から選択される少なくとも一つの抗酸化物質を含有することを特徴とする。対象魚における上記代謝異常を効率的に抑制出来る観点から言えば、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物は、コエンザイムQ10及び/又はアスタキサンチンを含有することが好ましい。また、これらの抗酸化物質は、天然由来のものであってもよいし、合成物であってもよく、或いはこれらを含有する天然物を用いることもできる。さらに、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物における上記必須抗酸化物質の含有量は、対象魚における上記代謝異常を抑制して対象魚の商品価値の低下を防止できる限り特に限定されるものではないが、一般的には、その含有量は、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物全量に対して0.001重量%〜20重量%、好ましくは0.01重量%〜5重量%の範囲で配合され、上記抗酸化物質1種類以上を組み合わせて用いることができる。
さらに、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物は、上記必須抗酸化物質に加えて、その他の抗酸化物質を任意に含有し得る。このような抗酸化物質の種類は、特に限定されるものではないが、例えば、ルテイン又はゼアキサンチンなどのキサントフィル類、コエンザイムQ、γオリザノール、アントシアニンやタンニンなどのポリフェノール類、シソ科に属するローズマリーやセージ、オレガノ、タイム、マジョラムなどやその抽出物、フトモモ科のオールスパイス、クローブやその抽出物、ニクヅク科のナツメグ、メースやその抽出物、ショウガ科のウコン、ショウガ、カルダモンとその抽出物などが挙げられ、これらの物質からなる群から選択される1種以上の抗酸化物質を添加すればよい。また、これらの抗酸化物質は、天然由来のものであってもよいし、合成物であってもよく、或いはこれらを含有する天然物を用いることもできる。本発明の魚類用飼料又は抑制組成物において、上記必須抗酸化物質とその他任意の抗酸化物質との総含有量は、特に限定されるものではないが、一般的には本発明の魚類用飼料又は抑制組成物に対して0.001重量%〜20重量%、好ましくは0.01重量%〜5重量%の範囲で配合することができる。
本発明の魚類用飼料又は抑制組成物を製造するために用いられる原料は、上述の通り、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物中のビタミンE含有量が上記範囲となり、かつ対象魚の成長の産卵、放精、生育の停滞又は減退、肉質低下ないし体色変化の上記防止効果を担保できる限り、特に限定されるものでは無く、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物を製造するためにはあらゆる原料が用いられ得る。例えば、魚粉、肉粉、骨肉粉、オキアミミール、イカミール、全卵粉、卵黄粉、卵白粉、脱脂粉乳、全脂粉乳、カゼイン、プランクトン、その他の動物性原料等の動物性原料;穀類(コーングルテンミール、小麦粉など)、まめ類、糟糠類(米糠油粕)、油粕、澱粉類、穀粉、大豆粕、飼料用酵母、その他の植物性原料等の植物性原料;精製魚油等の油脂類;ビタミンやミネラル、アミノ酸、糖、蛋白質、酵素、核酸等の栄養成分;抗生物質、抗菌剤、生薬、ホルモン剤、成長促進剤等の薬剤;着色料、香料、嗜好性物質、ビタミンA及びE以外の抗酸化物質等などの添加物成分;カルボキシメチルセルロース(CMC)、アルギン酸ナトリウム、各種ガム類、ポリアクリル酸ナトリウム、小麦グルテン、グアガム等の粘結剤、増粘剤、安定剤又はゲル化剤などの原料や成分のうちから供与する魚の種類等に応じて任意のものを、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物中のビタミンE含量が上記90mg以下の範囲となるように、選択配合して製造することができる。本発明の魚類用飼料又は抑制組成物の配合成分の量は、ビタミンE含有量が上記範囲となり、かつ本発明の上記効果が得られる限り特に限定されるものではないが、本発明の魚類用飼料は、蛋白質を豊富に含有する上記動物性原料(例えば、飼料全量に対して30重量%〜90重量%)と、さらに澱粉質を豊富に含有する上記植物性原料(例えば、飼料全量に対して30重量%〜90重量%)とを主成分として含有し、必要に応じてその他の上記成分を必要量含有することが出来る。
また、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物の形態は、本発明の上記効果を発揮できる限り限定されるものではなく、その形態は液状、ペースト状、固形状(顆粒状)、粉末状等あらゆる形態を取り得る。
また、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物を用いて以下の本発明の飼育方法により飼育した対象魚においては、生殖期間に通常見られる産卵、放精、成長の停滞又は減退、肉質低下や体色変化が抑制され得る。特に好ましい実施形態においては、本発明の魚類用飼料は、対象魚の生殖期間において見られる産卵、放精、成長の停滞又は減退、肉質低下、及び/又は体色変化の抑制に用いるための魚類用飼料である。加えて、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物は、以下に説明の本発明の各方法に用いるための魚類用試料であることが好ましい。具体的には、好ましい実施形態では、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物は、対象魚において産卵又は放精が観察される時期の少なくとも90日前から、該対象魚に少なくとも90日間給餌させる組成物であり、例えば、1〜5日おき、好ましくは1〜3日おき、より好ましくは1〜2日おき、1日おき、より一層好ましくは毎日給餌させる組成物であり得る。さらに好ましい実施形態では、一日当たり少なくとも1回、好ましくは少なくとも2回飽食給餌させる魚類用飼料又は抑制組成物である。以下に説明の本発明の方法の特徴は本発明の魚類用飼料又は抑制組成物の特徴になり得る。
2.魚類の飼育方法及び抑制方法
本発明は、さらに、対象魚において産卵又は放精が観察される時期の少なくとも90日前から、該対象魚に本発明の上記魚類用飼料又は抑制組成物を少なくとも90日間給餌させることを含む、魚類の飼育方法に関する。
さらに、本発明は、対象魚において産卵又は放精が観察される時期の少なくとも90日前から、該対象魚に本発明の上記魚類用飼料又は抑制組成物を少なくとも90日間給餌させることを含む、対象魚の生殖期間において見られる産卵、放精、生育の停滞又は減退、肉質低下及び/又は体色変化を抑制する方法に関する。
本発明による魚類の飼育方法又は抑制方法は、対象魚において通常産卵又は放精が観察される時期の少なくとも90日前から、該対象魚に本発明の魚類用飼料又は抑制組成物を少なくとも90日の間継続して給餌することを必須とする。何故ならば、対象魚に本発明の魚類用飼料又は抑制飼料を少なくとも90日間継続して給餌することにより、対象魚において生殖期間における生殖器官の成熟が抑制されて産卵や放精などの生殖活動が抑制され得、その結果、対象魚において生殖期間に通常見られる産卵、放精、成長の停滞又は減退、肉質低下を伴う体重減少ないし婚姻色(体色黒化或いは体色褪せ)などの体色変化を防止することが可能となり、十分な商品価値を有する魚類を提供することが出来るからである。
本発明の飼育方法又は抑制方法の対象魚については、生殖期間において産卵、放精、性成熟ないし産卵又は放精に伴う成長の停滞又は減退、肉質低下、及び/又は体色変化を生じ得る魚類に対して特に適用可能であり、海産魚でも淡水魚であってもよく、また、養殖用魚類でも観賞用魚類であってもよい。具体例としては、ブリ、カンパチ又はヒラマサなどのアジ科魚類、マダイなどのタイ科魚類、ヒラメなどのヒラメ科魚類、トラフグなどのフグ科魚類、サバやマグロなどのサバ科魚類、アユ、コイ、サケ又はマスなどのサケ科魚類、チョウチョウウオ、ワキンなどが挙げられる。肉質低下及び体色変化の両方を防止し、高い商品価値を有する食用魚を提供できると言う本願発明の効果から言えば、本発明の飼育方法又は抑制方法の対象魚は、ブリ、カンパチ、ヒラマサ、マダイ、ヒラメ、トラフグ、サバ、マグロ、アユ、コイ、サケ、マスなどの養殖魚であることが好ましく、より好ましくはブリ、カンパチ、ヒラマサ、マダイ、ヒラメ、トラフグ、サバ、マグロなどの海産養殖魚であることが好ましい。
本発明の飼育方法又は抑制方法における「対象魚において産卵又は放精が観察される時期」は、生殖活動や生殖器官の発達を特段制御していない自然環境下或いは養殖飼育環境下において、一年を通して対象となる成魚を飼育した場合に、通常産卵又は放精が観察される時期を意味する。このような産卵又は放精が観察される時期は、対象魚の種類や水温などの一般的飼育条件などによって異なるが、一般的に飼育されている養殖用魚類或いは観賞用魚類であればこのような生殖期間の時期は当業者において一般的に知られており、またそうでなくとも特定種の対象魚をその特定種の対象魚に応じた一般的飼育条件下で飼育することにより当該生殖期間の時期を把握することが可能である。例えば、日本国の大分県近海でのブリ養殖では、通常水温が18〜20℃となる4月中旬から4月末に産卵ないし放精が観察され得、魚体重が約10%低下することが観察され得ることが当業者に知られており、この場合、産卵や放精を抑制し、かつ生育の停滞又は減退、肉質低下及び/又は体色変化の低下を防止するために、遅くとも、産卵ないし放精時期の90日(三ヶ月)前となる一月中旬には本発明の飼育方法又は抑制方法により魚類用飼料又は抑制組成物の給餌を開始する必要がある。
本発明の飼育方法又は抑制方法において、1日当たりの本発明の魚類用飼料又は抑制組成物の給餌量は、本発明の上記効果が得られる限り、特に限定されるものではなく、対象魚の種類や飼育環境に応じて適宜設定すればよい。一般的に、本発明の飼育方法又は抑制方法における1日あたりの本発明の魚類用飼料又は抑制組成物の給餌量は、5〜100g/Kg体重とすることができる。また、本発明の飼育方法又は抑制方法において、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物は、例えば、1〜5日おき、好ましくは1〜3日おき、より好ましくは1〜2日おき、1日おき、より一層好ましくは毎日、対象魚に給餌させることができる。また、本発明の上記効果を確実に担保できる観点から言えば、一日当たり少なくとも1回の飽食給餌とすることが好ましく、一日当たり少なくとも2回の飽食飽和とすることがさらに好ましい。また、本発明の上記効果を担保できる観点から言えば、90日間飼育後に対象魚の肝臓中のビタミンE含有量が、肝臓組織100g当たり15mg以下、より好ましくは肝臓組織100g当たり10mg以下となるように、対象魚に本発明の魚類用飼料又は抑制組成物を給餌させることが好ましい。しかしながら、本発明の飼育方法又は抑制方法において、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物の給餌形態をこれら給餌形態に限定する意図ではない。
本発明の飼育方法又は抑制方法において、本発明による上記効果が損なわれない限り、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物に冷凍生魚、魚肉ミンチやその他飼料を組合せて用いることもできる。これらその他飼料は、本発明の魚類用飼料又は抑制組成物と混合して対象魚に給餌しても良いし、別途調整して本発明の魚類用飼料又は抑制組成物と同時に、或いは本発明の魚類用飼料又は抑制組成物の給餌時点とは別の時点で、対象魚に給餌してもよい。
また、本発明の飼育方法又は抑制方法において本発明による上記効果が得られているか否かは、対象魚を目視により観察して成長の停滞又は減退や体色変化が生じていないことを確認することにより判断してもよいし、或いは対象魚において産卵又は放精が生じていないことを確認してもよいし、あるいは下記実施例に記載の如く対象魚、及び本発明の魚類用飼料又は抑制組成物で飼育していない対照魚をそれぞれサンプリングし、生殖腺などの各種臓器を摘出して生殖腺体指数(GSI:Gonad Somatic Index)を算出し、それら生殖腺体指数の値を比較することにより判断することもできる。或いは、それら対象魚及び/又は対照魚から摘出した生殖腺等の各種臓器について組織切片を定常法で適宜作成し、該組織切片を顕微鏡等で観察して生殖腺の発達又は成熟度を判定することにより、生殖腺の発達又は成熟が抑制されているか否かを確認してもよい。本発明の飼育方法又は抑制方法には、必要に応じてこれらの効果確認の工程も含まれ得るが、これらの工程は必須ではない。
本発明の飼育方法又は抑制方法において、上記した条件以外の飼育条件は、本発明の上記効果を妨げない限りにおいて適宜設定すればよく、また、当該分野において知れる対象魚に応じた一般的な飼育条件も採用され得ることは言うまでもない。
さらに、本発明は、上記した本発明の飼育方法又は抑制方法を実施することを含む、食用魚の製造方法に関する。本発明の食用魚の製造方法は、上記した本発明の飼育方法又は抑制方法を実施することを方法工程として含み、さらに他のあらゆる食用魚の任意に生産工程を含みえる。例えば、本発明の飼育方法又は抑制方法以外の方法により稚魚を出荷可能な程度に成育させた後に、生殖期間を見越して本発明の飼育方法又は抑制方法を実施してもよく、さらに生殖期間の後においても本発明の飼育方法又は抑制方法以外の方法で飼育してもよい。つまり、対象魚の生殖期間を把握しておけば、その時期に合わせて本発明の飼育方法又は抑制方法を実施すれば足り、それ以外の期間については本発明の飼育方法又は抑制方法以外の方法により対象魚の飼育を行うこともできる。従って、本発明の食用魚の製造方法は、本発明の飼育方法又は抑制方法以外の方法の実施を任意に含みえる。このようにして、本発明は、産卵、放精、生育の停滞又は減退、肉質低下、及び/又は体色変化により商品価値が低下して従来出荷が難しかった生殖期間においても、高い商品価値を有する食用魚を提供することが可能となる。本発明の食用魚の製造方法は、対象魚の飼育工程(本発明の飼育方法又は抑制方法)に加えて、収穫した魚の加工工程などの任意の工程も含み得る。
さらに、本発明は、上記飼育方法、抑制方法又は食用魚の製造方法により製造された魚に関する。
本発明の方法により製造された魚は、上記の通り、生殖期間における産卵、放精、成長の停滞又は減退、肉質低下や体色変化が見られず、優れた商品価値を有するものである。
また、本発明の方法により製造された魚は、以下の実施例に示される通り、肝臓中のビタミンE含有量が、生殖器官の成熟が見られる対照魚と比較して低いことに特徴を有し、肝臓中のビタミンE含有量が、肝臓組織100g当たり15mg以下であり、より好ましくは肝臓組織100g当たり10mg以下であることが好ましい。
以下、本発明について、実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
1.飼料の作製及び組成分析
表1に示す各原材料を混合することにより、魚粉を主原料とする対照区用固形試料及び試験区用固形飼料のそれぞれを作製した。対照区用試料は、海産魚類のビタミン要求量を満たすようにビタミンプレミックスを添加した飼料である。一方、試験区用試料は、対照区用飼料に添加したビタミンプレミックスにおいてビタミンE及びビタミンAが除外したビタミンプレミックスを添加した飼料である。
Figure 2013188207
次いで、作製した対照区用試料及び試験区用試料のそれぞれについて組成分析を行った。その結果を表2に示す。試験飼料を分析した結果、ビタミンE含量は、対照区用飼料では250mg/kgであるのに対し、試験区用飼料では46mg/kgであった。試験区用飼料ではプレミックス由来のビタミンEの添加量はゼロであったが、魚粉および魚油などの原材料に含まれるビタミンEによりこの値となった。一方、ビタミンA含量は、対照区用飼料では35,000IU/kgであるのに対し、試験区用飼料では30,000IU/kgであった。試験区用飼料では、プレミックス由来のビタミンA添加量はゼロであるにも関わらず、魚粉および魚油などの原材料に含まれるビタミンAにより、この分析値を示した。
Figure 2013188207
2.養殖魚の飼育方法及び効果確認
(1)飼育方法
対照区及び試験区の各区に平均体重1800gのマダイを30尾ずつ放養し、自然水温にて93日間、上記の通り作製した対照区用飼料及び試験区用飼料をそれぞれ給餌して各区のマダイを飼育した。試験期間中の水温の推移は、開始時が13.8℃であり、対照区にて産卵行動が観察された終了時には19℃であった。各飼料は1日2回の飽食給餌とした。
(2)効果確認
飼育試験終了時に対照区および試験区より雌各10尾のマダイを取り上げ、各分析に供した。分析項目として魚体重、尾叉長、肝臓重量、生殖腺重量を測定し、魚体重に占める生殖腺重量の比率である生殖腺体指数(GSI:Gonad Somatic Index)を以下の式に基づいて算出した。分析結果については表3に示す。
生殖腺体指数(%)=(生殖腺重量(g)÷魚体重(g))×100
また、各マダイから卵巣を摘出し、卵巣組織切片を作製して、光学顕微鏡観察により卵巣の成熟状態を判定した。卵巣組織切片については、ブアン固定液を用いて卵巣の一部を固定し、定法によりパラフィン包埋した後、ヘマトキシレン・エオシン二重染色(HE染色)により組織標本を作製した。卵巣の成熟段階の判定については、Shuhei Matsuura, Science bulletin of the Faculty of Agriculture, Kyushu University 26(1-4), p203-215に記載される方法により行った。その結果を表3に示す。
Figure 2013188207
また、対照区と試験区との間で各供試魚の筋肉成分を比較するために、背鰭下の背側筋肉を1尾当たり100gずつサンプリングし、10尾分をプールして水分、粗蛋白質含量、粗脂肪含量の分析に供した。また、肝臓中の成分を比較するために肝臓を摘出し10尾分をプールして、水分、粗脂肪含量、ビタミンA含量、ビタミンE含量の分析に供した。さらに、卵巣中の成分を比較するために卵巣を摘出し10尾分をプールして水分、ビタミンE含量、アスタキサンチン含量の分析に供した。さらに、体表中のアスタキサンチン含量を比較するために魚体より表皮を剥ぎ取り分析に供した。その結果、本実施例におけるマダイの筋肉分析、肝臓分析、卵巣分析、及び体表アスタキサンチン分析結果は、それぞれ表4から7に示す通りであった。
Figure 2013188207
Figure 2013188207
Figure 2013188207
Figure 2013188207
(3)結果について
表3に示す通り、対照区用飼料よりもビタミンE及びビタミンAの各含量が少ない試験用飼料を給与した試験区では供試魚のGSIは0.62を示したのに対し、対照区のそれは1.13を示した。この結果により、対照区と比較して、本発明の飼料を与えた試験区では魚体重に対する生殖腺重量の占める割合はより小さいことが確認できた。
また、試験期間中に産卵が確認された個体数は、試験区ではゼロであったのに対し、対照区では産卵中および産卵後個体が5個体観察された。
さらに、卵巣組織切片の観察による卵巣成熟段階の判定によれば、マダイは産卵期間中において毎日産卵する多回産卵型の魚種であることから、卵巣において卵母細胞の成熟は同期しておらず、さまざまな成熟段階の卵母細胞が観察された。また、排卵痕がみられる一方で卵黄蓄積の進んだ卵母細胞が存在する個体も存在した。従って、組織標本からの卵巣の成熟段階はその中の最も発達した卵母細胞の成熟段階をその卵巣の成熟段階とした。成熟段階の判定として周辺仁期および卵黄胞期は「未成熟」と判定し、卵黄球前期、卵黄球中期、卵黄球後期、胚胞移動期、前成熟期、成熟期、完熟期、産卵期を「成熟」と判定した。また、産卵痕が観察される崩壊期を「産卵後」と判定した。その結果、対照区では排卵痕が観察される産卵期の組織像が5個体で観察され、他の5個体も成熟個体と判定された。一方、試験区では卵黄球期が1個体観察され成熟と判定された他は、すべて卵黄胞期の個体で未成熟と判断された。
さらに、各試験供試魚10尾の筋肉分析結果によれば、表4に示す通り、対照区と比較して試験区では筋肉中の粗脂肪含量が低下した。一方、肝臓の分析では、表5に示される通り、対照区と比較して試験区の粗脂肪含量が高いことが観察された。また、肝臓中のビタミンA含量は、対照区よりも試験区では高い値が観察された。また、肝臓中のビタミンE含量は、対照区にて飼育開始時よりも増加していたのに対し、試験区では飼育開始時よりも減少していた。また、供試魚の卵巣を分析した結果、表6に示される通り、対照区と比較して、試験区ではビタミンEの含量が低かった。また、卵巣中のアスタキサンチン含量は、対照区および試験区の両区とも試験開始時よりも減少していたが、その減少度合いは対照区よりも試験区の方が低かった。体表中のアスタキサンチン含量は、表7に示される通り、両区とも試験開始時よりも低かったが、試験区においてはその減少率は低く、この事は卵巣へ移行するアスタキサンチン含量が少なかったことに起因していると推察された。
上記の通り、通常産卵が観察される時期の約3ケ月前から対照区用飼料を給与した対照区ではその通りに産卵が観察されたのに対して、ビタミンE及び又はビタミンAの含有量が少ない試験区用飼料を給与した試験区では産卵が観察されず、かつ産卵に伴う体色黒化も観察されなかった。試験区では、肝臓および卵巣中のビタミンE含量が対照区と比較して低下しており、ビタミンE含有量がより少ない試料を用いる本願発明の効果が確認された。しかし、試験区では肝臓中の粗脂肪含量が対照区に比較して高く、筋肉中では逆に低いことが観察され、飼料におけるビタミンE低含量が供試魚の脂質代謝に影響を及ぼしたことが推察された。
[実施例2]
1.飼料の作製及び組成分析
以下の表8に示す各原材料を混合することにより、魚粉を主原料とする対照区用及び試験区用のそれぞれについて各粉末飼料を作製した。対照区用飼料にはブリのビタミン要求量を満たすビタミンプレミックスを添加し、一方、試験区用飼料では対照区飼料で用いたビタミンプレミックスからビタミンEおよびビタミンAを除外したものを添加した。
Figure 2013188207
次いで、作製した対照区用試料及び試験区用試料のそれぞれについて組成分析を行った。その結果を表9に示す。試験飼料を分析した結果、ビタミンE含量は対照区用飼料で200mg/kgであるのに対し、試験区飼料では32mg/kgであった。試験区用飼料では、プレミックス由来のビタミンE量はゼロであるが、魚粉および魚油などの原材料に由来するビタミンEによりこの値となった。一方、ビタミンA含量は、対照区用飼料で22,000IU/kgであるのに対し、試験用飼料では20,000IU/kgであった。試験用試料ではプレミックス由来のビタミンA量はゼロであるが、魚粉および魚油などの原材料に由来するビタミンAによりこの分析値を示した。
Figure 2013188207
2.養殖魚の飼育方法及び効果確認
(1)飼育方法
上記の通り作製した各粉末飼料は、船上にて冷凍生魚と粉末飼料を1対1にて混合した後、造粒し、対照区及び試験区のそれぞれにおいて試験魚に給餌した。海面養殖筏2面それぞれに平均体重約3.4kgのカンパチ約3,500尾を飼養し、飼育試験に供した。餌飼料は2日に1回飽食給餌とし、自然水温にて105日間飼育した。試験期間中の水温は、開始時が16.0℃であり、対照区において産卵行動が観察された終了時には23.5℃であった。
(2)効果確認
飼育試験終了時に対照区および試験区より各8尾のカンパチを取り上げ各分析に供した。
分析項目として魚体重、尾叉長、肝臓重量、及び生殖腺重量を測定し、魚体重に占める生殖腺重量の比率である生殖腺体指数(GSI:Gonad Somatic Index)を実施例1と同様にして算出した。加えて、卵巣の成熟段階についても実施例1と同様にして判定した。その結果を表10及び11に示す。
Figure 2013188207
Figure 2013188207
また、対照区と試験区との間で各供試魚の筋肉成分を比較するために、背鰭下の背側および腹側筋肉を1尾当たり100gずつサンプリングし、10尾分をプールして水分、粗蛋白質含量、粗脂肪含量の分析に供した。また、肝臓中の成分を比較するために肝臓を摘出し10尾分をプールして、水分、粗脂肪含量、ビタミンA含量、ビタミンE含量の分析に供した。さらに、生殖腺中成分を比較するために生殖腺を摘出し10尾分をプールして水分、ビタミンE含量、ビタミンA含量の分析に供した。生殖腺はその一部を切除し、ブアン氏液にて固定した後、組織切片を作成し、ヘマトキシリン・エオシンの二重染色を施し、生殖腺の成熟度合いについて比較観察した。本実施例におけるカンパチの筋肉分析、肝臓分析、及び生殖腺分析の各分析結果は、それぞれ表12から15の通りであった。
Figure 2013188207
Figure 2013188207
Figure 2013188207
Figure 2013188207
(3)結果について
表10から11に示される通り、飼育期間105日間において対照区の平均尾叉長はほとんど伸長していないのに対して試験区の尾叉長は伸長していることが観察され、この事は試験区においては生殖腺の成熟が抑制されたことにより、その分のエネルギーが体長の伸長に利用されたことに起因するものと考えられる。また、供試魚の外観を肉眼観察により比較した結果、対照区の雄では成熟に伴う婚姻色が明確に発現していたのに対して、試験区の雄では婚姻色が観察されず非常に綺麗な体表および体色が観察された。このことからも、試験区の性成熟は抑制されていたことが示された。同時に生殖腺の組織切片を比較観察した結果、対照区の雄は全て放精した個体であったのに対して、試験区の雄の組織像については3個体全てにおいて精子形成が見られるのみであり全く成熟していなかった。さらに、対照区の雌については排卵痕が観察され「産卵後」又は「成熟」であったのに対し、試験区の雌は全て卵黄胞期にあり「未成熟」と判定された。
このように、本発明の試験用飼料の給与により性成熟が抑制されたことが示された。
供試魚筋肉分析結果については、表12及び13に示される通り、対照区と試験区において差異は観察されなかった。また、肝臓中および生殖腺中のビタミンA含量も対照区と試験区で際立った差異は観察されなかった(表14及び15)。しかし、肝臓中および生殖腺中のビタミンE含量は、対照区では開始時よりも増加していたのに対し、試験区では減少していた(表14及び15)。
上記の通り、通常産卵が観察される時期の約3ケ月前から対照区用飼料を給与した対照区ではその通り産卵が観察されたのに対して、ビタミンEおよびビタミンAの含有量が少ない試験区用飼料を給与した試験区では産卵及び放精しないことが観察されず、かつ産卵に伴う婚姻色(体色黒化)も観察されなかった。試験区では、肝臓及び卵巣中のビタミンE含量が対照区と比較して低下しており、ビタミンE含有量がより少ない飼料を用いる本願発明の効果が確認された。さらに、上記の通り実施例1では試験区において脂肪代謝の変化が見られたが、実施例2では筋肉中および肝臓中の粗脂肪含量において対照区と試験区との間に差異は観察されなかった。この効果は、実施例2では抗酸化物質としてコエンザイムQ10を添加したことによる効果であると推定される。

Claims (22)

  1. 魚類用飼料原料を配合してなる魚類用飼料であって、該魚類用飼料1Kg当たりのビタミンE含有量が90mg以下であり、かつ該魚類用飼料は、コエンザイムQ10、セサミノール、αリポ酸、及びアスタキサンチンからなる群から選択される少なくとも一つの抗酸化物質を含有する、上記魚類用飼料。
  2. 上記魚類用飼料の対象魚が、アジ科、タイ科、ヒラメ科、フグ科又はサバ科に属する魚である、請求項1に記載の魚類用飼料。
  3. 上記魚類用飼料の対象魚が、ブリ、カンパチ、ヒラマサ、マダイ、ヒラメ、トラフグ、サバ、及びマグロからなる群から選択される魚である、請求項1又は2に記載の魚類用飼料。
  4. 上記抗酸化物質が、コエンザイムQ10及び/又はアスタキサンチンである、請求項1から3の何れか1項に記載の魚類用飼料。
  5. 上記抗酸化物質の含有量が、上記魚類用飼料全量に対して0.001重量%〜20重量%である、請求項1から4の何れか1項に記載の魚類用飼料。
  6. 上記魚類用飼料1Kg当たりのビタミンA含有量が33000IU以下である、請求項1から5の何れか1項に記載の魚類用飼料。
  7. 上記魚類用飼料は、対象魚において産卵又は放精が観察される時期の少なくとも90日前から、該対象魚に少なくとも90日間給餌させる魚類用飼料である、請求項1から6の何れか1項に記載の魚類用飼料。
  8. 対象魚の生殖期間において見られる産卵、放精、生育の停滞又は減退、肉質低下、及び/又は体色変化の抑制組成物であって、
    該抑制組成物は魚類用飼料原料からなり、該抑制組成物1Kg当たりのビタミンE含有量が90mg以下であり、かつ該抑制組成物は、コエンザイムQ10、セサミノール、αリポ酸、及びアスタキサンチンからなる群から選択される少なくとも一つの抗酸化物質を含有する、上記抑制組成物。
  9. 上記対象魚が、アジ科、タイ科、ヒラメ科、フグ科又はサバ科に属する魚である、請求項8に記載の抑制組成物。
  10. 上記対象魚が、ブリ、カンパチ、ヒラマサ、マダイ、ヒラメ、トラフグ、サバ、及びマグロからなる群から選択される魚である、請求項8又は9に記載の抑制組成物。
  11. 上記抗酸化物質が、コエンザイムQ10及び/又はアスタキサンチンである、請求項8から10の何れか1項に記載の抑制組成物。
  12. 上記抗酸化物質の含有量が、上記抑制組成物全量に対して0.001重量%〜20重量%である、請求項8から11の何れか1項に記載の抑制組成物。
  13. 上記抑制組成物1Kg当たりのビタミンA含有量が33000IU以下である、請求項8から12の何れか1項に記載の抑制組成物。
  14. 上記抑制組成物は、対象魚において産卵又は放精が観察される時期の少なくとも90日前から、該対象魚に少なくとも90日間給餌させる組成物である、請求項8から13の何れか1項に記載の抑制組成物。
  15. 対象魚において産卵又は放精が観察される時期の少なくとも90日前から、該対象魚に請求項1から7の何れか1項に記載の魚類用飼料又は請求項8から14の何れか1項に記載の抑制組成物を少なくとも90日間給餌させることを含む、魚類の飼育方法。
  16. 上記対象魚が、アジ科、タイ科、ヒラメ科、フグ科又はサバ科に属する魚である、請求項15に記載の方法。
  17. 上記対象魚が、ブリ、カンパチ、ヒラマサ、マダイ、ヒラメ、トラフグ、サバ、及びマグロからなる群から選択される魚である、請求項15又は16に記載の方法。
  18. 対象魚において産卵又は放精が観察される時期の少なくとも90日前から、該対象魚に請求項1から7の何れか1項に記載の魚類用飼料又は請求項8から14の何れか1項に記載の抑制組成物を少なくとも90日間給餌させることを含む、対象魚の生殖期間において見られる産卵、放精、生育の停滞又は減退、肉質低下及び/又は体色変化を抑制する方法。
  19. 上記対象魚が、アジ科、タイ科、ヒラメ科、フグ科又はサバ科に属する魚である、請求項18に記載の方法。
  20. 上記対象魚が、ブリ、カンパチ、ヒラマサ、マダイ、ヒラメ、トラフグ、サバ、及びマグロからなる群から選択される魚である、請求項18又は19に記載の方法。
  21. 請求項15から20の何れか1項に記載の方法を実施すること含む、食用魚の製造方法。
  22. 請求項15から21の何れか1項に記載の方法により製造された魚であって、
    上記魚の肝臓中のビタミンE含有量が、肝臓組織100g当たり15mg以下である、上記魚。
JP2013025349A 2012-02-15 2013-02-13 魚類用飼料及び魚類の飼育方法 Pending JP2013188207A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013025349A JP2013188207A (ja) 2012-02-15 2013-02-13 魚類用飼料及び魚類の飼育方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012030525 2012-02-15
JP2012030525 2012-02-15
JP2013025349A JP2013188207A (ja) 2012-02-15 2013-02-13 魚類用飼料及び魚類の飼育方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013188207A true JP2013188207A (ja) 2013-09-26

Family

ID=49389168

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013025349A Pending JP2013188207A (ja) 2012-02-15 2013-02-13 魚類用飼料及び魚類の飼育方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013188207A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101554694B1 (ko) * 2013-11-15 2015-09-21 전남대학교산학협력단 해양 부산물을 이용한 양어용 사료 첨가제
CN106172127A (zh) * 2016-07-20 2016-12-07 锦屏县方杰生态渔业农民专业合作社 一种武昌鱼的养殖方法
WO2019197503A1 (en) * 2018-04-10 2019-10-17 Dsm Ip Assets B.V. Use of alpha lipoic acid as a feed additive for aquatic animals
JP2020000050A (ja) * 2018-06-26 2020-01-09 日本水産株式会社 ブリ属養殖魚の飼育方法及びブリ属養殖魚
JP2022019931A (ja) * 2018-06-26 2022-01-27 日本水産株式会社 ブリ属養殖魚の飼育方法及びブリ属養殖魚
CN114391493A (zh) * 2021-12-16 2022-04-26 佛山市顺德区活宝源生物科技有限公司 加州鲈的捕捞方法
CN115624116A (zh) * 2022-11-11 2023-01-20 福建农林大学 一种提高鲤鱼抗氧化能力和抗病力的配合饲料

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04349856A (ja) * 1991-05-28 1992-12-04 Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd 養殖魚用飼料
JP2001275578A (ja) * 2000-03-29 2001-10-09 Nisshin Oil Mills Ltd:The 養魚介類用飼料
JP2009179622A (ja) * 2008-02-01 2009-08-13 Unitika Ltd 経口投与組成物

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04349856A (ja) * 1991-05-28 1992-12-04 Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd 養殖魚用飼料
JP2001275578A (ja) * 2000-03-29 2001-10-09 Nisshin Oil Mills Ltd:The 養魚介類用飼料
JP2009179622A (ja) * 2008-02-01 2009-08-13 Unitika Ltd 経口投与組成物

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101554694B1 (ko) * 2013-11-15 2015-09-21 전남대학교산학협력단 해양 부산물을 이용한 양어용 사료 첨가제
CN106172127A (zh) * 2016-07-20 2016-12-07 锦屏县方杰生态渔业农民专业合作社 一种武昌鱼的养殖方法
WO2019197503A1 (en) * 2018-04-10 2019-10-17 Dsm Ip Assets B.V. Use of alpha lipoic acid as a feed additive for aquatic animals
JP2020000050A (ja) * 2018-06-26 2020-01-09 日本水産株式会社 ブリ属養殖魚の飼育方法及びブリ属養殖魚
JP2021177781A (ja) * 2018-06-26 2021-11-18 日本水産株式会社 ブリ属養殖魚の飼育方法及びブリ属養殖魚
JP2022019931A (ja) * 2018-06-26 2022-01-27 日本水産株式会社 ブリ属養殖魚の飼育方法及びブリ属養殖魚
JP7320043B2 (ja) 2018-06-26 2023-08-02 株式会社ニッスイ ブリ属養殖魚の飼育方法
CN114391493A (zh) * 2021-12-16 2022-04-26 佛山市顺德区活宝源生物科技有限公司 加州鲈的捕捞方法
CN114391493B (zh) * 2021-12-16 2023-07-04 佛山市顺德区活宝源生物科技有限公司 加州鲈的捕捞方法
CN115624116A (zh) * 2022-11-11 2023-01-20 福建农林大学 一种提高鲤鱼抗氧化能力和抗病力的配合饲料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Guedes et al. Application of microalgae protein to aquafeed
Meyers Developments in world aquaculture, feed formulations and role of carotenoids
Güroy et al. Spirulina as a natural carotenoid source on growth, pigmentation and reproductive performance of yellow tail cichlid Pseudotropheus acei
Becker Microalgae for aquaculture: the nutritional value of microalgae for aquaculture
Muzinic et al. Partial and total replacement of fish meal with soybean meal and brewer's grains with yeast in practical diets for Australian red claw crayfish Cherax quadricarinatus
JP2013188207A (ja) 魚類用飼料及び魚類の飼育方法
Helland et al. Atlantic salmon, Salmo salar
Molina-Poveda et al. Evaluation of the potential of Andean lupin meal (Lupinus mutabilis Sweet) as an alternative to fish meal in juvenile Litopenaeus vannamei diets
JP5485457B1 (ja) ウナギ用飼料
Arai Eel, Anguilla spp.
Storebakken Atlantic salmon, Salmo salar
CN104427884B (zh) 用于降低饲料转化率或提高其体重增益的家禽、猪或鱼的处理
CN107771034A (zh) 鱼饲料、其制备方法和饲养鱼的方法
JP2020000050A (ja) ブリ属養殖魚の飼育方法及びブリ属養殖魚
Viera et al. First development of various vegetable-based diets and their suitability for abalone Haliotis tuberculata coccinea Reeve
JP2015047162A (ja) ウナギ稚魚の成育方法及び養殖ウナギの生産方法
JP6215074B2 (ja) スッポン用飼料及び養殖スッポンの生産方法ならびにスッポン身肉のアミノ酸増加方法
KR20020000848A (ko) 귀뚜라미가 함유된 사료조성물
Diler et al. Significance of pigmentation and use in aquaculture
JP2011502516A (ja) 仕上期食用豚における屠体成績の向上を目的とした薬剤
Bano et al. Effects of different dietary supplementation of plant carotenoids on growth, coloration and behaviour of giant gourami, Trichogaster fasciata (Bloch and Schneider, 1801)
Agius et al. Supplementation of paprika as a carotenoid source in soft‐dry pellets for broodstock yellowtail Seriola quinqueradiata (Temminck & Schlegel)
Zelaty et al. Influence of dietary supplementation of carotenoid (Diacetate of Lutein-Mesozeaxanthin) on growth performance, biochemical body composition in Freshwater prawn, Macrobrachium rosenbrgii
Lochmann et al. Baitfish.
JP5918460B2 (ja) ブリ類の肉類変色防止方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161116

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170606