JP2001297966A - 露光方法、露光システム、露光装置、半導体デバイス製造方法、半導体製造工場、および露光装置の保守方法 - Google Patents

露光方法、露光システム、露光装置、半導体デバイス製造方法、半導体製造工場、および露光装置の保守方法

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JP2001297966A
JP2001297966A JP2000112214A JP2000112214A JP2001297966A JP 2001297966 A JP2001297966 A JP 2001297966A JP 2000112214 A JP2000112214 A JP 2000112214A JP 2000112214 A JP2000112214 A JP 2000112214A JP 2001297966 A JP2001297966 A JP 2001297966A
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Osamu Morimoto
修 森本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光装置の露光に関する機能をより効率的に
使用できるようにする。 【解決手段】 先行する基板について位置合せのための
精密な第1の計測を行う第1の工程と、後の基板につい
ては順次、前記第1計測より簡易な第2の計測を行い、
その結果と前記第1計測の結果に基づいて位置合せを行
って露光を行う第2の工程とを経て露光を行う際に、第
1工程(S003)を、第2工程(S006)を行う露
光装置(ステッパST1、ST2)とは別の装置(ウェ
ハオフセット計測装置AL)で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原板上に形成され
ている微細な電子回路パターンと基板上のパターンとの
相対的な位置合せを行い、露光する際に好適な露光方
法、露光システム、露光装置、半導体デバイス製造方
法、半導体製造工場、および前記露光装置の保守方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子製造用の投影露光装置では、
回路パターンの微細化に伴い、レチクル上に形成されて
いる電子回路パターンとウェハ上のパターンを高精度に
アライメントすることが要求される。ウェハをアライメ
ントする手法として、ウェハ上のいくつかの露光ショッ
ト領域に形成されたアライメントマークの設計値からの
位置ずれ量を検出してショット配列の規則性を求めるこ
とによって、各ショット領域を位置合せするグローバル
・アライメント方式が多く利用されている。この方法に
よれば、全ての露光ショットで位置合せ誤差の計測を行
わず、限られたサンプルショットを使って位置合せを行
うため、装置のスループットが向上するメリットがあ
る。
【0003】一般に、グローバルアライメントにおい
て、サンプルショット数を増加させることにより平均化
効果が向上し、計測精度を向上させることができる。ま
た、ウェハ内の局所的なひずみを算出するために、ウェ
ハ上の多数のサンプルショットについて計測を行い、ウ
ェハ内の座標に基づいて各々の計測結果に重み付けを行
う手法などが既に提案されている。これらの手法におい
ては、サンプルショット計測を増加させることが必要と
なるが、サンプルショットの増加は、スループットの低
下につながる。また、ショット内に配置されたアライメ
ントマークの数を増やすと、ショット形状の歪み等を細
かく算出することができ、アライメント精度が向上する
ことが知られているが、これもまたスループットを低下
させてしまう。
【0004】通常、ウェハは数枚〜数十枚程度のロット
単位で同一工程を経て来る。工程が異なると、ウェハパ
ターンの態様が大きく変容するのに対し、同一ロット内
の各ウェハにおけるパターン差はほぼ無視できるほど小
さい。そこで、ロット内で先行して処理されるウェハに
おいては、可能な限り多数のサンプルショット、多数の
アライメントマークを用いてアライメント計測(以下、
精密アライメントと呼ぶ)を行い、ロット内の後の方で
処理されるウェハにおいては、サンプルショット数、サ
ンプルアライメントマーク数を減らすことでスループッ
トを向上させる手法が考案されている。例えば、本出願
人による特開平06−252027号公報には、ロット
内の先行するウェハで可能な限り多くのサンプルを取っ
てアライメント計測を行い、決定された所定の変換式か
らの誤差を、同一ロットの基板に対する位置合せにおい
て変換式の補正値とすることで、高い位置合せ精度を確
保しつつ、スループットの低下を防ぐ手法が提案されて
いる。
【0005】ロット内の先頭ウェハのみで精密アライメ
ント計測を行うことの有効性について、図2を用いて説
明する。図2は、生産ライン内の2台のステッパST1
およびST2について、装置稼働状況を示す図である。
ステッパST1とST2の両者で1ロット10枚のウェ
ハを処理している。同図の棒グラフは、ステッパST1
とST2が、ウェハ(ロット)の搬入および搬出、ウェ
ハのアライメントおよび露光の各処理に要する時間を表
している。Lot1−1,Lot2−1,…の記号は、
各ステッパでのロット処理の開始タイミングを示してい
る。例えば、図中の記号Lot2−1は、ステッパST
2が1番目のロットであるロット2−1について処理を
開始するタイミングを示す。各々のステッパは、多数の
アライメントマーク、多数のサンプルショットを使用し
てアライメント計測を行う精密アライメント計測と、精
密アライメント計測よりも少ないマーク、少ないショッ
トを使用してアライメント計測を行う通常アライメント
計測の2種類のアライメント計測機能を有するものとす
る。図2の例では、精密アライメント計測を行った場合
の1枚のウェハ処理が、通常計測を行った場合に比べて
4倍の時間を要すると試算してある。また、ロットを交
換するのに要する時間は、ウェハを交換するのに要する
時間よりも多く掛かるように試算している。
【0006】図2(a)は、精密アライメント計測を全
てのウェハで行った場合を示しており、図2(b)はロ
ット内の先頭ウェハで精密アライメント計測を行い、ロ
ット内の残りのウェハでは通常計測を行った場合を示
す。精密アライメント計測は、通常アライメント計測に
比べて多くの時間を要する。図2(a)に比べて図2
(b)の場合の方が、同一時間内に多くの数のウェハを
処理可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、先行す
るウェハにおいてのみ精密アライメント計測を行えば、
ロット内の全てのウェハで精密アライメント計測を行う
場合よりも、処理速度は向上する。しかし、先行ウェハ
での精密アライメント計測は、多大の時間を要する。先
行ウェハでの精密アライメント計測を行っている最中
は、半導体露光装置の本質的な機能であるところの露光
に関する機能は使用されていない。このことは、多くの
半導体露光装置を有する半導体生産ライン全体からみる
と、生産効率を低下させる要因となっている。
【0008】本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑
み、露光方法、露光システム、露光装置、半導体デバイ
ス製造方法、半導体製造工場、および露光装置の保守方
法において、露光装置の露光に関する機能をより効率的
に使用できるようにすることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、本発明の第1の露光方法は、先行する基板について
位置合せのための精密な第1の計測を行う第1の工程
と、後の基板については順次、前記第1計測より簡易な
第2の計測を行い、その結果と前記第1計測の結果に基
づいて位置合せを行って露光を行う第2の工程とを備え
た露光方法において、前記第1工程を、前記第2工程を
行う露光装置とは別の装置で行うことを特徴とする。
【0010】第2の露光方法は、第1の露光方法におい
て、前記別の装置が前記第1工程を行うことができる状
態にない場合には前記第1工程は前記第2工程を行う露
光装置により行うことを特徴とする。
【0011】第3の露光方法は、第1または第2の露光
方法において、前記基板は設計上の配列座標に従って規
則的に整列した複数の小領域が形成されたものであり、
前記第1および第2計測は、前記小領域表面の情報を検
知することにより前記基板あるいは各小領域の位置に関
する情報の計測を行うものであり、前記第1計測はN枚
(ただし、N>1)の前記基板のうち1枚目からn枚目
(ただし、n≧1)までの基板についてそれぞれM個
(ただし、M≧1)の前記小領域をサンプル領域として
行い、前記第2計測はN枚の前記基板のうちn+1枚目
以降の基板についてそれぞれM個より少ない個数の前記
小領域をサンプル領域として行うことを特徴とする。
【0012】第4の露光方法は、第1〜第3のいずれか
の露光方法において、前記別の装置は露光装置であるこ
とを特徴とする。
【0013】第5の露光方法は、第1〜第4のいずれか
の露光方法において、複数台の前記露光装置および別の
装置が上位のコンピュータにより管理されており、前記
上位コンピュータが、前記露光装置および別の装置のう
ちいずれか1台に対して前記第1工程を行わせる指令を
発する工程と、この第1工程による計測の結果を、前記
上位コンピュータが、前記1台とは別の装置である前記
露光装置のうちのいずれかに転送する工程とを有するこ
とを特徴とする。
【0014】そして、第6の露光方法は、第5の露光方
法において、前記上位コンピュータが、前記露光装置お
よび別の装置のうちいずれに対して前記第1工程を行わ
せるかを前記露光装置および別の装置の稼働状況に応じ
て決定する工程を有することを特徴とする。
【0015】また、本発明の露光システムは、第1〜第
6のいずれかの露光方法を行う各装置を具備することを
特徴とする。また、本発明の第1の露光装置は、第1〜
第6のいずれかの露光方法に適合した機能を有すること
を特徴とする。
【0016】第2の露光装置は、第1の露光装置におい
て、ディスプレイと、ネットワークインターフェース
と、ネットワーク用ソフトウェアを実行するコンピュー
タとをさらに有し、露光装置の保守情報をコンピュータ
ネットワークを介してデータ通信することを可能にした
ものである。
【0017】そして第3の露光装置は、第2の露光装置
において、前記ネットワーク用ソフトウェアは、前記露
光装置が設置された工場の外部ネットワークに接続され
前記露光装置のベンダもしくはユーザが提供する保守デ
ータベースにアクセスするためのユーザインターフェー
スを前記ディスプレイ上に提供し、前記外部ネットワー
クを介して該データベースから情報を得ることを可能に
するものである。
【0018】また、本発明の第1の半導体デバイス製造
方法は、前記第1の露光装置を含む各種プロセス用の製
造装置群を半導体製造工場に設置する工程と、該製造装
置群を用いて複数のプロセスによって半導体デバイスを
製造する工程とを有することを特徴とする。
【0019】第2の半導体デバイス製造方法は、第1の
半導体デバイス製造方法において、前記製造装置群をロ
ーカルエリアネットワークで接続する工程と、前記ロー
カルエリアネットワークと前記半導体製造工場外の外部
ネットワークとの間で、前記製造装置群の少なくとも1
台に関する情報をデータ通信する工程とをさらに有する
ものである。
【0020】そして第3の半導体デバイス製造方法は、
第2の半導体デバイス製造方法において、前記露光シス
テムのベンダもしくはユーザが提供するデータベースに
前記外部ネットワークを介してアクセスしてデータ通信
によって前記製造装置の保守情報を得る、もしくは前記
半導体製造工場とは別の半導体製造工場との間で前記外
部ネットワークを介してデータ通信して生産管理を行う
ものである。
【0021】また、本発明の半導体製造工場は、前記第
1の露光装置を含む各種プロセス用の製造装置群と、該
製造装置群を接続するローカルエリアネットワークと、
該ローカルエリアネットワークから工場外の外部ネット
ワークにアクセス可能にするゲートウェイを有し、前記
製造装置群の少なくとも1台に関する情報をデータ通信
することを可能にしたものである。
【0022】また、本発明の露光装置の保守方法は、半
導体製造工場に設置された前記第1の露光装置の保守方
法であって、前記露光装置のベンダもしくはユーザが、
半導体製造工場の外部ネットワークに接続された保守デ
ータベースを提供する工程と、前記半導体製造工場内か
ら前記外部ネットワークを介して前記保守データベース
ヘのアクセスを許可する工程と、前記保守データベース
に蓄積される保守情報を前記外部ネットワークを介して
半導体製造工場側に送信する工程とを有することを特徴
とする。
【0023】これら本発明の構成において、先行する基
板についての精密な第1計測は、露光を行う露光装置と
は別の装置で行われるため、その間に、その露光装置
は、他の基板について第1計測より簡易な第2計測を行
って位置合せし、露光を行うことができる。その場合の
位置合せに必要な第1計測結果の情報としては、より先
行する基板について既に行われた第1計測の結果が用い
られる。
【0024】これによれば、多大な時間を要する精密な
第1計測については専用の計測装置に任せ、その分、露
光装置の露光機能を最大限に利用し、それにより生産効
率が向上することになる。
【0025】
【実施例】図1は、本発明の一実施例に係るシステムの
構成を示すブロック図である。同図において、ST1お
よびST2は半導体露光装置、ALはウェハオフセット
計測装置、COMは各露光装置ST1およびST2なら
びに計測装置ALとオンライン接続されているホストコ
ンピュータである。ホストコンピュータCOMは、各装
置に対してパラメータや動作の実行指示信号を送信し、
自動化処理を行うことができる。
【0026】図3は半導体露光装置(ステッパ)ST1
およびST2の構成を示す。半導体露光装置ST1およ
びST2は双方とも、レチクルRT上に形成されている
パターンをウェハWF上に転写するために、中央演算処
理装置CU、露光照明系IL、投影露光光学系UL、ア
ライメントマーク検出ユニットAS、レベリング検出ユ
ニットFT、ウェハ保持・駆動ユニット(ウェハステー
ジ)WS、ウェハ搬送ユニットWT、およびレチクル保
持ユニットRSを備える。これら各ユニットの制御は、
それらに接続された中央演算処理装置CUにより行われ
る。中央演算処理装置CU自身は、操作者の操作を入力
する手段や、オンラインからの制御指令信号を受信する
インターフェースを備える。ステッパST1およびST
2は、それぞれ次の工程(1)〜(4)を経てウェハを
露光することが可能である。
【0027】工程(1)では、不図示のウェハキャリア
内にセットされたウェハのうちの1枚を、ウェハ搬送ユ
ニットWTを用いてウェハ保持・駆動ユニットWSに搬
入する。この時、ウェハ搬送ユニットWTのメカプリア
ライメント機構により、ウェハの外形基準であるオリフ
ラやノッチに基づいてウェハは大まかにアライメントさ
れ、ウェハ保持・駆動ユニットWS上にセットされる。
レチクルRTは、レチクル保持ユニットRS上に保持さ
れて、レチクル中心と投影光学系ULとの相対距離が計
測され、正確にアライメントされる。
【0028】工程(2)では、アライメントマーク検出
ユニットASが、ウェハWF上に形成されたアライメン
トマークの画像信号を取り込み、画像処理によりアライ
メントマークのずれ量を求める。中央演算処理装置CU
は、得られたアライメントマークのずれ量を統計計算し
て、ウェハWFの露光領域の設計値に対する位置合せ誤
差パラメータを算出する。ここでいうウェハ露光領域の
位置合せ誤差パラメータとは、ウェハの平行移動量、ウ
ェハ自体の倍率(伸縮)量、ウェハのステージ上での回
転誤差、ウェハのショット配列の直交度、ショットの回
転、倍率、ウェハの線形補正格子に対するショットの平
行移動量残差、ショットの形状歪み量などを指す。ウェ
ハ露光領域の位置合せ誤差を計測する手法としては、ダ
イ・バイ・ダイアライメント手法、グローバルアライメ
ント手法などのアライメント計測手法がある。
【0029】工程(3)では、レベリング検出ユニット
FTにより、投影露光光学系ULの結像面に対するウェ
ハ露光領域表面の傾斜量および最適フォーカス量(露光
レンズと露光領域面との間隔)を計測する。
【0030】工程(4)では、工程(2)の位置合せ誤
差パラメータ、および工程(3)の傾斜とフォーカス量
に基づいて、ウェハ露光領域を露光に最適な位置にウェ
ハ保持・駆動ユニットWSによって順次駆動し、照明系
ILから放出され、レチクルRTおよび投影露光光学系
ULを通った露光光束をウェハWFの露光領域上に照射
し、レチクルRTのパターンを転写する。
【0031】図4はウェハオフセット計測装置ALの構
成を示す。ウェハオフセット計測装置ALは、上記工程
(1)〜(3)の処理を行うための機能として、上述と
同様のアライメントマーク検出ユニットAS、レベリン
グ検出ユニットFT、ウェハ保持・駆動ユニットWS、
ウェハ搬送ユニットWTを備える。
【0032】図6は、ステッパST1およびST2なら
びにウェハオフセット計測装置ALを運用した場合の処
理の流れを表している。以下、図6に沿って説明する。
本実施例では、1st(ファースト)レイヤ露光済みの
ウェハが複数ロット分既に存在し、これら複数のロット
をステッパST1およびST2を用いて重ね合せ露光を
行う場合を想定している。また、ステッパST1で処理
するロットをロット1−1,ロット1−2,…、ステッ
パST2で処理するロットをロット2−l,ロット2−
2,…としている。ステッパST1およびST2の各露
光装置でどのロットを処理するかは、操作者が既にホス
トコンピュータCOMに登録してある。
【0033】この図6の処理では、まず、ステップS0
01において、ロット1−1内のウェハを1枚だけロッ
ト内先行ウェハとしてウェハオフセット計測装置ALの
ウェハ保持・駆動ユニットWS上にロードする。このス
テップS001の処理が開始されると同時に、ステップ
S002において、ロット1−1のウェハオフセット計
測装置ALに供給したウェハ以外の残りのウェハをステ
ッパST1で処理できるように準備する。各装置の同期
制御は、ホストコンピュータCOMが制御信号を送るこ
とにより処理されている。各装置までウェハを搬送する
処理は、操作者が手動で行ってもよいし、インラインユ
ニット、搬送ロボット、ウェハソータ等を組み合わせて
自動搬送してもよい。ステッパST1は、ウェハオフセ
ット計測装置ALでの計測処理が終了するまで、一時的
に待機状態になる。
【0034】ステップS001の後、ウェハオフセット
計測装置ALは、ステップS003において、ロードさ
れたウェハの精密アライメント計測を行う。ここでいう
精密アライメント計測とは、前述の工程(2)において
ウェハ内のサンプルショット数あるいはアライメントマ
ーク数を増やしてアライメント計測を行うことや、工程
(3)において多数の箇所でウェハ面の傾きやフォーカ
ス量検出による計測を行うことを意味している。例え
ば、グローバルアライメント手法により、ウェハの線形
配列誤差を算出し、線形補正を行った後、全ショットで
アライメント計測を行い、線形補正からの残差分を非線
形誤差として算出する計測方法や、ショット内に配置さ
れたアライメントマークを3点以上計測し、ショットの
形状歪み等を定量的に計測することが、この精密アライ
メント計測に相当する。
【0035】ステップS003の処理が終わると、ウェ
ハオフセット計測装置ALは、ステップS004におい
て、精密アライメント計測の結果得られた位置合せ誤差
パラメータ、傾きおよびフォーカス量を送信する。
【0036】すると、ホストコンピュータCOMは、ス
テップS005において、ウェハオフセット計測装置A
Lから送られて来た計測結果である位置合せ誤差パラメ
ータと露光開始信号をステッパST1に送信する。
【0037】するとステッパST1は、ステップS00
6において、ホストコンピュータCOMから送られて来
た露光開始信号を受信して待機状態から復帰し、ロード
済みのロット1の残りのウェハを順次ウェハ保持・駆動
ユニットWS上にロードし、通常アライメント処理によ
る計測結果と、ホストコンピュータCOMから受信した
ウェハオフセット計測装置ALの精密アライメント計測
でのウェハ位置合せ誤差パラメータとを用いて位置合せ
を行い、露光を行う。
【0038】ここでいう通常アライメント処理とは、精
密アライメント計測よりも少ないサンプルショット、あ
るいは少ないアライメントマークを使ってアライメント
計測を行い、位置合せ誤差パラメータのうちの一部のパ
ラメータのみを算出することである。図9に示すよう
に、ウェハ901上の2箇所のアライメントマーク90
2のX,Y方向のずれを計測すれば、ウェハ全体の回転
量および大まかな平行移動量を算出することができる。
図9中、ORGは各装置が有するウェハステージWS上
で基準となるXY座標の原点、Sはウェハの平行移動
量、θで表した角度はウェハ全体の回転量である。
【0039】この通常アライメント処理は、ウェハ搬送
ユニットWTの送り込み精度に依存するウェハの平行移
動量や、回転量のばらつきといったような装置の調整状
態や製造状態に起因する誤差成分を補正するのを主な目
的としている。ウェハ要因で決まるその他の位置合せ誤
差パラメータ、すなわちウェハ倍率、ウェハのショット
配列の直交度、ショットの回転、倍率、ウェハの線形補
正格子に対するショットの平行移動量残差、ショットの
形状歪み量、ショットの回転誤差などについては、ホス
トコンピュータCOMから送られて来たウェハオフセッ
ト計測装置ALでの計測結果を使用すればよい。また、
ウェハの平行移動量および回転量について、ウェハオフ
セット計測装置ALにおいて通常アライメント計測と精
密アライメント計測の両方をステップS003で行い、
各誤差量の差分(この差分はウェハ要因で発生する値)
を算出しておき、ステッパST1でその差分を通常アラ
イメントの結果に足し込むようにすれば、精密アライメ
ント計測での精度並で誤差量を算出することができる。
このようにすることで、ロット1−1内の先行ウェハ以
外のウェハについては、多くの時間を要する精密アライ
メント計測を行わなくても、ウェハの位置合せ誤差パラ
メータを正確に算出することが可能となる。
【0040】ステップS006でステッパST1がロッ
ト1−1のウェハを開始すると、ロット1−1の先行ウ
ェハを搬出し、ホストコンピュータCOMはこの先行ウ
ェハをステップS006の処理中にステッパST1に搬
送して露光するように、ウェハ搬送ユニットWTに対し
て指令する。その後、ウェハオフセット計測装置AL
は、ステップS007において、ロット2−1内のウェ
ハを1枚ロードし、ステッパST2はステップS008
において、ロット2−1の残りのウェハをセットする。
【0041】以下、ステップS003〜S006までの
処理と同様に、ステップS009においてウェハオフセ
ット計測装置ALでロット2−1の先行ウェハの精密ア
ライメント計測を行い、ステップS010でその結果を
ホストコンピュータCOMに送信し、ステップS011
でホストコンピュータCOMはウェハオフセット計測装
置ALで計測された位置合せ誤差パラメータをステッパ
ST2に送信し、ステップS012でステッパST2は
ロット2−1の残りのウェハを通常アライメントし、ウ
ェハオフセット計測装置ALで算出された位置合せ誤差
パラメータを使用してウェハの正確な位置合せ誤差パラ
メータを算出し、そして各ショットの領域を正確に位置
合せして露光する。以下、ステップS013以降で、処
理すべきロットが続く限り、同様な処理を繰り返す。
【0042】図5は、本実施例の方法を用いた場合の各
装置の稼働状況を、従来のものと比較して示す。ステッ
パST1とST2の両者で1ロット10枚のウェハを処
理している。同図の棒グラフはステッパST1およびS
T2について、ウェハ(ロット)の搬入および搬出、ウ
ェハのアライメント、および露光の各処理に要する時間
を表している。Lot1−1、Lot2−1等の記号
は、各ステッパでのロット処理の開始タイミングを示し
ている。各々のステッパは、多数のアライメントマー
ク、多数のサンプルショットを使用してアライメント計
測を行う精密アライメント計測と、精密アライメント計
測よりも少ないマーク、少ないショットを使用してアラ
イメント計測を行う通常アライメント計測の2種類のア
ライメント計測機能を有するものとする。図5の例で
は、精密アライメント計測を行った場合の1枚のウェハ
処理が、通常計測を行った場合にくらべて4倍の時間を
要すると試算してある。また、ロットを交換するのに要
する時間は、ウェハを交換するのに要する時間よりも多
く掛かるように試算している。
【0043】図5(a)は、ウェハオフセット計測装置
ALを用いない従来手法を用いた場合を示しており、同
図(b)は、本実施例の手法を用いた場合を示す。同図
(a)に比べて同図(b)では、ステッパST1および
ST2が最初のロットを処理し始めるまでの間に待機時
間が生じるものの、それ以降は、露光機能を停止する時
間が短縮されている。2ロット目以降の処理では、1ロ
ットの処理に掛かる時間は、同図(a)に比べて同図
(b)の方が早い。したがって、半導体製造ラインにお
いて、大量のロットを処理しなければならない場合は、
従来の同図(a)よりも本実施例の同図(b)の方が、
生産性が高くなる。
【0044】[変形例1]上述実施例においては、図4
のウェハオフセット計測装置ALを計測専用の装置とし
たが、ステッパなどの露光装置自体を計測装置ALとし
て使用しても構わない。例えば、露光性能や処理速度の
低い旧機種や、露光機能が修理や調整により使用できな
い装置をウェハオフセット計測装置ALとして使うこと
ができる。これにより、新たに専用の計測装置を導入す
る必要が無い上、遊休装置を有効に活用することができ
るという利点も生じる。さらに、露光機能が充分に使用
できる装置をウェハオフセット計測装置ALとして利用
すれば、ウェハオフセット計測装置ALで精密アライメ
ント計測を行った先行ウェハをウェハオフセット計測装
置AL自体で露光することもできるため、システムの自
由度が増す。
【0045】[変形例2]図5(b)の例で、ステッパ
ST2の稼働状況に着目すると、ロット2−1の処理開
始前、およびウェハオフセット計測装置ALの計測結果
を待つ所で、長い待機時間が生じている。このような場
合は、ステッパST2で精密アライメント計測を行った
方が、生産ライン全体の処理速度を向上させることがで
きる。そこで、ロットの処理を依頼するホストコンピュ
ータCOMにおいて、当該ロットを処理させるべき露光
装置と計測装置の稼働状況によって、どちらに精密アラ
イメント計測をさせるかの判断を行う処理を付加するこ
とで、より効率的な処理を行うことができる。
【0046】図7は、図1と同様に構成された半導体製
造システムにおいて、本変形例の方法に基づいて、ホス
トコンピュータCOMが行う処理のフローチャートであ
る。以下、図7を用いてホストコンピュータCOMが行
う処理について説明する。処理を開始すると、まずステ
ップS201において、操作者により指定された処理す
べきロットを選択する。次に、ステップS202におい
て、接続された全露光装置の稼働状況および操作者の指
示により、該ロットを処理すべき露光装置STを決定す
る。図1の構成では、ステッパST1もしくはST2が
露光装置STとなる。ステッパST1およびST2の両
者が処理を受け付けられない状態にある場合は、どちら
かの露光装置で処理を受け付けられるようになるまで、
処理待ち状態になる。
【0047】次に、ステップS203において、ウェハ
オフセット計測装置ALの稼働状態を確認し、ウェハオ
フセット計測装置ALが処理を受け付けられるかどうか
の判定を行う。ウェハオフセット計測装置ALが処理を
受け付けられる状態にある場合は、ステップS204〜
S206の処理を行う。ウェハオフセット計測装置AL
が現在稼働中などの理由で新たに処理を受け付けられな
い場合は、ステップS207〜S208の処理を行う。
【0048】ステップS204〜S206の処理は、ウ
ェハオフセット計測装置ALに当該ロットの先頭ウェハ
の精密アライメント計測を行わせる場合のパスである。
ステップS204では、ホストコンピュータCOMは、
ロットの先頭ウェハをウェハオフセット計測装置ALに
セットし、残りのウェハを露光装置STにセットするよ
うに搬送ユニットWTに対して指令を出す。ステップS
205では、ウェハオフセット計測装置ALに先頭ウェ
ハの精密アライメント計測開始を指示する。ウェハオフ
セット計測装置ALから精密アライメント計測結果を受
信したら、ステップS206において露光装置STにそ
の精密アライメント計測結果を送信し、残りのウェハの
露光処理を指令する。
【0049】ステップS207〜S208の処理は、露
光装置STに当該ロット先頭ウェハの精密アライメント
計測を行わせる場合の処理である。ステップS207で
は、ホストコンピュータCOMは、ロット内のウェハを
露光装置STにセットするように、搬送ユニットWTに
対して指令を出す。ステップS208では、露光装置S
Tに先頭ウェハの精密アライメント計測の開始と、残り
のウェハの露光処理を指令する。
【0050】図8は、このようにしてホストコンピュー
タCOMにおいて計測用装置ALと露光装置STのどち
らに精密アライメント計測を行わせるかの選択を行った
場合の、ウェハオフセット計測装置ALならびにステッ
パST1およびST2の稼働状況を示す。ステッパST
1およびST2の両者で1ロット10枚のウェハを処理
している。同図の棒グラフは、ステッパST1およびS
T2が、ウェハ(ロット)の搬入および搬出、ウェハの
アライメント、および露光の各処理に要する時間を表し
ている。Lot1−1,Lot2−1,…の記号は、各
ステッパでのロット処理の開始タイミングを示してい
る。各々のステッパは、多数のアライメントマーク、多
数のサンプルショットを使用してアライメント計測を行
う精密アライメント計測と、精密アライメント計測より
も少ないマーク、少ないショットを使用してアライメン
ト計測を行う通常アライメント計測の2種類のアライメ
ント計測機能を有するものとする。同図の例では、精密
アライメント計測を行った場合の1枚のウェハ処理が、
通常計測を行った場合にくらべて4倍の時間を要すると
試算してある。また、ロットを交換するのに要する時間
は、ウェハを交換するのに要する時間よりも多く掛かる
ように試算している。
【0051】図8(a)は、上述実施例の手法を用いた
場合を示しており、同図(b)は、変形例1および本変
形例2の手法を用いた場合を示す。変形例1で示したよ
うに露光装置をウェハオフセット計測装置ALとして利
用しているので、先頭ウェハの露光処理をウェハオフセ
ット計測装置ALに行わせている。
【0052】図8(b)のLot2−1の時点で開始さ
れるロット2−1の処理においてはウェハオフセット計
測装置ALが稼働中のため、精密アライメント計測処理
を新たに受け付けられないとホストコンピュータCOM
が判断し、ステッパST2に精密アライメント計測処理
を行わせるように処理がなされている。したがって、図
8(a)でロット2−1を処理する時に見られるような
待機時間を必要としない。以上のように、本変形例の手
法を用いると、上述実施例の場合よりも装置の待機時間
を減少させることができ、さらに生産性を向上させるこ
とが可能となる。
【0053】<半導体生産システムの実施例>次に、半
導体デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パ
ネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の
生産システムの例を説明する。これは半導体製造工場に
設置された製造装置のトラブル対応や定期メンテナン
ス、あるいはソフトウェア提供などの保守サービスを、
製造工場外のコンピュータネットワークを利用して行う
ものである。
【0054】図10は全体システムをある角度から切り
出して表現したものである。図中、101は半導体デバ
イスの製造装置を提供するベンダ(装置供給メーカ)の
事業所である。製造装置の実例として、半導体製造工場
で使用する各種プロセス用の半導体製造装置、例えば、
前工程用機器(露光装置、レジスト処理装置、エッチン
グ装置等のリソグラフィ装置、熱処理装置、成膜装置、
平坦化装置等)や後工程用機器(組立て装置、検査装置
等)を想定している。事業所101内には、製造装置の
保守データベースを提供するホスト管理システム10
8、複数の操作端末コンピュータ110、これらを結ん
でイントラネットを構築するローカルエリアネットワー
ク(LAN)109を備える。ホスト管理システム10
8は、LAN109を事業所の外部ネットワークである
インターネット105に接続するためのゲートウェイ
と、外部からのアクセスを制限するセキュリティ機能を
備える。
【0055】一方、102〜104は、製造装置のユー
ザとしての半導体製造メーカの製造工場である。製造工
場102〜104は、互いに異なるメーカに属する工場
であってもよいし、同一のメーカに属する工場(例え
ば、前工程用の工場、後工程用の工場等)であってもよ
い。各工場102〜104内には、夫々、複数の製造装
置106と、それらを結んでイントラネットを構築する
ローカルエリアネットワーク(LAN)111と、各製
造装置106の稼動状況を監視する監視装置としてホス
ト管理システム107とが設けられている。各工場10
2〜104に設けられたホスト管理システム107は、
各工場内のLAN111を工場の外部ネットワークであ
るインターネット105に接続するためのゲートウェイ
を備える。これにより各工場のLAN111からインタ
ーネット105を介してベンダ101側のホスト管理シ
ステム108にアタセスが可能となり、ホスト管理シス
テム108のセキュリティ機能によって限られたユーザ
だけがアクセスが許可となっている。
【0056】具体的には、インターネット105を介し
て、各製造装置106の稼動状況を示すステータス情報
(例えば、トラブルが発生した製造装置の症状)を工場
側からベンダ側に通知する他、その通知に対応する応答
情報(例えば、トラブルに対する対処方法を指示する情
報、対処用のソフトウェアやデータ)や、最新のソフト
ウェア、ヘルプ情報などの保守情報をベンダ側から受け
取ることができる。各工場102〜104とベンダ10
1との間のデータ通信および各工場内のLAN111で
のデータ通信には、インターネットで一般的に使用され
ている通信プロトコル(TCP/IP)が使用される。
なお、工場外の外部ネットワークとしてインターネット
を利用する代わりに、第三者からのアタセスができずに
セキュリティの高い専用線ネットワーク(ISDNな
ど)を利用することもできる。また、ホスト管理システ
ムはベンダが提供するものに限らずユーザがデータベー
スを構築して外部ネットワーク上に置き、ユーザの複数
の工場から該データベースヘのアクセスを許可するよう
にしてもよい。
【0057】さて、図11は本実施形態の全体システム
を図10とは別の角度から切り出して表現した概念図で
ある。先の例ではそれぞれが製造装置を備えた複数のユ
ーザ工場と、該製造装置のベンダの管理システムとを外
部ネットワークで接続して、該外部ネットワークを介し
て各工場の生産管理や少なくとも1台の製造装置の情報
をデータ通信するものであった。これに対し本例は、複
数のベンダの製造装置を備えた工場と、該複数の製造装
置のそれぞれのベンダの管理システムとを工場外の外部
ネットワークで接続して、各製造装置の保守情報をデー
タ通信するものである。図中、201は製造装置ユーザ
(半導体デバイス製造メーカ)の製造工場であり、工場
の製造ラインには各種プロセスを行う製造装置、ここで
は例として露光装置202、レジスト処理装置203、
成膜処理装置204が導入されている。なお図11では
製造工場201は1つだけ描いているか、実際は複数の
工場が同様にネットワーク化されている。工場内の各装
置はLAN206で接続されてイントラネットを構成
し、ホスト管理システム205で製造ラインの稼動管理
がされている。一方、露光装置メーカ210、レジスト
処理装置メーカ220、成膜装置メーカ230などのベ
ンダ(装置供給メーカ)の各事業所には、それぞれ供給
した機器の遠隔保守を行うためのホスト管理システム2
11,221,231を備え、これらは上述したように
保守データベースと外部ネットワークのゲートウェイを
備える。ユーザの製造工場内の各装置を管理するホスト
管理システム205と、各装置のベンダの管理システム
211,221,231とは、外部ネットワーク200
であるインターネットもしくは専用線ネットワークによ
って接続されている。このシステムにおいて、製造ライ
ンの一連の製造機器の中のどれかにトラブルが起きる
と、製造ラインの稼動が休止してしまうが、トラブルが
起きた機器のベンダからインターネット200を介した
遠隔保守を受けることで迅速な対応が可能で、製造ライ
ンの休止を最小限に抑えることができる。
【0058】半導体製造工場に設置された各製造装置は
それぞれ、ディスプレイと、ネットワークインターフェ
ースと、記憶装置にストアされたネットワークアクセス
用ソフトウェアならびに装置動作用のソフトウェアを実
行するコンピュータを備える。記憶装置としては内蔵メ
モリやハードディスク、あるいはネットワークファイル
サーバなどである。上記ネットワークアクセス用ソフト
ウェアは、専用又は汎用のウェブブラウザを含み、例え
ば図12に一例を示すような画面のユーザインターフェ
ースをディスプレイ上に提供する。各工場で製造装置を
管理するオペレータは、画面を参照しながら、製造装置
の機種(401)、シリアルナンバ(402)、トラブ
ルの件名(403)、発生日(404)、緊急度(40
5)、症状(406)、対処法(407)、経過(40
8)等の情報を画面上の入力項目に入力する。入力され
た情報はインターネットを介して保守データベースに送
信され、その結果の適切な保守情報が保守データベース
から返信されディスプレイ上に提示される。またウェブ
ブラウザが提供するユーザインターフェースはさらに図
示のごとくハイパーリンク機能(410〜412)を実
現し、オペレータは各項目のさらに詳細な情報にアクセ
スしたり、ベンダが提供するソフトウェアライブラリか
ら製造装置に使用する最新バージョンのソフトウェアを
引出したり、工場のオペレータの参考に供する操作ガイ
ド(ヘルプ情報)を引出したりすることができる。ここ
で、保守データベースが提供する保守情報には、上記説
明した本発明に関する情報も含まれ、また前記ソフトウ
ェアライブラリは本発明を実現するためのソフトウェア
も提供する。
【0059】次に上記説明した生産システムを利用した
半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図13は半
導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す。
ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計
を行う。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パ
ターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3
(ウェハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウェハを
製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は前工程と呼
ばれ、上記用意したマスクとウェハを用いて、リソグラ
フィ技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。次
のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ
4によって作製されたウェハを用いて半導体チップ化す
る工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンデ
ィング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組立
て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作
製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テス
ト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイス
が完成し、これを出荷(ステップ7)する。前工程と後
工程はそれぞれ専用の別の工場で行い、これらの工場毎
に上記説明した遠隔保守システムによって保守がなされ
る。また前工程工場と後工程工場との間でも、インター
ネットまたは専用線ネットワークを介して生産管理や装
置保守のための情報がデータ通信される。
【0060】図14は上記ウェハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウェハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウェハ表面に絶
縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウェハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウェハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウェハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明した露光装置によって
マスクの回路パターンをウェハに焼付露光する。ステッ
プ17(現像)では露光したウェハを現像する。ステッ
プ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部
分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッ
チングが済んで不要となったレジストを取り除く。これ
らのステップを繰り返し行うことによって、ウェハ上に
多重に回路パターンを形成する。各工程で使用する製造
機器は上記説明した遠隔保守システムによって保守がな
されているので、トラブルを未然に防ぐと共に、もしト
ラブルが発生しても迅速な復旧が可能で、従来に比べて
半導体デバイスの生産性を向上させることができる。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、多大な時間を要する精
密アライメント計測を計測装置に任せることが可能とな
り、その分、露光装置の露光機能を最大限に利用するこ
とができる。したがって、生産効率を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る露光システムの構成
を示すブロック図である。
【図2】 従来法を用いた場合の装置稼働状況を表す図
である。
【図3】 図1中の半導体露光装置の構成を示す概略図
である。
【図4】 図1中のウェハオフセット計測装置の構成を
示す概略図である。
【図5】 図1のシステムを用いた場合の装置稼働状況
を表す図である。
【図6】 図1のシステムにおける各装置の処理の流れ
を表す図である。
【図7】 本発明の実施例の変形例におけるホストコン
ピュータの処理の流れを表すフローチャートである。
【図8】 図7の変形例による場合の装置稼働状況を示
す図である。
【図9】 通常アライメントを説明するためのウェハと
装置基準座標との関係を示す図である。
【図10】 半導体デバイスの生産システムをある角度
から見た概念図である。
【図11】 半導体デバイスの生産システムを別の角度
から見た概念図である。
【図12】 ユーザインターフェースの具体例を示す図
である。
【図13】 デバイスの製造プロセスのフローを説明す
る図である。
【図14】 ウェハプロセスを説明する図である。
【符号の説明】
ST1,ST2:半導体露光装置(ステッパ)、AL:
ウェハオフセット計測装置、COM:ホストコンピュー
タ、RT:レチクル、WF:ウェハ、CU:中央演算処
理装置、IL:露光照明系、UL:投影露光光学系、A
S:アライメントマーク検出ユニット、FT:レベリン
グ検出ユニット、WS:ウェハ保持・駆動ユニット(ウ
ェハステージ)、WT:ウェハ搬送ユニット、RS:レ
チクル保持ユニット、101:事業所、102〜10
4:製造工場、105:インターネット、106:製造
装置、107:ホスト管理システム、108:ホスト管
理システム、109:ローカルエリアネットワーク、1
10:操作端末コンピュータ、111:ローカルエリア
ネットワーク、200:外部ネットワーク、201:製
造工場、202:露光装置、203:レジスト処理装
置、204:成膜処理装置、205:ホスト管理システ
ム、206:LAN、210:露光装置メーカ、21
1,221,231:ホスト管理システム、220:レ
ジスト処理装置メーカ、230:成膜装置メーカ。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先行する基板について位置合せのための
    精密な第1の計測を行う第1の工程と、後の基板につい
    ては順次、前記第1計測より簡易な第2の計測を行い、
    その結果と前記第1計測の結果に基づいて位置合せを行
    って露光を行う第2の工程とを備えた露光方法におい
    て、前記第1工程を、前記第2工程を行う露光装置とは
    別の装置で行うことを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 前記別の装置が前記第1工程を行うこと
    ができる状態にない場合には前記第1工程は前記第2工
    程を行う露光装置により行うことを特徴とする請求項1
    に記載の露光方法。
  3. 【請求項3】 前記基板は設計上の配列座標に従って規
    則的に整列した複数の小領域が形成されたものであり、
    前記第1および第2計測は、前記小領域表面の情報を検
    知することにより前記基板あるいは各小領域の位置に関
    する情報の計測を行うものであり、前記第1計測はN枚
    (ただし、N>1)の前記基板のうち1枚目からn枚目
    (ただし、n≧1)までの基板についてそれぞれM個
    (ただし、M≧1)の前記小領域をサンプル領域として
    行い、前記第2計測はN枚の前記基板のうちn+1枚目
    以降の基板についてそれぞれM個より少ない個数の前記
    小領域をサンプル領域として行うことを特徴とする請求
    項1または2に記載の露光方法。
  4. 【請求項4】 前記別の装置は露光装置であることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の露光方
    法。
  5. 【請求項5】 複数台の前記露光装置および別の装置が
    上位のコンピュータにより管理されており、前記上位コ
    ンピュータが、前記露光装置および別の装置のうちいず
    れか1台に対して前記第1工程を行わせる指令を発する
    工程と、この第1工程による計測の結果を、前記上位コ
    ンピュータが、前記1台とは別の装置である前記露光装
    置のうちのいずれかに転送する工程とを有することを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の露光方
    法。
  6. 【請求項6】 前記上位コンピュータが、前記露光装置
    および別の装置のうちいずれに対して前記第1工程を行
    わせるかを前記露光装置および別の装置の稼働状況に応
    じて決定する工程を有することを特徴とする請求項5に
    記載の露光方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかの露光方法を行
    う各装置を具備することを特徴とする露光システム。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかの露光方法に適
    合した機能を有することを特徴とする露光装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の露光装置において、ディ
    スプレイと、ネットワークインターフェースと、ネット
    ワーク用ソフトウェアを実行するコンピュータとをさら
    に有し、露光装置の保守情報をコンピュータネットワー
    クを介してデータ通信することを可能にした露光装置。
  10. 【請求項10】 前記ネットワーク用ソフトウェアは、
    前記露光装置が設置された工場の外部ネットワークに接
    続され前記露光装置のベンダもしくはユーザが提供する
    保守データベースにアクセスするためのユーザインター
    フェースを前記ディスプレイ上に提供し、前記外部ネッ
    トワークを介して該データベースから情報を得ることを
    可能にする請求項9に記載の装置。
  11. 【請求項11】 請求項8記載の露光装置を含む各種プ
    ロセス用の製造装置群を半導体製造工場に設置する工程
    と、該製造装置群を用いて複数のプロセスによって半導
    体デバイスを製造する工程とを有することを特徴とする
    半導体デバイス製造方法。
  12. 【請求項12】 前記製造装置群をローカルエリアネッ
    トワークで接続する工程と、前記ローカルエリアネット
    ワークと前記半導体製造工場外の外部ネットワークとの
    間で、前記製造装置群の少なくとも1台に関する情報を
    データ通信する工程とをさらに有する請求項11に記載
    の方法。
  13. 【請求項13】 前記露光システムのベンダもしくはユ
    ーザが提供するデータベースに前記外部ネットワークを
    介してアクセスしてデータ通信によって前記製造装置の
    保守情報を得る、もしくは前記半導体製造工場とは別の
    半導体製造工場との間で前記外部ネットワークを介して
    データ通信して生産管理を行う請求項12に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項8記載の露光装置を含む各種プ
    ロセス用の製造装置群と、該製造装置群を接続するロー
    カルエリアネットワークと、該ローカルエリアネットワ
    ークから工場外の外部ネットワークにアクセス可能にす
    るゲートウェイを有し、前記製造装置群の少なくとも1
    台に関する情報をデータ通信することを可能にした半導
    体製造工場。
  15. 【請求項15】 半導体製造工場に設置された請求項8
    記載の露光装置の保守方法であって、前記露光装置のベ
    ンダもしくはユーザが、半導体製造工場の外部ネットワ
    ークに接続された保守データベースを提供する工程と、
    前記半導体製造工場内から前記外部ネットワークを介し
    て前記保守データベースヘのアクセスを許可する工程
    と、前記保守データベースに蓄積される保守情報を前記
    外部ネットワークを介して半導体製造工場側に送信する
    工程とを有することを特徴とする露光装置の保守方法。
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