JP2001297948A - ゲル電解質及びその製造方法 - Google Patents

ゲル電解質及びその製造方法

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JP2001297948A
JP2001297948A JP2000112604A JP2000112604A JP2001297948A JP 2001297948 A JP2001297948 A JP 2001297948A JP 2000112604 A JP2000112604 A JP 2000112604A JP 2000112604 A JP2000112604 A JP 2000112604A JP 2001297948 A JP2001297948 A JP 2001297948A
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Tsugio Watanabe
二夫 渡邊
Atsushi Yamashita
篤 山下
Kimihiro Watanabe
公浩 渡邉
Kenji Komamizu
謙二 駒水
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解液の保持率が高く、従って導電性が良好
であってしかも電解液の保液性の高い、従って液漏れに
よる引火のおそれもない電気二重層キャパシタ用のゲル
状電解質を提供すること。 【解決手段】 (a)ポリイソシアネート成分および
(b)活性水素含有成分(場合によりさらに(c)鎖延
長剤)を反応させて得られるポリウレタン(A)、電解
質溶媒(B)ならびに電解質(C)を含む電気二重層用
ゲル状電解質であって、ポリウレタン(A)が、(b)
活性水素含有成分としてポリカーボネート系ポリオール
を含み、電解質溶媒(B)としてカーボネート化合物を
含むことを特徴とする電気二重層用ゲル状電解質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気二重層キャパ
シタ用のゲル状電解質およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気二重層キャパシタは、炭素電極等の
分極性電極と電解液との界面に形成される電気二重層に
電荷を蓄えることを特徴とする電気化学的エネルギー貯
蔵デバイスであり、2つの炭素電極の間に電解液が挟ま
れた構造を有している。現在、一般に、電解液として
は、比重1.3程度の硫酸水溶液またはプロピレンカー
ボネート等にイオン化合物を溶解させた有機電解液が用
いられているため、かかる電解液の漏洩による信頼性の
低さが問題となっている。一方、電解液の漏洩を完全に
防止するには、厳重な密封構造が必要となり、薄膜化、
小型化が困難となる。
【0003】そこで、簡便な密封構造においても、かか
る電解液の漏洩を防止するため、電解液を高分子材料に
ゲルとして取り込む技術が提案されている(特開平7−
14750、特開平8−295715、特開平10−9
2221)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のゲル状電解質
は、従来使用されていた電解液に代わるものであるか
ら、ゲル状電解質には、従来の電解液と同等以上の電気
的特性を有する必要がある。即ち、電気二重層キャパシ
タにおいては、使用する電解質の導電性がキャパシタの
内部抵抗等の特性に重要な影響を有するため、ゲル状電
解質として良好な導電性を有していることが要求され
る。
【0005】しかし、上記の公知技術に基づくゲル状電
解質は電解液の保持力、即ち電解液保液性が十分ではな
く、電解液の含有率を高くすることが難しい。例えば、
特開平7−14750においてはマトリックス成分であ
るウレタンプレポリマー100重量部に対し電解液溶媒
が450重量部程度、特開平8−295715において
はマトリックス成分であるアクリルウレタンオリゴマー
100重量部に対して電解液溶媒が400重量部程度、
特開平10−92221においてはマトリックス成分で
あるアクリルウレタンオリゴマー100重量部に対して
電解液溶媒が300重量部程度の実施例が開示されてい
るにすぎない。即ち、電解液を多く保持させると、導電
性はよくなるが電解液の滲み出しが発生し、電解液の滲
み出しがない程度に抑制すると導電性が低下し、その結
果、キャパシタの内部抵抗が増大し、電気二重層キャパ
シタの出力と低温特性が低下するという問題を有してい
た。
【0006】本発明の目的は、電解液の保持率が高く、
従って導電性が良好であってしかも電解液の保液性の高
い、従って電解液の漏洩による諸物性の低下がなく長期
信頼性の高い電気二重層用のゲル状電解質を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく、電気二重層キャパシタ用のゲル状電解質に
用いるポリウレタンについて鋭意検討を重ねた結果、当
該ポリウレタンとして、(a)ポリイソシアネート成分
および(b)活性水素含有成分を反応させて得られるポ
リウレタンであって、(b)活性水素含有成分としてポ
リカーボネートポリオールを含有し、電解質溶媒(B)
としてカーボネート化合物を含有するものを用いること
により前記目的を達成できることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、(a)ポリイソシア
ネート成分および(b)活性水素含有成分を反応させて
得られるポリウレタン(A)、電解質溶媒(B)ならび
に電解質(C)を含む電気二重層キャパシタ用ゲル状電
解質であって、(b)活性水素含有成分としてポリカー
ボネートポリオールを含有し、電解質溶媒(B)として
カーボネート化合物を含有することを特徴とする電気二
重層キャパシタ用ゲル状電解質、に関する。
【0009】本発明のポリウレタン(A)は、電解質溶
媒(B)と共通する化学組成分(カーボネート単位)を
含有することによりマトリックス成分であるポリウレタ
ン(A)と電解質溶媒との相溶性が向上するため電解液
の滲み出しが押さえられ、ポリウレタン(A)は多量の
電解液を保持することができ、導電性に優れたゲル状電
解質が得られる。このゲル状電解質を使用した電気二重
層キャパシタは内部抵抗が低くなり電気特性に優れ、液
漏れがなく、従ってこれに由来する諸物性の低下がな
く、簡易な密封構造とすることが可能になる。
【0010】かかるカーボネート化合物に対する相溶性
から、ポリカーボネート系ポリオールを(b)活性水素
含有成分としたポリウレタン(A)を用いることによ
り、電解質溶媒(B)の含有率を高くしても電解液の滲
み出しを抑制できる。(b)活性水素含有成分としてポ
リカーボネート系ポリオール単独で、または他の活性水
素を有する成分、例えば他のポリオール、アミン類と併
用して使用することもできるが、当該活性水素成分にお
けるポリカーボネート系ポリオールの含有率は、50重
量%以上、さらには80重量%以上とするのがポリウレ
タン(A)と電解液との相溶性に優れ好ましい。
【0011】電解質溶媒(B)は、電解質の溶解性、誘
電率の高さからプロピレンカーボネート、エチレンカー
ボネート等のカーボネート化合物を用いるが、カーボネ
ート化合物と相溶性の高い他の化合物との併用も可能で
ある。上記ポリウレタン(A)との相溶性との観点か
ら、電解質溶媒(B)におけるポリカーボネート化合物
の含有量は50重量%以上、さらには80重量%以上と
するのが好ましい。
【0012】また、前記電気二重層キャパシタ用ゲル状
電解質は、前記電解質溶媒(B)の含有率が、前記ポリ
ウレタン(A)100重量部に対して500重量部以上
であるのが好ましい。電解質溶媒(B)の含有率が高い
ほどゲル状電解質の導電性が高くなり、好ましい。本発
明のゲル状電解質は、電解質溶媒(B)の含有率を前記
ポリウレタン(A)100重量部に対して500重量部
以上とすることにより、導電性のレベルを高く維持でき
る。電解質溶媒(B)の含有率の上限は、ゲル状電解質
からの電解質の滲み出しが起こらない範囲であれば特に
制限されない。電解質溶媒(B)の含有率は、前記ポリ
ウレタン(A)100重量部に対して1000重量部程
度まで向上させることができ、これによりゲル状電解質
の導電性を著しく向上させることができる。
【0013】さらには、本発明は、電解質溶媒(B)お
よび電解質(C)を含む電解液存在下にて、(a)ポリ
イソシアネート成分および(b)活性水素含有成分から
なるポリウレタン(A)を製造することを特徴とする前
記電気二重層キャパシタ用ゲル状電解質の製造方法、に
関する。
【0014】かかる製造方法によれば、ポリウレタン
(A)を製造した後に、当該ポリウレタン(A)に電解
液を接触させて含浸してゲル状電解質とするよりも工程
が省略でき、好適である。
【0015】また、前記ポリウレタン(A)の製造は、
(a)ポリイソシアネート成分および(b)活性水素含
有成分を反応させてイソシアネート基末端のプレポリマ
ーとした後、当該プレポリマーを(c)鎖延長剤と反応
させるプレポリマー法にて行うのが好ましい。
【0016】上記プレポリマー法によりポリウレタン
(A)を製造することにより、得られるゲル状電解質の
電解液保液性を高め、導電性のレベルが向上する。かか
るプレポリマー法により、電解質溶媒(B)の含有率を
ポリウレタン(A)100重量部に対して1900重量
部程度まで向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のゲル状電解質を構成する
ポリウレタン(A)は、(a)ポリイソシアネート成分
及び(b)活性水素含有成分を反応させて得られる。
【0018】(a)ポリイソシアネート成分としては、
ジイソシアネート化合物を使用するのがゲルの物理的強
度が高くなるため好ましい。かかるジイソシアネート化
合物としてはポリウレタンの技術分野において周知のジ
イソシアネート化合物は全て使用可能であり、具体的に
は以下の化合物が例示される。
【0019】たとえば、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、
2,6−トルエンジイソシアネート、ナフタレンジイソ
シアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物;エチレ
ンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイ
ソシアネート(HDI)等の脂肪族ジイソシアネート化
合物;水素添加4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート(HMDI、商品名ハイレン−W、ヒュルス社
製)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート(CH
DI)、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、イソ
フォロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加m−
キシレンジイソシアネート(HXDI)、ノルボルネン
ジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート化合物;
その他、キシレンジイソシアネート(XDI)、テトラ
メチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)等があ
げられる。
【0020】なお、(a)ポリイソシアネート成分に
は、これらジイソシアネート化合物に加えて、ゲル強度
を調整する目的で3官能以上の多官能イソシアネート化
合物を併用することは好適な態様である。多官能イソシ
アネート化合物としては、ビュレットタイプのアダクト
体、具体的にはデスモジュールN−100等が例示され
る。
【0021】(b)活性水素含有成分としては、ポリカ
ーボネート系ポリオールを単独で使用又はポリカーボネ
ート系ポリオールと他の活性水素含有成分、例えばポリ
エーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アミン
類等と併用して使用する。(b)活性水素含有成分中に
おけるポリカーボネート系ポリオールの含有量は、電解
液との相溶性の観点から50重量%以上が好ましく、8
0重量%がより好ましい。
【0022】ポリカーボネート系ポリオールとしては、
アルキレン基をカーボネート結合にて結合した骨格を有
し、末端に2以上の水酸基を有する重合体があげられ
る。ポリカーボネート系ポリオールの製造方法は限定さ
れるものではない。具体例としては、エチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレングリコー
ル等のグリコールとエチレンカーボネートを反応させて
得られるものがあげられる。
【0023】(b)活性水素含有成分として、ポリカー
ボネート系ポリオールと併用してポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリオールから選択されるポリオール
化合物を使用することは、他の特性を調整することがで
きる点で好ましい態様である。
【0024】ポリエーテルポリオールとしてはポリオキ
シテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレング
リコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシ
テトラメチレングリコールにエチレンオキサイドを開環
付加重合させたポリオール、ポリオキシエチレン−プロ
ピレングリコール等が例示される。ポリエーテルポリオ
ールとしてグリコールのみでなく、トリオール等の多官
能ポリオールの使用も可能である。
【0025】ポリエステルポリオールとしては、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸等
のジカルボン酸の1種以上と、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3
−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,
10−デカンジオール、ジエチレングリコール等の多価
アルコールの1種以上を縮重合させて得られるもの、ε
−カプロラクトン等の4〜7員環の環状ラクトン類の開
環重合により得られるものが例示できる。ポリエステル
ポリオールとしてもジオールのみでなく、多価アルコー
ルの1成分としてトリメチロールプロパン等を使用した
トリオール等の多官能ポリオールも使用可能である。
【0026】上記以外に、ポリオキシテトラメチレング
リコールにε−カプロラクトンを開環付加したポリオー
ル、ポリエステルポリオールにエチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等を開環付加
したポリオールも使用可能である。
【0027】これら上記各種ポリオールの数平均分子量
は300〜8000程度であることが好適である。
【0028】(b)活性水素含有成分として、ポリカー
ボネート系ポリオールと併用してアミン化合物を使用す
ることは、アミノ基またはアミン基の触媒的作用により
ゲル化の反応性を高めるためゲル強度が向上する点で好
ましい態様である。
【0029】アミン化合物としては、エチレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、フェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン等
のジアミン類、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン等のアミノアルコール類等が挙げられる。また、上
記ジアミン系化合物又はアミノアルコール系化合物にエ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒド
ロフランを開環付加したアミノ基含有ポリオールを使用
することができる。
【0030】(c)鎖延長剤としては、エチレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、スピログリコール等の
脂肪族多価アルコール類、ビスヒドロキシエトキシベン
ゼン、キシリレングリコール、ビス−β−ヒドロキシエ
チルテレフタレート等の芳香族系多価アルコール類、エ
チレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、フェニレンジアミン、ジフェニルメタン
ジアミン等のジアミン類、ジエタノールアミン、トリエ
タノールアミン等のアミノアルコール類の他、上記ジア
ミン系化合物又はアミノアルコール系化合物にエチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラ
ンを開環付加したアミノ基含有ポリオールを使用するこ
とができる。アミン基又はアミノ基を含有するものは、
その触媒的作用によりゲル化の反応を高めゲル強度を向
上させ電解液の保持量をさらに増大させることから、使
用が好ましい。また、官能基を3つ以上有するものはゲ
ル強度を向上させることから使用が好ましい。
【0031】前記ポリウレタン(A)を製造する方法は
特に限定されず、プレポリマー法、ワンショット法等の
各種の方法を採用できる。たとえば、プレポリマー法で
は、(a)ポリイソシアネート成分および(b)活性水
素含有成分を予めイソシアネート基/活性水素基当量比
(NCOインデックスという)が1以上となるように反
応させて、平均分子量が1000〜20000程度のイ
ソシアネート基(NCO)末端のプレポリマー(NCO
プレポリマー)とし、このNCOプレポリマーを(c)
鎖延長剤と、NCOインデックスが約1となるような比
率で反応させる。前記プレポリマー法におけるイソシア
ネート末端プレポリマーは、イソシアネート基含量5〜
30%となるように調製するのが好ましい。また、ワン
ショット法では、プレポリマー法と同様の使用割合で、
(a)ポリイソシアネート成分および(b)活性水素含
有成分を一度に反応させる。これらポリウレタン(A)
の製造法のなかでも、プレポリマー法が好ましい。
【0032】ポリウレタン(A)の製造に際しては、触
媒を使用することもできる。ポリウレタン重合触媒とし
ては、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテー
ト、ジオクチル錫ジラウレート、錫オクトエート等の金
属系触媒、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリ
ン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、N,N,
N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン等の
アミン系触媒があげられる。これらの触媒は、1種以上
を適宜選択して使用することができ、金属系触媒とアミ
ン系触媒の併用も好適である。
【0033】ポリウレタン(A)は、上記反応によりゲ
ル化させる。反応は室温で行うこともできるが、ゲル化
時間を短縮するために、60〜80℃程度の温度で行う
のが好ましい。
【0034】電解質溶媒(B)としては、エチレンカー
ボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネ
ート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネー
ト等のカーボネート化合物を単独で又はカーボネート化
合物と相溶性の高い溶媒と併用して用いる。併用溶媒と
しては、例えば、γ−ブチロラクトン、スルホラン、
1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、
1,2−ジメトキシエタン、アセトニトリル、テトラヒ
ドロフラン等が挙げられる。
【0035】電解質(C)として金属塩、アミン塩、4
級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩等公知の化合物
が使用可能である。これらは、2種以上併用してもよ
い。金属塩としては、元素周期律表第I族、第II族の
金属塩が挙げられ、中でも陽イオン半径の小さいLi、
Na及びKの塩が好ましい。これらの金属塩を構成する
陰イオンとしてはチオシアン酸イオン、過塩素酸イオ
ン、トリフルオロメタンスルホン酸イオンおよびフルオ
ロホウ酸イオンが挙げられる。アミン塩を構成するアミ
ンとしては1級アミン(メチルアミン、エチルアミン、
プロピルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン
等)、2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン、
ジプロピルアミン、メチルエチルアミン、ジフェニルア
ミン等)、3級アミン(トリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリプロピルアミン、トリフェニルアミン等)
が挙げられる。アミン塩を構成する酸としてはホウ酸、
過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、チオシアン
酸、テトラフルオロホウ酸、スルホン酸、カルボン酸等
が挙げられる。4級アンモニウム塩としては、テトラメ
チルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テ
トラプロピルアンモニウム塩、メチルトリエチルアンモ
ニウム塩等が挙げられ、これらの塩を構成する陰イオン
としては過塩素酸イオン、トリフルオロスルホン酸イオ
ン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロホス
フィン酸イオン等が挙げられる。4級ホスホニウム塩と
しては、テトラメチルホスホニウム塩、テトラエチルホ
スホニウム塩、テトラプロピルホスホウニウム塩等が挙
げられ、これらの塩を構成する陰イオンとしては過塩素
酸イオン、トリフルオロスルホン酸イオン、テトラフル
オロホウ酸イオン等が挙げられる。
【0036】上記に例示列挙した電解質(C)の中で
も、電解質溶媒(B)への溶解度、電解液の伝導度から
4級アンモニウム塩の使用が好適である。また、4級ア
ンモニウム塩等のアミノ基、アミン基を有する電解質を
使用すると、その触媒的作用によりゲル化の反応性を高
めゲル強度を向上させる点からも好ましい。
【0037】本発明のゲル状電解質を製造する方法とし
ては、ポリウレタン(A)を製造した後に、電解質溶媒
(B)に電解質(C)を溶解した電解液と接触させても
よく、当該電解液の存在下にポリウレタン(A)を製造
してもよいが、電解液の存在下にポリウレタン(A)を
製造する方法が好ましい。
【0038】前記電解液中の電解質の濃度は特に限定さ
れるものではないが、0.5mol/L〜1.5mol
/Lであることが好ましい。
【0039】
【実施例】以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実
施例等について説明する。 実施例1 (プレポリマーの製造)ポリカーボネートジオール(商
品名ニッポラン−981,数平均分子量1000,日本
ポリウレタン工業 (株)製)90g、ポリエーテルポリ
オール(商品名EX420,数平均分子量400,旭硝
子(株)製)10gおよび1,6−ヘキサメチレンジイ
ソシアネート49.5gを80℃で2時間反応させて、
プレポリマー(1)を製造した。プレポリマー(1)の
NCO%は10%に設定した。
【0040】(ゲル状電解質の製造)上記プレポリマー
(1)85gおよび鎖延長剤としてエチレンジアミンの
エチレンオキサイド付加物(4官能,分子量300,水
酸基価760)15gを、エチレンカーボネート:プロ
ピレンカーボネート=1:1(重量比)に(C25 4
NBF4を1mol/L含む電解液500g中に仕込
み、均一な溶液状態とした後、厚さ0.5mmの型に流
し込んで60℃にて静置してゲル状電解質を製造した。
【0041】実施例2〜5、比較例1 実施例1において、プレポリマーの種類、電解液の使用
量を表1に示すように変えた他は、実施例1と同様にし
てプレポリマーを製造し、さらにゲル状電解質を製造し
た。
【0042】実施例6 1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート18gおよび
ポリカーボネートジオール(商品名ニッポラン−98
1,数平均分子量1000,日本ポリウレタン工業
(株)製)74gおよび鎖延長剤としてエチレンジアミ
ンのエチレンオキサイド付加物(4官能,分子量50
0,水酸基価450)8gを、エチレンカーボネート:
プロピレンカーボネート=1:1(重量比)に(C
254NBF4を1mol/L含む電解液500g中に
仕込み、均一な溶液状態とした後、厚さ0.5mmの型
に流し込んで60℃にて静置してゲル状電解質を製造し
た。
【0043】実施例7、比較例2 実施例5において、ポリオールの種類または電解液の使
用量を表2に示すように変えた他は、実施例10と同様
にしてプレポリマーを製造し、さらにゲル状電解質を製
造した。
【0044】(性能評価)得られたゲル状電解質につい
て、以下の方法にて伝導度の測定と、電解液の保液性の
評価を行った。結果を表1または表2に示す。
【0045】電解液保液性:電解液の滲み出しは、汗を
かくような状況でゲル表面に発生するので、電解液保液
性は目視により評価した。
【0046】伝導度の測定:複素交流インピーダンス法
により測定した。
【表1】
【表2】 表1、表2中、 プレポリマー(2):ポリエーテルポリオール(商品名
EX1020,数平均分子量1000,旭硝子(株)
製)90gおよび1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ
ート49.5gを反応させて得られたものである。 鎖延長剤:エチレンジアミンのエチレンオキサイド付加
物(4官能,分子量300,水酸基価760)、 PCD:ポリカーボネートジオール(商品名ニッポラン
−981,数平均分子量1000,日本ポリウレタン工
業 (株)製))、 PED:ポリエーテルポリオール(商品名EX102
0,数平均分子量1000,旭硝子(株)製)、 HDI:1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、 EO付加ED:エチレンジアミンのエチレンオキサイド
付加物(4官能,分子量500,水酸基価450)であ
る。
【0047】本発明のゲル状電解質は、電解液の含有率
がポリウレタン100重量部に対して500重量部を超
えて1900重量部程度に至ってもその滲み出しが認め
られず、保液性が良好であり、しかも伝導度も高いこと
が明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 駒水 謙二 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリイソシアネート成分および
    (b)イソシアネート基と反応する活性水素を有する成
    分(以下、活性水素含有成分という)を反応させて得ら
    れるポリウレタン(A)、電解質溶媒(B)ならびに電
    解質(C)を含む電気二重層キャパシタ用ゲル状電解質
    であって、ポリウレタン(A)が、(b)活性水素含有
    成分としてポリカーボネート系ポリオールを含有し、電
    解質溶媒(B)がカーボネート化合物を含有する電気二
    重層キャパシタ用ゲル状電解質。
  2. 【請求項2】 前記電解質溶媒(B)の含有率が、前記
    ポリウレタン(A)100重量部に対して500重量部
    以上である請求項1に記載の電気二重層キャパシタ用ゲ
    ル状電解質。
  3. 【請求項3】 電解質溶媒(B)および電解質(C)を
    含む電解液存在下にて、(a)ポリイソシアネート成分
    および(b)活性水素含有成分からなるポリウレタン
    (A)を製造することを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の電気二重層キャパシタ用ゲル状電解質の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 ポリウレタン(A)を、(a)ポリイソ
    シアネート成分および(b)活性水素含有成分を反応さ
    せてイソシアネート基末端のプレポリマーとした後、当
    該プレポリマーを(c)鎖延長剤と反応させる請求項3
    に記載の電気二重層キャパシタ用ゲル状電解質の製造方
    法。
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