JP2001185216A - ゲル状電解質及びその製造方法 - Google Patents

ゲル状電解質及びその製造方法

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JP2001185216A
JP2001185216A JP36411999A JP36411999A JP2001185216A JP 2001185216 A JP2001185216 A JP 2001185216A JP 36411999 A JP36411999 A JP 36411999A JP 36411999 A JP36411999 A JP 36411999A JP 2001185216 A JP2001185216 A JP 2001185216A
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electrolyte
polyurethane
polyol
gel electrolyte
secondary battery
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JP36411999A
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Atsushi Yamashita
篤 山下
Kenji Komamizu
謙二 駒水
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解液の保持率が高く、従って導電性が良好
であってしかも電解液の保液性の高い、従って液漏れに
よる引火のおそれもない二次電池用のゲル状電解質を提
供すること。 【解決手段】 (a)ポリイソシアネート成分、(b)
ポリオール成分および(c)鎖延長剤を反応させて得ら
れるポリウレタン(A)、非水系溶媒(B)ならびにリ
チウムイオン化合物(C)を含む二次電池用ゲル状電解
質であって、ポリウレタン(A)が、(c)鎖延長剤と
してアミノ基含有ポリオールを含有することを特徴とす
る二次電池用ゲル状電解質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次電池用のゲル
状電解質およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】二次電池は、正極と負極の間にセパレー
ターと電解液の層を備えた構成を有する電池であり、液
体である電解液の漏洩防止のために厳重な密封構造が採
用されている。しかるに、電解液構成成分として可燃性
の有機溶剤を使用しているために電解液が液漏れを起こ
すと引火する可能性がある。
【0003】二次電池の代表的な例であるリチウム電池
においては、電池の液漏れ防止するため、その構成材料
として、電解液を高分子材料に保持させたゲルとして使
用する技術があり、具体的にはポリエーテル系ポリウレ
タンにリチウムイオン化合物を溶解した溶剤からなる電
解液を含浸・保持させて膨潤ゲルとしたゲル状電解質が
公知である(特開平5−283103号公報、特開平5
−226002号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のゲル状電解質
は、従来から使用されていたセパレーターと電解液の組
合せに代わるものであって、セパレーターと電解液を使
用した電池に特有の液の漏洩を解消しようとするもので
ある。かかる電池においては、使用する電解液の導電性
が電池の電流密度等の特性に重要な影響を有するため、
ゲル状電解質として良好な導電性を有していることが要
求される。
【0005】しかし、上記の公知技術に基づくゲル状電
解質は電解液の保持力、即ち電解液保液性が十分ではな
く、電解液の含有率を高くすることが難しい。即ち、電
解液を多く保持させると、導電性はよくなるが電解液の
滲み出しが発生し、電解液の滲み出しがない程度に抑制
すると導電性が低下し、その結果、電池の主要特性であ
る電流密度が低下するという問題を有していた。
【0006】本発明の目的は、電解液の保持率が高く、
従って導電性が良好であってしかも電解液の保液性の高
い、従って液漏れによる引火のおそれもない二次電池用
のゲル状電解質を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく、二次電池用のゲル状電解質におけるセパレ
ーターに用いるポリウレタンについて鋭意検討を重ねた
結果、当該ポリウレタンとして、(a)ポリイソシアネ
ート成分、(b)ポリオール成分および(c)鎖延長剤
を反応させて得られるポリウレタンであって、(c)鎖
延長剤としてアミノ基含有ポリオールを用いたものを用
いることにより前記目的を達成できることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、(a)ポリイソシア
ネート成分、(b)ポリオール成分および(c)鎖延長
剤を反応させて得られるポリウレタン(A)、非水系溶
媒(B)ならびにリチウムイオン化合物(C)を含む二
次電池用ゲル状電解質であって、ポリウレタン(A)
が、(c)鎖延長剤としてアミノ基含有ポリオールを含
有することを特徴とする二次電池用ゲル状電解質、に関
する。
【0009】本発明のポリウレタン(A)は、構成成分
のアミノ基含有ポリオール中のアミノ基の触媒的作用に
よって反応性を高く維持できるゲル状物である。ポリウ
レタン(A)はゲルとして電解液を保持しており、電解
液の含有率が高く、保液性に優れている。従って導電性
に優れたゲル状電解質が得られる。このゲル状電解質を
使用した電池は、電流密度が高く、液漏れがなく、従っ
て引火の危険性もなく、簡易な密封構造とすることが可
能になる。
【0010】また、アミノ基含有ポリオールが触媒的作
用を有するため、ポリウレタンの製造にウレタン化触媒
を必ずしも必要としない。ウレタン化触媒を使用しない
場合にはゲル状電解質における当該触媒による弊害を解
消することもできる。
【0011】前記二次電池用ゲル状電解質は、ポリウレ
タン(A)における(b)ポリオール成分がポリカーボ
ネートポリオールを含有し、非水系溶媒(B)がカーボ
ネート化合物を含有するものが好ましい。
【0012】非水系溶媒(B)のなかでも、リチウム化
合物の溶解性、伝導度の高さからカーボネート化合物を
用いるのが好ましい。また、かかるカーボネート化合物
に対する相溶性から、ポリカーボネートポリオールを
(b)ポリオール成分としたポリウレタン(A)を用い
ることにより、非水系溶媒(B)の含有率を高くしても
電解液の滲み出しの発生を制御できる。
【0013】(b)ポリオール成分におけるポリカーボ
ネートポリオールの含有率は、50重量%以上、さらに
は80重量%以上とするのがポリウレタン(A)と電解
液との相溶性に優れ好ましい。
【0014】また、前記二次電池用ゲル状電解質は、前
記非水系溶媒(B)の含有率が、前記ポリウレタン
(A)100重量部に対して400重量部以上であるの
が好ましい。
【0015】溶剤である非水系溶媒(B)の含有率が高
いほどゲル状電解質の導電性が高くなり、好ましい。本
発明のゲル状電解質は、非水系溶媒(B)の含有率を前
記ポリウレタン(A)100重量部に対して400重量
部以上とすることにより、導電性のレベルを高く維持で
きる。非水系溶媒(B)の含有率の上限は、ゲル状電解
質からの電解質の滲み出しが起こらない範囲であれば特
に制限されない。非水系溶媒(B)の含有率は、前記ポ
リウレタン(A)100重量部に対して1500重量部
程度まで向上させることができ、これにより電流密度を
著しく向上させることができる。
【0016】さらには、本発明は、非水系溶媒(B)お
よびリチウムイオン化合物(C)を含む電解溶液存在下
にて、(a)ポリイソシアネート成分、(b)ポリオー
ル成分および(c)鎖延長剤からなるポリウレタン
(A)を製造することを特徴とする前記二次電池用ゲル
状電解質の製造方法、に関する。
【0017】かかる製造方法によれば、ポリウレタン
(A)を製造した後に、当該ポリウレタン(A)に電解
液を接触させて含浸してゲル状電解質とするよりも工程
が省略でき、好適である。
【0018】また前記ポリウレタン(A)の製造は、
(a)ポリイソシアネート成分および(b)ポリオール
成分を反応させてイソシアネート基末端のプレポリマー
とした後、当該プレポリマーを(c)鎖延長剤と反応さ
せるプレポリマー法にて行うのが好ましい。
【0019】プレポリマー法によりポリウレタン(A)
を製造することにより、得られるゲル状電解質の電解液
保液性を高め、導電性のレベルが向上する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明のゲル状電解質を構成する
ポリウレタン(A)は、(a)ポリイソシアネート成
分、(b)ポリオール成分および(c)鎖延長剤を反応
させて得られる。
【0021】(a)ポリイソシアネート成分としては、
ジイソシアネート化合物を使用するのがゲルの物理的強
度が高くなるため好ましい。かかるジイソシアネート化
合物としてはポリウレタンの技術分野において周知のジ
イソシアネート化合物は全て使用可能であり、具体的に
は以下の化合物が例示される。
【0022】たとえば、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、
2,6−トルエンジイソシアネート、ナフタレンジイソ
シアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物;エチレ
ンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイ
ソシアネート(HDI)等の脂肪族ジイソシアネート化
合物;水素添加4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート(HMDI、商品名ハイレン−W、ヒュルス社
製)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート(CH
DI)、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イ
ソフォロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加m
−キシリレンジイソシアネート(HXDI)、ノルボル
ナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート化合
物;その他、キシリレンジイソシアネートート(XD
I)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TM
XDI)等があげられる。
【0023】本発明においては、前記ジイソシアネート
化合物のなかでも、電池内での二重結合の酸化劣化等に
よるサイクル特性の悪化を防止するため、飽和脂肪族お
よび/または脂環式ジイソシアネート化合物を使用する
のが好ましい。
【0024】なお、(a)ポリイソシアネート成分に
は、これらジイソシアネート化合物に加えて、ゲル強度
を調整する目的で3官能以上の多官能イソシアネート化
合物を併用することは好適な態様である。多官能イソシ
アネート化合物としては、ビュレットタイプのアダクト
体、具体的にはデスモジュールN−100等が例示され
る。
【0025】(b)ポリオール成分としては、ポリエー
テルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボ
ネートポリオール等があげられる。
【0026】ポリエーテルポリオールとしてはポリオキ
シテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレング
リコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシ
テトラメチレングリコールにエチレンオキサイドを開環
付加重合させたポリオール、ポリオキシエチレン−プロ
ピレングリコール等が例示される。ポリエーテルポリオ
ールとしてグリコールのみでなく、トリオール等の多官
能ポリオールの使用も可能である。
【0027】ポリエステルポリオールとしては、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸等
のジカルボン酸の1種以上と、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,1
0−デカンジオール、ジエチレングリコール等の多価ア
ルコールの1種以上を縮重合させて得られるもの、ε−
カプロラクトン等の4〜7員環の環状ラクトン類の開環
重合により得られるものが例示できる。ポリエステルポ
リオールとしてもジオールのみでなく、多価アルコール
の1成分としてトリメチロールプロパン等を使用したト
リオール等の多官能ポリオールも使用可能である。
【0028】上記以外に、ポリオキシテトラメチレング
リコールにε−カプロラクトンを開環付加したポリオー
ル、ポリエステルポリオールにエチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等を開環付加
したポリオールも使用可能である。
【0029】ポリカーボネートポリオールとしては、ア
ルキレン基をカーボネート結合にて結合した骨格を有
し、末端に2以上の水酸基を有する重合体があげられ
る。ポリカーボネートポリオールの製造方法は限定され
るものではない。具体例としては、エチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレングリコー
ル等のグリコールとエチレンカーボネートを反応させて
得られるものがあげられる。
【0030】これら(b)ポリオール成分の数平均分子
量は300〜8000程度であることが好適である。
【0031】本発明では、前記(b)ポリオール成分と
して、ポリカーボネートポリオールを使用するのが好ま
しい。また、他の特性を調整するためにポリエーテルポ
リオール、ポリエステルポリオールから選択されるポリ
オール化合物を併用することは好ましい態様である。
【0032】(c)鎖延長剤としてはアミノ基含有ポリ
オールを用いる。アミノ基含有ポリオールは、分子中に
二級または三級のアミノ基を有し、かつ水酸基を少なく
とも2個以上有するものである。水酸基は、3個以上有
するものがポリウレタンのゲル強度が強く好ましい。
【0033】アミノ基含有ポリオールの具体例として
は、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、フェニレンジアミン、ジフェニル
メタンジアミン等のジアミン化合物にエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等を開
環付加したもの、トリエタノールアミン、ジエタノール
アミンやこれらにエチレンオキサイド等を開環付加した
もの等があげられる。これらのなかでもエチレンジアミ
ン等の直鎖状ジアミンにエチレンオキサイドを付加した
ものが好ましい。なお、アミノ基含有ポリオールの分子
量は特に制限されないが、通常、400〜700程度の
化合物が好ましい。
【0034】また、アミノ基含有ポリオールの水酸基価
は、鎖延長剤の長さ、すなわち架橋点の長さに関連して
ゲルの物性に影響を及ぼすため、240〜760とする
のが好ましい。特に、400〜550の場合に電解液の
保存液性がよい。
【0035】なお、(c)鎖延長剤としては、アミノ基
含有ポリオールに加えて、エチレングリコール、1,4
−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−
ヘキサンジオール、スピログリコール等の脂肪族多価ア
ルコール類、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、キシリ
レングリコール、ビス−β−ヒドロキシエチルテレフタ
レート等の芳香族系多価アルコール類、メチレンビス−
o−クロロアニリン等の芳香族ジアミン類のポリウレタ
ンの鎖延長剤に例示されるものを使用することもでき
る。これら鎖延長剤は、本発明の目的を損なわない範囲
で使用できる。
【0036】前記(a)ポリイソシアネート成分、
(b)ポリオール成分および(c)鎖延長剤からポリウ
レタン(A)を製造する方法は特にされず、プレポリマ
ー法、ワンショット法等の各種の方法を採用できる。
【0037】たとえば、プレポリマー法では、(a)ポ
リイソシアネート成分および(b)ポリオール成分を予
めイソシアネート基/活性水素基当量比(NCOインデ
ックスという)が1以上となるように反応させて、平均
分子量が1000〜20000程度のイソシアネート基
(NCO)末端のプレポリマー(NCOプレポリマー)
とし、このNCOプレポリマーを(c)鎖延長剤と、N
COインデックスが約1となるような比率で反応させ
る。前記プレポリマー法におけるイソシアネート末端プ
レポリマーは、イソシアネート基含量5〜30%となる
ように調製するのが好ましい。また、ワンショット法で
は、プレポリマー法と同様の使用割合で、(a)ポリイ
ソシアネート成分、(b)ポリオール成分および(c)
鎖延長剤を一括反応させる。これらポリウレタン(A)
の製造法のなかでも、プレポリマー法が好ましい。
【0038】ポリウレタン(A)の製造に際しては、触
媒を使用することもできる。ポリウレタン重合触媒とし
ては、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテー
ト、ジオクチル錫ジラウレート、錫オクトエート等の金
属系触媒、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリ
ン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、N,N,
N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン等の
アミン系触媒があげられる。これらの触媒は、1種以上
を適宜選択して使用することができ、金属系触媒とアミ
ン系触媒の併用も好適である。
【0039】ポリウレタン(A)は、上記反応によりゲ
ル化させる。反応は室温で行うこともできるが、ゲル化
時間を短縮するために、60〜80℃程度の温度で行う
のが好ましい。
【0040】非水系溶媒(B)としては、従来よりゲル
状電解質に使用されている各種のものを使用できる。た
とえば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート
等のカーボネート化合物;ジオキサン、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジオキソラン等のエーテル化
合物、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン等のラ
クトン化合物、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド等のアミド化合物等が例示される。
【0041】非水系溶媒(B)としては、カーボネート
化合物が好ましく、具体的には、エチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート、もしくはこれらの混合物
の使用が、リチウム化合物の溶解性、伝導度の高さが優
れており、好適である。
【0042】リチウムイオン化合物(C)公知の化合物
が限定なく使用可能であり、具体的にはLiAsF6
LiSbF6 ,LiBF4 ,LiClO4 ,LiI,L
iCl,LiAlCl4 ,LiHF2 ,LiSCN,L
iSO3 CF3 ,LiPF6等として例示されるLi化
合物から選択される少なくとも1種が使用される。これ
らの化合物は、使用する溶剤への溶解度、電解液の伝導
度等を考慮して適宜選択され、使用される。
【0043】本発明のゲル状電解質を製造する方法とし
ては、ポリウレタン(A)を製造した後に、非水系溶媒
(B)にリチウムイオン化合物(C)を溶解した電解液
と接触させてもよく、当該電解液の存在下にポリウレタ
ン(A)を製造してもよいが、電解液の存在下にポリウ
レタン(A)を製造する方法が好ましい。
【0044】前記電解液中のリチウム化合物の濃度は特
に限定されるものではないが、0.5mol/L〜1.
5mol/Lであることが好ましい。
【0045】
【実施例】以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実
施例等について説明する。 実施例1 (プレポリマーの製造)ポリカーボネートジオール(商
品名ニッポラン−981,数平均分子量1000,日本
ポリウレタン工業 (株)製)90g、ポリエーテルポリ
オール(商品名EX420,数平均分子量400,旭硝
子(株)製)10gおよび1,6−ヘキサメチレンジイ
ソシアネート49.5gを80℃で2時間反応させて、
プレポリマー(1)を製造した。プレポリマー(1)の
NCO%は10%に設定した。
【0046】(ゲル状電解質の製造)上記プレポリマー
(1)100gおよび鎖延長剤としてエチレンジアミン
のエチレンオキサイド付加物(4官能,分子量400,
水酸基価760)17gを、エチレンカーボネート:プ
ロピレンカーボネート=1:1(重量比)の非水系溶媒
にLiClO4 を1mol/L含む電解液1000g中
に仕込み、均一な溶液状態とした後、厚さ0.5mmの
型に流し込んで60℃にて静置してゲル状電解質を製造
した。
【0047】実施例2〜9、比較例1 実施例1において、プレポリマーの種類もしくはNCO
%、鎖延長剤の種類または電解液の使用量を表1に示す
ように変えた他は、実施例1と同様にしてプレポリマー
を製造し、さらにゲル状電解質を製造した。
【0048】実施例10 1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート100gおよ
びポリカーボネートジオール(商品名ニッポラン−98
1,数平均分子量1000,日本ポリウレタン工業
(株)製)393gおよび鎖延長剤としてエチレンジア
ミンのエチレンオキサイド付加物(4官能,分子量45
0,水酸基価505)43.7gを、エチレンカーボネ
ート:プロピレンカーボネート=1:1(重量比)の非
水系溶媒にLiClO4 を1mol/L含む電解液70
0g中に仕込み、均一な溶液状態とした後、厚さ0.5
mmの型に流し込んで60℃にて静置してゲル状電解質
を製造した。
【0049】実施例11、比較例2 実施例10において、ポリオール、ジイソシアネート化
合物、鎖延長剤の種類または電解液の使用量を表2に示
すように変えた他は、実施例10と同様にしてプレポリ
マーを製造し、さらにゲル状電解質を製造した。
【0050】(性能評価)得られたゲル状電解質につい
て、以下の方法にて伝導度の測定と、電解液の保液性の
評価を行った。結果を表1または表2に示す。
【0051】電解液保液性:電解液の滲み出しは、汗を
かくような状況でゲル表面に発生するので、電解液保液
性は目視により評価した。
【0052】伝導度の測定:複素交流インピーダンス法
により測定した。
【表1】
【表2】 表1、表2中、 プレポリマー(2):ポリエーテルポリオール(商品名
EX1020,数平均分子量1000,旭硝子(株)
製)90gおよび1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ
ート49.5gを反応させて得られたものである。、 鎖延長剤A:エチレンジアミンのエチレンオキサイド付
加物(4官能,分子量400,水酸基価760)、 鎖延長剤B:エチレンジアミンのエチレンオキサイド付
加物(4官能,分子量450,水酸基価505)、 鎖延長剤C:エチレンジアミンのエチレンオキサイド付
加物(4官能,分子量500,水酸基価450)、 鎖延長剤D:エチレンジアミンのエチレンオキサイド付
加物(4官能,分子量700,水酸基価240)、 鎖延長剤E:グリセリンのプロピレンオキサイド付加物
(3官能,分子量700,水酸基価240)、 PCD:ポリカーボネートジオール(商品名ニッポラン
−981,数平均分子量1000,日本ポリウレタン工
業 (株)製))、 PED:ポリエーテルポリオール(商品名EX102
0,数平均分子量1000,旭硝子(株)製)、 HDI:1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、 である。
【0053】本発明のゲル状電解質は、電解液の含有率
がポリウレタン100重量部に対して1000重量部を
超えてもその滲み出しが認められず、保液性が良好であ
り、しかも伝導度も高いことが明らかである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリイソシアネート成分、(b)
    ポリオール成分および(c)鎖延長剤を反応させて得ら
    れるポリウレタン(A)、非水系溶媒(B)ならびにリ
    チウムイオン化合物(C)を含む二次電池用ゲル状電解
    質であって、ポリウレタン(A)が、(c)鎖延長剤と
    してアミノ基含有ポリオールを含有することを特徴とす
    る二次電池用ゲル状電解質。
  2. 【請求項2】 ポリウレタン(A)が、(b)ポリオー
    ル成分としてポリカーボネートポリオールを含有し、非
    水系溶媒(B)がカーボネート化合物を含有する二次電
    池用ゲル状電解質。
  3. 【請求項3】 前記非水系溶媒(B)の含有率が、前記
    ポリウレタン(A)100重量部に対して400重量部
    以上である請求項1または2記載の二次電池用ゲル状電
    解質。
  4. 【請求項4】 非水系溶媒(B)およびリチウムイオン
    化合物(C)を含む電解液存在下にて、(a)ポリイソ
    シアネート成分、(b)ポリオール成分および(c)鎖
    延長剤からなるポリウレタン(A)を製造することを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池用ゲ
    ル状電解質の製造方法。
  5. 【請求項5】 ポリウレタン(A)を、(a)ポリイソ
    シアネート成分および(b)ポリオール成分を反応させ
    てイソシアネート基末端のプレポリマーとした後、当該
    プレポリマーを(c)鎖延長剤と反応させる請求項4記
    載の二次電池用ゲル状電解質の製造方法。
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