JP2001295292A - 杭とフーチングとの接合構造およびその構築方法 - Google Patents

杭とフーチングとの接合構造およびその構築方法

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JP2001295292A
JP2001295292A JP2000109829A JP2000109829A JP2001295292A JP 2001295292 A JP2001295292 A JP 2001295292A JP 2000109829 A JP2000109829 A JP 2000109829A JP 2000109829 A JP2000109829 A JP 2000109829A JP 2001295292 A JP2001295292 A JP 2001295292A
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pile
steel pipe
footing
concrete
joint structure
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Takashi Aoki
孝 青木
Kazuhiko Isoda
和彦 磯田
Akira Otsuki
明 大槻
Hideyuki Mano
英之 真野
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短期間かつ低コストで応力伝達装置を高精度
に設置することのできる杭とフーチングとの接合構造お
よびその構築方法を提供する。 【解決手段】 杭11を構成する鉄筋かご17の内方
に、鉄筋かご17に比較して径が小さく、下端20aの
閉塞された鋼管20を、鉛直方向をその軸方向として、
杭コンクリートC1内に埋設された状態で配置し、鋼管
20内に鋼管内コンクリートC2を打設するとともに、
鋼管内コンクリートC2内にアンカーボルト24を埋設
した。この際、アンカーボルト24を、その上端部24
aが、杭頭11aより上方に突出状態となるように配置
し、このアンカーボルト24の上端部24aに対して応
力伝達装置19の下部を締結した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、杭頭上に応力伝達
装置を介して建物のフーチングを接合するための杭とフ
ーチングとの接合構造、およびその構築方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来は、上部構造物の荷重を基礎杭に確
実に伝えることを基本として、例えば、図3に示すよう
な杭とフーチングとの接合構造が採用されていた。図3
に示す接合構造1は、杭2の杭頭部2aとフーチング3
とを、杭体4内に設けたPC鋼材5や、杭頭部2aに設
けた補強鉄筋6、あるいは、杭頭部2aにおける杭体4
の内方に設けた中詰め補強鉄筋7により緊結したもので
あり、これにより接合構造1をPC鋼材量や補強鉄筋量
に応じて剛結合もしくはヒンジ結合とみなすことが可能
となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、建物
の耐震性能がますます重視されるようになっており、大
規模な地震時においても、合理的に対応ができるような
杭頭処理が求められている。そのための方策の一つとし
て、フーチングと杭との間に伝達応力低減装置を設ける
ことが提案されている。
【0004】しかしながら、このような伝達応力低減装
置を設けるには、杭頭を形成した後、杭頭に打設したコ
ンクリートが硬化するのを待って、杭頭に加工を施し、
その後、伝達応力低減装置を設けるといった工程が必要
となる。この際、伝達応力低減装置を精度よく設けよう
とすれば、杭頭に対する加工を高精度に行わなければな
らず、これにより、期間やコストの面で問題が生じるこ
ととなっていた。
【0005】このような事情に鑑みて、本発明において
は、短期間かつ低コストで応力伝達装置を高精度に設置
することのできる杭とフーチングとの接合構造およびそ
の構築方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては以下の手段を採用した。すなわち、
請求項1記載の発明は、地盤に設けた杭の杭頭上に応力
伝達装置を設置するとともに、該応力伝達装置上に建物
のフーチングが支持させ、前記杭を、場所打ちコンクリ
ート杭とし、前記杭を構成する鉄筋かごの内方に、該鉄
筋かごに比較して径が小さく、下端が閉塞された鋼管
を、鉛直方向をその軸方向として、前記杭を構成するコ
ンクリート内に埋設した状態で配置し、前記鋼管内にコ
ンクリートを打設するとともに、該鋼管内のコンクリー
ト内にアンカーボルトを埋設し、これらアンカーボルト
を、その上端部が、前記杭頭より上方に突出状態となる
ように配置し、該アンカーボルトの上端部に対して前記
応力伝達装置の下部を締結したことを特徴としている。
【0007】このような構成により、アンカーボルトの
設置を杭頭構築と別個に鋼管内において行うことができ
る。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の杭
とフーチングとの接合構造であって、前記鋼管の下端
を、下蓋部によって閉塞し、該下蓋部を、前記鋼管に対
して設置した場合に、その下面の中央部が下方に向けて
突出するように形成したことを特徴としている。
【0009】このような構成により、硬化前の杭コンク
リート内に、鋼管をその下端から埋入させて、鋼管を容
易に設置することができる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の杭とフーチングとの接合構造であって、前記フー
チングに、フーチング定着用アンカー鉄筋を埋設し、該
フーチング定着用アンカー鉄筋の下端部に前記応力伝達
装置の上部を締結したことを特徴としている。
【0011】これにより応力伝達装置をフーチングに強
固に固定することができる。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1から3の
いずれかに記載の杭とフーチングとの接合構造であっ
て、前記応力伝達装置は、前記杭頭側に固定される下部
デバイスと、前記フーチング側に固定される上部デバイ
スとを備え、前記下部デバイスおよび前記上部デバイス
は、球面状に形成された当接面を介して上下に互いに接
することを特徴としている。
【0013】このような構成により、上部デバイスと下
部デバイスとが、当接面を境界にして相対変位すること
が可能となり、杭頭とフーチングとの間に作用する曲げ
応力の伝達を低減することができる。
【0014】請求項5記載の発明は、杭頭上に応力伝達
装置を介して建物のフーチングを接合するための構造を
構築する方法であって、地盤に前記杭を設置するための
掘削孔を形成し、該掘削孔内に、鉄筋かごを配置し、前
記掘削孔内にコンクリートを打設し、前記鉄筋かごの内
方に、該鉄筋かごに比較して小径に形成されるとともに
下端の閉塞された筒状の鋼管を、鉛直方向がその軸方向
となるように、かつ、前記コンクリート内に埋設された
状態で配置し、該鋼管内に、アンカーボルトを、その上
端部が前記杭頭より上方に突出状態となるように配置す
るとともに、該鋼管内にコンクリートを打設し、しかる
後に、前記アンカーボルトの上端部に前記応力伝達装置
の下部を締結するとともに、該応力伝達装置の上部を前
記フーチングに対して固定することを特徴としている。
【0015】このような構成により、アンカーボルトの
設置を杭頭構築と別個に鋼管内において行うことができ
る。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項5記載の杭
とフーチングとの接合構造の構築方法であって、前記鋼
管を前記鉄筋かごの内方に配置する際には、該鋼管内を
充填物により充填しておき、前記鋼管内にアンカーボル
トを設置するに先立ち、前記充填物を前記鋼管内から除
去することを特徴としている。
【0017】このような構成により、掘削孔内に打設さ
れた硬化前のコンクリート内に鋼管を配置する際に、鋼
管内にコンクリートが侵入することを防止することがで
きる。また、充填材を鋼管内に充填することで、コンク
リート内に鋼管を配置した際に鋼管が受ける浮力を低減
することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態
である杭11とフーチング12との接合構造13を示す
立断面図である。ここで、杭11は場所打ちコンクリー
ト杭とされており、地盤Gに掘削された掘削孔14の内
部に杭主筋15およびフープ筋16からなる円筒状の鉄
筋かご17を配置し、さらに、掘削孔14内部に杭コン
クリートC1を打設した構成となっている。また、接合
構造13は、杭11の杭頭11a上に応力伝達装置19
を介して建物のフーチング12を接合する構成となって
いる。
【0019】この接合構造13においては、杭11を構
成する鉄筋かご17の内方に、鉄筋かご17に比較して
その径の小さい鋼管20が埋設された構成となってい
る。鋼管20は、鉛直方向がその軸方向となるように配
置されており、また、その下端20aには下蓋部21が
設けられ、この下蓋部21により下端20aが閉塞され
た構成となっている。なお、この下蓋部21は、鋼管2
0に取り付けられたときに、その下面22の中央部22
aが下方に向けて突出するようなコーン状に形成されて
いる。
【0020】また、鋼管20内には、鋼管内コンクリー
トC2が打設されている。この鋼管内コンクリートC2
には、アンカーボルト24およびフープ筋25からなる
鉄筋かご26が埋設されており、アンカーボルト24
は、その上端部24aが杭頭11aより上方に突出状態
となるように配置されている。
【0021】鋼管20は、図2に示すように、その外面
27の下部27aに沿って、鉛直配置されたヒゲ鉄筋2
8の上端部28aが溶接された構成となっている。これ
らヒゲ鉄筋28は、鋼管20の周方向に所定間隔をおい
て複数配列されている。
【0022】一方、応力伝達装置19は、図1に示すよ
うに、杭頭11a側に固定された下部デバイス30とフ
ーチング12側に固定された上部デバイス31とを備え
た構成となっている。下部デバイス30および上部デバ
イス31は、球面状に形成された当接面32を介して上
下方向に互いに接する構成とされるとともに、高力六角
ボルト33により互いに締結された構成となっている。
また、上部デバイス31および下部デバイス30におい
て高力六角ボルト33が挿通される貫通孔34,35
は、その内径が高力六角ボルト33の外径よりも大とな
るように形成されており、これにより高力六角ボルト3
3が、上部デバイス31および下部デバイス30に対し
て相対変位することが可能となっている。
【0023】また、図1に示すように、上部デバイス3
1および下部デバイス30には、それぞれボルト孔37
および38が設けられており、アンカーボルト24の上
端24aは、ボルト孔38に挿通された状態で下部デバ
イス30にナット39により締結されている。また、上
部デバイス31のボルト孔37には、フーチング12に
埋設されたフーチング用定着アンカー鉄筋41の下端部
41aが挿通されている。このフーチング用定着アンカ
ー鉄筋41の下端部41aは、ねじ切り加工が施され、
なおかつ、ナット42が螺着されることにより、上部デ
バイス31に固定された構成となっている。
【0024】次に、この接合構造13の構築方法につい
て説明する。これには、まず、地盤Gに杭11を形成す
るための掘削孔14を形成するとともに、掘削孔14内
に鉄筋かご17を配置する。また、その一方で、図2に
示したような、鋼管20、下蓋部21、およびヒゲ鉄筋
28が一体化されたものを、工場等において製作してお
く。
【0025】このように加工された鋼管20を現地に搬
送し、現地において、鋼管20の内部に砂(充填材)を
充填する。そして、この鋼管20の上端20b(図2参
照)に図示しない上蓋を配置固定し、鋼管20を上方よ
り閉塞して、これにより、鋼管20内を目張りする。
【0026】次に、トレミー管を用いて掘削孔14内部
に杭コンクリートC1を打設する。そして、杭コンクリ
ートC1を打設した後、杭コンクリートC1が未だ固ま
らないうちに、鋼管20を鉄筋かご17内の所定位置に
建て込み、その位置を保持しながら、杭コンクリートC
1の硬化を待つ。
【0027】その後、掘削孔14上に余盛されたコンク
リートを処理した上で、鋼管20の上蓋を撤去し、さら
に、鋼管20内の砂を撤去する。そして、鋼管20内に
アンカーボルト24およびフープ筋25からなる鉄筋か
ご26を、アンカーボルト24の上端部24aが杭頭1
1aより上方に突出状態となるように配置する。さら
に、この状態で、鋼管20内に鋼管内コンクリートC1
を打設する。なお、鉄筋かご26を形成するにあたって
は、アンカーボルト24の上端部24aが、すべて、応
力低減装置19の下部デバイス30のボルト孔38に挿
通することができるようになっているかをあらかじめ確
認しておく。
【0028】さらに、杭頭11a上に、応力伝達装置1
9を設置する。この場合、アンカーボルト24の上端部
24aを、応力伝達装置19が適切に設置できるように
適当な長さに切断するとともに、アンカーボルト24の
上端部24aを応力伝達装置19の下部デバイス30の
ボルト孔38に挿通する。
【0029】さらに、下部デバイス30と杭頭11aと
の間に、無収縮モルタルM(図1参照)を充填し、これ
により応力伝達装置19の水平度等を調整するととも
に、この無収縮モルタルMが硬化した後に、アンカーボ
ルト24を下部デバイス30に対して締結する。一方、
上部デバイス31に設けられたボルト孔37に、フーチ
ング定着用アンカー鉄筋41のねじ切り加工した下端部
41aを挿通し、上部デバイス31とフーチング用定着
アンカー鉄筋41の下端部41aとを締結するととも
に、フーチング12の設置対象位置にコンクリートCを
打設してフーチング12を形成し、これにより、図1,
2に示したような構造を得る。
【0030】上述の接合構造13およびその構築方法に
おいては、杭11の鉄筋かご17の内方に下端20aが
閉塞された鋼管20を配置するとともに、この鋼管20
内にアンカーボルト24を埋設し、この埋設されたアン
カーボルト24の上端部24aに対して、応力伝達装置
19の下部を締結するようにしたため、アンカーボルト
24の設置を杭頭11aの構築と別個に鋼管20内にお
いて行うことができる。これにより、杭頭11aの構築
精度によらず、アンカーボルト24を正確な位置に設置
することができ、応力伝達装置19の設置精度を向上さ
せることができ、接合構造13の最終精度を容易に確保
することができる。また、接合構造13においては、上
述のような構造を採用したため、応力伝達装置19から
伝達される軸力を鋼管20内に後打ちされる鋼管内コン
クリートC2を介して杭11に対して伝達することがで
きる。これにより、軸力を伝達すべきコンクリート(鋼
管内コンクリートC2)の品質を確保すれば、軸力伝達
能力を確保することができることとなり、従来と異な
り、杭頭11aの打設コンクリート(杭コンクリートC
1)に対して、余盛高さを大きくとるなどの品質に対す
る配慮を行わなくても、軸力伝達能力を確保することが
でき、施工性に優れている。
【0031】また、上述の接合構造においては、鋼管2
0の下端20aが、下面22の中央部22aが下方に向
けて突出するように形成された下蓋部21によって閉塞
された構成となっているので、硬化前の杭コンクリート
C1に対して、鋼管20をその下端20a側から容易に
埋入させ、これにより、鋼管20を容易に設置すること
ができ、施工性がよい。
【0032】また、上述の接合構造13においては、フ
ーチング12に埋設したフーチング用定着アンカー鉄筋
41の下端部41aに、応力伝達装置19の上部デバイ
ス31を締結するようにしたため、応力伝達装置19を
フーチング12に強固に固定することができ、これによ
り、接合構造13の曲げ応力に対する耐性を確保して、
その信頼性を向上させることができる。
【0033】さらに、上述の接合構造13においては、
応力伝達装置19が、上部デバイス31および下部デバ
イス30を、球面状に形成された当接面32を介して上
下に当接させた構成となっているために、上部デバイス
31と下部デバイス30とが、当接面31を境界にして
回転変位することが可能となり、杭頭11aとフーチン
グ12との間の曲げ応力の伝達を著しく低減することが
でき、耐震性能の高い建物を実現することができる。
【0034】また、上述の接合構造の構築方法において
は、鋼管20を鉄筋かご17の内方に配置する際に、鋼
管20内に砂を充填しておき、鋼管20内にアンカーボ
ルトを設置するに先立ち、充填された砂を鋼管20内か
ら除去するようにしたため、鋼管20を杭コンクリート
C1内に建て込む際に、鋼管20内に杭コンクリートC
1が侵入することを確実に防止することができ、これに
より、良好な施工が可能となる。また、このように砂を
充填することにより、鋼管20が杭コンクリートC1か
ら受ける浮力を低減することができ、容易に鋼管20の
設置を行うことができる。
【0035】なお、上記実施の形態において、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲内で、他の構成を採用するように
してもよい。例えば、鋼管20内に砂を充填する際に、
砂に加えて水を注入し、砂粒子間の間隙を飽和させてエ
アを抜くようにしてもよい。また、鋼管20内にアンカ
ーボルト24を設置する際には、鋼管20内に鋼管内コ
ンクリートC2を充填した後にアンカーボルト24を鋼
管20内に挿入するようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1および5
に係る発明においては、杭の鉄筋かごの内方に下端が閉
塞された鋼管を配置するとともに、この鋼管内にアンカ
ーボルトを埋設し、この埋設されたアンカーボルトの上
端部に対して、応力伝達装置の下部を締結するようにし
たため、アンカーボルトの設置を杭頭の構築と別個に鋼
管内において行うことができる。これにより、杭頭の構
築精度によらず、アンカーボルトを正確な位置に設置す
ることができ、応力伝達装置の設置精度を向上させるこ
とができ、これによって、接合構造の最終精度を容易に
確保することができる。また、応力伝達装置から伝達さ
れる軸力を鋼管内に後打ちされるコンクリートを介して
杭に対して伝達することができるので、軸力を伝達すべ
き鋼管内のコンクリートの品質を確保すれば、軸力伝達
能力を確保することができることとなり、従来と異な
り、杭頭の打設コンクリートに対して、余盛高さを大き
くとるなどの品質に対する配慮を行わなくても、軸力伝
達能力を確保することができ、施工性に優れている。
【0037】請求項2に係る発明においては、鋼管の下
端が、下面の中央部が下方に向けて突出するように形成
された下蓋部によって閉塞された構成となっているの
で、硬化前の杭コンクリートに対して、鋼管をその下端
側から容易に埋入させ、これにより、鋼管を容易に設置
することができ、施工性がよい。
【0038】請求項3に係る発明においては、フーチン
グに埋設したフーチング用定着アンカー鉄筋の下端部
に、応力伝達装置の上部デバイスを締結するようにした
ため、応力伝達装置をフーチングに強固に固定すること
ができ、これにより、接合構造の曲げ応力に対する耐性
を確保して、その信頼性を向上させることができる。
【0039】請求項4に係る発明においては、応力伝達
装置が、上部デバイスおよび下部デバイスを、球面状に
形成された当接面を介して上下に当接させた構成となっ
ているために、上部デバイスと下部デバイスとが、当接
面を境界にして回転変位することが可能となり、杭頭と
フーチングとの間の曲げ応力の伝達を著しく低減するこ
とができ、耐震性能の高い建物を実現することができ
る。
【0040】請求項6に係る発明においては、鋼管を鉄
筋かごの内方に配置する際に、鋼管内に充填材を充填し
ておき、鋼管内にアンカーボルトを設置するに先立ち、
充填された充填材を鋼管内から除去するようにしたた
め、鋼管をコンクリート内に建て込む際に、鋼管内にコ
ンクリートが侵入することを確実に防止することがで
き、これにより、良好な施工が可能となる。また、この
ように充填材を充填することにより、鋼管が杭コンクリ
ートから受ける浮力を低減することができ、容易に鋼管
の設置を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1 】 本発明の一実施の形態を模式的に示す杭と
フーチングとの接合構造の立断面図である。
【図2 】 図1に示した鋼管を拡大して示す斜視図で
ある。
【図3 】 従来の杭とフーチングとの接合構造の立断
面図である。
【符号の説明】
11 杭 11a 杭頭 12 フーチング 13 接合構造 14 掘削孔 17 鉄筋かご 19 応力伝達装置 20 鋼管 20a 下端 21 下蓋部 22 下面 22a 中央部 24 アンカーボルト 24a 上端部 30 下部デバイス 31 上部デバイス 32 当接面 41 フーチング用定着アンカー鉄筋 41a 下端部
フロントページの続き (72)発明者 大槻 明 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 真野 英之 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 Fターム(参考) 2D041 AA01 BA19 BA37 DA03 2D046 CA03 DA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤に設けた杭の杭頭上に応力伝達装置
    を設置するとともに、該応力伝達装置上に建物のフーチ
    ングが支持させ、前記杭を、場所打ちコンクリート杭と
    し、前記杭を構成する鉄筋かごの内方に、該鉄筋かごに
    比較して径が小さく、下端が閉塞された鋼管を、鉛直方
    向をその軸方向として、前記杭を構成するコンクリート
    内に埋設した状態で配置し、 前記鋼管内にコンクリートを打設するとともに、該鋼管
    内のコンクリート内にアンカーボルトを埋設し、これら
    アンカーボルトを、その上端部が、前記杭頭より上方に
    突出状態となるように配置し、該アンカーボルトの上端
    部に対して前記応力伝達装置の下部を締結したことを特
    徴とする杭とフーチングとの接合構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の杭とフーチングとの接合
    構造であって、前記鋼管の下端を、下蓋部によって閉塞
    し、該下蓋部を、前記鋼管に対して設置した場合に、そ
    の下面の中央部が下方に向けて突出するように形成した
    ことを特徴とする杭とフーチングとの接合構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の杭とフーチング
    との接合構造であって、前記フーチングに、フーチング
    定着用アンカー鉄筋を埋設し、該フーチング定着用アン
    カー鉄筋の下端部に前記応力伝達装置の上部を締結した
    ことを特徴とする杭とフーチングとの接合構造。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の杭と
    フーチングとの接合構造であって、前記応力伝達装置
    は、前記杭頭側に固定される下部デバイスと、前記フー
    チング側に固定される上部デバイスとを備え、前記下部
    デバイスおよび前記上部デバイスは、球面状に形成され
    た当接面を介して上下に互いに接することを特徴とする
    杭とフーチングとの接合構造。
  5. 【請求項5】 杭頭上に応力伝達装置を介して建物のフ
    ーチングを接合するための構造を構築する方法であっ
    て、 地盤に前記杭を設置するための掘削孔を形成し、該掘削
    孔内に、鉄筋かごを配置し、前記掘削孔内にコンクリー
    トを打設し、前記鉄筋かごの内方に、該鉄筋かごに比較
    して小径に形成されるとともに下端の閉塞された筒状の
    鋼管を、鉛直方向がその軸方向となるように、かつ、前
    記コンクリート内に埋設された状態で配置し、該鋼管内
    に、アンカーボルトを、その上端部が前記杭頭より上方
    に突出状態となるように配置するとともに、該鋼管内に
    コンクリートを打設し、 しかる後に、前記アンカーボルトの上端部に前記応力伝
    達装置の下部を締結するとともに、該応力伝達装置の上
    部を前記フーチングに対して固定することを特徴とする
    杭とフーチングとの接合構造の構築方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の杭とフーチングとの接合
    構造の構築方法であって、 前記鋼管を前記鉄筋かごの内方に配置する際には、該鋼
    管内を充填物により充填しておき、前記鋼管内にアンカ
    ーボルトを設置するに先立ち、前記充填物を前記鋼管内
    から除去することを特徴とする杭とフーチングとの接合
    構造の構築方法。
JP2000109829A 2000-04-11 2000-04-11 杭とフーチングとの接合構造およびその構築方法 Pending JP2001295292A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013057240A (ja) * 2012-12-14 2013-03-28 Ohbayashi Corp 杭と躯体の接合構造、杭と躯体の接合方法、プレキャストコンクリート部材、鋼管
CN106988304A (zh) * 2017-05-18 2017-07-28 华北理工大学 新型钢管混凝土连接装置及其施工方法

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