JP2001294576A - 1−アルキル−3−置換ピラゾール−5−カルボン酸の製造法 - Google Patents

1−アルキル−3−置換ピラゾール−5−カルボン酸の製造法

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JP2001294576A
JP2001294576A JP2000110406A JP2000110406A JP2001294576A JP 2001294576 A JP2001294576 A JP 2001294576A JP 2000110406 A JP2000110406 A JP 2000110406A JP 2000110406 A JP2000110406 A JP 2000110406A JP 2001294576 A JP2001294576 A JP 2001294576A
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Katsumasa Harada
勝正 原田
Shigeyoshi Nishino
繁栄 西野
Takashi Harada
崇司 原田
Masayoshi Ogami
雅良 大上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、アシルピルビン酸エステルから、
高い収率で選択的に1-アルキル-3-置換ピラゾール-5-カ
ルボン酸を得ることが出来る、工業的に好適な1-アルキ
ル-3-置換ピラゾール-5-カルボン酸の製造法を提供する
ことを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、(A)中性有機溶媒の
存在下、アシルピルビン酸エステルと、アルキルヒドラ
ジンの水溶液とを混合して反応させて、1-アルキル-3-
置換ピラゾール-5-カルボン酸エステルを生成させる環
化工程、(B)次いで、1-アルキル-3-置換ピラゾール-
5-カルボン酸エステルを加水分解して、1-アルキル-3-
置換ピラゾール-5-カルボン酸を生成させる加水分解工
程、を含んでなることを特徴とする、1-アルキル-3-置
換ピラゾール-5-カルボン酸の製造法によって解決され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アシルピルビン酸
エステルから1-アルキル-3-置換ピラゾール-5-カルボン
酸を製造する方法に関する。1-アルキル-3-置換ピラゾ
ール-5-カルボン酸は、例えば、ピラゾロピリミジン類
やピラゾールカルボン酸アミド類等の医薬、農薬の合成
中間体として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】アシルピルビン酸エステルから1-アルキ
ル-3-置換ピラゾール-5-カルボン酸を製造する方法とし
ては、種々の方法が既に知られている。例えば、遊離の
メチルヒドラジンとアセトピルビン酸エチルとをエタノ
ール中で反応させ、次いで、水/アルコール中、水酸化
ナトリウムで加水分解させる方法(Aust.J.Chem.,36,13
5(1983))、遊離のメチルヒドラジンと4-トリフルオロ
メチルベンゾイルピルビン酸エチルとをメタノール中で
反応させ、次いで、メタノール中、水酸化ナトリウムで
加水分解させる方法(特開昭59-95272号公報)が開示さ
れている。しかしながら、いずれの方法も、引火性が高
く、自己反応性物質である遊離のアルキルヒドラジンを
用いていたり(工業的製法としては不利)、また、副生
成物として、一般式(4)
【0003】
【化5】
【0004】(式中、R1及びR3は前記と同義であ
る。)で示される異性体(1-アルキル-5-置換ピラゾー
ル-3-カルボン酸)が多く生成して、目的とする1-アル
キル-3-置換ピラゾール-5-カルボン酸の収率が低くなる
等の問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、即
ち、上記問題点を解決し、アシルピルビン酸エステルか
ら、高い収率で選択的に1-アルキル-3-置換ピラゾール-
5-カルボン酸を得ることが出来る、工業的に好適な1-ア
ルキル-3-置換ピラゾール-5-カルボン酸の製造法を提供
することが出来る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、(A)
中性有機溶媒の存在下、一般式(1)
【0007】
【化6】
【0008】(式中、R1及びR2は、反応に関与しない
基を示す。)で示されるアシルピルビン酸エステルと、
一般式(2)
【0009】
【化7】
【0010】(式中、R3は、アルキル基又はシクロア
ルキル基を示す。)で示されるアルキルヒドラジンの水
溶液とを混合して反応させて、一般式(3)
【0011】
【化8】
【0012】(式中、R1、R2及びR3は前記と同義で
ある。)で示される1-アルキル-3-置換ピラゾール-5-カ
ルボン酸エステルを生成させる環化反応工程、(B)次
いで、1-アルキル-3-置換ピラゾール-5-カルボン酸エス
テルを加水分解して、一般式(4)
【0013】
【化9】
【0014】(式中、R1及びR3は前記と同義であ
る。)で示される1-アルキル-3-置換ピラゾール-5-カル
ボン酸を生成させる加水分解工程、を含んでなることを
特徴とする、1-アルキル-3-置換ピラゾール-5-カルボン
酸の製造法によって解決される。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、(A)中性有機溶媒の
存在下、アシルピルビン酸エステルと、アルキルヒドラ
ジンの水溶液とを混合して反応させて、1-アルキル-3-
置換ピラゾール-5-カルボン酸エステルを生成させる環
化反応工程、(B)次いで、1-アルキル-3-置換ピラゾ
ール-5-カルボン酸エステルを加水分解して、1-アルキ
ル-3-置換ピラゾール-5-カルボン酸を生成させる加水分
解工程、を含んでなる二つの工程によって1-アルキル-3
-置換ピラゾール-5-カルボン酸を反応生成物として得る
ものである。
【0016】引き続き、前記の二つの工程を順次説明す
る。 (A)環化反応工程 本発明の環化反応工程は、中性有機溶媒の存在下、アシ
ルピルビン酸エステルと、アルキルヒドラジンの水溶液
とを混合して反応させて、1-アルキル-3-置換ピラゾー
ル-5-カルボン酸エステルを生成させる工程である。
【0017】本発明の環化反応工程において使用するア
シルピルビン酸エステルは、前記の一般式(1)で示さ
れる。その一般式(1)において、R1及びR2は、反応
に関与しない基であり、具体的には、置換基を有してい
ても良い、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル
基又はアリール基を示す。
【0018】前記アルキル基としては、特に炭素数1〜
10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基(及びその異性体)、ブチル基(及び
その異性体)、ペンチル基(及びその異性体)、ヘキシ
ル基(及びその異性体)、ヘプチル基(及びその異性
体)、オクチル基(及びその異性体)、ノニル基(及び
その異性体)、デシル基(及びその異性体)が挙げられ
る。
【0019】前記シクロアルキル基としては、特に炭素
数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シク
ロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基、シクロヘプチル基が挙げられる。
【0020】前記アラルキル基としては、特に炭素数7
〜10のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル
基、フェネチル基(及びその異性体)、フェニルプロピ
ル基(及びその異性体)、フェニルブチル基(及びその
異性体)が挙げられる。
【0021】前記アリール基としては、特に炭素数6〜
14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナ
フチル基、アントラニル基が挙げられる。
【0022】前記のアルキル基、シクロアルキル基、ア
ラルキル基又はアリール基は、置換基を有していても良
い。その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換
基、酸素原子を介して出来る置換基、ハロゲン原子の中
から選ばれる少なくとも一つの置換基である。
【0023】前記炭素原子を介して出来る置換基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基(及びその異性
体)、ブチル基(及びその異性体)等のアルキル基;シ
クロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ベンジル基等
のアラルキル基;フェニル基等のアリール基が挙げられ
る。
【0024】前記酸素原子を介して出来る置換基として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基(及びその
異性体)、ブトキシ基(及びその異性体)、ベンジルオ
キシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオ
キシ基が挙げられる。
【0025】前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0026】本発明の環化反応工程において使用するア
ルキルヒドラジンは、前記の一般式(2)で示される。
その一般式(2)において、R3は、アルキル基又はシ
クロアルキル基を示す。
【0027】前記アルキル基としては、特に炭素数1〜
10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基(及びその異性体)、ブチル基(及び
その異性体)、ペンチル基(及びその異性体)、ヘキシ
ル基(及びその異性体)、ヘプチル基(及びその異性
体)、オクチル基(及びその異性体)、ノニル基(及び
その異性体)、デシル基(及びその異性体)が挙げられ
る。
【0028】前記シクロアルキル基としては、特に炭素
数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シク
ロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基、シクロヘプチル基が挙げられる。
【0029】本発明の環化反応工程において使用するア
ルキルヒドラジンの水溶液は、引火性が低く、工業用原
料として入手が容易なものであれば特に制限がないが、
その水溶液の濃度は、好ましくは5〜95重量%、更に好
ましくは15〜50重量%、特に好ましくは20〜35重量%で
ある。
【0030】前記アルキルヒドラジンの水溶液の使用量
は、アルキルヒドラジン換算で、アシルピルビン酸エス
テルに対して、好ましくは0.9〜2.0倍モル、更に好まし
くは1.0〜1.5倍モルである。
【0031】本発明の環化反応工程は中性有機溶媒の存
在下で行われるが、使用される中性有機溶媒としては、
例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、t-
ブチルアルコール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸プロピル等のエステル類;ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶
媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルイミダゾリジノン
等のアミド類;アセトニトリル、プロピオニトリル等の
ニトリル類が挙げられるが、好ましくはアルコール類、
ニトリル類、更に好ましくは炭素数1〜4の低級アルコ
ール、特に好ましくはメタノール、エタノールが好適に
使用される。
【0032】前記中性有機溶媒の使用量は、溶液の均一
性や攪拌性により適宜調節するが、アルキルヒドラジン
の水溶液に対して、好ましくは0.5〜50容量倍、更に好
ましくは1.0〜20容量倍である。これらの中性有機溶媒
は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0033】本発明の環化反応工程は、中性有機溶媒の
存在下、アシルピルビン酸エステルとアルキルヒドラジ
ンの水溶液を液相で接触させるが、好適な方法として
は、不活性ガス雰囲気にて、アルキルヒドラジンの水溶
液と中性有機溶媒との混合液を、好ましくは-30〜15
℃、更に好ましくは-20〜5℃に冷却した後、アシルピル
ビン酸エステル(必要ならば前記の中性有機溶媒に溶解
しても良い)を、好ましくは10〜120分間、更に好まし
くは15〜60分間かけてゆるやかに添加・混合し、同温度
で15〜120分攪拌する。次いで、好ましくは30〜100℃、
更に好ましくは40〜80℃まで加熱して、好ましくは0.5
〜5時間、更に好ましくは0.5〜3時間反応させる方法が
挙げられる。
【0034】(B)加水分解工程 本発明の加水分解工程は、環化反応工程で得られた一般
式(3)で示される1-アルキル-3-置換ピラゾール-5-カ
ルボン酸エステルを含む反応混合物中に、水溶性有機溶
媒及び塩基を加え、該エステルを加水分解して一般式
(4)で示される1-アルキル-3-置換ピラゾール-5-カル
ボン酸を生成させる工程である。なお、環化反応工程に
おいて、中性有機溶媒として水溶性有機溶媒を用いた場
合には、加水分解工程において、あらためて水溶性有機
溶媒を加えなくとも良い。
【0035】本発明の加水分解工程において使用する水
溶性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノー
ル、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、
n-ブチルアルコール、t-ブチルアルコール等のアルコー
ル類;テトラヒドロフラン等のエーテル類;N,N-ジメチ
ルホルムアミド、N,N-ジメチルイミダゾリジノン等のア
ミド類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルスル
ホキシドが挙げられるが、好ましくはアルコール類、更
に好ましくは炭素数1〜4の低級アルコール類、特に好
ましくはメタノール、エタノールが使用される。
【0036】前記水溶性有機溶媒の使用量は、溶液の均
一性や攪拌性により適宜調節するが、アルキルヒドラジ
ンの水溶液に対して、好ましくは0.3〜50容量倍、更に
好ましくは0.5〜20容量倍である。これらの水溶性有機
溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0037】本発明の加水分解工程において使用する塩
基としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カル
シウム等の金属水酸化物;ナトリウムメトキシド、ナト
リウムエトキシド、ナトリウムn-プロポキシド、ナトリ
ウムイソプロポキシド、カリウムメトキシド、カリウム
エトキシド、カリウムn-プロポキシド、カリウムイソプ
ロポキシド、マグネシウムエトキシド等の金属アルコキ
シドが挙げられるが、好ましくは金属水酸化物、更に好
ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが使用され
る。
【0038】前記塩基の使用量は、アシルピルビン酸エ
ステルに対して、好ましくは0.9〜3.0倍モル、更に好ま
しくは1.0〜2.0倍モルである。
【0039】本発明の加水分解工程は、例えば、不活性
ガス雰囲気にて、環化反応工程で得られた1-アルキル-3
-置換ピラゾール-5-カルボン酸エステルを含む反応混合
物中に、水溶性有機溶媒及び塩基を加え、加熱攪拌する
等の方法によって、常圧下又は加圧下で行われる。その
際の温度は、好ましくは-10〜80℃、更に好ましくは10
〜50℃である。
【0040】得られた生成物は、例えば、加水分解工程
終了後に、反応液を適当な酸によって、好ましくはpHを
3.5〜5.0、更に好ましくは4.0〜4.5まで酸性化した後
に、析出してきた結晶を濾過するか、又は、カラムクロ
マトグラフィー、蒸留、再結晶等の一般的な方法によっ
て分離精製される。
【0041】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。
【0042】参考例1 2,4-ジオキソヘプタン酸メチルの合成 特開平4-69361号公報記載の方法に準じて合成した。滴
下漏斗、攪拌装置及び温度計を備えた内容積1000mlのガ
ラス製四つ口フラスコに、ナトリウムメトキシド54.0g
(1.0mol)及びトルエン350mlを加えた後、氷冷下、窒素
雰囲気にて、2-ペンタノン86.1g(1.0mol)とシュウ酸ジ
メチル118.1g(1.0mol)の混合液を液温を10℃以下に保ち
ながら滴下し、次いで、室温まで昇温して1時間攪拌し
た。シュウ酸ジメチルが完全に消費されたのを確認した
後、氷冷下、15重量%塩酸にて中和した。得られた反応
液から有機層を分液し、有機層を200mlの水で洗浄した
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧蒸
留(107℃、5mmHg)し、帯黄色液体として純度96.5%
(ガスクロマトグラフィーによる絶対定量法)の2,4-ジ
オキソヘプタン酸メチル129.1gを得た(収率75%)。2,4-
ジオキソヘプタン酸メチルの物性値は、1H-NMR(CDC
l3);0.98ppm(3H,t,J=6.0Hz)、1.70ppm(2H,m)、2.48ppm
(2H,t,J=7.6Hz)、3.90ppm(3H,s)、6.38ppm(1H,s)、ca.1
4.5ppm(1H,brs)であった。
【0043】実施例1 滴下漏斗、攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内
容積300mlのガラス製四つ口フラスコに、35重量%メチ
ルヒドラジン水溶液44.7ml(294mmol)及びメタノール30m
lを加え、攪拌しながら0℃まで冷却した。その後、参考
例1で合成した純度96.5%の2,4-ジオキソヘプタン酸メ
チル50.0g(280mmol)を、液温を0℃以下に保ちながら60
分間かけてゆるやかに滴下した。滴下終了後、同温度に
て30分間攪拌し、更に室温まで昇温して30分間攪拌し
た。次いで、8mol/l水酸化ナトリウム水溶液42ml(336mm
ol)を加えて、30℃で30分間攪拌した。その後、反応液
に6mol/l塩酸60.7mlを加えてpHを4.15とし、30分間室温
で攪拌すると結晶が析出してきた。得られた結晶を濾過
し、水/メタノール(=1/1(容量比))混合溶液100mlで
3回、水10mlで2回の順で洗浄した後、減圧下で乾燥さ
せ、白色結晶として純度99.0%(高速液体クロマトグラ
フィーによる面積百分率)の1-メチル-3-プロピルピラ
ゾール-5-カルボン酸34.2gを得た(収率72.8%)。1-メチ
ル-3-プロピルピラゾール-5-カルボン酸の物性値は、 EI-MS(m/e);168(M)、CI-MS(m/e);169(M+1) 元素分析;炭素57.12%、水素7.19%、窒素16.66% (理論値(C8H12N2O2);炭素57.00%、水素7.39%、窒素
16.67%)1 H-NMR(CDCl3 δ(ppm));0.97(3H,t,J=7.3Hz)、1.67(2
H,m)、2.61(2H,t,J=7.6Hz)、4.14(3H,s)、6.74(1H,s) であった。
【0044】比較例1 Aust.J.Chem.,36,135(1983)の方法に準じて行った。滴
下漏斗、攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容
積100mlのガラス製四つ口フラスコに、参考例1で合成
した純度96.5%の2,4-ジオキソヘプタン酸メチル11.2g
(63mmol)及びエタノール30mlを加え、攪拌しながら2℃
まで冷却した。その後、98%メチルヒドラジン3.7ml(70
mmol)を、液温を2℃以下に保ちながら5分間かけてゆる
やかに滴下した。滴下終了後、90℃まで昇温して30分間
攪拌した。次いで、8mol/l水酸化ナトリウム水溶液9.5m
l(76mmol)を加えて、30℃で30分間攪拌した。その後、
反応液に1mol/l塩酸83mlを加えてpHを4.15とし、10分間
室温で攪拌すると結晶が析出してきた。得られた結晶を
濾過し、水/メタノール(=1/1(容量比))混合溶液30m
lで3回、水10mlで2回の順で洗浄した後、減圧下で乾
燥させ、白色結晶として1-メチル-3-プロピルピラゾー
ル-5-カルボン酸4.3g(収率41.0%)と異性体である1-メ
チル-5-プロピルピラゾール-3-カルボン酸3.8g(収率36.
0%)との混合物を得た。
【0045】
【発明の効果】本発明により、アシルピルビン酸エステ
ルから、高い収率で選択的に1-アルキル-3-置換ピラゾ
ール-5-カルボン酸を得ることが出来る、工業的に好適
な1-アルキル-3-置換ピラゾール-5-カルボン酸の製造法
を提供することが出来る。
フロントページの続き (72)発明者 大上 雅良 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)中性有機溶媒の存在下、一般式
    (1) 【化1】 (式中、R1及びR2は、反応に関与しない基を示す。)
    で示されるアシルピルビン酸エステルと、一般式(2) 【化2】 (式中、R3は、アルキル基又はシクロアルキル基を示
    す。)で示されるアルキルヒドラジンの水溶液とを混合
    して反応させて、一般式(3) 【化3】 (式中、R1、R2及びR3は前記と同義である。)で示
    される1-アルキル-3-置換ピラゾール-5-カルボン酸エス
    テルを生成させる環化反応工程、(B)次いで、1-アル
    キル-3-置換ピラゾール-5-カルボン酸エステルを加水分
    解して、一般式(4) 【化4】 (式中、R1及びR3は前記と同義である。)で示される
    1-アルキル-3-置換ピラゾール-5-カルボン酸を生成させ
    る加水分解工程、を含んでなることを特徴とする、1-ア
    ルキル-3-置換ピラゾール-5-カルボン酸の製造法。
  2. 【請求項2】環化反応工程において、アシルピルビン酸
    エステルとアルキルヒドラジンの水溶液とを-30〜15℃
    で混合する請求項1記載の1-アルキル-3-置換ピラゾー
    ル-5-カルボン酸の製造法。
  3. 【請求項3】環化反応工程において、アシルピルビン酸
    エステルとアルキルヒドラジンの水溶液とを混合した
    後、30〜100℃で反応させる請求項1記載の1-アルキル-
    3-置換ピラゾール-5-カルボン酸の製造法。
  4. 【請求項4】環化反応工程におけるアルキルヒドラジン
    の水溶液の濃度が15〜50重量%である請求項1記載の1-
    アルキル-3-置換ピラゾール-5-カルボン酸の製造法。
  5. 【請求項5】環化反応工程における中性有機溶媒が炭素
    数1〜4の低級アルコールである請求項1記載の1-アル
    キル-3-置換ピラゾール-5-カルボン酸の製造法。
  6. 【請求項6】環化反応工程において、中性有機溶媒とア
    ルキルヒドラジンの水溶液との混合液中に、アシルピル
    ビン酸エステルを添加・混合して反応させる請求項1記
    載の1-アルキル-3-置換ピラゾール-5-カルボン酸の製造
    法。
  7. 【請求項7】加水分解反応工程を、水溶性有機溶媒中、
    塩基の存在下にて行う請求項1記載の1-アルキル-3-置
    換ピラゾール-5-カルボン酸の製造法。
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