JP2001293945A - インクジェット記録用紙 - Google Patents

インクジェット記録用紙

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JP2001293945A
JP2001293945A JP2000109655A JP2000109655A JP2001293945A JP 2001293945 A JP2001293945 A JP 2001293945A JP 2000109655 A JP2000109655 A JP 2000109655A JP 2000109655 A JP2000109655 A JP 2000109655A JP 2001293945 A JP2001293945 A JP 2001293945A
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Japan
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film
stretched film
jet recording
ink jet
weight
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JP2000109655A
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Takahiro Hattori
隆宏 服部
Takashi Kuroda
高司 黒田
Kazuhiro Yamada
和宏 山田
Soichiro Hiraki
聡一郎 平木
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JNC Corp
JNC Petrochemical Corp
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Chisso Petrochemical Corp
Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絵画等の複製に好適なキャンバス状の質感を
有し、インクの滲みが小さいインクジェット記録用紙を
提供する。 【解決手段】 結晶性ポリプロピレン系樹脂とジシクロ
ペンタジエン系石油樹脂を必須成分とする空洞含有延伸
フィルムを支持体とし、その表面に所望の形状のエンボ
ス加工を施し、更にその上にインク受容層を形成させて
なるインクジェット記録用紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はキャンバス状の外観
を有し、インクジェット記録方式にて印刷可能で、絵画
等の複製に好適に用いられるインクジェット記録用紙に
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、種々のイン
ク吐出方式により、インクの小滴を発生、飛翔させ、そ
れらの一部もしくは全部を紙あるいはインク受容層を塗
工したプラスチックフィルムなどの記録媒体に付着させ
て記録を行うものであるが、騒音の発生が少なく、高速
印刷や多色印刷が可能で、小ロットに対応できるアウト
プットが簡単な記録方式として注目され、様々な用途に
使用されている。上記の特徴から、インクジェット記録
方式は、展覧会等で販売される絵画等の複製品の印刷方
法として注目され、その目的に合ったインクジェット記
録用紙が求められるようになった。
【0003】従来インクジェット記録に用いられる記録
媒体としては、各種紙、OHPフィルム、光沢フィル
ム、布等が開発されている。しかし、これらの用紙で絵
画等の印刷を行った場合、紙やフィルムの場合は平滑で
あるため絵画の質感を出すことができず、布の場合はキ
ャンバスの質感は出やすいがインクが滲みやすいため正
確な複製ができないといった問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、絵画等の複
製に好適なキャンバス状の質感を有し、インクの滲みが
小さいインクジェット記録用紙を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、結晶性ポリプロピレン系樹脂とジシクロペンタ
ジエン系石油樹脂を必須成分とする空洞含有延伸フィル
ムを支持体とし、その表面に所望の形状のエンボス加工
を施し、更にその上にインク受容層を形成させてなるイ
ンクジェット記録用紙が本課題を解決することを見出し
本発明を完成した。
【0006】本発明は以下の構成を有する。 (1)結晶性ポリプロピレン系樹脂とジシクロペンタジ
エン系石油樹脂を必須成分とする空洞含有延伸フィルム
の表面に所望の形状のエンボス加工を施し、更にその上
にインク受容層を形成させてなるインクジェット記録用
紙。
【0007】(2)空洞含有延伸フィルムが、結晶性ポ
リプロピレン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環
球法)160〜200℃のジシクロペンタジエン系石油
樹脂及び無機充填剤粉末の合計量5〜200重量部が配
合された樹脂組成物からなる未延伸フィルムを面積倍率
5倍以上に延伸した空洞含有単層延伸フィルムである前
記(1)項記載のインクジェット記録用紙。
【0008】(3)空洞含有延伸フィルムが、結晶性ポ
リプロピレン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環
球法)160〜200℃のジシクロペンタジエン系石油
樹脂及び無機充填剤粉末の合計量5〜200重量部が配
合された樹脂組成物からなる基層フィルムの少なくとも
片面に、結晶性ポリプロピレン系樹脂の組成物からなる
表層フィルムを積層した後、面積倍率5倍以上に延伸し
た空洞含有積層延伸フィルムである前記(1)項記載の
インクジェット記録用紙。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。本発明のインクジェット記録用紙において、支
持体となる空洞含有延伸フィルムは、結晶性ポリプロピ
レン系樹脂とジシクロペンタジエン系石油樹脂を必須成
分とする樹脂組成物(以下、空洞含有延伸フィルム用樹
脂組成物という)から得られた単層未延伸フィルム、も
しくは前記単層未延伸フィルムを基層としその少なくと
も片面に結晶性ポリプロピレン系樹脂の組成物からなる
表層フィルムを積層した積層未延伸フィルムを、面積倍
率5倍以上に延伸して得られる均一で微細な空洞(ボイ
ド)を含有する単層延伸フィルムもしくは積層延伸フィ
ルムである。なお、本発明において、フィルムとはフィ
ルムとシートの総称である。
【0010】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物及
び表層フィルム用の結晶性ポリプロピレン系樹脂の組成
物(以下、表層フィルム用樹脂組成物という)に用いら
れる結晶性ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンの結晶
性単独重合体、プロピレンとエチレンもしくは炭素数4
以上のα−オレフィンから選ばれる1種以上との二元以
上の結晶性共重合体、またはそれらの混合物である。具
体的には、沸騰n−ヘプタン不溶部を70重量%以上、
好ましくは80重量%以上含有する結晶性ポリプロピレ
ン、プロピレン成分を70重量%以上含有する結晶性エ
チレン・プロピレン共重合体、結晶性プロピレン・1−
ブテン共重合体、結晶性プロピレン・1−ヘキセン共重
合体、結晶性エチレン.プロピレン・1−ブテン三元共
重合体等の結晶融点を有するプロピレン系共重合体が挙
げられる。なお、空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物と
表層フィルム用樹脂組成物に用いられる結晶性ポリプロ
ピレン系樹脂は、同一でも別々でもよい。
【0011】前記の結晶性ポリプロピレン系樹脂のメル
トフローレート(JIS K−7210「熱可塑性プラ
スチックの流れ試験方法」表1の条件14(試験温度2
30℃、試験荷重21.18N)により測定、以下MF
Rという)は、0.5〜20g/10分が好ましく、更
に好ましくは0.5〜10g/10分である。
【0012】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物に
用いられるジシクロペンタジエン系石油樹脂は、軟化点
(環球法)が160〜200℃であることが好ましい。
前記の軟化点(環球法)160〜200℃のジシクロペ
ンタジエン系石油樹脂としては、石油ナフサなどのスチ
ームクラッキング等から得られるシクロペンタジエン、
ジシクロペンタジエン、それらのアルキル置換体及びオ
リゴマーならびにそれらの混合物から選ばれる1種以上
(以下、シクロペンタジエン系成分という)を主成分と
する留分を重合させて得られる石油樹脂(HR)の中
で、シクロペンタジエン系成分を50重量%以上含有
し、その軟化点(環球法)が160〜200℃の範囲に
ある高分子量で高軟化点の石油樹脂(HSHR)、なら
びに前記石油樹脂(HR)の中でシクロペンタジエン系
成分を50重量%以上含有するものを、バナジウム、ニ
ッケルもしくはコバルト等の金属またはその酸化物等の
触媒を用いて、溶剤の存在下で、温度150〜300
℃、水素圧1〜15MPaの条件下で水素化して得られ
る軟化点(環球法)160〜200℃、ヨウ素価20以
下の水素化ジシクロペンタジエン系石油樹脂(HGH
R)またはそれらの混合物が挙げられる。
【0013】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物
は、結晶性ポリプロピレン系樹脂100重量部に対し
て、軟化点(環球法)160℃〜200℃のジシクロペ
ンタジエン系石油樹脂及び無機充填剤粉末の合計量5〜
200重量部、好ましくは30〜190重量部、更に好
ましくは50〜190重量部が配合されるのが望まし
い。配合量が5重量部未満であると隠蔽性が不十分にな
るといった問題点があり、また、200重量部を超える
と延伸破断が頻繁に発生し加工安定性に劣るといった問
題点がある。
【0014】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物に
用いられる無機充填剤粉末としては、平均粒径が0.0
1〜20μm、好ましくは0.01〜10μm、更に好
ましくは0.1〜5μmの炭酸カルシウム、タルク、酸
化チタン、及びシリカ等が挙げられるが、コスト面から
炭酸カルシウムが有利である。これらは単独でも2種類
以上を併用してもよい。
【0015】本発明のインクジェット記録用紙において
は、支持体となる空洞含有延伸フィルムが前記空洞含有
延伸フィルム用樹脂組成物からなるフィルムの両面に、
結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる表層フィルムを積
層した後、面積倍率5倍以上に延伸して得られた空洞含
有積層延伸フィルムであると、特に表面平滑性が良好な
インクジェット用紙が得られるため好ましい。
【0016】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物及
び表層フィルム用樹脂組成物には、必要に応じてポリプ
ロピレンに添加することが公知の各種添加剤、例えばフ
ェノール系やチオエーテル系ないし燐系の加工安定剤・
酸化防止剤、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸
金属塩、脂肪酸アミドなどの潤滑剤、顔料、発泡剤、添
加ポリマーとしてポリエチレン類やエチレン−プロピレ
ンゴム等を本発明の目的を損なわない範囲で添加するこ
とができる。
【0017】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物及
び表層フィルム用樹脂組成物は、結晶性ポリプロピレン
系樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂および添加剤
の所定量を通常のブレンダーまたはミキサーで攪拌混合
し調合することができる。また、一般的な押出機を用い
て溶融混練しペレットにすることもできる。
【0018】本発明において、前記空洞含有延伸フィル
ム用樹脂組成物から未延伸単層フィルムを得る方法とし
ては、Tダイ押出成形法やインフレーション押出成形法
等の公知の方法が例示できる。また、空洞含有延伸フィ
ルム用樹脂組成物から未延伸の積層フィルムシートを得
る方法としては、ダイス内で溶融樹脂が複層化される共
押出成形法、押出成形された基層フィルムの上に更に表
層フィルムを重ねる押出ラミネート成形法等の公知の積
層加工方法が用いられる。
【0019】前記の未延伸フィルムシートから延伸フィ
ルムを得るための延伸方法ならびに延伸条件は格別限定
されない。すなわち、一軸延伸でも二軸延伸でもよい
が、好ましくは二軸延伸である。また、公知の一軸もし
くは二軸延伸機のいずれも使用することができる。延伸
条件は使用する延伸機により異なるが、組成物中の石油
樹脂の軟化点以下の温度にし、面積倍率5倍以上に延伸
する。なお、二軸延伸の場合は、面積倍率9倍以上が好
ましい。また、二軸延伸機の場合、同時延伸方式でも逐
次延伸方式でもよい。本発明において、延伸における面
積倍率とは縦方向(MD)の延伸倍率と横方向(TD)
の延伸倍率の積である。
【0020】本発明のインクジェット記録用紙において
は、結晶性ポリプロピレン系樹脂とジシクロペンタジエ
ン系石油樹脂を必須成分とする空洞含有延伸フィルムの
表面に、絵画等の複製に好適なキャンバス状の質感を付
与するため、所望の形状のエンボス加工が施される。付
与する形状は、特に限定されないがキャンバス模様や
麻、布目、リネン、絹目、梨地、ダイヤ、マンセン、グ
リーム、錦木などの模様を挙げることができる。前記エ
ンボス加工は、所望の形状が彫刻された彫刻板もしくは
彫刻ロールを用いて、50〜160℃の温度で、かつ、
空洞が消滅しない圧力で、前記空洞含有単層延伸フィル
ムもしくは空洞含有積層延伸フィルムを加熱圧縮しする
ことにより行われる。
【0021】前記エンボス加工は、加熱プレスもしくは
加熱圧縮ロールなどを用いて行う。加熱圧縮の条件は、
前記空洞含有単層延伸フィルムもしくは空洞含有積層延
伸フィルムが50〜160℃になるように加熱し、さら
に加熱圧縮ロールでは、0.5〜4kN/cmの線圧
で、加熱圧縮前の厚み100に対して50〜90の厚み
まで加熱圧縮する。ただし、加熱し過ぎると前記空洞が
完全に消滅してしまうので、加熱圧縮温度が、空洞が消
滅する温度より低い温度で加熱圧縮しなければならな
い。また、圧力によっても空洞が消滅することがあるの
で、温度と圧力を調整しながら、所望の形状が付与され
空洞の消滅が起こらない条件で加熱圧縮を行わなければ
ならない。
【0022】本発明のインクジェット記録用紙におい
て、支持体である空洞含有延伸フィルムの厚さは、特に
限定しないが25〜300μmが好ましい。また、空洞
含有延伸フィルムが積層フィルムである場合、基層フィ
ルムの厚さは積層フィルム全体の厚さの50%以上であ
ることが好ましい。また、前記空洞含有延伸フィルムの
密度は特に限定しないが0.3〜0.8g/cm3が例
示できる。
【0023】本発明のインクジェット記録用紙において
は、支持体である空洞含有延伸フィルムの表面にエンボ
ス加工により、所望の形状が付与された後、更にその上
にインク受容層が形成される。本発明においては前記イ
ンク受容層の形成方法に特に限定はなく、公知のインク
ジェット塗工剤を用い、支持体である空洞含有延伸フィ
ルムの表面に塗布・乾燥する方法を用いることができ
る。インクジェット塗工剤としては、合成シリカ粉末を
主成分とする顔料とポリビニルアルコール(シラノール
変性ポリビニルアルコールも含む)水系接着剤、カチオ
ン系ポリマーを含有するインク受容層を設けたもの等が
知られている。
【0024】本発明のインクジェット記録用紙におい
て、インクジェット塗工剤の塗工方法については特に限
定されるものではなく、例えばエアーナイフコーティン
グ、ブレードコーティング等により塗工剤を塗布・乾燥
する方法等によって形成される。また塗液の塗布量につ
いても特に限定されるものではなく、通常乾燥重量で
0.5〜10g/m2程度の範囲で調整される。
【0025】本発明のインクジェット記録用紙におい
て、インク受容層が支持体である空洞含有延伸フィルム
の片面のみに形成される場合、インク受容層が形成され
ない面には粘着剤処理を施して粘着ラベルに加工する
等、インクジェット記録用紙製造分野における各種の公
知技術が適宜利用できる。
【0026】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるべ
きものではない。
【0027】なお、以下の実施例及び比較例で用いた評
価方法は下記の通りである。 (1)エンボス適性 空洞含有延伸フィルムに、ロール面にキャンバス柄が彫
刻された彫刻ロールとゴムロールとからなる一対のロー
ルを用いて、温度110℃、線圧2kN/cmで通し、
エンボス加工し、キャンバス模様を転写させて、(株)
小坂研究所製のサーフコーダSE−30Kを用いて、金
属プレートに彫刻された深度の平均表面粗さ(Ra)に
対する、転写した原反の平均表面粗さ(Ra’)を測定
して、転写率(%)=Ra’/Ra×100、を求め以
下の基準で評価を行った。 ○:転写率20%以上 ×:転写率20%未満
【0028】(2)インクジェット印刷適性 得られたインクジェット記録用紙サンプルに、インクジ
ェットプリンターPM−700C(エプソン(株)製)
を用いてベタプリントを行い、印刷物を目視観察にて評
価した。 ○:キャンバス状の仕上がりになっている。 ×:キャンバス状に乏しく、実用上問題有り。
【0029】実施例1 [フィルム用組成物作成]積層フィルムの基層フィルム
となる空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物として、n−
ヘプタン不溶部を96重量%含有するMFRが2g/1
0分の結晶性ポリプロピレン粉末100重量部に対し
て、フェノール系酸化防止剤BHT(商品名)を0.2
重量部、ステアリン酸カルシウム0.1重量部、軟化点
172℃のジシクロペンタジエン系石油樹脂(以下、D
CPDという)8重量部、及び炭酸カルシウム(平均粒
径1.5μm)8重量部を、ヘンシェルミキサー(商品
名)に投入し混合攪拌した後、同方向回転型二軸押出機
に供給し240℃で溶融混練してストランドとして押出
し、これを冷却カットしてペレット状の空洞含有延伸フ
ィルム用樹脂組成物を得た。
【0030】積層フィルムの表層フィルム用樹脂組成物
として、MFR1.5g/10分、エチレン濃度が8重
量%でブロック指数が0.8%のプロピレン−エチレン
ブロック共重合体粉末100重量部に対して、フェノー
ル系酸化防止剤BHT(商品名)を0.2重量部、ステ
アリン酸カルシウム0.1重量部を、ヘンシェルミキサ
ー(商品名)に投入し攪拌した後、同方向回転型二軸押
出機に供給し240℃で溶融混練してストランドとして
押出し、これを冷却しカットしてペレット状の表層フィ
ルム用樹脂組成物を得た。
【0031】[空洞含有積層延伸フィルムの作成]多層
Tダイを備えた3種3層フィルム押出装置(押出機は、
口径65mmφ基層用単軸押出機が1台、口径50mm
φの表層用単軸押出機が2台)及びテンター法二軸延伸
機を用いて、前記の空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物
を基層用単軸押出機に、前記の表層フィルム用樹脂組成
物を表層用単軸押出機に供給し、Tダイ温度240℃で
溶融して共押出を行い、表面温度30℃の鏡面冷却ロー
ルで急冷して、表層/基層/表層、の順に、厚み1:
3:1で積層された2種3層の未延伸フィルムを得た。
得られた未延伸フィルムを縦延伸機に導き加熱ロール間
で140℃の温度で縦方向(MD)に5倍延伸し、次に
テンター内温度160〜210℃で横方向(TD)に8
倍延伸した後、巻き取り、空洞含有積層延伸フィルムを
得、引き続きこの延伸フィルムを、110℃に加熱され
たロール面にキャンバス柄が彫刻された彫刻ロールとゴ
ムロールからなる、一対のロールを用いて、線圧2kN
/cmにてエンボス加工しキャンバス状になる外観とし
た。エンボス加工後の合計の厚みが80μmとなったエ
ンボス加工済空洞含有積層延伸フィルムサンプルを得
た。
【0032】[インクジェットインク受容層の形成 ]前
記エンボス加工済空洞含有積層延伸フィルムサンプルの
片面に、インクジェットインク受容層を形成するため、
カチオン変性ポリビニルアルコール(商品名:CM31
8クラレ(株)製)をロッドを用いて塗工量10g/m
2(乾燥重量)で塗工し、80℃で5分間乾燥させてイ
ンク受容層を有するインクジェット記録用紙サンプルを
得た。
【0033】[評価試験]このインクジェット記録用紙
サンプルを一昼夜23℃、湿度50%の室内で状態調節
した後、インクジェットプリンターで印刷評価を行っ
た。評価結果を表1に示した。
【0034】実施例2 [フィルム用組成物作成]基層フィルム用の空洞含有延
伸フィルム用樹脂組成物に配合するDCPD及び炭酸カ
ルシウムの配合量を表1に示したように変えた以外は実
施例1に記載の方法に従って基層フィルム用の空洞含有
延伸フィルム用樹脂組成物と表層フィルム用樹脂組成物
を得た。
【0035】[インクジェット記録用紙サンプルの作
成]前記樹脂組成物を用いて、実施例1の方法に従って
空洞含有積層延伸フィルムサンプルを得た後、引続き1
10℃に加熱されたロール面にキャンバス柄が彫刻され
た彫刻ロールとゴムロールからなる、一対のロールを用
いて、線圧2kN/cmにてエンボス加工しキャンバス
状になる外観とした。厚みが80μmのエンボス加工済
空洞含有積層延伸フィルムサンプルを得た。このエンボ
ス加工済空洞含有積層延伸フィルムサンプルに、実施例
1に記載の方法に従って、インクジェットインク受容層
を形成し、得られたインクジェット記録用紙サンプルを
評価試験に供した。評価結果を表1に示した。
【0036】比較例1,2,3 基層フィルム用の空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物に
配合するDCPD及び炭酸カルシウムの配合量を表1に
示したように変えた以外は実施例1に記載の方法に従っ
てエンボス加工済空洞含有積層延伸フィルムサンプルを
得た。このエンボス加工済空洞含有積層延伸フィルムサ
ンプルに、実施例1に記載の方法に従って、インクジェ
ットインク受容層を形成し、得られたインクジェット記
録用紙サンプルを評価試験に供した。評価結果を表1に
示した。
【0037】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録用紙はキャ
ンバス状の質感を有し、インクの滲みが小さく、インク
ジェット方式による絵画等の複製印刷用途に好適であ
る。
【0038】
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 山田 和宏 千葉県市原市五井海岸5番地の1 チッソ 石油化学株式会社加工品開発研究所内 (72)発明者 平木 聡一郎 千葉県市原市五井海岸5番地の1 チッソ 石油化学株式会社加工品開発研究所内 Fターム(参考) 2C056 EA05 FB01 FC06 2H086 BA15 BA19 BA34 BA41

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性ポリプロピレン系樹脂とジシクロペ
    ンタジエン系石油樹脂を必須成分とする空洞含有延伸フ
    ィルムの表面に所望の形状のエンボス加工を施し、更に
    その上にインク受容層を形成させてなるインクジェット
    記録用紙。
  2. 【請求項2】空洞含有延伸フィルムが、結晶性ポリプロ
    ピレン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環球法)
    160〜200℃のジシクロペンタジエン系石油樹脂及
    び無機充填剤粉末の合計量5〜200重量部が配合され
    た樹脂組成物からなる未延伸フィルムを面積倍率5倍以
    上に延伸した空洞含有単層延伸フィルムである請求項1
    記載のインクジェット記録用紙。
  3. 【請求項3】空洞含有延伸フィルムが、結晶性ポリプロ
    ピレン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環球法)
    160〜200℃のジシクロペンタジエン系石油樹脂及
    び無機充填剤粉末の合計量5〜200重量部が配合され
    た樹脂組成物からなる基層フィルムの少なくとも片面
    に、結晶性ポリプロピレン系樹脂の組成物からなる表層
    フィルムを積層した後、面積倍率5倍以上に延伸した空
    洞含有積層延伸フィルムである請求項1記載のインクジ
    ェット記録用紙。
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