JP2001293366A - SOx吸収材およびそれを用いた排ガス浄化用触媒 - Google Patents

SOx吸収材およびそれを用いた排ガス浄化用触媒

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JP2001293366A JP2000116026A JP2000116026A JP2001293366A JP 2001293366 A JP2001293366 A JP 2001293366A JP 2000116026 A JP2000116026 A JP 2000116026A JP 2000116026 A JP2000116026 A JP 2000116026A JP 2001293366 A JP2001293366 A JP 2001293366A
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sox absorbent
absorbent
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寿幸 田中
Kiyoshi Yamazaki
清 山崎
Naoki Takahashi
直樹 高橋
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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温下での使用においても高比表面積を保持
し、高耐熱性を有し、しかも、SOxの吸収性に優れ、
かつ吸収したSOxが分解しやすく、再生性を高めるこ
とができるSOx吸収材を提供する。また、該SOx吸
収材と、NOx吸蔵還元触媒,NOx選択還元触媒,炭
化水素酸化触媒とを組み合わせた触媒であって、特に、
“硫黄被毒劣化”を抑制することができる排ガス浄化用
触媒を提供する。 【解決手段】 結晶構造として、実質的にスピネル構造
を有する酸化物であり、組成がMgO・nAl23(但
し、nは0.8以上で1.1未満である)からなる担体
に、貴金属(例えば“Pt”)を担持してなるSOx吸収
材。該SOx吸収材と、NOx吸蔵還元触媒,NOx選
択還元触媒,炭化水素酸化触媒とを組み合わせた排ガス
浄化用触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SOx吸収材およ
びそれを用いた排ガス浄化用触媒に関する。特に、高温
下での使用においても高比表面積を保持し、高耐熱性を
有し、しかも、SOxの吸収性に優れ、かつ吸収したS
Oxが分解しやすく、再生性を高めることができるSO
x吸収材に関し、また、このSOx吸収材を用いた排ガ
ス浄化用触媒であって、特に“硫黄被毒劣化”を抑制し
得る排ガス浄化用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】酸素過剰下における排ガス浄化用触媒と
して、NOx吸蔵還元触媒,NOx選択還元触媒および
炭化水素酸化触媒が実用化されている。これら触媒の使
用に際して、硫黄成分の共存下における“硫黄被毒劣化
抑制”が重要な課題となっている。
【0003】NOx吸蔵還元触媒では、該触媒中のNO
x吸蔵材元素と排ガス中の硫黄成分とが反応して、分解
されにくい硫酸塩を生成し、このため、NOx吸蔵能力
が低下するという問題が生じる。また、NOx選択還元
触媒および炭化水素酸化触媒では、貴金属が硫黄被毒を
受けるという問題や、排ガス中の硫黄成分を酸化するこ
とにより生成するサルフェートが排出されるという問題
が生じる。これらの硫黄成分による劣化を抑制する手段
の一つとして、SOx吸収材の利用が提案されている。
【0004】SOx吸収材としては、“Mg-Al複合
酸化物”を利用したものが知られている。例えば、特開
平11−319481号公報には、「MgO・Al23
を含むSOx吸収材であって、MgOのAl23に対す
るモル比が1.1:1以上を有し、かつ化学量論的過剰
量で存在するMgOが均等に高度に分散しているSOx
吸収材」について記載されており、また、特公平5−6
6889号公報にも、“Mg-Al複合酸化物”を使用
することが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のSOx
吸収材は、SOx吸収成分として、遊離したMgOを含
む(前掲の特開平11−319481号公報参照)。この
場合、SOxの吸収には有利であるが、SOxを分解
し、再生させることが困難である。また、高温下での使
用において、比表面積が低下し、耐熱性が低いという問
題点も有している。
【0006】本発明は、前記問題点を解消することを目
的とし、特に、高温下での使用においも高比表面積を保
持し、高耐熱性を有し、しかも、SOxの吸収性に優
れ、かつ吸収したSOxが分解しやすく、再生性を高め
ることができるSOx吸収材を提供することを目的とす
る。また、本発明は、上記SOx吸収材と、NOx吸蔵
還元触媒,NOx選択還元触媒または炭化水素酸化触媒
とを組み合わせた排ガス浄化触媒であって、これら触媒
の、特に“硫黄被毒劣化”を抑制することができる排ガ
ス浄化用触媒を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決する手段】本発明に係るSOx吸収材は、
結晶構造として、実質的にスピネル構造を有する酸化物
であり、組成がMO・nAl23(但し、nは0.8以
上1.1未満、Mはアルカリ土類金属である)からなる
担体に貴金属を担持してなることを特徴とし(請求項
1)、これにより、前記目的とするSOx吸収材を提供
することができる。
【0008】また、前記請求項1のSOx吸収材は、排
ガス中の酸素濃度が該排ガス中の被酸化成分を酸化する
のに必要な化学量論比を超える酸素過剰雰囲気におい
て、排ガス中のSOxを吸収するという特性を有するも
のである(請求項2)。
【0009】さらに、請求項1のSOx吸収材におい
て、前記MO・nAl23中のMは“Mg”であること
が好ましい(請求項3)。また、請求項1の前記担体に、
アルカリ金属,アルカリ土類金属および希土類元素から
選ばれる少なくとも一種からなる元素を担持させること
(請求項4)、すなわち、請求項1の前記担体に、貴金属
以外に、さらに、アルカリ金属,アルカリ土類金属およ
び希土類元素から選ばれる少なくとも一種からなる元素
を担持させることが好ましく、これにより、“SOx吸
収温度域の拡大”“SOx吸収量の増大”という作用効
果が生じる。
【0010】前記請求項1〜請求項4のSOx吸収材
は、750℃のリッチ雰囲気における再生処理により、
70%以上のSOx吸収能力を回復するという特性を有
するものである(請求項5)。
【0011】一方、本発明に係る排ガス浄化用触媒は、
前記請求項1〜請求項5のいずれかに記載のSOx吸収
材と、NOx吸蔵還元触媒,NOx選択還元触媒または
炭化水素酸化触媒とを有してなることを特徴とし(請求
項6〜請求項8)、これにより、特に“硫黄被毒劣化”
を抑制することができる排ガス浄化用触媒を提供するこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、作用効果を含めて具体的に説明する。
【0013】(本発明に係るSOx吸収材の実施の形
態)まず、SOx吸収材について説明すると、本発明に
係るSOx吸収材は、前記したように、実質的にスピネ
ル構造を有する酸化物であり、組成がMO・nAl 23
(但し、nは0.8以上1.1未満、Mはアルカリ土類
金属である)からなる担体を用い、該担体に貴金属を担
持させたことを特徴とする。担持させた貴金属は、排ガ
ス中のSO2とO2から、SO3あるいはSO4 2-を生成さ
せる反応の触媒となる。そして、この反応により生成さ
れたSO3あるいはSO4 2-は、SOx吸収材に吸収され
るものである。
【0014】ここで、“実質的にスピネル構造を有す
る”とは、大部分がスピネル構造からなり、遊離のアル
カリ土類金属酸化物を実質的に含まない構成を意味し、
具体的には、XRDによる構造解析の結果、スピネル以
外は、極微量検出または未検出であることを意味する。
【0015】このように、担体として“実質的にスピネ
ル構造を有する酸化物であり、組成がMO・nAl23
(但し、nは0.8以上1.1未満、Mはアルカリ土類
金属である)からなる担体”であって、遊離のアルカリ
土類金属酸化物を実質的に含まない構成とすることで、
SOx吸収サイトを高分散化させ、かつ、耐熱性を高め
ることができる。また、吸収したSOxが分解しやす
く、再生性を高めることができる。
【0016】前記組成“MO・nAl23”において、
Mとしては、Mg,Ca,Sr,Baなどを挙げること
ができるが、このうち、“Mg”よりなるものは、高比
表面積および高耐熱性の特性を有するので、特に好まし
い。
【0017】また、前記組成“MO・nAl23”にお
いて、nは0.8以上で1.1未満が好ましい。SOx
吸収の中心サイトは“M(Mg)”であり、nが0.8未
満では、M(Mg)の量が少なく、SOx吸収能力が低く
なるため好ましくない。一方、nが1.1以上では、M
O(MgO)相が多くなり、SOx吸収には効果的ではあ
るが、脱離性が低くなるので好ましくない。好ましくは
0.9〜1.0であり、より好ましくは1.0である。
【0018】本発明で用いる「実質的にスピネル構造を
有する酸化物であり、組成がMO・nAl23(但し、
nは0.8以上1.1未満、Mはアルカリ土類金属であ
る)からなる担体」は、例えば次の方法で製造すること
ができる。 (スピネル構造を有する酸化物を得る実施の形態)酢酸
マグネシウムとアルミニウムイソプロポキシドを出発原
料とし、加水分解させる“ゾルゲル法”や、酢酸マグネ
シウムと硝酸アルミニウムを出発原料とし、アンモニア
により沈殿を生成させる“共沈法”により、前駆体複合
酸化物を形成させる。そして、この前駆体複合酸化物を
850℃で焼成して、“スピネル構造を有する複合酸化
物”を得る。
【0019】上記実施の形態により得られる複合酸化物
の比表面積は、100m2/g以上である。また、XR
D構造解析では、MgAl24スピネルに帰属される
“格子定数:8.083”の回折線ピークのみが検出さ
れ、実質的にスピネル構造のみを有する。さらに、前記
した前駆体を「650℃,850℃,1000℃および1200℃」で
焼成した場合の比表面積は、各々「180m2/g,104m2
/g,66m2/gおよび21m2/g」であった。
【0020】本発明において、前記担体に担持させる貴
金属としては、白金(Pt),ロジウム(Rh),パラジウ
ム(Pd),イリジウム(Ir)から選ばれる少なくとも1
種の貴金属を使用することができる。このような貴金属
を担持させることで、前記したとおり、排ガス中のSO
2とO2から、SO3あるいはSO4 2-が生成させる反応の
触媒となり、そして、この反応により生成したSO3
るいはSO4 2-は、SOx吸収材に吸収される。上記貴
金属のうち、白金(Pt)は、SOxの酸化活性が高いの
で、好ましい。担持量としては、担体100gに対して
0.2g〜40gが好ましい。
【0021】また、上記貴金属以外に、さらに、アルカ
リ金属,アルカリ土類金属,希土類元素を担体100g
あたり0.01〜1モルの範囲で担持させることが好ま
しい。その理由は、0.01モル未満では、実質的に添
加効果が得られ難く、一方、1モルを超えると、担体の
細孔を閉塞して表面積が低下し、活性が低下するからで
ある。
【0022】上記貴金属、さらには、アルカリ金属,ア
ルカリ土類金属,希土類元素を担持させる手段として
は、自明の担持手段を任意に適用することができ、例え
ば、含浸法,噴霧法およびスラリー混合法を挙げること
ができる。
【0023】(本発明に係る排ガス浄化用触媒の実施の
形態)本発明に係る排ガス浄化用触媒は、前記SOx吸
収材と、NOx吸蔵還元触媒,NOx選択還元触媒また
は炭化水素酸化触媒とを有してなることを特徴とする排
ガス浄化触媒である。これらの触媒と特に組み合わせる
ことにより、特に“硫黄被毒劣化”を抑制し得る排ガス
浄化用触媒を提供することができる。その理由は、硫黄
被毒の原因となる排ガス中の硫黄成分(SOx)が併用す
るSOx吸収材に吸着されるからである。
【0024】前記SOx吸収材と組み合わせて使用する
“NOx吸蔵還元触媒,NOx選択還元触媒,炭化水素
酸化触媒”については、本発明で特に限定するものでは
なく、任意の上記触媒を使用することができる。これら
の触媒を具体的に例示すると、本発明で限定するもので
はないが、アルミナに白金(Pt)とバリウム(Ba)を担
持してなるNOx吸蔵還元触媒,ゼオライトに銅(Cu)
をイオン交換してなるNOx選択還元触媒,ゼオライト
に白金(Pt)を担持してなる炭化水素酸化触媒を挙げる
ことができる。
【0025】これらNOx吸蔵還元触媒,NOx選択還
元触媒および炭化水素酸化触媒と、SOx吸収材との組
み合わせ方としては、例えば、上流側にSOx吸収材を
配置し、下流側にこれら触媒を配置する“直列型”、こ
れら触媒のコート層の上層にSOx吸収材をオーバーコ
ートする“2層型”、および、これら触媒とSOx吸収
材とを混合してコート層を形成する“粉末混合型”を挙
げることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例を挙げ、
また、実施例および比較例の各SOx吸収材に対する試
験例を挙げ、本発明について詳細に説明するが、本発明
は、以下の実施例により限定されるものではない。
【0027】(実施例) (1) MgAl24の作製 酢酸マグネシウム107gおよび硝酸アルミニウム37
9gを1800mlのイオン交換水に溶解して原料水溶
液を調製した。この原料水溶液に25%アンモニア水6
50g加えて沈殿物を得た。この沈殿物を大気中で85
0℃,5時間焼成してMgAl24(スピネル)を作製し
た。得られたMgAl24(スピネル)は、MgO・nA
23組成で示すと、nが“1”であり、比表面積は1
04m2/gで、XRDによる構造解析の結果、MgA
24相のみであった。
【0028】(2) SOx吸収材の調製 得られたMgAl24の粉末20gに、ジニトロジアン
ミン白金硝酸溶液を使用して、「Pt(2g)/担体(120
g)」となるように、白金(Pt)を含浸担持させ、乾燥
後、大気中で300℃,3時間焼成して“Pt/MgA
24”を得た。この“Pt/MgAl24”を圧粉し
た後、破砕して0.3〜0.7mmのペレット形状のS
Ox吸収材を調製した。
【0029】(比較例1)市販γ-Al23の粉末を使
用する点を除き、その他は前記実施例と同様にしてSO
x吸収材を調製した。すなわち、市販γ-Al23の粉
末20gに、前記実施例と同様、ジニトロジアンミン白
金硝酸溶液を使用して、「Pt(2g)/担体(120g)」と
なるように、白金(Pt)を含浸担持させ、乾燥後、大気
中で300℃,3時間焼成して“Pt/Al23”を得
た。この“Pt/Al23”を圧粉した後、破砕して
0.3〜0.7mmのペレット形状のSOx吸収材を調
製した。
【0030】(比較例2)次のように作製した“MgO
−Al23” を使用する点を除き、その他は前記実施
例と同様にしてSOx吸収材を調製した。 (1) MgO−Al23の作製 MgO粉末(粒径:0.2μm)39gとAl23粉末(粒
径:0.2μm)100gをボールミルで5時間混合し、大
気中で850℃,5時間焼成して“MgO−Al 23
を得た。得られたMgO−Al23は、MgO・nAl
23組成で示すと、nが“1”であり、比表面積は12
0m2/gであったが、XRDによる構造解析の結果に
よれば、一部MgAl24相が認められるものの、Mg
O相とAl23相が大部分であった。 (2) SOx吸収材の調製 得られた“MgO−Al23”の粉末20gに、前記実
施例と同様、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液を使用し
て、「Pt(2g)/担体(120g)」となるように、白金
(Pt)を含浸担持させ、乾燥後、大気中で300℃,3
時間焼成して“Pt/MgO−Al23”を得た。この
“Pt/MgO−Al23”を圧粉した後、破砕して
0.3〜0.7mmのペレット形状のSOx吸収材を調
製した。
【0031】(実施例および比較例1,2の各SOx吸
収材に対する試験例)前記実施例および比較例1,2の
各SOx吸収材に対して、次の「S付着試験」を行っ
た。 ・「S付着試験」 前記実施例および比較例1,2の各SOx吸収材を0.
898g用い、処理温度:600℃,表1に示す処理ガ
ス(リーンモデルガス)の条件下で、流通時間を変化させ
てS通過量を制御し、「S付着試験」を行った。その試
験結果を表2に示す。なお、表2中の“実施例A”
“実施例B”は、ともに前記実施例で調製したSOx吸
収材を用いるものであるが、S通過量の値が異なり、実
施例Aでは「3.60mmol」,実施例Bでは「10.8mm
ol」の場合の試験例である。また、表2中の“S付着
率(%)”は、S通過量に対する“S付着量の割合(%)”
を示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】上記表2から、S通過量が「3.60mmo
l」の実施例Aでは、比較例1に比して極めて高いS付
着率を示すことがわかった。また、S通過量が「10.8m
mol」の実施例Bでは、上記実施例Aからみると、S
付着率が低いが、比較例2と対比すると、高S付着率を
示すことがわかった。
【0035】前記実施例Bおよび比較例1,2の各SO
x吸収材に対して、更に、次の「再生処理によるS付着
量変化試験」を行った。 ・「再生処理によるS付着量変化試験」 前記「S付着試験」を行った実施例Bおよび比較例1,
2の各SOx吸収材に対して、処理温度:750℃,処理
時間:5分,表3に示す処理ガス(リッチモデルガス)の
条件下で再生処理し、その際の「再生処理後S付着量」
および「S脱離率」を測定した。さらに、前記表1に示
す処理ガスで再度S付着試験を行い、「S再付着量」お
よび「再付着率」を測定した。それらの試験結果を表4
に示す。
【0036】上記「再生処理によるS付着量変化試験」
において、上記「再生処理後S付着量(mol/担体1mo
l)」は、再生処理後にSOx吸収材に残存する“S量(m
ol/担体1mol)”を示し、上記「S脱離率(%)」は、再
生処理により前記表2に示す「S付着量(mol/担体1mo
l)」から減少した“S量の割合(%)”を示す。また、上
記「S再付着量(mol/担体1mol)」は、2回目のS付着
試験後に新たに付着した“S量(mol/担体1mol)”を示
し、「再付着率(%)」は、前記表2の「S付着量(%)」
に対する“S再付着量の割合(%)”を示す。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】前記表4から、実施例Bは、高いS脱離率
で、しかも極めて高い再付着率を示すことがわかった。
一方、比較例1は、高いS脱離率を示すものの、再付着
率は極めて低いものであった。また、比較例2は、S脱
離率,再付着率とも、極めて低いものであった。
【0040】前記表2および表4から総合的にみると、
本発明で特定する“結晶構造として実質的にスピネル構
造を有する酸化物(MgAl24)”からなる担体を用い
た実施例のSOx吸収材は、比較例1,2のSOx吸収
材に比し、次の(A)〜(C)の顕著な作用効果を奏すること
がわかった。 (A):S付着量が多い。 (B):750℃のリッチ雰囲気における再生処理によ
り、95%以上のS脱離率を示した。 (C):再生処理後も、初期の80%の再付着率を示し、
再生性が高い。
【0041】
【発明の効果】本発明に係るSOx吸収材は、以上詳記
したように、結晶構造として、実質的にスピネル構造を
有する酸化物であり、組成がMO・nAl23(ただ
し、nは0.8以上1.1未満、Mはアルカリ土類金属
である)からなる担体に貴金属を担持してなることを特
徴とする。そして、このSOx吸収材は、排ガス中の酸
素濃度が該排ガス中の被酸化成分を酸化するのに必要な
化学量論比を超える酸素過剰雰囲気において、排ガス中
のSOxを吸収すること、および、750℃のリッチ雰
囲気における再生処理により、70%以上のSOx吸収
能力を回復し得ることを特徴とする。上記特徴とする本
発明に係るSOx吸収材によれば、高温下での使用にお
いても高比表面積を保持し、高耐熱性を有し、しかも、
SOxの吸収性に優れ、かつ吸収したSOxが分解しや
すく、再生性を高めることができるSOx吸収材を提供
することができる。
【0042】また、本発明に係る排ガス浄化用触媒は、
上記SOx吸収材と、NOx吸蔵還元触媒,NOx選択
還元触媒または炭化水素酸化触媒とを組み合わせてなる
ことを特徴とする。そして、これらの触媒と組み合わせ
ることにより、特に“硫黄被毒劣化”を抑制し得る排ガ
ス浄化用触媒を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 29/072 F01N 3/08 A F01N 3/08 3/10 A 3/10 3/18 B 3/18 3/24 E 3/24 3/28 301C 3/28 301 B01D 53/36 101Z 102Z (72)発明者 高橋 直樹 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 3G091 AA12 AB02 AB05 AB06 AB08 BA11 BA14 BA15 BA20 BA39 CB02 DA01 DA02 DA04 FB03 FB10 FB12 FC08 GA01 GB01W GB01X GB01Y GB02Y GB03W GB03Y GB04Y GB05Y GB06W GB09X GB10X GB16X HA18 HA20 4D048 AA02 AA06 AA18 AB01 AB02 AB03 AB05 AB07 BA01X BA03X BA11X BA15X BA30X BA35X BA41X BA42X BC01 CC46 CC50 EA04 4G066 AA12D AA15D AA16B AA20B AA28D AA61C AE19B BA32 CA23 DA02 GA01 GA06 GA32 4G069 AA03 BA01A BA01B BA07A BA07B BB02A BB02B BB04A BB04B BB06A BB06B BC08A BC10A BC10B BC13A BC13B BC16A BC16B BC31A BC31B BC69A BC75A BC75B CA07 CA08 CA10 CA12 CA13 CA15 EC24 EC28 EE06 EE09 ZA01A ZA01B ZF05A ZF05B

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶構造として、実質的にスピネル構造
    を有する酸化物であり、組成がMO・nAl23(但
    し、nは0.8以上1.1未満、Mはアルカリ土類金属
    である)からなる担体に貴金属を担持してなることを特
    徴とするSOx吸収材。
  2. 【請求項2】 前記SOx吸収材は、排ガス中の酸素濃
    度が該排ガス中の被酸化成分を酸化するのに必要な化学
    量論比を超える酸素過剰雰囲気において、排ガス中のS
    Oxを吸収することを特徴とする請求項1に記載のSO
    x吸収材。
  3. 【請求項3】 前記MO・nAl23において、MはM
    gであることを特徴とする請求項1に記載のSOx吸収
    材。
  4. 【請求項4】 前記担体に、アルカリ金属,アルカリ土
    類金属および希土類元素から選ばれる少なくとも一種か
    らなる元素を担持してなることを特徴とする請求項1に
    記載のSOx吸収材。
  5. 【請求項5】 750℃のリッチ雰囲気における再生処
    理により、70%以上のSOx吸収能力を回復し得るこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    SOx吸収材。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    SOx吸収材とNOx吸蔵還元触媒とを有してなること
    を特徴とする排ガス浄化用触媒。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    SOx吸収材とNOx選択還元触媒とを有してなること
    を特徴とする排ガス浄化用触媒。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    SOx吸収材と炭化水素酸化触媒とを有してなることを
    特徴とする排ガス浄化用触媒。
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