JP2001293365A - 乾燥剤 - Google Patents

乾燥剤

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JP2001293365A
JP2001293365A JP2000111025A JP2000111025A JP2001293365A JP 2001293365 A JP2001293365 A JP 2001293365A JP 2000111025 A JP2000111025 A JP 2000111025A JP 2000111025 A JP2000111025 A JP 2000111025A JP 2001293365 A JP2001293365 A JP 2001293365A
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Takashi Gonda
貴司 権田
Shigehiko Ishikawa
滋彦 石川
Hiroshi Tanetani
弘 種谷
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾燥剤成分から発生する揮発性塩素イオンの
発生量を極めて微少な0.5ppb未満まで抑制するこ
とができる優れた乾燥剤を提供する。 【解決手段】 塩化マグネシウム100重量部に対し、
酸化マグネシウム25〜300重量部と水酸化カルシウ
ム3〜30重量部とを配合してなる乾燥剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密機器、電子部
品等の金属製品の保存、あるいは梱包輸送に使用可能な
乾燥剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、吸湿性に優れた乾燥剤として、塩
化カルシウムや塩化マグネシウム等の潮解性塩類を使用
した乾燥剤が種々提案され、すでに実用化されている。
しかし、これら塩化カルシウムや塩化マグネシウム等の
潮解性塩類を用いた乾燥剤は、使用時に揮発性塩素イオ
ンが発生し、精密機器や電子部品等の金属製品を腐食さ
せてしまう虞があった。
【0003】そこで、使用時に揮発性塩素イオンの発生
を防止する技術として、特許第2671021号公報に
開示されるように、塩化マグネシウムと酸化マグネシウ
ムの混合物に、水酸化マグネシウムと他の保水性物質と
から成る保水剤を添加した乾燥剤等が提案されている。
この技術によって、発生する揮発性塩素イオン量を0.
4ppm程度まで抑制することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術においては、0.4ppm程度までの揮発性塩
素イオンの発生防止は可能であるが、揮発性塩素イオン
が引き起こす精密機器や電子部品等の金属製品の腐食を
防止するには、この程度の抑制では不十分であった。
【0005】したがって、本発明は、上記した従来の問
題点を解決するものであり、乾燥剤成分から発生する揮
発性塩素イオンの発生量を極めて微少な0.5ppb未
満まで抑制することができる優れた乾燥剤の成分組成を
提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、塩化マグ
ネシウムと酸化マグネシウムの混合物からなる乾燥剤か
ら発生する揮発性塩素イオンを抑制することが可能な成
分を開発するために鋭意研究を重ねた結果、塩化マグネ
シウムと酸化マグネシウムに、さらに水酸化カルシウム
を添加させ、この三成分をそれぞれ特定量に規定するこ
とにより、塩化マグネシウムから発生する揮発性塩素イ
オンを極めて効果的に抑制できることを見い出し、本発
明を完成させた。すなわち、本発明は、塩化マグネシウ
ム100重量部に対し、酸化マグネシウム25〜300
重量部と水酸化カルシウム3〜30重量部とからなる乾
燥剤である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の乾燥剤について、
詳細に説明する。本発明の乾燥剤は、塩化マグネシウム
と酸化マグネシウムと水酸化カルシウムとを含有する三
成分から基本的に構成される。本発明に用いられる塩化
マグネシウムとしては、いかなる結晶水を有するものも
使用することができるが、乾燥剤成分として使用する場
合は、吸湿性に優れている無水塩が好ましく採用され
る。また、結晶水を有する塩化マグネシウムを使用する
場合は、無水塩として換算した量を添加する。さらに、
塩化マグネシウムは無水塩と結晶水を有する塩化マグネ
シウムの混合物として用いることもできる。塩化マグネ
シウムの平均粒径は、通常1μm〜5mmの範囲、好ま
しくは10μm〜3mmの範囲である。この平均粒径が
1μm未満の場合は、乾燥剤の生産時に粉塵が舞い上が
る等の作業上の問題がある。逆に平均粒径が5mmを超
える場合は、添加される酸化マグネシウムと水酸化カル
シウムとの均一分散性が劣るという不利があるので好ま
しくない。
【0008】本発明に用いられる酸化マグネシウムとし
ては、軽焼マグネシアやか焼マグネシア等の反応性に富
む活性の大きなものが挙げられる。これら軽焼マグネシ
アやか焼マグネシアは、通常の製法で作製されたもので
あれば使用することができるが、中でも炭酸マグネシウ
ムあるいは水酸化マグネシウムを600〜1000℃、
好ましくは800〜900℃の範囲でか焼したものがコ
スト的に有利である。か焼温度が600℃未満の場合
は、炭酸マグネシウムあるいは水酸化マグネシウムが残
存し、酸化マグネシウムの生成が不十分であり、逆にか
焼温度が1000℃を超えると、反応性が乏しい硬焼マ
グネシアあるいは死焼マグネシアが生成するため、これ
を乾燥剤として使用したときに、固化反応が遅延した
り、固化しないことがあるので好ましくない。
【0009】酸化マグネシウムの平均粒径は、通常1μ
m〜5mmの範囲、好ましくは10μm〜3mmの範囲
である。この平均粒径が1μm未満の場合は、乾燥剤の
生産時に粉塵が舞い上がる等の作業上の問題がある。逆
に平均粒径が5mmを超える場合は、塩化マグネシウム
と水酸化カルシウムとの均一分散性が劣るという不利が
あるので好ましくない。酸化マグネシウムの比表面積
は、通常30〜200m2/gの範囲、好ましくは50
〜180m2/gの範囲である。この比表面積が30m2
/g未満の場合は、塩化マグネシウムの潮解性作用によ
り生じた潮解液との反応性が低下するため、固化物の生
成が遅延する。逆に比表面積が200m2/gを超える
場合は、水との反応性が高いため、固化反応時に急激な
発熱を引き起こす虞がある。
【0010】上記、酸化マグネシウムの添加量は、塩化
マグネシウム100重量部に対し、25〜300重量部
の範囲、好ましくは、30〜300重量部の範囲内であ
る。この酸化マグネシウムの添加量が25重量部未満の
場合は、固化物の生成が不十分なため、吸湿による潮解
液が多量に生じ、乾燥剤成分から潮解液が漏出する虞が
有るので好ましくない。逆に酸化マグネシウムの添加量
が300重量部を超える場合は、吸湿性能が著しく劣る
ため乾燥剤としての使用には不適当である。
【0011】次に、本発明に用いられる水酸化カルシウ
ムとしては、手消化法あるいは機械消化法等のいずれの
製法で作製されたものも使用することができる。この水
酸化カルシウムの平均粒径は、通常0.1μm〜5mm
の範囲、好ましくは0.5μm〜3mmの範囲内であ
る。この平均粒径が0.1μm未満であると、乾燥剤の
生産時に粉塵が発生しやすく、逆に5mmを超えると、塩
化マグネシウムと酸化マグネシウムとの分散性が劣ると
いう不利があるので好ましくない。また、水酸化カルシ
ウムのBET比表面積は、0.5m2/g以上、好まし
くは、1.0〜10m2/gの範囲である。この比表面
積が0.5m2/g未満の場合は、塩化マグネシウムか
ら発生する揮発性塩素イオンを抑制する効果が乏しいの
で好ましくない。逆に10m2/gを超える場合は、成
形上好ましくない。
【0012】水酸化カルシウムの添加量は、塩化マグネ
シウム100重量部に対し、3重量部〜30重量部の範
囲、好ましくは5〜30重量部の範囲である。この水酸
化カルシウムの添加量が3重量部未満の場合は、塩化マ
グネシウムから発生する揮発性塩素イオンを抑制する効
果が著しく劣る虞があるので好ましくない。逆に水酸化
カルシウムの添加量が30重量部を超える場合は、固化
物の生成が困難となり、乾燥剤成分から潮解液が漏出す
る虞があるので好ましくない。
【0013】本発明の乾燥剤は、上記三成分に加えて、
必要に応じて各種の成分を添加配合してもよい。このよ
うな成分としては、本発明の効果を損なわない程度であ
ればよく、具体的には、ポリビニルアルコール系重合
体、アクリルアミド系重合体、デンプン、セルロース等
の有機高分子、二酸化ケイ素、珪藻土、稚内ケイソウケ
ツ岩、ゼオライト、カオリン、セピオライト、ベントナ
イト、モンモリロナイト、ハイドロタルサイト等の天然
無機化合物、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウ
ム、合成ハイドロタルサイト等の合成無機化合物、水酸
化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化金属、
ヤシガラ、オガクズ、木屑、麦あるいは米等の籾殻等が
挙げられる。
【0014】本発明の乾燥剤を製造するには、それぞ
れ特定量に規定された塩化マグネシウム、酸化マグネシ
ウム、水酸化マグネシウムを同時に混合し、加圧して固
化した後、粉砕機を用いて粉砕し、ふるいで分級する方
法、あるいは塩化マグネシウムと酸化マグネシウムと
を同時に混合し、加圧して固化した後、粉砕機を用いて
粉砕し、ふるいで分級した後、水酸化カルシウムを添加
する方法、により得られる。この乾燥剤成分の粒径は、
通常5μm〜15mmの範囲、好ましくは10μm〜1
0mmの範囲内である。この粒径が5μm未満の場合
は、製造工程が煩雑となるため好ましくない。逆に15
mmを超える場合は、吸湿速度が低下してしまう虞があ
る。
【0015】このようにして得られた本発明の乾燥剤
は、そのままの状態で使用することもできるが、通常、
この乾燥剤を透湿不透水性フィルム、あるいは和紙/熱
可塑性樹脂フィルム/熱可塑性樹脂網状強化フィルム/
熱可塑性樹脂フィルムからなる積層フィルムで包装する
か、あるいは少なくとも一部の面が透湿不透水性フィル
ムからなる容器内に充填して使用することができる。
【0016】本発明で使用される透湿不透水性フィル
ム、あるいは和紙/熱可塑性樹脂フィルム/熱可塑性樹
脂網状強化フィルム/熱可塑性樹脂フィルムからなる積
層フィルムは、透湿度が50〜5000g/m2/24
時間の範囲内であれば、特に制限なく使用することがで
きる。これらのフィルムの透湿度は、JIS Z 02
08に準拠して、カップ法により、温度40℃、相対湿
度90%の条件下で測定されるが、この値が50g/m
2/24時間未満の場合は、吸湿速度が著しく低下する
ため乾燥剤として実用上使用することができない。逆に
透湿度が5000g/m2/24時間を超える場合は、
水蒸気と急激に反応し発熱を引き起こす虞がある。
【0017】上記フィルムに代表される透湿不透水性フ
ィルムとしては、水蒸気は透湿するが水あるいは水溶液
は不透水性の連続微多孔性フィルム、あるいは連続微多
孔性フィルムの少なくとも片面にウレタン系重合体、ポ
リアミド系重合体、ポリビニルアルコール系重合体を塗
布した積層フィルム、あるいは連続微多孔性フィルム上
に有孔ポリエチレンフィルム、有孔エチレン−酢酸ビニ
ル系重合体フィルム、ポリビニルアルコール系重合体フ
ィルム、セルロースフィルム等の透湿性を有するフィル
ムを積層した積層フィルム、さらに連続微多孔性フィル
ムあるいは上記積層フィルムの連続微多孔性フィルム側
に紙、布、割布、不織布等を積層した積層フィルム等が
挙げられる。この連続微多孔性フィルムの目付け重量
は、30〜200g/m2の範囲内であれば、いかなる
連続微多孔性フィルムでも使用することができる。この
ようなフィルムとしては、例えば、タイベック[デュポ
ン社製商品名]、セルポア[積水化学工業社製商品
名]、ポーラム[トクヤマ社製商品名]等を挙げられ
る。
【0018】また、透湿不透水性フィルムの厚さは、5
0〜500μmの範囲であれば実用上問題なく使用する
ことができる。この厚さが50μm未満の場合は、透湿
不透水性フィルムの機械的性質が劣るため固化した後、
床等に乾燥剤が落下した場合、透湿不透水性フィルムが
破袋する虞があるので好ましくない。逆に500μmを
超える場合は、透湿不透水性フィルムの製袋時の機械適
性が劣るので好ましくない。
【0019】上記のように得られた本発明の乾燥剤は、
塩化マグネシウムと酸化マグネシウムとの混合物に、さ
らに水酸化カルシウムを加えることにより、塩化マグネ
シウムから発生する揮発性塩素イオンを水酸化カルシウ
ム表面に吸着するので、揮発性塩素イオンの発生を抑制
できる。
【0020】
【実施例】次に、本発明の具体的態様を実施例に基づい
て説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定され
るものではない。 (実施例1)塩化マグネシウム・無水塩(平均粒径:8
0μm)100重量部に対し、酸化マグネシウム(平均
粒径:75μm)250重量部及び水酸化カルシウム
(平均粒径:10μm、比表面積:5.4m2/g)5
重量部を混合機で混合した。この混合物を100kg/
cm2の圧力で加圧し、厚さ5mmのプレート状成形物
を成形した。次いで、この成形物をφ5mmのスクリー
ンを取り付けた粉砕機で粉砕し、乾燥剤を作製した。こ
の乾燥剤の揮発性塩素イオン量を下記の方法で測定し
た。また、得られた乾燥剤を、和紙/ポリエチレンフィ
ルム/ポリエチレン製強化網目状フィルム/エチレン−
酢酸ビニル共重合体からなる積層フィルムのエチレン−
酢酸ビニル共重合体側を袋の内側となるように製袋し、
袋内に50g充填した。この包装物について、吸湿率、
潮解液の漏出、乾燥剤の固化状態を次の方法で測定・評
価し、その結果を表1に示した。
【0021】[評価方法] 1.揮発性塩素イオン量の測定方法 吸湿前、吸湿後の乾燥剤50g充填された包装物を試料
容器内に入れ、窒素ガスを流量300ml/分で試料容
器に流入しながら、温度80℃、8時間加熱し、加熱中
に発生した揮発性塩素イオンを純水で捕集し、イオンク
ロマトグラフィーにより定量した。包装物の吸湿条件
は、温度40℃、相対湿度90%に調整された恒温恒湿
器に2週間静置して吸湿させたものを測定サンプルとし
た。なお、表1中、NDは、検出限界値0.5ppb未
満の値を示す。 2.吸湿率 温度40℃、相対湿度90%に調整された恒温恒湿器
に、乾燥剤を2週間静置して吸湿させ、下記式により吸
湿率を測定した。
【0022】
【数1】
【0023】3.潮解液の漏出 吸湿試験を行った後、乾燥剤が充填された包装物を鋏で
切開し、包装物内の潮解液の漏出状態を目視により観察
し、次のように評価した。 有……潮解液の漏出が有った。 無……潮解液の漏出が無かった。 4.乾燥剤の固化状態 吸湿試験を行った後、乾燥剤が充填された包装物を鋏で
切開し、包装物内の乾燥剤の固化状態を目視により観察
し、次のように評価した。 ○……固化の状態が良好であった。 ×……固化物の生成が認められなかった。
【0024】(実施例2)塩化マグネシウム・無水塩
(平均粒径:80μm)100重量部に対し、酸化マグ
ネシウム(平均粒径:75μm)40重量部及び水酸化
カルシウム(平均粒径:10μm、比表面積:5.4m
2/g)25重量部を混合機で混合した。以下、実施例
1と同様の方法で乾燥剤を作製し、この乾燥剤の揮発性
塩素イオン量を測定した。また、得られた上記乾燥剤
を、市販のポリエチレンテレフタレート樹脂不織布を積
層した透湿不透水フィルムを用いて、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂不織布が袋の外側となるように製袋し、
袋内に50g充填した。この包装物について、実施例1
と同様に、吸湿率、潮解液の漏れ、乾燥剤の固化状態を
測定し、その結果を表1に示した。
【0025】(比較例1)塩化マグネシウム・無水塩
(平均粒径:80μm)100重量部に対し、酸化マグ
ネシウム(平均粒径:75μm)350重量部及び水酸
化カルシウム(平均粒径:10μm、比表面積:5.4
2/g)5重量部を混合機で混合した。以下、実施例
1と同様の方法で乾燥剤を作製し、この乾燥剤の揮発性
塩素イオン量を測定した。また、得られた上記乾燥剤
を、実施例1で使用した包装物を用いて、同様の方法に
より乾燥剤を充填した。この包装物について、実施例1
と同様に、吸湿率、潮解液の漏れ、乾燥剤の固化状態を
測定し、その結果を表1に示した。
【0026】(比較例2)塩化マグネシウム・無水塩
(平均粒径:80μm)100重量部に対し、酸化マグ
ネシウム(平均粒径:75μm)10重量部及び水酸化
カルシウム(平均粒径:10μm、比表面積:5.4m
2/g)25重量部を混合機で混合した。以下、実施例
1と同様の方法で乾燥剤を作製し、この乾燥剤の揮発性
塩素イオン量を測定した。また、得られた上記乾燥剤
を、実施例1で使用した包装物を用いて、同様の方法に
より乾燥剤を充填した。この包装物について、実施例1
と同様に、吸湿率、潮解液の漏れ、乾燥剤の固化状態を
測定し、その結果を表1に示した。
【0027】(比較例3)塩化マグネシウム・無水塩
(平均粒径:80μm)100重量部に対し、酸化マグ
ネシウム(平均粒径:75μm)250重量部及び水酸
化カルシウム(平均粒径:10μm、比表面積:5.4
2/g)1重量部を混合機で混合した。以下、実施例
1と同様の方法で乾燥剤を作製し、この乾燥剤の揮発性
塩素イオン量を測定した。また、得られた上記乾燥剤
を、実施例1で使用した包装物を用いて、同様の方法に
より乾燥剤を充填した。この包装物について、実施例1
と同様に、吸湿率、潮解液の漏れ、乾燥剤の固化状態を
測定し、その結果を表1に示した。
【0028】(比較例4)塩化マグネシウム・無水塩
(平均粒径:80μm)100重量部に対し、酸化マグ
ネシウム(平均粒径:75μm)250重量部及び水酸
化カルシウム(平均粒径:10μm、比表面積:5.4
2/g)60重量部を混合機で混合した。以下、実施
例1と同様の方法で乾燥剤を作製し、この乾燥剤の揮発
性塩素イオン量を測定した。また、得られた上記乾燥剤
を、実施例1で使用した包装物を用いて、同様の方法に
より乾燥剤を充填した。この包装物について、実施例1
と同様の方法で吸湿率、潮解液の漏れ、乾燥剤の固化状
態を測定し、その結果を表1に示した。
【0029】(比較例5)塩化マグネシウム・無水塩
(平均粒径:80μm)100重量部に対し、酸化マグ
ネシウム(平均粒径:75μm)60重量部及び水酸化
カルシウム(平均粒径:10μm、比表面積:5.4m
2/g)1重量部を混合機で混合した。以下、実施例1
と同様の方法で乾燥剤を作製し、この乾燥剤の揮発性塩
素イオン量を測定した。また、得られた上記乾燥剤を、
実施例1で使用した包装物を用いて、同様の方法により
乾燥剤を充填した。この包装物について、実施例1と同
様の方法で吸湿率、潮解液の漏れ、乾燥剤の固化状態を
測定し、その結果を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】(評価結果)実施例1及び2に示す本発明
の乾燥剤は、揮発性塩素イオンの発生及び潮解液の漏出
は認められず、また、乾燥剤は十分固化しており、さら
に包装物の吸湿性は乾燥剤として実用に耐えうる吸湿率
を有し、全てに亘って良好な結果が得られた。これに対
し、比較例1の乾燥剤は、揮発性塩素イオンの発生及び
潮解液の漏出は認められず、また、乾燥剤の固化状態も
十分固化していた。しかし、包装物の吸湿性が低いため
乾燥剤としての実用的な使用が困難であった。比較例2
の乾燥剤は、揮発性塩素イオンの発生は認められなかっ
たが、包装フィルム内には潮解液が溜まっていたため、
乾燥剤としての実用的な使用が困難であった。比較例3
の乾燥剤は、揮発性塩素イオン量が1.5ppb認めら
れた。比較例4の乾燥剤は、揮発性塩素イオンは認めら
れなかった。しかし、固化物の生成も認められないた
め、インジケーターとしての機能が失われるため、実用
的な使用が困難であった。比較例5の乾燥剤は、揮発性
塩素イオン量が13000ppb発生した。
【0032】
【発明の効果】本発明の乾燥剤は、その乾燥剤成分から
発生する揮発性塩素イオン量を効果的に抑制することが
できる。また、潮解液が漏出することなく、吸湿後、固
化物を生成するため、乾燥剤を手で触れることにより使
用可能か、あるいは不可能かの判別を容易に行うことが
できる。さらに、本発明の乾燥剤は、揮発性塩素イオン
の発生を抑制できるため、電子部品や精密機器等の金属
製品の梱包輸送及び保管等の分野に幅広く使用できるの
で、その産業上の利用価値は極めて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 種谷 弘 大阪府大阪市淀川区西宮原1−8−29 テ ラサキ第二ビル 信越ポリマー株式会社大 阪支店内 Fターム(参考) 4D052 AA09 CA03 CA04 CA06 GA03 GA04 GB12 GB13 GB14 GB17 HA00 HA06 HA13 4G066 AA16A AA17A AA36A BA09 BA12 BA13 BA20 BA26 BA36 CA43 DA03 FA02 FA21 FA26 FA34 FA37

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化マグネシウム100重量部に対し、
    酸化マグネシウム25〜300重量部と水酸化カルシウ
    ム3〜30重量部とからなることを特徴とする乾燥剤。
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