JP2001293000A - 内視鏡用処置具 - Google Patents

内視鏡用処置具

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JP2001293000A
JP2001293000A JP2000109514A JP2000109514A JP2001293000A JP 2001293000 A JP2001293000 A JP 2001293000A JP 2000109514 A JP2000109514 A JP 2000109514A JP 2000109514 A JP2000109514 A JP 2000109514A JP 2001293000 A JP2001293000 A JP 2001293000A
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JP2000109514A
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Minoru Tsuruta
稔 鶴田
Ryoichi Kono
良一 小納
Masatoshi Tonomura
正敏 外村
Yasushi Ogoshi
泰 大越
Tatsuya Saito
達也 斉藤
Takeaki Nakamura
剛明 中村
Masanori Yajima
正規 谷島
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的とするところは、異物を回収し易
く、安価で構造が簡便な内視鏡用処置具を提供する事に
ある。 【解決手段】前記把持部8を構成する複数のワイヤ1
1,12の一部のものが弾性ワイヤ11であり、他の少
なくとも一部のワイヤ12が、他のワイヤ11よりも柔
らかい軟性の素材で構成する。弾性のあるワイヤ11は
生体管腔を押し広げ、柔軟なワイヤ12は結石を押しの
ける事なく管腔内で広がり、管腔内にて把持部8内に結
石を取り込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内視鏡と組み合せ
て使用し、生体の内腔等から異物を把持回収する内視鏡
用処置具に係り、特に、胆管、尿管、腎孟内の結石を把
持回収する内視鏡用処置具に関する。
【0002】
【従来の技術】内視鏡と組み合せて使用し、体腔内の異
物を回収する処置具として、従来、バスケット型把持回
収具(把持鉗子)が知られている。このバスケット型把
持具はシース内に挿通した操作ワイヤの先端に複数の弾
性ワイヤによりバスケット状に構成したバスケット部を
取着し、操作ワイヤによる押し引きで、シースの先端か
らバスケット部を突没させて開閉し、結石等の異物を取
り込んで回収するようになっている。
【0003】しかし、複数の弾性ワイヤはバスケット状
に成形後、各弾性ワイヤの先端が管状の固定用チップ部
材により締結して固定されており、この固定用チップ部
材が結石等の異物を回収する際の障害となっていた。
【0004】各弾性ワイヤの先端を結束する固定用チッ
プ部材が結石等の異物を回収する際の障害になるという
問題を解決するための方策が、特公平4−47574号
公報、特公昭47−49393号公報、実開平1−17
2813号公報において提案されている。
【0005】特公平4−47574号公報では複数のほ
ぼ並行な断面を持つスプリングストリップが拡開した位
置で球根形状になるバスケットが開示されている。各ス
プリングストリップはバスケット部先端において突き合
わせて接合されている。
【0006】特公昭47−49393号公報ではナイロ
ンまたは金属製の弾性線よりなる一つのループ状弾性線
条の前縁部に弧状の弾性線の先端を接続したポリープ回
収用処置具が開示してある。
【0007】実開平1−172813号公報では把持部
の素線を外的負荷による曲がり癖がつかない材質の素材
のものを採用したバスケット把持鉗子が開示されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
4−47574号公報のバスケットではスプリングスト
リップが、バスケット軸を中心として90度間隔に設け
てあるため、スプリングストリップの間隔が広く、小さ
い結石を把持しにくく、また、スプリングストリップは
Ni−Ti合金などの超弾性合金という高価な素材で作
る必要があった。
【0009】また、特公昭47−49393号公報のも
のでは弧状の弾性線とループ状弾性線条の取付部が外れ
易いものであり、また、耐久性が不充分であった。
【0010】さらに、実開平1−172813号公報の
バスケット把持鉗子では把持部の素線を樹脂とする必要
がある為、把持部が開こうとする力が不足しがちであ
り、小径の管腔内では充分な開き力が得られなかった。
【0011】本発明は以上のような問題点に着目してな
されたものであり、その目的とするところは、異物を回
収し易く、安価で構造が簡便な内視鏡用処置具を提供す
る事にある。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】(手段)請求項
1に係る発明は、シースと、このシース内に進退自在に
挿通された操作ワイヤと、この操作ワイヤの先端に設け
られ、複数のワイヤによって構成された把持部を有した
内視鏡用処置具において、前記把持部を構成する複数の
ワイヤの一部のワイヤを、他のワイヤよりも柔らかい軟
性の素材で構成した事を特徴とするものである。
【0013】請求項2に係る発明は、シースと、このシ
ース内に進退自在に挿通された操作ワイヤと、この操作
ワイヤの先端に設けられ、複数のワイヤによって構成さ
れた把持部を有した内視鏡用処置具において、前記把持
部を構成する複数のワイヤの一部のワイヤを弾性ワイヤ
で構成し、弾性ワイヤ以外のワイヤの少なくとも一部の
ワイヤはこれ以外のワイヤよりも柔らかい軟性の素材で
構成した事を特徴とするものである。
【0014】例えば、前記把持部を構成する複数のワイ
ヤの一部のものが弾性ワイヤであり、他の少なくとも一
部のワイヤが、これ以外のワイヤよりも柔らかい軟性の
素材で構成する。前記軟性の素材としては曲がり癖の生
じないナイロン、絹糸、ポリエチレンテレフタレート、
ポリウレタン等の非金属素材があり、他の弾性ワイヤの
素材はステンレス、Ni−Ti合金等の金属である。
【0015】(作用)シースと操作ワイヤは相対的に進
退操作することができ、この操作により、把持部のワイ
ヤを可撓性シースの先端開口より突き出された状態で管
腔内の目的部位にある結石等の異物に押し付ける。する
と、弾性のあるワイヤは生体管腔を押し広げ、柔軟なワ
イヤは結石を押しのける事なく管腔内で広がり、管腔内
にて、その把持部内に結石を取り込む。把持部の先端に
ワイヤ同士を固定する部材を必要としなくなる為、比較
的広い管腔、例えば腎孟内や膀胱内で管腔壁の垂直方向
からシース先端を結石に押し付ける事が容易になり、結
石回収性が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1乃至図4を
参照して本発明の第1実施形態に係るバスケット型把持
鉗子(把持回収具)を説明する。
【0017】(構成)図1で示す如く、本実施形態に係
るバスケット型把持鉗子は挿入部1と、挿入部1の後端
に接続される操作部2とを備える。操作部2はハンドル
3を有しており、このハンドル3の後端には指掛け用リ
ング4が設けられている。ハンドル3には前後方向へ摺
動自在なスライダ5が装着されている。このスライダ5
の先端には挿入部1のシース6の後端が接続されてい
る。また、ハンドル3には挿入部1のシース6内に挿通
される操作ワイヤ7が連結されている。そして、操作部
2のスライダ5を進退させると、挿入部1のシース6が
進退するようになっている。その他、操作部2の構造は
一般的な構造のものである。
【0018】前記挿入部1は管孔を有する可撓性チュー
ブによって形成されたシース6と、このシース6内に摺
動自在に挿通され、基端において前記操作部2のハンド
ル3に接続された操作ワイヤ7と、この操作ワイヤ7の
先端に設けられ、複数の弾性ワイヤより形付けられたバ
スケット状の把持部8を含んで構成される。
【0019】挿入部1のシース6を構成するチューブと
しては例えば、ポリイミド、PTFE、ポリエチレン等
の樹脂製であり、また、操作ワイヤ7はステンレス素線
を撚り合わせて構成した素材によって形成されている。
【0020】図3で示すように、前記把持部8は1本の
ステンレス素線でループ状に形成した弾性を有する第1
ワイヤ部材11と、同じくループ状に形成された柔軟な
2本の第2ワイヤ部材12とを有してなり、第1ワイヤ
部材11は先端に位置する中間部分が狭いU字状に成形
されたU字部13を形成しており、このU字部13には
第2ワイヤ部材12の中間部が通り、ここに2本の第2
ワイヤ部材12の中間部がいずれも締結されている。
【0021】第1ワイヤ部材11と第2ワイヤ部材12
は基端側において前記操作ワイヤ7の先端に接着等で接
続される。
【0022】第1ワイヤ部材11に他の部分よりも小さ
く曲がる部分として形成されるU字部13は直径が1m
m以下、望ましくは0.5mm以下の円に外接するよう
に成形され、把持部8がシース6の先端部内に収納され
る際に摺動抵抗を少なくするように、かつシース6の先
端より突き出された際には第1ワイヤ部材11をループ
状に広がる形状を保たせるようになっている。また、把
持部8の先端付近において第1ワイヤ部材11はそのU
字部13を通る第2ワイヤ部材12と交差する。
【0023】第1ワイヤ部材11で形成されるループが
含まれる平面と、第2ワイヤ部材12で形成されるルー
プが含まれる平面とは互いに直交するように配置される
ことで、把持部8がかご状に構成されている。
【0024】第1ワイヤ部材11の素材は金属、例えば
ステンレス素線の他、Ni−Ti合金等が望ましい。
【0025】また、第2ワイヤ部材12の素材は、素線
径が0.1mm〜0.2mmであり、これとしてはナイ
ロンやポリエチレンテレフタレート、絹糸、ポリウレタ
ン等の曲がり癖がつかない柔軟なものが望ましい。第2
ワイヤ部材12の中間部は把持部8の先端でU字部13
の先端部分を一回り巻き付いて第1ワイヤ部材11に結
束されている。この結節部から延びる第2ワイヤ12の
両端が挿入部1のシース6内にて操作ワイヤ7に接続さ
れる。
【0026】(作用)本実施形態に係るバスケット型把
持鉗子を使用して尿管や胆管中に結石等の異物がある場
合、その異物を回収する際の作用について説明する。
【0027】図2で示すように、スライド5によりシー
ス6を前進させて、そのシース6内に把持部8を引き込
んだ状態で、バスケット型把持鉗子の挿入部1を、予め
体腔内に挿入した図示しない内視鏡のチャンネルを通じ
て挿入し、内視鏡と共に体腔内の目的部位に先端を近づ
ける。内視鏡のチャンネル先端開口よりシース6の先端
部分を突き出し、その後、シース6を後退させて、シー
ス6の先端から把持部8を突き出し、図1および図3
(a)で示すように把持部8を開く。
【0028】そして、把持部8全体をシース6ごと進退
させる操作を行なって目的部位にある結石等の異物を把
持部8内に取り込むようにする。ループ状に広がった第
1ワイヤ部材11と第2ワイヤ部材12によってかご状
に形作られた把持部8の内部に異物が取り込まれた状態
になる。このとき、第1ワイヤ11は体腔内で把持部8
を開いた形に保つ役割を受け持ち、第2ワイヤ部材12
は結石等の異物を絡め取る役割を果たす。
【0029】把持した異物が比較的小さい場合は内視鏡
のチャンネルを通じてバスケット型把持鉗子を体外に引
き出してよいが、通常は異物を把持したバスケット型把
持鉗子を内視鏡ごと体外に引き出す。
【0030】また、腎孟内にある結石等を回収する場
合、把持部8を開いた状態で結石に第1ワイヤ部材11
のループと第2ワイヤ部材12のループを押し付ける。
結石はより柔らかい第2ワイヤ部材12を押しのけて把
持部8内に収納される。
【0031】(効果)本実施形態のバスケット型把持鉗
子では把持部8のワイヤ部材11,12の先端を固定す
るための別部材を必要としない為、結石等の異物に把持
部8のワイヤ11,12を押し付ける際に結石等の異物
が逃げにくくなり、操作性が向上する。また、腎孟内の
比較的広い空間に結石がある場合での把持操作性が向上
する。
【0032】加えて、把持部8の先端にワイヤ同士を固
定する部材を必要としなくなる為、比較的広い管腔、例
えば腎孟内や膀胱内で管腔壁の垂直方向からシース6の
先端を結石等に押し付ける事が容易になり、結石等の回
収性能が向上する。
【0033】さらに、把持部8を構成する一部の第1ワ
イヤ部材11を弾性のある比較的硬い素材で構成したた
め、管腔内で把持部8が確実に開き、また、第2ワイヤ
部材12をより柔らかい曲がり癖のつかない素材で構成
した為、結石等の異物を押しのける事なく、異物を把持
部8内に取り込み易い。
【0034】また、第1ワイヤ部材11の先端に一体に
形成したU字部13に第2ワイヤ部材12を結節した
為、把持部8の先端部分のサイズを小さくする事がで
き、かつ安定した把持形状に把持部8の形を保つことが
できる。また、ワイヤ部材同士を、把持部8の先端曲が
り部分で交差させる事により、把持部8を安定した形状
とする事ができる。さらに、把持部8が安価で簡便な構
造となる。
【0035】以上の如く、本実施形態によれば、把持部
8を構成する一部のワイヤ部材12の素材を曲がり癖の
つかないものとし、他のワイヤ部材11の素材を金属と
する事により胆管や尿管等の生体内腔で開き易く、かつ
曲がり癖のつかない柔軟な把持部8となり、把持部8の
外に結石等の異物を押し出しにくくなり、結石等を回収
し易くなる。
【0036】次に、本実施形態の変形例を示す。図4
(a)(b)で示すように、第1ワイヤ部材11の先端
(第1ワイヤ部材11を1本と見た場合、その第1ワイ
ヤ部材11の中間部)に小ループ部15を設け、この小
ループ部15に第2ワイヤ12を通した後、第2ワイヤ
12の両端を操作ワイヤ7の先端に接続する。
【0037】このような変形例のものによれば、さらに
構造が簡単となる。また、第1ワイヤ部材11の素材を
単線のステンレス線とすると、把持部8を拡開する力を
向上させる事ができる。
【0038】尚、第1ワイヤ部材11の素材はステンレ
スとしているが、価格的に許容できれば、より弾性のあ
るNi−Ti合金を用いても良い。
【0039】[第2実施形態]図5を参照して本発明の
第2実施形態に係るバスケット型把持鉗子について説明
する。
【0040】(構成)本実施形態では把持部8の第1ワ
イヤ部材11の素材を、ステンレス素線を撚り合わせた
構造のものとし、把持部8のループ先端においてステン
レス素線の同士間に間隔(空間)21を設け、この間隔
21内に第2ワイヤ12を通した構造とする。その他の
構成は前述した第1実施形態と同様のものとする。
【0041】(作用・効果)第1実施形態と同様の作用
が、本実施形態の場合には、さらに把持部8の先端にお
いての第1ワイヤ部材11と第2ワイヤ部材12の固定
部分を小さくする事ができ、使用時に結石等の異物を押
しのける事が少なくなる。
【0042】また、予め、第1ワイヤ部材11を撚り合
わせて構成する際において、第2ワイヤ部材12を一緒
に編み込んでも良く、また、第1ワイヤ部材11の素材
もナイロン等の曲がり癖がつかない樹脂製のワイヤとし
て撚り合わせても良い。この場合には、組立が簡便にな
り、さらに把持部8の素材をしなやかな素材とする事が
できる為、結石等の回収能が向上する。
【0043】尚、前述した第1実施形態と第2実施形態
においては第1ワイヤ部材11と第2ワイヤ部材12の
本数はそれぞれ1本または2本となっているが、結石等
を回収する能力を向上させる為に3本以上としても良
い。
【0044】[第3実施形態]図6を参照して本発明の
第2実施形態に係るバスケット型把持鉗子を説明する。
【0045】(構成)本実施形態では挿入部1のシース
6に例えばマルチルーメンチューブを使用し、主管腔2
5と副管腔26を設け、主管腔25にステンレス製の第
1ワイヤ部材11を挿通し、副管腔26に樹脂製の第2
ワイヤ部材12を挿通するようにした。
【0046】第1ワイヤ部材11と第2ワイヤ部材12
はそれぞれ互いに平行な平面に含まれるループ部を形成
した後、基端部が対応する主管腔25と副管腔26にそ
れぞれ挿入され、操作部2においてハンドル3に接続さ
れる。
【0047】さらに、第1ワイヤ部材11と第2ワイヤ
部材12はそれぞれ別体でかつ同軸上でスライド自在な
第1ハンドルと第2ハンドル(図示せず)に別々に接続
し、独立して、挿入部1の先端より突没自在なものとし
ても良い。その他の構造は前述した第1実施形態と同様
である。
【0048】(作用)操作部2のスライド5を操作し、
シース6を後退させ、第1ワイヤ部材11のループを挿
入部1のシース6の先端開口より突き出して開いた状態
にし、同時に第2ワイヤ部材12のループ部をシース6
の先端開口より突き出して開いた状態にする。その後、
挿入部1を進退または第1ワイヤ部材11と第2ワイヤ
部材12のループを開閉する操作により、結石等の異物
を把持回収する。
【0049】(効果)本実施形態によれば、第1ワイヤ
部材11より形成されるループと第2ワイヤ部材12よ
り形成されるループが平行である為、結石等の異物を取
り囲み易い。また、より硬い素材の第1ワイヤ部材11
のループが管腔内で大きく広がった後、比較的柔軟な素
材の第2ワイヤ部材12が結石を絡めとるように作用す
る為、結石の回収が容易になる。
【0050】加えて、各ワイヤ部材11,12を先端側
において固定する構造がない為、構造が簡便になる。さ
らに、各ワイヤ部材11,12を通す管腔を複数とし、
それぞれの管腔が各ループの開閉時、ワイヤ部材11,
12のガイドとなり、各ループの開き状態が安定する。
【0051】この第3実施形態の変形例として、第1ワ
イヤ部材より形成されるループ平面と、第2ワイヤ部材
より形成されるループ平面とを交差させたものであって
も良い。この場合、結石等の異物を把持部で取り囲んだ
後に結石を取り逃がしにくくなる。
【0052】[第4実施形態]図7を参照して本発明の
第4実施形態に係るバスケット型把持鉗子について説明
する。
【0053】(構成)本実施形態では把持部8の第1ワ
イヤ部材11の素材を、中空で弾性を持つチューブ状の
ものとし、この第1ワイヤ部材11の内部に樹脂製ワイ
ヤからなる柔軟な複数の第2ワイヤ部材12を挿通して
固定してある。第1ワイヤ部材11は操作部2におい
て、操作ワイヤ7を介してハンドル3に固定されてい
る。
【0054】挿入部1のシース6の先端部内にはリング
状のストッパ31が接着等により固定され、このリング
状のストッパ31の後方には弾性を有する補助チューブ
32と固定される固定パイプ33が前後方向に摺動自在
に設けられている。
【0055】補助チューブ32内には第1ワイヤ部材1
1の先端から伸びる第2ワイヤ部材12が固定されてお
り、補助チューブ32の中間部と第1ワイヤ部材12の
中間部にはそれぞれ把持部8がシース6の先端より突き
出された際に開いた形状を保つように弾性曲がり部34
が形成されている。その他の構造は前述した第1実施形
態と同様に構成されている。
【0056】(作用)操作部2のハンドル3を操作し、
第1ワイヤ部材11をシース6の先端より突き出させる
とき、樹脂製の第2ワイヤ部材12と、補助チューブ3
2も同時にシース6の先端より突き出され、補助チュー
ブ32に固定された固定パイプ33がストッパ31に当
接させられる。
【0057】さらに、第1ワイヤ部材11をシース6の
先端より突き出すと、第1ワイヤ部材11のみが先端側
へ移動し、図6(b)で示す位置まで来た所で、弾性曲
がり部34の復元作用によって第1ワイヤ部材11と補
助チューブ32が開き、図6(b)で示すように、第1
ワイヤ部材11と第2ワイヤ部材12と補助チューブ3
2が略3角形となり、把持部8が開いた状態となる。
【0058】同時に樹脂製の第2ワイヤ部材12は第1
ワイヤ部材11の先端と補助チューブ32の先端の間
で、弓状に撓み、ハンモック状となる。
【0059】その後、樹脂製第2ワイヤ部材12に結石
等の異物を絡めとり、回収する。その他の作用は第1実
施形態のものと同様である。
【0060】(効果)本実施形態の場合も把持部8の先
端に結石回収の際の障害となる構造がなく、操作性が向
上する。また、第1ワイヤ部材11と補助チューブ32
を設け、それぞれに曲がり部34を設けた事により、開
き幅が調整可能であり、しかも、管腔内で把持部8を確
実に開かせる事ができる。
【0061】尚、第1ワイヤ部材11を複数の素線を縒
って捻合した撚り線で構成し、第2ワイヤ部材12はそ
の撚り線の素線を捻合をばらした撚り線の複数の素線の
延長部分によって形成してもよい。
【0062】[第5実施形態]図8を参照して本発明の
第5実施形態に係るバスケット型把持鉗子を説明する。
【0063】(構成)本実施形態では先端部分が円状に
曲げられた曲部41をもつ一対のステンレス線等よりな
る弾性のある第1ワイヤ部材11と、複数の樹脂製の第
2ワイヤ部材12を設けた把持部8を構成し、挿入部1
のシース6の先端より把持部8を突没自在なものとし
た。
【0064】一対の第1ワイヤ部材11は挿入部1のシ
ース6の先端より突き出された状態で互いに反対方向の
外側に弓状に変形させられており、第2ワイヤ部材12
の端部は2つの曲部41を通過した後、挿入部1のシー
ス6内に導かれ、操作ワイヤ7に固定されている。その
他の構造は前述した第3実施形態のものと同様である。
【0065】(作用)体腔内において、図8で示すよう
に、シース6の先端より第1ワイヤ部材11と第2ワイ
ヤ部材12を突き出し、把持部8を開いた状態とする。
次に、結石等に第2ワイヤ部材12を押し付け、第2ワ
イヤ部材12に結石が補足されたところで、内視鏡と共
に体外へ引き出し、結石等を回収する。
【0066】(効果)本実施形態によれば、第2ワイヤ
部材12をステンレス製とした事で、さらに開き力が向
上する。その他の効果は前述した第3実施形態のものと
同様である。
【0067】尚、前記把持部を構成する複数のワイヤの
一部のワイヤを、他のワイヤよりも軟性の素材で構成し
たが、この場合、ワイヤの一部にはそれ自身のワイヤの
一部も含み、他のワイヤの場合だけに限らない。
【0068】<付記> 1.シースと、このシース内に進退自在に挿通された操
作ワイヤと、この操作ワイヤの先端に設けられ、複数の
ワイヤによって構成された把持部を有した内視鏡用処置
具において、前記把持部を構成する複数のワイヤの一部
のワイヤの素材を、他のワイヤよりも柔らかい軟性の素
材で構成した事を特徴とする内視鏡用処置具。
【0069】2.シースと、このシース内に進退自在に
挿通された操作ワイヤと、この操作ワイヤの先端に設け
られ、複数のワイヤによって構成された把持部を有した
内視鏡用処置具において、前記把持部を構成する複数の
ワイヤの一部のワイヤを弾性ワイヤで構成し、弾性ワイ
ヤ以外のワイヤの少なくとも一部のワイヤはこれ以外の
ワイヤよりも柔らかい軟性の素材で構成した事を特徴と
する内視鏡用処置具。
【0070】3.第1,2項において、前記軟性の素材
は曲がり癖の生じない非金属素材よりなる事を特徴とす
る内視鏡用処置具。
【0071】4.第3項において、非金属素材はナイロ
ン、絹糸、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン
等である事を特徴とする内視鏡用処置具。
【0072】5.第1,2項において、他のワイヤの素
材は金属素材よりなる事を特徴とする内視鏡用処置具。
【0073】6.第1,2項において、把持部先端近傍
にて複数のワイヤを交差させた事を特徴とする内視鏡用
処置具。
【0074】7.第1,2項において、把持部先端付近
で、金属素材にて形成された他のワイヤの部分に他の部
分よりも小さく曲がる部分を設け、この曲がり部分で別
のワイヤを交差させた事を特徴とする内視鏡用処置具。
【0075】8.第1〜7項において、金属素材はステ
ンレス、Ni−Ti合金であることを特徴とする内視鏡
用処置具。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
異物を回収し易く、安価で構造が簡便な内視鏡用処置具
を提供する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るバスケット型把持
回収具全体の側面図。
【図2】前記バスケット型把持鉗子のバスケットを閉じ
たときの先端部の縦断面図。
【図3】(a)は前記バスケット型把持回収具のバスケ
ットを開いたときの先端部の縦断面図、(b)はバスケ
ットの先端部分を拡大して示す説明図。
【図4】前述した第1実施形態の変形例であって、
(a)は把持部の斜視図、(b)はその把持部の先端部
分を拡大して示す斜視図。
【図5】本発明の第2実施形態に係るバスケット型把持
鉗子の把持部の先端部分を拡大して示す斜視図。
【図6】本発明の第3実施形態に係るバスケット型把持
鉗子の把持部の斜視図。
【図7】(a)(b)は本発明の第4実施形態に係るバ
スケット型把持鉗子の把持部を一部切除して示す斜視
図。
【図8】本発明の第5実施形態に係るバスケット型把持
鉗子の把持部の斜視図。
【符号の説明】
1…挿入部、2…操作部、6…シース、7…操作ワイ
ヤ、8…バスケット状の把持部、11…第1ワイヤ部
材、12…第2ワイヤ部材、13…U字部。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月10日(2000.7.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】さらに、第1ワイヤ部材11をシース6の
先端より突き出すと、第1ワイヤ部材11のみが先端側
へ移動し、図7(b)で示す位置まで来た所で、弾性曲
がり部34の復元作用によって第1ワイヤ部材11と補
助チューブ32が開き、図7(b)で示すように、第1
ワイヤ部材11と第2ワイヤ部材12と補助チューブ3
2が略3角形となり、把持部8が開いた状態となる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】(効果)本実施形態によれば、第2ワイヤ
部材11をステンレス製とした事で、さらに開き力が向
上する。その他の効果は前述した第3実施形態のものと
同様である。
フロントページの続き (72)発明者 外村 正敏 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 大越 泰 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 斉藤 達也 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 中村 剛明 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 谷島 正規 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 4C060 GG36 4C061 AA06 AA15 AA26 GG15 HH56

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シースと、このシース内に進退自在に挿通
    された操作ワイヤと、この操作ワイヤの先端に設けら
    れ、複数のワイヤによって構成された把持部を有した内
    視鏡用処置具において、 前記把持部を構成する複数のワイヤの一部のワイヤを、
    他のワイヤよりも柔らかい軟性の素材で構成した事を特
    徴とする内視鏡用処置具。
  2. 【請求項2】シースと、このシース内に進退自在に挿通
    された操作ワイヤと、この操作ワイヤの先端に設けら
    れ、複数のワイヤによって構成された把持部を有した内
    視鏡用処置具において、 前記把持部を構成する複数のワイヤの一部のワイヤを弾
    性ワイヤで構成し、弾性ワイヤ以外のワイヤの少なくと
    も一部のワイヤはこれ以外のワイヤよりも柔らかい軟性
    の素材で構成した事を特徴とする内視鏡用処置具。
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