JP2001291443A - 硬化膜の形成方法 - Google Patents

硬化膜の形成方法

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JP2001291443A
JP2001291443A JP2000102976A JP2000102976A JP2001291443A JP 2001291443 A JP2001291443 A JP 2001291443A JP 2000102976 A JP2000102976 A JP 2000102976A JP 2000102976 A JP2000102976 A JP 2000102976A JP 2001291443 A JP2001291443 A JP 2001291443A
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bis
group
polymer
sulfonic acid
film
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JP2000102976A
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Masayuki Takahashi
昌之 高橋
Kohei Goto
幸平 後藤
Katsutoshi Igarashi
勝利 五十嵐
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Original Assignee
JSR Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広範囲の温度領域にわたって高いプロトン伝
導性を有し、強度に優れ、かつ熱水中での膨潤が抑制さ
れ、耐久性に優れるプロトン伝導性の有機高分子系の膜
を提供すること。 【解決手段】 ポリアリーレン骨格を有し、かつスルホ
ン酸基を有する重合体からなる膜を形成したのち、電子
線を照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化膜の形成方
法、さらに詳細には、一次電池用電解質、二次電池用電
解質、燃料電池用高分子固体電解質、表示素子、各種セ
ンサー、信号伝達媒体、固体コンデンサー、イオン交換
膜などに利用可能なプロトン伝導性の膜の形成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】電解質は、通常、(水)溶液で用いられ
ることが多い。しかし、近年、これを固体系に置き替え
ていく傾向が高まってきている。その第1の理由として
は、例えば上記電気・電子材料に応用する場合のプロセ
シングの容易さであり、第2の理由としては、軽薄短小
・高電力化への移行である。従来、プロトン伝導性材料
としては、無機物からなるもの、有機物からなるものの
両方が知られている。無機物の例としては、例えば水和
化合物であるリン酸ウラニルが挙げられるが、これら無
機化合物は界面での接触が充分でなく、伝導層を基板あ
るいは電極上に形成するには問題が多い。
【0003】一方、有機化合物の例としては、いわゆる
陽イオン交換樹脂に属するポリマー、例えばポリスチレ
ンスルホン酸などのビニル系ポリマーのスルホン化物、
ナフィオン(デュポン社製)を代表とするパーフルオロ
アルキルスルホン酸ポリマー、パーフルオロアルキルカ
ルボン酸ポリマー、ポリベンズイミダゾールやポリエー
テルエーテルケトンなどの耐熱性高分子にスルホン酸基
やリン酸基を導入したポリマー〔Polymer Pr
eprints,Japan,Vol.42,No.
7,p.2490〜2492(1993)、Polym
er Preprints,Japan,Vol.4
3,No.3,p.735〜p736(1994)、P
olymer Preprints,Japan,Vo
l.42,No.3,p.730(1993)〕などの
有機系ポリマーが挙げられる。
【0004】これら有機系ポリマーは、溶媒に可溶であ
るため、または熱可塑性であるため、これらポリマー溶
液をキャスティングするか、溶融押し出しによるフィル
ム化することにより、電極上に容易に伝導膜を接合でき
る。しかしながら、これら有機系ポリマーの多くは、プ
ロトン伝導性がまだ充分でないことに加え、耐久性や高
温(100℃以上)でプロトン伝導性が低下してしまう
ことや、湿度条件下の依存性が大きいこと、あるいは電
極との密着性が充分満足のいくものとはいえなかった
り、含水ポリマー構造に起因する移動中の過度の膨潤に
よる強度の低下や形状の崩壊に至るという問題がある。
したがって、これらの有機ポリマーは、上記の電気材料
などに応用するには種々問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、強度に優
れ、広範囲の温度領域にわたって高いプロトン伝導性を
有し、有機溶媒や水中での膨潤が抑制され、耐久性に優
れるプロトン伝導性の有機高分子系の膜を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリアリーレ
ン骨格を有し、かつスルホン酸基を有する重合体〔以下
「スルホン酸基含有重合体」ともいう)からなる膜を形
成したのち、電子線を照射することを特徴とする硬化膜
の形成方法に関する。ここで、上記ポリアリーレン骨格
は、下記一般式(1)〜(4)の群から選ばれた少なく
とも1種の繰り返し構造単位を有するものが好ましい。
【0007】
【化3】
【0008】〔一般式(1)中、Xは−CYY′−(こ
こで、Y〜Y′は同一または異なり、水素原子、アルキ
ル基、ハロゲン化アルキル基またはアリール基を示す)
で表される基、フルオレニレン基、または、−O−,−
CO−,−CONH−,−COO−,−S−,−SO−
および−SO2 −の群から選ばれる2価の有機基を示
し、R1 〜R8 は同一または異なり、スルホン酸基、水
素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキ
ル基、アリル基、またはアリール基である。〕
【0009】
【化4】
【0010】〔一般式(2)〜(4)中、R9 〜R
16は、同一または異なり、スルホン酸基、水素原子、ア
ルキル基、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、アリ
ール基または官能基を含む1価の有機基を示す。〕
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の膜に用いられるスルホン
酸基含有重合体は、ポリアリーレン骨格を有し、かつス
ルホン酸基を有する重合体であれば、特に限定されるも
のではなく、いかなるものでもよいが、その具体例とし
ては、上記一般式(1)〜(4)の群から選ばれた少な
くとも1種の繰り返し構造単位からなり、分子中にスル
ホン酸基を有する(共)重合体が挙げられる。本発明の
硬化膜に用いられるスルホン酸基含有重合体としては、
例えば、上記一般式(1)〜(4)に対応し、かつスル
ホン酸基を有しないモノマーを、遷移金属化合物を含む
触媒の存在下で(共)重合し、次いで、スルホン化剤を
用いて、スルホン化して得られるものが挙げられる。本
発明の硬化膜に用いられるスルホン酸基含有重合体につ
いて、説明する。
【0012】まず、上記一般式(1)で表される繰り返
し構造単位を有する(ただし、スルホン酸基を有しな
い)重合体(以下「重合体(1)」ともいう)につい
て、説明する。上記一般式(1)で表される繰り返し構
造単位の−CYY′−のY〜Y′のうち、ハロゲン化ア
ルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタフル
オロエチル基などが、またアリール基としては、フェニ
ル基、ビフェニル基、トリル基、ペンタフルオロフェニ
ル基などが挙げられる。
【0013】また、上記一般式(1)において、Xとし
ての2価の有機基としては、−O−,−CO−,−CO
NH−,−COO−,−S−,−SO−および−SO2
−の群から選ばれる官能基が挙げられる。これらは、1
分子中に複数個ふくまれていてもよく、また、官能基の
種類は問わない。これらのうち、−CO−,−CONH
−,−SO2 −が、得られるポリマーの溶解性、耐熱
性、機械的性質の観点から好ましい。
【0014】また、上記一般式(1)中のR1 〜R8
うち、ハロゲン原子としては、フッ素原子などが、アル
キル基としては、メチル基、エチル基などが、ハロゲン
化アルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタ
フルオロエチル基などが、アリル基としては、プロペニ
ル基などが、アリール基としては、フェニル基、ペンタ
フルオロフェニル基などが挙げられる。一般式(1)に
おいて、Xとしては、−C(CF3 2 −、−C(CF
3 )(C6 5 )−、フルオレニレン基、特にフルオレ
ニレン基が好ましい。
【0015】上記一般式(1)で表される繰り返し構造
単位(ただし、スルホン酸基を有しない)を有する重合
体の具体例としては、ポリ(4,4′−ビフェニレン−
2,2−ヘキサフルオロイソプロピリデン)、ポリ
(4,4′−ビフェニレンメチレン)、ポリ(4,4′
−ビフェニレンジフェニルメチレン)、ポリ(2,2′
−ジメチル−4,4′−ビフェニレン−2,2−ヘキサ
フルオロイソプロピリデン)、ポリ(2,2′−ジプロ
ペニル−4,4′−ビフェニレン−2,2−ヘキサフル
オロプロピリデン)、ポリ(2,2′,6,6′−テト
ラメチル−4,4′−ビフェニレン−2,2−ヘキサフ
ルオロイソプロピリデン)、ポリ(4,4′−ビフェニ
レン−9,9−フルオレニレン)、ポリ(2,2′−ジ
メチル−4,4′−ジフェニレン−9,9−フルオレニ
レン)、ポリ(2,2′,6,6′−テトラメチル−
4,4′−ビフェニレン−9,9−フルオレニレン)、
ポリ(2,2′−ジプロペニル−4,4′−ビフェニレ
ン−9,9−フルオレニレン)、ポリ(2,2′−ジフ
ェニル−4,4′−ビフェニレン−9,9−フルオレニ
レン)、ポリ(2,2′−ジメチル−4,4′−ビフェ
ニレンジフェニルメチレン)、ポリ(2,2′,6,
6′−テトラメチル−4,4′−ビフェニレンジフェニ
ルメチレン)、ポリ(2,2′−ジプロペニル−4,
4′−ビフェニレンジフェニルメチレン)、ポリ(2,
2′−ジフルオロ−4,4′−ビフェニレンジフェニル
メチレン)、ポリ(2,2′,6,6′−テトラフルオ
ロ−4,4′−ビフェニレンジフェニルメチレン)、ポ
リ(2,2′−ジフルオロ−4,4′−ビフェニレン−
9,9−フルオレニレン)、ポリ(2,2′,6,6′
−テトラフルオロ−4,4′−ビフェニレン−9,9−
フルオレニレン)、ポリ(4,4′−ビフェニレンメチ
レン)、ポリ(2,2′−ジメチル−4,4′−ビフェ
ニレンメチレン)、ポリ(2,2′,6,6′−テトラ
メチル−4,4′−ビフェニレンメチレン)、ポリ
(2,2′−ジプロペニル−4,4′−ビフェニレ
ン)、ポリ(4,4′−ビフェニレントリフルオロメチ
ルフェニルメチレン)、ポリ(4,4′−ビフェニレン
フェニルメチレン)などが挙げられる。
【0016】本発明で用いられる重合体(1)は、一般
式(1)′で表されるモノマー(ただし、スルホン酸基
を有しない)を、遷移金属化合物を含む触媒系の存在下
に、重合溶媒中で重合することにより製造される。
【0017】
【化5】
【0018】ここで、上記一般式(1)′中、Xおよび
1 〜R8 は上記一般式(1)と同様であり、R〜R′
は同一または異なり、ハロゲン原子、または−OSO2
Z(ここで、Zはアルキル基、ハロゲン化アルキル基も
しくはアリール基を示す)で表される基である。一般式
(1)′において、Xとしては、−C(CF3 2 −、
−C(CF3 )(C6 5 )−、フルオレニレン基が好
ましく、R〜R′としては、−OSO2Zで表される基
が好ましい。上記一般式(1)′中、R〜R′のハロゲ
ン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙
げられる。また、一般式(1)′中、−OSO2 Z中の
Zを構成する、アルキル基としてはメチル基、エチル基
などが、ハロゲン化アルキル基としてはトリフルオロメ
チル基などが、アリール基としてはフェニル基、p−ト
リル基などが挙げられる。
【0019】上記一般式(1)′で表されるモノマーの
具体例としては、2,2−ビス(4−メチルスルフォニ
ロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−
メチルスルフォニロキシフェニル)メタン、ビス(4−
メチルスルフォニロキシフェニル)ジフェニルメタン、
2,2−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3−メチ
ルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(4−メチルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−メチ
ルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘキ
サフルオロプロパン、9,9−ビス(4−メチルスルフ
ォニロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−
メチルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)フルオ
レン、9,9−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス
(4−メチルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニ
ル)フルオレン、9,9−ビス(4−メチルスルフォニ
ロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン、ビス(4
−メチルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)ジフ
ェニルメタン、ビス(4−メチルスルフォニロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)ジフェニルメタン、ビス
(4−メチルスルフォニロキシ−3−プロペニルフェニ
ル)ジフェニルメタン、ビス(4−メチルスルフォニロ
キシ−3−フルオロフェニル)ジフェニルメタン、ビス
(4−メチルスルフォニロキシ−3,5−ジフルオロフ
ェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(4−メチル
スルフォニロキシ−3−フルオロフェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(4−メチルスルフォニロキシ−3,
5−ジフルオロフェニル)フルオレン、ビス(4−メチ
ルスルフォニロキシフェニル)メタン、ビス(4−メチ
ルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビ
ス(4−メチルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフ
ェニル)メタン、ビス(4−メチルスルフォニロキシ−
3−プロペニルフェニル)メタン、ビス(4−メチルス
ルフォニロキシフェニル)トリフルオロメチルフェニル
メタン、ビス(4−メチルスルフォニロキシフェニル)
フェニルメタンなどが挙げられる。
【0020】また、一般式(1)′で表されるモノマー
の具体例としては、2,2−ビス(4−トリフルオロメ
チルスルフォニロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシフ
ェニル)メタン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフ
ォニロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス
(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−メチ
ルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−プロ
ペニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビ
ス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3,5
−ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9
−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシフェ
ニル)フルオレン、9,9−ビス(4−トリフルオロメ
チルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニ
ロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,
9−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−
3−プロペニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス
(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−フェ
ニルフェニル)フルオレン、ビス(4−トリフルオロメ
チルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)ジフェニ
ルメタン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロ
キシ−3,5−ジメチルフェニル)ジフェニルメタン、
ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシ−3−
プロペニルフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−ト
リフルオロメチルスルフォニロキシ−3−フルオロフェ
ニル)ジフェニルメタン、ビス(4−トリフルオロメチ
ルスルフォニロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)ジ
フェニルメタン、9,9−ビス(4−トリフルオロメチ
ルスルフォニロキシ−3−フルオロフェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニ
ロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)フルオレン、ビ
ス(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニ
ル)メタン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフォニ
ロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−トリ
フルオロメチルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフ
ェニル)メタン、ビス(4−トリフルオロメチルスルフ
ォニロキシ−3−プロペニルフェニル)メタン、ビス
(4−トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)
トリフルオロメチルフェニルメタン、ビス(4−トリフ
ルオロメチルスルフォニロキシフェニル)などが挙げら
れる。
【0021】さらに、上記一般式(1)′で表されるモ
ノマーの具体例としては、2,2−ビス(4−フェニル
スルフォニロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
ビス(4−フェニルスルフォニロキシフェニル)メタ
ン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシフェニル)ジ
フェニルメタン、2,2−ビス(4−フェニルスルフォ
ニロキシ−3−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3
−プロペニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,
2−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3,5−ジ
メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビ
ス(4−フェニルスルフォニロキシフェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3
−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−フ
ェニルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)
フルオレン、9,9−ビス(4−フェニルスルフォニロ
キシ−3−プロペニルフェニル)フルオレン、9,9−
ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−フェニルフ
ェニル)フルオレン、ビス(4−フェニルスルフォニロ
キシ−3−メチルフェニル)ジフェニルメタン、ビス
(4−フェニルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフ
ェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−フェニルスルフ
ォニロキシ−3−プロペニルフェニル)ジフェニルメタ
ン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3−フルオ
ロフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−フェニルス
ルフォニロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)ジフェ
ニルメタン、9,9−ビス(4−フェニルスルフォニロ
キシ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビ
ス(4−フェニルスルフォニロキシ−3,5−ジフルオ
ロフェニル)フルオレン、ビス(4−フェニルスルフォ
ニロキシフェニル)メタン、ビス(4−フェニルスルフ
ォニロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−
フェニルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフェニ
ル)メタン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシ−3
−プロペニルフェニル)メタン、ビス(4−フェニルス
ルフォニロキシフェニル)トリフルオロメチルフェニル
メタン、ビス(4−フェニルスルフォニロキシフェニ
ル)フェニルメタンなどが挙げられる。
【0022】さらにまた、上記一般式(1)′で表され
るモノマーの具体例としては、2,2−ビス(p−トリ
ルスルフォニロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、ビス(p−トリルスルフォニロキシフェニル)メタ
ン、ビス(p−トリルスルフォニロキシフェニル)ジフ
ェニルメタン、2,2−ビス(p−トリルスルフォニロ
キシ−3−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−プロ
ペニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビ
ス(p−トリルスルフォニロキシ−3,5−ジメチルフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(p−
トリルスルフォニロキシフェニル)フルオレン、9,9
−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−メチルフェ
ニル)フルオレン、9,9−ビス(p−トリルスルフォ
ニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−プロ
ペニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(p−トリ
ルスルフォニロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレ
ン、ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−メチルフ
ェニル)ジフェニルメタン、ビス(p−トリルスルフォ
ニロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ジフェニルメタ
ン、ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3−プロペニ
ルフェニル)ジフェニルメタン、ビス(p−トリルスル
フォニロキシ−3−フルオロフェニル)ジフェニルメタ
ン、ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3,5−ジフ
ルオロフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(p
−トリルスルフォニロキシ−3−フルオロフェニル)フ
ルオレン、9,9−ビス(p−トリルスルフォニロキシ
−3,5−ジフルオロフェニル)フルオレン、ビス(p
−トリルスルフォニロキシフェニル)メタン、ビス(p
−トリルスルフォニロキシ−3−メチルフェニル)メタ
ン、ビス(p−トリルスルフォニロキシ−3,5−ジメ
チルフェニル)メタン、ビス(p−トリルスルフォニロ
キシ−3−プロペニルフェニル)メタン、ビス(p−ト
リルスルフォニロキシフェニル)トリフルオロメチルフ
ェニルメタン、ビス(p−トリルスルフォニロキシフェ
ニル)フェニルメタンなどが挙げられる。
【0023】さらにまた、上記一般式(1)′で表され
るモノマーの具体例としては、Xとして上記官能基を有
するモノマーとして、ビス(4−クロロフェニル)エー
テル、ビス(3−クロロフェニルエーテル)、3−クロ
ロフェニル−4−クロロフェニルエーテル、2,4−ジ
クロロベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェ
ノン、4,4′−ジクロロベンズアニリド、3,4′−
ジクロロベンズアニリド、3,3′−ジクロロベンズア
ニリド、4−クロロ安息香酸−4−クロロフェニル、3
−クロロ安息香酸−4−クロロフェニル、3−クロロ安
息香酸−3′−クロロフェニル、ビス(3−クロロフェ
ニル)スルフィド、3−クロロフェニル−4′−クロロ
フェニル−スルフィド、ビス(4−クロロフェニル)ス
ルフィド、ビス(3−クロロフェニル)スルホキシド、
3−クロロフェニル−4′−クロロフェニルスルホキシ
ド、ビス(4−クロロフェニル)スルホキシド、ビス
(3−クロロフェニル)スルホン、3−クロロフェニル
−4′−クロロフェニル−スルホン、ビス(4−クロロ
フェニル)スルホン;ビス(4−ブロモフェニル)エー
テル、ビス(3−ブロモフェニルエーテル)、3−ブロ
モフェニル−4−ブロモフェニルエーテル、2,4−ジ
ブロモベンゾフェノン、4,4′−ジブロモベンゾフェ
ノン、4,4′−ジブロモベンズアニリド、3,4′−
ジブロモベンズアニリド、3,3′−ジブロモベンズア
ニリド、4−ブロモ安息香酸−4−ブロモフェニル、3
−ブロモ安息香酸−4−ブロモフェニル、3−ブロモ安
息香酸−3′−ブロモフェニル、ビス(3−ブロモフェ
ニル)スルフィド、3−ブロモフェニル−4′−ブロモ
フェニル−スルフィド、ビス(4−ブロモフェニル)ス
ルフィド、ビス(3−ブロモフェニル)スルホキシド、
3−ブロモフェニル−4′−ブロモフェニルスルホキシ
ド、ビス(4−ブロモフェニル)スルホキシド、ビス
(3−ブロモフェニル)スルホン、3−ブロモフェニル
−4′−ブロモフェニル−スルホン、ビス(4−ブロモ
フェニル)スルホンなどが挙げられる。これらのうち、
4,4′−ジクロロベンゾフェノン、2,4−ジクロロ
ベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンズアニリド、
3,4′−ジクロロベンズアニリド、ビス(3−クロロ
フェニル)スルホン、ビス(4−クロロフェニル)スル
ホンが好ましい。
【0024】次に、上記一般式(2)〜(4)で表され
る繰り返し構造単位(ただし、スルホン酸基を有しな
い)を有する重合体(以下、それぞれ、「重合体
(2)」、「重合体(3)」、あるいは「重合体
(4)」ともいう)について、説明する。
【0025】本発明で用いられる重合体(2)〜(4)
は、一般式(2)′〜(4)′で表されるモノマー(た
だし、いずれもスルホン酸基を有しない)を、遷移金属
化合物を含む触媒系の存在下に、重合溶媒中で重合する
ことにより製造される。
【0026】
【化6】
【0027】〔ここで、上記一般式(2)′〜(4)′
中、R9 〜R16や、R,R′は、上記に同じ。〕
【0028】上記一般式(2)′で表されるモノマーの
具体例としては、p−ジクロロベンゼン、p−ジブロモ
ベンゼン、p−ジヨードベンゼン、p−ジメチルスルフ
ォニロキシベンゼン、2,5−ジクロロトルエン、2,
5−ジブロモトルエン、2,5−ジヨードトルエン、
2,5−ジメチルスルフォニロキシベンゼン、2,5−
ジクロロ−p−キシレン、2,5−ジブロモ−p−キシ
レン、2,5−ジヨード−p−キシレン、2,5−ジク
ロロベンゾトリフルオライド、2,5−ジブロモベンゾ
トリフルオライド、2,5−ジヨードベンゾトリフルオ
ライド、1,4−ジクロロ−2,3,5,6−テトラフ
ルオロベンゼン、1,4−ジブロモ−2,3,5,6−
テトラフルオロベンゼン、1,4−ジヨード−2,3,
5,6−テトラフルオロベンゼン、2,5−ジクロロベ
ンゾフェノン、2,5−ジクロロ−4′−フェノキシベ
ンゾフェノン、2,5−ジクロロ−4′−メチルベンゾ
フェノン、2,5−ジクロロベンジルジクロリド、2,
5−ジクロロベンズアミド、2,5−ジブロモベンゾフ
ェノン、2,5−ジブロモ−4′−フェノキシベンゾフ
ェノン、2,5−ジクロロ−4′−メトキシベンゾフェ
ノン、2,5−ジブロモ−4′−メトキシベンゾフェノ
ンなどが挙げられ、好ましくはp−ジクロロベンゼン、
p−ジメチルスルフォニロキシベンゼン、2,5−ジク
ロロトルエン、2,5−ジクロロベンゾトリフルオライ
ドである。
【0029】上記一般式(3)′で表されるモノマーの
具体例としては、4,4′−ジメチルスルフォニロキシ
ビフェニル、4,4′−ジメチルスルフォニロキシ−
3,3′−ジプロペニルビフェニル、4,4′−ジブロ
モビフェニル、4,4′−ジヨードビフェニル、4,
4′−ジメチルスルフォニロキシ−3,3′−ジメチル
ビフェニル、4,4′−ジメチルスルフォニロキシ−
3,3′−ジフルオロビフェニル、4,4′−ジメチル
スルフォニロキシ−3,3′,5,5′−テトラフルオ
ロビフェニル、4,4′−ジブロモオクタフルオロビフ
ェニル、4,4−−メチルスルフォニロキシオクタフル
オロビフェニルなどが挙げられ、好ましくは4,4′−
ジメチルスルフォニロキシビフェニル、4,4′−ジブ
ロモビフェニル、4,4′−ジヨードビフェニル、4,
4′−ジメチルスルフォニロキシ−3,3′−ジプロペ
ニルビフェニルである。
【0030】上記一般式(4)′で表されるモノマーの
具体例としては、m−ジクロロベンゼン、m−ジブロモ
ベンゼン、m−ジヨードベンゼン、m−ジメチルスルフ
ォニロキシベンゼン、2,4−ジクロロトルエン、2,
4−ジブロモトルエン、2,4−ジヨードトルエン、
3,5−ジクロロトルエン、3,5−ジブロモトルエ
ン、3,5−ジヨードトルエン、2,6−ジクロロトル
エン、2,6−ジブロモトルエン、2,6−ジヨードト
ルエン、3,5−ジメチルスルフォニロキシトルエン、
2,6−ジメチルスルフォニロキシトルエン、2,4−
ジクロロベンゾトリフルオライド、2,4−ジブロモベ
ンゾトリフルオライド、2,4−ジヨードベンゾトリフ
ルオライド、3,5−ジクロロベンゾトリフルオライ
ド、3,5−ジブロモトリフルオライド、3,5−ジヨ
ードベンゾトリフルオライド、1,3−ジブロモ−2,
4,5,6−テトラフルオロベンゼン、2,4−ジクロ
ロベンゾフェノン、2,4−ジクロロ−4′−フェノキ
シベンゾフェノン、2,4−ジクロロ−4′−メチルベ
ンゾフェノン、2,4−ジブロモ−4′−メチルベンゾ
フェノン、2,4−ジブロモベンジルジクロリド、2,
4−ジブロモベンズアミド、2,4−ジクロロ−4′−
メトキシベンゾフェノン、2,4−ジブロモ−4′−メ
トキシベンゾフェノンなどが挙げられ、好ましくはm−
ジクロロベンゼン、2,4−ジクロロトルエン、3,5
−ジメチルスルフォニロキシトルエン、2,4−ジクロ
ロベンゾトリフルオライドである。
【0031】以上の一般式(1)′〜(4)′で表され
るモノマーのうち、耐熱性、機械的性質、溶解性付与の
機能性能のバランスの面から、(1)′または(2)′
で表される屈曲性基を主鎖に含むモノマーの少なくとも
1種を使用することが好ましい。
【0032】上記一般式(1)′〜(4)′で表される
モノマーの群から選ばれた少なくとも1種の共重合比
は、一般式(1)′で表されるモノマーが好ましくは5
〜100モル%、さらに好ましくは10〜90モル%、
一般式(2)′〜(4)′で表される他のモノマーが好
ましくは0〜100%、さらに好ましくは10〜100
モル%である。一般式(1)′で表されるモノマーを、
全モノマー中に、好ましくは5〜100モル%、さらに
好ましくは10〜90モル%用いると、耐熱性、機械的
性質、溶解性の向上に効果がある。一般式(2)′で表
されるモノマーを用いる場合には、その割合は、全モノ
マー中にに、好ましくは0〜100モル%、さらに好ま
しくは0〜90モル%である。この範囲内であると、良
好な耐熱性が得られる。一般式(3)′で表されるモノ
マーを用いる場合には、その割合は、全モノマー中に、
好ましくは0〜30モル%、さらに好ましくは0〜20
モル%である。この範囲内であると、良好な耐熱性が得
られる。一般式(4)′で表されるモノマーを用いる場
合には、その割合は、全モノマー中に、好ましくは0〜
80モル%、さらに好ましくは0〜70モル%である。
この範囲では、良好な溶解性が得られる。
【0033】以上の本発明で用いられる重合体(1)〜
(4)(またはこれらの共重合体)を製造する際に使用
される触媒は、遷移金属化合物を含む触媒系であり、こ
の触媒系としては、遷移金属塩および配位子、または
配位子が配位された遷移金属(塩)、ならびに還元剤
を必須成分とし、さらに、重合速度を上げるために、
「塩」を添加してもよい。ここで、遷移金属塩として
は、塩化ニッケル、臭化ニッケル、ヨウ化ニッケル、ニ
ッケルアセチルアセトナートなどのニッケル化合物、塩
化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウムなど
のパラジウム化合物、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄などの
鉄化合物、塩化コバルト、臭化コバルト、ヨウ化コバル
トなどのコバルト化合物などが挙げられる。これらのう
ち特に、塩化ニッケル、臭化ニッケルなどが好ましい。
また、配位子としては、トリフェニルホスフィン、2,
2′−ビピリジン、1,5−シクロオクタジエン、1,
3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンなどが挙げ
られるが、トリフェニルホスフィン、2,2′−ビピリ
ジンが好ましい。上記配位子は、1種単独で、あるいは
2種以上を併用することができる。
【0034】さらに、あらかじめ配位子が配位された遷
移金属(塩)としては、例えば、塩化ニッケルビス(ト
リフェニルホスフィン)、臭化ニッケルビス(トリフェ
ニルホスフィン)、ヨウ化ニッケルビス(トリフェニル
ホスフィン)、硝酸ニッケルビス(トリフェニルホスフ
ィン)、塩化ニッケル(2,2′ビピリジン)、臭化ニ
ッケル(2,2′ビピリジン)、ヨウ化ニッケル(2,
2′ビピリジン)、硝酸ニッケル(2,2′ビピリジ
ン)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル、
テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、テト
ラキス(トリフェニルホスファイト)ニッケル、テトラ
キス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどが挙げ
られるが、塩化ニッケルビス(トリフェニルホスフィ
ン)、塩化ニッケル(2,2′ビピリジン)が好まし
い。
【0035】本発明の触媒系において使用することがで
きる上記還元剤としては、例えば、鉄、亜鉛、マンガ
ン、アルミニウム、マグネシウム、ナトリウム、カルシ
ウムなどを挙げることできるが、亜鉛、マグネシウム、
マンガンが好ましい。これらの還元剤は、酸や有機酸に
接触させることにより、より活性化して用いることがで
きる。また、本発明の触媒系において使用することので
きる「塩」としては、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウ
ム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硫酸ナトリウ
ムなどのナトリウム化合物、フッ化カリウム、塩化カリ
ウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、硫酸カリウムな
どのカリウム化合物、フッ化テトラエチルアンモニウ
ム、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチル
アンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、硫酸
テトラエチルアンモニウムなどのアンモニウム化合物な
どが挙げられるが、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウ
ム、臭化カリウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨ
ウ化テトラエチルアンモニウムが好ましい。
【0036】触媒系における各成分の使用割合は、遷移
金属塩または配位子が配位された遷移金属(塩)が、上
記一般式(1)′〜(4)′で表されるモノマーの総計
1モルに対し、通常、0.0001〜10モル、好まし
くは0.01〜0.5モルである。0.0001モル未
満では、重合反応が充分に進行せず、一方、10モルを
超えると、分子量が低下するという問題がある。触媒系
において、遷移金属塩および配位子を用いる場合、この
配位子の使用割合は、遷移金属塩1モルに対し、通常、
0.1〜100モル、好ましくは1〜10モルである。
0.1モル未満では、触媒活性が不充分となり、一方、
100モルを超えると、分子量が低下するという問題が
ある。また、触媒系における還元剤の使用割合は、上記
一般式(1)′〜(4)′で表されるモノマーの総計1
モルに対し、通常、0.1〜100モル、好ましくは1
〜10モルである。0.1モル未満では、重合が充分進
行せず、一方、100モルを超えると、得られる重合体
の精製が困難になるという問題がある。さらに、触媒系
に「塩」を使用する場合、その使用割合は、上記一般式
(1)′〜(4)′で表されるモノマーの総計1モルに
対し、通常、0.001〜100モル、好ましくは0.
01〜1モルである。0.001モル未満では、重合速
度を上げる効果が不充分であり、一方、100モルを超
えると、得られる重合体の精製が困難となるという問題
がある。
【0037】本発明で使用することのできる重合溶媒と
しては、例えば、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノ
ン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2
−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタ
ムなどが挙げられ、テトラヒドロフラン、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1
−メチル−2−ピロリドンが好ましい。これらの重合溶
媒は、充分に乾燥してから用いることが好ましい。重合
溶媒中における上記一般式(1)′〜(4)′で表され
るモノマーの総計の濃度は、通常、1〜90重量%、好
ましくは5〜40重量%である。また、本発明で用いら
れる重合体を重合する際の重合温度は、通常、0〜20
0℃、好ましくは50〜80℃である。また、重合時間
は、通常、0.5〜100時間、好ましくは1〜40時
間である。
【0038】ここで、上記一般式(1)′で表されるモ
ノマーおよび一般式(2)′で表されるモノマーを用い
て、上記一般式(1)および一般式(2)で表される繰
り返し構造単位(ただし、スルホン酸基を有しない)か
らなる共重合体を得る際の反応式の一例は、下記のとお
りである。
【0039】
【化7】
【0040】式中、m,nは繰り返し構造単位数を示
し、m,nは、それぞれ、0〜100の整数をとり得る
ことができ、得られる重合体は、単独重合体であって
も、共重合体であってもよい。
【0041】なお、本発明で用いられるポリアリーレン
骨格を有する重合体(ただし、スルホン酸基を有しな
い)の構造は、例えば、核磁気共鳴スペクトル( 1H−
NMR)により、6.0〜8.5ppmの芳香族プロト
ンのケミカルシフトから、その構造を確認することがで
きる。
【0042】本発明の膜に用いられる、上記一般式
(1)〜(4)で表される繰り返し構造単位の少なくと
も1種を有するスルホン酸基含有重合体は、上記スルホ
ン酸基を有しない重合体(1)〜(4)(またはこれら
の共重合体)に、常法によりスルホン酸基導入すること
により得ることができる。スルホン酸基を導入する方法
としては、例えば、上記スルホン酸基を有しない重合体
(1)〜(4)(またはこれらの共重合体)を、無水硫
酸、発煙硫酸、クロルスルホン酸、硫酸、亜硫酸水素ナ
トリウムなどの公知のスルホン化剤を用いて、公知の条
件でスルホン化することができる〔Polymer P
reprints,Japan,Vol.42,No.
3,p.730(1993);Polymer Pre
prints,Japan,Vol.42,No.3,
p.736(1994);Polymer Prepr
ints,Japan,Vol.42,No.7,p.
2490〜2492(1993)〕。
【0043】すなわち、このスルホン化の反応条件とし
ては、上記スルホン酸基を有しない重合体(1)〜
(4)(またはこれらの共重合体)を、無溶剤下、ある
いは溶剤存在下で、上記スルホン化剤と反応させる。溶
剤としては、例えばn−ヘキサンなどの炭化水素溶剤、
テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶
剤、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシドのような非プロトン系極性溶剤のほ
か、テトラクロロエタン、ジクロロエタン、クロロホル
ム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素などが挙げ
られる。反応温度は特に制限はないが、通常、−50〜
200℃、好ましくは−10〜100℃である。また、
反応時間は、通常、0.5〜1,000時間、好ましく
は1〜200時間である。
【0044】また、スルホン酸基を導入する方法として
は、例えば水素化リチウムなどを用いて脱水素化できる
構造の重合体(1)〜(4)(またはこれらの共重合
体)を、脱水素化のメタル化反応後、1,3−プロパン
スルトンのような環状硫酸エステルを用いてこの重合体
中に2級アミンを導入させる方法も挙げることができ
る。
【0045】すなわち、このスルホン酸基導入の反応条
件としては、例えば上記スルホン酸基を有しない重合体
(1)〜(4)(またはこれらの共重合体)を、無溶剤
下、あるいは溶剤存在下で、水素化リチウムを20〜1
20℃で、0.5〜5時間反応させ、次いでプロパンス
ルトンを−10〜80℃の温度で、数時間反応させてス
ルホン酸基を導入することなどが挙げられる。
【0046】このようにして得られる、上記一般式
(1)〜(4)で表される繰り返し構造単位の少なくと
も1種を有するスルホン酸基含有重合体中の、スルホン
酸基量は、重合体を構成する1ユニットに対して、通
常、0.05〜3個、好ましくは0.3〜2.0個であ
る。0.05個未満では、プロトン伝導性が上がらず、
一方3個を超えると、親水性が向上し、耐久性が低下す
る。
【0047】また、このようにして得られる本発明のス
ルホン酸基含有重合体のスルホン化前の前駆体のポリマ
ーの分子量は、ポリスチレン換算重量平均分子量で、
1,000〜1,000,000、好ましくは1,50
0〜200,000である。1,000未満では、成形
フィルムにクラックが発生するなど、塗膜性が不充分で
あり、また強度的性質にも問題がある。一方、1,00
0,000を超えると、溶解性が不充分となり、また溶
液粘度が高く、加工性が不良になるなどの問題がある。
【0048】なお、本発明で用いられるスルホン酸基含
有重合体の構造は、赤外線吸収スペクトルによって、
1,030〜1,045cm-1、1,160〜1,19
0cm -1の吸収により確認でき、スルホン酸量は、中和
滴定や、元素分析により知ることができる。また、核磁
気共鳴スペクトル( 1H−NMR)により、6.8〜
8.0ppmの芳香族プロトンに起因するケミカルシフ
トから、その構造を確認することができる。
【0049】本発明の膜は、上記スルホン酸基含有重合
体からなるが、このスルホン酸基含有重合体以外に、硫
酸、リン酸などの無機酸、カルボン酸を含む有機酸、適
量の水などを併用しても良い。
【0050】本発明の膜を製造するには、まず、例えば
本発明の上記スルホン酸基含有重合体を、通常、溶媒に
溶解させ、基板に流延、またはスピンコートにより塗布
したのち、焼成により溶媒を除去する方法や、溶融成形
法などが挙げられる。ここで、膜の厚さは、乾燥膜厚
で、通常、0.5〜100μmである。
【0051】また、上記スルホン酸基含有重合体を溶解
させる溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、シ
クロヘキサノン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1
−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メ
チルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテー
ト、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピ
レングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールエチルエーテルアセテート、トルエン、キシ
レン、メチルアミルケトン、4−ヒドロキシ−4−メチ
ル−2−ペンタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチ
ル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、
2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エト
キシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキ
シ−2−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオ
ン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エ
トキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプ ロピオン
酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、クロロホルム、塩
化メチレンなどを挙げることができる。好ましくは、シ
クロヘキサノン、N,N−ジメチルアセトアミド、1−
メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、3−エ
トキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、メチルアミルケ
トンである。
【0052】上記スルホン酸基含有重合体を上記溶媒に
溶解させる濃度としては、通常、1〜60重量%、好ま
しくは5〜40重量%である。1重量%未満であると、
充分な厚さの塗膜が得られず、一方、60重量%を超え
ると、充分に流延せず、均一な塗膜が得られないことが
ある。
【0053】本発明に用いられスルホン酸基含有重合体
には、必要に応じて添加剤を添加することができる。こ
の添加剤としては、レベリング剤やシランカップリング
剤などを挙げることができる。
【0054】本発明において、スルホン酸基含有重合体
の膜に電子線を照射する方法としては特に制限はない
が、例えば、下記の条件で行うことが好ましい。 雰囲気:窒素、アルゴンまたは真空(中でも、窒素下
がさらに好ましい。) 温度:20〜450℃(室温から照射ポリマーのガラ
ス転移温度がさらに好ましい。) 電子線量:5〜200Mrad(10〜150Mra
dがさらに好ましい。)
【0055】窒素、アルゴンまたは真空の雰囲気下で、
電子線照射を行うと、膜が酸化されず、充分な耐熱性、
低誘電特性を得ることができる。温度は、20〜450
℃であれば、特に制限はないが、被照射ポリマーのガラ
ス転移温度、もしくはこれより数10℃高い温度で行な
えば、より効率的に硬化できる。電子線量が5〜200
Mradの範囲であると、スルホン化ポリアリーレンの
分解を生起することなく、硬化反応を進行させることが
できる。5Mrad未満では、架橋に必要な照射エネル
ギーが得られず、一方、200Mradを超えると、ポ
リマーの一部が分解してしまうので、好ましくない。
【0056】本発明により得られる膜は、例えば一次電
池用電解質、二次電池用電解質、燃料電池用高分子固体
電解質、表示素子、各種センサー、信号伝達媒体、固体
コンデンサー、イオン交換膜などに利用可能なプロトン
伝導性の伝導膜に利用可能である。
【0057】
【実施例】以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。なお、実施例中の各種の測定項目は、下記のよ
うにして求めた。
【0058】数平均分子量、重量平均分子量 スルホン化前の前駆体ポリマーの数平均分子量,重量平
均分子量は、溶媒にテトラヒドロフラン(THF)を用
い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)によって、ポリスチレン換算の分子量を求めた。
【0059】スルホン化当量 得られたポリマーから、フリーの残存している酸を除い
て、充分に水洗し、乾燥後、所定量を秤量し、THF/
水の混合溶剤に溶解し、フェノールフタレインを指示薬
とし、NaOHの標準液にて滴定し、中和点から、スル
ホン化当量を求めた。単位は、当量/kgである。
【0060】プロトン伝導度の測定 100%相対湿度下に置かれた直径13mmのフィルム
状試料を、白金電極に挟み、密閉セルに封入し、インピ
ーダンスアナライザー(HYP4192A)を用いて、
周波数5〜13MHz、印加電圧12mV、温度20
℃、50℃、100℃にてセルのインピーダンスの絶対
値と位相角を測定した。得られたデータは、コンピュー
タを用いて発振レベル12mVにて複素インピーダンス
測定を行い、プロトン伝導率を算出した。
【0061】熱水耐性 フィルムを、90℃のお湯に100時間浸漬し、浸漬前
後の重量変化から、膨潤体積の変化量を測定し、下記の
基準で評価した。 ◎;体積変化が10%未満 ○;体積変化が10%以上、15%未満 △;体積変化が15%以上、30%未満 ×;体積変化が30%以上、50%未満 ××;体積変化が50%以上 ×××;サンプルの一部が崩壊
【0062】参考合成例12,5−ジクロロ−4′−フェノキシベンゾフェノンの
合成 ジフェニルエーテル230g(1.35mol)、塩化
アルミニウム156g(1.17mol)を、スターラ
ー、滴下ロート、温度計を取り付けた三つ口フラスコに
とり、氷浴につけ冷却した。2,5−ジクロロ安息香酸
クロリドを126ml(0.9mol)滴下ロートにと
り、攪拌した反応液中にゆっくりと滴下した。滴下終了
後、氷浴をはずし室温に戻しながら、2時間攪拌を続け
た。反応液を氷浴中に注ぎ、沈殿した生成物を酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を水で洗浄後、硫酸マグネシウム
で乾燥し、溶媒を留去して粗結晶280g(93%)を
得た。これを、酢酸エチル/n−ヘキサンで再結晶し、
200g(65%)の目的物を得た。このものの融点
(mp)は、97〜98℃であった。
【0063】参考合成例22,5−ジクロロ−4′−フェノキシベンゾフェノンか
らのポリ(4′−フェノキシ−2,5−ベンゾフェノ
ン)の合成 参考合成例1で合成した2,5−ジクロロ−4′−フェ
ノキシベンゾフェノン24.0g(70mmol)、ビ
ス(トリフェニルホスフィン)ニッケルクロリド1.4
g、ヨウ化ナトリウム1.4g、トリフェニルホスフィ
ン7.3g、亜鉛11gをフラスコにとり、乾燥窒素置
換した。N−メチルピロリドン(NMP)87.5ml
を加え、90℃に加熱し、20時間攪拌し、反応を続け
た。反応液を大過剰のメタノール:濃塩酸(容量比=
9:1)の混合液に注ぎ、生成物を沈殿させた。沈殿物
をろ過、メタノールで洗浄後、乾燥し、目的の重合体1
8g(95%)を得た。GPCで求めた重合体の数平均
分子量は32,300、重量平均分子量は119,90
0であった。
【0064】参考合成例32,5−ジクロロ−4′−フェノキシベンゾフェノンと
4,4′−ジクロロベンゾフェノンからの共重合体の合
参考合成例2で用いた2,5−ジクロロ−4′−フェノ
キシベンゾフェノン24.0g(70mmol)の代わ
りに、2,5−ジクロロ−4′−フェノキシベンゾフェ
ノン21.6g(63mmol)と4,4′−ジクロロ
ベンゾフェノン1.65g(7mmol)の混合物を用
い、参考合成例2と同様に重合し、収量17.7g、収
率96%で共重合体を得た。GPCで測定した数平均分
子量は29,500、重量平均分子量は115,000
であった。
【0065】参考合成例42,5−ジクロロ−4′−フェノキシベンゾフェノンと
2,5−ジクロロベンゾフェノンからの共重合体の合成 参考合成例2で用いた2,5−ジクロロ−4′−フェノ
キシベンゾフェノン24.0g(70mmol)の代わ
りに、2,5−ジクロロ−4′−フェノキシベンゾフェ
ノン25.5g(59.5mmol)と2,5−ジクロ
ロベンゾフェノン2.48g(10.5mmol)の混
合物を用い、参考合成例2と同様に重合し、収量16.
0g、収率97%で共重合体を得た。GPCで測定した
数平均分子量は22,000、重量平均分子量は24,
900であった。
【0066】参考合成例52,4−ジクロロ−4′−フェノキシベンゾフェノンと
2,5−ジクロロ4′−フェノキシベンゾフェノンから
の共重合体の合成 参考合成例2で用いた2,5−ジクロロ−4′−フェノ
キシベンゾフェノン24.0g(70mmol)の代わ
りに、2,4−ジクロロ−4′−フェノキシベンゾフェ
ノン12.0g(35mmol)と2,5−ジクロロ
4′−フェノキシベンゾフェノン12.0g(35mm
ol)の混合物を用い、参考合成例2と同様に重合し、
収量18.1g、収率95%で共重合体を得た。GPC
で測定した数平均分子量は32,000、重量平均分子
量は94,900であった。
【0067】実施例1スルホン化ポリ(4′−フェノキシ−2,4−ベンゾフ
ェノン)の合成と成膜 参考合成例2で合成したポリ(4′−フェノキシ−2,
4−ベンゾフェノン)20.0gを、濃硫酸200ml
に加え、室温で96時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、
沈殿をろ過、洗浄した。乾燥して、25.0gのスルホ
ン化ポリマーを得た。得られたポリマーを、ジメチルア
セトアミドに溶解させ、固形分濃度20%のワニスと
し、ガラス板上にドクターブレードで塗布し、80℃で
1時間、100℃で5時間、真空乾燥し、50ミクロン
の塗膜を得た。この基板を電子線照射装置を用いて、窒
素下、線量60Mradの電子線を照射した。その結果
を表1に示す。
【0068】実施例2ポリ(4′−フェノキシ−2,5−ベンゾフェノン)と
ポリ(4,4′−ベンゾフェノン)共重合体のスルホン
化物の合成 参考合成例3で合成したポリ(4′−フェノキシ−2,
4−ベンゾフェノン)とポリ(4,4′−ベンゾフェノ
ン)共重合体20.0gを、濃硫酸200mlに加え、
室温で96時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、沈殿をろ
過、洗浄した。乾燥して、24.4gの上記共重合体の
スルホン化ポリマーを得た。得られたポリマーを、実施
例1と同様にして成膜・電子線照射した。結果を表1に
示す。
【0069】実施例3ポリ(4′−フェノキシ−2,5−ベンゾフェノン)と
ポリ(2,4−ベンゾフェノン)共重合体のスルホン化
物の合成 参考合成例4で合成したポリ(4′−フェノキシ−2,
4−ベンゾフェノン)とポリ(2,5−ベンゾフェノ
ン)共重合体20.0gを、濃硫酸200mlに加え、
室温で96時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、沈殿をろ
過、洗浄した。乾燥して、23.3gの上記共重合体の
スルホン化ポリマーを得た。得られたポリマーを、実施
例1と同様にして成膜・電子線照射した。結果を表1に
示す。
【0070】実施例4ポリ(4′−フェノキシ−2,4−ベンゾフェノン)と
ポリ(4′−フェノキシ−2,5−ベンゾフェノン)共
重合体のスルホン化物の合成 参考合成例5で合成したポリ(4′−フェノキシ−2,
4−ベンゾフェノン)とポリ(4′−フェノキシ−2,
5−ベンゾフェノン)共重合体20.0gを、濃硫酸2
00mlに加え、室温で96時間攪拌した。反応液を水
に注ぎ、沈殿をろ過、洗浄した。乾燥して、25.0g
の上記共重合体のスルホン化ポリマーを得た。得られた
ポリマーを、実施例1と同様にして成膜・電子線照射し
た。結果を表1に示す。
【0071】比較例1 実施例1で成膜された膜に、電子線を照射しない以外
は、実施例1と同様にして、伝導性の膜を得た。結果を
表2に示す。 比較例2〜4 それぞれ、実施例2〜4で成膜された膜に、電子線を照
射しない以外は、実施例1と同様にして、伝導性の膜を
得た。結果を表2に示す。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
【発明の効果】本発明により得られる膜は、広い温度範
囲にわたって高いプロントン伝導性を有し、熱水中での
膨潤が抑制され、かつ基板、電極に対する密着性が優
れ、脆くなく強度において優れている。従って、本発明
により得られるプロトン伝導性の膜は、一次電池用電解
質、二次電池用電解質、燃料電池用高分子固体電解質、
表示素子、各種センサー、信号伝達媒体、固体コンデン
サー、イオン交換膜などの伝導膜として利用可能であ
り、この工業的意義は極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H01B 1/06 H01B 1/06 A 5H026 1/12 1/12 D 5H029 H01G 9/028 H01M 6/18 E H01M 6/18 8/10 8/10 10/40 B 10/40 C08L 65:00 C08L 65:00 H01G 9/02 331G (72)発明者 五十嵐 勝利 東京都中央区築地2丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA04 AA69 AA78 AF14 AF37 AF57 AG14 AH15 AH19 BC01 BC02 4F073 AA13 BA34 BB01 CA42 4J032 CA03 CA04 CA14 CB01 CB04 CB05 CC01 CD02 CD08 CE03 CF03 CG01 5G301 CD01 CE01 5H024 BB00 FF21 5H026 AA06 BB00 CX05 5H029 AM16 CJ01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアリーレン骨格を有し、かつスルホ
    ン酸基を有する重合体からなる膜を形成したのち、電子
    線を照射することを特徴とする膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 ポリアリーレン骨格が、下記一般式
    (1)〜(4)の群から選ばれた少なくとも1種の繰り
    返し構造単位を有する請求項1記載の膜の形成方法。 【化1】 〔一般式(1)中、Xは−CYY′−(ここで、Y〜
    Y′は同一または異なり、水素原子、アルキル基、ハロ
    ゲン化アルキル基またはアリール基を示す)で表される
    基、フルオレニレン基、または、−O−,−CO−,−
    CONH−,−COO−,−S−,−SO−および−S
    2 −の群から選ばれる2価の有機基を示し、R1 〜R
    8 は同一または異なり、スルホン酸基、水素原子、ハロ
    ゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリル
    基、またはアリール基である。〕 【化2】 〔一般式(2)〜(4)中、R9 〜R16は、同一または
    異なり、スルホン酸基、水素原子、アルキル基、ハロゲ
    ン原子、ハロゲン化アルキル基、アリール基または官能
    基を含む1価の有機基を示す。〕
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