JP2001290338A - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JP2001290338A
JP2001290338A JP2000102108A JP2000102108A JP2001290338A JP 2001290338 A JP2001290338 A JP 2001290338A JP 2000102108 A JP2000102108 A JP 2000102108A JP 2000102108 A JP2000102108 A JP 2000102108A JP 2001290338 A JP2001290338 A JP 2001290338A
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Japan
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photoconductor
photoreceptor
electrophotographic apparatus
charger
shield case
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JP2000102108A
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English (en)
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Tatsuji Okamura
竜次 岡村
Junichiro Hashizume
淳一郎 橋爪
Shigenori Ueda
重教 植田
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置停止後の再稼動時に、加熱手段を設ける
ことなく帯電器跡流れの発生を抑制することができる電
子写真装置を提供する。 【解決手段】 帯電器102の帯電線102−2と感光
体101の中心軸Oとを結ぶ直線と、感光体101の中
心軸Oから垂直下方に下ろした垂線Hとのなす角度θ
が、0°≦θ<90°の範囲にあるように構成されてい
るため、装置停止中に、シールドケース102−1の内
面に付着したコロナ放電生成物が感光体101の表面に
重力によって落下することが抑制され、帯電器跡流れの
発生が抑制される。また、帯電器102のシールドケー
ス102−1の開口部から感光体101の表面までの距
離d[mm]が0°≦θ<90°の範囲にあるように構成さ
れ、シールドケース102−1と感光体101とを一定
値以上離隔させているため、帯電器跡流れの発生が更に
抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アモルファスシリ
コン感光体を用いた電子写真装置に関し、特に、アモル
ファスシリコン感光体の表面をコロナ放電によって帯電
処理する電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真装置に用いられる感
光体には、セレン、硫化カドミウム、硫化亜鉛、フタロ
シアニン、アモルファスシリコン(以下、a-Siと称す
る)等の各種の材料が使用されている。
【0003】中でも、珪素原子を主成分として含み、a-
Siの非単結晶質材料からなる堆積膜が形成されたa-Si感
光体は、高性能、高耐久及び無公害な感光体として実用
化されている。a-Si感光体は、他の感光体と比較して、
表面硬度が高い、半導体レーザ(波長;600nm〜700nm)
等の波長光に対する感度が高い、繰り返し使用による劣
化が少ない等の利点を有しており、高速複写機や高速L
BP(レーザビームプリンタ)用の感光体として広く利
用されている。
【0004】高速複写機や高速LBPの需要は、最近の
情報処理量の増加に伴って更に高まっており、複写機や
LBPの1台あたりのコピー量も増加している。
【0005】このような状況の中で、電子写真装置に用
いられる感光体にも、耐久性の向上及び繰り返し使用に
よる劣化の防止を図ることが従来にも増して要求されて
きている。
【0006】ここで、a-Si感光体等の感光体を用いた電
子写真装置について説明する。
【0007】図6は、従来の電子写真装置の一構成例を
示す図である。
【0008】図6に示すように本従来例においては、矢
印X方向に回転する円筒形状の感光体101と、感光体
101の表面を一様な電位に帯電させる帯電器102
と、原稿112がセットされる原稿台ガラス111と、
原稿台ガラス111上の原稿112に対して光を照射す
るランプ110と、ランプ110から照射された照射光
のうち原稿112にて反射した光を反射させるミラー1
13〜115と、ミラー115にて反射した光を集光す
るレンズユニット118と、レンズユニット118にて
集光された光を反射させるミラー120と、ミラー12
0にて反射した光を感光体101の画像領域に露光し、
感光体101の表面に静電潜像を形成させる静電潜像形
成部103と、感光体101の非画像領域に露光を行う
ブランク露光LED123と、感光体101の表面に形
成された静電潜像に現像剤を現像して現像剤像を形成さ
せる現像器104と、転写材Pを感光体101の近傍に
搬送するための転写材供給系105及びレジストローラ
122と、感光体101の表面に形成された現像剤像を
転写材P上に転写させる転写器である転写ベルト106
と、転写材P上に転写された現像剤像を転写材P上に定
着させる定着装置124と、現像剤像が転写された転写
材Pを定着装置124に搬送する搬送ベルト108と、
転写ベルト106を通過した後に感光体101上に残留
した現像剤を除去するクリーナー125と、転写ベルト
106を通過した後の感光体101の表面の残留電位を
除電する除電光源109とが設けられている。
【0009】帯電器102は、コロトロン、スコロトロ
ン等のコロナ帯電器であり、感光体101に対向する面
が開口されたシールドケース102−1と、シールドケ
ース102−1の内部に配置され、コロナ放電を行うた
めの帯電線102−2とから構成されている。
【0010】レンズユニット118は、ミラー115に
て反射した光を集光するレンズ119を具備している。
【0011】以下に、上記のように構成された電子写真
装置における画像形成動作について説明する。
【0012】帯電器102の帯電線102−2に対して
+6〜8kVの高電圧が印加されると、帯電器102に
おいて、コロナ放電が発生し、このコロナ放電によって
感光体101の表面が一様な電位に帯電される。
【0013】このとき、原稿台ガラス111上に置かれ
た原稿112に対して、ランプ110によって光が照射
されており、この照射光のうち原稿112にて反射され
た反射光がミラー113〜115を介してレンズユニッ
ト118に到達する。
【0014】レンズユニット118に到達した反射光
は、レンズ119にて結像され、更に、ミラー120に
て反射された後、静電潜像形成部103によって感光体
101の表面の画像領域に露光され、これにより、感光
体101の表面に静電潜像が形成される。
【0015】なお、感光体101の表面に対する露光
は、原稿112にて反射された光によるものではなく、
LEDアレイや、レーザービームや、液晶シャッター等
を用いて走査する方式としても良い。
【0016】次に、ブランク露光LED123におい
て、転写材Pの画像幅を超える部分や余白部分等の非画
像領域に不要な現像剤が付着しないように、感光体10
1の表面の非画像領域に対して露光が行われる。
【0017】次に、現像器104において、感光体10
1表面に形成された静電潜像に対してネガ極性の現像剤
が現像され、これにより、感光体101の表面に現像剤
像が形成される。
【0018】一方、紙等の転写材Pは、転写材供給系1
05によってレジストローラ112に搬送され、レジス
トローラ112によって転写材Pの先端の供給タイミン
グが調整された後、感光体101と転写ベルト106と
の間隙に供給される。
【0019】感光体101と転写ベルト106との間隙
に転写材Pが供給されると、転写ベルト106に正の電
圧が印加され、これにより、感光体101の表面に形成
された現像剤像が転写材Pに転写される。
【0020】その後、現像剤像が転写された転写材P
は、転写ベルト106から分離され、搬送ベルト108
によって定着装置124に搬送され、定着装置124に
て現像剤像が定着されて装置外部に搬出される。
【0021】なお、転写ベルト106によって転写材P
に転写されずに感光体101上に残留した現像剤は、ク
リーニングローラ107及びクリーニングブレード12
1によって感光体101表面から除去され、廃トナーと
して装置外に排出される。
【0022】また、転写ベルト106を通過した後、感
光体101の表面に残留する静電潜像は、除電光源10
9により除電されることにより除去される。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
電子写真装置においては、コロナ帯電器が用いられ、コ
ロナ放電によって感光体表面の帯電処理が行われている
ため、コロナ放電によってオゾン(O3)が発生し、こ
のオゾンによって空気中の窒素が酸化されて窒素酸化物
(NOx)等のコロナ放電生成物が生成される。
【0024】更に、このコロナ放電生成物が空気中の水
分と反応して硫酸等が発生し、この硫酸によって感光体
表面が低抵抗化してしまう場合がある。
【0025】感光体表面が低抵抗化した場合、感光体の
電荷保持能力が部分的(或いは全面)に低下し、画像ぼ
けや画像流れ等の画像欠陥が生じるおそれがある。画像
流れとは、感光体表面の電荷が円筒軸方向にリークする
ことによって、静電潜像が形成されない現象や、静電潜
像が崩れる現象のことである。
【0026】また、コロナ放電生成物がコロナ帯電器の
シールドケースの内面に付着し、このコロナ放電生成物
が、装置停止中に、重力によって感光体の表面に落下す
ることにより、感光体の表面が汚染される場合がある。
【0027】装置停止中に感光体の表面が汚染された場
合、装置の再稼動後、最初に出力された複写物におい
て、感光体の表面部分のうち装置停止中にコロナ帯電器
の開口部に対向していた表面部分に対応する箇所に、画
像ぼけや画像流れ等の画像欠陥が生じるおそれがあり、
また、これらの画像欠陥が、数百枚の複写を行っても消
滅せずに残留するおそれがある。このような画像欠陥
は、コロナ帯電器の跡のように見えることから帯電器跡
流れと称される。
【0028】特に、感光体としてa-Si感光体を用いた場
合は、a-Si感光体の表面硬度が他の感光体と比較して高
く表面が削れにくいため、帯電器跡流れが残留しやすい
傾向にある。
【0029】このため、最近の電子写真装置において
は、帯電器跡流れを防止するために以下に記載する2つ
の方法が考案されている。
【0030】第1の方法は、感光体表面の撥水性を弗素
等を用いて向上させることにより、コロナ放電生成物が
感光体表面に付着しにくくするという方法である。第1
の方法の従来技術として、例えば、特開昭61−289
354号公報においては、弗素を含むガスで表面層をプ
ラズマ処理した感光体が開示され、また、特開昭61−
278859においては、a-Si感光体上にa-C:Hからな
る表面層が形成された感光体の製造方法が開示されてい
る。
【0031】第2の方法は、感光体の周辺に感光体表面
を30℃〜50℃に加温する加熱手段を配置し、この加
熱手段によって感光体表面に付着しているコロナ放電生
成物や水分等を揮発させることにより、感光体表面の低
抵抗化を防止するという方法であり、一部で実用化され
ている。
【0032】なお、上述した加熱手段としては、感光体
の内部に配置されるヒータや、感光体に対して温風を送
風する温風送風装置等が考案されている。
【0033】しかしながら、上述した第1の方法を用い
て感光体表面の撥水性を向上させるだけでは、帯電器跡
流れの抑制が困難であることが本発明者らの実験により
確認された。
【0034】また、上述した第2の方法においては、ヒ
ータや温風送風装置等の加熱手段を設けることが必須で
あるが、省エネルギー、エコロジー等の観点から、加熱
手段を設けることなく帯電器跡流れを防止することがで
きる技術が望まれている。
【0035】本発明は上述したような従来の技術が有す
る問題点に鑑みてなされたものであって、装置停止後の
再稼動時に、加熱手段を設けることなく帯電器跡流れの
発生を抑制することができるとともに、繰り返し使用に
よる画像性の変動を抑制することができる電子写真装置
を提供することを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、円筒形状の基体上に光導電層が形成された
感光体と、該感光体に対向する面が開口されたシールド
ケース及び該シールドケースの内部に配置された帯電線
を具備し、前記感光体の表面をコロナ放電によって一様
な電位に帯電させる帯電器と、前記感光体の表面に露光
を行うことにより前記感光体の表面に静電潜像を形成さ
せる静電潜像形成部と、前記静電潜像に対して現像剤を
現像して現像剤像を形成させる現像器と、前記現像剤像
を転写材上に転写させる転写器とを有してなる電子写真
装置において、前記帯電線と前記感光体の中心軸とを結
ぶ直線と、前記感光体の中心軸から垂直下方に下ろした
垂線とがなす角度θが、0°≦θ<90°の範囲にある
ことを特徴とする。
【0037】また、前記シールドケースの開口された面
と前記感光体の表面との間の距離dは、d≧(5.0×
sinθ+1.0)mmの範囲にあることを特徴とす
る。
【0038】また、前記光導電層は、珪素原子を含む非
単結晶材料からなることを特徴とする。
【0039】また、前記感光体は、水素原子を含む非単
結晶炭素からなる表面層を有することを特徴とする。
【0040】また、前記感光体は、ハロゲン元素を含む
非単結晶炭素からなる表面層を有することを特徴とす
る。
【0041】また、前記感光体は、水素原子及びハロゲ
ン元素を含む非単結晶炭素からなる表面層を有すること
を特徴とする。
【0042】また、前記ハロゲン元素は、弗素原子であ
ることを特徴とする。
【0043】また、前記表面層は、プラズマCVD法に
よって形成されることを特徴とする。
【0044】(作用)上記のように構成された本発明に
おいては、帯電線と感光体の中心軸とを結ぶ直線と、感
光体の中心軸から垂直下方に下ろした垂線とのなす角度
θが、0°≦θ<90°の範囲にあるため、コロナ放電
による帯電処理に起因して発生するコロナ放電生成物が
重力によって感光体の表面に落下することが防止され
る。
【0045】これにより、装置停止中に、シールドケー
スの内面に付着したコロナ放電生成物によって感光体の
表面が汚染されることがないため、装置停止後の再稼動
時に、ヒータ等の加熱手段を設けることなく帯電器跡流
れの発生が抑制される。
【0046】また、シールドケースの開口された面と感
光体の表面との間の距離dが、d≧5.0×sinθ+
1.0の範囲にあるような構成とした場合においては、
上記角度θが0°≦θ<90°の範囲でいかなる値であ
ってもシールドケースと感光体とを一定値以上離隔させ
ることになるため、帯電器跡流れの発生が更に抑制され
る。
【0047】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0048】図1は、本発明の電子写真装置の実施の一
形態を示す図である。なお、図1において、図6に示し
た従来の電子写真装置と同様の部分については同一の符
号を付し、詳細な説明は省略する。
【0049】図1に示すように本形態は、図6に示した
従来の電子写真装置に対して、帯電器102の帯電線1
02−2と感光体101の中心軸Oとを結ぶ直線と、感
光体101の中心軸Oから垂直下方に下ろした垂線との
なす角度θが、0°≦θ<90°の範囲にあるように構
成されている点が異なるものであり、これに伴い、各構
成要素の配置が変更されている。また、ミラー116,
117が追加されており、原稿112にて反射された反
射光がミラー113〜117を介してレンズユニット1
18に到達するように構成されている。
【0050】本発明においては、上記角度θが、0°≦
θ<90°の範囲にあるように構成されているため、帯
電器102におけるコロナ放電による帯電処理に起因し
て発生するコロナ放電生成物が重力によって感光体10
1の表面に落下することがない。
【0051】これにより、装置停止中に、シールドケー
ス102−1の内面に付着したコロナ放電生成物によっ
て感光体101の表面が汚染されることがないため、装
置停止後の再稼動時に、ヒータ等の加熱手段を設けるこ
となく帯電器跡流れの発生を抑制することができる。
【0052】以下に、感光体101について説明する。
【0053】まず、感光体101の層構成について説明
する。
【0054】図2は、図1に示した感光体101の断面
図であり、(a)は光導電層が機能分離されていない単
層型感光体を示す図、(b)は光導電層が電荷発生層と
電荷輸送層とに機能分離された機能分離型感光体を示す
図である。
【0055】単層型感光体は、図2(a)に示すよう
に、アルミニウム等の導電性基体201上に、電荷注入
阻止層202、光導電層203及び表面層204が順次
積層された構成である。
【0056】電荷注入阻止層202は、導電性基体20
1から光導電層203への電荷の注入を阻止するための
ものである。
【0057】光導電層203は、光導電性であり、シリ
コン原子を含む非晶質材料から形成される。
【0058】表面層204は、感光体表面の撥水性を向
上させるために、珪素原子及び水素原子を含む非単結晶
炭素(a-SiC:H)や、水素原子を含む非単結晶炭素(a-C:H)
や、a-C:Hにハロゲン元素(X)を含有させた非単結晶炭素
(a-C(H:X))から形成され、中でも、a-C:Hから形成され
ることが好適であり、a-C:Hに弗素等のハロゲンを含有
させたa-C(H:X)から形成されることが更に好適である。
【0059】表面層204に上述した非単結晶炭素を用
いることにより、感光体表面の撥水性が向上し、コロナ
放電生成物が感光体表面に付着しにくくなるため、感光
体寿命を延ばすことができるとともに、帯電器跡流れの
発生を抑制することができる。また、耐湿性が向上し、
高湿環境下でコロナ放電生成物が感光体表面に付着しに
くくなるため、高湿環境下で帯電器跡流れの発生を抑制
することができる。
【0060】また、表面層204は、上述した静電潜像
を保持する機能を有している。
【0061】一方、機能分離型感光体は、図2(b)に
示すように、アルミニウム等の導電性基体201上に、
電荷注入阻止層202、電荷輸送層206、電荷発生層
205及び表面層204が順次積層された構成であり、
図2(a)に示した光導電層203が電荷輸送層206
と電荷発生層205とに機能分離されている。
【0062】電荷輸送層206は、炭素原子及び珪素原
子を含む非晶質材料から形成され、また、電荷発生層2
05は、珪素原子を含む非晶質材料から形成されてい
る。
【0063】上記のように構成された機能分離型感光体
においては、光が照射されると、この光照射によって電
荷発生層205にてキャリアが生成され、このキャリア
が電荷輸送層206を通過して導電性基体201に移動
する。
【0064】次に、図1に示した感光体101を製造す
るための堆積膜形成装置について説明する。
【0065】図3は、図1に示した感光体101を製造
するための、高周波を用いたプラズマCVD法による堆
積膜形成装置の一構成例を示す図である。
【0066】図3に示すように本構成例においては、反
応容器301を具備する堆積装置と、反応容器301の
内部に原料ガスを供給するための原料ガス供給装置(不
図示)と、反応容器301の内圧を調整するための排気
装置(不図示)とから構成されており、反応容器301
の内部で、円筒状基体302上に光導電層等の堆積膜が
形成される。
【0067】反応容器301は、導電性材料からなる複
数のカソード電極306によって構成されており、バル
ブ309を介して原料ガス供給装置に接続され、また、
排気口315を介して排気装置に接続されている。
【0068】なお、複数のカソード電極306は、絶縁
材料313によって互いに絶縁されており、カソード電
極306の1つには、高周波マッチングボックス311
を介して高周波電源312が接続されている。
【0069】反応容器301の内部においては、円筒状
基体302が設置される導電性受け台307と、導電性
受け台307に設置された円筒状基体302を固定する
ための補助基体304と、円筒状基体302を加熱する
ための基体用加熱ヒータ303と、原料ガス供給装置
(不図示)内に設けられた各原料ガスのボンベ(不図
示)にバルブ309を介して接続され、反応容器301
の内部に原料ガスを供給するためのガス導入管305と
が設けられている。なお、導電性受け台307は、アー
スに接続されている。
【0070】以下に、上記のように構成された高周波を
用いたプラズマCVD法による堆積膜形成装置を用いた
堆積膜形成方法について説明する。ここでは、旋盤を用
いて表面に鏡面加工を施した円筒状基体302上に堆積
膜を形成する場合の動作について説明する。
【0071】まず、基体用加熱ヒータ303を内包する
ように、円筒状基体302を補助基体304に取り付け
る。
【0072】次に、バルブ309を閉じ、排気装置(不
図示)によって反応容器301の内部を一旦排気する。
【0073】次に、バルブ309を開放し、原料ガス供
給装置(不図示)から供給された加熱用の不活性ガス
(例えば、アルゴンガス)を原料ガス導入管305を介
して反応容器301の内部に導入し、反応容器301の
内圧が所定の値になるように排気装置の排気速度及び原
料ガス供給装置の加熱用ガスの流量を調整する。なお、
反応容器301の内圧の調整は、真空計310を確認し
ながら行う。
【0074】次に、温度コントローラ(不図示)を作動
させて円筒状基体302を基体用加熱ヒータ303によ
って加熱し、円筒状基体302の温度を20℃〜500
℃の所定の温度に制御する。
【0075】円筒状基体302が所定の温度になった時
点で、バルブ309を閉じ、反応容器301内への加熱
用の不活性ガスの流入を停止し、続いて、堆積膜を形成
するための準備を開始する。
【0076】まず、バルブ309を開き、原料ガス供給
装置から供給された原料ガスをガス導入管305を介し
て反応容器301の内部に導入する。
【0077】なお、原料ガスとしては、例えば、シラン
ガス、ジシランガス、メタンガス及びエタンガス等の材
料ガスや、ジボランガス、ホスフィンガス等のドーピン
グガスをミキシングパネル(不図示)によって混合した
ものが用いられる。
【0078】次に、原料ガス供給装置内に設けられたマ
スクフローコントローラ(不図示)によって、各原料ガ
スが所定の流量になるように調整する。
【0079】以上の手順によって堆積膜の形成準備が完
了し、続いて、円筒状基体302上に堆積膜の形成を行
う。
【0080】反応容器301の内圧が安定したことを真
空計310を見ながら確認した後、高周波電源312を
所定の高周波電力に設定し、この高周波電力を高周波マ
ッチングボックス311を介してカソード電極306に
供給する。
【0081】これにより、反応容器301の内部におい
て、高周波グロー放電が生起され、この高周波グロー放
電の放電エネルギーによって反応容器301内に導入さ
れた各原料ガスが分解され、円筒状基体302上に所定
の堆積膜が形成される。
【0082】その後、高周波電源312からの高周波電
力の供給を停止し、また、原料ガス供給装置からの各原
料ガスの流入を停止し、反応容器301の内部を一旦高
真空に引き上げ、堆積膜の形成を終了する。
【0083】以上の手順を繰り返し行うことにより、電
荷注入阻止層、光導電層(或いは、電荷輸送層と電荷発
生層)及び表面層が順次形成される。
【0084】ここで、図2に示した表面層204の形成
に用いられる原料ガスについて説明する。
【0085】上述したように、表面層204は、感光体
表面の撥水性を向上させるために、珪素原子及び水素原
子を含む非単結晶炭素(a-SiC:H)や、水素原子を含む非
単結晶炭素(a-C:H)や、a-C:Hにハロゲン元素(X)を含有
させた非単結晶炭素(a-C(H:X))から形成される。
【0086】例えば、炭素原子を供給するための原料ガ
スとしては、CH4,C2H6,C3H8,C4H10等のガスや、ガス化
し得る炭化水素が好適に用いられる。
【0087】また、珪素原子を供給するための原料ガス
としては、SiH4,Si2H6,Si3H8,Si4H1 0等のガスや、ガス
化し得る水素化珪素(シラン系)が好適に用いられる。
【0088】また、ハロゲン元素を供給するための原料
ガスとしては、CF4,C2F6,CHF3,ClF3,CHClF2,F2,C3F8,C4
F10等の弗素含有ガスが好適に用いられる。
【0089】なお、これらの原料ガスを必要に応じて
H2,He,Ar,Ne等のガスにより希釈して使用してもよい。
【0090】特に、表面層204にa-SiC:Hからなる膜
を形成する場合、CH4,C2H2,C2H4,C2H 6,C3H8,C4H10等の
炭素原子供給用の原料ガスと、SiH4,Si2H6,Si3H8,Si4H
10等の珪素供給用の原料ガス(または、ガス化し得る水
素化珪素の珪素供給用ガス)とを混合させた後、この混
合ガスを分解することによりa-SiC:H膜を形成する。な
お、混合ガスを必要に応じてH2,He等のガスにより希釈
して使用してもよい。
【0091】また、表面層204にa-C:Hからなる膜を
形成する場合、CH4,C2H2,C2H4,C2H6,C3H8,C4H10等の炭
素原子供給用の原料ガスを用いてa-C:H膜を形成する。
なお、原料ガスを必要に応じてH2,He等のガスにより希
釈して使用してもよい。
【0092】また、表面層204にa-C(H,F)からなる膜
を形成するために、例えば、CF4,C2F6等の炭素原子を含
む弗素含有ガスを用いる場合、炭素原子を含む弗素含有
ガス単独で膜形成が可能であるが、炭素原子を含む弗素
含有ガスに、H2,He等の希釈ガスや、CH4,C2H4,C2H6,C3H
8,C4H10等の炭素原子供給用の原料ガスを混合させて膜
形成を行ってもよい。
【0093】以下に、感光体101に対する帯電器10
2の位置について詳細に説明する。図4は、図1に示し
た感光体101に対する帯電器102の位置を説明する
ための図である。
【0094】本発明においては、帯電器102の帯電線
102−2と感光体101の中心軸Oとを結ぶ直線と、
感光体101の中心軸Oから垂直下方に下ろした垂線H
とのなす角度θが、0°≦θ<90°の範囲になるよう
に構成されているため、装置停止中に、シールドケース
102−1の内面に付着したコロナ放電生成物が感光体
101の表面に重力によって落下することが抑制され、
これにより、帯電器跡流れの発生が抑制される。
【0095】従って、帯電器102は、図4に示すよう
に、位置X,Yのいずれの位置に配置されてもよいが、
シールドケース102−1の内面に付着したコロナ放電
生成物が感光体101の表面に重力によって落下するこ
とを抑制するという効果を得るためには、帯電器102
を位置Yよりも位置X(すなわち、角度θ=0)に配置
される方が好ましい。
【0096】更に、本発明者らは、帯電器102のシー
ルドケース102−1の開口部から感光体101の表面
までの距離d[mm]が小さくなるほど、感光体101の帯
電効率が向上し、かつ、帯電器跡流れが生じ易くなると
いう知見に基づいて、上記角度θが0°≦θ<90°の
範囲にある場合、上記距離d[mm]を、d≧5.0×si
nθ+1.0の範囲とすることにより、帯電器跡流れの
発生を更に抑制することができることを以下の実験によ
り確認した。
【0097】〈実験例〉図3に示したプラズマCVD法
による堆積膜形成装置を使用し、表1に示す条件で円筒
形状の導電性基体上に電荷注入阻止層及び光導電層を順
次積層し、続いて、表2に示す条件で光導電層上にa-Si
C:Hからなる表面層を積層して感光体を作製した。
【0098】
【表1】
【0099】
【表2】 次に、キヤノン社製の複写機を、この複写機の内部に設
けられた各構成要素が図1に示した電子写真装置と同様
の配置となるように改造し、更に、帯電器102の帯電
線102−2と感光体101の中心軸とを結ぶ線と、感
光体101の中心軸から垂直下方に下ろした垂線とがな
す角度θが変更可能なように、かつ、シールドケース1
02−1の開口部から感光体101の表面までの距離d
[mm]が変更可能なように改造した。
【0100】上記のように作製された感光体を、改造を
施した複写機に装着し、気温30℃、相対湿度80%の
環境下で、感光体に対する加熱を行わずに2万枚の通紙
耐久テストを行った。
【0101】更に、通紙耐久テスト終了後、複写機の電
源をオフにして5時間放置し、その後、複写機を再稼動
してキャノン製テストチャート(部品番号:FY919
058)を複写し、コピー画像を得た。
【0102】このとき、角度θを0°から90°まで1
5°刻みで変化させ、各角度で、距離dを変化させて帯
電器跡流れが10枚以内で消える時の最小の距離dをグ
ラフにプロットした。なお、帯電線102−2には6k
Vの電圧を印加した。
【0103】図5は、図4に示した感光体101と帯電
器102との配置関係において、各角度θで帯電器跡流
れが10枚以内で消滅した時の最小の距離dをプロット
したグラフである。
【0104】図5に示すように、角度θが0°である場
合に、帯電器跡流れを10枚以内で消滅させるための距
離dを最も小さくすることができ、また、角度θが大き
くなるにしたがって、帯電器跡流れを10枚以内で消滅
させるためには距離dを大きくする必要があることが確
認された。
【0105】これにより、感光体101の帯電効率と帯
電器跡流れの発生の抑制とを両立させるためには、角度
θを小さくする必要があり、角度θが0°である場合に
最も効果が得られることが確認された。
【0106】また、本実験例にて得られた評価結果の近
似曲線を算出すると、d[mm]=5.0×sinθ+1.
0という関係式が得られた。
【0107】これにより、角度θが0≦θ<90の範囲
にある場合には、d[mm]≧5.0×sinθ+1.0と
なるように距離dを設定すれば、帯電器跡流れの発生を
更に抑制することが可能であることが確認された。
【0108】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
なお、本発明は、その目的を達成する範囲内であれば、
以下に記載する実施例に限定されるものではない。
【0109】(第1の実施例)図3に示したプラズマC
VD法による堆積膜形成装置を使用し、表1に示した条
件で円筒形状の導電性基体上に電荷注入阻止層及び光導
電層を順次積層し、続いて、表3に示す条件Aで光導電
層上にa-C:Hからなる表面層を積層して感光体Aを作製
するとともに、表3に示す条件Bで光導電層上にa-C:H
及びa-C(H,F)からなる表面層を積層して感光体Bを作製
した。なお、以下の記載では、上述した実験例にて作製
した感光体を感光体Cとする。
【0110】
【表3】 感光体A〜Cを、上述した実験例にて改造した複写機に
装着し、気温30℃、相対湿度80%の環境下で、感光
体に対する加熱を行わずに2万枚の通紙耐久テストを行
った。
【0111】更に、通紙耐久テスト終了後、複写機の電
源をオフにして5時間放置し、その後、複写機を再稼動
してキャノン製テストチャート(部品番号:FY919
058)を複写し、コピー画像を得た。
【0112】なお、感光体と帯電器との配置関係は、角
度θ=30°、距離d=3.5mmとし、帯電器の帯電線
には6kVの電圧を印加した。
【0113】得られたコピー画像の文字輪郭を判別する
ことにより、何枚目のコピー画像で帯電器跡流れが消滅
(コピー画像が回復)したかどうかを判定し、帯電器跡
流れについて以下のように評価した。 〈評価基準〉 10枚以内で回復・・・AAA 11枚〜50枚で回復・・・AA 51枚〜100枚で回復・・・A 100枚以内に回復しない・・・B (第1の比較例)感光体Cを図6に示した従来の電子写
真装置に装着し、第1の実施例と同様の方法で、帯電器
跡流れが消滅したときの枚数を評価した。
【0114】なお、図6に示した従来の電子写真装置に
おいては、感光体101と帯電器102との配置関係
が、角度θ=180°、距離d=3.5mmである。
【0115】第1の実施例及び第1の比較例にて得られ
た評価結果を表4に合わせて示す。
【0116】
【表4】 表4に示すように、第1の実施例において、角度θ=3
0°、距離d=3.5mmとしたものは、帯電器跡流れに
ついて良好な結果が得られた。また、表面層がa-C:Hか
ら形成された感光体A或いは表面層がa-C:H及びa-C(H,
F)から形成された感光体Bを用いた場合には、帯電器跡
流れについて更に良好な結果が得られた。
【0117】(第2の実施例)感光体A〜Cを、上述し
た実験例にて改造した複写機に装着し、気温32.5
℃、相対湿度85%の環境下で、感光体に対する加熱を
行わずに2万枚の通紙耐久テストを行った。
【0118】更に、通紙耐久テスト終了後、複写機の電
源をオフにして5時間放置し、その後、複写機を再稼動
してキャノン製テストチャート(部品番号:FY919
058)を複写し、コピー画像を得た。
【0119】なお、感光体と帯電器との配置関係は、角
度θ=0°、距離d=1mmとし、帯電器の帯電線には6
kVの電圧を印加した。
【0120】得られたコピー画像について、第1の実施
例と同様の方法で帯電器跡流れについて評価した。評価
結果を表5に示す。
【0121】
【表5】 表5に示すように、第1の実施例と比較して更に厳しい
環境下で通紙耐久テストを行った場合にも、帯電器跡流
れについて良好な結果が得られた。また、感光体A,B
を用いた場合には、帯電器跡流れについて更に良好な結
果が得られた。 (第3の実施例)感光体A〜Cを、上述した実験例にて
改造した複写機に装着し、気温32.5℃、相対湿度8
5%の環境下で、感光体に対する加熱を行わずに10万
枚の通紙耐久テストを行った。
【0122】更に、通紙耐久テスト終了後、複写機の電
源をオフにして12時間放置し、その後、複写機を再稼
動してキャノン製テストチャート(部品番号:FY91
9058)を複写し、コピー画像を得た。
【0123】なお、感光体と帯電器との配置関係は、角
度θ=30°、距離d=5mmとし、帯電器の帯電線には
6kVの電圧を印加した。
【0124】得られたコピー画像について、第1の実施
例と同様の方法で帯電器跡流れについて評価した。評価
結果を表6に示す。
【0125】
【表6】 表6に示すように、第3の実施例と比較して、通紙枚数
を更に増やした場合にも、帯電器跡流れについて良好な
結果が得られた。特に、表面層にa-C(H,F)が含まれる感
光体Bを用いた場合は、帯電器跡流れについて更に良好
な結果が得られた。
【0126】(第4の実施例)感光体A〜Cを、上述し
た実験例にて改造した複写機に装着し、気温30℃、相
対湿度80%の環境下で、感光体に対する加熱を行わず
に2万枚の通紙耐久テストを行った。
【0127】更に、通紙耐久テスト終了後、複写機の電
源をオフにして5時間放置し、その後、複写機を再稼動
してキャノン製テストチャート(部品番号:FY919
058)を複写し、コピー画像を得た。
【0128】このとき、角度θを0°〜70°まで変化
させ、帯電器の帯電線には5kVの電圧を印加した。ま
た、距離d[mm]は、d=5.0×sinθ+1.0の関
係式で算出される値に設定した。
【0129】得られた1枚目(ファーストコピー)のコ
ピー画像及び300枚目のコピー画像の帯電器跡流れに
ついて以下のように評価した。評価結果を表7に示す。 〈評価基準〉 帯電器跡流れの発生なし・・・AAA 幅2cm以下の帯電器跡流れを確認・・・AA 幅2cmよりも広く、かつ、幅5cm以下の帯電器跡流
れを確認・・・A 幅5cmよりも広い帯電器跡流れを確認・・・B
【0130】
【表7】 表7に示すように、感光体A〜Cのいずれの感光体にお
いても、1枚目のコピー画像に帯電器跡流れが発生せず
良好な結果が得られた。
【0131】更に、帯電器の帯電線に印加する電圧を5
kVから1kVまで変化させ、得られたコピー画像を以
下のように判定することによって、感光体の帯電効率に
ついて以下のように評価した。評価結果を表8に示す。 〈評価基準〉 文字がしっかりと認識できる・・・AAA 文字は認識できるが、やや見づらい・・・AA 文字が薄く、認識しにくい・・・A
【0132】
【表8】 表8に示すように、感光体A〜Cのいずれの感光体を用
いた場合にも、角度θが60度以下であれば、帯電効率
について良好な結果が得られた。また、感光体A,Bを
用いた場合には、角度θが65度以上であっても、帯電
効率について良好な結果が得られた。
【0133】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
帯電線と感光体の中心軸とを結ぶ直線と、感光体の中心
軸から垂直下方に下ろした垂線とのなす角度θが、0°
≦θ<90°の範囲にあるような構成としたため、コロ
ナ放電による帯電処理に起因して発生するコロナ放電生
成物が重力によって感光体の表面に落下することを防止
することができる。
【0134】これにより、装置停止中に、シールドケー
スの内面に付着したコロナ放電生成物によって感光体の
表面が汚染されることがないため、装置停止後の再稼動
時に、ヒータ等の加熱手段を設けることなく帯電器跡流
れの発生を抑制することができる。
【0135】また、シールドケースの開口された面と感
光体の表面との間の距離dが、d≧5.0×sinθ+
1.0の範囲にあるような構成とした場合においては、
上記角度θが0°≦θ<90°の範囲でいかなる値であ
ってもシールドケースと感光体とを一定値以上離隔させ
ることになるため、帯電器跡流れの発生を更に抑制する
ことができる。
【0136】また、感光体に水素原子及び/またはハロ
ゲン元素を含む非単結晶炭素からなる表面層が形成され
た場合においては、感光体表面の撥水性が向上し、コロ
ナ放電生成物が感光体表面に付着しにくくなるため、帯
電器跡流れの発生を更に抑制することができるととも
に、感光体寿命を延ばすことができ、これにより、繰り
返し使用による画像性の変動を抑制することができる。
また、耐湿性が向上し、高湿環境下でコロナ放電生成物
が感光体表面に付着しにくくなるため、高湿環境下で帯
電器跡流れの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置の実施の一形態を示す図
である。
【図2】図1に示した感光体の断面図であり、(a)は
光導電層が機能分離されていない単層型感光体を示す
図、(b)は光導電層が電荷発生層と電荷輸送層とに機
能分離された機能分離型感光体を示す図である。
【図3】図1に示した感光体を製造するための、高周波
を用いたプラズマCVD法による堆積膜形成装置の一構
成例を示す図である。
【図4】図1に示した感光体に対する帯電器の位置を説
明するための図である。
【図5】図4に示した感光体と帯電器との配置関係にお
いて、所定条件の下、各角度θで帯電器跡流れが10枚
以内で消滅した時の最小の距離dをプロットしたグラフ
である。
【図6】従来の電子写真装置の一構成例を示す図であ
る。
【符号の説明】
101 感光体 102 帯電器 102−1 シールドケース 102−2 帯電線 103 静電潜像形成部 104 現像器 105 転写材供給系 106 転写ベルト 108 搬送ベルト 109 除電光源 110 ランプ 111 原稿台ガラス 112 原稿 113〜117,120 ミラー 118 レンズユニット 122 レジストローラ 123 ブランク露光LED 124 定着装置 125 クリーナー P 転写材 θ 角度 d 距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植田 重教 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H003 AA01 BB11 CC01 EE19 2H068 CA03 DA12 DA23 EA24 FC01 2H071 BA03 BA16 BA27 DA06 DA15

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形状の基体上に光導電層が形成され
    た感光体と、該感光体に対向する面が開口されたシール
    ドケース及び該シールドケースの内部に配置された帯電
    線を具備し、前記感光体の表面をコロナ放電によって一
    様な電位に帯電させる帯電器と、前記感光体の表面に露
    光を行うことにより前記感光体の表面に静電潜像を形成
    させる静電潜像形成部と、前記静電潜像に対して現像剤
    を現像して現像剤像を形成させる現像器と、前記現像剤
    像を転写材上に転写させる転写器とを有してなる電子写
    真装置において、 前記帯電線と前記感光体の中心軸とを結ぶ直線と、前記
    感光体の中心軸から垂直下方に下ろした垂線とがなす角
    度θが、0°≦θ<90°の範囲にあることを特徴とす
    る電子写真装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子写真装置におい
    て、 前記シールドケースの開口された面と前記感光体の表面
    との間の距離dは、d≧(5.0×sinθ+1.0)
    mmの範囲にあることを特徴とする電子写真装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の電子写
    真装置において、前記光導電層は、珪素原子を含む非単
    結晶材料からなることを特徴とする電子写真装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    電子写真装置において、 前記感光体は、水素原子を含む非単結晶炭素からなる表
    面層を有することを特徴とする電子写真装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    電子写真装置において、 前記感光体は、ハロゲン元素を含む非単結晶炭素からな
    る表面層を有することを特徴とする電子写真装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    電子写真装置において、 前記感光体は、水素原子及びハロゲン元素を含む非単結
    晶炭素からなる表面層を有することを特徴とする電子写
    真装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6に記載の電子写
    真装置において、 前記ハロゲン元素は、弗素原子であることを特徴とする
    電子写真装置。
  8. 【請求項8】 請求項4乃至7のいずれか1項に記載の
    電子写真装置において、 前記表面層は、プラズマCVD法によって形成されるこ
    とを特徴とする電子写真装置。
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