JP2001290297A - 電子写真感光体および画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体および画像形成装置

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JP2001290297A
JP2001290297A JP2000106353A JP2000106353A JP2001290297A JP 2001290297 A JP2001290297 A JP 2001290297A JP 2000106353 A JP2000106353 A JP 2000106353A JP 2000106353 A JP2000106353 A JP 2000106353A JP 2001290297 A JP2001290297 A JP 2001290297A
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Michinobu Tsuda
道信 津田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】クラックのない、かつ帯電能の高い負帯電型の
電子写真感光体を提供する。 【解決手段】導電性基板2上に電荷注入阻止層3と感光
層4と表面保護層5を順次積層した負帯電型の電子写真
感光体1であって、赤外線吸収スペクトルにおける波数
2000cm-1での強度をIa、2100cm-1での強度をIbとしたと
き、感光層4内に0.22<Ib/(Ia+Ib)<0.35の関係式を満
たす層領域を形成し、Ib/(Ia+Ib)がこの層領域より膜
厚方向に自由表面側に向かって漸次減少するよう成して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素化アモルファ
スシリコン感光層を備えた負帯電型の電子写真感光体、
ならびに本発明の電子写真感光体を搭載した画像形成装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アモルファスシリコン(以下、アモルフ
ァスシリコンをa-Siと略記する)を感光層とした負帯電
型の感光体が提案されているが、その感光体は、グロー
放電分解法により導電性基板上に水素化アモルファスシ
リコン(以下、水素化アモルファスシリコンをa-Si:Hと
略記する)からなる電荷注入阻止層と、a-Si:Hからなる
感光層とを順次積層した層構成である。
【0003】具体的には、a-Si感光層に対して、IIIa族
元素であるB(ホウ素)および / またはVa族元素であ
るN(窒素)、P(リン)などをドーピングして、正負両極
性に帯電する感光体を作製する技術が提案されている
(特公平3-34060号)。
【0004】また、感光層に対する赤外線吸収スペクト
ルにおける波数2000cm-1での強度をIa、2100cm-1での強
度をIbとしたとき、0.22<Ib/(Ia+Ib)<0.35の関係式を
満たすように規定することで、ドーピングをおこなわな
くとも良好な電位特性および画像特性を有する負帯電型
感光体が得られ、しかも、製造コストの低減を図った技
術も提案されている(特開平11-212286号)。
【0005】このような感光体においては、すでに実用
化されているOPC感光体に代わる高感度、長寿命の感光
体として期待されているが、未だ満足し得る程度の特性
に達しておらず、実用化には至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上述した
課題について、種々検討を行ったところ、実用化に到る
には、さらに高い帯電能が必要であることがわかった。
【0007】そこで、負帯電型の感光体に高い帯電能を
もたせるための方法としては、感光層成膜時の成膜レー
トを非常に遅くする技術があるが、この技術によれば、
感光体を作製するのに多大な時間を要し、これに伴い製
造コストが上がっていた。
【0008】また、高帯電化の別の技術として、膜厚を
大きくすることで、感光体の静電容量を小さくする方法
もあるが、負帯電型の場合、成膜レートが大きいと正帯
電型の場合のように帯電能が延びないという問題があ
る。これを補うべくさらに膜厚を大きくすると、ある膜
厚において感光体全面にクラックを生じ、そのために外
観上問題となるだけではなく、画像特性上も劣化してい
た。
【0009】このようなクラックの発生は、導電性基板
との線膨張係数が異なるため、高温で成膜された感光体
が常温まで冷却される際に、感光体の膜に応力が付加さ
れ、これが限界を越えた場合に、その応力を解放するた
めに起こると考えられる。
【0010】導電性基板と感光体膜の密着性が悪い場合
には、膜の剥離として応力が解放されることあるが、密
着性が良い場合には、感光体全面のクラックが発生す
る。
【0011】密着性に関しては、基板と接している電荷
注入阻止層の組成が担っている部分が大きく、対策がす
でになされており、近年、大きな問題はない。しかし、
クラック発生は、積層される膜の膜質や膜厚による部分
が大きく、膜にかかる応力が大きくなるとクラックが容
易に発生していた。
【0012】本発明者は上記事情に鑑みて鋭意研究に努
めた結果、感光層の成膜条件を時間的に徐々に変化さ
せ、赤外線吸収スペクトルにおける波数2000cm-1での強
度をIa、2100cm-1での強度をIbとしたときの、Ib/(Ia+
Ib)の値を感光層の膜厚方向で制御することで、クラッ
クが発生しなくなり、しかも、高い帯電能をもつ負帯電
型の感光体が作製できることを見い出した。
【0013】したがって、本発明は上記知見により完成
されたものであり、その目的は、優れた電位特性をもつ
負帯電型の電子写真感光体を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、感光体の作製時間を
短くし、これによって製造コストを下げた電子写真感光
体を提供することにある。
【0015】本発明の目的は、高性能な負帯電型の画像
形成装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の負帯電型の電子
写真感光体は、導電性基板上にa-Si:Hからなる電荷注入
阻止層と、a-Si:Hからなる感光層とを順次積層した層構
成であって、赤外線吸収スペクトルにおける波数2000cm
-1での強度をIa、2100cm-1での強度をIbとしたとき、上
記感光層内に0.22<Ib/(Ia+Ib)<0.35の関係式を満たす
層領域を形成し、Ib/(Ia+Ib)が該層領域より膜厚方向
に自由表面側に向かって漸次減少するよう成したことを
特徴とする。
【0017】本発明の画像形成装置は、本発明の負帯電
型の感光体と、この感光体の表面に電荷を付与する帯電
手段と、感光体の帯電領域に対して光照射する露光手段
と、これら帯電手段と露光手段とにより感光体表面に形
成された静電潜像に対してトナー像を感光体の表面に形
成する現像手段と、上記トナー像を被転写材に転写する
転写手段と、該転写後に感光体表面の残留トナーを除去
するクリーニング手段と、転写後に残余静電潜像を除去
する除電手段とを配設したことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】感光体の構成 図1は発明の実施形態係る感光体1の層構成であり、導
電性基板2の上にグロー放電分解法によりa-Si:Hからな
る電荷注入阻止層3、および、a-Si:Hからなる感光層4
とを順次積層し、この感光層4上に表面保護層5を積層
する。
【0019】導電性基板2としては、銅、黄銅、SUS、A
l、Niなどの金属導電体、あるいは、ガラス、セラミッ
クなどの絶縁体の表面に導電性薄膜を被覆したものなど
がある。この導電性基板2はシート状、もしくはウエブ
状可とう性シートでもよく、このようなシートには、SU
S、Al、Niなどの金属シート、あるいはポリエステル、
ナイロン、ポリイミドなどの高分子樹脂フィルムの上
に、Al、Niなどの金属、もしくは酸化スズ、インジウム
・スズ・オキサイド(ITO)などの透明導電性材料や有
機導電性材料を蒸着などにより被覆して導電処理したも
のを用いる。
【0020】上記表面保護層5は、a-Si、アモルファス
シリコンカーバイド、アモルファスシリコンナイトライ
ド、アモルファスシリコンオキサイド、セレン等を、グ
ロー放電分解法、真空蒸着法、活性反応蒸着法、イオン
プレーティング法、RFスパッタリング法、DCスパッタリ
ング法、RFマグネトロンスパッタリング法、DCマグネト
ロンスパッタリング法、熱CVD法などで成膜形成する。
【0021】上記電荷注入阻止層3については、a-Si:H
に対し、価電子制御用不純物としてのIIIa族元素および
/またはVa族元素をドーピングせず、そして、このよう
なノンドープであっても、上記感光層4のに対する赤外
線吸収スペクトルにおける波数2000cm-1での強度をIa、
2100cm-1での強度をIbとしたとき、Ib/(Ia+Ib)を制御
することで優れた負の帯電能が得られる。
【0022】具体的には、感光層4を成膜するに際し
て、Si原子とH原子との結合状態である[Si-H結合]と
[(Si-H2n 結合]の量比を規定するが、それを赤外線
吸収スペクトルで表した場合に、IaとIbとの関係式をIR
比=Ib/(Ia+Ib)で表して、感光層4内に0.22< IR比<0.
35の関係式を満たす層領域を形成し、IR比がこの層領域
より膜厚方向に自由表面側に向かって漸次減少するよう
成している。
【0023】望ましくは、感光層4のもっとも電荷注入
阻止層3寄りの部分に対して、0.22< IR比<0.35の関係
式を満たす層領域を形成し、そして、IR比が膜厚方向で
自由表面側に向かって減少するように形成するとよい。
【0024】また、電荷注入阻止層3に酸素や窒素を含
有させて、禁制帯幅を大きくし、これによって電荷注入
阻止という機能上、障壁を高くしてもよい。しかも、酸
素を含有させることで基板との密着性が高められるとい
う点でよい。ただし、酸素のみではシランガスと反応し
て爆発を引き起こしやすいので不活性な窒素も共存させ
るとよく、実際には一酸化窒素(NO)ガスなどを使用す
ればよい。
【0025】かくして本発明の感光体1によれば、感光
層4内に0.22< IR比<0.35の関係式を満たす層領域を形
成し、IR比がこの層領域より膜厚方向に自由表面側に向
かって漸次減少するよう成したことで、クラックが発生
しなくなり、しかも、高い帯電能をもつ負帯電型の感光
体となった。
【0026】画像形成装置の構成 図2は本発明の感光体を搭載したプリンター構成の画像
形成装置7であり、8は感光体であり、この感光体8の
周面にコロナ帯電器9と、その帯電後に光照射する露光
器10(LEDヘッド)と、トナー像を感光体8の表面
に形成するためのトナー11を備えた現像機12と、そ
のトナー像を被転写材13に転写する転写器14と、そ
の転写後に感光体表面の残留トナーを除去するクリーニ
ング手段15と、その転写後に残余静電潜像を除去する
除電手段16とを配設した構成である。また、17は被
転写材13に転写されたトナー像を熱もしくは圧力によ
り固着するための定着器である。
【0027】このカールソン法は次の1)〜6)の各プ
ロセスを繰り返し経る。 1)感光体8の周面をコロナ帯電器9により帯電する。 2)露光器10により画像を露光することにより、感光
体8の表面上に電位コントラストとしての静電潜像を形
成する。 3)この静電潜像を現像機12により現像する。この現
像により黒色のトナーが静電潜像との静電引力により感
光体表面に付着し、可視化する。 4)感光体表面のトナー像を紙などの被転写材13の裏
面よりトナーと逆極性の電界を加えて、静電転写し、こ
れにより、画像を被転写材13の上に得る。 5)感光体表面の残留トナーをクリーニング手段15に
より機械的に除去する。 6)感光体表面を強い光で全面露光し、除電手段16に
より残余の静電潜像を除去する。
【0028】なお、画像形成装置7はプリンターの構成
であるが、露光器10に代えて原稿からの反射光を通す
レンズやミラーなどの光学系を用いれば、複写機の構成
の画像形成装置となる。また、この画像形成装置7には
通常の乾式現像を用いているが、その他、湿式現像に使
用される液体現像剤にも適用される。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。 (例1)純度99.9%のAlからなる円筒状基板に表1に示
す成膜条件(この条件は1チェンバー内での値である)
でもって、グロー放電分解法により電荷注入阻止層3
(膜厚1.5μm)、感光層4および表面保護層5(膜
厚0.5μm)を積層した。
【0030】そして、感光層4を成膜形成するに当り、
表2および表3に示すようにガス流量および成膜レート
を変えて、感光体A〜感光体Hを作成した。なお、感光
層4の条件は時間的変化をもたせなかった。
【0031】
【表1】
【0032】本例においては、各感光体A〜感光体Hを
作成するに当り、感光層4の成膜時間を制御し、感光層
4の厚みを幾とおりにも変えて、膜厚の異なる感光体を
作製した。表2および表3にて示す「40μm〜100
μm」は、電荷注入阻止層3(膜厚1.5μm)、感光
層4および表面保護層5(膜厚0.5μm)の積層の全
体の厚みを示す。
【0033】また、各感光体における各層において、表
中にて左側より順に「全層の成膜時間(Hr)」、「ク
ラック発生の有無」、「帯電能」の測定結果を示す。ち
なみに、電荷注入阻止層3と表面保護層5とを合計した
成膜時間は2時間である。
【0034】クラック発生の有無において、○はクラッ
クの発生がなく、×はクラックが発生した場合である。
【0035】帯電能は、0.3μC/cm2の電荷量に対し、表
面電位が800V以上の場合には○、500〜800Vの範囲の場
合には△、500V未満の場合には×とした。
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】各感光体A〜感光体Hにおいて、いずれも
膜厚を大きくすると感光体の全面にクラックが発生して
いる。また、クラックが発生する膜厚は、成膜条件によ
って異なる。
【0039】また、表2と表3の結果から明らかなよう
に、SiH4流量とH2流量を変化させることで、成膜レート
を変化させることでき、それに伴ってIR比も変化するこ
とがわかった。成膜レートが速いほど、クラックの発生
し始める膜厚は大きくなる。しかし、帯電能はその膜厚
に伴って大きくはならなかった。 (例2)上記の(例1)の結果から明らかなとおり、感
光層の成膜中にSiH4流量およびH2流量に経時的変化をも
たせない成膜条件においては、クラックのない、かつ、
帯電能の高い感光体を作製するには、成膜レートを2.0u
m/hで60um成膜することが必要であり、その作製には30H
r以上を要した。
【0040】そこで、本例においては、膜厚を大きくし
てもクラックのない、かつ、帯電能の高い感光体を、短
時間で作製することを目的に、感光層成膜中のSiH4流量
およびH2流量を経時的に徐々に変化させて、感光体を作
製した。
【0041】その成膜条件を表4と表5に示す。感光層
成膜時は、SiH4流量およびH2流量を制御して、徐々に成
膜レートを変化させ、これによって得られた感光体A〜
Dによれば、電荷注入阻止層側から自由表面側にかけ
て、IR比を徐々に変化させている。その結果を表5にお
いて「開始時と終了時のIR比の差」として表し、プラス
は徐々に大きくしている場合であり、マイナスは徐々に
小さくしている場合である。
【0042】また、図3はこれらの感光体A〜Dのそれ
ぞれのIR比の変化を示し、横軸は電荷注入阻止層3と感
光層4との界面と、感光層4と表面保護層5との界面と
の間であり、縦軸はIR比である。
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】表5に示す評価結果についても、表3と同
様に左側から順に、「成膜時間」、「クラック発生の有
無」、「帯電能」である。成膜時間は、電荷注入阻止
層、感光層および表面保護層の各成膜時間の合計であ
り、単位はHrである。
【0046】クラック発生の有無は、○が発生なし、×
が発生である。また、帯電能は、0.3μC/cm2の電荷量
で、表面電位が800V以上なら○、500〜800Vなら△、500
V未満なら×とした。
【0047】表5の結果から明らかなように、感光層の
成膜開始時から終了時にかけて、成膜レートが異なるよ
うにSiH4流量、H2流量を連続的に変化させた場合、感光
体C(成膜条件C)のように成膜レートが減少するよう
に成膜条件を選んでやることで、クラックが発生しない
感光体において、800V以上の帯電能を持つ感光体の作製
が可能であった。成膜時間も20Hr以下であり、感光体作
製にかかる時間が短縮でき、これによって製造コストを
低減できた。
【0048】なお、感光体D(成膜条件D)のように感
光層成膜終了時の成膜レートを下げすぎた場合は、小さ
い膜厚でクラックが発生しており、高い帯電能の感光体
は得られていないが、これはIR吸収特性に表されるよう
な、膜構造の膜厚方向での変化が急になるためであると
考えられる。 (例3)上記のような帯電能が高い感光体Cについて、
高温高湿環境下での画像流れ防止を目的に、表面保護層
の上に、その最表面に対してフッ素処理を施した。
【0049】フッ素処理は、表6に示した条件でのアモ
ルファスカーボン層の成膜と、表7に示した条件でのエ
ッチング処理とをを交互にそれぞれ5回繰り返しておこ
なった。
【0050】
【表6】
【0051】
【表7】
【0052】この感光体の表面の初期の表面自由エネル
ギー、ならびに電荷量0.3μC/cm2でのコロナ暴露による
静電ランニングを5時間行うことで、その経時的変化を
測定した。正帯電感光体の場合の結果も併せて測定し
て、双方の結果(表面自由エネルギー)を表8に示す。
【0053】
【表8】
【0054】いずれの感光体も、初期の表面自由エネル
ギーは40mN/m以下であるが、フッ素処理を行わないもの
は、コロナ暴露によってその経時変化は大きくなり、40
mN/mを越えている。これに対し、フッ素処理を行ったも
のは、40mN/m以下である。
【0055】これらの感光体を画像形成装置に搭載し、
画像流れの評価をおこなった。評価機は、京セラ製ペー
ジプリンターFS-1550を負帯電用に改造したものを用
い、ドラムヒーターは常時オフとした。
【0056】画像流れ評価は、室温25℃、湿度50%の環
境下で1000枚耐刷後、室温33℃、湿度85%の環境下に評
価機を移し、8時間放置後の画像で評価した。その評価
結果を表9に示す。
【0057】
【表9】
【0058】画像流れの評価は、印字画像の全面で発生
していないものは○、一部で発生しているものは△、全
面で発生しているものは×で示した。
【0059】同表から明らかなとおり、フッ素処理を行
わなかった負帯電感光体の画像では画像流れが発生した
のに対し、フッ素処理した負帯電感光体の画像流れは良
好であった。
【0060】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の電子写真感光体
によれば、導電性基板上にa-Si:Hからなる電荷注入阻止
層と、a-Si:Hからなる感光層とを順次積層し、そして、
赤外線吸収スペクトルにおける波数2000cm-1での強度を
Ia、2100cm-1での強度をIbとしたとき、上記感光層内に
0.22<Ib/(Ia+Ib)<0.35の関係式を満たす層領域を形成
し、Ib/(Ia+Ib)がその層領域より膜厚方向に自由表面
側に向かって漸次減少するよう成したことで、クラック
のない、かつ帯電能の高い負帯電型の電子写真感光体が
提供できた。
【0061】また、本発明においては、短時間で電子写
真感光体を作製することができたことで、製造コストを
低減でき、その結果、低コストな負帯電型の電子写真感
光体が提供できた。
【0062】また、本発明によれば、かかる本発明の感
光体を搭載した画像形成装置を作製したことで、高性能
かつ低コストな負帯電型の画像形成装置が提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の層構成を示す一部破
断面図である。
【図2】本発明の画像形成装置の概略構成図である。
【図3】感光層内のIR比変化を示す線図である。
【符号の説明】
1・・・・・感光体 2・・・・・導電性基板 3・・・・・電荷注入阻止層 4・・・・・感光層 5・・・・・表面保護層 7・・・・・画像形成装置 8・・・・・感光体 9・・・・・コロナ帯電器 10・・・・露光器 11・・・・トナー 12・・・・現像機 13・・・・被転写材 14・・・・転写器 15・・・・クリーニング手段 16・・・・除電手段 17・・・・定着器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基板上に水素化アモルファスシリコ
    ンからなる電荷注入阻止層と、水素化アモルファスシリ
    コンからなる感光層とを順次積層した電子写真感光体で
    あって、赤外線吸収スペクトルにおける波数2000cm-1
    の強度をIa、2100cm-1での強度をIbとしたとき、上記感
    光層内に0.22<Ib/(Ia+Ib)<0.35の関係式を満たす層領
    域を形成し、Ib/(Ia+Ib)が該層領域より膜厚方向に自
    由表面側に向かって漸次減少するよう成したことを特徴
    とする負帯電型の電子写真感光体。
  2. 【請求項2】請求項1の感光体と、該感光体の表面に電
    荷を付与する帯電手段と、感光体の帯電領域に対して光
    照射する露光手段と、これら帯電手段と露光手段とによ
    り感光体表面に形成された静電潜像に対してトナー像を
    感光体の表面に形成する現像手段と、上記トナー像を被
    転写材に転写する転写手段と、該転写後に感光体表面の
    残留トナーを除去するクリーニング手段と、転写後に残
    余静電潜像を除去する除電手段とを配設した画像形成装
    置。
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