JP2001289489A - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の空気調和機にも冷房運転または除湿運転
中の上下風向板の角度制御は行われていたが、制御の条
件として上下風向板の角度が下向きであるときに、３０
分から１時間後に上下風向板の角度を上向きに調整する
制御があった。 【解決手段】空気調和機の使用者が設定した上下風向板
および左右風向板の角度が室内温度，相対湿度の条件に
より風向板の適正角度領域への角度変更が行われた場合
でも、その後の室内温度，相対湿度の変化により条件が
満たされれば、空気調和機の使用者が個々に設定した、
風向板の角度に戻すことが出来、快適性の向上につなが
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換された空気
を吹き出す吹き出し口に風向きを上下に変化させられる
上下風向板、左右に風向きを変化させられる左右風向板
を備えた空気調和機に係わり、空気調和機の使用者が個
々に設定した風向板の角度をある条件下で角度調整を行
うことの出来る制御に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の空気調和機にも冷房運転または除
湿運転中の上下風向板の角度制御は行われていたが、制
御の条件として上下風向板の角度が下向きであるときに
下向きになった風向板により熱交換された空気の流れを
乱し、上下風向板に露が付き部屋に滴下することを防止
するため、３０分から１時間後に上下風向板の角度を上
向きに調整する制御があった。また、左右風向板の角度
調整制御は行われていなかった。

【０００３】風向板への結露を防止する為の制御方法を
有する空気調和機としては特開平6−249489号公報が挙
げられる。この制御方法は、結露条件時に圧縮機回転数
を風向板の角度によって回転数上限値を下げることで、
結露を防止している。圧縮機回転数を下げることは、冷
房能力が低下することになる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】かかる従来の制御では
部屋の中の状態に係わらず、空気調和機の使用者が個々
に設定した上下風向板の角度を風向板の角度制御により
変化させてしまうものであった。

【０００５】本発明の目的は、空気調和機の使用者が個
々に設定した上下風向板および左右風向板の角度をある
条件の時にのみ、風向板の角度調整をする制御を有する
空気調和機を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上下風向板お
よび左右風向板の角度調整制御の条件に設定風向板角
度，設定後経過時間，室内温度，相対湿度とし、各々の
条件が満たされない場合のみ上下風向板および左右風向
板の角度を調整し、その後も一定時間毎に室内温度，相
対湿度を監視し続け各々の条件が満たされた場合には上
下風向板および左右風向板の角度を空気調和機の使用者
が個々に設定した上下風向板の角度に戻すようにしたも
のである。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を詳細に説
明する。

【０００８】図１は本発明を空気調和機の上下風向板お
よび左右風向板の角度調整制御に適用した場合の処理手
順の一実施例を示すフローチャートであり、図２は本発
明に係わる空気調和機の構成を示すブロック図である。
また、図３は空気調和機の室内機断面図であり図４
（ａ），図４（ｂ）は上下風向板部の詳細断面図、図５
（ａ），図５（ｂ）は左右風向板部の詳細図である。

【０００９】図２および図３において、９は空気調和機
本体、１０は空気調和機の制御回路で１１は空気調和機
を遠隔操作するためのリモコンである。１２はリモコン
より発信された情報を受けるための受光部であり、空気
調和機を遠隔制御するあらゆる情報はここを通過する。
受光部１２より受けた上下風向板および左右風向板の角
度変更命令は制御回路１０で処理され上下風向板駆動モ
ーター１３，左右風向板駆動モーター１４を駆動させ
る。ここで、１８は上下風向板駆動モーターに組み付け
られる上下風向板、１９は左右風向板駆動モーターに組
み付けられる左右風向板である。１５はあらゆる情報の
入力時間からの経過時間を監視するタイマー、１６は空
気調和機の据え付けられている部屋の室内温度を計測す
る温度センサー、１７は空気調和機の据え付けられてい
る部屋の相対湿度を計測する湿度センサーである。

【００１０】次に図１のフローチャートに基づいて図
２，図３，図４（ａ），図４（ｂ）および図５（ａ），
図５（ｂ）の各部の動作を説明する。

【００１１】まず、空気調和機の使用者が上下風向板お
よび左右風向板の向きを変更したい場合はリモコン１１
を用いてリモコン受光部１２に信号を送る(ステップ１
０１)。信号を受け空気調和機の使用者が指示する上下
風向板１８および左右風向板１９の角度まで上下風向板
駆動用モーター１３および左右風向板駆動用モーター１
４を駆動させ、風向板の角度変更を行う（１０２）。設
定した風向板の角度を風向板を駆動したモーターのパル
スから風向板角度の確認を行う（１０３）。

【００１２】空気調和機の使用者が指示した風向板の風
向き角度が冷房運転または除湿運転時の風向板適正角度
領域よりずれている場合は、タイマー１５にて設定後経
過時間が一定時間がたつと室温センサー１６により室内
温度を計測し、湿度センサー１７により相対湿度を計測
する（１０４）。室内温度，相対湿度両方より条件が満
足されない場合、上下風向板駆動用モーター１３および
左右風向板駆動用モーター１４を駆動させ、風向板適正
角度領域まで風向板角度を変更させる(１０５)。

【００１３】このとき、風向板の角度変更は上下風向板
１８の設定角度２０が風向板適正領域２１より上向きに
ある場合は、風向板適正領域２１の上向き上限２２まで
の変更とし、風向板適正領域２１より下向きにある場合
は、風向板適正領域２１の下向き下限２３までの変更と
する。また、左右風向板１９の設定角度２４が風向板適
正領域２５より左向きにある場合は風向板適正領域の左
限２６までの変更とし、風向板適正領域２５より右向き
にある場合は風向板適正領域の右限２７までの変更とす
る。これは、空気調和機の使用者が個々に設定した上下
風向板および左右風向板の角度を多少でも維持できるよ
うにするためである。

【００１４】前記の角度変更がされた後、タイマー１５
で一定時間ごとに繰り返し室内温度，相対湿度を計測し
続け室内温度，相対湿度の条件を満足した場合には変更
させる前に設定した角度に戻す（１０２）。室内温度，
相対湿度両方より条件が満たされている場合は風向板の
角度が設定角度で保持されるがタイマー１５で一定時間
ごとに繰り返し室内温度，相対湿度を計測し続ける（１
０６）。

【００１５】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、空
気調和機の使用者が設定した上下風向板および左右風向
板の角度が室内温度，相対湿度の条件により風向板の適
正角度領域への角度変更が行われた場合でも、その後の
室内温度，相対湿度の変化により条件が満たされれば、
空気調和機の使用者が個々に設定した、風向板の角度に
戻すことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の制御手順の一実施例を示すフローチャ
ート。

【図２】本発明に係る空気調和機のブロック図。

【図３】本発明の空気調和機の室内機を示す断面図。

【図４】本発明の上下風向板部の詳細を示す断面図。

【図５】本発明の左右風向板部の詳細を示す断面図。

【符号の説明】

９…空気調和機本体、１０…制御回路、１１…リモコ
ン、１２…リモコン受光部、１３…上下風向板駆動モー
ター、１４…左右風向板駆動モーター、１５…タイマ
ー、１６…室温センサー、１７…湿度センサー、１８…
上下風向板、１９…左右風向板、２０…上下風向板設定
角度、２１…風向板適正角度領域、２２…上下風向板適
正角度領域上限、２３…上下風向板適正角度領域下限、
２４…左右風向板設定角度、２５…左右風向板適正角度
領域、２６…左右風向板適正角度領域左限、２７…左右
風向板適正角度領域右限。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】熱交換器および送風装置を有する空気調和
   機において、熱交換された空気を吹き出す吹き出し口に
   風向きを上下に変化させられる上下風向板、左右に風向
   きを変化させられる左右風向板を備え、冷房運転または
   除湿運転中に空気調和機の使用者が個々に設定した上下
   風向板および左右風向板の設定風向板の角度を一定時間
   おきに確認し、上下風向板および左右風向板の角度が風
   向板適正角度領域よりずれている場合、設定後経過時
   間，室内温度，相対湿度を確認、ある条件下で上下風向
   板および左右風向板の角度を風向板適正領域まで調整を
   行い、その後も一定時間毎に室内温度，相対湿度を監視
   し続け、条件が満たされた場合には上下風向板および左
   右風向板の角度を空気調和機の使用者が個々に設定した
   上下風向板および左右風向板の角度に戻すようにした制
   御を有することを特徴とする空気調和機。