JP2011232014A - 空気調和装置の室内ユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】室内ユニット4では、室内制御部69は、湿度センサ64が検知する湿度が所定値以上であるとき、風向制限制御を実行する。風向制限制御は、フラップ71の保水溝53に対する最小距離が、湿度が所定値未満であるときのフラップ71の保水溝53部に対する最小距離よりも大きくなるように動作させる制御である。具体的には、室内制御部69は、湿度が所定値以上であるとき、フラップ71の姿勢P0〜P4の5段階姿勢のうち、空調空気の吹出方向を最も水平に近くする姿勢P0へ切り換えない。
【選択図】図4
Description
図1は、本発明の一実施形態に係る室内ユニットが使用される空気調和装置の構成図である。空気調和装置1は、室外ユニット2、室内ユニット4、液冷媒連絡管5、及びガス冷媒連絡管6を有している。室外ユニット2及び室内ユニット4が、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6によって接続され、蒸気圧縮式の冷媒回路10が構成されている。なお、室内ユニット4は、天井埋込型の室内ユニットである。
室外ユニット2は、主に室外に設置され、圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、膨張弁24、液側閉鎖弁25、及びガス側閉鎖弁26を有している。圧縮機21は、低圧のガス冷媒を吸入し、圧縮して高圧のガス冷媒とした後に吐出する。
室内ユニット4は、室内熱交換器42を有している。室内熱交換器42は、フィン&チューブ型熱交換器であって、冷房運転時には、冷媒の蒸発器として機能することによって空気を冷却し、暖房運転時には、冷媒の放熱器として機能することによって空気を加熱する。なお、室外熱交換器42は、液冷媒連絡管5およびガス冷媒連絡管6に接続されている。
下面パネル52は、平面視が略4角形状の板状体であり、ケーシング51が挿入された天井の開口に嵌め込まれる。また、下面パネル52は、略中央に空気を吸入する吸入口55と、吸入口55の周囲を囲むように形成された4つの吹出口56とを有している。
吸入口55は、略4角形状の開口である。吸入口55には、吸入グリル57と、吸入口55から吸入される空気中の塵埃を除去するためのフィルタ(図示せず)とが設けられている。また、湿度センサ64が、吸込口55(吸込グリル57とフィルタとの間)に配置され、空調対象空間の湿度を検知する。
吹出口56は、下面パネル52の4角形の各辺に沿うように形成されている。4つの吹出口56それぞれには、フラップ71が設けられている。
フラップ71は、吹出口56の長手方向に沿って細長く延びる板状の部材であって、その長手方向の両端部は、長手方向の軸周りに回動可能になるように下面パネル52に支持されている。また、フラップ71は姿勢を変更することによって、空調空気の吹出方向を変更することができる。
また、下面パネル52には、環状の保水溝53が4つの吹出口56を囲むように形成されている。なお、図2では、保水溝53の形状が理解し難いので、以下、図3Aを用いて説明する。図3Aは、フラップが吹出口を閉じているときの室内ユニットの部分断面図である。
室内ユニット4には、さらに室内制御部69が設けられている(図1参照)。室内制御部69は、マイコンとメモリとを搭載しており、さらには、リモートコントローラ99及び湿度センサ64(図2参照)などの各種センサが接続され、室内ユニット4を構成する各機器の動作を制御する。また、室内制御部69は、室内ユニット4の制御を行うために室外ユニット2の室外制御部39との間で制御信号の交信を行うことができる。
(4−1)フラップ71の姿勢
図3Bは、フラップが空調空気の吹出方向を最も水平に近くする姿勢になったときの室内ユニットの部分断面図である。また、図3Cは、フラップが図3Bに示す姿勢より1〜3段階下方に傾いた姿勢になったときの室内ユニットの部分断面図である。さらに、図3Dは、フラップが空調空気の吹出方向を最も下向きにする姿勢になったときの室内ユニットの部分断面図である。
室内制御部69は、フラップ71の姿勢制御を使って複数種の動作モードを実行することができる。各動作モードを実行するためのプログラムは、予め室内制御部69のメモリに記憶されている。複数種の動作モードには、スイング動作モード、自動風向変更モード、及び非自動風向変更モードが含まれている。
図3B〜図3Dに示すように、保水溝53と吹出口56とは近接しているので、空調空気が水平方向に吹き出されたとき、保水溝53に保持されている水が空調空気に吹き飛ばされる可能性がある。特に、空調対象空間の湿度が70%以上といった高湿度雰囲気では、保水溝53の水が液状になっている可能性が高いので、水が飛散する可能性がさらに高まる。
(1)
室内ユニット4では、室内制御部69は、湿度センサ64が検知する湿度が所定値以上であるとき、風向制限制御を実行する。風向制限制御は、フラップ71の保水溝53に対する最小距離が、湿度が所定値未満であるときのフラップ71の保水溝53に対する最小距離よりも大きくなるように動作させる制御である。
室内制御部69は、スイング動作モードにおいて風向制限制御を行う。フラップ71のスイング動作は、空調空気を脈動させて保水溝53に保持された水を一箇所に集合させる作用があり、それが水の飛散を助長する可能性が高い。しかし、風向制限制御によってフラップ71が保水溝から一定距離以内に近づかないようになるので、保水溝53の水が集合し難くなる。
保水溝53は、空調空気が吹出口56から水平に吹き出されるときの吹出方向側に位置するので、結露水を確実に保持する。その結果、空調空気による水の飛散が未然に防止される。
上記実施形態では、フラップ71の動作モードがスイング動作モードのとき、湿度が所定値以上で風向制限制御が実行されているが、自動風向変更モード、或は非自動風向変更モードのときに実行されてもよい。
上記実施形態では、保水溝53が吹出口56近傍の結露水を保持するタイプの室内ユニット4において風向制限制御が行われているが、それに限定されるものではない。例えば、変形例2に係る室内ユニット4が、保水溝53を形成する代わりに不織布が配置されるタイプの室内ユニットであっても、風向制限制御が行われることによって、上記実施形態と同様の効果が得られる。
湿度が所定値以上から湿度が所定値未満になったとき、保水溝53の結露水がすぐさま消滅するものではないと推定される。そこで、変形例3に係る室内ユニット4では、湿度が所定値以上から所定値未満になった場合、直ぐに風向制限制御が解除されるのではなく、所定時間が経過した後に解除され、フラップ71のスイングの範囲が「姿勢P1〜姿勢P4」から「姿勢P0〜姿勢P4」に設定される。
53 保水溝(保水部)
56 吹出口
64 湿度センサ(湿度検知部)
69 室内制御部
71 フラップ
Claims (6)
- 空調空気を吹出口(56)から空調対象空間に吹き出す空気調和装置の室内ユニットであって、
前記吹出口(56)から吹き出される前記空調空気の風向を変更するフラップ(71)と、
前記空調対象空間の湿度を検知する湿度検知部(64)と、
予め設定されている前記フラップ(71)の動作モードに基づいて前記フラップ(71)の動作を制御する制御部(69)と、
を備え、
前記制御部(69)は、前記空調対象空間の湿度が所定値以上であるとき、前記フラップ(71)の前記吹出口(56)に対する最小開度が、前記空調対象空間の湿度が所定値未満であるときの前記フラップ(71)の前記吹出口(56)に対する最小開度よりも大きくなるように動作させる、風向制限制御を行う、
空気調和装置の室内ユニット(4)。 - 前記吹出口(56)の近傍に設けられ、前記吹出口(56)の近傍で結露した水を保持する保水部(53)をさらに備え、
前記制御部(69)は、前記風向制限制御時、前記空調対象空間の湿度が所定値以上であるときの前記フラップ(71)の前記保水部(53)に対する最小距離が、前記空調対象空間の湿度が所定値未満であるときの前記フラップ(71)の前記保水部(53)に対する最小距離よりも大きくなるように動作させる、
請求項1に記載の空気調和装置の室内ユニット(4)。 - 前記フラップ(71)の前記動作モードは、
所定期間毎に動作方向を反転させるスイング動作モードと、
前記空調空気の風向を自動的に変更する自動風向変更モードと、
前記制御部(69)が遠隔操作装置を有する場合に前記遠隔操作装置に入力された操作に従って前記空調空気の風向を変更する非自動風向変更モードと、
を含み、
前記制御部(69)は、前記フラップ(71)の3つの前記動作モードのうち、少なくとも前記スイング動作モードにおいて、前記風向制限制御を行う、
請求項2に記載の空気調和装置の室内ユニット(4)。 - 前記保水部(53)は、前記空調空気が前記吹出口(56)から水平に吹き出されるときの吹出方向側に位置する、
請求項2又は請求項3に記載の空気調和装置の室内ユニット(4)。 - 前記制御部(69)は、前記フラップ(71)の水平方向に対する角度を変更することによって前記フラップ(71)の姿勢を可動範囲内で複数段階に切り換えることができ、前記風向制限制御時、前記フラップ(71)の前記可動範囲の上限を制限する、
請求項4に記載の空気調和装置の室内ユニット(4)。 - 空調空気を吹出口(56)から空調対象空間に吹き出す空気調和装置の室内ユニットであって、
前記吹出口(56)の近傍に設けられ、前記吹出口(56)の近傍で結露した水を保持する保水部(53)と、
前記吹出口(56)から吹き出される前記空調空気の風向を変更するフラップ(71)と、
前記空調対象空間の湿度を検知する湿度検知部(64)と、
予め設定されている前記フラップ(71)の動作モードに基づいて前記フラップ(71)の動作を制御する制御部(69)と、
を備え、
前記制御部(69)は、前記フラップ(71)の水平方向に対する角度を変更することによって前記フラップ(71)の姿勢を可動範囲内で複数段階に切り換えることができ、前記空調対象空間の湿度が所定値以上であるとき、前記フラップ(71)の前記可動範囲の上限を制限する、風向制限制御を行う、
空気調和装置の室内ユニット(4)。
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