JP3194895B2 - 空気調和機の吐出気流制御装置およびその方法 - Google Patents

空気調和機の吐出気流制御装置およびその方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吐出される空気の
風向きと設定温度を制御して、室内の全地域にくまなく
空気調和が実現できる空気調和機の吐出気流制御装置お
よびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の空気調和機は、図1に示
すように、室内空気が吸入される複数の吸入口3が形成
された吸入グリル部材5が、本体1(室内機本体)の前
面下部に設けられ、該本体1の前面上部には、前記吸入
口3を通して吸入されて冷温風に熱交換された空気を室
内に吐出する吐出口7が形成されている。
【0003】さらに、前記吐出口7には、吐出口7を通
して室内に吐出される空気の方向を上下に調整する上下
風向き羽根9と左右風向き羽根11が設けられ、前記本
体1の前面には室内機の外観をきれいにするとともに、
内装物を保護するカバー部材13が固着され、該カバー
部材13の下側部には空気調和機の運転モード(自動、
冷房、除湿、送風、暖房等)と運転の開始および停止、
前記吐出口7を通して吐出される空気の風量および風向
き等を調整する操作部15が備えられている。
【0004】図2に示すように、前記吸入グリル部材5
の内側には前記吸入口3を通して吸入される室内空気に
浮遊するゴミなどの異物をフィルタリングするフィルタ
部材17が設けられ、該フィルタ部材17の内側には前
記フィルタ部材17によりフィルタリングされた室内空
気を冷媒の蒸発潜熱により冷温風に熱交換させるように
一字状の熱交換器19が設けられている。
【0005】また、前記熱交換器19の上部には、前記
吸入口3を通して室内空気を吸入させるとともに、前記
熱交換器19で熱交換された空気を前記吐出口7を通し
て室内に吐出させるように、室内ファンモータ21の駆
動にしたがって回転される室内ファン23(フラワーフ
ァン)が設けられ、該室内ファン23の外側には前記室
内ファン23をカバーするとともに、前記吸入口3を通
して吸入されて前記吐出口7に吐出される空気の流れを
ガイドするダクト部材25が設けられている。
【0006】上記のように構成された空気調和機におい
て、ユーザーがリモコンや操作部15を操作して所望の
運転モードを選択してから、運転キーをオンさせると、
室内ファンモータ21の駆動にしたがって室内ファン2
3が回転して、吸入口3を通して室内空気が本体1内に
吸入される。
【0007】前記吸入口3を通して吸入された室内空気
に浮遊するゴミなどの異物はフィルタ部材17を通る際
に除去され、前記フィルタ部材17によりゴミなどの異
物を除去された室内空気は熱交換器19を通る際に熱交
換器19内を流れる冷媒の蒸発潜熱により熱交換され
る。
【0008】前記熱交換器19で熱交換された空気は、
ダクト部材25により上部にガイドされて吐出口7を通
して室内に吐出されるが、前記吐出口7を通して吐出さ
れる空気は上下風向き羽根9および左右風向き羽根11
の風向き角度により、上下または左右に風向きが調整さ
れる。
【0009】この際、前記上下、左右風向き羽根9,1
1により吐出空気の風向きを調整する方法では、まず、
操作部15に備えられた前記上下風向き羽根9の動作用
キーをオンするたびに上下風向き羽根9の角度が上下に
変化され、キーをオフすると上下風向き羽根9の停止動
作に伴って、吐出空気の風向きが上下に調整される。
【0010】また、前記操作部15に備えられた前記左
右風向き羽根11の動作用キーをオンすると左右風向き
羽根11が左右にスイングし、キーを再度オンすると左
右風向き羽根11が停止する動作にしたがって、吐出空
気の風向きが左右に調整されるようにした。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かように構
成された上記従来の空気調和機は、ユーザーが上下、左
右風向き羽根9,11の位置を直に確認しつつキーを操
作して、所望の吐出気流パターンを探さなければならな
いため、使用に不便で、上下、左右風向き羽根9,11
の風向き角度に伴って吐出空気が上下、左右の所定の方
向だけに吐出されて風向き調整範囲が狭く、遠距離部と
全室内の空気の流れを制御することができないという問
題点があった。
【0012】また、全室内の空気調和のためには、所定
時間間隔で上下、左右風向き羽根9,11の角度調整を
要し、また、遠距離部の空気調和のための風量の上昇を
要するため、これに伴う風向きと風量の変換もユーザー
が敢えて操作しなければならないという不便さがあっ
た。
【0013】また、左右風向き羽根11は、左右スイン
グのみが可能であるため、ユーザーが所望の一部の地域
に対し集中的に空気の流れを制御できないという問題点
があった。
【0014】
【発明の目的】そこで、本発明は、上記種々の問題点を
解決するためになされたものであって、本発明の目的
は、手軽にキーを操作して吐出空気の風向き、風量およ
び設定温度を調整する多様な吐出気流のパターンでの使
用が可能で、室内のすべての地域の空気調和を高めるこ
とのできる空気調和機の吐出気流制御装置およびその方
法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記のごとき目的を達成
するために、本発明による空気調和機の吐出気流制御装
置は、室内空気を吸入する吸入口と、該吸入口を通して
吸入される室内空気を熱交換する熱交換器と、該熱交換
器により熱交換された空気を吐出する吐出口と、該吐出
口を通して吐出される空気の風向きを調整する風向き羽
根と、前記吐出口を通して吐出される空気の風量を調整
する室内ファンとを備えた空気調和機において、前記吸
入口を通して吐出される空気が空気調和を行おうとする
地域に供給されるようにキーを操作する運転操作手段
と、該運転操作手段のキー操作にしたがって吐出空気が
空気調和を行おうとする地域に供給されるように吐出空
気の風向きおよび設定温度を制御する制御手段と、該制
御手段の制御により前記風向き羽根の風向き角度を制御
して前記吐出口を通して吐出される空気の風向きを調整
する風向き調整手段と、前記制御手段による設定温度の
制御により室内温度を調整するように圧縮機を駆動させ
る圧縮機駆動手段とからなることを特徴とする。
【0016】また、本発明による空気調和機の吐出気流
制御方法は、運転操作手段により近距離、ワイド、また
は遠距離運転を選択したかを判別する運転判別ステップ
と、該運転判別ステップで判別された運転モードに従っ
て風向き羽根の風向き角度を制御して吐出空気の風向き
を調整する風向き調整ステップと、該運転判別ステップ
で判別された運転モードに従って室内ファンの速度を制
御して吐出空気の風向きを調整する風向き調整ステップ
と、前記運転判別ステップで判別された運転モードに従
って標準温度を割出して設定温度を制御する温度制御ス
テップと、前記設定および室内温度の差により圧縮機を
駆動させて空気調和を行う空気調和ステップとから構成
されることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明による1つの実施の
形態について添付図面に沿って詳述する。本発明による
空気調和機は、図1,2に示す従来の構成と同一である
ため、同一名称および符号を付して重なる説明は省くこ
とにする。
【0018】図3に示すように、電源手段100は、図
示のない交流電源端から供給される商用交流電圧を前記
空気調和機の動作に必要な所定の直流電圧に変換して出
力し、運転操作手段102は、ユーザー所望の空気調和
機の運転モード(自動、冷房、除湿、送風、暖房など)
と運転の開始および停止、設定温度Ts、吐出空気の設
定風量および設定風向きを入力するように複数の機能キ
ーを備えるものであって、前記運転操作手段102は、
吐出空気が本体1に近い室内の一地域、つまり近距離部
に集中供給されるように吐出空気の風向きおよび風量を
調整する近距離キー(フォーカスキー)と、吐出空気が
全室内に一様に拡散されるように吐出空気の風向き、風
量、および設定温度を調整するワイドキーと、吐出空気
が本体1から遠距離部に到達するように吐出空気の風向
き、風量、および設定温度を調整する遠距離キーとを備
えている。
【0019】さらに、制御手段104は、前記電源手段
100から出力される直流電圧を印加されて前記空気調
和機を初期化させることはもとより、前記運転操作手段
102により入力された運転選択信号および運転開始、
運転停止信号に従って前記空気調和機の全体動作を制御
するマイクロコンピュータであって、前記制御手段10
4は、前記運転操作手段102のキー操作により吐出空
気が近距離部、全室内、遠距離部に供給されるように上
下、左右風向き羽根9,11の風向き角度と室内ファン
23の風向きおよび設定温度Tsを制御する。
【0020】室内温度感知手段106は、前記運転操作
手段102によるユーザーの設定温度Tsに室内温度を
制御して、前記空気調和機の空気調和運転を行うよう
に、前記吸入口3を通して吸入される室内空気の温度T
rを感知し、圧縮機駆動手段108は、前記運転操作手
段102による設定温度Tsと前記室内温度感知手段1
06により感知された室内温度Trとの差に従って、前
記制御手段104から出力される制御信号を入力されて
圧縮機109を駆動制御する。
【0021】また、風向き調整手段110は、前記運転
操作手段102のキー操作により前記吐出口7を通して
吐出される空気が近距離部、全室内、遠距離部に供給さ
れるように吐出空気の方向を上下、左右に調整するもの
であって、前記風向き調整手段110は、前記制御手段
104から出力される制御信号を受信して上下風向き羽
根9が移動するように上下風向きモータ113を駆動す
る上下風向き調整部112と、前記制御手段104から
出力される制御信号を受信して左右風向き羽根11が移
動するように左右風向きモータ115を駆動する左右風
向き調整部114とから構成されている。
【0022】また、ファンモータ駆動手段116は、前
記運転操作手段102のキー操作にしたがって、前記吐
出口7を通して吐出される空気が近距離部、全室内、遠
距離部および広範の地域(中央部、遠距離部)に供給さ
れるように吐出空気の風量を調整するとともに、前記運
転操作手段102により選択された風量に従って熱交換
された空気(冷温風)を室内に送風するように前記制御
手段104から出力される制御信号を受信して室内ファ
ンモータ21の回転数を制御して室内ファン23を駆動
し、表示手段118は、前記運転操作手段102により
入力されたキー信号に従って前記制御手段104から出
力される制御信号を受信して運転選択モード(自動、冷
房、除湿、送風、暖房等)と設定温度Tsおよび室内温
度Trを表示するのはもとより、近距離運転状態を表示
する近距離ランプ、ワイド運転状態を表示するワイド表
示ランプ、遠距離運転状態を表示する遠距離表示ランプ
をオン、オフさせる。
【0023】以下、上記のごとき構成の空気調和機の吐
出気流制御装置およびその方法の作用、効果について述
べる。図4、図5は、本発明による空気調和機のモード
選択動作プロセスを示すフローチャートであって、これ
らの図でSはステップを表す。
【0024】まず、空気調和機に電源が印加されると、
電源手段100では、図示されない交流電源端から供給
される商用交流電圧を前記空気調和機の駆動に必要な所
定の直流電圧に変換して、それぞれの駆動回路および制
御手段104に出力する。
【0025】したがって、ステップS1では、電源手段
100から出力される直流電圧を制御手段に入力して空
気調和機を初期化させ、ステップS2で、制御手段10
4は、上下風向き羽根9を動作原点の閉鎖状態へ移動す
るように、上下風向きモータ113を駆動するための制
御信号を上下風向き調整部112に出力する。
【0026】これにより、前記上下風向き調整部112
では、前記制御手段104から出力される制御信号を受
信して、上下風向きモータ113を時計方向へ22.5
゜/秒の角速度で駆動させて、上下風向き羽根9を閉じ
る。
【0027】次いで、ステップS3で、制御手段104
は左右風向き羽根11を動作原点の閉鎖状態へ移動する
ように、左右風向きモータ115を駆動するための制御
信号を左右風向き調整部114に出力する。
【0028】したがって、前記左右風向き調整部114
では、前記制御手段104から出力される制御信号を受
信して左右風向きモータ115を時計方向へ22.5゜
/秒の角速度で駆動させて、左右風向き羽根11を閉じ
る。
【0029】この際、ステップS4で、制御手段104
は上下、左右風向きモータ113,115の駆動時間を
カウントして、所定時間(略7秒)が経過したかを判別
し、所定時間が経過しない場合(NOのとき)には、上
下、左右風向き羽根9,11が完全閉鎖されていない状
態であると判断して、前記ステップS2に戻り所定時間
が経過する時までステップS2以下の動作を繰返し行
う。
【0030】前記ステップS4での判別において、所定
時間が経過した場合(YESのとき)には、上下、左右
風向き羽根9,11が完全に閉鎖された状態と判別し
て、ステップS5に進んで、上下、左右風向き調整部1
12,114では、前記制御手段104の制御により上
下、左右風向きモータ113,115の駆動を停止し
て、上下、左右風向き羽根9,11の閉鎖動作を終了す
るとともに該状態を以後の動作原点として活用する。
【0031】一方、運転オフの際にも前記ステップS2
からステップS5までの初期ルーチンを行うが、これは
電源の投入時または運転オフ時に、上下、左右風向き羽
根9,11が任意の外部の操作により位置が変更された
場合に適確な位置制御が難しいため、上下、左右風向き
羽根9,11を完全に閉鎖する初期ルーチンを行うので
ある。
【0032】次いで、ステップS6では、運転操作手段
102により冷暖房を行おうとする室内の設定温度T
s、設定風量および設定風向きを制御手段104に入力
し、ステップS7では、運転操作手段102の運転キー
(運転、停止キー)がオンされたかを判別して、運転キ
ーがオンされていない場合(NOのとき)には、運転キ
ーがオンになる時まで空気調和機を運転待期状態に保持
しつつステップS7以下の動作を繰返し行う。
【0033】前記ステップS7での判別において、運転
キーがオンされた場合(YESのとき)には、運転操作
手段102から操作命令および運転信号が制御手段10
4に入力されるため、冷暖房運転を行うためにステップ
S8に進んで、制御手段104は室内ファンモータ21
を駆動するための制御信号をファンモータ駆動手段16
に出力する。
【0034】これにより、前記ファンモータ駆動手段1
16では、運転操作手段102により入力された設定風
量に従って前記制御手段104から出力される制御信号
を受信して、室内ファンモータ21の回転数(速度)を
制御して室内ファン23を駆動させる。
【0035】前記室内ファン23が設定風量に従って駆
動されると、吸入口3を通して室内空気が本体1内に吸
入されるが、この際、吸入口3を通して吸入される室内
空気の温度Trを室内温度感知手段106で感知して制
御手段104に出力する。
【0036】次いで、ステップS9で、制御手段104
は、前記運転操作手段102により入力された設定風向
きに従って上下、左右風向き羽根9,11の風向き角度
を調整するように上下、左右風向きモータ113,11
5を駆動させるための制御信号を上下、左右風向き調整
部112,114に出力する。
【0037】したがって、上下、左右風向き調整部11
2,114では、前記制御手段104から出力される制
御信号を受信して上下、左右風向きモータ113,11
5を駆動させることにより、上下、左右風向き羽根9,
11の風向き角度をユーザー設定の風向きに従って調整
する。
【0038】次いで、ステップS10では、前記室内温
度感知手段106により感知された室内温度Trと、運
転操作手段102でユーザーが設定した温度Tsとを比
較して圧縮機109の駆動条件であるかを判別する。
【0039】前記圧縮機109の駆動条件とは、冷房運
転時には室内温度感知手段106により感知された室内
温度Trが設定温度Tsより高い場合であり、暖房運転
時には前記室内温度Trが設定温度Tsより低い場合を
いうのであるが、本発明では冷暖房運転を例にとって述
べることにする。
【0040】前記ステップS10での判別において、圧
縮機109の駆動条件でない場合(NOのとき)には、
ステップS8に戻り継続して室内温度Trを感知しつつ
ステップS8以下の動作を繰返し行い、圧縮機109の
駆動条件の場合(YESのとき)には、ステップS11
に進んで、制御手段104は、室内温度Trと設定温度
Tsとの差により圧縮機109の運転周波数を決定し
て、圧縮機109を駆動するための制御信号を圧縮機駆
動手段108に出力する。
【0041】したがって、前記圧縮機駆動手段108で
は、制御手段104で決定された運転周波数に従って圧
縮機109を駆動させる。前記圧縮機109が駆動され
ると、ステップS12では、室内ファン23が駆動され
て、吸入口3を通して室内空気が本体1内に吸入され、
前記吸入口3を通して吸入された室内空気に浮遊するゴ
ミなどの異物はフィルタ部材17を通る際に除去され、
前記フィルタ部材17によりゴミなどの異物を除去され
た室内空気は熱交換器19を通る際に熱交換器19内を
流れる冷媒の蒸発潜熱により熱交換される。
【0042】前記熱交換器19で熱交換された空気は、
ダクト部材25にガイドされて上部へ移動されて、吐出
口7に回転可能に設けられた上下、左右風向き羽根9,
11の風向き角度に応じて、上下または左右に風向きが
調整されて室内空気調和を行う。このような空気調和機
の正常運転時に、ステップS13では、運転操作手段1
02の近距離キーがオンされたかを判別し、近距離キー
がオンされている場合(YESのとき)には、運転操作
手段102から近距離運転モードに該当するキー信号が
入力されるため、制御手段104は、本体1の近距離部
の空気調和を行う近距離モードに入る。
【0043】前記ステップS13での判別において、近
距離キーがオンになっていない場合(NOのとき)に
は、ステップS14に進んで、運転操作手段102のワ
イドキーがオンされたかを判別し、ワイドキーがオンさ
れている場合(YESのとき)には、運転操作手段10
2からワイド運転モードに該当するキー信号が入力され
るため、制御手段104は、全室内に一様に空気調和を
行うワイドモードに入る。
【0044】前記ステップS14での判別において、ワ
イドキーがオンになっていない場合(NOのとき)に
は、ステップS15に進んで、運転操作手段102の遠
距離キーがオンされたかを判別し、遠距離キーがオンさ
れている場合(YESのとき)には、運転操作手段10
2から遠距離運転モードに該当するキー信号が入力され
るため、制御手段104は、本体1の遠距離部に空気調
和を行う遠距離モードに入る。
【0045】前記ステップS15での判別において、遠
距離キーがオンでない場合(NOのとき)には、ステッ
プS12に戻り、正常運転を継続しながらステップS1
2以下の動作を繰返し行う。
【0046】次に、上記で選択された運転モードに関し
て、近距離モード、ワイドモード、および遠距離モード
の制御動作について図6〜図10に沿って述べる。ま
ず、図6を参照して、近距離モードの制御動作について
述べる。図6は、本発明に適用される近距離モードの吐
出気流制御動作プロセスを示すフローチャートである。
【0047】近距離キーのオン動作に従って空気調和機
が近距離モードに入ると、ステップS20で、制御手段
104は、空気調和機の近距離動作状態を表示するため
の制御信号を表示手段118に出力する。
【0048】したがって、表示手段118では、制御手
段104の制御により近距離表示ランプをオンさせて近
距離動作状態を表示し、ステップS21で、制御手段1
04は、吐出口7を通して吐出される空気が本体1の近
距離部に集中供給されるように室内ファンモータ21を
駆動するための制御信号をファンモータ駆動手段116
に出力する。
【0049】これにより、前記ファンモータ駆動手段1
16では、前記制御手段104から出力される制御信号
を受信して室内ファンモータをターボ風量回転数(略6
70RPM)で駆動させ、ステップS22で、制御手段
104は、吐出空気が近距離部に集中供給されるよう
に、上下風向き羽根9の角度を調整するための制御信号
を上下風向き調整部112に出力する。
【0050】したがって、前記上下風向き調整部112
では、前記制御手段104から出力される制御信号を受
信して上下風向きモータ113を14.4゜/秒の角速
度で駆動させて、上下風向き羽根9の角度を図11
(b)に示すように、下向き所定角度(略15゜)まで
移動させた後、上下風向きモータ113の駆動を停止す
る。
【0051】ついで、ステップS23で、制御手段10
4は、運転操作手段102の設定風向きに従って吐出空
気がユーザー所望の地域である近距離部に集中供給され
るように左右風向き羽根11の角度を調整するための制
御信号を左右風向き調整部114に出力する。
【0052】前記左右風向き調整部114では、前記制
御手段104から出力される制御信号を受信して左右風
向きモータ115を駆動させることにより、左右風向き
羽根11を設定風向きに従って左右に移動させた後、左
右風向きモータ115の駆動を停止する。
【0053】これにより、吸入口3を通して吸入された
室内空気は、熱交換器19を通る際に熱交換器19内を
流れる冷媒の蒸発潜熱により熱交換され、熱交換器19
で熱交換された空気はダクト部材25にガイドされて上
部へ移動され、吐出口7に設けられた上下風向き羽根9
の下向き所定角度への移動、および左右風向き羽根11
の左右移動に応じて、吐出気流が近距離地域に集中供給
されるとともに、室内ファンモータ21のターボ風量の
駆動に伴って吐出される空気の風量が多くなり、ユーザ
ー所望の近距離地域の空気調和が実施される。
【0054】この際、ステップS24で、制御手段10
4は、上下風向き羽根9の下向き所定角度への移動、お
よび左右風向き羽根11の左右移動による近距離運転時
間をカウントし、ステップS25では、前記制御手段1
04でカウントされた時間が所定時間(ユーザー所望の
地域を集中空気調和可能な最短時間、略30分)を経過
したかを判別し、所定時間が経過していない場合(NO
のとき)には、所定時間が経過する時までステップS2
4以下の動作を繰返し行う。
【0055】前記ステップS25での判別において、所
定時間が経過した場合(YESのとき)には、ユーザー
所望の近距離地域が短時間内に集中空気調和されたと判
別して、ステップS26に進んで、制御手段104は近
距離動作停止を表示するための制御信号を表示手段11
8に出力する。
【0056】したがって、表示手段118では、制御手
段104の制御により近距離表示ランプがオフされて近
距離動作停止状態を表示し、ステップS27で、上下、
左右風向きモータ113,115、および室内ファンモ
ータ21は、近距離モード以前の冷暖房運転モードの設
定値に戻り、前記ステップS12での正常運転を継続し
て行うとともに、ステップS12以下の動作を繰返し行
う。
【0057】次に、図7、図8を参照して、ワイドモー
ドの制御動作について述べる。図7、図8は、本発明に
適用されるワイドモードの吐出気流制御動作プロセスを
示すフローチャートである。
【0058】ワイドキーのオン動作に応じて、空気調和
機がワイドモードに入ると、ステップS30で、制御手
段104は、空気調和機のワイド動作状態を表示するた
めの制御信号を表示手段118に出力する。
【0059】したがって、表示手段118では、制御手
段104の制御によりワイド表示ランプをオンさせてワ
イド動作状態を表示し、ステップS31で、制御手段1
04は、吐出される空気が全室内に広範に拡散されるよ
うに室内ファンモータ21を駆動するための制御信号を
ファンモータ駆動手段116に出力する。
【0060】これにより、前記ファンモータ駆動手段1
16では、前記制御手段104から出力される制御信号
を受信して室内ファンモータ21の回転数を強風に駆動
させ、ステップS32で、制御手段104は、吐出口7
を通して吐出される空気が広範の室内に一様に拡散され
るように上下風向き羽根9の角度を調整するための制御
信号を上下風向き調整部112に出力する。
【0061】したがって、前記上下風向き調整部112
では、前記制御手段104から出力される制御信号を受
信して上下風向きモータ113を14.4゜/秒の角速
度で駆動させて、上下風向き羽根9の角度を図11
(a)に示すように上向き所定角度(略30゜)まで移
動させた後、上下風向きモータ113の駆動を停止させ
る。
【0062】次いで、ステップS33で、制御手段10
4は、吐出空気が全室内に広範にわたって一様に拡散さ
れるように左右風向き羽根11の角度を調整するための
制御信号を左右風向き調整部114に出力する。
【0063】前記左右風向き調整部114では、前記制
御手段104から出力される制御信号を受信して左右風
向きモータ115を14.4゜/秒の角速度で駆動させ
て左右風向き羽根11の角度を図12(a)に示すよう
に、右側の所定角度(略30゜)まで移動させた後、左
右風向きモータ115の駆動を停止させる。
【0064】すなわち、上下風向き羽根9は、上向き所
定角度(略30゜)に、そして、左右風向き羽根11は
右側の所定角度(略30゜)に固定されるため、吐出口
7を通して吐出される空気が室内の右側上部に供給され
る。
【0065】この際、ステップS34で、制御手段10
4は、上下風向き羽根9が上向き所定角度に固定され、
左右風向き羽根11が右側の所定角度に固定された時間
が所定時間(略20秒)を経過したかを判別し、所定時
間が経過しない場合(NOのとき)には、所定時間が経
過する時間までステップS34以下の動作を繰返し行
う。
【0066】前記ステップS34での判別において、所
定時間が経過した場合(YESのとき)には、ステップ
S35に進んで、上下風向き調整部112は、制御手段
104の制御に従って上下風向きモータ113を14.
4゜/秒の角速度で駆動させて上下風向き羽根9の角度
を図11(b)に示すように、下向きの所定角度(略3
0゜)まで移動させた後、上下風向きモータ113の駆
動を停止させる。
【0067】この際、左右風向き羽根11の角度は右側
の所定角度(略30゜)にあるため、吐出口7を通して
吐出される空気が室内の右側下部に供給される。次い
で、ステップS36で、制御手段104は、上下風向き
羽根9が下向きの所定角度に固定され、左右風向き羽根
11が右側の所定角度に固定された時間が所定時間(略
20秒)を経過したかを判別し、所定時間が経過しない
場合(NOのとき)には、所定時間が経過する時までス
テップS36以下の動作を繰返し行う。
【0068】前記ステップS36での判別において、所
定時間が経過した場合(YESのとき)には、ステップ
S37に進んで、左右風向き調整部114は、制御手段
104の制御に従って左右風向きモータ115を14.
4゜/秒の角速度で駆動させて左右風向き羽根11の角
度を図12(b)に示すように、左側の所定角度(略3
0゜)まで移動させた後、左右風向きモータ115の駆
動を停止させる。
【0069】この際、上下風向き羽根9の角度は下向き
の所定角度(略30゜)に固定された状態であり、左右
風向き羽根9だけが左側の所定角度(略30゜)に移動
するため、吐出口7を通して吐出される空気が室内の左
側下部に供給される。
【0070】次いで、ステップS38で、制御手段10
4は、上下風向き羽根9が下向の所定角度に固定され、
左右風向き羽根11が左側の所定角度に固定された時間
が所定時間(略20秒)を経過したかを判別し、所定時
間が経過しない場合(NOのとき)には、所定時間が経
過する時までステップS38以下の動作を繰返し行う。
【0071】前記ステップS38での判別において、所
定時間が経過した場合(YESのとき)には、ステップ
S39に進んで、上下風向き調整部112は、制御手段
104の制御に従って上下風向きモータ113を14.
4゜/秒の角速度で駆動させて上下風向き羽根9の角度
を図11(a)に示すように、上向きの所定角度(略3
0゜)まで移動させた後、上下風向きモータ113の駆
動を停止させる。
【0072】この際、左右風向き羽根11の角度は左側
の所定角度(略30゜)にあり、上下風向き羽根9のみ
を上向きの所定角度(略30゜)で移動するため、吐出
口7を通して吐出される空気が室内の左側上部に供給さ
れる。
【0073】次いで、ステップS40で、制御手段10
4は、前記上下風向き羽根9が上向きの所定角度に固定
され、左右風向き羽根11が左側の所定角度に固定され
た時間が所定時間(略20秒)を経過したかを判別し、
所定時間が経過しない場合(NOのとき)には、所定時
間が経過する時までステップS40以下の動作を繰返し
行う。
【0074】前記ステップS40での判別において、所
定時間が経過した場合(YESのとき)には、ステップ
S41に進んで、制御手段104は、設定温度Tsを標
準温度から1゜C引いた温度に自動的にセッティングす
る。
【0075】ここで、標準温度とは、外気温度(室外温
度)に伴って変化する室内温度の変化量と室内湿度を入
力としてカオス演算を行い、ユーザーがもっとも快適で
あると感じる温度を算出したものである。
【0076】一方、セッティングされた設定温度Tsに
ついてユーザーが寒暖を感じる場合の温度調整範囲は、
標準温度から±2゜Cだけが調整可能に制御される。次
いで、ステップS42では、吸入口3を通して吸入され
る室内空気の温度Trを室内温度感知手段106で感知
して、設定温度Tsが室内温度Trより低いかを判別す
る。
【0077】これは、冷房運転時にワイドキーをオンさ
せた場合を例にとって述べたものであり、暖房運転時に
ワイドキーをオンさせた場合には、設定温度Tsが室内
温度Trより高いかを判別する。
【0078】前記ステップS42での判別において、設
定温度Tsが室内温度Trより低くない場合(NOのと
き)には、ステップS41に戻り、継続して室内温度T
rを感知しながらステップS41以下の動作を繰返し行
い、設定温度Tsが室内温度Trより低くなる場合(Y
ESのとき)には、ステップS43に進んで、制御手段
104は、設定温度Tsと室内温度Trとの差に応じ
て、圧縮機109の運転周波数を決定して圧縮機109
を駆動させるための制御信号を圧縮機駆動手段108に
出力する。
【0079】したがって、前記圧縮機駆動手段108で
は、制御手段104で決定された運転周波数に従って圧
縮機109を駆動させる。前記圧縮機109が駆動され
ると、室内ファン23の駆動にしたがって吸入口3を通
して室内空気が本体1内に吸入され、前記吸入口3を通
して吸入された室内空気に浮遊するゴミなどの異物はフ
ィルタ部材17を通る際に除去され、前記フィルタ部材
17によりゴミなどの異物を除去された室内空気は熱交
換器19を通る際に熱交換器19内を流れる冷媒の蒸発
潜熱により熱交換される。
【0080】前記熱交換器19で熱交換された空気は、
ダクト部材25にガイドされて上部へ移動されて、吐出
口7に回転可能に設けられた上下、左右風向き羽根9,
11の風向き角度に応じて、上下または左右に風向きが
調整されつつ全室内の空気調和を行う。
【0081】この際、ステップS44では、設定温度T
sが室内温度Trから0.5゜Cを引いた温度より高い
かを判別し、設定温度Tsが温度(Tr−0.5)゜C
より高くない場合(NOのとき)には、ステップS43
に戻り、ステップS43以下の動作を繰返し行う。
【0082】前記ステップS44での判別において、設
定温度Tsが温度(Tr−0.5)゜Cより高い場合
(YESのとき)には、全室内がユーザーがもっとも快
適に感じる温度に保持されたと判断して、ステップS4
5に進んで、圧縮機駆動手段108は、制御手段104
の制御により圧縮機109を停止させる。
【0083】次いで、ステップS46では、ワイドキー
が再度オンされたかを判別して、ワイドキーがオフでな
い場合(NOのとき)には、ステップS33に戻りステ
ップS33以下の動作を繰返し行う。
【0084】これにより、吸入口3を通して吸入された
室内空気は、熱交換器19を通る際に熱交換器19内を
流れる冷媒の蒸発潜熱により熱交換され、熱交換器19
で熱交換された空気はダクト部材25にガイドされて上
部へ移動され、吐出口7を通して室内に吐出される。
【0085】この際、前記吐出口7に設けられた上下、
左右風向き羽根9,11が所定時間間隔で上向きおよび
右側所定角度、下向きおよび右側所定角度、下向きおよ
び左側所定角度、上向きおよび左側所定角度で移動する
風向き角度に応じて、吐出気流が全室内に一様に拡散さ
れ、標準温度に伴う設定温度Tsの制御により全室内を
快適な室内温度に保持できる。
【0086】前記ステップS46での判別において、ワ
イドキーがオフされた場合(YESのとき)には、運転
操作手段102からワイド運転モード停止に該当するキ
ー信号が制御手段104に入力されるため、空気調和機
のワイド運転を停止させるためにステップS47に進ん
で、制御手段104は、ワイド動作停止を表示するため
の制御信号を表示手段118に出力する。
【0087】したがって、表示手段118では、制御手
段104の制御により、ワイド表示ランプをオフさせて
ワイド動作停止状態を表示し、ステップS48で、上
下、左右風向きモータ113,115は、ワイドモード
以前の冷暖房モード設定値に戻り、前記ステップS12
での正常運転を継続して行いながらステップS12以下
の動作を繰返し行う。
【0088】次に、図9、図10を参照して、遠距離モ
ードの制御動作について述べる。図9、図10は、本発
明に適用される遠距離モードの吐出気流制御動作プロセ
スを示すフローチャートである。
【0089】遠距離キーのオン動作に伴って空気調和機
が遠距離モードに入ると、ステップS50で、制御手段
104は、遠距離動作状態を表示するための制御信号を
表示手段118に出力する。
【0090】したがって、表示手段118では、制御手
段104の制御により遠距離表示ランプをオンさせて遠
距離動作状態を表示し、ステップS51で、制御手段1
04は、吐出される空気が遠距離に到達するように室内
ファンモータ21を駆動するための制御信号をファンモ
ータ駆動手段116に出力する。
【0091】これにより、前記ファンモータ駆動手段1
16では、前記制御手段104から出力される制御信号
を受信して室内ファンモータ21の回転数をターボ風量
(略670RPM)で駆動させ、ステップS52で、制
御手段104は、吐出口7を通して吐出される空気が本
体1から遠距離部に到達するように、上下風向き羽根9
の角度を調整するための制御信号を上下風向き調整部1
12に出力する。
【0092】したがって、前記上下風向き調整部112
では、前記制御手段104から出力される制御信号を受
信して、上下風向きモータ113を14.4゜/秒の角
速度で駆動させて上下風向き羽根9の角度を、図11
(a)に示すように、上向き所定角度(略15゜)まで
移動させた後、上下風向きモータ113の駆動を停止さ
せる。
【0093】次いで、ステップS53で、制御手段10
4は、吐出空気が遠距離部に到達するように左右風向き
羽根11の角度を調整するための制御信号を左右風向き
調整部114に出力する。
【0094】前記左右風向き調整部114では、前記制
御手段104から出力される制御信号を受信して、左右
風向きモータ115を7.2゜/秒の角速度で駆動させ
ることにより、左右風向き羽根11が、図12(c)に
示されるように、左右の所定区間(略30゜)をスイン
グする。
【0095】すなわち、上下風向き羽根9は、上向き所
定角度(略15゜)に固定され、左右風向き羽根11
は、左右の所定区間(略30゜)において連続的にスイ
ングするため、吐出口7を通して吐出される空気が遠距
離に到達するとともに、室内ファンモータ21のターボ
風量の駆動にしたがって吐出される空気の風量が多くな
って遠距離の空気調和を行う。
【0096】この際、ステップS54で、制御手段10
4は、設定温度Tsを標準温度から1゜C引いた温度に
自動的にセッティングする。ここで、標準温度とは、ワ
イドモードにおけると同様に、外気温度(室外温度)に
伴って変化する室内温度の変化量と室内湿度量を入力し
てカオス演算を行い、ユーザがもっとも快適であると感
じる温度を算出したのである。
【0097】次いで、ステップS55では、吸入口3を
通して吸入される室内空気の温度Trを室内温度感知手
段106で感知して、設定温度Tsが室内温度Trより
低いかを判別する。
【0098】前記ステップS55での判別において、設
定温度Tsが室内温度Trより低くない場合(NOのと
き)には、ステップS54に戻り継続して室内温度Tr
を感知しながらステップS54以下の動作を繰返し行
い、設定温度Tsが室内温度Trより低い場合(YES
のとき)には、ステップS56に進んで、制御手段10
4は、設定温度Tsと室内温度Trとの差に応じて圧縮
機109の運転周波数を決定して、圧縮機109を駆動
させるための制御信号を圧縮機駆動手段108に出力す
る。
【0099】したがって、圧縮機駆動手段108では、
制御手段104で決定された運転周波数に従って圧縮機
109を駆動させる。前記圧縮機109が駆動される
と、室内ファン23の駆動にしたがって吸入口3を通し
て室内空気が本体1内に吸入され、吸入口3を通して吸
入された室内空気に浮遊するゴミなどの異物はフィルタ
部材17を通る際に除去され、フィルタ部材17により
ゴミなどの異物を除去された室内空気は熱交換器19を
通る際に熱交換器19内を流れる冷媒の蒸発潜熱により
熱交換される。
【0100】前記熱交換器19で熱交換された空気は、
ダクト部材25にガイドされて上部へ移動され、吐出口
7に回転可能に設けられた上下、左右風向き羽根9,1
1の風向き角度に応じて上下または左右に風向きが調整
されて遠距離の室内の空気調和を行う。
【0101】この際、ステップS57では、設定温度T
sが室内温度Trから0.5゜Cを引いた温度(Tr−
0.5)゜Cより高いかを判別し、設定温度Tsが温度
(Tr−0.5)゜Cより高くない場合(NOのとき)
には、ステップS56に戻りステップS56以下の動作
を繰返し行う。
【0102】前記ステップS57での判別において、設
定温度Tsが温度(Tr−0.5)゜Cより高い場合
(YESのとき)には、遠距離でユーザがもっとも快適
に感じる温度に保持されたと判断して、ステップS58
に進んで、圧縮機駆動手段108は、制御手段104の
制御により圧縮機109を停止させる。
【0103】次いで、ステップS59では、遠距離キー
が再度オンされたかを判別して遠距離キーがオフでない
場合(NOのとき)には、ステップS52に戻りステッ
プS52以下の動作を繰返し行う。
【0104】これにより、吸入口3を通して吸入された
室内空気は、熱交換器19を通る際に熱交換器19内を
流れる冷媒の蒸発潜熱により熱交換され、熱交換器19
で熱交換された空気はダクト部材25にガイドされて上
部へ移動され、吐出口7に設けられた上下風向き羽根9
の上向きの所定角度、および左右風向き羽根11の左右
所定区間の連続スイングに応じて、吐出気流が遠距離部
に到達し、標準温度に伴う設定温度Tsの制御により遠
距離部の室内温度を快適に保持できる。
【0105】前記ステップS59での判別において、遠
距離キーがオフされた場合(YESのとき)には、運転
操作手段102から遠距離運転モード停止に該当するキ
ー信号が制御手段104に入力されるため、空気調和機
の遠距離運転を停止するためにステップS60に進ん
で、制御手段104は、遠距離動作停止を表示するため
の制御信号を表示手段118に出力する。
【0106】したがって、表示手段118では、制御手
段104の制御により遠距離表示ランプをオフさせて遠
距離動作停止状態を表示し、ステップS61で、上下、
左右風向きモータ113,115は、遠距離モード以前
の冷暖房モード設定値に戻り、前記ステップS12での
正常運転を継続して行いながらステップS12以下の動
作を繰返し行う。
【0107】
【発明の効果】上述のように、本発明による空気調和機
の吐出気流制御装置およびその方法によれば、手軽にキ
ーを操作して吐出空気の風向き、風量および設定温度を
調整する多様な吐出気流のパターンでの使用が可能で、
室内のすべての地域の空気調和が高められる効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の空気調和機の室内機を示す斜視図であ
る。
【図2】 図1の空気調和機を示す縦断面図である。
【図3】 本発明の1つの実施の形態による空気調和機
の吐出気流制御装置の制御ブロックを示す図である。
【図4】 本発明による空気調和機のモード選択動作プ
ロセスを示すフローチャートである。
【図5】 本発明による空気調和機のモード選択動作プ
ロセスを示すフローチャートである。
【図6】 本発明に適用される近距離モードの吐出気流
制御動作プロセスを示すフローチャートである。
【図7】 本発明に適用されるワイドモードの吐出気流
動作プロセスを示すフローチャートである。
【図8】 本発明に適用されるワイドモードの吐出気流
動作プロセスを示すフローチャートである。
【図9】 本発明に適用される遠距離モードの吐出気流
動作プロセスを示すフローチャートである。
【図10】 本発明に適用される遠距離モードの吐出気
流動作プロセスを示すフローチャートである。
【図11】 図1のA−A線矢視の上下風向き羽根の動
作状態を示す図である。
【図12】 図1のB−B線矢視の左右風向き羽根の動
作状態を示す図である。
【符号の説明】
3 吸入口 7 吐出口 9 上下風向き羽根 11 右左風向き羽根 21 室内ファンモータ 23 室内ファン 100 電源手段 102 運転操作手段 104 制御手段 106 室内温度感知手段 108 圧縮機駆動手段 110 風向き調整手段 112 上下風向き調整部 113 上下風向きモータ 114 左右風向き調整部 115 左右風向きモータ 116 ファンモータ駆動手段 118 表示手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−274347(JP,A) 特開 平2−57850(JP,A) 特開 平7−63394(JP,A) 特開 平5−332592(JP,A) 特開 平2−263032(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02 102 F24F 11/02

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転操作手段により近距離、ワイド、ま
    たは遠距離運転が選択されたかを判別する運転判別ステ
    ップと、該運転判別ステップで判別された運転モードに
    従って風向き羽根の風向き角度を制御して吐出空気の風
    向きを調整する風向き調整ステップと、前記運転判別ス
    テップで判別された運転モードに従って標準温度を割出
    して設定温度を制御する温度制御ステップと、前記設定
    温度と室内温度との差により圧縮機を駆動させて空気調
    和を行う空気調和ステップとからなることを特徴とする
    空気調和機の吐出気流制御方法。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の方法において、
    記運転判別ステップで近距離運転と判別された場合に、
    吐出空気が近距離に集中供給されるように吐出空気の風
    向きを調整する風向き調整ステップと、前記運転判別ス
    テップで近距離運転と判別されると吐出空気が近距離に
    集中供給されるように吐出空気の風量を調整する風量調
    整ステップとからなることを特徴とする空気調和機の吐
    出気流制御方法。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載の方法において、前
    運転判別ステップでワイド運転と判別された場合に、
    吐出空気が全室内に拡散されるように吐出空気の風向き
    を調整する風向き調整ステップと、前記運転判別ステッ
    プでワイド運転と判別されると標準温度に伴って設定温
    度を制御する温度制御ステップと、前記設定温度と室内
    温度との差により圧縮機を駆動させて全室内の空気調和
    を行う空気調和ステップとからなることを特徴とする空
    気調和機の吐出気流制御方法。
  4. 【請求項4】 前記請求項1に記載の方法において、前
    運転判別ステップで遠距離運転と判別された場合に、
    吐出空気が遠距離に到達するように吐出空気の風向きを
    調整する風向き調整ステップと、前記運転判別ステップ
    で遠距離運転と判別されると標準温度に伴って設定温度
    を制御する温度制御ステップと、前記設定温度と室内温
    度との差により圧縮機を駆動させて遠距離の空気調和を
    行う空気調和ステップとからなることを特徴とする空気
    調和機の吐出気流制御方法。
  5. 【請求項5】 前記運転判別ステップで近距離運転と判
    別されると、近距離運転状態が表示されることを特徴と
    する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空気
    調和機の吐出気流制御方法。
  6. 【請求項6】 前記運転判別ステップでワイド運転と判
    別されると、ワイド運転状態が表示されることを特徴と
    する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空気
    調和機の吐出気流制御方法。
  7. 【請求項7】 前記運転判別ステップで遠距離運転と判
    別されると、遠距離運転状態が表示されることを特徴と
    する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空気
    調和機の吐出気流制御方法。
  8. 【請求項8】 前記風向き調整ステップは、前記運転判
    別ステップで近距離運転と判別されると、上下風向き羽
    根を下方の所定角度に固定するとともに左右風向き羽根
    を設定風向きに応じて左右に移動させて、吐出空気の方
    向を近距離に調整することを特徴とする請求項1から請
    求項4のいずれか1項に記載の空気調和機の吐出気流制
    御方法。
  9. 【請求項9】 前記風向き調整ステップは、前記運転判
    別ステップでワイド運転と判別されると、所定時間間隔
    で上下風向き羽根を上下方向へ所定角度で移動するとと
    もに左右風向き羽根を左右方向の所定角度で移動させ
    て、吐出空気の方向を全室内に調整することを特徴とす
    る請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空気調
    和機の吐出気流制御方法。
  10. 【請求項10】 前記風向き調整ステップは、前記運転
    判別ステップで遠距離運転と判別されると、上下風向き
    羽根を上方の所定角度に固定するとともに左右風向き羽
    根を左右スイングさせて、吐出空気の方向を遠距離に調
    整することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれ
    か1項に記載の空気調和機の吐出気流制御方法。
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