JP2001289045A - 熱磁気回転装置を利用したエンジン冷却水の冷却方法 - Google Patents

熱磁気回転装置を利用したエンジン冷却水の冷却方法

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JP2001289045A
JP2001289045A JP2000106205A JP2000106205A JP2001289045A JP 2001289045 A JP2001289045 A JP 2001289045A JP 2000106205 A JP2000106205 A JP 2000106205A JP 2000106205 A JP2000106205 A JP 2000106205A JP 2001289045 A JP2001289045 A JP 2001289045A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンから発生する高温冷却水の熱量を回
転エネルギーに転換して低温冷却水にまで冷却・循環さ
せ、エンジン排熱を回転エネルギーとして有効利用す
る。 【解決手段】 本発明に係る熱磁気回転装置を利用した
エンジン冷却水の冷却方法は、回転自在に軸支した感熱
磁性材製の円筒体1aと、この円筒体1aの円周方向に
磁極2a・2bを位置せしめて円筒体の外周面と対向状
に配設した磁石2と、円筒体1aの一部を加熱する加熱
領域5と、円筒体の他の部分を冷却する冷却領域6とか
らなる熱磁気回転装置22において、エンジン12から
流出する高温冷却水により前記加熱領域5を加熱し、高
温冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置22の回転エ
ネルギーに転換して高温冷却水を低温冷却水にまで冷却
することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車等のエンジン
から流出する高温冷却水の冷却方法に関し、更に詳細に
は、高温冷却水の有する熱エネルギーを熱磁気回転装置
の回転エネルギーに転換して高温冷却水を低温冷却水へ
と冷却循環させる熱磁気回転装置を利用したエンジン冷
却水の冷却方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエンジン冷却水の冷却方法を自動
車エンジンを例にとって説明する。図13はエンジン部
を備えた従来の自動車の概要説明図であり、図14はそ
の自動車エンジン部の拡大図である。
【0003】車体10のフロント部には、エンジン12
とポンプ14とファン16とラジエータ18が図示のよ
うに配設されている。ポンプ14とファン16はエンジ
ン12により想像線で示すように駆動される。
【0004】エンジン12の発熱により高温化した冷却
水は、ポンプ14により矢印a方向に送られ、ラジエー
タ18内の蛇行管部20に流入する。ファン16は外部
から冷気を矢印b方向に吸引し、蛇行管部20を流通す
る高温冷却水を空冷して低温冷却水にする。この低温冷
却水はラジエータ18から出て、矢印c方向に再びエン
ジン12内に流入してエンジンを冷却するために循環使
用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、環境問題は益々
重要となり、エンジン分野では排ガスを低減させるため
にエンジン排気量の低減化が要望されている。エンジン
排気量を低減させると、エンジン出力が低下するため、
自動車の性能を保持するためには、エンジンの熱効率を
向上させる必要がある。
【0006】ところが、従来のエンジンでは、前述した
ように高温冷却水の熱量をラジエータを介して全て大気
中に放散させる無駄の多い方式をとっていた。しかも、
冷却水の循環用ポンプや空冷用ファンの駆動にはエンジ
ン出力の一部を使っているため、走行用出力を一定度確
保するためにエンジン出力をその分だけ過剰に大きくし
なければならないという欠点があった。
【0007】従って、本発明の目的は、エンジンから発
生する高温冷却水の熱量を熱磁気回転装置の回転エネル
ギーに転換して、高温冷却水の冷却を実現し、同時にこ
の回転エネルギーをポンプやファンの駆動に利用して高
温冷却水の熱量の有効利用を図ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、回転
自在に軸支した感熱磁性材製の円筒体と、この円筒体の
円周方向に磁極を位置せしめて円筒体の外周面と対向状
に配設した磁石と、円筒体の一部分を加熱する加熱領域
と、円筒体の他の部分を冷却する冷却領域とからなる熱
磁気回転装置において、エンジンから流出する高温冷却
水により前記加熱領域を加熱し、高温冷却水の熱エネル
ギーを熱磁気回転装置の回転エネルギーに転換して高温
冷却水を低温冷却水にまで冷却することを特徴とする熱
磁気回転装置を利用したエンジン冷却水の冷却方法であ
る。
【0009】請求項2の発明は、回転自在に軸支した感
熱磁性材製の円筒体と、この円筒体の円周方向に磁極を
位置せしめて円筒体の外周面に対向状に配設した磁石
と、円筒体の一部分を加熱する加熱領域と、円筒体の他
の部分を冷却する冷却領域とからなる熱磁気回転装置に
おいて、エンジンから流出する高温冷却水により前記加
熱領域を加熱し、高温冷却水の熱エネルギーを熱磁気回
転装置の回転エネルギーに転換して高温冷却水を低温冷
却水にまで冷却し、この低温冷却水により前記冷却領域
を冷却することを特徴とする熱磁気回転装置を利用した
エンジン冷却水の冷却方法である。
【0010】請求項3の発明は、前記熱磁気回転装置に
よりファンを回転させ、このファン回転により高温冷却
水の冷却を助勢する請求項2記載の熱磁気回転装置を利
用したエンジン冷却水の冷却方法である。
【0011】請求項4の発明は、前記熱磁気回転装置に
より冷却水循環用のポンプを駆動し、このポンプ駆動に
より高温冷却水の冷却を助勢する請求項2又は3記載の
熱磁気回転装置を利用したエンジン冷却水の冷却方法で
ある。
【0012】請求項5の発明は、前記円筒体は複数のデ
ィスクを積層して形成され、このディスクとディスクの
間隙に高温冷却水又は低温冷却水を流通させて所要部を
加熱又は冷却する請求項2記載の熱磁気回転装置を利用
したエンジン冷却水の冷却方法である。
【0013】請求項6の発明は、前記円筒体の円周面に
高温冷却水又は低温冷却水を接近させて所要部を加熱又
は冷却する請求項2記載の熱磁気回転装置を利用したエ
ンジン冷却水の冷却方法である。
【0014】請求項7の発明は、回転自在に軸支した感
熱磁性材製の円筒体と、この円筒体の円周方向に磁極を
位置せしめて円筒体の外周面と対向状に配設した磁石
と、円筒体の一部分を加熱する加熱領域と、円筒体の他
の部分を冷却する冷却領域とからなる熱磁気回転装置に
おいて、エンジンから流出する高温冷却水により前記加
熱領域を加熱し、高温冷却水の熱エネルギーを熱磁気回
転装置の回転エネルギーに転換して高温冷却水を低温冷
却水にまで冷却し、前記熱磁気回転装置によりファンを
回転して冷気により前記冷却領域を冷却させることを特
徴とする熱磁気回転装置を利用したエンジン冷却水の冷
却方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明者は、エンジンから流出す
る高温冷却水の熱量を有効利用しながらその低温化を図
る方法を鋭意検討した結果、高温冷却水の熱エネルギー
を熱磁気回転装置の回転エネルギーに転換して高温冷却
水を低温化し、この熱磁気回転装置の回転エネルギーを
他の装置の駆動に有効利用することを着想するに到っ
た。
【0016】図10に示すように、飽和磁束密度B1
2 の異なった二種類の強磁性材料A1 、A2 からなる
板体Aを永久磁石Mの磁界Hによって磁気飽和させる
と、両磁性材A1 、A2 の境界面A3 にマックスウェル
応力が作用し、板体Aに大きな飽和磁束密度B2 の方か
ら小さな飽和磁束密度B1 の方へ向う力F=1/2▽
(B・H)が生ずることは、広く知られた事象である。
【0017】一方、近年所謂キュリー温度近傍で飽和磁
束密度が急激に減少すると云う温度・磁気特性を備えた
感熱磁性材の開発が進み、例えばフェライトや整磁合金
材(サーマロイ等)の如く、その成分調整によってキュ
リー温度を広範囲に亘って任意に設定できるようにした
感熱磁性材が出現して来た。図10の板体Aを感熱磁性
材により製作し、図11に示す如く感熱磁性材から成る
板体Cの片側の端部C1 を加熱してその飽和磁束密度B
1 を小さくすると共に、他側の端部C2 を冷却してその
飽和磁束密度B2 を高め、これに永久磁石Mの磁界を与
えることにより板体Cの力Fを発生させると云う機構が
着想され、本件出願人も当該機構を用いて温排水等の低
質エネルギーを回収するようにした熱磁気回転装置を開
発し、特開平9−268968号としてこれを公開して
いる。
【0018】この熱磁気回転装置22は、図12に示す
ように、回転支軸1cを備えた感熱磁性材製の円筒体1
aと、円筒体1aと対向状に且つその円周方向に磁極2
a・2bを位置せしめて配設した磁石2と、回転ドラム
1を形成する円筒体1aの一部分を加熱する加熱領域5
と、回転ドラム1を形成する円筒体1aの前記加熱領域
5以外の部分を冷却する冷却領域6とから構成されてお
り、工業用温排水5a等を熱源とする加熱領域5に於い
て円筒体1aの一部分を加熱すると共に、冷却ファンの
冷風等を用いる冷却領域6に於いて円筒体1aの他の部
分を冷却することにより、回転ドラム1を回転させて回
転支軸1cから回転駆動力を取り出すものである。
【0019】また、回転ドラム1は耐熱合成樹脂製の回
転子の外周に直径400mm、横幅100mm、厚さ1
mmの感熱磁性材(鉄・ニッケルから成る整磁材料・サ
ーマロイ)製の円筒体1aを嵌合することにより形成さ
れており、更に、磁石2にはコバルト・サマリウム永久
磁石が用いられている。
【0020】上記特開平9−268968号に係る熱磁
気エンジンに於いては、磁石2の位置、感熱磁性材(円
筒体1a)のキュリー温度、円筒体1aの加熱領域5の
面積範囲等を適宜に選定することにより、約80〜85
℃の温排水を用い且つシロッコファンで約15〜18℃
の風冷を行なうことにより、静止トルク0.7N、最高
出力0.17W(回転速度12rpmの時)の回転駆動
力が得られている。
【0021】以下に、この熱磁気回転装置22を利用し
て、エンジンから流出する高温冷却水の冷却方法の実施
形態を図面に従って詳細に説明する。但し、図10〜図
14と同一部分には同一符号を打ってその説明は簡略化
する。
【0022】図1は本発明の第1実施形態の概要説明図
である。エンジン12からはエンジン排熱により高温化
した高温冷却水が矢印a方向に流出する。この高温冷却
水はポンプ14により、熱磁気回転装置22の加熱領域
5に誘導され、感温磁性材からなる円筒体1aを加熱す
る。この熱伝達で高温冷却水は一部冷却される。
【0023】やや冷却した高温冷却水はラジエータ18
に入り、蛇行管部20を蛇行しながら、ファン16が矢
印b方向に吸引する外部の冷気により低温冷却水にまで
冷却される。この低温冷却水は円筒体1aの冷却領域6
に入り、この領域を冷却した後、矢印c方向に再びエン
ジン12に帰還し、エンジン系の冷却水として循環使用
される。実線は高温冷却水及び点線は低温冷却水の流路
を示す。
【0024】円筒体1aは加熱領域5で加熱され、冷却
領域6で冷却される。この2領域には磁石2の磁極2a
・2bが接近配設されているから、マックスウェル応力
により回転ドラム1は矢印d方向に回転する。この回転
力により前記ポンプ14およびファン16を駆動して、
エンジン系の自律動作を継続する。
【0025】この第1実施形態では、高温冷却水は2段
階の冷却を受けて低温冷却水になる。第1段冷却は加熱
領域5での熱伝達であり、第2段冷却はラジエータ18
での放熱である。第1段冷却を効率化することにより、
第2段冷却、即ちラジエータ18は不要になる。この時
には、熱磁気回転装置22が完全に熱磁気式ラジエータ
として使用できる。また、ポンプ14やファン16を熱
磁気回転装置22により駆動することで、高温冷却水の
冷却効率が高くなる。即ち、高温冷却水の熱エネルギー
の大部分を回転エネルギーに転換することが本発明の特
徴である。
【0026】図2は熱磁気回転装置22の加熱領域5の
拡大図である。回転ドラム1はリング状のディスク体1
dを積層して構成され、ディスク体1d・1dの間隙に
高温冷却水の蛇行配管部5dを設けて加熱領域5を形成
している。この蛇行配管部5dから高温冷却水の熱をデ
ィスク体1dに伝達して、高温冷却水の冷却効率を高め
ている。冷却領域6にも同様の蛇行配管部6dが設けら
れている。また、回転ドラム1の外周に接近して磁石2
の磁極2bが配設されており、極徴接近させることによ
り回転ドラム1の回転効率を上げている。
【0027】図3は図2のIーI線断面図である。積層
されたディスク体1d・1dの間に蛇行配管部5d・5
dが設けられている。ディスク体1d・1dの間には絶
縁体スペーサ1eが介装され、蛇行配管部5d・6dの
挿入間隔を設けている。高温冷却水および低温冷却水が
内径方向に深く入ることにより熱伝達を確実にしてい
る。
【0028】図4は本発明の第2実施形態の概要説明図
である。図1と異なるところは、熱磁気回転装置22に
複数の加熱領域5と冷却領域6が設けられていることで
ある。回転力を増大させるためには、マックスウェル応
力を増大させる必要がある。
【0029】この増大化は同時に高温冷却水の熱エネル
ギーを回転ドラム1の回転エネルギーへ転換する効率の
増大化を意味する。従って、磁極2a・2bの配置数及
び磁力の増強も転換効率の増大につながる。換言すれ
ば、高温冷却水の第1段冷却の効率を上昇でき、ラジエ
ータ18による第2段冷却を不要にすることができる。
【0030】図5は図4の熱磁気回転装置22の簡略断
面図である。回転支軸1cにより回転子1bが軸支さ
れ、回転子1bの円周に円筒体1aが巻回形成されてい
る。加熱領域5および冷却領域6は共に円筒体1aに熱
交換板5e・6eを接近配置して構成される。
【0031】図6は回転ドラム1の円筒体1aの要部拡
大断面図である。回転ドラム1の構造を詳説すると、薄
い感熱磁性材の円筒体1a1 〜1an を積層固着して成
る直径400mm、横幅100mm、厚さ1.5mmの
円筒体1aと、その内方へ嵌合固定した中央部に軸挿通
用リブ部を設けた耐熱合成樹脂製の回転子1bと、これ
に挿通固定した回転支軸1cとより形成されている。
【0032】また、前記薄い円筒体1a1 〜1an を形
成する感温磁性材としては、整磁材料であるサーマロイ
を使用しており、成分は鉄・ニッケルであって、他の材
料に比べて前記各条件の点で優れており、熱的・機械的
ショックにも強く、しかも耐食性もよいと云う特徴を有
している。更に、感温磁性材のTc1000は約80℃
に設定されている。但し、ここでTc1000とは、磁
界Hが25(Oe)に於いて感熱磁性材料の飽和磁束密
度が1000Gになるときの温度のことであり、キュリ
ー温度とは少し異なる。尚、当該サーマロイの物理特性
はTc1000…50〜250(℃)、密度…8.2
(g/cc)、硬さ…130(HV)、弾性係数…85
00(kg/mm)、熱膨張係数…0.00001(1
/℃)、比熱…0.12(Cal/g・℃)、熱伝導率
13.6である。
【0033】前記磁石2は、コバルト・サマリウム永久
磁石から成る磁極2a・2bとヨーク2cとから形成さ
れており、磁極2a・2bの外形寸法は25mm×20
mm×100mm(横幅)に、またヨーク2cは25m
m×122mm×100mm(横幅)に、夫々選定され
ている。尚、前記コバルト・サマリウム磁石の磁気特性
は、最大エネルギー積…26.69(MGOe)、残留
磁束密度…1.0669(KG)、B保持力…8.84
9(KOe)、J保持力…10.05(KOe)、磁束
密度の温度係数…3(%/℃)、リコイル比透磁率…
1.02、キュリー温度…820(℃)であり、また前
記磁石2を形成するヨーク2bには、耐食性を考えてS
US430を使用している。
【0034】図7は本発明の第3実施形態の概要説明図
である。図1および図4と異なるところは、冷却領域6
を冷風で空冷することである。従って、第1および第2
実施形態と異なる点を以下に説明する。
【0035】この実施形態では、回転ドラム1の円周に
多数の加熱領域5が設けられ、高温冷却水の熱量をこの
加熱領域5に効率的に伝達して、高温冷却水は低温冷却
水となってエンジン12に帰還する。
【0036】回転ドラム1の回転によりファン16及び
ポンプ14を駆動する。ファン16で外部から吸引され
た冷気は集風器16aで集められ、ダクト16bを介し
て、円筒体1aの冷却領域6に誘導される。冷風は冷却
ノズル6fから円筒体1aの表面に吹きつけられ、冷却
領域を効率的に冷却する。つまり、高温冷却水により加
熱領域5を加熱し、冷風により冷却領域6を冷却してい
る。
【0037】図8は図7の回転ドラム1の要部断面図で
ある。加熱領域5は熱交換板5eを介して加熱される。
一方、冷却領域6はノズル6fからの冷風吹付けで冷却
されている。
【0038】この実施形態では、高温冷却水の熱量は熱
磁気回転装置22の回転、ポンプ14の駆動およびファ
ン16の回転に消費され、この過程を通して低温冷却水
まで冷却される。熱磁気回転装置の回転エネルギーを更
に他のプロセスで消費する構成とすれば、冷却効率の一
層の増進を図ることができる。
【0039】図9は、図7に示す熱磁気回転装置の一部
を省略した縦断面図である。非磁性材製の回転子1bの
外周に固着した感温磁性材製の円筒体1aは、ディスク
体1d1 〜1dn を複数枚積層固着することにより形成
されており、具体的には厚さ0.1〜0.3mm程度の
ディスク体1d1 〜1dn を30〜50枚積層すること
により、円筒体1aが形成されている。5eは熱交換
板、6fは冷却ノズルである。
【0040】本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における
種々の変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含
するものである。
【0041】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、エンジンから
流出する高温冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置の
回転エネルギーに転換して、高温冷却水を低温冷却水に
まで冷却できるから、従来捨てられていた排熱を回転エ
ネルギーとして有効活用することができる。
【0042】請求項2の発明によれば、エンジンから流
出する高温冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置の回
転エネルギーに転換して、高温冷却水を低温にまで冷却
するから、その回転エネルギーをポンプやファン等の駆
動に有効利用できる。従って、エンジン発生熱を単に空
間に放出するのでなく、自動車等の装置の駆動エネルギ
ー源とすることによってエネルギー効率を上昇させ、ま
た省エネルギー化に貢献できる。
【0043】請求項3の発明によれば、得られた回転エ
ネルギーでファンを駆動し、ファン回転で高温冷却水の
冷却を助勢するから、高温冷却水の熱エネルギーを効率
的に回転エネルギーに転換できる。
【0044】請求項4の発明によれば、得られた回転エ
ネルギーでポンプを駆動し、このポンプ駆動で高温冷却
水の冷却を助勢するから、高温冷却水の熱エネルギーを
回転エネルギーに効率的に転換できる。
【0045】請求項5の発明によれば、ディスクとディ
スクの間隙に高温冷却水又は低温冷却水を流通させるか
ら、所要部の加熱又は冷却を効率的に行うことができ、
エンジン排熱を効率的に回転エネルギーに転換できる。
【0046】請求項6の発明によれば、円筒体の円周面
に高温冷却水又は低温冷却水を接近させて加熱又は冷却
を行うから、円筒体の任意の構造に対して冷却水の配管
設計をすることができる。
【0047】請求項7の発明によれば、高温冷却水で加
熱領域を加熱し、冷気送風により冷却領域を冷却するか
ら、加熱効率と冷却効率を高く設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の概要説明図である。
【図2】熱磁気回転装置の加熱領域の拡大図である。
【図3】図2のIーI線断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態の概要説明図である。
【図5】図4の熱磁気回転装置の簡略断面図である。
【図6】回転ドラムの円筒体の要部拡大断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態の概要説明図である。
【図8】図7の回転ドラムの要部断面図である。
【図9】図7に示す熱磁気回転装置の一部を省略した縦
断面図である。
【図10】回転体に作用するマックスウェル力の説明用
モデルである。
【図11】回転体に作用するマックスウェル力の説明図
である。
【図12】従前の熱磁気回転装置の要部説明図である。
【図13】エンジン部を備えた従来自動車の概要説明図
である。
【図14】図13の自動車エンジン部の拡大図である。
【符号の説明】
1は回転ドラム、1aは円筒体、1bは回転子、1cは
回転支軸、1d・1d 1 〜1dn はディスク体、2は磁
石、2a・2bは磁極、2cはヨーク、5は加熱領域、
5aは工業用温排水、5dは蛇行配管部、5eは熱交換
板、6は冷却領域、6dは蛇行配管部、6eは熱交換
板、6fは冷却水ノズル、10は車体、12はエンジ
ン、14はポンプ、16はファン、16aは集風器、1
6bはダクト、18はラジエータ、20は蛇行管部、2
2は熱磁気回転装置。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在に軸支した感熱磁性材製の円筒
    体と、この円筒体の円周方向に磁極を位置せしめて円筒
    体の外周面と対向状に配設した磁石と、円筒体の一部分
    を加熱する加熱領域と、円筒体の他の部分を冷却する冷
    却領域とからなる熱磁気回転装置において、エンジンか
    ら流出する高温冷却水により前記加熱領域を加熱し、高
    温冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置の回転エネル
    ギーに転換して高温冷却水を低温冷却水にまで冷却する
    ことを特徴とする熱磁気回転装置を利用したエンジン冷
    却水の冷却方法。
  2. 【請求項2】 回転自在に軸支した感熱磁性材製の円筒
    体と、この円筒体の円周方向に磁極を位置せしめて円筒
    体の外周面と対向状に配設した磁極と、円筒体の一部分
    を加熱する加熱領域と、円筒体の他の部分を冷却する冷
    却領域とからなる熱磁気回転装置において、エンジンか
    ら流出する高温冷却水により前記加熱領域を加熱し、高
    温冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置の回転エネル
    ギーに転換して高温冷却水を低温冷却水にまで冷却し、
    この低温冷却水により前記冷却領域を冷却することを特
    徴とする熱磁気回転装置を利用したエンジン冷却水の冷
    却方法。
  3. 【請求項3】 前記熱磁気回転装置によりファンを回転
    させ、このファン回転により高温冷却水の冷却を助勢す
    る請求項2記載の熱磁気回転装置を利用したエンジン冷
    却水の冷却方法。
  4. 【請求項4】 前記熱磁気回転装置により冷却水循環用
    のポンプを駆動し、このポンプ駆動により高温冷却水の
    冷却を助勢する請求項2又は3記載の熱磁気回転装置を
    利用したエンジン冷却水の冷却方法。
  5. 【請求項5】 前記円筒体は複数のディスクを積層して
    形成され、このディスクとディスクの間隙に高温冷却水
    又は低温冷却水を流通させて所要部を加熱又は冷却する
    請求項2記載の熱磁気回転装置を利用したエンジン冷却
    水の冷却方法。
  6. 【請求項6】 前記円筒体の円周面に高温冷却水又は低
    温冷却水を接近させて所要部を加熱又は冷却する請求項
    2記載の熱磁気回転装置を利用したエンジン冷却水の冷
    却方法。
  7. 【請求項7】 回転自在に軸支した感熱磁性材製の円筒
    体と、この円筒体の円周方向に磁極を位置せしめて円筒
    体の外周面と対向状に配設した磁石と、円筒体の一部分
    を加熱する加熱領域と、円筒体の他の部分を冷却する冷
    却領域とからなる熱磁気回転装置において、エンジンか
    ら流出する高温冷却水により前記加熱領域を加熱し、高
    温冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置の回転エネル
    ギーに転換して高温冷却水を低温冷却水にまで冷却し、
    前記熱磁気回転装置によりファンを回転して冷気により
    前記冷却領域を冷却させることを特徴とする熱磁気回転
    装置を利用したエンジン冷却水の冷却方法。
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