JP4486212B2 - 熱磁気回転装置を利用したエンジン冷却水の冷却装置 - Google Patents

熱磁気回転装置を利用したエンジン冷却水の冷却装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車等のエンジンから流出する高温冷却水の冷却装置に関し、更に詳細には、高温冷却水の有する熱エネルギーを熱磁気回転装置の回転エネルギーに転換して高温冷却水を低温冷却水へと冷却循環させる熱磁気回転装置を利用したエンジン冷却水の冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエンジン冷却水の冷却方法を自動車エンジンを例にとって説明する。図13はエンジン部を備えた従来の自動車の概要説明図であり、図14はその自動車エンジン部の拡大図である。
【0003】
車体10のフロント部には、エンジン12とポンプ14とファン16とラジエータ18が図示のように配設されている。ポンプ14とファン16はエンジン12により想像線で示すように駆動される。
【0004】
エンジン12の発熱により高温化した冷却水は、ポンプ14により矢印a方向に送られ、ラジエータ18内の蛇行管部20に流入する。ファン16は外部から冷気を矢印b方向に吸引し、蛇行管部20を流通する高温冷却水を空冷して低温冷却水にする。この低温冷却水はラジエータ18から出て、矢印c方向に再びエンジン12内に流入してエンジンを冷却するために循環使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、環境問題は益々重要となり、エンジン分野では排ガスを低減させるためにエンジン排気量の低減化が要望されている。エンジン排気量を低減させると、エンジン出力が低下するため、自動車の性能を保持するためには、エンジンの熱効率を向上させる必要がある。
【0006】
ところが、従来のエンジンでは、前述したように高温冷却水の熱量をラジエータを介して全て大気中に放散させる無駄の多い方式をとっていた。しかも、冷却水の循環用ポンプや空冷用ファンの駆動にはエンジン出力の一部を使っているため、走行用出力を一定度確保するためにエンジン出力をその分だけ過剰に大きくしなければならないという欠点があった。
【0007】
従って、本発明の目的は、エンジンから発生する高温冷却水の熱量を熱磁気回転装置の回転エネルギーに転換して、高温冷却水の冷却を実現し、同時にこの回転エネルギーをポンプやファンの駆動に利用して高温冷却水の熱量の有効利用を図ることである。
【0008】
請求項1の発明は、自動車のエンジンからの冷却水を循環ポンプにより風冷式ラジエータを通して循環させることにより冷却するようにしたエンジン冷却水の冷却装置に於いて、前記循環ポンプ及び風冷式ラジエータの送風用ファンを、前記エンジンからの冷却水の熱エネルギーを回転エネルギーに変換する熱磁気回転装置により回転駆動させると共に、前記熱磁気回転装置を、複数枚のディスクを絶縁体スペーサを介して円筒状に積層し、回転支軸により回転自在に軸支すると共に積層したディスク相互の間隙内に冷却水管を設けた感熱磁性材製の円筒体と,円筒体の円周方向に磁極を位置せしめてその外周面と対抗状に配設した磁石と,円周方向の所定領域内の前記冷却水管にエンジンからの冷却水を流通させる円筒体の加熱領域と,円周方向の他の所定領域内の前記冷却水管に前記ラジエータで冷却したあとの冷却水を流通させる円筒体の冷却領域と,から構成し、エンジンからの冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置の回転エネルギーに転換してこれを冷却すると共に、熱磁気回転装置からの冷却水をラジエータで冷却したあとの冷却水により前記円筒体の低温領域を冷却するようにしたことを発明の基本構成とするものである。
【0009】
請求項2の発明は、自動車のエンジンからの冷却水を循環ポンプにより風冷式ラジエータを通して循環させることにより冷却するようにしたエンジン冷却水の冷却装置に於いて、前記循環ポンプ及び風冷式ラジエータの送風用ファンを、前記エンジンからの冷却水の熱エネルギーを回転エネルギーに変換する熱磁気回転装置により回転駆動させると共に、前記熱磁気回転装置を、複数枚のディスクを円筒状に積層し、回転自在に軸支した感熱磁性材製の円筒体と,円筒体の円周方向に磁極を位置せしめてその外周面と対抗状に配設した磁石と,円周方向の所定領域内の円周面に近接して設けた熱交換板に前記エンジンからの冷却水を流通させる円筒体の加熱領域と,円周方向の他の所定領域内の円周面に近接して設けた熱交換板に前記ラジエータで冷却したあとの冷却水を流通させる円筒体の冷却領域と,から構成し、エンジンからの冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置の回転エネルギーに転換してこれを冷却すると共に、熱磁気回転装置からの冷却水をラジエータで冷却したあとの冷却水により前記円筒体の低温領域を冷却するようにしたことを発明の基本構成とするものである。
【0010】
請求項3の発明は、自動車のエンジンからの冷却水を循環ポンプにより風冷式ラジエータを通して循環させることにより冷却するようにしたエンジン冷却水の冷却装置に於いて、前記循環ポンプ及び風冷式ラジエータの送風用ファンを、前記エンジンからの冷却水の熱エネルギーを回転エネルギーに変換する熱磁気回転装置により回転駆動させると共に、前記熱磁気回転装置を、複数の円筒を同心状に積層し、回転自在に軸支した感熱磁性材製の円筒体と,円筒体の円周方向に磁極を位置せしめてその外周面と対抗状に配設した磁石と,円周方向の所定領域内の円周面に近接して設けた熱交換板に前記エンジンからの冷却水を流通させる円筒体の加熱領域と,円周方向の他の所定領域内の円周面に近接して設けた熱交換板に前記ラジエータで冷却したあとの冷却水を流通させる円筒体の冷却領域と,から構成し、エンジンからの冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置の回転エネルギーに転換してこれを冷却すると共に、熱磁気回転装置からの冷却水をラジエータで冷却したあとの冷却水により前記円筒体の低温領域を冷却するようにしたことを発明の基本構成とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明者は、エンジンから流出する高温冷却水の熱量を有効利用しながらその低温化を図る方法を鋭意検討した結果、高温冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置の回転エネルギーに転換して高温冷却水を低温化し、この熱磁気回転装置の回転エネルギーを他の装置の駆動に有効利用することを着想するに到った。
【0016】
図10に示すように、飽和磁束密度B1 、B2 の異なった二種類の強磁性材料A1 、A2 からなる板体Aを永久磁石Mの磁界Hによって磁気飽和させると、両磁性材A1 、A2 の境界面A3 にマックスウェル応力が作用し、板体Aに大きな飽和磁束密度B2 の方から小さな飽和磁束密度B1 の方へ向う力F=1/2▽(B・H)が生ずることは、広く知られた事象である。
【0017】
一方、近年所謂キュリー温度近傍で飽和磁束密度が急激に減少すると云う温度・磁気特性を備えた感熱磁性材の開発が進み、例えばフェライトや整磁合金材(サーマロイ等)の如く、その成分調整によってキュリー温度を広範囲に亘って任意に設定できるようにした感熱磁性材が出現して来た。
図10の板体Aを感熱磁性材により製作し、図11に示す如く感熱磁性材から成る板体Cの片側の端部C1 を加熱してその飽和磁束密度B1 を小さくすると共に、他側の端部C2 を冷却してその飽和磁束密度B2 を高め、これに永久磁石Mの磁界を与えることにより板体Cの力Fを発生させると云う機構が着想され、本件出願人も当該機構を用いて温排水等の低質エネルギーを回収するようにした熱磁気回転装置を開発し、特開平9−268968号としてこれを公開している。
【0018】
この熱磁気回転装置22は、図12に示すように、回転支軸1cを備えた感熱磁性材製の円筒体1aと、円筒体1aと対向状に且つその円周方向に磁極2a・2bを位置せしめて配設した磁石2と、回転ドラム1を形成する円筒体1aの一部分を加熱する加熱領域5と、回転ドラム1を形成する円筒体1aの前記加熱領域5以外の部分を冷却する冷却領域6とから構成されており、工業用温排水5a等を熱源とする加熱領域5に於いて円筒体1aの一部分を加熱すると共に、冷却ファンの冷風等を用いる冷却領域6に於いて円筒体1aの他の部分を冷却することにより、回転ドラム1を回転させて回転支軸1cから回転駆動力を取り出すものである。
【0019】
また、回転ドラム1は耐熱合成樹脂製の回転子の外周に直径400mm、横幅100mm、厚さ1mmの感熱磁性材(鉄・ニッケルから成る整磁材料・サーマロイ)製の円筒体1aを嵌合することにより形成されており、更に、磁石2にはコバルト・サマリウム永久磁石が用いられている。
【0020】
上記特開平9−268968号に係る熱磁気エンジンに於いては、磁石2の位置、感熱磁性材(円筒体1a)のキュリー温度、円筒体1aの加熱領域5の面積範囲等を適宜に選定することにより、約80〜85℃の温排水を用い且つシロッコファンで約15〜18℃の風冷を行なうことにより、静止トルク0.7N、最高出力0.17W(回転速度12rpmの時)の回転駆動力が得られている。
【0021】
以下に、この熱磁気回転装置22を利用して、エンジンから流出する高温冷却水の冷却装置の実施形態を図面に従って詳細に説明する。但し、図10〜図14と同一部分には同一符号を打ってその説明は簡略化する。
【0022】
図1は本発明の第1実施形態の概要説明図である。
エンジン12からはエンジン排熱により高温化した高温冷却水が矢印a方向に流出する。この高温冷却水はポンプ14により、熱磁気回転装置22の加熱領域5に誘導され、感温磁性材からなる円筒体1aを加熱する。この熱伝達で高温冷却水は一部冷却される。
【0023】
やや冷却した高温冷却水はラジエータ18に入り、蛇行管部20を蛇行しながら、ファン16が矢印b方向に吸引する外部の冷気により低温冷却水にまで冷却される。この低温冷却水は円筒体1aの冷却領域6に入り、この領域を冷却した後、矢印c方向に再びエンジン12に帰還し、エンジン系の冷却水として循環使用される。実線は高温冷却水及び点線は低温冷却水の流路を示す。
【0024】
円筒体1aは加熱領域5で加熱され、冷却領域6で冷却される。この2領域には磁石2の磁極2a・2bが接近配設されているから、マックスウェル応力により回転ドラム1は矢印d方向に回転する。この回転力により前記ポンプ14およびファン16を駆動して、エンジン系の自律動作を継続する。
【0025】
この第1実施形態では、高温冷却水は2段階の冷却を受けて低温冷却水になる。第1段冷却は加熱領域5での熱伝達であり、第2段冷却はラジエータ18での放熱である。第1段冷却を効率化することにより、第2段冷却、即ちラジエータ18は不要になる。この時には、熱磁気回転装置22が完全に熱磁気式ラジエータとして使用できる。また、ポンプ14やファン16を熱磁気回転装置22により駆動することで、高温冷却水の冷却効率が高くなる。
即ち、高温冷却水の熱エネルギーの大部分を回転エネルギーに転換することが本発明の特徴である。
【0026】
図2は熱磁気回転装置22の加熱領域5の拡大図である。回転ドラム1はリング状のディスク体1dを積層して構成され、ディスク体1d・1dの間隙に高温冷却水の蛇行配管部5dを設けて加熱領域5を形成している。この蛇行配管部5dから高温冷却水の熱をディスク体1dに伝達して、高温冷却水の冷却効率を高めている。冷却領域6にも同様の蛇行配管部6dが設けられている。また、回転ドラム1の外周に接近して磁石2の磁極2bが配設されており、極徴接近させることにより回転ドラム1の回転効率を上げている。
【0027】
図3は図2のIーI線断面図である。積層されたディスク体1d・1dの間に蛇行配管部5d・5dが設けられている。ディスク体1d・1dの間には絶縁体スペーサ1eが介装され、蛇行配管部5d・6dの挿入間隔を設けている。高温冷却水および低温冷却水が内径方向に深く入ることにより熱伝達を確実にしている。
【0028】
図4は本発明の第2実施形態の概要説明図である。
図1と異なるところは、熱磁気回転装置22に複数の加熱領域5と冷却領域6が設けられていることである。回転力を増大させるためには、マックスウェル応力を増大させる必要がある。
【0029】
この増大化は同時に高温冷却水の熱エネルギーを回転ドラム1の回転エネルギーへ転換する効率の増大化を意味する。従って、磁極2a・2bの配置数及び磁力の増強も転換効率の増大につながる。
換言すれば、高温冷却水の第1段冷却の効率を上昇でき、ラジエータ18による第2段冷却を不要にすることができる。
【0030】
図5は図4の熱磁気回転装置22の簡略断面図である。回転支軸1cにより回転子1bが軸支され、回転子1bの円周に円筒体1aが巻回形成されている。加熱領域5および冷却領域6は共に円筒体1aに熱交換板5e・6eを接近配置して構成される。
【0031】
図6は回転ドラム1の円筒体1aの要部拡大断面図である。
回転ドラム1の構造を詳説すると、薄い感熱磁性材の円筒体1a1 〜1an を積層固着して成る直径400mm、横幅100mm、厚さ1.5mmの円筒体1aと、その内方へ嵌合固定した中央部に軸挿通用リブ部を設けた耐熱合成樹脂製の回転子1bと、これに挿通固定した回転支軸1cとより形成されている。
【0032】
また、前記薄い円筒体1a1 〜1an を形成する感温磁性材としては、整磁材料であるサーマロイを使用しており、成分は鉄・ニッケルであって、他の材料に比べて前記各条件の点で優れており、熱的・機械的ショックにも強く、しかも耐食性もよいと云う特徴を有している。
更に、感温磁性材のTc1000は約80℃に設定されている。但し、ここでTc1000とは、磁界Hが25(Oe)に於いて感熱磁性材料の飽和磁束密度が1000Gになるときの温度のことであり、キュリー温度とは少し異なる。尚、当該サーマロイの物理特性はTc1000…50〜250(℃)、密度…8.2(g/cc)、硬さ…130(HV)、弾性係数…8500(kg/mm)、熱膨張係数…0.00001(1/℃)、比熱…0.12(Cal/g・℃)、熱伝導率13.6である。
【0033】
前記磁石2は、コバルト・サマリウム永久磁石から成る磁極2a・2bとヨーク2cとから形成されており、磁極2a・2bの外形寸法は25mm×20mm×100mm(横幅)に、またヨーク2cは25mm×122mm×100mm(横幅)に、夫々選定されている。
尚、前記コバルト・サマリウム磁石の磁気特性は、最大エネルギー積…26.69(MGOe)、残留磁束密度…1.0669(KG)、B保持力…8.849(KOe)、J保持力…10.05(KOe)、磁束密度の温度係数…3(%/℃)、リコイル比透磁率…1.02、キュリー温度…820(℃)であり、また前記磁石2を形成するヨーク2bには、耐食性を考えてSUS430を使用している。
【0034】
図7は本発明の第3実施形態の概要説明図である。
図1および図4と異なるところは、冷却領域6を冷風で空冷することである。従って、第1および第2実施形態と異なる点を以下に説明する。
【0035】
この実施形態では、回転ドラム1の円周に多数の加熱領域5が設けられ、高温冷却水の熱量をこの加熱領域5に効率的に伝達して、高温冷却水は低温冷却水となってエンジン12に帰還する。
【0036】
回転ドラム1の回転によりファン16及びポンプ14を駆動する。ファン16で外部から吸引された冷気は集風器16aで集められ、ダクト16bを介して、円筒体1aの冷却領域6に誘導される。冷風は冷却ノズル6fから円筒体1aの表面に吹きつけられ、冷却領域を効率的に冷却する。つまり、高温冷却水により加熱領域5を加熱し、冷風により冷却領域6を冷却している。
【0037】
図8は図7の回転ドラム1の要部断面図である。加熱領域5は熱交換板5eを介して加熱される。
一方、冷却領域6はノズル6fからの冷風吹付けで冷却されている。
【0038】
この実施形態では、高温冷却水の熱量は熱磁気回転装置22の回転、ポンプ14の駆動およびファン16の回転に消費され、この過程を通して低温冷却水まで冷却される。熱磁気回転装置の回転エネルギーを更に他のプロセスで消費する構成とすれば、冷却効率の一層の増進を図ることができる。
【0039】
図9は、図7に示す熱磁気回転装置の一部を省略した縦断面図である。非磁性材製の回転子1bの外周に固着した感温磁性材製の円筒体1aは、ディスク体1d1 〜1dn を複数枚積層固着することにより形成されており、具体的には厚さ0.1〜0.3mm程度のディスク体1d1 〜1dn を30〜50枚積層することにより、円筒体1aが形成されている。5eは熱交換板、6fは冷却ノズルである。
【0040】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々の変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含するものである。
【0041】
【発明の効果】
本願発明によれば、エンジンから流出する冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置の回転エネルギーに転換して、前記冷却水を低温冷却水にまで冷却できるから、従来捨てられていた排熱を回転エネルギーとして有効活用することができる。
また、エンジンから流出する冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置の回転エネルギーに転換して、冷却水を低温にまで冷却するとともに、その回転エネルギーをポンプやファン等の駆動に有効利用する。即ち、エンジン発生熱を単に空間に放出するのでなく、自動車等の装置の駆動エネルギー源とすることによってエネルギー効率を上昇させ、また省エネルギー化に貢献できる。
更に、得られた回転エネルギーでファンを駆動し、ファン回転で高温冷却水の冷却を助勢するから、高温冷却水の熱エネルギーを効率的に回転エネルギーに転換できる。
加えて、ディスクとディスクの間隙にエンジンからの冷却水又はラジェターで冷却した後の冷却水を流通させるから、所要部の加熱又は冷却を効率的に行うことができ、エンジン排熱を効率的に回転エネルギーに転換できる。
また、円筒体の円周面にエンジンからの冷却水又はラジェターで冷却した後の冷却水を接近させて加熱又は冷却を行うから、円筒体の任意の構造に対して冷却水の配管設計をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の概要説明図である。
【図2】熱磁気回転装置の加熱領域の拡大図である。
【図3】図2のIーI線断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態の概要説明図である。
【図5】図4の熱磁気回転装置の簡略断面図である。
【図6】回転ドラムの円筒体の要部拡大断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態の概要説明図である。
【図8】図7の回転ドラムの要部断面図である。
【図9】図7に示す熱磁気回転装置の一部を省略した縦断面図である。
【図10】回転体に作用するマックスウェル力の説明用モデルである。
【図11】回転体に作用するマックスウェル力の説明図である。
【図12】従前の熱磁気回転装置の要部説明図である。
【図13】エンジン部を備えた従来自動車の概要説明図である。
【図14】図13の自動車エンジン部の拡大図である。
【符号の説明】
1は回転ドラム、1aは円筒体、1bは回転子、1cは回転支軸、1d・1d1 〜1dn はディスク体、2は磁石、2a・2bは磁極、2cはヨーク、5は加熱領域、5aは工業用温排水、5dは蛇行配管部、5eは熱交換板、6は冷却領域、6dは蛇行配管部、6eは熱交換板、6fは冷却水ノズル、10は車体、12はエンジン、14はポンプ、16はファン、16aは集風器、16bはダクト、18はラジエータ、20は蛇行管部、22は熱磁気回転装置。

Claims (3)

  1. 自動車のエンジンからの冷却水を循環ポンプにより風冷式ラジエータを通して循環させることにより冷却するようにしたエンジン冷却水の冷却装置に於いて、前記循環ポンプ及び風冷式ラジエータの送風用ファンを、前記エンジンからの冷却水の熱エネルギーを回転エネルギーに変換する熱磁気回転装置により回転駆動させると共に、前記熱磁気回転装置を、複数枚のディスクを絶縁体スペーサを介して円筒状に積層し、回転支軸により回転自在に軸支すると共に積層したディスク相互の間隙内に冷却水管を設けた感熱磁性材製の円筒体と,円筒体の円周方向に磁極を位置せしめてその外周面と対抗状に配設した磁石と,円周方向の所定領域内の前記冷却水管にエンジンからの冷却水を流通させる円筒体の加熱領域と,円周方向の他の所定領域内の前記冷却水管に前記ラジエータで冷却したあとの冷却水を流通させる円筒体の冷却領域と,から構成し、エンジンからの冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置の回転エネルギーに転換してこれを冷却すると共に、熱磁気回転装置からの冷却水をラジエータで冷却したあとの冷却水により前記円筒体の低温領域を冷却するようにしたことを特徴とする熱磁気回転装置を利用したエンジン冷却水の冷却装置。
  2. 自動車のエンジンからの冷却水を循環ポンプにより風冷式ラジエータを通して循環させることにより冷却するようにしたエンジン冷却水の冷却装置に於いて、前記循環ポンプ及び風冷式ラジエータの送風用ファンを、前記エンジンからの冷却水の熱エネルギーを回転エネルギーに変換する熱磁気回転装置により回転駆動させると共に、前記熱磁気回転装置を、複数枚のディスクを円筒状に積層し、回転自在に軸支した感熱磁性材製の円筒体と,円筒体の円周方向に磁極を位置せしめてその外周面と対抗状に配設した磁石と,円周方向の所定領域内の円周面に近接して設けた熱交換板に前記エンジンからの冷却水を流通させる円筒体の加熱領域と,円周方向の他の所定領域内の円周面に近接して設けた熱交換板に前記ラジエータで冷却したあとの冷却水を流通させる円筒体の冷却領域と,から構成し、エンジンからの冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置の回転エネルギーに転換してこれを冷却すると共に、熱磁気回転装置からの冷却水をラジエータで冷却したあとの冷却水により前記円筒体の低温領域を冷却するようにしたことを特徴とする熱磁気回転装置を利用したエンジン冷却水の冷却装置。
  3. 自動車のエンジンからの冷却水を循環ポンプにより風冷式ラジエータを通して循環させることにより冷却するようにしたエンジン冷却水の冷却装置に於いて、前記循環ポンプ及び風冷式ラジエータの送風用ファンを、前記エンジンからの冷却水の熱エネルギーを回転エネルギーに変換する熱磁気回転装置により回転駆動させると共に、前記熱磁気回転装置を、複数の円筒を同心状に積層し、回転自在に軸支した感熱磁性材製の円筒体と,円筒体の円周方向に磁極を位置せしめてその外周面と対抗状に配設した磁石と,円周方向の所定領域内の円周面に近接して設けた熱交換板に前記エンジンからの冷却水を流通させる円筒体の加熱領域と,円周方向の他の所定領域内の円周面に近接して設けた熱交換板に前記ラジエータで冷却したあとの冷却水を流通させる円筒体の冷却領域と,から構成し、エンジンからの冷却水の熱エネルギーを熱磁気回転装置の回転エネルギーに転換してこれを冷却すると共に、熱磁気回転装置からの冷却水をラジエータで冷却したあとの冷却水により前記円筒体の低温領域を冷却するようにしたことを特徴とする熱磁気回転装置を利用したエンジン冷却水の冷却装置。
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