JP2001286899A - 製紙スラッジの脱水方法 - Google Patents

製紙スラッジの脱水方法

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JP2001286899A JP2000031533A JP2000031533A JP2001286899A JP 2001286899 A JP2001286899 A JP 2001286899A JP 2000031533 A JP2000031533 A JP 2000031533A JP 2000031533 A JP2000031533 A JP 2000031533A JP 2001286899 A JP2001286899 A JP 2001286899A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難脱水性の汚泥に対して効率よく汚泥処理が
行え、かつ脱水ケ−キの含水率が従来の処方よりも低下
させることができる汚泥の脱水方法を提供する。 【解決手段】 汚泥に対し、塩水溶液中でイオン性高分
子分散剤を共存させる分散重合法により製造した高分子
分散液からなる非イオン性水溶性高分子を添加、混合し
た後、カチオン性及び/または両性高分子凝集剤添加、
混合した後、脱水することにより達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は製紙スラッジの脱水
方法に関するものであり、詳しくは特定の形態からなる
非イオン性水溶性高分子とカチオン性及び/または両性
高分子凝集剤を組み合わせることにより、効率良く製紙
スラッジを脱水することが可能な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】汚泥を脱水する場合、従来、カチオン性
凝集剤が使用されていたが、難脱水性汚泥の場合は、無
機凝集剤を添加した後、カチオン性有機高分子凝集剤を
併用する処方(特開平7−214100号公報)あるい
は同様な処方で両性有機高分子凝集剤併用(特開平4−
322800号公報)、無機凝集剤、アニオン性凝集剤
およびカチオン性凝集剤の三種を併用する処方(特開平
8−52477号公報)、また、非イオン性ポリビニル
アルコ−ルとカチオン性及び/または両性凝集剤を併用
する処方などが開示されている。しかし、汚泥の変動に
対して十分対応でき、安定的処理が可能で、脱水ケ−キ
の含水率が十分低下し、脱水後の工程を効率よく行える
かなど考慮した場合、まだまだ完全な処方というのは、
提案されていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、製紙
スラッジに対して効率よく脱水処理が行え、かつ脱水ケ
−キの含水率が従来の処方よりも低下させることができ
る製紙スラッジの脱水方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するため、詳細な検討を行った結果、特定の重合法を
用いて合成した非イオン性水溶性高分子とカチオン性及
び/または両性高分子凝集剤を組み合わせることによ
り、製紙スラッジの脱水処理において、従来法より効率
良く、かつ脱水ケ−キ含水率も低下することを発見し本
発明に到達した。すなわち、本発明の請求項1の発明
は、製紙スラッジに対し、塩水溶液中でカチオン性高分
子分散剤を共存下させる分散重合法により製造した高分
子分散液からなる非イオン性水溶性高分子を添加、混合
した後、カチオン性及び/または両性高分子凝集剤添
加、混合した後、脱水機により脱水することを特徴とす
るの製紙スラッジの脱水方法に関する。
【0005】請求項2の発明は、高分子分散液からなる
非イオン性水溶性高分子がアクリルアミドを主体とする
ことを特徴とする請求項1に記載の製紙スラッジの脱水
方法である。
【0006】請求項3の発明は、イオン性高分子分散剤
がカチオン性であることを特徴とする請求項1あるいは
2に記載の製紙スラッジの脱水方法である。
【0007】請求項4の発明は、イオン性高分子分散剤
がアニオン性であることを特徴とする請求項1〜3に記
載の製紙スラッジの脱水方法である。
【0008】請求項5の発明は、イオン性高分子分散剤
のイオン当量が1.5〜15.0meq/gであること
を特徴とする請求項1〜4に記載の製紙スラッジの脱水
方法である。
【0009】請求項6の発明は、高分子分散液からなる
非イオン性水溶性高分子の分子量が100万以上、20
00万以下であることを特徴とする請求項1〜5に記載
の製紙スラッジの脱水方法である。
【0010】請求項7の発明は、カチオン性及び/また
は両性高分子凝集剤の分子量が500万以上、2000
万以下であることを特徴とする請求項1〜8に記載の製
紙スラッジの脱水方法である。
【0011】請求項8の発明は、カチオン性及び/また
は両性高分子凝集剤中のカチオン性基、アニオン性基及
び非イオン性基を有する繰り返し単位のモル%をそれぞ
れa、b、cとするとき、50≦a≦100、0≦b≦
30、0≦c≦50(ただしa+b+c=100)であ
ることを特徴とする請求項1〜7に記載の製紙スラッジ
の脱水方法である。
【0012】請求項9の発明は、脱水機がベルトプレス
あるいはフィルタ−プレスであることを特徴とする請求
項1〜8のいずれかに記載の製紙スラッジの脱水方法で
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明で使用する分散重合法によ
り製造された高分子分散液からなる非イオン性水溶性高
分子は、非イオン性単量体を含有する水溶性単量体を、
塩水溶液中で該塩水溶液に可溶なイオン性高分子からな
る分散剤共存下で分散重合法により製造された高分子分
散液である。非イオン性の単量体の例としては、(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセ
トンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニ
ルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドなどがあげら
れ、これら単量体のうちから一種または二種以上と組み
合わせ共重合が可能である。最も好ましい非イオン性単
量体としては、アクリルアミドである。アクリルアミド
が(共)重合体中でしめる割合は任意であるが、好まし
くは70〜100モル%である。
【0014】分散液を構成する高分子の分子量として
は、100万〜2000万であり、好ましくは、500
万〜2000万である。100万以下では凝集力が不足
し脱水効果が低下し、2000万以上では、フロックが
巨大化し、返って脱水スラッジの含水率が低下しない。
また、溶液粘度も高くなり過ぎ分散性も悪くなるほか、
水溶液の取り扱いも悪くなる。
【0015】本発明で使用する高分子分散液からなる非
イオン性水溶性高分子を製造する際、分散剤としてはア
ニオン性、カチオン性のいずれの高分子でも使用するこ
とができる。カチオン性高分子としては、カチオン性単
量体の単独重合体あるいは共重合体、あるいは非イオン
性単量体との共重合体が使用可能である。カチオン性単
量体の例としては、ジアリルアミン系単量体あるいは
(メタ)アクリル系単量体である。すなわち、ジメチル
ジアリルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオ
キシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)ア
クリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化
物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピ
ルトリメチルアンモニウム塩化物などがあげられ、これ
ら単量体の一種または二種以上を含む(共)重合体であ
る。非イオン性単量体の例としては、アクリルアミド、
N−ビニルホルムアミド、、N−ビニルアセトアミド、
N−ビニルピロリドン、N、N−ジメチルアクリルアミ
ド、アクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−トのなどであ
る。一方、アニオン性高分子としては、アクリル酸、メ
タクリル酸、イタコン酸、アクリルアミド2−メチルプ
ロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸などの単独重合
体やこれら単量体を組み合わせた共重合体である。また
前記の非イオン性単量体との共重合体も使用可能であ
る。
【0016】これら高分子分散剤は、単独のイオン性高
分子でも使用可能であるが、複数のカチオン性高分子あ
るいはアニオン性高分子をそれぞれ二種以上組み合わせ
ても使用可能である。また、これら高分子分散剤の単量
体に対する添加量としては、100:1〜10:1であ
り、好ましくは50:1〜20:1である。100:1
以下では、分散剤としての効果がなく、10:1以上で
は、コスト的に不利になるし、生成した高分子分散液の
性質が異なったものになり、本発明の目的から外れる。
【0017】重合時使用する塩類としては、ナトリウム
やカリウムのようなアルカリ金属イオンやアンモニウム
イオンとハロゲン化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオ
ン、リン酸イオンなどとの塩であるが、多価陰イオンと
の塩がより好ましい。塩類溶液の濃度としては、5重量
%以上、飽和濃度以下である。
【0018】重合条件は通常、使用する単量体や共重合
モル%によって適宜決めていき、温度としては0〜10
0℃の範囲で行う。重合開始はラジカル重合開始剤を使
用する。使用する開始剤としては、アゾ系,過酸化物
系、レドックス系いずれでも重合することが可能であ
る。油溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−アゾ
ビスイソブチロニトリル、1、1’−アゾビス(シクロ
ヘキサンカルボニトリル)、2、2’−アゾビス(2−
メチルブチロニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メ
チルプロピオネ−ト)などがあげられ、水混溶性溶剤に
溶解し添加する。水溶性アゾ系開始剤の例としては、
2、2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化
物、2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミ
ダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物、4、
4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などがあげられ
る。またレドックス系の例としては、ペルオクソ二硫酸
アンモニウムあるいはカリウムと亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸水素ナトリウム、トリメチルアミン、テトラメチル
エチレンジアミンなどとの組み合わせがあげられる。さ
らに過酸化物の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニ
ウム、過酸化水素,ベンゾイルペルオキサイド、ラウロ
イルペルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、サ
クシニックペルオキサイド、t-ブチルペルオキシ2−エ
チルヘキサノエ−トなどをあげることができる。油溶性
開始剤は、水混和性の溶剤に一度溶解してから重合系に
添加する。
【0019】本発明で使用する分散重合法により製造さ
れた分散液からなる非イオン性水溶性高分子は、水溶液
重合法、油中水型エマルジョン重合法、油中水型分散重
合法により製造された非イオン性高分子に較べ、水に溶
解した場合の見かけ粘度が非常に低い。たとえば、アク
リルアミドの重合体の場合、分子量約1200万で0.
2重量%の水溶液の粘度は、水溶液重合法、油中水型エ
マルジョン重合法、油中水型分散重合法による重合物で
は、40〜80mPa・sであるのに対し、本発明で使
用する分散重合法により製造された分散液からなるアク
リルアミド重合体は、10〜50mPa・sである。こ
れは重合時共存させる無機塩類の影響もある。しかし、
この影響を差し引いても、これだけでは説明できない。
この現象は、塩水溶液中で生成した高分子を析出させな
がら重合していることも原因していると推定されるが、
詳細な機構は未解明である。そのため、見かけ粘度が低
いということは、それだけ汚泥中での分散性が迅速で、
凝集性能を高めることができる。
【0020】高分子分散液からなる非イオン性水溶性高
分子と組み合わせて使用するカチオン性及び/または両
性高分子凝集剤は、アクリル系カチオン性単量体、たと
えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルやジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの無機
酸や有機酸の塩、あるいは塩化メチルや塩化ベンジルに
よる四級アンモニウム塩の単独重合体、あるいはアクリ
ルアミドとの共重合体である。例えば単量体として、
(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニ
ウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキ
シプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)ア
クリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化
物、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジ
ルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2
−ヒドロキシプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩
化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルジメチルベ
ンジルアンモニウム塩化物などがあげられ、これら単量
体と非イオン性単量体との共重合体である。共重合する
単量体としてはアクリルアミドが好ましい。また(メ
タ)アクリル酸などアニオン性単量体を共重合すること
により両性高分子を合成し使用することもできる。ま
た、これらアクリル系高分子に限らず、ジメチルジアリ
ルアンモニウム塩化物(共)重合体、ポリビニルアミン
系高分子、ポリアミジン系高分子も使用可能である。
【0021】これらカチオン性及び/または両性高分子
凝集剤中のイオン性基のモル%は、以下のようになる。
カチオン性基、アニオン性基及び非イオン性基を有する
繰り返し単位のモル%をa,b,cとするとき(ただし
a+b+c=100)、50≦a≦100であり、好ま
しくは60≦a≦100である。またbは0≦b≦30
であり好ましくは0≦b≦20である。さらにcは、0
≦c≦50であり、好ましくは、0≦c≦40である。
aが50以下では、カチオン性が低く脱水効率が低かす
る。また、bが30以上では、アニオン性が強すぎ、カ
チオン性基の効果が発現せず使用できない。
【0022】これらカチオン性水溶高分子性あるいは両
性水溶性高分子の分子量は、100万〜2000万であ
るが、好ましくは200万〜1500万である。100
万以下では凝集力が不足し、2000万以上では、凝集
力が高すぎ、フロックが巨大化してかえって脱水性が低
下する。また、溶液粘度も高くなり過ぎ分散性も悪くな
るほか、水溶液の取り扱いも悪くなる。
【0023】これらカチオン性及び/または両性高分子
凝集剤は、粉末品、油中水型エマルジョン重合法による
製品、水溶液品など特に限定はされず、適宜使用する。
【0024】高分子分散液からなる非イオン性高分子の
汚泥に対する添加量としては、製紙スラッジ中の全ss
に対し0.01重量パ−セント〜0.5重量パ−セン
ト、好ましくは0.02重量パ−セント〜0.2重量パ
−セントである。また、カチオン性及び/または両性高
分子凝集剤の添加量としては、0.02重量パ−セント
〜0.5重量パ−セント、好ましくは0.03重量パ−
セント〜0.2重量である。添加順序としては、高分子
分散液からなる非イオン性高分子を最初に加え、その
後、カチオン性及び/または両性高分子凝集剤を加え
る。
【0025】本発明の高分子分散液からなる非イオン性
高分子の製紙スラッジに対する添加量は、アニオン性高
分子凝集剤とカチオン性高分子凝集剤とを組み合わせて
処理する場合のアニオン性高分子凝集剤の添加量に較
べ、減少させることが出きる。アニオンとカチオンとの
電気的な相互作用とは異なった作用で凝集が起きている
ものと推定される。これは、溶解液の粘度が低く汚泥に
分散しやすい結果、凝集性能が高まることにも起因して
いるが、別の要因も関係しているようだが、まだ解明さ
れていない。添加量が少ないことは、それだけ汚泥の
「べとつき」が少なく脱水ケ−キの含水率を低下させる
ことが可能になる。
【0026】脱水機は、デカンタ−、フィルタ−プレ
ス、ベルトプレスあるいはスクリュウ−プレスなど従来
からの機種を用いて脱水処理が行える。また、汚泥とし
ては、製紙工業におけるパルプスラッジ、総合排水汚泥
などがあげられる。したがって、上記理由により、本発
明の製紙スラッジの脱水方法は従来のアニオン性高分子
凝集剤/カチオン性高分子凝集剤処方に較べ、汚泥の処
理量のアップ、ケ−キ含水率の低下、それに伴う焼却時
の燃料費の低減、廃棄物投棄量の削減、コンポスト等へ
の好影響など利点がある。
【0027】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、以下の実施例に制約されるものではない。
【0028】(合成例1)攪拌機、還流冷却管、温度計
および窒素導入管を備えた4つ口500mlセパラブル
フラスコに脱イオン水:181.8g、硫酸アンモニウ
ム64.0g、50%アクリルアミド:120.0gを
加え、高分子分散剤としてジメチルジアリルアンモニウ
ム塩化物重合体15.0(20重量%溶液、2250m
Pa・s)g、及びアクリロイルオキシエチルトリメチ
ルアンモニウム塩化物重合体15.0(20重量%溶
液、9750mPa・s)gを添加した(それぞれ対単
量体5重量%)。また、分散安定助剤としてボッショク
シ酸の1重量%溶液0.3g(対単量体50ppm)、
グルコン酸2.1g(対単量体3.5%)、さらに重合
度調節剤として、フッ化ナトリウム0.3g(対単量体
50ppm)を加えた。その後、ウオ−タ−バスで外部
から加熱し、反応容器内の温度を35℃に調節し、攪拌
しながら窒素導入管より窒素を導入し溶存酸素の除去を
行う。30分の後、2、2−アゾビスアミジノプロパン
ニ塩化水素化物の1重量%溶液0.9g(対単量体15
0ppm)を添加し重合を開始させた。反応を35℃で
継続させ7時間後前記開始剤溶液を0.6g追加し、1
5時間で反応を終了した。この試作品をN−1とする。
このN−1の分散液粘度は183mPa・sであった。
なお、顕微鏡観察の結果、5〜35μmの粒子であるこ
とが判明した。また、静的光散乱法による分子量測定器
(大塚電子製DLS−7000)によって重量平均分子
量を測定した。結果を表1に示す。
【0029】(合成例2)重合度調節剤のフッ化ナトリ
ウムを対単量100ppmにした以外は、合成例1−と
同様に行い合成した。この試作品の粘度は150mPa
・sであった。なお、顕微鏡観察の結果、10〜30μ
mの粒子であることが判明した。これをN−2とする。
また、合成例−1と同様に分子量を測定した。結果を表
1に示す。
【0030】(合成例3)イオン性高分子分散剤をメタ
クリル酸/アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン
酸共重合体=30/70(20重量%溶液粘度、837
0mPa・s)にかえた以外は、合成例1−と同様に行
いN−3を合成した。この試作品の粘度は184mPa
・sであった。なお、顕微鏡観察の結果、10〜50μ
mの粒子であることが判明した。また、合成例−1と同
様に分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0031】
【実施例1〜12】製紙会社現場より排出される製紙ス
ラッジ(pH6.85、全ss分18、250mg/
L)200mlをポリビ−カ−に採取し、高分子分散液
からなる非イオン性水溶性高分子(表1のN−1、N−
2及びN−3)を対液5ppm添加し、ビ−カ−移し変
え攪拌10回行った後、カチオン性高分子凝集剤C−1
〜C−2及び両性高分子凝集剤AM−1及びAM−2
(表2)をそれぞれ対液10ppm添加し、ビ−カ−移
し変え攪拌10回を行い、T−1179Lの濾布(ナイ
ロン製)により濾過し、45秒後の濾液量を測定した。
また濾過した汚泥をプレス圧4Kg/m2で1分間脱水
する。その後ケ−キ自己支持性(脱水ケ−キの硬さ、含
水率と関係)及びケ−キ含水率(105℃で20hr乾
燥)を測定した。結果を表4に示す。
【0032】
【比較例1〜12】実施例1〜8と同様な試験操作によ
り、油中水型エマルジョン重合品(比較−1)及び粉末
品(比較−2)を非イオン性水溶性高分子(表2)とし
て、また、粉末のアニオン性水溶性高分子(表2)をそ
れぞれ比較として用い、カチオン性高分子凝集剤C−1
及びC−2及び両性高分子凝集剤AM−1及びAM−2
と組み合わせ脱水試験を行った。結果を表4に示す。
【0033】
【実施例13〜24】別の製紙会社製紙スラッジ(全s
s濃度、52、500mg/L、pH6.41)につ
き、実施例1〜8と同様な試験操作により脱水試験を行
った。添加量は対液500ppm、カチオン性高分子凝
集剤C−1〜C−2及び両性高分子凝集剤AM−1及び
AM−2を用い、添加量は対液1000ppmとして脱
水試験を行った。結果を表5に示す。
【0034】
【比較例13〜24】実施例9〜16と同様な試験操作
により、油中水型エマルジョン重合品(比較−1)及び
粉末品(比較−2)を非イオン性水溶性高分子(表2)
として、また、粉末のアニオン性水溶性高分子(比較−
3)(表2)をそれぞれ比較として用い、カチオン性高
分子凝集剤C−1及びC−2及び両性高分子凝集剤AM
−1及びAM−2と組み合わせ脱水試験を行った。結果
を表5に示す。
【0035】
【表1】 溶液粘度:0.1重量%濃度、単位:mPa・s
【0036】
【表2】 AAM:アクリルアミド、AAC:アクリル酸、組成:
モル% 溶液粘度:0.1重量%濃度:mPa・s
【0037】
【表3】 AAM:アクリルアミド、AAC:アクリル酸、組成:
モル% DMQ:アクリロイルオキセチルトリメチルアンモニウ
ムニウム塩化物
【0038】
【表4】 濾液量:mL、ケ−キ含水率:重量%
【0039】
【表5】 濾液量:mL、ケ−キ含水率:重量%

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製紙スラッジに対し、塩水溶液中でイオ
    ン性高分子分散剤を共存させ分散重合法により製造した
    高分子分散液からなる非イオン性水溶性高分子を添加、
    混合した後、カチオン性及び/または両性高分子凝集剤
    を添加、混合した後、脱水機により脱水することを特徴
    とする製紙スラッジの脱水方法。
  2. 【請求項2】 高分子分散液からなる非イオン性水溶性
    高分子が、アクリルアミドを主体とすることを特徴とす
    る請求項1に記載の製紙スラッジの脱水方法。
  3. 【請求項3】 イオン性高分子分散剤がカチオン性であ
    ることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の製紙ス
    ラッジの脱水方法。
  4. 【請求項4】 イオン性高分子分散剤がアニオン性であ
    ることを特徴とする請求項1〜3に記載の製紙スラッジ
    の脱水方法。
  5. 【請求項5】 イオン性高分子分散剤のイオン当量が
    2.0〜15.0meq/gであることを特徴とする請
    求項1〜4に記載の製紙スラッジの脱水方法。
  6. 【請求項6】 高分子分散液からなる非イオン性水溶性
    高分子の分子量が100万以上、2000万以下である
    ことを特徴とする請求項1〜5に記載の製紙スラッジの
    脱水方法。
  7. 【請求項7】 カチオン性及び/または両性高分子凝集
    剤の分子量が100万以上、2000万以下であること
    を特徴とする請求項1〜6に記載の製紙スラッジの脱水
    方法。
  8. 【請求項8】 カチオン性及び/または両性高分子凝集
    剤中のカチオン性基、アニオン性基及び非イオン性基を
    有する繰り返し単位のモル%をそれぞれa、b、cとす
    るとき、50≦a≦100、0≦b≦30、0≦c≦5
    0、ただしa+b+c=100であることを特徴とする
    請求項1〜7に記載の製紙スラッジの脱水方法。
  9. 【請求項9】 脱水機がベルトプレスあるいはフィルタ
    −プレスであることを特徴とする請求項1〜8に記載の
    製紙スラッジの脱水方法。
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